説明

硬度測定装置

【課題】 簡単な構造によって同一の被検査品における複数箇所を硬度測定できる硬度測定装置を提供すること。
【解決手段】 共振周波数測定式の硬度測定機50の本体51の外面は、振動棒の軸線Nと平行で、軸線Nを中心として少なくとも一部が円弧面になっている円形面であり、本体51を載せる硬度測定支持部材40には、本体51の外面が接触するとともに、振動棒の軸線Nと平行で、本体51の外面の曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2となった円弧形状の接触面41が形成され、本体51を、接触面41に本体51の外面が案内されて振動棒の軸線Nと直交する円弧方向に転動させることにより、振動棒は同一の被検査品の複数箇所と対向することになり、これらの箇所についての硬度測定を行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査品の硬度を測定するための硬度測定装置に係り、例えば、四輪車両の車体部材等のように、量産される物品の硬度を測定するために利用できるものである。
【背景技術】
【0002】
各種材料で形成された被検査品の硬さを測定するためのビッカース硬度測定法はJIS(日本工業規格)のZ−2244で定められている。この硬度測定法では、先端が所定形状となっている試験棒を被検査品に押圧した際に被検査品に生ずる圧痕の表面積と試験棒の押圧荷重値とにより、被検査品の硬度が算出される。圧痕の表面積を測定するために顕微鏡を用いなければならない作業方法は、四輪車両の車体部材のように大量生産され、短時間で所定の検査作業を終了しなければならない量産品については、適用できない。
【0003】
これに対して下記の特許文献1に記載されている硬度測定装置は、共振周波数測定式(超音波コンタクト・インピーダンス式)の装置であり、この共振周波数測定式の硬度測定法は、先端に圧子が取り付けられた振動棒を、この振動棒の材質や形状で定まる自由共振周波数で振動棒の軸線方向に振動させた状態にして、圧子を被検査品に押圧し、この押圧状態における振動棒の共振周波数によって被検査品の硬度を検査するものとなっている。すなわち、圧子によって被検査品に生ずる圧痕の表面積は、振動棒の上記自由共振周波数と、振動棒の圧子を被検査品に押圧したときにおける自由共振周波数からの変化量との比率について第1の関数と、被検査品及び圧子のヤング率とポアソン比についての第2の関数との積で求められ、この第2の関数は、被検査品及び圧子の弾性定数で定まり、減衰や被検査品のリアクタンスを無視すると、同一材質で形成された被検査品について第2の関数は定数となるため、圧痕の表面積は、被検査品に押圧されたときの振動棒の共振周波数を検出することにより判明する。そして、被検査品に押圧する振動棒の押圧荷重値は既知であるため、被検査品に押圧されたときの振動棒の共振周波数を検出することにより、同一材質からなるそれぞれの被検査品のビッカース硬度を測定することができる。
【0004】
この共振周波数測定式の硬度測定法では、被検査品に押圧されたときの振動棒の共振周波数を電気的に検出できるため、上記ビッカース硬度測定法に基づくビッカース硬度の測定作業を短時間で行えることになり、量産される物品についての硬度測定を有効に行える。
【特許文献1】特開平9−126976(段落番号0001〜0007)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、以上のように量産される物品であっても、その測定精度を向上させる等のために、同一の被検査品における複数箇所を硬度測定することが求められる場合がある。これを実現するためには、硬度測定機に対して移動可能となったテーブルに被検査品をセットし、このテーブルの移動によって同一の被検査品の複数箇所を硬度測定機と対向させることができるようにするなどの種々の構造の硬度測定装置が考えられるが、全体の構造が複雑、大型になると、多数の部品が必要となり、また、製造コストが高くなることや、大きな設置スペースが必要になるなどの問題が生ずるため、簡単な構造によって同一の被検査品における複数箇所を硬度測定することができる装置が求められる。
【0006】
本発明の目的は、簡単な構造によって同一の被検査品における複数箇所を硬度測定できるようになる硬度測定装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る硬度測定測定装置は、外面の少なくとも一部が円弧面になっている本体、及びこの本体に配置され、被検査品に押圧される圧子を先端に備えている振動棒を含んで構成され、かつ、この振動棒はこの振動棒の軸線方向に振動し、この軸線と前記円弧面とが平行になっている共振周波数測定式の硬度測定機と、この硬度測定機の前記本体の前記円弧面が接触する接触面を備え、この接触面が、前記振動棒の軸線と平行であって前記円弧面よりも曲率半径が大きい円弧形状になっている硬度測定機支持部材と、を有し、前記硬度測定機の本体は、前記硬度測定機支持部材の前記接触面に前記円弧面が案内されて前記振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動可能となっていることを特徴とするものである。
【0008】
この硬度測定装置によると、硬度測定機の本体は、硬度測定機支持部材の接触面に円弧面が案内されて、言い換えると、この接触面が円弧面に対するガイド面となって振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動可能となっているため、この転動により、先端に圧子を備えている振動棒は同一の被検査品の複数箇所と対向することになる。これにより、同一の被検査品の複数箇所についての硬度測定を行えるようになるとともに、硬度測定機支持部材の接触面に円弧面が案内されて硬度測定機の本体を振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動可能するためには、硬度測定機の本体の外面の少なくとも一部を振動棒の軸線と平行になった円弧面とし、この円弧面が接触する硬度測定機支持部材の接触面を、振動棒の軸線と平行であって硬度測定機の本体の円弧面よりも曲率半径が大きい円弧形状とするだけでよいため、装置全体の構造を簡単化することができる。
【0009】
なお、硬度測定機支持部材の接触面に円弧面が案内されて硬度測定機の本体を振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動させることは、作業者の手作業で行ってもよく、あるいは、電動モータ等の駆動力を利用した自動駆動方式で行ってもよい。
【0010】
また、硬度測定機によって同一の被検査品の複数箇所を硬度測定することは、硬度の平均値を得るためでもよく、最大又は最小の硬度値を得るためでもよく、本発明に係る硬度測定機は、任意な目的の硬度測定のために利用することができる。
【0011】
本発明において、被検査品の硬度測定は、硬度測定機の振動棒をこの振動棒の軸線方向に振動させることによって行われるため、硬度測定機を硬度測定機支持部材に対して振動棒の軸線方向に不動状態としなければならないが、この不動状態を実現するために、硬度測定機を硬度測定機支持部材にクランプ装置等の取付手段で取り付けてもよいが、硬度測定機に係止部を設け、硬度測定機支持部材には、この係止部が振動棒の軸線方向に係止する被係止部を設けることにより、硬度測定機を硬度測定機支持部材に対して振動棒の軸線方向に不動状態とすることが好ましい。
【0012】
これによると、クランプ装置等の取付手段を用いることなく、硬度測定機を硬度測定機支持部材に対して簡単な構造によって振動棒の軸線方向に不動状態とすることができる。
【0013】
また、上記係止部と上記被係止部は任意な形状、構造のものでよく、その一例は、係止部を硬度測定機の本体の外面から突出した突部とし、被係止部を、硬度測定機の前記接触面に形成され、上記突部が挿入される凹部とすることである。
【0014】
これによると、硬度測定機を硬度測定機支持部材に対して振動棒の軸線方向に不動状態とするための構造を一層簡単化することができる。
【0015】
また、上記突部を硬度測定機の円弧面に沿って延びる板状とし、凹部を硬度測定機支持部材の接触面の円弧形状に沿って延びる溝とすることにより、硬度測定機支持部材の接触面に前記円弧面が案内されて硬度測定機の本体を振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動させても、突部を溝に挿入させた状態を維持することができ、これにより、硬度測定機を、同一の被検査品の複数箇所と対向するそれぞれの位置において、硬度測定機支持部材に対して振動棒の軸線方向に不動状態とすることができる。
【0016】
また、本発明において、硬度測定機支持部材による硬度測定機の支持形態は任意なものでよい。例えば、その第1番目の例は、前記接触面を鉛直向きとした硬度測定機支持部材により、鉛直向きの硬度測定機を支持することであり、第2番目の例は、前記接触面を水平向きとした硬度測定機支持部材により、水平向きの硬度測定機を支持することであり、第3番目の例は、前記接触面を水平方向に対して傾き角度を有する傾斜向きとさせた硬度測定機支持部材により、水平方向に対して傾斜させた硬度測定機を支持することである。これらの例において、硬度測定機支持部材に硬度測定機を保持するための保持手段や保持部材を設け、これらの保持手段や保持部材で硬度測定機支持部材に硬度測定機を保持しながら、上述のように硬度測定機の本体の円弧面を前記接触面に案内させてこの本体を振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動自在としてもよい。
【0017】
また、第2番目の例及び第3番目の例の場合には、硬度測定機支持部材を上側とし、硬度測定機を下側としてよく、また、硬度測定機支持部材を下側とし、硬度測定機を上側としてもよい。後者のように、硬度測定機支持部材を下側とし、硬度測定機を上側とする場合には、言い換えると、硬度測定機が硬度測定機支持部材の前記接触面に載せられることによってこの硬度測定機支持部材で支持される場合には、硬度測定機の前記本体の外面を振動棒の軸線を中心とする円形面とすることが好ましい。すなわち、硬度測定機の前記本体の外面の一部だけを振動棒の軸線を中心とする円弧面とするのではなく、本体の全周に亘って円弧面が連続したものとすることにより、本体の外面を振動棒の軸線を中心とする円形面とすることが好ましい。
【0018】
これによると、硬度測定機の本体を硬度測定機支持部材の接触面に載せることによってこの硬度測定機支持部材で支持させる際に、硬度測定機の本体を、振動棒の軸線を中心とする回転方向の任意な角度向きにして硬度測定機支持部材の接触面の上に載せることができ、硬度測定機の本体の角度向きが限定されないため、この載せる作業を容易に行える。
【0019】
また、硬度測定が行われる被検査品の交換作業等を行えるようにするため、硬度測定機を支持する硬度測定機支持部材を被検査品に対して進退可能とすることが好ましい。このためには、硬度測定機支持部材をスライド装置によって被検査品に対しスライド移動可能としてもよいが、硬度測定機支持部材を、被検査品に対して回動中心部を中心に進退回動可能となった回動部材に取り付けることが好ましい。
【0020】
これによると、硬度測定機支持部材を被検査品に対して進退可能とするためには、被検査品に対して回動中心部を中心に進退回動可能となっている回動部材を備えた回動装置を用意すればよく、この回動装置では、硬度測定機支持部材を取り付ける部材を、回動中心部を中心に回動する部材とすればよいため、硬度測定機支持部材を被検査品に対して進退可能とするための装置の構造を簡単化することができる。
【0021】
さらに、本発明に係る硬度測定装置は、正確な硬度測定を行えるようにするため、被検査品の硬度の測定が行われる箇所を研磨するための研磨機を備えていてもよい。そして、その硬度の測定が行われる箇所が、硬度の測定を行うべきそれぞれの被検査品における同じ箇所である場合には、本発明に係る硬度測定装置を、硬度測定機で硬度が測定される被検査品の箇所を研磨する研磨機と、この研磨機を位置決めするための位置決め部を備え、かつ被検査品に対して位置決め配置される位置決め部材と、を有するものとすることが好ましい。
【0022】
これによると、研磨機を位置決め部材を介して被検査品に位置決め配置できることになり、硬度の測定を行うべきそれぞれの被検査品における同じ箇所を研磨機によって正確に研磨することができる。
【0023】
このように研磨機で研磨される被検査品は表面にメッキ層を有するメッキ物品でもよく、非メッキ物品でもよい。
【0024】
研磨機で研磨される被検査品が表面にメッキ層を有するメッキ物品である場合には、メッキ層の硬度は母材の硬度よりも小さいため、このメッキ層を研磨機の回転砥石で除去することにより、母材の硬度を硬度測定機で正確に測定することができる。
【0025】
また、被検査品は、少なくとも硬度測定機で硬度が測定される箇所が焼入れされた被焼入れ品であってもよく、焼入れされていない非焼入れ品でもよく、さらに、被焼入れ品ではあるが、硬度測定機で硬度が測定される箇所が焼入れされていない物品でもよい。
【0026】
被検査品が、少なくとも硬度測定機で硬度が測定される箇所が焼入れされた被焼入れ品である場合において、この物品は、表面にメッキ層を有するメッキ物品を焼入れしたものでもよく、非メッキ物品を焼入れしたものでもよい。
【0027】
メッキ物品を焼入れしても、焼入れのための加熱温度や加熱時間によっては、メッキ層の一部が残留している場合があり、このようにメッキ層の一部が残留している被焼入れ品については、メッキ層を前記研磨機の回転砥石で除去することにより、母材の硬度を硬度測定機で正確に測定することができる。
【0028】
なお、焼入れは、高周波電流誘導式手段による焼入れでもよく、ガス火炎による焼入れでもよく、レーザー焼入れでもよく、任意な形式による焼入れでよい。
【0029】
以上説明した本発明に係る硬度測定装置は、四輪車両の車体部材のように、量産される物品についての硬度測定を行うために適しているが、量産される物品の全部について硬度測定を行うために本発明に係る硬度測定装置を用いてもよく、量産される物品のうち、適宜抽出される物品だけについて行う硬度測定のために本発明に係る硬度測定装置を用いてもよい。また、本発明に係る硬度測定装置は、非量産物品についての硬度測定を行うためにも用いることもできる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、簡単な構造によって同一の被検査品における複数箇所を硬度測定できるという効果を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係る硬度測定装置は、量産される車体部材となっている四輪車両のセンターピラー用補強部材の硬度を測定するためのものであるため、初めに、このセンターピラーについて説明する。
【0032】
図1は、四輪車両のサイドパネルにおけるセンターピラー1の部分を拡大して示した側面図である。センターピラー1は、サイドパネルに取り付けられる前ドア2と後ドア3との間において、ルーフパネルに接合されたルーフサイドレール4とフロアパネルに接合されたサイドシル5との間に上下に架設される。このセンターピラー1は、全体として車両内側から車両外側へ湾曲膨出した形状となっている。また、センターピラー1は、車両外側のアウターパネルと、車両内側のインナーパネルと、これらのアウターパネルとインナーパネルとの間に配置される補強部材とを含んで構成され、この補強部材は、側面衝突に対するセンターピラー1の大きな強度を確保するためのものである。
【0033】
図2には、センターピラー1のその補強部材10が示されている。このセンターピラー用補強部材10は、亜鉛メッキ鋼鈑をプレス装置で所定形状にプレス成形して形成されたプレス成形品であり、左右のフランジ部11,12の間には隆起部13が設けられ、この隆起部13は、図4で示されているように、基端部がフランジ部11,12と接続されている左右の立上部13A,13Bと、これらの立上部13A,13Bの先端部同士を接続しているトップ部13Cとからなる。図2においてハッチングが付されている領域、すなわち、立上り部13Aとトップ部13Cとに跨る領域14と、立上り部13Bとトップ部13Cとに跨る領域15は、補強部材10の強度を大きくするために、上記プレス成形後に焼入れ装置で焼入れされた領域であり、この焼入れは、高周波電流誘導式加熱手段で加熱した部分を冷却液の噴射で急冷することによって行われている。
【0034】
このように焼入れされた領域14,15の表面には、補強部材10の材料である上記亜鉛メッキ鋼鈑の亜鉛メッキ層の一部が残留している。このように領域14,15の表面に亜鉛メッキ層の一部が残留することは、焼入れのための加熱温度と、加熱から急冷までの時間とが所定範囲にあるときに生ずる。
【0035】
図2には、補強部材10が載せられてセットされるセット台20も示されている。このセット台20は、基盤部21と、この基盤部21から起立した起立部22と、この起立部の上部に設けられ、載せられた補強部材10を受けるための受け部23とからなる。受け部23は、補強部材10の隆起部13の内部形状と対応した形状となって上方へ突出した突出形状部23Aを有する。このため、補強部材10が受け部23の上に載置セットされると、補強部材10は、隆起部13の内部に嵌合した突出形状部23Aによってセット台20に位置決めセットされる。
【0036】
このため、セット台20は、後述するように硬度が測定される被検査品となっている補強部材10が、硬度測定前において、上記プレス成形と焼入れ作業によって所定形状に仕上げられているか否かを検査するための検査治具を兼ねるものとなっている。
【0037】
なお、セット台20に補強部材10をクランプするためのクランプ装置を配置し、上述のように突出形状部23Aで位置決めセットされた補強部材10を、硬度測定時において、このクランプ装置でセット台20にクランプするようにしてもよい。
【0038】
図2で示されているとおり、セット台20の基盤部21には、共振周波数測定式の硬度測定機50を支持するための硬度測定機支持部材40が上端に取り付けられた回動装置30が設置されている。この回動装置30は、基盤部21に固定された底部31と、この底部31に立設された支柱32と、この支柱32に回動中心具33によって鉛直面内で回動自在に取り付けられた回動アーム34とを有し、回動装置30の回動部材となっているこの回動アーム34の上端に上記支持部材40が取り付けられている。回動アーム34の回動中心部を形成する回動中心具33は、例えば、ボルトとナットからなり、回動アーム34は、締付け及び弛緩の操作が可能となっているこの回動中心具33による回動中心部を中心として、図2及び図3で示されているように、セット台30にセットされた補強部材10に対して後退回動した位置と、図5で示されているように、補強部材10に対して前進回動した位置との間を往復回動できるようになっており、この回動により、硬度測定機50を支持した支持部材40は、補強部材10に対して前進、後退する。
【0039】
補強部材10に対する支持部材40の前進位置は、支柱32に対する回動アーム34の前進回動位置を規制するための規制手段35によって決められており、この規制手段35は、本実施形態では、支柱32に結合されたストップ部材36によって構成され、手作業で前進回動位置へ回動操作された回動アーム34が、図5で示すように、このストップ部材36に当接することにより、回動アーム34は前進回動位置で停止し、そして、回動中心具33を手作業で締付け操作することにより、回動アーム34は前進回動位置に固定される。
【0040】
このように回動アーム34が前進回動位置に達したとき、前記支持部材40で支持されている前記硬度測定機50は、補強部材10に予め設定されている硬度を測定すべき所定部分と正確に対向することになり、また、後述するように、この硬度測定機50に設けられていて、先端に補強部材10に押圧される圧子を備えている振動棒は、この補強部材10の硬度を測定すべき上記所定部分と正確に直角をなすことになる。
【0041】
また、回動中心具33を弛緩操作した後、この回動中心具33による回動中心部を中心に回動アーム34を任意な角度まで後退回動させ、次いで回動中心具33を締付け操作すると、回動アーム34はその位置で固定される。これにより、支持部材34で支持されている硬度測定機50を補強部材10から離間させることができるため、セット台20への補強部材10のセット作業や、セット台20からの補強部材10の取り外し作業、さらには、セット台20への新しい補強部材10のセット作業等を行える。
【0042】
本実施形態では、以上の回動装置30、支持部材40及び硬度測定機50は、図2、図3及び図5で示されているとおり、セット台20の前記受け部23の左右両側に2個配置されており、それぞれの硬度測定機50で硬度が測定される補強部材10の上記所定部分は、補強部材10に設けられた上述の焼入れ領域14,15内の部分となっている。
【0043】
なお、それぞれの回動装置30を、回動アーム34を自動回動させるためのシリンダ等による自動回動手段を備えたものとし、この自動回動手段により、回動アーム34を前進回動位置と後退回動位置との間で回動させることができるようにしてもよい。
【0044】
セット台20にセットされた補強部材10についての硬度測定を行う前に、硬度を測定すべき補強部材10の上記所定部分の表面には亜鉛メッキ層の一部が残留しているため、この亜鉛メッキ層を除去する作業が行われる。この除去作業のために、図3で示されている研磨機60と、この研磨機60を補強部材10に対して位置決め配置するための位置決め部材70とが用いられる。
【0045】
位置決め部材70は、補強部材10のフランジ部11,12及び隆起部13と対応するフランジ部71,72(図4も参照)及び隆起部73を有する形状となっているため、補強部材10の長さ方向の一部と同一又は略同一の断面形状を有しており、隆起部73の上面に設けられた取手部74を握ることにより、位置決め部材70を補強部材10に対して被せたり、取り外したりすることができる。
【0046】
図4は、研磨機60で補強部材10の硬度測定部分を研磨しているときにおける位置決め部材70の部分での補強部材10とセット台20の縦断面図である。この図4に示されているとおり、位置決め部材70の隆起部73の下面には、位置決め部材70の内方へ突出する位置決めピン75が設けられており、図3で示されているように、位置決め部材70を補強部材10に被せることにより、ピン75は、補強部材10の隆起部13に形成されている図4の孔16と、セット台20の受け部23の突出形状部23Aに形成されている図4の穴24とに挿入される。このようなピン75、孔16及び穴24は、それぞれ2個ある(孔16については図2及び5を参照)ため、これらのピン75、孔16及び穴24の位置決め作用により、位置決め部材70は補強部材10に位置決めセットされる。
【0047】
なお、補強部材10の位置決め孔16は、補強部材10を含んで形成される前記センターピラーを備えた四輪車両の車体が、電着塗装のために電着塗装液に浸漬されたとき、この電着塗装液が孔16を流通することにより、センターピラーの補強部材10で仕切られている前記アウターパネルと前記インナーパネルのそれぞれの内面をも塗装できるようにするためのものである。本実施形態では、このように補強部材10に必須的に形成された孔16を利用することにより、位置決め部材70は補強部材10に位置決めセットされるようになっている。
【0048】
位置決め部材70には、図3で示されているとおり、この位置決め部材70の内外を貫通する孔76が形成されている。この孔76の位置は、位置決め部材70が上述のように補強部材10に位置決めセットされたときに、前記硬度測定機50で硬度を測定すべき補強部材10の上記所定部分と一致する位置である。この所定部分は2つあるため、図4で示されているように、孔76は補強部材10に2個形成されている。
【0049】
図3で示されている前記研磨機60は、図3及び図4で示すように、電動モータが内臓された本体61と、この本体61の先端から本体61と直角に突出した駆動軸62と、この駆動軸62に取り付けられた回転砥石63とを有し、駆動軸62及び回転砥石63は電動モータで回転する。本体61の先端部は、位置決め部材70の孔76に殆ど隙間なく嵌入する円筒部61Aとなっており、このため、孔76は、研磨機60を位置決め部材70に対して位置決めするための位置決め部となっている。
【0050】
したがって、円筒部61Aを孔76に嵌入することによって研磨機60を位置決め部材70に位置決めセットすると、補強部材10に位置決セットされている位置決め部材70を介して、研磨機60は補強部材10に対して位置決め配置されることになる。このように研磨機60を補強部材10に対して位置決め配置した後、研磨機60の電動モータで回転砥石63を回転させることにより、補強部材10の表面に残留している亜鉛メッキ層は除去されることになり、その下にある硬度を測定すべき母材が露出する。
【0051】
このような研磨機60によるメッキ層の除去作業は、位置決め部材70に2個設けられているそれぞれの孔76に研磨機60の円筒部61Aを嵌入して行い、これにより、補強部材10における図2で前述した領域14,15内の焼入れされた部分であって、硬度を測定すべき2つの前記所定部分の母材を露出させる。
【0052】
この後、図5で説明したように、前記回動装置30の回動アーム34を図2及び図3の後退回動位置から前進回動位置まで回動させることにより、センターピラー用補強部材10における硬度を測定すべきそれぞれの前記所定部分についての硬度測定機50による硬度測定作業の準備が整う。
【0053】
次に、これらの支持部材40と硬度測定機50について説明する。硬度測定機50は前述した共振周波数測定式のものである。図6には、支持部材40と硬度測定機50の斜視図が示され、図7には、支持部材40と硬度測定機50の平面図が示されている。また、図8には、支持部材40の縦断面図が示されている。
【0054】
硬度測定機50の本体51は、先端の先細り部51Aを除くと、外面全体が円形となった筒状となっている。この本体51には、図7で示された振動棒52が配置され、この振動棒52の先端にはダイヤモンド製の圧子53が取り付けられ、通常時の振動棒52は、本体51の先細り部51Aの先端に設けられた案内筒部材54の内部に収納されている。硬度測定機50の図示しないスタートスイッチをオンにすると、振動棒52は、本体51に内臓された駆動手段で所定の押圧荷重をもって所定量前進するとともに、圧子53が案内筒部51Bから突出した状態で、振動棒52の材質や形状で定まる自由共振周波数で振動棒52の軸線N方向に案内筒部材54で案内されながら所定時間振動し、この後、振動が停止して振動棒52は案内筒部材54の内部へ後退する。
【0055】
先細り部51Aを除く本体51の外面は、振動棒52の軸線Nを中心とし、かつこの軸線Nと平行となった円形面となっている。このため、本体51の外面の全体は、振動棒52の軸線Nを中心とし、かつこの軸線Nと平行になった円弧面の連続によって形成されている。このような本体51には、この本体51の外面から突出した突部を形成する板部材55が取り付けられ、この板部材55は、本体51の外面である円形面の全周に沿って延びるリング状となっている。
【0056】
支持部材40の上面には、硬度測定機50の本体51が載せられて、この本体51の外面と接触する接触面41が形成されている。この接触面41は、硬度測定機50の本体51が載せられたときに、振動棒52の軸線Nと平行になる円弧面となっている。図8で示すように、硬度測定機50の本体51の円形の外面の曲率半径をR1としたとき、円弧面となっているこの接触面42の曲率半径R2は、R1よりも大きい。
【0057】
また、この接触面41には、凹部となっている溝42が形成され、この溝42は、接触面41の円弧形状に沿って一定深さで延びているとともに、接触面41の円弧方向の一方の端部から他方の端部まで達している。
【0058】
硬度測定機50の本体51が接触面41に載せられたとき、この本体51の板部材55は溝42に挿入される。これにより、板部材55が硬度測定機50側の係止部となり、溝42が、この係止部が係止される支持部材40側の被係止部となることにより、硬度測定機50の本体51は、接触面41に対して振動棒52の軸線N方向に係止されることになり、これにより、硬度測定機50は、接触面41に対して振動棒52の軸線N方向に不動状態となる。
【0059】
また、硬度測定機50の本体51の外面は、振動棒52の軸線Nと平行になった円形面であり、接触面41も振動棒52の軸線Nと平行になった円弧面であり、この円弧面の曲率半径R2は、硬度測定機50の本体51の外面の曲率半径R1よりも大きいるため、手作業により、硬度測定機50を、接触面41に案内させて振動棒52の軸線Nと直交する円弧方向に転動させることができる。このように硬度測定機50を転動させたときにおける振動棒52の軸線Nの移動軌跡が、図8でLとして示されている。
【0060】
そして、硬度測定機50の本体51を、接触面41に案内させて振動棒52の軸線Nと直交する円弧方向に転動させても、上記板部材55は、本体51の円形の外面に沿って延びているとともに、上記溝42は、接触面41の円弧形状に沿って延びているため、溝42への板状部材55の挿入状態は維持され、硬度測定機50の支持部材40に対する振動棒52の軸線N方向への不動状態も維持される。
【0061】
前述したように、回動装置30の回動アーム34を図5で示す前進回動位置まで回動させた後、硬度測定機50で補強部材10の前記所定部分の硬度測定を行うために前記スタートスイッチをオンにすると、前述の所定の押圧荷重をもって所定量前進した振動棒52の圧子53が補強部材10の上記所定部分に押圧され、この押圧により、それまで前記自由共振周波数で振動していた振動棒52の共振周波数が変化する。硬度測定機50は前述した共振周波数測定式のものであるため、これにより、押圧時の振動棒52の共振周波数を検出する硬度測定機51のコンピュータによる演算手段が補強部材10の上記所定部分の硬度を演算するとともに、この演算された硬度が表示手段で表示され、また、演算された硬度は記憶手段に記憶される。
【0062】
このようにして1回目の硬度測定が終了した後、硬度測定機51を、支持部材40の接触面41に案内させて振動棒52の軸線Nと直交する円弧方向に転動させ、振動棒52の軸線Nの位置を、1回目の硬度測定時と異なる位置とする。次いで前記スタートスイッチを再度オンにすることにより、2回目の硬度測定を行われることになり、以下同様にして、硬度測定機51を、さらに支持部材40の接触面41に案内させて振動棒52の軸線Nと直交する円弧方向に転動させ、振動棒52の軸線Nの位置を、1回目及び2回目の硬度測定時と異なる位置とし、スタートスイッチをオンにすることにより、3回目以降の硬度測定を行われることになる。
【0063】
これにより、同一の補強部材10における複数箇所に対して振動棒52が対向し、これらの箇所についての硬度測定作業が行われたことになり、前記研磨機60の回転砥石63で亜鉛メッキが除去されて前記母材が露出している範囲で行われるこれらの測定作業で得られた複数の硬度の平均値により、又は最大の硬度値により、又は最小の硬度値等により、補強部材10の硬度を判定することができる。
【0064】
そして、以上のように、硬度測定機50の振動棒52を振動させて補強部材10の硬度測定を行っても、硬度測定機50の本体51は、板状部材55の溝42への挿入により、支持部材40に対して振動棒52の振動方向である振動棒52の軸線N方向に係止されているため、この本体51は支持部材40に配置された所定位置を維持することになる。
【0065】
以上説明したように本実施形態に係る硬度測定装置によると、同一のセンターピラー用補強部材10の複数箇所についての硬度測定作業を行えるとともに、これらの測定作業を行えるようにするためには、硬度測定機50の本体51の外面を振動棒52の軸線Nと平行になった円形面とし、この本体51の外面が接触する硬度測定機支持部材40の接触面41を、振動棒52の軸線Nと平行であって硬度測定機50の本体51の円形面よりも曲率半径が大きい円弧形状とすることにより、本体51を、振動棒52の軸線Nと直交する接触面41の円弧方向に転動可能とするだけでよいため、硬度測定装置全体の構造を簡単化することができる。
【0066】
なお、硬度測定機支持部材40の接触面41に円形面が案内されて硬度測定機50の本体51を振動棒52の軸線Nと直交する円弧方向に転動させるための構造は、本実施形態のように、作業者の手作業で行う構造としてよく、あるいは、電動モータ等の駆動力を利用した自動駆動方式の構造とすることもできる。
【0067】
また、本実施形態によると、硬度測定機50の本体51には、本体51から突出する突部となった板状部材55が設けられ、支持部材40の接触面41には、この板状部材55が挿入される凹部となった溝42が形成されているため、硬度測定機50の振動棒52が、補強部材10の硬度の測定時に振動棒52の軸線N方向に振動しても、板部材55が硬度測定機50側の係止部となって、溝42が、この係止部が係止する支持部材40側の被係止部となることにより、硬度測定機50を、接触面41に対して振動棒52の軸線N方向に不動状態にして硬度測定を行える。
【0068】
また、板部材55は硬度測定機50の本体51の円形の外面に沿って延びているとともに、溝42は、接触面41の円弧形状に沿って延びているため、本体51を、接触面41に案内させて振動棒52の軸線Nと直交する円弧方向に転動させても、溝42への板状部材55の挿入状態を維持させることができる。
【0069】
さらに、硬度測定機50の本体51の外面は、振動棒52の軸線Nを中心とする円形面になっているため、この本体51を支持部材40の接触面41の上に載せる際に、本体51を、振動棒52の軸線Nを中心とする回転方向の任意な角度向きにして支持部材40の接触面41の上に載せることができるようになり、本体51の角度向きが限定されないため、この載せる作業を容易に行える。
【0070】
また、硬度測定機50を補強部材10に対して前進、後退させるための装置30は、回動中心部を中心に回動する回動アーム34を備えたものとするだけでよいため、この装置30の構造を簡単化することができる。
【0071】
また、本実施形態に係る硬度測定装置は、補強部材10を研磨する研磨機60を備えているため、補強部材10の表面に、補強部材10の材料である亜鉛メッキ鋼鈑の亜鉛メッキ層が残留していても、このメッキ層を研磨機60で除去してから、その母材についての正確な硬度を測定することができる。また、本実施形態に係る硬度測定装置は、研磨機60を補強部材10に対して位置決め配置するための位置決め部材70を備えているため、この位置決め部材70と研磨機60とを用いることにより、補強部材10の硬度測定を行うべき所定部分の亜鉛メッキ層を確実に除去することができ、補強部材10が量産される物品であっても、硬度を測定すべきそれぞれの補強部材10における所定部分の母材についての硬度測定を正確に行える。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、被検査品の複数箇所について硬度測定を行うために利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の一実施形態に係る装置で硬度が測定される被検査品となっている補強部材が用いられた四輪車両のセンターピラーの部分を示す車両の側面図である。
【図2】被検査品であるセンターピラー用補強部材がセット台にセットされた状態を示す斜視図である。
【図3】センターピラー用補強部材の硬度測定部分に残留しているメッキ層を研磨機で除去するときを示す斜視図である。
【図4】図3で示されている研磨機でセンターピラー用補強部材の硬度測定部分を研磨しているときにおける位置決め部材の部分でのセンターピラー用補強部材とセット台の縦断面図である。
【図5】センターピラー用補強部材の硬度測定部分についての硬度を硬度測定機で測定する場合を示す斜視図である。
【図6】硬度測定機と、この硬度測定機を支持する支持部材とを示す斜視図である。
【図7】硬度測定機と、この硬度測定機を支持する支持部材とを示す平面図である。
【図8】硬度測定機の本体を、支持部材の接触面に本体の外面である円形面が案内されて振動棒の軸線と直交する接触面の円弧方向に転動させたときにおける振動棒の軸線の移動軌跡を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
1 四輪車両のセンターピラー
10 センターピラー用補強部材
16 位置決め孔
20 セット台
30 回動装置
34 回動部材である回動アーム
40 硬度測定機支持部材
41 接触面
42 被係止部であり凹部でもある溝
50 硬度測定機
51 本体
52 振動棒
53 圧子
55 係止部であり突部でもある板状部材
60 研磨機
63 回転砥石
70 位置決め部材
75 位置決めピン
76 研磨機を位置決めするための位置決め部である孔
N 振動棒の軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面の少なくとも一部が円弧面になっている本体、及びこの本体に配置され、被検査品に押圧される圧子を先端に備えている振動棒を含んで構成され、かつ、この振動棒はこの振動棒の軸線方向に振動し、この軸線と前記円弧面とが平行になっている共振周波数測定式の硬度測定機と、
この硬度測定機の前記本体の前記円弧面が接触する接触面を備え、この接触面が、前記振動棒の軸線と平行であって前記円弧面よりも曲率半径が大きい円弧形状になっている硬度測定機支持部材と、
を有し、
前記硬度測定機の前記本体は、前記硬度測定機支持部材の前記接触面に前記円弧面が案内されて前記振動棒の軸線と直交する円弧方向に転動可能となっていることを特徴とする硬度測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の硬度測定装置において、前記硬度測定機には係止部が設けられ、前記硬度測定機支持部材には、この係止部が前記振動棒の軸線方向に係止する被係止部が設けられていることを特徴とする硬度測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の硬度測定装置において、前記係止部は前記硬度測定機の前記本体の外面から突出した突部であり、前記被係止部は、前記硬度測定機支持部材の前記接触面に形成され、前記突部が挿入される凹部であることを特徴とする硬度測定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の硬度測定装置において、前記突部は、前記円弧面に沿って延びる板状であり、前記凹部は、前記接触面の円弧形状に沿って延びる溝であることを特徴する硬度測定装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の硬度測定装置において、前記硬度測定機は前記接触面に載せられることによって前記硬度測定機支持部材で支持され、前記硬度測定機の前記本体の外面は前記振動棒の軸線を中心とする円形面となっていることを特徴する硬度測定装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の硬度測定装置において、前記硬度測定機支持部材は、前記被検査品に対して回動中心部を中心に進退回動可能となっている回動部材に取り付けられていることを特徴とする硬度測定装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の硬度測定装置において、前記硬度測定機で硬度が測定される前記被検査品の箇所を研磨する研磨機と、この研磨機を位置決めするための位置決め部を備え、かつ前記被検査品に対して位置決め配置される位置決め部材と、を有することを特徴とする硬度測定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の硬度測定装置において、前記被検査品は表面にメッキ層を有するメッキ物品であり、前記研磨機はこのメッキ層を回転砥石で除去するものとなっていることを特徴とする硬度測定装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の硬度測定装置において、前記被検査品は、少なくとも前記硬度測定機で硬度が測定される箇所が焼入れされた被焼入れ品であることを特徴とする硬度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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