説明

硬貨識別装置

【課題】処理対象の硬貨の種類が増加しても認識精度及び認識速度を安定して保つことが可能な硬貨識別装置を提供すること。
【解決手段】この硬貨識別装置1は、硬貨の画像データを取得する撮像素子6、及び出力バッファ部8を有する画像取込ユニット2と、画像取込ユニット2接続用のコネクタC1、画像データを受信して転送する入力バッファ部9、識別処理ユニット5接続用のコネクタC2、及び、画像データに基づいて硬貨の識別処理を行うCPU14aを有する識別処理ユニット3と、識別処理ユニット3接続用のコネクタC4、画像データを受信して転送する入力バッファ部16、増設用のコネクタC5、及び、画像データに基づいて硬貨の識別処理を行うCPU21aを有する識別処理ユニット5とを備え、CPU14aは両方のCPUの識別結果データに基づいた識別結果を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬貨の画像データを取得してその画像データに基づいて硬貨の識別を行う硬貨識別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、硬貨やメダル等の表面画像データを撮像素子によって取り込み、その表面画像データに基づいてある特定の硬貨やメダルを識別する装置が知られている。このような装置における表面画像データを対象にした識別方法としては、画像データを予め保持した基準データと比較する方法として様々な方法が提案されている(下記特許文献1〜3参照)。具体的には、表面画像データから円周上のデータを抽出して、そのデータを基準データと比較する方法、表面画像データの特定領域データの特徴値を予め決められた閾値と比較する方法、表面画像データとテンプレートとの類似度を算出して、その類似度と閾値を比較する方法等が開示されている。
【特許文献1】特開2005−284934号公報
【特許文献2】特開2005−037350号公報
【特許文献3】特開2005−031901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような硬貨識別装置はゲームセンター等の店舗において特定の硬貨を識別して特定の硬貨以外の使用を禁止するために用いられるので、他店舗用の異なる種類の硬貨を識別してその使用を排除したいという要求がある。しかしながら、上述した表面画像データを基にしたデータと基準データとを比較する方法を使用する場合、対象硬貨の種類が増えた場合に確実に特定種類の硬貨を識別するためには、装置の識別アルゴリズムや基準データを更新する必要があるのでシステム更新のための作業工数が増大する。一方、複数種類の硬貨を対象にした識別処理の精度を向上させることも考えられるが、その場合は識別処理が複雑になる結果、処理速度が低下する傾向にある。
【0004】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、処理対象の硬貨の種類が増加しても認識精度及び認識速度を安定して保つことが可能な硬貨識別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の硬貨識別装置は、硬貨の画像データを取得して、画像データと予め保持された基準データとを用いることによって硬貨の識別を行う硬貨識別装置において、硬貨の画像データを取得する撮像素子、及び画像データを撮像素子の外部に転送する出力バッファ部を有する画像取込ユニットと、出力バッファ部に接続するための第1の入力端子部、第1の入力端子部に接続され、出力バッファ部から画像データを受信して画像データを転送する第1の入力バッファ部、第1の入力バッファ部の出力側に接続された第1の出力端子部、及び、第1の入力バッファ部から出力された画像データに基づいて硬貨の識別処理を行うことにより、第1の識別結果データを生成する第1の制御部を有する第1の識別処理ユニットと、第1の出力端子部に接続するための第2の入力端子部、第2の入力端子部に接続され、第1の入力バッファ部から画像データを受信して画像データを転送する第2の入力バッファ部、第2の入力バッファ部の出力側に接続された第2の出力端子部、及び、第2の入力バッファ部から出力された画像データに基づいて硬貨の識別処理を行うことにより、第2の識別結果データを生成する第2の制御部を有する第2の識別処理ユニットとを備え、第1の制御部は、第2の制御部から第2の識別結果データを受信して第1及び第2の識別結果データの両方に基づいた識別結果を出力する。
【0006】
なお、ここでいう「硬貨」とは、100円硬貨等のいわゆる貨幣には限定されず、ゲームセンター等で使用されるメダル等の金属で鋳造されたコインを含む概念である。
【0007】
このような硬貨識別装置によれば、画像取込ユニットの撮像素子によって取得された硬貨の画像データが出力バッファ部及び第1の入力端子部を介して第1の識別処理ユニットの第1の入力バッファ部に入力され、第1の入力バッファ部から出力された画像データに基づいて、第1の制御部により硬貨の識別処理が行われる。その一方で、画像データは、第1の識別処理ユニットの第1の入力バッファ部から第2の入力端子部を介して、第2の識別処理ユニットの第2の入力バッファ部に並行して入力され、第2の入力バッファ部から出力された画像データに基づいて、第2の制御部により硬貨の識別処理が行われる。その後、第1の制御部により2つのユニットにおける識別結果を併せて最終的な識別結果が出力される。これにより、第1の識別処理ユニットにおける硬貨の識別処理の識別アルゴリズム又は基準データと、第2の識別処理ユニットにおける識別アルゴリズム又は基準データとが異なるように設定可能にされるとともに、第2の識別処理ユニットの第2の出力端子部に他の識別処理ユニットを直列的に接続することで識別処理ユニットの増設が容易になるので、識別対象の硬貨の種類が追加された場合であっても特定種類の硬貨の識別精度を安定化させることができる。併せて、画像取込ユニットで取得された画像データは、第1及び第2の入力バッファ部を経由することによって、並行して第1及び第2の制御部に転送されるので、対象硬貨の種類が増加しても識別処理の処理速度を安定化することができる。
【0008】
第2の制御部における基準データは、第1の制御部と異なるものであることが好ましい。この場合、例えば、第1の制御部と第2の制御部とで異なる種類の硬貨を識別させることができ、処理対象の硬貨の種類が増加した場合により確実に識別精度を安定化させること可能になる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の硬貨識別装置によれば、処理対象の硬貨の種類が増加しても認識精度及び認識速度を安定して保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る硬貨識別装置について詳細に説明する。
【0011】
図1に示す硬貨識別装置1は、遊技用メダル、100円硬貨等の対象硬貨の表面画像を取得してその硬貨の種類を識別する装置であり、画像取込ユニット2及び識別処理ユニット3からなる基本ユニット群4と識別処理ユニット5とを備えている。これらの画像取込ユニット2、識別処理ユニット3、及び識別処理ユニット5は、それぞれの回路基板上に回路部や電気素子等が実装されてなるものであり、識別処理ユニット5は、硬貨識別装置1の筐体内の拡張スロット等に収容されることにより硬貨識別装置1に容易に着脱可能にされている。
【0012】
画像取込ユニット2は、CMOSセンサ、CCDセンサ等の撮像素子6と、A/D変換器7と出力バッファ部8と照明部Lとから構成されている。撮像素子6は、図示しない搬送手段によって搬送された硬貨の表面を撮像しその硬貨表面の画像信号を取得する。照明部Lは、識別処理ユニット3の制御に応じて発光するLED等の発光素子を内蔵し、硬貨の搬送タイミングに同期して硬貨の表面に照明光を照射する。これにより、撮像素子6による画像信号の生成の際に硬貨表面の凸凹面を浮き上がらせる。これらの撮像素子6及び照明部Lの動作タイミングは、搬送手段における硬貨の到来を検知する図示しない到来センサからの検出信号に基づいて識別処理ユニット3により制御され、撮像素子6からの画像信号の出力も識別処理ユニット3によって制御される。A/D変換器7は、撮像素子6から出力された硬貨表面の画像信号をアナログ−デジタル変換して画像データを生成した後、その画像データを出力バッファ部8に出力し、出力バッファ部8は、その画像データを画像取込ユニット2の外部に向けて転送する。
【0013】
識別処理ユニット3は、画像取込ユニット2に対して電気的に接続されて相互に信号を送受信するためのコネクタ(入出力端子部)C1,C2,C3と、コネクタ(入力端子部)C1に入力側が接続され、コネクタ(出力端子部)C2に出力側が接続された入力バッファ部9と、バッファ部10と、データ用メモリ11と、プログラム用メモリ12と、データバス13、コネクタC3を介して画像取込ユニット2に接続されたCPU(制御部)14a及びPLD(Programmable Logic Device)14bと、通信部15とを備えている。
【0014】
入力バッファ部9はコネクタC1を介して出力バッファ部8と接続され、CPU14a及びPLD14bのデータ読み出し制御に応じて出力バッファ部8から出力された画像データを受信すると、バッファ部10に転送する。バッファ部10は、入力バッファ部9から受け取った画像データをデータバス13を介してデータ用メモリ11に転送する。データ用メモリ11及びプログラム用メモリ12は、RAM、ROM等の記憶素子であり、データ用メモリ11は、画像取込ユニット2から送られた硬貨表面の画像データを記憶し、プログラム用メモリ12はCPU14aにおいて実行されるプログラムファイル、及びCPU14aにより実行される硬貨の識別処理時に用いられるマスタ画像データや閾値データ等の基準データを記憶する。
【0015】
CPU14aは、画像取込ユニット2の到来センサからの検出信号に基づいて、撮像素子6の撮像タイミング、及び照明部Lからの照明光の照射タイミングを制御する。また、CPU14aは、撮像素子6による画像信号の取得をPLD14bに通知し、PLD14bは、その通知に応じてDMA(Direct Memory Access)方式により撮像素子6からデータ用メモリ11に向けて硬貨の画像データを転送するように制御する。さらに、CPU14aは、PLD14bによるデータ転送制御後に、データ用メモリ11から画像データを読み出すように制御して、その結果読み出された画像データを基に硬貨の識別処理を実行する。より詳細には、CPU14aは、硬貨の画像データから特定領域の画像データを抽出して、プログラム用メモリ12から読み出されたマスタ画像データと抽出した画像データとの相関値を算出する。そして、算出した相関値が、予めプログラム用メモリ12内に設定された閾値より大きい場合は、対象の硬貨が特定種類の“硬貨A”であることを示す識別結果データを生成し、相関値が閾値より小さい場合は、その硬貨が“硬貨A”ではないことを示す識別結果データを生成する。なお、CPU14aは、上記のような識別処理のアルゴリズム以外にも様々なアルゴリズムを応用可能であり、例えば、画像データの特定領域の画素値の総和等の特徴値を、予め設定された閾値と比較することによって硬貨を識別してもよい。また、プログラム用メモリ12に予め設定されたマスタ画像データや閾値データは、必要に応じて書き換えてもよい。
【0016】
また、CPU14aは、通信部15とも接続されており、通信部15を介して識別処理ユニット5のCPU21aとの間でデータを送受信可能に構成されている。CPU14aは、この通信部15を介してCPU21aから受信した識別結果データと自己の識別結果データとを基に、対象硬貨の最終的な識別結果を判定し、その識別結果を外部に出力する。
【0017】
識別処理ユニット5は、識別処理ユニット3のコネクタC2に接続されて相互に信号を送受信するためのコネクタ(入力端子部)C4、増設された他の識別処理ユニットに接続するためのコネクタ(出力端子部)C5、コネクタC4に入力側が接続され、コネクタC5に出力側が接続された入力バッファ部16、バッファ部17、データ用メモリ18、プログラム用メモリ19、データバス20、CPU(制御部)21a、PLD21b、及び通信部22を備えている。
【0018】
入力バッファ部16は、コネクタC2,C4を介して入力バッファ部9の出力側と接続され、PLD14bのデータ転送制御により入力バッファ部9から出力された画像データを受信すると、バッファ部17に転送しデータ用メモリ18に記憶させる。バッファ部17、データ用メモリ18、及びプログラム用メモリ19の機能は、バッファ部10、データ用メモリ11、及びプログラム用メモリ12と全く同様である。
【0019】
CPU21aは、CPU14aと同様な機能を有し、PLD14bによるデータ転送制御後に、データ用メモリ18から画像データを読み出すように制御して、その結果読み出された画像データを基に硬貨の識別処理を実行する。ここで、プログラム用メモリ19には、プログラム用メモリ12に設定されたマスタ画像データや閾値データ等の基準データとは異なるデータが設定されている。CPU21aは、データ用メモリ18から受け取った硬貨の画像データと、プログラム用メモリ19から読み出された基準データとを用いることによって、対象の硬貨を特定種類の“硬貨B”であるか否かを判定して識別結果データを生成する。なお、CPU21aにおいては、CPU14aの識別処理のアルゴリズムとは異なる識別処理のアルゴリズムが使用されてもよい。また、CPU21aは、識別処理ユニット3の通信部15に対する通信機能を有する通信部22に接続され、通信部22及び通信部15を介して識別結果データをCPU14aに送信する。
【0020】
次に、図2〜図4を参照しながら、硬貨識別装置1の動作について説明する。図2、図3、及び図4は、それぞれ、硬貨識別装置1の画像取込ユニット2、識別処理ユニット3、及び識別処理ユニット5の動作を示すフローチャートである。
【0021】
まず、図2を参照して、画像取込ユニット2は、識別処理ユニット3の制御により対象硬貨が撮像素子6の撮像可能な範囲に搬送されたタイミングで、照明部Lから硬貨の表面に向けて照明光が照射されると同時に、撮像素子6によってその硬貨表面の画像信号が取得される(ステップS101)。取得された画像信号はA/D変換器7によってアナログ−デジタル変換されて、識別処理ユニット3のデータ転送制御により画像データとして出力バッファ部8に出力され、コネクタC1及び入力バッファ部9を経由してバッファ部10に転送されると同時に、入力バッファ部9からコネクタC2,C4及び入力バッファ部16を経由してバッファ部17に転送される(ステップS102)。
【0022】
図3に移って、識別処理ユニット3のCPU14aは、画像取込タイミングが到来したか否かを判定し(ステップS201)、画像取込タイミングが到来していない場合は(ステップS201;NO)、処理を待機させる。この画像取込タイミングは、例えば、画像取込ユニット2の到来センサからの信号を検出することによって、画像取込ユニット2の搬送手段における硬貨の到来タイミングに同期するように設定されている。一方、画像取込タイミングが到来した場合は(ステップS201;YES)、CPU14aはPLD14bに通知し、PLD14bが撮像素子6から対象硬貨の画像データをデータ用メモリ11に取り込むように制御する(ステップS202)。次に、CPU14aは、取り込んだ対象硬貨の画像データを対象に識別処理を実行し、対象硬貨の種類が“硬貨A”であるかを示す識別結果データを生成する(ステップS203)。
【0023】
その後、CPU14aは、識別処理ユニット5のCPU21aから識別結果データを受信したか否かをチェックする(ステップS204)。その結果、識別結果データを受信していない場合は(ステップS204;NO)、処理を待機させる。これに対して、識別結果データを受信している場合は(ステップS204;YES)、CPU14aは、自己の識別結果データとCPU21aによる識別結果データとに基づいて硬貨Aの最終的な識別結果を取得して、マスタCPU等の外部装置に出力する(ステップS205)。より詳細には、CPU14aは、対象硬貨の種類が“硬貨A”であると識別されており、且つ、“硬貨B”であると識別されている場合は、対象硬貨の種類は“硬貨A”ではないことを示す最終の識別結果を出力する。これにより、CPU14aにおける識別処理によっては“硬貨A”と“硬貨B”とを判別することが困難であっても、識別結果において“硬貨B”が“硬貨A”と誤認識されることを確実に排除する。
【0024】
最後に、図4を参照しながら上記のステップS201〜ステップS205の処理に並行して実行される識別処理ユニット5の処理について説明する。すなわち、CPU21aは、画像取込タイミングが到来したか否かを判定し(ステップS301)、画像取込タイミングが到来していない場合は(ステップS301;NO)、処理を待機する。一方、画像取込タイミングが到来した場合は(ステップS301;YES)、CPU21aは、PLD21bに通知し、PLD21bが撮像素子6から対象硬貨の画像データをデータ用メモリ18に取り込むように制御する(ステップS302)。次に、CPU21aは、取り込んだ対象硬貨の画像データを対象に識別処理を実行し、対象硬貨の種類が“硬貨B”であるかを示す識別結果データを生成する(ステップS303)。そして、CPU21aは、生成した識別結果データを通信部15,22を介してCPU14aに送信する(ステップS304)。
【0025】
以上説明した硬貨識別装置1によれば、画像取込ユニット2の撮像素子6によって取得された硬貨の画像データが出力バッファ部8及びコネクタC1を介して識別処理ユニット3の入力バッファ部9に入力され、入力バッファ部9から出力された画像データに基づいて、CPU14aにより硬貨の識別処理が行われる。その一方で、この画像データは、入力バッファ部9からコネクタC2,C4を介して、識別処理ユニット5の入力バッファ部16に並行して入力され、入力バッファ部16から出力された画像データに基づいて、CPU21aにより硬貨の識別処理が行われる。その後、CPU14aにより2つのユニットにおける識別結果を併せて最終的な識別結果が出力される。これにより、識別処理ユニット3における硬貨の識別処理の識別アルゴリズム又は基準データと、識別処理ユニット5における識別アルゴリズム又は基準データとが異なるように設定可能にされるとともに、識別処理ユニット5のコネクタC5に他の識別処理ユニットを直列的に接続することで識別処理ユニットの増設が容易になる。従って、識別対象の硬貨の種類が追加された場合であっても、既存のハードウェアやソフトウェアの更新作業なしに特定種類の硬貨の識別精度を安定化させることができる。併せて、画像取込ユニット2で取得された画像データは、入力バッファ部9,16を経由することによって、並行してCPU14a,21a用のデータ用メモリ11,18に転送されるので、対象硬貨の種類が増加しても識別処理の処理速度を安定化することができる。
【0026】
特に、CPU21aが識別処理に用いる基準データは、CPU14aとは異なるデータを設定されることで、CPU14aとCPU21aとで異なる種類の硬貨を識別させることができ、処理対象の硬貨の種類が増加した場合により確実に識別精度を安定化させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の好適な一実施形態である硬貨識別装置を示すブロック図である。
【図2】図1の硬貨識別装置の画像取込ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の硬貨識別装置の識別処理ユニット動作を示すフローチャートである。
【図4】図1の硬貨識別装置の識別処理ユニット動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0028】
1…硬貨識別装置、2…画像取込ユニット、3,5…識別処理ユニット、6…撮像素子、7…A/D変換器、8…出力バッファ部、9,16…入力バッファ部、14a,21a…CPU(制御部)、C1,C4…コネクタ(入力端子部)、C2,C5…コネクタ(出力端子部)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨の画像データを取得して、前記画像データと予め保持された基準データとを用いることによって前記硬貨の識別を行う硬貨識別装置において、
前記硬貨の画像データを取得する撮像素子、及び前記画像データを前記撮像素子の外部に転送する出力バッファ部を有する画像取込ユニットと、
前記出力バッファ部に接続するための第1の入力端子部、前記第1の入力端子部に接続され、前記出力バッファ部から前記画像データを受信して前記画像データを転送する第1の入力バッファ部、前記第1の入力バッファ部の出力側に接続された第1の出力端子部、及び、前記第1の入力バッファ部から出力された前記画像データに基づいて前記硬貨の識別処理を行うことにより、第1の識別結果データを生成する第1の制御部を有する第1の識別処理ユニットと、
前記第1の出力端子部に接続するための第2の入力端子部、前記第2の入力端子部に接続され、前記第1の入力バッファ部から前記画像データを受信して前記画像データを転送する第2の入力バッファ部、前記第2の入力バッファ部の出力側に接続された第2の出力端子部、及び、前記第2の入力バッファ部から出力された前記画像データに基づいて前記硬貨の識別処理を行うことにより、第2の識別結果データを生成する第2の制御部を有する第2の識別処理ユニットとを備え、
前記第1の制御部は、前記第2の制御部から前記第2の識別結果データを受信して前記第1及び第2の識別結果データの両方に基づいた識別結果を出力する、
ことを特徴とする硬貨識別装置。
【請求項2】
前記第2の制御部における前記基準データは、前記第1の制御部と異なるものである、
ことを特徴とする請求項1記載の硬貨識別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−86274(P2010−86274A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254461(P2008−254461)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【出願人】(000116987)旭精工株式会社 (210)
【Fターム(参考)】