説明

磁場センサ及び磁場センサの製造方法

【課題】高分解能にて磁場または磁場勾配または磁場勾配の勾配に対応する信号の空間分布を計測可能とする磁場センサ及び磁場センサの製造方法を提供する。
【解決手段】磁性流体に先鋭化された探針先端または探針全体を浸漬することにより、探針先端に磁気微粒子を備える磁場センサを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高分解能にて磁気記録メディアの磁区や電子部品の配線を検査するための磁場センサ及び磁場センサの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高度情報化社会が進展し、高密度磁気記録の重要性が高まると同時に、磁気記録の読み出し、書き込み技術、また磁区検査技術における高精度化が求められている。特に、磁区検査技術の高精度化に向けて、空間分解能の向上、磁場強度分解能の向上が進められている。一方、電子部品の縮小化と共に、単位体積あたりの配線密度が向上した結果、欠陥箇所が増加し、磁場を用いた非破壊での配線検査技術の高精度化が進められている。
【0003】
また、磁気記録メディア、電子部品の信頼性確保のため、全品検査の必要性も高まりつつある。その結果、前記磁区検査や磁場による配線検査の低コスト化が求められ、特に磁場センサの高精度化と同時に低コスト化が進められている。
【0004】
非特許文献1において、磁気記録メディアの検査には磁気力顕微鏡(MFM:Magnetic Force Microscopy:MFM)が有効であることが提案されている。MFMでは、硅素からなる針状部(以下探針と呼ぶ)を磁性薄膜で被覆し、この磁性薄膜を磁化させたものを磁場センサとして用いることが提案されている。この磁場センサを、測定対象の磁区に接近させると、磁区から発生する磁場により、前記探針が磁気力を受け、“探針を支持するカンチレバーの歪み(磁場勾配に対応)”、または”探針とそれを支持するカンチレバーの共振周波数の変化(磁場勾配の勾配に対応)“が誘起される。これらの量を電気的または光学的に計測することによって磁場勾配または”磁場勾配の勾配“に相当する信号測定がなされる。
【0005】
前記MFMを用いて、電流によって発生する磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の計測が可能である。電流経路近傍に前記磁場センサを接近させることにより、電流経路から発生する磁場による磁気力が探針に加わり、その磁気力から電流の大小を見積もる。
【0006】
MFMで用いる針状の磁場センサを以下磁性探針と呼ぶ。従来のMFMで用いる磁性探針は、四角錐状の珪素から成る探針に、磁性材料を被覆した構造、または磁性材料から成るワイアを先鋭化させて探針にしたものがある。磁性探針に用いられる磁性体の材料として、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、希土類元素、酸化鉄またこれらを混合して用いたものがある。一般的には、コバルト(Co)とクロム(Cr),白金(Pt)の合金が用いられる。特許文献1では、原子間力顕微鏡用の珪素からなる探針の表面全体に磁性金属をスパッタリング法等により成膜したものが開示されている。
【0007】
前記、従来の磁性探針は、10nmから100nmの膜厚の磁性薄膜で、珪素からなる探針を被覆する。探針の先端曲率半径は2nmから10nm程度である場合は、磁性薄膜による被覆後には、最小22nmから最大210nmの先端曲率半径となる。
【0008】
前記、磁性材料から成る被覆膜は、四角錐状の硅素から成る母材全体に、RFスパッタリング法によって作製される。そのため、MFMによる磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分布の測定における空間分解能は、先端の曲率半径より高くなることはない。
【0009】
従来の磁性探針は、RFスパッタリング法によって探針全体に磁性材料が被覆されているため、MFM計測によって得られるデータは、測定対象上部の磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分布を探針全体で積算したものとなり、磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能は探針の3次元的な形状に依存すると同時に、探針の長さ方向の空間分解能は、探針の長さ方向に垂直な平面内の空間分解能より低い。3次元磁場勾配分布または3次元“磁場勾配の勾配”分布を高い空間分解能で決定するためには、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”を検出するセンサ部分の面積は可能な限り小さい方がよい。例えば、1nm×1nmの面積の場合、3次元磁場勾配または磁場勾配の勾配”分布は約1nmで決定される。
【0010】
従来の磁性探針は、RFスパッタリング法によって探針全体に磁性材料が被覆されているため、MFM計測によって得られる信号は、探針全体が受ける磁気力に対応する。そのため、探針の根元の領域(探針先端から離れた領域)など、測定対象から離れた探針表面の領域における磁場勾配または“磁場勾配の勾配”に由来する探針位置の変化に伴う信号変化は、測定対象に接近した探針表面の領域における磁場勾配または“磁場勾配の勾配”に由来する探針位置の変化に伴う信号変化に比べると、一定量変化する距離も長い。また、測定対象以外の領域からの磁場勾配または“磁場勾配の勾配”が測定した信号にオフセットとして含まれてしまう。
【0011】
そのため、MFM計測によって得られた信号には、座標依存性のない大きなオフセットが加わることになり、結果として磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度の測定に関する分解能が悪化してしまう。
【0012】
従来の磁性探針は、RFスパッタリング法により作製する。RFスパッタリング装置における真空容器内では、試料台等、探針以外の領域に多くの磁性材料が堆積してしまい、材料の利用効率は高くない。特に、磁性探針の場合、磁性材料の被覆が必要なのは探針先端近傍のみである。
【0013】
従来の磁性探針は、RFスパッタリング法により作製するため、前記四角錐状の硅素から成る母材を真空装置内に配置する必要がある。真空装置を利用するため、製造コストは高くなり、また大面積化もスピンコート法等の湿式の薄膜形成プロセスに比べると容易ではない。
【先行技術文献】
【0014】
【特許文献1】特開2003−240700号公報
【非特許文献1】 D.Rugar,H.J.Mamin,P.Guethner,S.E.Lambert,J.E.Stem,I.McFadyen,and T.Yogi,J.Appl.Phys.68(3),1169−1183(1990)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
高度情報処理社会が進展し、高密度磁気記録の重要性が高まると同時に、磁気記録の読み出し、記録技術、また検査技術における,空間分解能の向上、磁場または磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能の向上が求められている。磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測における空間分解能を向上させるため、探針先端から1μm以下の領域に磁性材料を備える磁性探針が要請されている。この場合、測定結果の磁場勾配分布または“磁場勾配の勾配”分布は、1μm以下の精度である。また、特に測定対象面に対して平行な2次元平面における空間分解能を向上させるため、22nm以下の空間分解能を達成可能な磁性探針が要請されている。これらの要請が達成されることによって、磁気記録メディアにおいては22nm以下の磁区に由来する磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の2次元分布、電子部品においては22nm以下の配線の計測が実現し、磁気記録メディアや電子部品の信頼性確保が実現される。
【0016】
また電子部品の縮小化と共に、単位体積あたりの配線密度は向上したため配線製造の歩留まりが悪化し、電子部品の信頼性確保のため、全品検査の必要性も高まっている。前記、検査技術の普及のためには、検査技術で用いられる磁場センサの低コスト化が要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の計測技術における空間分解能の問題、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能の問題、コストの問題を解決するために、上記課題に応える磁場勾配または“磁場勾配の勾配”計測用の磁場センサとしての磁性探針及びその製造方法を提供することにある。
【0018】
この発明によれば、非磁性材料で構成される針状部または板状部と、その針状部または板状部の少なくとも1箇所に磁気微粒子が配置されていることを特徴とする磁場センサが提供される。
【0019】
また、この発明によれば、非磁性材料で構成される針状部または板状部と、その針状部または板状部に少なくとも1箇所に磁気微粒子が配置させることを特徴とする磁場センサの製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0020】
この発明の、磁場センサ及び磁場センサの製造方法によれば、前記「探針先端から1μm以下の領域に磁性材料を備える磁性探針」、「3次元磁場勾配分布または3次元“磁場勾配の勾配”分布の測定において22nm以下の空間分解能を達成可能な磁性探針」を提供することができ、または従来の磁場センサである磁性探針に比べ「低コスト」な磁性探針の製造方法を提供することができる。その結果、磁気記録メディアにおいては22nm以下の磁区に由来する磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の3次元分布、電子部品においては22nm以下の配線の計測が実現し、磁気記録メディアや電子部品の信頼性確保が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 (a)磁気微粒子を探針先端に備える磁場センサである。(b)磁気微粒子を探針先端に備える磁場センサの探針先端部の拡大模式図である。
【図2】 磁気微粒子を探針先端以外の箇所に備えた磁場センサである。
【図3】 磁気微粒子を探針先端に備え、磁気微粒子の剥離を防ぐための保護膜を備えた磁場センサである。
【図4】 磁気微粒子を探針先端以外の箇所に備え、磁気微粒子の剥離を防ぐための保護膜を備えた磁場センサである。
【図5】 磁気微粒子をカンチレバーの表面に備えた磁場センサである。
【図6】 磁気微粒子をカンチレバーの表面に備え,磁気微粒子の剥離を防ぐための保護膜を備えた磁場センサである。
【図7】 ワイア状の材料を先鋭化させ、先端に磁気微粒子を備えた磁場センサである。
【図8】 (a)カンチレバー表面の一定の領域に複数の磁気微粒子を備えた磁場センサの斜視図である。(b)カンチレバー表面の一定の領域に複数の磁気微粒子を備えた磁場センサの側面図である。(c)カンチレバー表面の一定の領域に複数の磁気微粒子を備えた磁場センサの正面図である。
【図9】 図8のカンチレバーの部分を、2つの板ばねで支える方式の磁場センサである。
【図10】 2つのカンチレバーを平行に配列させ、片方のカンチレバーに磁気微粒子を配置した磁場センサである。
【図11】 探針全体に複数の磁気微粒子が配置されている磁場センサである。
【図12】 (a)探針が磁性流体に接近する状態を示した模式図である。(b)探針先端が磁性流体に接触した状態を示した模式図である。(c)探針先端に磁気微粒子が付着した状態を示した模式図である。
【図13】 本発明に係る磁場センサを作製するための原子間力顕微鏡の構成である。
【図14】 (a)カンチレバーが磁性流体に接近する状態を示した模式図である。(b)カンチレバーが磁性流体に接触した状態を示した模式図である。(c)カンチレバー表面に磁気微粒子が付着した状態を示した模式図である。
【図15】 (a)カンチレバー表面にレジストが塗布された状態の模式図である。(b)(a)のレジスト表面の一部に、マスクを介して光を照射し、レジストを感光させる様子を示した模式図である。(c)感光した領域を除去した後の構造を示す。(d)(c)によって作製された溝に磁気微粒子を付着させた様子を示す模式図である。(e)レジストを除去した図である。
【図16】 (a)探針を備えたカンチレバーが磁性流体に接近する状態を示した模式図である。(b)探針を備えたカンチレバーが磁性流体に埋没した状態を示した模式図である。(c)探針を備えたカンチレバー全体に磁気微粒子が付着した状態を示した模式図である。
【図17】 (a)探針が磁場によって液面が上昇した磁性流体に接近する状態を示した模式図である。(b)探針が磁場によって液面が上昇した磁性流体に接触する状態を示した模式図である。(c)探針に磁気微粒子が付着した状態を示した模式図である。
【図18】 本発明の磁場センサを利用する磁気力顕微鏡の装置構成である。
【図19】 本発明の磁場センサを利用する磁気力顕微鏡および3次元磁場勾配分布再構成法の説明図である。
【図20】 (a)磁気微粒子を付着させる前の探針の電子顕微鏡像である。(b)図12の方法で磁気微粒子を付着させた後の探針の電子顕微鏡像である。(c)(b)において探針先端部を拡大した電子顕微鏡像である。
【図21】 図24の本発明の実施例である磁場センサを用いて得られたフロッピーディスク上空の“磁場勾配の勾配”分布像である。
【図22】 図24の本発明の実施例である磁場センサを用いて得られた水平磁気記録方式のハードディスク上空の“磁場勾配の勾配”分布像である。
【図23】 図24の本発明の実施例である磁場センサを用いて得られた垂直磁気記録方式のハードディスク上空の“磁場勾配の勾配”分布像である。
【図24】 (a)図16の方法で磁気微粒子を付着させた後の探針の電子顕微鏡像である。(b)(a)において探針先端部を拡大した電子顕微鏡像である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1(a)は磁場センサの構造を示す。図1(b)は磁場センサ部を拡大した模式図を示す。カンチレバー先端部に三角錐状の硅素から成る探針1を備え、さらにその先端に磁気微粒子2を備える。磁気微粒子2は、図2に示すように、必ずしも探針1の先端になくてもよい。また、図3、図4のように、磁気微粒子2の剥離を防ぐため、例えば窒化硅素等の非磁性材料の薄膜3によって被覆された構造を有してもよい。
【0023】
本発明に係る図1、図2、図3、図4に示す構造により、磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能が向上する。従来の磁性探針の場合、探針全面に磁性材料が被覆されているため、探針の表面すべての領域が磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の測定信号に含まれる。図1、図2、図3、図4の場合、測定される信号は、磁気微粒子2が位置する座標の磁場勾配または“磁場勾配の勾配”となり、磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能が向上する。例えば、10nmの磁気微粒子2を付着させた場合、10nmの空間分解能で3次元磁場勾配分布または3次元“磁場勾配の勾配”分布を決定することができる。
【0024】
図1、図2、図3、図4に示す構造により、3次元磁場勾配分布計測または3次元“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能が向上する。従来の磁性探針の場合、探針全面に磁性材料が被覆されているため、空間分解能が探針形状に著しく依存する。図1、図2、図3、図4に示す磁場センサの場合、磁気微粒子2の直径により空間分解能が決定する。さらに、磁気微粒子2が球対称である場合は、3次元すべての方向に同一空間分解能にて測定を行うことが可能となる。例えば、磁気微粒子2の直径が10nmであった場合、10nmの空間分解能で3次元磁場勾配分布または3次元“磁場勾配の勾配”分布を測定することができる。
【0025】
図1、図2、図3、図4に示す構造により、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能が向上する。従来の磁性探針の場合、探針全面に磁性材料が被覆されているため、計測された信号には探針位置依存性のないオフセット信号が加わる。そのため、走査等の探針位置の変化によって変化する信号成分は、全体の信号レベルに比べると“探針1の全体の表面積の大きさ”分の“探針1の先端の曲率半径に相当する球体の表面積”に相当するオーダーで小さくなる。そのため、電圧分解能の高いアナログーデジタル変換機が必要となると同時に、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能が低下してしまう。本発明では、測定で得られた磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度に相当する信号は、全て磁気微粒子2に由来するものであるため、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度の測定分解能が向上する。
【0026】
図1、図2、図3、図4に示す構造の作製では、従来の磁性探針比べ、材用コストを低下させることができる。利用する磁性材料は、磁気微粒子2の体積に相当し、全面を被覆する従来の磁性探針に比べ材料コストが低い。また、従来の磁性探針では通常RFスパッタリング法にて磁性材料を被覆するが、真空装置内の被覆対象物以外の領域にも磁性材料を堆積してしまうため、材料の浪費が大きい。
【0027】
図2に示す構造は図1に対し、付加的な利点がある。図1の場合は、三角錐状の探針1の先端部に磁気微粒子2が位置するため、原子間力顕微鏡として探針先端を試料に接近させて表面の凹凸を測定する場合に、磁気微粒子2が損傷もしくは探針1から外れてしまう可能性がある。図2の場合、探針1の先端部を除く特定の領域1箇所に磁気微粒子2が配置されているため、上記の近接相互作用による磁気微粒子2の剥離または損傷の影響の軽減が見込まれる。図3のように、磁気微粒子2の剥離および損傷の防止のため、非磁性材料の保護膜3により被覆保護されている場合は、この問題は軽減される。従来の磁性探針においては、表面形状像を取得することによる、磁性材料の剥離による解像度の低下は重要な課題であった。本発明の図2の場合、その問題は解決される。図2において、先端部から一定距離、磁場勾配または“磁場勾配の勾配”検出部が離れることによる見かけの2次元磁場勾配分布または2次元“磁場勾配の勾配”分布の解像度の低下は、特定平面でのディリクレ、ノイマン境界条件を取得し、静磁場の基礎方程式を解き、3次元磁場勾配分布または“磁場勾配の勾配”分布を解析することにより解決される
【0028】
図5は本発明に係る磁場センサの構造の1事例である。原子間力顕微鏡用の探針として利用しない場合は、必ずしも鋭利な探針1を備える必要はない。図5のようにカンチレバー4の表面または内部において少なくとも一つの磁気微粒子2を備えることを特徴とする。磁気微粒子2の剥離および損傷防止のため、図6のように非磁性材料の保護膜3により被覆保護されていてもよい。
【0029】
図5の本発明に係る磁場センサは、本発明の事例である図1、図2と同様,「磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能」「磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能」「低い材料コスト」に関して従来の磁性探針に比べ利点がある。図1、2に比べると鋭利な探針1を備えないため、表面の凹凸を高精度に測定することはできない。
【0030】
図7は本発明に係る磁場センサの構造の1事例である。湾曲させた金属ワイアの一端を先鋭化された母材5の先端に少なくとも1つの磁気微粒子2を備えた磁場センサである。図2のように、必ずしも先端に磁気微粒子2を備える必要はない。センサ全体が導電性を示すため、走査型トンネル顕微鏡の探針としても利用することができる。従来の磁性探針に比べ、「磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能」「磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能」「低い材料コスト」に関して利点がある。
【0031】
図8は本発明の磁場センサの構造の1事例である。片端が固定されたカンチレバー4の表面もしくは内部に1つ以上の磁気微粒子2がストライプ状の領域に配置された構造を有する。1つ以上の磁気微粒子2が配置されたこの領域を以下、ストライプ状磁場検出領域と呼ぶ。図8(b)に示すストライプ状磁場検出領域の厚みTは、磁気微粒子2の直径の数倍以下であることが望ましい。
【0032】
図8の本発明の磁場センサは、「磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能」に関して利点がある。図8の磁場センサを厚み方向Tに走査した場合、空間分解能Tにて2次元磁場勾配分布または2次元“磁場勾配の勾配”分布を測定することが可能となる。この場合、得られた信号は、W方向に積算された信号であるため、測定された磁場勾配または“磁場勾配の勾配”のW方向の分解能は、W以下にはならない。
【0033】
図9は、本発明の磁場センサ図8のカンチレバー4が異なる形状を有する1事例である。カンチレバー4に比べるとバネ定数の調整が容易となり、感度を向上させることができる。
【0034】
図10は本発明の磁場センサの構造の1事例である。図10に示すように同じ構造、材質からなる2本のカンチレバー4が空隙を介して平行に配置されている。この磁場センサの場合、2本のカンチレバーの信号の差を磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の信号として測定する。これにより、カンチレバー4が試料から受ける静電気力の影響が相殺され、正確な磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の測定を行うことが可能となる。図10の本発明の磁場センサは、「磁場勾配分布計測または“磁場勾配の勾配”分布計測の空間分解能」「磁場勾配または“磁場勾配の勾配”の強度分解能」「低い材料コスト」に関して従来の磁性探針に比べ利点がある。
【0035】
図11は本発明の磁場センサの構造の1事例である。探針1およびカンチレバー4の全体に磁気微粒子2が配置されている。この配置に関して、磁気微粒子2が一様に配置されていることが望ましい。また磁気微粒子2の剥離防止のため、全体が非磁性材料によって被覆されていてもよい。
【0036】
図11に示す構造の作製では、従来の磁性探針比べ、材用コスト、製造コストを低下させることができ、また大面積化も容易である。従来の磁性探針では通常RFスパッタリング法にて磁性材料を被覆するが、真空装置内の被覆対象物以外の領域にも磁性材料を堆積してしまうため、材料の浪費が大きい。
【0037】
本発明の事例である図1、図2の製造方法の1事例を図12に示す。図12(a)に示すように磁性流体の液滴6に探針1を接近させる。図12(b)に示すように探針1の先端を磁性流体の液滴6に接触または浸漬した後、図12(c)に示すように探針を基板から遠ざけ、探針1の先端に付着した液滴に含まれる磁気微粒子2を磁場勾配または“磁場勾配の勾配”検出に利用する。図7の磁気センサの同様の方法で製造する。
【0038】
探針1の先端に付着させる磁気微粒子2の数の制御の方法を以下に述べる。図1(a)に示すように探針1は通常、カンチレバー4の端部に配置されている。この構造全体を自励発振させる。この状態で、探針先端を図12に示す磁性流体の液滴6に接近させ、磁気微粒子2が付着した場合、探針1とカンチレバー4の構造と材質によって決定する機械共振周波数が、付着した磁気微粒子の質量に対応する量だけ変化する。探針1の先端に付着した質量と機械共振周波数の関係は以下の数1にて表現される。
【0039】
【数1】

【0040】
図12の製造方法において、付着させる磁気微粒子2の数を制御する場合、探針1とカンチレバー4を自励発振させた状態で、磁性流体の液滴6に接近させるための装置構成を図13に示す。図13では、探針1を支えるカンチレバー4の変位を、レーザーダイオード7から出射されるレーザー8の反射光の位置を測定することによって検出する。レーザー8のカンチレバー4の背面での反射光の位置は、分割型のフォトダイオード9によって測定される。フォトダイオード9の出力は、プリアンプ10によって電圧信号に変換後、増幅され、自動利得制御回路11と周波数検出回路12に送られる。自動利得制御回路11に送られた信号は、位相シフター13に送られ、その出力は圧電素子14に加わり、探針1を備えるカンチレバー4を振動させる信号となる。位相シフター13において、圧電素子に加わる信号の位相を調整することによって、探針1を備えるカンチレバー4を自励発振させることができ、自励発振状態におけるカンチレバー4の共振周波数を周波数検出回路12にて測定する。周波数検出回路12にて測定された、カンチレバー4の共振周波数に相当する出力は、帰還制御回路15に送られ、探針1と試料間を制御する信号としてスキャナー16に加わる。スキャナー16はステッピングモータによる探針1と試料間の粗い調整の後、探針1と試料の高精度な距離制御を担う。上述した、「自励発振系」および「探針1を備えるカンチレバー4の共振周波数の検出の機構」、「探針1と試料の高精度の位置制御」により、図12に示すように磁性流体の液滴6の表面と探針1の距離を高精度に制御し、探針1の先端に付着させる磁気微粒子2の数を制御することができる。
【0041】
図5の製造方法を図14に示す。図12の場合と同様、図14に示すようにカンチレバー4の表面の一端を磁性流体の液滴6の表面に図14(a)に示すように接近させ、図14(b)に示すように接触または浸漬させ、図14(c)に示すようにカンチレバー4の表面に磁気微粒子2を付着させる。付着させる磁気微粒子2の数を精密に制御する場合は、図13の装置構成を利用する。
【0042】
図8、図9の製造方法を図15に示す。カンチレバー4の表面にレジスト17を塗布する。その後、レジスト17を備えたカンチレバー4の上部にフォトマスク18を配置し、紫外線19を照射し、一部を感光させる。その後、感光部20を現像し、除去し、カンチレバー4のレジスト17塗布側の面を磁性流体の液滴6に浸漬する。磁気微粒子2を付着後、レジスト17を除去し、感光部20のみに磁気微粒子2を残す。レジスト17除去時に磁気微粒子2も一部除去されてしまう場合には、レジスト17に疎水性処理を施し、さらに水を溶媒として用いている磁性流体の液滴6を使用し、レジスト17に磁気微粒子2が付着するのを避け、レジスト17を除去しない状態で磁場センサとして利用する。磁気微粒子2の薄利保護のために、磁気微粒子2を付着させた後、非磁性材料にて保護膜3を作製してもよい。
【0043】
図11の製造方法を図16に示す。探針1を備えるカンチレバー4全体を図16(b)のように、磁性流体の液滴6に浸漬させた後、カンチレバー4を磁性流体の液滴6から取り出す。磁性流体の液滴6に含まれる溶媒を除去するために、カンチレバー4を磁性流体の液滴6から取り出すプロセス図16(c)の後に、カンチレバー4全体を加熱し、溶媒を除去してもよい。また、磁性流体の液滴6の探針1への付着性を向上させるために、官能基を備える磁気微粒子2を含む磁性流体の液滴6を用いると同時に、探針1の表面に前記官能基と化学的に結合する官能基が具備された探針1を利用してもよい。
【0044】
本発明の図1、図2、図7の磁場センサの製造効率を向上させる方法を図17に示す。磁性流体の液滴6に磁気微粒子2以外の非磁性体の不純物が混入している場合、磁気微粒子2を付着させる探針1またはカンチレバー4に前記不純物が付着してしまう可能性がある。そこで、図17(a)のように、例えば探針1を備えるカンチレバー4の上部に、コイルなどの静磁場発生源21を配置し、探針1及びカンチレバー4、磁性流体の液滴6全体に静磁場を加える。この場合、純度の高い磁性流体の領域が磁性流体の液滴6の表面に形成され、その領域に探針1を接触または浸漬させることにより、磁場センサの製造効率の向上が見込まれる。
【0045】
本発明の磁場センサの利用の一例である磁気力顕微鏡の装置構成を図18に示す。図18では、探針1を支えるカンチレバー4の変位を、レーザーダイオード7から出射されるレーザー8の反射光の位置を測定することによって検出する。レーザー8のカンチレバー4の背面での反射光の位置は、分割型のフォトダイオード9によって測定される。フォトダイオード9の出力は、プリアンプ10によって電圧信号に変換後、増幅され、自動利得制御回路11と周波数検出回路12に送られる。自動利得制御回路11に送られた信号は、位相シフター13に送られ、その出力は圧電素子14に加わり、探針1を備えるカンチレバー4を振動させる信号となる。位相シフター13において、出力の位相を調整することによって、探針1を備えるカンチレバー4を自励発振させることができ、自励発振状態におけるカンチレバー4の共振周波数を周波数検出回路12にて測定する。周波数検出回路12にて測定された、カンチレバー4の共振周波数に相当する出力は、帰還制御回路15に送られ、探針1と試料間を制御する信号としてスキャナー16に加わる。スキャナー16はステッピングモータによる粗い探針1と試料間の調整の後、探針1と試料の高精度な距離制御を担う。上述した、「自励発振系」および「探針1を備えるカンチレバー4の共振周波数の検出の機構」、「探針1と試料の高精度の位置制御」により、本発明が提供する磁場センサである磁気微粒子2を備えた探針1を磁気記録メディアなどの測定対象物22上空を2次元走査し、“磁場勾配の勾配”の2次元分布を測定することができる。さらに、3次元“磁場勾配の勾配”分布を測定する場合は、磁場センサを3次元走査する。また、測定対象物が非磁性材料により覆われている場合には、非磁性材料上空における漏洩磁場に由来する2次元“磁場勾配の勾配”分布を磁場センサと試料の距離を変えて2回測定を行い、2枚の2次元“磁場勾配の勾配”分布を得る。この2枚の結果から、2次元“磁場勾配の勾配”分布および2次元“磁場勾配の勾配”勾配分布を画像演算により算出し、電磁場の基礎方程式におけるディリクレ境界条件およびノイマン境界条件として利用することにより、非磁性体材料内部においても、3次元“磁場勾配の勾配”分布を算出することができる。
【0046】
本発明に係る図8、図9の利用方法の一例を以下に述べる。図8、図9の磁場センサは、図8(b)に示すTの方向のみ高い空間分解能を有する。例えば、10nmの磁気微粒子2が一層薄膜状に付着されている場合には、Tの方向には10nmの空間分解能を達成することができる。一方、W、L方向の空間分解能は、W、Lの大きさに依存し、図15で示す図8、図9の磁場センサ作製プロセスのマスクの解像度で分解能が決定する。図8、図9の磁場センサを磁気力顕微鏡として利用する場合には、図19のように磁場センサの磁気力検出部の磁気微粒子2から構成される膜厚Tの方向が測定対象と平行を保つように磁場センサを走査する。以下、図8、図9の磁場センサを用いた場合における画像の取得方法について述べる。図19において、磁場センサの一部に、レーザーダイオード7からレーザー8が照射され、その反射光の位置により、磁場センサが磁気力を受けることによるセンサ全体の変位を計測する。レーザー8の反射光の位置は、分割型フォトダイオード9により検出され、その出力信号は、プリアンプ10によって電圧に変換、増幅され、位相検波器23に送られる。図19は、電子部品の検査の事例を示している。電子部品には、発振器24により交流電圧を加え、その信号の周波数に同期して発生した磁場の強度及び位相を、位相検波器23により検出し、出力は制御部25に保存される。制御部は、高圧アンプ26を介して、XYZ−θ駆動ステージ27に走査信号を送り、走査信号に同期した位相検波器23の出力を画像データとして保存する。磁場センサ図8、図9のセンサにおいて、全方位で空間分解能に関して図8(b)のTを達成するため、XYZ−θ駆動ステージ27には、磁場センサに対して試料28を回転する機構を備える。これにより、得られたデータ角度毎の画像データにラドン変換を施すことによって2次元平面内で全方向に図8(b)のTの空間分解能を達成することができる。上記のラドン変換の操作を、磁場センサと試料間の距離zを変えた2つの座標(z=z1とz=z2)で行い、2枚の

z1−z2)で割る操作30を経ることによって、静磁場の基礎方程式におけるノイマン境界条件31を得る。また、1枚の画像データ29をディリクレ境界条件32として用いることによって、3次元の磁場勾配分布像33を得ることができ、非磁性材料内部の磁場勾配の分布を断層的に可視化したデータ34を得ることが実現される。
【実施例1】
【0047】
図1に示す本発明の磁場センサを図12の方法により作製した結果を以下に示す。図20(a)は、磁気微粒子2を付着させる前の探針1の走査型電子顕微鏡(Secondary Electron Microscopy:SEM)像,図20(b)は磁気微粒子2を付着した後の探針1及び磁気微粒子2のSEM像、図20(c)は探針1の先端の拡大像である。磁気微粒子2が、探針先端に付着されていることが分かる。
【実施例2】
【0048】
図11に示す本発明の磁場センサを図16の方法により作製した後の磁場センサのSEM像を図24に示す。磁性流体として水を溶媒とする酸化鉄、粒径10nmを用いた。図24では、磁気微粒子2が探針1に部分的に付着していることが分かる。この磁場センサを用いて、磁気記録メディア上空の“磁場勾配の勾配”分布を測定した結果を図21、図22、図23に示す。図21はフロッピーディスクであり、30μm×30μmの領域、走査時間1分/枚、磁場センサ試料間距離600nmにて測定を行ったものである。図22は水平磁気記録ハードディスクであり、15μm×15μmの領域、走査時間1分/枚、磁場センサ試料間距離220nmにて測定を行ったものである。図23は垂直磁気記録ハードディスクであり、5μm×5μmの領域、走査時間5分/枚、磁場センサ試料間距離200nmにて測定を行ったものである。以上の測定は、すべて、図24の磁場センサを用いて行ったものである。一つの磁場センサを用いて、試料を変えて複数回の測定を行うことが可能であることが示されており、磁場センサとしての耐久性も備えていることが分かる。また、20回以上の探針−試料間の接触と退避の耐久性試験後にも測定が可能であることが確認されている。
【符号の説明】
【0049】
1 探針
2 磁気微粒子
3 非磁性材料から成る保護膜
4 カンチレバー
5 ワイア
6 磁性流体の液滴
7 レーザーダイオード
8 レーザー
9 フォトダイオード
10 プリアンプ
11 自動利得制御回路
12 周波数検出器
13 位相シフター
14 圧電素子
15 帰還制御部
16 スキャナー
17 レジスト
18 マスク
19 レジスト感光用の光
20 レジスト感光部
21 磁場発生源
22 測定試料
23 位相検出器
24 発振器
25 制御部
26 高圧アンプ
27 XYZ−θステージ
28 電子部品
29 磁場勾配分布画像
30 割り算処理部
31 ノイマン境界条件
32 ディリクレ境界条件
33 3次元磁場勾配分布画像
34 3次元磁場勾配分布における断層表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性材料で構成される針状部または板状部と、その針状部または板状部の少なくとも1箇所に磁気微粒子が配置されていることを特徴とする磁場センサ。
【請求項2】
請求項1記載の磁場センサであって、前記針状部または板状部が、珪素またはタングステンまたは炭素または酸化硅素またはガリウム砒素を主成分とすることを特徴とする磁場センサ。
【請求項3】
請求項1記載の磁場センサであって、前記針状部または板状部と、前記針状部または板状部に付着した磁気微粒子が、少なくとも1層の非磁性材料からなる薄膜にて被覆された構造を持つことを特徴とする磁場センサ。
【請求項4】
請求項1記載の磁場センサであって、前記磁気微粒子が酸化鉄を主成分とすることを特徴とする磁場センサ。
【請求項5】
請求項1記載の磁場センサであって、前記磁気微粒子が表面に官能基を持ち、磁気微粒子と前記針状部または板状部が化学的に結合した構造を持つことを特徴とする磁場センサ。
【請求項6】
請求項1記載の磁場センサであって、前記磁気微粒子が、探針先端から20μm以内に少なくとも1つ配置された構造を持つことを特徴とする磁場センサ。
【請求項7】
非磁性材料で構成される針状部または板状部を、磁性流体に浸漬または接触させることにより、針状部または板状部の少なくとも一箇所に磁気微粒子を付着させることを特徴とする磁場センサの製造方法。
【請求項8】
請求項7記載の磁場センサの製造方法であって、前記針状部または板状部と、前記針状部または板状部に付着した磁気微粒子の上に、少なくとも1層の非磁性材料からなる被覆用薄膜を堆積することを特徴とする磁場センサの製造方法。
【請求項9】
請求項7記載の磁場センサの製造方法であって、針状部または板状部の少なくとも一箇所に、表面に官能基を備える磁気微粒子を少なくとも一箇所付着させることを特徴とする磁場センサの製造方法
【請求項10】
請求項7または請求項8記載の磁場センサの製造方法であって、前記非磁性材料からなる針状部または板状部を、振動させた状態で、磁性流体の液滴に接触させ、針状部または板状部の振動状態の変化から、付着した磁気微粒子の数または質量、付着させる場所を制御しながら付着させることを特徴とする磁場センサの製造方法。
【請求項11】
請求項7または請求項8記載の磁場センサの製造方法であって、磁場を加えた状態にて、磁性流体中の磁気微粒子を液滴内の一部に偏在させ、偏在箇所に前記非磁性材料で構成される針状部または板状部を、接触または浸漬させることにより磁気微粒子を付着させることを特徴とする磁場センサの製造方法。
【請求項12】
請求項7記載の磁場センサの製造方法であって、前記非磁性材料で構成される針状部または板状部に磁気微粒子を付着させた後、熱処理を加えることによって針状部または板状部に付着した磁性流体に含まれる溶媒を除去することを特徴とする磁場センサの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−58220(P2012−58220A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214453(P2010−214453)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(510255750)