説明

磁性ナノ粒子セルロース材料

本発明は、ナノサイズのバクテリアセルロース鋳型に基づく強磁性材料に関連している。より具体的には、本発明は凝集のない磁性ナノ粒子セルロース材料、及びそのような実施形態ナノ粒子セルロース材料を形成する方法を提供する。さらに、前記磁性ナノ粒子は前記セルロース材料に物理的に付着され、及び均一に分散している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、ナノスケールで規則的に相互接続された有機及び無機相を有する新しい方法及び磁性ナノ粒子セルロースを提供することに関している。
【背景技術】
【0002】
表面積対体積比が大きな磁性ナノ粒子は関心の高まっている分野である。様々なポリマー材料の充填材料として、磁性ナノ粒子の応用の幅広い潜在的領域を考慮すると、ポリマー内でミクロサイズ化された充填材料と比較して、相対的に乏しいそれらの代表とは、高表面積のナノ粒子の処理に関連した困難性の効果であることが容易に理解されうる。広い表面積は同様に、粒子‐ポリマー/液体相互作用と比較して、恵まれた粒子‐粒子相互作用に起因して均等に分布したナノ粒子システムを達成することをもたらすという事実もある。その結果は、しばしばナノ粒子の激しい凝集体及び集合体である。前記集合体は、機械的、光学的、及び磁気的等のような、多くの巨視的性質に順に影響を及ぼす。これは、巨視的スケール上のこれらの性質がナノスケールレベルでの近相互作用の度合いに影響を及ぼされるからである。有機マトリクス材料内の充填材のようなナノサイズの磁性ナノ粒子の前記効果を生かすために、分散を上回る制御がそれ故避けられない必要条件となる。
【0003】
磁性ナノ粒子の凝集体は、短距離の等方な力及び長距離の異方な力、及び無機ナノ粒子の表面とマトリクス材料との間の弱い親和力の結果として説明されうる。相互作用の力を打ち消したり減少したりするための異なる戦略が文献に存在する。例えば、非極性溶媒システムにおける凝集の第1の理由は、短距離ファンデルワールス引力の強い影響に関連して説明されうることが報告され、及び粒子間の双極子間相互作用が比較的弱いことはララトーンらによって提供された(非特許文献1)。ララトーンらは、10nmの磁赤鉄鉱の凝集体(ナノ粒子のクラスター)の生成は、前記ナノ粒子の間の炭素原子の十分な数の非極性空間を生成することによって大部分を克服し、非極性溶媒における大部分への相互さようを減少させる。一方で、粒子サイズは増加され、双極性力が支配的になり、個々の粒子から不規則に配向された直線の凝集体/集合体の突然の遷移が明らかになる。しかしながら、液体及びポリマーシステムの過半数は様々な程度の極性を示すように、磁性ナノ粒子の分散は、特定の液体ポリマーシステムに対して最適な溶解度を有する表面被覆は、異なる化学的性質を有する異なるシステムに対して同一でないという事実に起因して、一つの被覆を有したナノ粒子を表面修正することにより解決されうる。加えて、磁性ナノ粒子の被覆段階は、単一粒子よりも被覆された集合体を得ることの潜在的なリスクに起因して、より複雑な分散を潜在的に作る。凝集粒子は、粒子の間の磁性力に起因して沈殿槽において既に存在する遷移金属塩を沈殿させることにより磁性材料を製造するときに素早く形成される。前記粒子が乾燥したとき顕著に強い凝集力が形成される。つまり、ポリマーにおいてこれらの粒子を分散することは極端に難しい。そのようにして、ナノスケール範囲にあり(1−200nm)、及びそれらは個々の結晶を構成する前記粒子に関連するユニークな特徴は生かされない。何故なら、ナノスケールの寸法に関連した機能的材料特性は否定されるからである。
【0004】
凝集は、巨視的スケールでのハイブリッド材料の磁気特性が凝集力の大きさに依存するので主な問題であり、及びハイブリッド材料における粒子間の交換カップリング及び双極性力の大きさに関連する。前記ナノ粒子を被覆することが同様に、研究されている。しかし、一つの被覆が異なるポリマーに対して全ての状態において作用するだけでなく、前記ポリマーマトリクスに関して、最適な溶解度を有するために、どのように前記被覆を最適化するかの解法が提案されていないといった、この技術に関するいくらかの問題がある。
【0005】
特許文献1では、凝集化を避けるために表面にアミノ基結合が利用されうることが提案されている。
【0006】
非特許文献2は、そのままで処理された微小繊維系バクテリアセルロースに関しており、均一なナノ複合物の処理が極度に難しいことを議論している。付着したフェライトを有する微小繊維を用いることで紙製造技術に応用することが提案されている。しかしながら、前記透過電子型顕微鏡写真は前記凝集問題が存続することを図示している。
【0007】
特許文献2は、ポリマー構造内でトラップされた金属酸化物を形成するためにイオン交換基を有する水和性ポリマーを開示している。さらに、磁性ナノ複合体の合成のための技術は、前記ポリマーが付着したイオン交換基を有する場所が開示されている。
【0008】
非特許文献3は、乾燥バクテリアセルロースが真空下でエポキシ、アクリル、及びフェノールホルムアルデヒドのような樹脂で浸透されうることを示している。新しい材料は重量を増加させ、新しい物理的特性を得た。矢野らにより利用された前記樹脂は、機械的に適切な及び柔軟な透明材料をもたらす。矢野と同様のアプローチを利用することにより、材料を被覆する磁性ナノ粒子が作られうる。
【0009】
それ故、凝集問題を解決するために磁性ナノ粒子セルロース材料の技術分野内の必要性がある。特に、前記凝集は同様に、機械的、光学的、及び磁気的等のような多くの巨視的特性に影響を与える。これは、巨視的スケールにおけるこれらの特性がナノスケールレベルで閉じた相互作用の大きさにより影響を与えられるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願第2007/090923号明細書
【特許文献2】米国特許出願第2005/0245658号明細書
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Nature Materials vol 3, February 2004
【非特許文献2】E.Sourty et. al. “Ferrite−loaded membranes of microfibrillar bacterial Cellulose Preparated by in Situ Precipitation. Chem.Mater., Vol.10, No.7, 1998”
【非特許文献3】Yano et. al. “Optically transparent composites reinforced with networks of bacterial nanofibers. Adv.Mater. 17, 153−155, 2005”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述の問題は、本発明の方法及び材料によって解決される。それ故、セルロース材料を利用するそのような磁性材料を形成する方法を提供することが本発明の目的である。本発明のさらなる態様において、高い機械的特性を有する凝集しない磁性ナノ粒子材料が提供される。
【0013】
それ故、本発明の目的は、ナノスケールで規則的に相互接続された有機及び無機相を有する新しい方法及び磁性ナノ粒子セルロースを提供することである。さらに、付着物のようなセルロースナノファイバのネットワークを有する新しい磁性ナノ粒子セルロース材料は、新しく機能的なナノ材料の製造に対して利用されうる。さらに、有機マトリクスの内部で均一に分散したナノ粒子を製造するため、及びバクテリアセルロースに基づく低い見かけ密度を有するナノ機能化軽量“フォーム状”材料を調整すること、及びセルロースに基づく磁性ハイドロゲルを準備することの可能性を提供するために、セルロースネットワークの内部で無機ナノ粒子のそのままの沈降に対して利用される。
【0014】
一つの実施形態において、新しい方法は高機械的性能ナノ粒子機能ハイブリッドフィルムを作成する可能性を提供する。他の実施形態において、キャスト三次元磁性ポリマー化合物が提供される。そのような化合物は、ポリマーまたはモノマー液体による付着物の浸漬により得られ、続いて固化が起こる。
【0015】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料は幅広い応用の範囲内で利用されうる。幅広い応用分野を示すために、多数の異なる応用が、決して限定されることなく以下で提案される。前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、音響産業(スピーカー薄膜)、磁性ろ過システム、化学分析法、分離法などの範囲内で利用されうる。
【0016】
本発明の他の利点は、超微細磁性フィルター/シーブ、外部場により活性化された磁性ろ過セットアップ、触媒支援構造高感度磁性薄膜、均等/均一に分布したナノ粒子を有する磁性フィルム、マイクロ波吸収剤、ナノ粒子ベースの磁性フォーム、ダンプナーベースの鉄流体に対する支持構造、及び均一に分布したナノ粒子、すなわち、高感度電磁気スイッチ、ジェネレータ、磁性アクチュエータ、磁性ストレージメディアなどを特徴とするナノ複合材料の製造に対するテンプレート構造、を提供することである。
【0017】
前記方法は、高く再現可能な磁性ナノ粒子セルロース材料を製造することを可能にしている。
【0018】
さらに他の実施形態において、前記ポリマー磁性ナノ粒子セルロース材料の利用は、全ての構成要素がナノスケールの寸法にあり、無機ナノ粒子相は前記材料(セルロースナノファイバネットワーク)の内部に分布されている新しいタイプの“ナノ複合材料”を提供する。前記バクテリアセルロースハイドロゲルは、ナノメートルスケール小繊維に起因する高い機械的完全性と共にすぐに利用できる材料であるので、発明された材料は、特定の応用に対して修正される可能性と共に、特に関心がある。上述した内容のうち最初の追加修正は、前記凍結乾燥バクテリアセルロースの容易な直接の含浸に起因して同様になされる。様々なモノマーが凍結乾燥エアロゲルの含浸後にそのままポリメリゼーション/クロスリンクに対して利用される。反応性モノマーは、前記材料に効果的に含浸され、及び固いマトリクス材料を生成するために前記材料内でクロスリンクされる。そのような修正は、機能化材料を潜在的に促進させる。
【0019】
均一に分布した磁性ナノ粒子の効果は、もちろん最初に前記材料の磁性特性に影響を与える。しかしながら、均一に分布したナノ粒子の効果は、光散乱、機械的性質、表面の還元が無いような、いくらかの他の重要な材料性質に影響を与える。
【0020】
本発明の他の目的及び利点は以下の詳細及び実施例から明らかになるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0021】
[定義]
本発明の目的に対して、用語「セルロース材料」は自然のセルロースを包含することを目的としている。セルロースは、生命体源に依存している植物、わずかの動物及び直径が2から20nmのわずかのバクテリア内で発見される。セルロース材料は、植物の細胞壁内、及びバクテリアまたは被嚢類動物のような他の生命体に補強相として本来は存在している。セルロースはコットン、紙、ウッドパルプなどにおいて発見される。前記生命体からのミクロフィブリルの分解の後、前記セルロース材料はたいていミクロフィブリル化セルロース(MFC)と称される。ミクロフィブリル化セルロース(MFC)の最初の形態は一般的に、液体でMFCの懸濁液であり、固体MFC含有量は体積で10%より小さい。拡大連鎖配座でのポリグリカン分子よりなる結晶ミクロフィブリルの形態で発見される。長さは数マイクロメートルであり、及びそれ故アスペクト比(長さ対直径の比)は非常に大きい。
【0022】
用語「バクテリアセルロース」は、アマ、アルカリゲネス菌、シュードモナス菌、アセトバクター、根粒菌、アルゴバクテリウム、サルシナ属、エンテロバクター属のようなアセトバクター xy属のバクテリアの発酵または合成を経て生成されたセルロースの如何なるタイプも包含し、及びミクロフィブリル化セルロース、網状化バクテリアセルロース、微生物セルロース及びそれと同類のものとして一般的に参照される材料を含むことを目的としている。加えて、ネンジュモ藻類の原核生物ラン藻のような原核生物生命体が包含される。さらに、本発明で用いられる用語「バクテリアセルロース」は、アセトバクター属のバクテリアにより、かくはん型培養条件の下で作られる未処理のバクテリアセルを本質的に含まない製品を参照している。バクテリアセルロースは通常バクテリアにより製造されたゲルにおいて利用可能である。
【0023】
用語「磁性セルロース」は、磁性特性を有する無機粒子部/相及び有機炭素をベースとする層/部の両方からなる材料として参照される材料を包含することを目的としている。
【0024】
用語「弱酸化剤」は、第一鉄イオンを第二鉄イオンへ酸化させることのできる酸化媒体の如何なるタイプから磁性粒子(フェライト)が得られるほどの十分な範囲までも包含することを目的としている。
【0025】
用語「遷移金属イオン」は、酸化鉄ベースの磁性ナノ粒子を得るために利用されうる周期表の全ての要素などの金属イオンを包含することを目的としている。
【0026】
用語「配位化合物及びdブロック要素」は、マンガン/鉄/コバルト、亜鉛などのような金属化合物/要素を含むことを目的とし、dブロック要素は遷移金属として参照され、周期4におけるdブロック要素はSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znである。
【0027】
用語「アルカリ溶液」は、NaOH、KOH、LiOH、NH、及びその同類を包含することを目的としている。
【0028】
用途「金属水酸化物/酸化物錯体」は、液相内で金属塩を溶解させることで生成される配位化合物を包含すること目的とする。
【0029】
用語「凍結乾燥」は。固体水(氷)を気体相に昇華させるための方法を包含することを意味する。
【0030】
用語「金属縁溶液」は、対応する塩から生成されるCo2+、Fe2+、Fe3+、Mn2+及びそれに同類な金属イオンを包含することを意味している。用語「磁性ナノ粒子セルロース材料」は、相互接続されたファイバネットワークを備えている材料を包含することを目的としている。
【0031】
用語「物理的に前記セルロース材料に付着した磁性ナノ粒子」は、サイズ範囲が1から200nmにおける磁性ナノ粒子を包含することを目的としている。
【0032】
用語「均一な分布」は、ナノ粒子がほとんど分離、すなわち凝固形状がない状態であることを包含することを目的としている。
【0033】
用語「凝集体」は、非常に接近して、すなわち、粒子間内部距離が5nm以下で接着または置かれているナノ粒子の集合、及び20またはそれ以上のナノ粒子の集合として定義される。凝集体材料(非均一)は、20またはそれ以上のナノ粒の上記構成要素内に位置しているナノ粒子の30%を超えて有しうる。
【0034】
ここで利用されるバクテリアセルロースは、商標名CELLULON(登録商標)のCPKelco U.S.から以前から入手可能であったマイクロ生命体属のアセトバクターの発酵製造に関連した如何なるタイプでありうる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】磁性ナノ粒子セルロース材料(強磁性体エアロゲル)を製造する方法の大要を示している。この実施形態において、各アルファベットはそれぞれ次の内容を示す。A)溶液内のセルロース材料、B)凍結乾燥、C)セルロース材料を金属イオンの溶液内に浸水、D)セルロース材料上に金属イオンの沈降、E)沈降した金属水酸化物/酸化物を磁性ナノ粒子に転換、F)溶媒の除去
【図2】磁性結晶粒子層がスピネルフェライトナノ粒子からなることを裏付けているx線回折図を示している。ピークは、CoFe(JCPDSカードNo.22−1086)の反射率に対応するミラー指数で適合された指数である。x線データは、平均粒子サイズがそれぞれ40及び95nmで生成された、実施例1及び3において例示された手順を利用して得られたサンプルを参照している。上部曲線は実施例1の結果を示し、下部曲線は実施例3を示している。
【図3】粒子が大きな凝集体として配置されていないことを示している高解像度FE−SEMマイクログラフを示している。
【図4】バクテリアセルロースファイバにナノ粒子の特性接合(取り付け)を示している高解像度FE−SEMマイクログラフを示している。
【図5】材料全体にわたって均等に分布した粒子の均一性を示している低解像度FE−SEMマイクログラフを示している。粒子はファイバに物理的に取り付けられたことがさらにわかる。前記マイクログラフは実施例2で要点が述べられた実験的手順を利用して得られた材料が取られる。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の一つの態様において、磁性ナノ粒子セルロース材料の提供があり、前記磁性ナノ粒子は、前記材料上に均等に分布され、及び凝集が無い。
【0037】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、共に接着しているか、または粒子−粒子の内部距離が非常に近く、すなわち5nm以下で置かれているナノ粒子の集合、そして、実態は20nm粒子以下で構成されることを特徴としている。
【0038】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、さらに5から100kg/mの密度範囲を有し、及びナノファイバ直径は1から100nmの範囲、一般的に、4から20nm、20から50nm、50から70nm、及び70から90nmである。前記密度範囲は、前記磁性ナノ粒子セルロース材料の具体的な応用に関連しており、それ故、他の範囲は、5から10kg/m、5から50kg/m、50から100kg/m、50から500kg/m、及び500から1000kg/mでもありうる。
【0039】
磁性ナノ粒子セルロース材料は、ハイドロゲルまたはエアロゲルである。
【0040】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、最終的な磁性セルロース材料における前記フェライトの体積割合は、10から90%の範囲であることを特徴とする。他の可能な範囲は、10から30%、30から50%、50から70%、及び70から90%である。
【0041】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料はさらに、沈殿した磁性ナノ粒子のサイズが、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡または同様の方法により決定された平均粒子サイズとして参照される1から500nmの範囲であることを特徴としている。前記ナノ粒子のサイズは制御できるし、及び前記金属イオンの前記濃度に関連しており、実施例1から3における結果に示されている。
【0042】
本発明のさらなる態様として、以下のステップを備えている磁性ナノ粒子セルロース材料を形成する方法が提供される。
a)溶液内にセルロース材料を提供するステップ
b)ステップ(a)からの前記セルロース材料を金属イオンの溶液に加えるステップ
c)前記セルロース材料上に沈降錯体を展開/分布させるステップ(b)からの前記溶液内に形成された前記金属水酸化物/酸化物錯体を沈降させるステップ
d)前記水酸化物/酸化物錯体を磁性ナノ粒子に転換させるアルカリ性溶液に加えるステップ
e)凝集がなく、及び前記セルロース材料上に物理的に付着されて均等に分布した磁性ナノ粒子を保つために、ステップd)からの前記材料を凍結乾燥または溶解置換するステップ
【0043】
一つの実施形態において、前記ステップ(a)は、液体懸濁液内にセルロース材料を提供することである。
【0044】
他の実施形態において、ステップ(b)は、ステップ(b’)で置き換えられる。つまり、
b’)前記セルロース材料内でHOを除去するために、ステップ(a)から前記セルロース溶液を凍結乾燥し、それから前記凍結乾燥された溶液を金属イオン溶液に添加するステップ
【0045】
ステップ(d)において前記アルカリ性溶液は、NaOH、NH、及び同類のものから選択されて、前記方法はpHが約7.0を提供する。
【0046】
前記方法では、前記溶液内の前記金属イオンは、Co2+、Fe2+、Mn2+、Fe3+のような周期律表のdブロック要素での2価または3価原子、または、金属イオン水酸化物錯体または金属イオン酸化物錯体を含んでいる配位化合物から選択される。前記濃度範囲は、0.005モルから飽和溶液の間でありうる。
【0047】
前記方法では、前記金属イオン錯体の間の化学量関係は1:1.5から1:2.5の範囲にある。
【0048】
請求項1の方法では、ステップ(b)は前記セルロース材料が飽和されるまで実行される。
【0049】
前記方法では、ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、NaOH及び弱酸化剤を備えており、具体的な実施形態において、ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、NaOH及びKNOを備えている。さらに、ステップ(d)における前記アルカリ性溶液は7.0より上の初期pHを有している。
【0050】
前記方法では、ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、前記金属イオンを前記スピネルフェライトナノ粒子の好ましい状態に酸化させる溶解弱酸化剤を備えている。
【0051】
前記方法では、ステップ(c)における前記溶液は、50度以上で1時間加熱される。アンモニウムが利用される場合、周囲温度の使用が可能である。
【0052】
前記方法では、前記沈降磁性ナノ粒子は、磁性粒子、超常磁性体、常磁性体、フェリ磁性体、または強磁性体として参照され、及びそのような性質を示している。
【0053】
前記方法では、ステップe)の後に、ポリマーが添加される。
【0054】
前記方法では、ステップ(e)は、アルカリ性酸化溶液の拡散が、ネットワークを平衡させ/飽和させ、及び前記金属水酸化/酸化化合物を磁性ナノ粒子に転換させるまで、すなわち、前記凝集がなく、及び均一に分布した磁性ナノ粒子が、前記セルロース材料上に物理的に取り付けられるまで進行する。
【0055】
前記方法では、前記セルロース材料はバクテリアセルロース材料である。バクテリアセルロース材料は、前記バクテリアの全除去を可能にする沸騰水のバス内に、NaOHの溶液で処理されうる。それから、前記材料は、イオン除去された水で洗浄され、及び使用の前に室温で貯蔵される。
【0056】
前記方法では、前記セルロース材料は植物、木、パルプまたはコットンから選択される材料である。
【0057】
前記方法では、前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、ハイドロゲルまたはエアロゲルである。前記エアロゲルは低密度の多孔質小線維ネットワークとして説明されうる。
【0058】
このようにして、一つの実施形態において、前記セルロース材料は、バクテリアセルロース材料である場合、それは前記バクテリアの全ての除去を可能にする沸騰水バスにおいてNaOHの溶液で処理されうる。それから、ハイドロゲルは、イオン除去された水で洗浄され、及び使用前に室温で貯蔵される。
【0059】
前記乾燥したエアロゲルまたはハイドロゲルは金属イオン溶液内に浸漬され、金属水酸化物/酸化物錯体が、前記セルロースネットワーク上での均一な沈降により形成及び成長される。アルカリ性酸化溶液の追加後、前記金属水酸化物/酸化物錯体は、磁性ナノ粒子に転換される。すなわち、前記生成された磁性ナノ粒子は、図4に示されるようにセルロースネットワーク全体に均一に分布または広がる。
【0060】
他の実施形態において、前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、前記磁性ナノ粒子セルロース材料のファイバネットワークが、モノマー、プレポリマー、またはポリマーの液体に浸漬されたものである。さらなる実施形態は、前記磁性ナノ粒子セルロース材料のとき、前記浸漬された磁性ナノ粒子セルロース材料は凝固される。
【0061】
磁性ナノ粒子の場合、本発明による新規な方法及び新規な磁性ナノ粒子セルロース材料は、凝固のない磁性ナノ粒子セルロース材料、磁性ナノ化合物を製造することである。強磁性体ナノ粒子に基づくナノ化合物は、ファンデルワールス力のような科学的相互作用に加えて、置換(等方的及び非等方的)、超交換、双極性−双極性相互作用のような磁性弾性相互作用の付加に起因して、製造することが最も難しいことにあると考慮されている。凝集内でのこれらの力、相互作用を除去することは、凝集したナノ粒子に基づく強磁性化合物とは大きく異なる作用をする化合物をもたらす。非凝集性ナノ粒子に基づく化合物は、単一のドメイン特性を有する個々の磁性ナノ粒子を反射させるような特性を有している。
【0062】
一つの実施形態において、前記方法は、マトリクス内部のナノファイバ上に、磁性ナノ粒子の沈降に対するそのままの付着物として凍結乾燥バクテリアセルロースの使用のステップを備えており、すなわち、前記粒子はバクテリアセルロースファイバに結合される。前記沈降は、錯体(水酸化物/酸化物)を生成するために、金属塩溶液の熱強制加水分解によって生成され、これは最終磁性相へ転換する前に、前記ファイバ間の限定された空間に沈降することを可能にしている。バクテリアセルロースの前記凍結乾燥技術はエアロゲルをもたらす。前記エアロゲルは、前記ファイバ間の空間に、金属塩錯体の均質及び均一な分布を得ることの困難性を克服することを発明者に可能にさせている。これは、金属塩溶液に浸されたとき、前記金属塩溶液はナノファイバのハイドロゲル付着物を容易に飽和状態にさせるからである。前記凍結乾燥のステップはさらに、沈降剤との相互作用を可能にする高い表面領域と共に、ナノファイバの乱されない機械的に安定なネットワークを提供する。前記ファイバ間に存在するケージのような空間は、一種のナノリアクタを構成する。すなわち、寸法がサブミクロンの範囲にある。
【0063】
一つの実施形態において、前記方法の手順は、軽量セルロースナノファイバベースのネットワーク内に極めて均一に分布され、及び物理的に取り付けられたナノ粒子の粒子を製造することと結論付けられうる。前記材料は、前記ナノ粒子及び前記セルロースナノファイバの両方の観点から、高い相互作用表面領域に特性付けられる。前記ファイバマトリクス内部の前記ナノファイバ間の制限された空間内にナノ粒子を準備する試みは、多く未知の理由に起因して失敗してきた。発明者は、試験的な状態及び方法を越えて完全な制御を有することは必須であると結論付けている。バクテリアセルロースのような前記セルロースの利用に関して前記手順は特有である、と利用可能な文献から結論付けられうる。前記発見の重要な体様は、凍結乾燥技術と反応条件の確立との組み合わせであった。さらに、セルロースナノファイバからの前記エアロゲルは、固有の機械安定性において他のセラミックまたはポリマーエアロゲルとは異なる。
【0064】
好ましいセルロース材料は、バクテリアにより生成されたゲルにおいて通常に利用可能なバクテリアセルロースである。前記ゲルはバクテリアから浄化される必要がある。前記ゲルは、前記バクテリアにより製造されるように1重量%セルロースであり、残りは水である。セルロースは非常に高いヤング率、130GPa及び強度を有し、結果として、小さなセルロース容量にもかかわらず、前記ゲルは機械的に非常に安定している。セルロースからのマイクロファイバは同様に、物質、つまり木製パルプまたはコットンのような通常の植物組織を含むセルロースの化学処理によって区別されうる。このセルロースはしばしば微小繊維セルロース(MFC)と呼ばれ、約2%の水における懸濁液として供給され、それは同様に性質がゲルのようであり、ゲルはその機械的性質と、液体流量の不足とに起因して定義されるように、たとえ98%の水分を含んでいても固体材料となる。セルロースは同様に、被嚢動物からも得られ、及びTCと呼ばれる。岩の上にいる海生動物が該当し、彼らはフィルターフィーダーであり、彼らは防護として被膜を利用する。TCは同様に水中でゲル形態となる。微晶質セルロースは、セルロースリッチ材料の酸加水分解により製造される。アスペクト比は低く、一般的に10から20であり、それ故、ゲル形成容量はMFCより低い。ゲルはMFCまたはBCに対して同じ機械的安定性を有していない。水中でのセルロースの前記ゲル特性は、互いのナノファイバ相互作用に由来し、それらは互いに結合し、及び物理的ネットワークを形成し、そして、これは大きなアスペクト比により製造される。
【0065】
MFC、BC、TC、MCCと呼ばれるナノファイバの形態でのセルロースは、低い濃度で水の中で既にゲルを形成している。その現象は他の液体において同様に示すだろう。「慎重に」前記液体を除去することにより、エアロゲル(低密度)またはキセロゲル(高密度)の形態で、多孔質材料のような物理的ネットワークを維持することを可能にしている。エアロゲル内での体積分率は低く、一般的に0.5から10%の範囲である。
【0066】
商用的に利用可能な凍結乾燥器において、前記ゲルは素早く凍結され、及びそれから水分は低温のままで低圧に晒すことにより昇華される。エアロゲルは残ったままである。凍結が素早い場合、水中での前記ネットワーク構造は保存され、及び特定の表面積による質は容易に測定されうる。凍結が遅い場合、ナノファイバ凝集物及び前記特定の表面積は低くなり、これは前記ネットワークにある特定の応用において役にたたない影響を与えうる。
【0067】
エアロゲルのようなセルロース材料は同様に、溶媒交換によって作られうる。前記ゲルは、一連の溶媒に移動させられる。極めて極性の液体、水から始めることも可能である。それから減少極性の液体に交換される。アセトンのような所定の液体に対して、最初の濃度は低く、及びそれから濃度がベッセルからベッセルに移動するにつれて増加していく。非極性液体はセルロースとほとんど相互作用を有さず、及びそれから前記エアロゲルは、崩壊することなく前記溶媒の蒸発のみで作られる。室温での乾燥は、毛細管力に起因して全体のネットワーク崩壊をもたらす。
【0068】
エアロゲルの形態での前記ファイバネットワークは、BC(ベストクオリティーエアロゲル)、MFC,TC、MCC(ワーストクオリティーエアロゲル)から作られうる。凍結乾燥は、応用でほとんど論じられるが、溶媒交換(液体交換)が同様に応用されうる。
【0069】
前記エアロゲルの一片は、金属塩の溶液に浸される。浸漬されたエアロゲルの一片を有する前記溶液は、エアロゲルのマトリクスネットワーク内部で関連する金属イオンの水酸化物/酸化物構造に、前記金属塩溶液の沈降を熱的に強行するために加熱される。このマトリクスはそれからアルカリ性溶液に移動される。前記一片は、所定の時間の間、このアルカリ溶液に保持される。この工程の間に、金属イオンは酸化され、及び前記磁性無機酸化ナノ粒子は前記セルロースマトリクス内に形成される。
【0070】
一つの実施形態において、新しい方法は、磁性無機酸化ナノ粒子の沈降に対して、ナノメトリックリアクタとして作用するその制限された空間体積と共に、セルロースナノファイバの予備ネットワークを利用するステップを備えている。球状ナノ粒子は、サイズの範囲がおおよそ1から500nmの間で変化する単一相コバルトフェライトナノ粒子でありうる。合成条件を調整することにより、ナノ粒子の平均サイズを、X線回折(XRD)及び透過型電子顕微鏡(TEM)で決定されるように、1から500nmの間で制御することが可能である。
【0071】
図4は、前記材料内部に配置された均一に/細かく分布したコバルトフェライトナノ粒子を有する前記材料を図示している顕微鏡図である。磁性ナノ粒子は、前記ファイバ上に均等に分布されていることがわかる。これらの粒子の間の磁性相互作用が、コバルトフェライトナノ粒子の単一磁区の一般的な性質である高い飽和保磁力値に起因して大きいにもかかわらず、前記粒子は凝集しない。図3は、凝集体として配置されないことを示している。図4は、前記バクテリアセルロースファイバに前記ナノ粒子の性質を接合(取り付け)することを示している。
【0072】
以下の実施例は、本発明をさらに説明するためだけを目的としており、請求項で定義される本発明の範囲を制限するものではない。
【実施例1】
【0073】
実施例1(CoFe
バクテリアセルロースのナノファイバ上にナノ結晶を形成するためのコバルトフェライトの沈降。
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、CoClx6HO(0.033M)及びFeSOx7HO(0.66M)、すなわち、化学量論比がCo:Fe(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のコバルト/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄/コバルト塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.15M);([Fe2+/[NO]=0.44)を有する90℃のNaOH(1.32M)溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に保持され、90℃で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0074】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ40から70nmの平均サイズを有すると決定された。ステップ4の注意点(*)は前記バクテリアセルロースを膨潤させるために利用された溶液内における鉄の濃度を参照しており、すなわち、前記アルカリ溶液内へのセルロースの移動の前の濃度である。
【実施例2】
【0075】
実施例2(CoFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、CoClx6HO(0.055M)及びFeSOx7HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がCo:Fe(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のコバルト/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄/コバルト塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M);([Fe2+/[NO]=0.44)を有する90℃のNaOH(1.32M)溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に保持され、90℃で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0076】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ60から90nmの平均サイズを有すると決定された。ステップ4の注意点(*)は前記バクテリアセルロースを膨潤させるために利用された溶液内における鉄の濃度を参照しており、すなわち、前記アルカリ溶液内へのセルロースの移動の前の濃度である。
【実施例3】
【0077】
実施例3(CoFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、CoClx6HO(0.033M)及びFeSOx7HO(0.66M)、すなわち、化学量論比がCo:Fe(1:2)の溶解によって調整された(飽和された)金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のコバルト/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄/コバルト塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(1.5M);([Fe2+/[NO]=0.44)を有する90℃のNaOH(1.32M)溶液に移動される。前記片は90℃で6時間前記アルカリ溶液内に保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0078】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ80から150nmの平均サイズを有すると決定された。ステップ4の注意点(*)は前記バクテリアセルロースを膨潤させるために利用された溶液内における鉄の濃度を参照しており、すなわち、前記アルカリ溶液内へのセルロースの移動の前の濃度である。
【実施例4】
【0079】
実施例4(MnFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、MnClx4HO(0.055M)及びFeSOx7HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がMn:Fe(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のコバルト/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄/コバルト塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M);([Fe2+/[NO]=0.44)を有する90℃のNaOH(1.32M)溶液に移動される。前記片は90℃で6時間前記アルカリ溶液内に保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0080】
前記ファイバに付着した粒子は、実施例2と同様な平均サイズを有すると決定された。
【0081】
前記手順は一般的な用語で述べられており、及び当業者であれば保護の範囲内に収まる修正をなし得る。すなわち、いくつかのパラメータが同様の結果を得るために変更されうる。これはさらに以下で述べられる。
【0082】
前記バクテリアセルロースはステップ1で凍結乾燥される必要は必ずしも無い。前記セルロースが洗浄の後で乾燥していない状態で実際に利用されうる。前記金属塩溶液の装填はそれから、前記セルロースネットワーク内に金属片の浸透性に依存する。しかしながら、この手順では、前記セルロースネットワークに前記金属塩溶液を満たすことに多くの時間がかかり、前記ネットワークが均等に金属種で確実に満たされることが難しいだろう。
【0083】
前記凍結乾燥手順は、全てのステップにおいて、同様の結果、すなわち、セルロース壁へのナノ粒子の接合が利用できる非摂動多孔性の開口したネットワークを生む同様の手順で交換されうる。
【0084】
前記化学的パラメータは変化しうる。例として、Co:Fe=1:2の化学量論比を有する金属塩溶液は少なくとも、Co:Fe=0.5:2からCo:Fe=1.5:2の間で変化し、及び磁性ナノ粒子の沈降の場合は、二価鉄(Fe2+)または二価及び三価鉄の組み合わせがそれに制限されることなく利用されている。初期材料が、最終粒子の酸化状態と同じ酸化状態を有したイオンを含む金属塩から選択されるとき、弱酸化剤としてのKNOの必要性がない。
【0085】
おおよそ50℃での低温では、前記手順はフェライト材料と同じ純粋なスピネル相ではない異なる相を生成しうるので、65℃、75℃、85℃、90℃より上の可能な限り高い温度が好ましい。しかしながら、前記温度は上で述べた記述に限られず、室温での沈降も保護の範囲内に入る。
【実施例5】
【0086】
実施例5(MnFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、MnClx4HO(0.055M)及びFeSOx7HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がMn:Fe(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のマグネシウム/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄/マグネシウム塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M);([Fe2+/[NO]=0.44)を有するアンモニア(12.5%、室温)溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0087】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ60から150nmの平均サイズを有すると決定された。ステップ4の注意点(*)は前記バクテリアセルロースを膨潤させるために利用された溶液内における鉄の濃度を参照しており、すなわち、前記アルカリ溶液内へのセルロースの移動の前の濃度である。
【実施例6】
【0088】
実施例6(Fe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、FeSOx7HO(0.055M)及びFeClx6HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がFe2+:Fe3+(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部の鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片は室温でアンモニア(12.5%)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に23℃で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0089】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ30から50nmの平均サイズを有すると決定された。前記粒子の大部分は30ナノ粒子より小さかった。
【実施例7】
【0090】
実施例7(Fe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、FeSOx7HO(0.165M)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部の鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M)を有する90℃のNaOH(1.32M)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に90℃で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0091】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ80から150nmの平均サイズを有すると決定された。
【実施例8】
【0092】
実施例8(Fe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、FeSOx7HO(0.055M)及びFeClx6HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がFe2+:Fe3+(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部の鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片は90℃のNaOH(1.32M)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に90℃で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0093】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ70から90nmの平均サイズを有すると決定された。
【実施例9】
【0094】
実施例9(Fe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、FeSOx7HO(0.165M)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部の鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、鉄塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M)を有する室温のアンモニア(12.5%)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0095】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ120から130nmの平均サイズを有すると決定された。
【実施例10】
【0096】
実施例10(NiFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、NiClx6HO(0.055M)及びFeSOx7HO(0.11M)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のニッケル/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、ニッケル/コバルト塩溶液の沈降を熱的に強いるために90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M)を有する室温のアンモニア(12.5%)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0097】
前記ファイバに付着した粒子は、(FE−SEM顕微鏡での測定を基に)おおよそ400から600nmの平均サイズを有すると決定され、おおよそ5μmの距離で分離されている。
【実施例11】
【0098】
実施例11(CoFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、CoClx6HO(0.055M)及びFeClx6HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がCo2+:Fe3+(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部のコバルト/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、コバルト/鉄塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片は90℃のNaOH(1.32M)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内に90℃で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0099】
前記ファイバに付着した“プレートレット状”粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ100から150nmの平均サイズ、及び厚さが30から40nmの幅を有すると決定された。
【実施例12】
【0100】
実施例12(ZnFe
1.ゲル状バクテリアセルロースの一片(0.5x0.5x1.5 cm)が10体積%のNaOH溶液で(3時間)加熱され、続いて流蒸留水で(6時間)洗浄してから、液体窒素内へ浸漬して12時間の凍結乾燥が後に続く。
2.前記乾燥セルロース片は、ZnClx4HO(0.055M)及びFeSox7HO(0.11M)、すなわち、化学量論比がZn2+:Fe2+(1:2)よりなる金属塩の新しく調整されたMilliQ水溶液内で膨潤される。
3.浸漬されたセルロース片を有する前記溶液は、前記バクテリアセルロースのマトリクスネットワーク内部の亜鉛/鉄イオンに関連する水酸化物/酸化物構造への、亜鉛/鉄塩溶液の沈降を熱的に強いるため、90℃まで加熱され、90℃で3時間保たれる。
4.前記片はKNO(0.25M)を有する室温のアンモニア(12.5%)水溶液に移動される。前記片はこのアルカリ溶液内で6時間保持される。
5.前記片は、前記セルロースネットワークマトリクス内部の前記アルカリ溶液を中性にするために室温内で蒸留水に移動される。
6.粒子改変したセルロースネットワークは、流蒸留水で6時間洗浄される。
7.粒子改変したセルロースは液体窒素に浸漬され、全ての水が前記ネットワークから除去されるまで凍結乾燥が続く。
【0101】
前記ファイバに付着した粒子は、FE−SEM顕微鏡での測定を基におおよそ100から150nmの平均サイズを有すると決定された。
【0102】
本発明が特定の実施形態を参照して極めて詳細に述べられたにも関わらず、当業者であれば、本発明が、限定のためではなく説明の目的で示された上述した実施形態及び実施例以外により実施されうることは理解できるであろう。それ故、添付の特許請求の範囲はここに含まれる実施例の説明に限られるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性ナノ粒子セルロース材料を形成する方法であって、
a.溶液内にセルロース材料を提供するステップと、
b.金属イオンの溶液にステップ(a)からの前記セルロース材料を加えるステップと、
c.ステップ(b)からの前記溶液内に形成された金属水酸化物/酸化物錯体を沈降させて、前記セルロース材料上に沈降した錯体を拡散/分散させるステップと、
d.前記沈降した金属水酸化物/酸化物錯体をアルカリ溶液に加えて、前記水酸化物/酸化物錯体を磁性ナノ粒子に転換するステップと、
e.凝集の無い状態と、前記セルロース材料上に物理的に付着して均一に分布した磁性ナノ粒子と、を維持するため、ステップ(d)からの前記材料を凍結乾燥または溶媒交換するステップと、
を備えた方法。
【請求項2】
前記ステップ(b)は、
前記セルロース材料におけるHOを除去するため、ステップ(a)からの前記セルロース材料の溶液を凍結乾燥させるステップと、金属イオンの溶液に前記凍結乾燥した溶液を加えるステップと、を備えたステップ(b’)
に置き換えられる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、pHが7.0より大きいNaOH、KOH、LiOH、NH、及び同類のもの、から選ばれる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記溶液内の前記金属イオンは、Co2+、Fe2+、Mn2+、Fe3+のような周期表のdブロック元素における2価または3価の原子を含む配位化合物、または金属イオン水酸化物錯体、または金属イオン酸化物錯体、から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記金属イオン錯体は、1:1.5から1:2.5の範囲に化学両論的関係がある請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(b)は、前記セルロース材料が飽和されるまで実施される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、NaOH及び弱酸化剤を備えている請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、NaOH及びKNOを備えている請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ステップ(d)における前記アルカリ溶液は、初期pHが7.0より大きい請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(c)における前記溶液は、1atmで50℃を超えて加熱される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(e)の後に、ポリマーが加えられる請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記セルロース材料は、バクテリアセルロース材料である請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記セルロース材料は、草、木、パルプ、またはコットンから選択される請求項1ないし12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、ハイドロゲルまたはエアロゲルである請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ナノ粒子の集合は、付着するか、または粒子から粒子の内部距離が5nm以下で非常に接近して位置おり、及びナノ粒子の集合は20ナノ粒子未満で構成される磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項16】
密度範囲が、5kg/mから1000kg/mである請求項15に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項17】
前記ナノファイバの直径の範囲は、1から100nmである請求項15に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項18】
最終磁性セルロースエアロゲル内の前記フェライトの含有量は、10%から90%である請求項15に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項19】
前記沈降した磁性ナノ粒子のサイズの範囲は、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡または同様のもので測定される平均粒子サイズとして参照された1から500nmの範囲にある請求項15に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項20】
前記セルロース材料は、バクテリアセルロース材料である請求項15ないし18のいずれか一項に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項21】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料は、ハイドロゲルまたはエアロゲルである請求項15ないし19のいずれか一項に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項22】
前記磁性ナノ粒子セルロース材料ファイバネットワークは、モノマー、プレポリマー、ポリマーの液体で含浸される請求項15ないし20のいずれか一項に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。
【請求項23】
前記含浸された磁性ナノ粒子セルロース材料が凝固された請求項22に記載の磁性ナノ粒子セルロース材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−526158(P2010−526158A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500881(P2010−500881)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【国際出願番号】PCT/SE2008/050366
【国際公開番号】WO2008/121069
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(509159171)スヴェトリー・テクノロジーズ・アーベー (6)
【Fターム(参考)】