説明

磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴撮像方法

【課題】各種の撮像条件を設定するためのパラメータを、使い勝手の良いコピー機能によって迅速的確かつ誤りなく設定することができる磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【解決手段】磁気共鳴イメージング装置の実施形態は、撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行う磁気共鳴イメージング装置において、前記撮像を実行するための複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ種別を複数のグループに分類し、前記パラメータ種別に対応するパラメータ値をグループ毎に記憶するパラメータ記憶部と、前記複数のシリーズのうちの第1のシリーズと前記第1のシリーズで使用するグループとを指定することによって前記パラメータ値を前記パラメータ記憶部から読み出し、読み出した前記パラメータ値を、第2のシリーズで使用する複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ値として設定する、制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴イメージング装置を用いて所望の診断画像を得るためには、撮像の目的や診断画像の用途等に応じて種々のパラメータを装置に設定する必要がある(例えば、特許文献1等)。
【0003】
装置に設定するパラメータには、撮像部位に関するパラメータ(例えば、スライスの中心位置、スライスの向き、位相エンコード方向等)、画像の分解能に関するパラメータ(スライスの厚さ、マトリクスの大きさ、FOV等)、画像のコントラストに関するパラメータ(例えば、TR、TE、フリップ角等)など、様々なものがある。
【0004】
MRI画像を取得するとき、例えば、同じ患者の同じ部位を、コントラストを変えながら撮像する場合がしばしばある。このような場合、コントラストに関するパラメータは撮像の都度異なる値を設定せざるを得ないが、撮像部位に関するパラメータは変更する必要がないため、同じ値をコピーして設定したほうが設定時間も短縮されるし、不注意による誤設定も防ぐことができる。
【0005】
また、同じ患者に対する治療経過を診断するような場合には、過去の撮像に用いたパラメータと同じパラメータで撮像をしたほうがより的確な比較画像が得られる。このような場合にも、過去に撮像したときのパラメータをコピーして設定したほうが設定時間も短縮されるし、不注意による誤設定も防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−225222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、ユーザが既に設定したパラメータの一部または全部をコピーして次の撮像のパラメータ設定に利用できれば、面倒なパラメータ設定に要する時間を短縮でき、誤設定のリスクも低減できる。
【0008】
従来からの磁気共鳴イメージング装置にもこのようなコピー機能はあるものの、その機能は限定されたものであり、使い勝手も必ずしも十分なものではなかった。例えば、予めコピー可能な特定のパラメータの種類(TR,TE,フリップ角、マトリクスの大きさ等)を登録しておき、既設定の特定のパラメータの数値をコピーして、次の撮像のパラメータ設定に利用する、といったものである。
【0009】
このため、コピーしたいパラメータの種類が予め登録されていなければ、コピーしたいパラメータの値をコピーすることができず、逆に、コピーしたくないパラメータであっても予め登録されていると、そのパラメータの値が自動的にコピーされてしまうといった不都合が生じていた。このような不都合を解消するには、登録してあるパラメータの種類を変更しなければならないが、この作業自体も時間を要するものであり、面倒な作業であった。
【0010】
そこで、使い勝手の良いコピー機能を有すると共に、このコピー機能を利用した効率の良いパラメータ設定機能を有する磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴撮像方法が従来から求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
磁気共鳴イメージング装置の一実施形態は、患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行う磁気共鳴イメージング装置において、前記撮像を実行するための複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ種別を複数のグループに分類し、前記パラメータ種別に対応するパラメータ値をグループ毎に記憶するパラメータ記憶部と、前記複数のシリーズのうちの第1のシリーズと前記第1のシリーズで使用するグループとを指定することによって前記第1のグループに属する前記パラメータ値を前記パラメータ記憶部から読み出し、読み出した前記パラメータ値を、前記複数のシリーズのうちの第2のシリーズで使用する複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ値として設定する、制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成例を示す第1の図。
【図2】実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成例を示す第2の図。
【図3】パラメータ記憶部にグループ分けして記憶されるパラメータの例を示す図。
【図4】他のシリーズのパラメータをコピー流用する動作の概念を示す第1例の図。
【図5】他のシリーズのパラメータをコピー流用するときの操作画面例を示す第1図。
【図6】他のシリーズのパラメータをコピー流用するときの操作画面例を示す第2図。
【図7】個別にパラメータを設定するときの操作画面の例を示す図。
【図8】他のシリーズのパラメータをコピー流用する動作の概念を示す第1例の図。
【図9】後処理データからパラメータをコピー流用する動作の概念を示す第1例の図。
【図10】後処理データからパラメータをコピー流用するときの操作画面例を示す第1の図。
【図11】後処理データからパラメータをコピー流用する動作の概念を示す第2例の図。
【図12】後処理データからパラメータをコピー流用するときの操作画面例を示す第2の図。
【図13】コピー流用する動作の概念を示す図。
【図14】過去の撮像に使用したパラメータをコピー流用するときの操作画面例を示す図。
【図15】シナリオに応じて定まる共通のパラメータを設定する実施例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、磁気共鳴イメージング装置の実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
【0014】
(構成)
図1は、磁気共鳴イメージング装置1の構成例を示すブロック図である。磁気共鳴イメージング装置1は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石22と、静磁場用磁石22の内側において軸を同じにして設けられた筒状のシムコイル24と、傾斜磁場コイル26と、RFコイル28と、制御系30と、被検体Pが乗せられる寝台32とを備える。
【0015】
ここでは一例として、装置座標系の互いに直交するX軸、Y軸、Z軸を以下のように定義する。まず、静磁場用磁石22およびシムコイル24は、それらの軸方向が鉛直方向に直交するように配置されているものとし、静磁場用磁石22およびシムコイル24の軸方向をZ軸方向とする。また、鉛直方向をY軸方向とし、寝台32は、その天板の載置用の面の法線方向がY軸方向となるように配置されているものとする。
【0016】
制御系30は、静磁場電源40と、シムコイル電源42と、傾斜磁場電源44と、RF送信器46と、RF受信器48と、寝台駆動装置50と、シーケンスコントローラ56と、コンピュータ58とを備える。
【0017】
傾斜磁場電源44は、X軸傾斜磁場電源44xと、Y軸傾斜磁場電源44yと、Z軸傾斜磁場電源44zとで構成されている。また、コンピュータ58は、演算装置60と、入力装置62と、表示装置64と、記憶装置66とで構成されている。
【0018】
静磁場用磁石22は、静磁場電源40に接続され、静磁場電源40から供給された電流により撮像空間に静磁場を形成させる。シムコイル24は、シムコイル電源42に接続され、シムコイル電源42から供給される電流により、この静磁場を均一化する。静磁場用磁石22は、超伝導コイルで構成される場合が多く、励磁の際に静磁場電源40に接続されて電流が供給されるが、一旦励磁された後は非接続状態とされるのが一般的である。なお、静磁場電源40を設けずに、静磁場用磁石22を永久磁石で構成してもよい。
【0019】
傾斜磁場コイル26は、X軸傾斜磁場コイル26xと、Y軸傾斜磁場コイル26yと、Z軸傾斜磁場コイル26zとを有し、静磁場用磁石22の内側で筒状に形成されている。X軸傾斜磁場コイル26x、Y軸傾斜磁場コイル26y、Z軸傾斜磁場コイル26zはそれぞれ、X軸傾斜磁場電源44x、Y軸傾斜磁場電源44y、Z軸傾斜磁場電源44zに接続される。
【0020】
X軸傾斜磁場電源44x、Y軸傾斜磁場電源44y、Z軸傾斜磁場電源44zからX軸傾斜磁場コイル26x、Y軸傾斜磁場コイル26y、Z軸傾斜磁場コイル26zにそれぞれ供給される電流により、X軸方向の傾斜磁場Gx、Y軸方向の傾斜磁場Gy、Z軸方向の傾斜磁場Gzが撮像空間にそれぞれ形成される。
【0021】
即ち、装置座標系の3軸方向の傾斜磁場Gx、Gy、Gzを合成して、論理軸としてのスライス方向傾斜磁場Gss、位相エンコード方向傾斜磁場Gpe、および、読み出し方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場Groの各方向を任意に設定できる。スライス方向、位相エンコード方向、および、読み出し方向の各傾斜磁場は、静磁場に重畳される。
【0022】
RF送信器46は、シーケンスコントローラ56から入力される制御情報に基づいて、核磁気共鳴を起こすためのラーモア周波数をもつRFパルスを生成し、これを送信用のRFコイル28に送信する。RFコイル28には、ガントリに内蔵されたRFパルスの送受信用の全身用コイル(WBC:whole body coil)や、寝台32または被検体Pの近傍に設けられるRFパルスの受信用の局所コイルなどがある。送信用のRFコイル28は、RF送信器46からRFパルスを受けて被検体Pに送信する。一方、受信用のRFコイル28は、被検体Pの内部の原子核スピンがRFパルスによって励起されることで発生したMR信号(高周波信号)を受信し、このMR信号は、RF受信器48により検出される。
【0023】
RF受信器48は、検出したMR信号に前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D(analog to digital)変換を施すことで、デジタル化された複素データである生データ(raw data)を生成する。RF受信器48は、生成したMR信号の生データをシーケンスコントローラ56に入力する。
【0024】
演算装置60は、磁気共鳴イメージング装置1全体のシステム制御を行うものであり、これについては後述の図を用いて説明する。
【0025】
シーケンスコントローラ56は、演算装置60の指令に従って、傾斜磁場電源44、RF送信器46およびRF受信器48を駆動させるために必要な制御情報を記憶する。ここでの制御情報とは、例えば、傾斜磁場電源44に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報である。
【0026】
シーケンスコントローラ56は、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源44、RF送信器46およびRF受信器48を駆動させることにより、X軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場GzおよびRFパルスを発生させる。また、シーケンスコントローラ56は、RF受信器48から入力されるMR信号の生データ(raw data)を受けて、これを演算装置60に入力する。
【0027】
図2は、図1に示すコンピュータ58の機能ブロック図である。図2に示すように、コンピュータ58の演算装置60は、MPU(Micro Processor Unit)86と、システムバス88と、画像再構成部90と、画像データベース94と、画像処理部96と、表示制御部98と、パラメータ記憶部100と、コピー制御部102と、パラメータ抽出部104とを備える。
【0028】
MPU86は、撮像条件の設定、撮像動作および撮像後の画像表示において、システムバス88等の配線を介してMRI装置20全体のシステム制御を行う。また、MPU86は、撮像条件設定部としても機能し、入力装置62から直接入力される各種の撮像用パラメータや、後述するコピー制御部102、パラメータ記憶部100、及びパラメータ抽出部104の機能によって設定される撮像用パラメータに基づいて、パルスシーケンスを含む撮像条件を設定し、設定した撮像条件をシーケンスコントローラ56に入力する。
【0029】
画像再構成部90は、内部にk空間データベース92を有する。画像再構成部90は、k空間データベース92に形成されたk空間に、シーケンスコントローラ56から入力されるMR信号の生データをk空間データとして配置する。さらに、画像再構成部90は、k空間データに2次元フーリエ変換(Fourier Transformation)などを含む画像再構成処理を施して、被検体Pの各スライスの画像データを生成する。画像再構成部90は、生成した画像データを画像データベース94に保存する。
【0030】
画像処理部96は、画像データベース94から画像データを取り込み、これに所定の画像処理を施し、画像処理後の画像データを表示用画像データとして記憶装置66に記憶させる。
【0031】
表示制御部98は、MPU86の制御に従って、撮像用パラメータのコピー機能を含む撮像条件の設定用画面や、画像処理条件の設定用画面をユーザインタフェースとして表示させるための制御を行う他、画像処理された表示用画像を表示装置64に表示させるための制御を行う。表示装置64は、例えば、液晶パネル等を供えて構成され、表示制御部98の制御にしたがって、各種設定画面や表示用画像を表示する。
【0032】
入力装置62は、例えば、キーボードやマウス等を備えて構成され、撮像条件や画像処理条件を設定する機能をユーザに提供する。また、記憶装置66は、MPU86が実行するプログラムや各種データを記憶する。
【0033】
パラメータ記憶部100は、撮像条件に関するパラメータ種別を複数のグループに分類し、前記パラメータ種別に対応する既設定のパラメータ値を、分類した前記グループに関連付けて記憶する。
【0034】
また、コピー制御部102は、グループを指定することによって、指定されたグループに属する既設定のパラメータ値をパラメータ記憶部100から読み出し、あらたに設定しようとする撮像条件のパラメータのうち、該当する同じグループのパラメータ値として読み出したパラメータ値をコピー流用する等の制御を行う。
【0035】
パラメータ抽出部104は、検査目的に対応するシナリオに基づいて、患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行うような場合において、複数のシリーズの全部又は一部の撮像に対して共通して設定すべきパラメータ値のグループを、シナリオに応じて抽出する。抽出したグループのパラメータ値は、グループの単位で記憶するパラメータ記憶部100に記憶される。そして、必要に応じて、パラメータ記憶部に100に記憶されたパラメータ値は、表示制御部98を介して表示装置64に表示される。
【0036】
パラメータ記憶部100、コピー制御部102、パラメータ抽出部104の具体的な機能について以下に説明する。
【0037】
(パラメータのコピー機能)
図3は、パラメータ記憶部100にグループ分けして記憶されるパラメータ種別の一例を示す図である。磁気共鳴イメージング装置1に設定される撮像用のパラメータは種々あり、グループ分けのカテゴリとしてもいくつか考えられるが、本実施形態では、例えば、目的別によるグループ分けや機能別によるグループ分けを行っている。
【0038】
目的別のグループには、1)撮像部位を特定するためのパラメータ種別のグループ(略称「位置」)、2)分解能を特定するためのパラメータ種別のブループ(略称「分解能」)、3)各種コントラストを得るためのパラメータ種別のグループ(略称「コントラスト」)等がある。
【0039】
「位置」グループに属するパラメータ種別には、スライス中心のオフセット(スライス中心と磁場中心との距離)、スライス方向、位相エンコード(PE)方向、RO(Read Out)方向等がある。これらのパラメータの値を設定することにより撮像部位が特定される。
【0040】
「分解能」グループに属するパラメータ種別には、スライス厚、マトリクスの大きさ、FOV等がある。これらのパラメータ値を設定することによって画像の分解能が定まる。
【0041】
「コントラスト」グループに属するパラメータ種別には、TR(繰り返し時間)、TE(エコー時間)、フリップ角等がある。これらのパラメータ値を適宜に設定することによって、撮像部位の各組織を異なったコントラストで撮像することができる。
【0042】
一方、機能別のグループには、TimeSLIP、MRS、Taggingといった特定の機能を有する撮像法に基づくグループがある。これらの機能別グループに属するパラメータ種別は、各グループに固有なパラメータ種別であり、例えば、「TimeSLIP」グループにはタグ領域等のパラメータ種別が、「MRS」グループにはボクセル数、ボクセルサイズ等のパラメータ種別が、また「Tagging」グループにはTagging位置等のパラメータ種別が属する。
【0043】
グループ分けのカテゴリや、具体的なグループの種類や内容は上記の例に限定されるものではなく、この他のものでもよい。例えば、過去の撮像したときの撮像パラメータを撮像日時に応じてグループ分けるカテゴリや、撮像データに何らかの後処理を行って、その後処理のデータから求めたパラメータをグループ分けするカテゴリ等がある。
【0044】
なお、各グループに属するパラメータの種別は、グループ間で重複してもよい。
【0045】
本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1では、ある撮像で設定したパラメータ値や後処理データから得られたパラメータ値を上記のようにグループ分けしてパラメータ記憶部100に記憶し、別の撮像を行うときに、記憶されたパラメータをグループの単位でコピーしてその撮像のパラメータ設定に流用する機能を有している。この機能をさらに具体的に説明する。
【0046】
(1)あるシリーズで設定したパラメータを他のシリーズでコピー流用する場合
一般に医用画像診断の分野では、診断或いは診断画像を、上位から、「患者(Patient)」、「検査(Study)」、「シリーズ(Series)」、「画像(Image)」の階層で管理している。最下層の「画像」は個々の画像それぞれである。「シリーズ」は複数の「画像」を含みうる。また、「検査」は複数の「シリーズ」を含みうる。
【0047】
図4は、頭部撮像検査の流れの一例を示す図である。この例では、1つの頭部撮像検査が、シリーズ1000からシリーズ6000までの6つのシリーズを含んでいる。シリーズ1000では、例えば、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ1枚ずつの位置決め用画像を撮像する。シリーズ2000では、磁場の均一性等を調整する等の目的のためのマップ画像を撮像する。シリーズ3000では、頭部血流を撮像するために、3次元のTOF(Time Of Flight)撮像を行う。シリーズ4000とシリーズ5000では、特定の撮像面(例えば、特定のアキシャル面)を指定して、その撮像面に対して、それぞれT2強調撮像とT1強調撮像を行う。さらにシリーズ6000では、同じ撮像面に対して、脳脊髄液を抑制するFLAIR(FLuid Attenuated Inversion Recovery)撮像を行う。
【0048】
シリーズ4000からシリーズ6000までの3つのシリーズは、頭部の同じ撮像面を異なるコントラストで撮像するものである。したがって、これら3つのシリーズでは、「位置」グループに属するパラメータを夫々同じ値に設定する必要がある。また、3つのシリーズの画像を同じ解像度で観察したい場合には、「解像度」グループに属するパラメータを夫々同じ値に設定する必要がある。
【0049】
そこで、本実施形態では、シリーズ4000で設定した「位置」グループや「解像度」グループに属するパラメータを、グループ単位で簡単にコピーできるようにしている。
【0050】
図5は、コピー機能を含むパラメータ設定画面SC1の一例を示す図であり、この画面は磁気共鳴イメージング装置1の表示装置64に表示される。
【0051】
設定画面SC1の左側には、シリーズ表示ウィンドウW1が表示され、右側にはパラメータ設定ウィンドウW2が表示される。シリーズ表示ウィンドウW1には、該当する「検査」に含まれる「シリーズ」の番号及びシリーズの内容が表示されている。図5のシリーズ表示ウィンドウW1には、図4に示す「頭部撮像検査」に対応する夫々のシリーズが例示されている。シリーズ表示ウィンドウW1の右端には「選択」欄が設けられており、「選択」欄をマウス等でクリックすることによっていずれかのシリーズが選択され、選択したシリーズにチェックマークが付される。図5の例では、シリーズ6000が選択されており、これからあらたにシリーズ6000の撮像に関する各種のパラメータを設定しようとしているところであることを示している。
【0052】
次に、コピー元の「シリーズ」(第1のシリーズ)とグループを選択する。例えば、カーソルをシリーズ4000の位置に移動させて右クリックすると、ポップアップメニューPM1が表示され、コピー元のシリーズとしてシリーズ4000が選択される。その後カーソルをポップアップメニューPM1の「コピー」の位置に移動させるとポップアップメニューPM1の隣にグループ選択用のポップアップメニューPM2が更に表示される。ポップアップメニューPM2には、例えば、「位置」、「分解能」、「コントラスト」といったグループが表示される。ここで、カーソルを「位置」に移動させてクリックすると、コピー元のシリーズ4000において設定されたパラメータのうち、「位置」のグループに属するパラメータ種別とパラメータ値がパラメータ設定ウィンドウW2に表示される。ユーザは表示されたパラメータ値を確認し、パラメータ設定ウィンドウW2の右にある「決定」ボタンをクリックする。このクリックにより、シリーズ4000(第1のシリーズ)で設定された「位置」グループのパラメータ値が、シリーズ6000(第2のシリーズ)の「位置」グループのパラメータ値として一括してコピー設定される。
【0053】
図6は、まったく同様の操作で「分解能」グループに属するパラメータ値をコピーする例を示している。ポップアップメニューPM2を表示させた後、「分解能」を選択してクリックすると、コピー元のシリーズ4000において設定されたパラメータのうち、「分解能」のグループに属するパラメータ種別とパラメータ値がパラメータ設定ウィンドウW2に表示される。そして、「決定」ボタンをクリックすることにより、シリーズ4000で設定された「分解能」グループのパラメータ値が、シリーズ6000の「分解能」グループのパラメータ値として一括してコピー設定される。
【0054】
このように、パラメータ種別をグループ分けすることによって、コピーしたい「位置」や「分解能」に関するパラメータは一括して簡単にコピーすることができる。
【0055】
一方、シリーズ6000はFLAIR法による撮像であり、シリーズ4000のT2強調撮像とはコントラストに関するパラメータは異なる。したがって、シリーズ4000のコントラストに関するパラメータがシリーズ6000にコピーされると逆に不都合である。本実施形態では、単に「コントラスト」グループをコピーの対象として選択しさえしなければコピーされることがなく、不都合なコピーを簡単に回避することができる。
【0056】
なお、コピー対象としてポップアップメニューPM2に表示したパラメータ値を変更したい場合には、「決定」ボタンをクリックする前にパラメータ値を変更し、その後で「決定」ボタンをクリックすればよい。
【0057】
また、コピー機能を利用せずに、従来のように個別にパラメータを設定することもできる。この場合には、図7に示すように、パラメータを設定しようとするシリーズを選択すると(図7では、シリーズ6000を選択)、パラメータ設定ウィンドウW2にシリーズ6000で設定すべきパラメータが表示されるので、この段階で各パラメータ値を個別に設定すればよい。
【0058】
図8は、シリーズ間でパラメータをコピー流用する他の検査例を示す図である。図8に示す例は、「造影Dynamic撮像検査」である。造影Dynamic撮像検査では、造影剤を投入する前と、投入後の所定期間後において複数回(例えば、早期相1、早期相2、および後期相)の撮像を行うことが多い。図8の例では、シリーズ1000において、造影剤投入前、投入後の早期相1及び早期相2の3回のタイミングで撮像が行われる。シリーズ1000での撮像は、通常、同じ撮像部位を対象とし、同じ分解能、同じコントラストで撮像する。その後、シリーズ2000で高解像度撮像を行った後、シリーズ3000で後期相撮像を行う。後期相撮像では、比較の観点からシリーズ1000と同じ撮像部位を、同じ条件で撮像することが好ましい。
【0059】
そこで、この「造影Dynamic撮像検査」においても、シリーズ間でのパラメータのコピー機能を活用し、シリーズ1000(第1のシリーズ)の撮像で設定した同じ撮像条件(撮像回数や撮像開始時間を除くすべてのパラメータ)をシリーズ3000(第2のシリーズ)における撮像条件として設定する。例えば、シリーズ1000の撮像で設定した「位置」、「分解能」、及び「コントラスト」のグループに属するパラメータをそれぞれ一括コピーして、シリーズ3000における「位置」、「分解能」、及び「コントラスト」グループのパラメータ設定に流用する。この結果、シリーズ3000のパラメータ設定を、迅速的確に、かつ誤りなく行うことができる。
【0060】
この他、指定された特定のパラメータ「以外」のパラメータを1つのグループとし、この特定のパラメータ「以外」のパラメータを一括してコピーするようにしてもよい。通常、磁気共鳴イメージング装置1に設定するパラメータの数は数百にもおよぶ程に多い。そこで、コピーすべきパラメータを指定するのではなく、逆に、コピーしない特定のパラメータを指定し、これ以外のパラメータをグループとして一括コピーすることにより、パラメータ設定を効率よく、また誤りなく行うことができる。
【0061】
(2)後処理で求めたパラメータを他の撮像にコピー流用する場合
図9は、心臓MRI検査の一例を示す図である。心臓MRI検査では、心臓全体像の撮像のほか、二腔長軸像、左室短軸像、四腔長軸像、三腔長軸像といった、心臓の特定の断面のスライス像を撮像する場合がしばしばある。本実施形態では、心臓全体像の撮像データ(3Dデータ)に対してMPR処理等の後処理を行い、MPR処理後の後処理データから、所望の断面に対応するスライスの位置、方向データを求め、各断面のスライスの位置、方向データを断面ごとにグループ分けしてパラメータ記憶部100に記憶させるようにしている。そして、二腔長軸像の撮像(シリーズ2000)やそれ以降のシリーズの撮像においては、パラメータ記憶部100に記憶した該当スライス位置、該当スライス方向に関するパラメータの他、患者によって値が異なるR−R間隔等の同期条件をコピー流用している。
【0062】
コピー流用の方法は、前述した方法と類似している。例えば、図10に示すように、設定しようとするシリーズ(シリーズ4000の「四腔長軸像撮像」)を選択し、その後、シリーズ1000(第1のシリーズ)の「心臓全体撮像」を右クリックして「四腔長軸」グループを指定する。そうすると、コピー制御部102に記憶しているパラメータのうち、「四腔長軸」グループのパラメータ(四腔長軸像に対応するスライスの位置、方向に関するパラメータ)がコピーされて、シリーズ4000(第2のシリーズ)の「四腔長軸像撮像」のパラメータとして設定される。
【0063】
このように、MPR処理等の後処理データをコピー流用することによって、所望の断面の位置、方向のパラメータ設定を、迅速かつ正確に行うことができる。さらに、R−R間隔等の同期条件をコピーすることで、より正確な条件を設定することができる。
【0064】
図11、図12は、後処理データをコピー流用する他の例として、「頭部OMライン撮像検査」を示す図である。OMライン(Orbit Metal line)は、頭部診断上有用な頭部断面を示すラインであり、頭部の3次元画像に対する公知の後処理(位置計算)によって求めることができる。本実施形態では、シリーズ1000(第1のシリーズ)で撮像した頭部全体像に対する後処理によって求めたOMラインに対応するスライスの位置、方向を「OMライン」グループに属するパラメータとしてパラメータ記憶部100に記憶しておく。そして、シリーズ2000(第2のシリーズ)の撮像パラメータを設定するさいに(図12)、パラメータ記憶部100の「OMライン」グループのパラメータをコピー流用する。この機能により、OMラインに対応するスライスの位置、方向に関するパラメータ設定を迅速、かつ正確に行うことができる。
【0065】
(3)過去の撮像で使用したパラメータをコピー流用する場合
医用画像診断では、患部の時間的な経過状況を同じ撮像条件で観察したい場合が多くある。本実施形態では、図13、図14に示すように、過去の撮像で使用したパラメータを簡便にコピー流用することができる。
【0066】
具体的には、図13に示すように、過去の撮像(第1のシリーズの撮像)で使用したパラメータ群が、撮像日時によってグループ分けされてパラメータ記憶部100に記憶されている。そして、あらたな撮像を行おうとするときは、図14に示すように、撮像日時をグループとして指定することによって、その撮像日時の撮像で使用された一式のパラメータがコピーされ、あらたな撮像(第2のシリーズの撮像)の一式のパラメータとして設定される。
【0067】
このようなコピー機能により、過去の撮像と同じ撮像条件を、迅速にかつ高い再現性設定することができる。
【0068】
(4)シナリオに応じて定まる共通のパラメータを設定する場合
図15は、シナリオに応じて定まる共通のパラメータを設定する実施例を説明する図である。一般に、MRI撮像診断のような医用画像診断では、検査目的によって一連の撮像のシリーズがある程度定まることが多い。この一連の撮像のシリーズの組をシナリオと呼ぶ。例えば、頭部撮像を検査の目的とする場合、図4に例示したように、シリーズ1000では位置決め用画像を撮像し、シリーズ2000では、マップ画像を撮像し、シリーズ3000では、頭部血流を撮像するために3次元のTOF撮像を行い、シリーズ4000とシリーズ5000では、特定の撮像面(例えば、特定のアキシャル面)を指定して、その撮像面に対して、それぞれT2強調撮像とT1強調撮像を行い、さらにシリーズ6000では、同じ撮像面に対してFLAIR撮像を行う、といった一連のシリーズの組がシナリオとして決定される。このようなシナリオの場合、シリーズ4000からシリーズ6000までの3つのシリーズは、頭部の同じ撮像面を、同じ解像度で、異なるコントラストで撮像するということが、診断上の要請から自ずと定まることが多い。したがって、検査の目的に応じたシナリオが決定されれば、撮像面の「位置」と「解像度」に関するパラメータのグループは、T2強調撮像、T1強調撮像、及びFLAIR撮像(シリーズ4000−6000)において共通して設定すべきパラメータ値のグループとして自動的に抽出することができる。
【0069】
図4乃至図6に例示する手順は、例えばシリーズ4000で使用した撮像面の「位置」と「解像度」に関するパラメータのグループを個別に手動で指定し、指定したグループのパラメータ値をシリーズ5000やシリーズ6000にコピー流用するものでる。これに対して、上述した方法では、シナリオに応じて、共通して設定すべきパラメータ値のグループを自動的に抽出するため、ユーザの操作負担が軽減される。
【0070】
パラメータ値のグループの自動抽出は、パラメータ抽出部104(図2参照)が行う。自動抽出されたグループのパラメータ値は表示装置64にユーザの確認用として表示され、ユーザの確認の後、ユーザの手動操作によって、該当するシリーズの撮像パラメータとして設定される。
【0071】
なお、ユーザの手動設定に換えて、自動抽出されたグループのパラメータ値を該当するシリーズの撮像パラメータとして自動的に設定するようにしてもよい。パラメータの設定は、コピー制御部102が行う。
【0072】
以上説明してきたように、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1によれば、各種の撮像条件を設定するためのパラメータを、使い勝手の良いコピー機能によって、迅速的確、かつ誤りなく設定することが可能となる。
【0073】
なお、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0074】
1 磁気共鳴イメージング装置
56 シーケンスコントローラ
58 コンピュータ
62 入力装置
64 表示装置
86 MPU
100 パラメータ記憶部
102 コピー制御部
104 パラメータ抽出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行う磁気共鳴イメージング装置において、
前記撮像を実行するための複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ種別を複数のグループに分類し、前記パラメータ種別に対応するパラメータ値をグループ毎に記憶するパラメータ記憶部と、
前記複数のシリーズのうちの第1のシリーズと前記第1のシリーズで使用するグループとを指定することによって前記第1のグループに属する前記パラメータ値を前記パラメータ記憶部から読み出し、読み出した前記パラメータ値を、前記複数のシリーズのうちの第2のシリーズで使用する複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ値として設定する、制御部と、
を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
前記制御部は、指定した前記グループに属する前記パラメータ値を、第2のシリーズで使用する前記一部の撮像条件に関するパラメータ値に適用する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
前記制御部は、指定した前記グループに属する前記パラメータ値を、第2のシリーズで使用する前記一部の撮像条件に関するパラメータ値に使用する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
前記グループは、患者の撮像部位を特定するためのパラメータ種別のグループ、画像の解像度を特定するためのパラメータ種別のグループ、および各種のコントラストを得るためのパラメータ種別のグループ、を含む複数のグループであり、前記パラメータ種別は、前記複数のグループの少なくとも1つのグループに分類される、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
前記パラメータ種別は、特定の撮像法に固有のパラメータ種別であり、そのパラメータ種別は、前記撮像法の種類によって識別される複数のグループの少なくとも1つのグループに分類される、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら一連のシリーズ撮像を行う場合であって、前記第1のシリーズの撮像と前記第2のシリーズの撮像が同じ撮像部位を撮像対象とする場合において、
前記制御部は、前記第1のシリーズの撮像に用いた患者の撮像部位を特定するためのパラメータ値を、前記第2のシリーズの撮像における前記患者の撮像部位を特定するためのパラメータ値として、分類した前記グループの単位で設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら一連のシリーズ撮像を行う場合であって、前記第1のシリーズの撮像と前記第2のシリーズの撮像が同じ分解能で撮像する場合において、
前記制御部は、前記第1のシリーズの撮像に用いた分解能を特定するためのパラメータ値を、前記第2のシリーズの撮像における分解能を特定するためのパラメータ値として、分類した前記グループの単位で設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項8】
患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら一連のシリーズ撮像を行う場合であって、前記第1のシリーズの撮像で得た画像に対する後処理によって前記患者の2次元或いは3次元の位置データが得られた場合において、
前記制御部は、前記第1のシリーズの後に行われる前記第2のシリーズの撮像で用いる撮像部位を特定するためのパラメータ値として、前記後処理によって得られた前記2次元或いは3次元の位置データを使用する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項9】
患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら一連のシリーズ撮像を行う場合において、
前記パラメータ記憶部は、指定された特定のパラメータ以外のパラメータを1つのグループとして記憶し、
前記制御部は、前記第1のシリーズので使用された前記特定のパラメータ以外のパラメータを、前記第2のシリーズで使用するパラメータとして前記グループの単位で設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項10】
同一の患者に対して、前記第1のシリーズの撮像から所定の期間経過後に同じ撮像条件で前記第2のシリーズの撮像を行う場合において、
前記パラメータ記憶部は、前記第1のシリーズの撮像で用いたパラメータ値をその撮像日時で特定できるグループとして記憶し、
前記制御部は、前記第2のシリーズの撮像を行うとき、記憶した前記グループから前記第1のシリーズの撮像で用いたパラメータ値をコピーして使用する、
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項11】
検査目的に対応するシナリオに基づいて、患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行う磁気共鳴イメージング装置において、
前記複数のシリーズの全部又は一部の撮像に対して共通して設定すべきパラメータ値のグループを、前記シナリオに応じて抽出するパラメータ抽出部と、
抽出した前記グループの前記パラメータ値を、前記グループの単位で記憶するパラメータ記憶部と、
前記パラメータ記憶部に記憶した前記グループのパラメータ値を表示する表示装置と、
を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項12】
前記パラメータ記憶部に記憶された、前記共通して設定すべきパラメータ値のグループを、該当する撮像のシリーズのパラメータ値として設定する制御部、
をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項13】
患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行う磁気共鳴撮像方法において、
前記撮像を実行するための複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ種別を複数のグループに分類し、前記パラメータ種別に対応するパラメータ値をグループ毎にパラメータ記憶部に記憶し、
前記複数のシリーズのうちの第1のシリーズと前記第1のシリーズで使用するグループとを指定することによって前記第1のグループに属する前記パラメータ値を前記パラメータ記憶部から読み出し、読み出した前記パラメータ値を、前記複数のシリーズのうちの第2のシリーズで使用する複数の撮像条件のうちの一部の撮像条件に関するパラメータ値として設定する、
ことを特徴とする磁気共鳴撮像方法。
【請求項14】
検査目的に対応するシナリオに基づいて、患者に対して撮像条件をシリーズ毎に変えながら複数のシリーズの撮像を行う磁気共鳴撮像方法において、
前記複数のシリーズの全部又は一部の撮像に対して共通して設定すべきパラメータ値のグループを、前記シナリオに応じて抽出し、
抽出した前記グループの前記パラメータ値を、前記グループの単位でパラメータ記憶部に記憶し、
前記パラメータ記憶部に記憶した前記グループのパラメータ値を表示する、
ことを特徴とする磁気共鳴撮像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−110693(P2012−110693A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239889(P2011−239889)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】