説明

磁気情報処理装置およびノイズ低減方法

【課題】電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを低減可能な構成を備えた小切手読取装置を提案すること。
【解決手段】小切手読取装置1はMICR磁気ヘッド2とステッピングモータからなる搬送用モータ11を備えている。MICR磁気ヘッド2のヘッドギャップ23の対称面27上に搬送用モータ11の回転中心軸線42が位置するように、MICR磁気ヘッド2と搬送用モータ11の相対位置が設定されている。搬送用モータ11の漏れ磁束44の方向は、MICR磁気ヘッド2のヘッドギャップ23の位置において、当該ヘッドギャップ23を規定している左右のギャップ面23a、23bに平行な方向になる。この方向はMICR磁気ヘッド2による検出感度が最も低い方向なので、MICR磁気ヘッド2は搬送用モータ11の漏れ磁束44に起因するノイズを抑制して精度良く磁気インク文字の読取動作を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ヘッドおよび電動モータを備えた小切手読取装置などの磁気情報処理装置に関し、特に、電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを低減するための改良技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小切手読取装置では、磁気インク文字が印刷されている小切手を、磁気ヘッドの読取位置を経由する搬送路に沿って搬送して磁気情報を読み取っている。小切手の搬送機構の駆動源としてはステッピングモータなどの搬送用の電動モータが用いられている。磁気ヘッドが搬送用モータからの漏れ磁束を読み込んでしまうと小切手の磁気情報の読み取りを精度良く行うことができないので、搬送用モータの漏れ磁束に起因して発生する磁気ヘッドのノイズを抑制する必要がある。
【0003】
特許文献1にはかかるノイズを抑制するための機構が開示されている。当該文献に開示の機構は、モータをシールド板で覆い、モータから漏れ出る磁界の方向を制御すると共に、当該磁界の磁気ベクトルが磁気ヘッドのコイルに起電力を生じさせない方向を向く位置関係となるように、モータおよび磁気ヘッドを配置し、これにより、モータからの漏れ磁界に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを抑制している。
【特許文献1】特開平11−306502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、シールド板などの部材を用いることなく、モータの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを抑制可能な磁気情報処理装置およびノイズ低減方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の磁気情報処理装置は、磁気ヘッドと電動モータを有し、この電動モータは、その中心軸線が含まれる任意の平面に沿った方向に漏れ磁束が発生する構造のものであり、磁気ヘッドのヘッドギャップの対称面上に電動モータの中心軸線が位置するように、これら磁気ヘッドおよび電動モータが配置されていることを特徴とする。
【0006】
磁気ヘッドはヘッドギャップを通過する磁束の変化に応じた起電力を発生し、ヘッドギャップの幅方向(ギャップ面に直交する方向、ヘッドギャップの短手方向)の磁束の検出感度が最も高く、これに直交する方向(ギャップ面に平行な方向、ヘッドギャップの長手方向)の磁束の検出感度が最も小さい。本発明では、ヘッドギャップの幅方向の中心を通り、ギャップ面に平行に延びるヘッドギャップの対称面(鏡映面)上に電動モータの中心を通る中心軸線が位置するようにしている。したがって、電動モータからの漏れ磁束の方向は、磁気ヘッドのヘッドギャップにおいて当該対称面に平行、換言するとギャップ面に平行となり、このような漏れ磁束は実質的に磁気ヘッドによって検出されにくい。よって、シールド板などを用いることなく、漏れ磁束に起因して磁気ヘッドにノイズが発生することを効果的に防止あるいは抑制できる。
【0007】
本発明の別の形態においては、磁気ヘッドと電動モータの配置関係を次のように設定している。まず、磁気ヘッドにおけるヘッドギャップの対称軸と、電動モータの中心軸線が平行となるように、これら磁気ヘッドおよび電動モータの向きを設定する。また、ヘッドギャップを通過する漏れ磁束の成分が打ち消されるように、中心軸線の方向における磁気ヘッドと電動モータの相対位置を設定する。このように磁気ヘッドおよび電動モータの相対位置を規定することによって、電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドにノイズが発生してしまうことを防止あるいは抑制できる。
【0008】
この場合、磁気ヘッドを、電動モータの中心軸線を中心とする円の接線方向に向くように配置することが望ましい。このようにすれば、漏れ磁束に起因するノイズの最小位置が電動モータの中心軸線の方向において明確に現れるので、電動モータと磁気ヘッドのモータ中心軸線の方向における相対位置を容易に設定することができる。
【0009】
本発明の磁気情報処理装置を小切手読取装置などとして用いる場合には、磁気ヘッドは、小切手などの磁気記録媒体に印刷されている磁気インク文字を読み取るために用いられ、電動モータは磁気記録媒体を磁気ヘッドによる読取位置を経由して搬送させるための搬送用モータとして用いられる。また、電動モータとしてステッピングモータを用いることができる。
【0010】
次に、本発明は、電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを低減するノイズ低減方法であって、漏れ磁束は、電動モータの中心軸線が含まれる任意の平面に沿った方向に発生するものであり、磁気ヘッドのヘッドギャップの対称面上に電動モータの中心軸線が位置するように、これら磁気ヘッドおよび電動モータを配置することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の別の形態によるノイズ低減方法は、磁気ヘッドにおけるヘッドギャップの対称軸と、電動モータの中心軸線が平行となるように、これら磁気ヘッドおよび電動モータの向きを設定し、ヘッドギャップを通過する漏れ磁束の成分が打ち消されるように、中心軸線の方向における磁気ヘッドと電動モータの相対位置を設定することを特徴としている。
【0012】
この場合、磁気ヘッドを、電動モータの中心軸線を中心とする円の接線方向に向くように配置することが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シールド板などを用いることなく、単に、磁気ヘッドと電動モータの位置関係を設定するだけで、電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドの検出信号にノイズが乗ってしまうことを抑制できる。したがって、本発明は、小切手読取装置などのような磁気情報処理装置の小型化、低コスト化に有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、図面を参照して、本発明の磁気情報処理装置の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は本実施の形態に係る小切手読取装置の内部構造を示す説明図である。小切手読取装置1は、小切手に印刷されている磁気インク文字を読み取るためのMICR(Magnetic Ink Character Recognition)磁気ヘッド2と、このMICR磁気ヘッド2による読取位置2Aを経由する搬送路3に沿って小切手を搬送する搬送機構4とを有している。また、読取対象の小切手を搬送路3に送り出す小切手供給部5と、読取が終了した後の小切手を搬送路3から受け取って回収するための小切手排出部6を有している。
【0016】
搬送路3は全体としてU字形をした経路であり、小切手供給部5に繋がっている上流側搬送路部分7の途中位置には、磁気インク文字着磁用の磁石8が配置されており、この磁石8よりも小切手搬送方向の下流側の位置にMICR磁気ヘッド2が配置されている。上流側搬送路部分7に湾曲搬送路部分9を経由して繋がっている下流側搬送路部分10は、上流側搬送路部分7とは180度反転した方向に小切手を搬送して小切手排出部6に導く経路である。
【0017】
搬送機構4は、ステッピングモータからなる搬送用モータ11と、この搬送用モータ11によって回転駆動される複数組の搬送ローラ対を備えている。本例では6組の搬送ローラ対12〜17が搬送路3に沿って配置されている。搬送用モータ11は、下流側搬送路部分10の内側近傍に配置されている。
【0018】
図2(a)はMICR磁気ヘッドを示す斜視図であり、図2(b)はその読取動作を示すための説明図であり、図2(c)は読取信号例を示す信号波形図である。これらの図を参照して説明すると、MICR磁気ヘッド2は、先端側の部分が中央位置で分離した半円形となっていて磁性材料からなる枠状ヘッドコア21と、この枠状ヘッドコア21の左右の部分に巻き付けたコイル巻き線22を備えている。
【0019】
枠状ヘッドコア21の先端における分離している左右の端面がギャップ面23a、23bであり、これらによってヘッドギャップ23が規定されている。ヘッドギャップ23には非磁性材料からなるスペーサ24が装着されている。コイル巻き線22が巻き付けられた枠状ヘッドコア21は全体がシールドケース25によって覆われており、そのヘッドギャップ23のみが、シールドケース25の円弧状の先端面部分に開けた矩形の開口部25aから露出している。コイル巻き線22に発生した起電力は信号増幅回路26を介して取り出されるようになっている。
【0020】
MICR磁気ヘッド2は、その円弧状の先端面部分から露出しているヘッドギャップ23が、搬送される小切手31の磁気インク文字32の通過位置に対峙するように配置されている。小切手31はMICR磁気ヘッド2の読取位置2Aに至る前の時点で、磁石8によって、搬送方向に着磁される。例えば、磁気インク文字32における搬送方向の下流側の辺部分にはN極が着磁され、搬送方向の上流側の辺部分にはS極が着磁される。
【0021】
着磁された磁気インク文字32がMICR磁気ヘッド2の読取位置2Aを通過すると、MICR磁気ヘッド2には電磁誘導によって起電力が発生し、これが信号増幅回路26を介して増幅されて出力される。例えば、磁気インク文字が数字「1」である場合には図2(c)に示す波形の起電力が発生し、これに基づき磁気インク文字が小切手読取装置1又は小切手読取装置1に接続された上位のコンピュータなどにおいて認識される。
【0022】
(MICR磁気ヘッドと搬送用モータの配置関係)
図3(a)および(b)は、それぞれ、MICR磁気ヘッド2と搬送用モータ11の配置関係を模式的に示す斜視図および平面図である。ステッピングモータからなる搬送用モータ11の駆動コイルに通電すると、モータケース40からは、その中心を通る回転中心軸線42が含まれる任意の平面に沿った方向に漏れ磁束44が発生する。搬送用モータ11には箱型のシールドケース45が被せられているが、シールドケース45によって完全に外部に漏れる磁束を遮蔽することはできず、その回転中心軸線42の方向に長い楕円形に沿って漏れ磁束44が発生する。
【0023】
MICR磁気ヘッド2はヘッドギャップ23を通過する磁束の変化に応じた起電力を発生し、ヘッドギャップ23の幅方向(ギャップ面23a、23bに直交する方向、ヘッドギャップ23の短手方向)の磁束の検出感度が最も高く、これに直交する方向(ギャップ面23a、23bに平行な方向、ヘッドギャップ23の長手方向)の磁束の検出感度が最も小さい。本例の小切手読取装置1では、ヘッドギャップ23の幅方向の中心と交わり、ギャップ面23a、23bに平行に延びるヘッドギャップ23の対称面27(鏡映面)上に搬送用モータ11の回転中心軸線42が位置するようにしている。
【0024】
したがって、搬送用モータ11からの漏れ磁束44の方向は、MICR磁気ヘッド2のヘッドギャップ23において当該対称面27に平行、換言するとギャップ面23a、23bに平行となり、このような漏れ磁束44は実質的にMICR磁気ヘッド2によって検出されない。よって、漏れ磁束44に起因してMICR磁気ヘッド2にノイズが発生することを効果的に抑制できる。
【0025】
図4の特性曲線Aは、MICR磁気ヘッド2に発生する漏れ磁束44に起因するノイズ成分のレベルを示すものである。この図において、縦軸はMICR磁気ヘッド2に発生するノイズのレベルを示し、横軸は搬送用モータ11の中心軸線方向の中心位置を0点として、MICR磁気ヘッド2をその姿勢を変えることなく回転中心軸線42と平行な方向(上下方向)に移動させた場合の0点からの距離を示す。特性曲線Aは、MICR磁気ヘッド2と搬送用モータ11の回転中心軸線42との位置関係が、図3に示す配置の場合である。また、特性曲線Bは図5に示す配置の場合であり、特性曲線Cは図6に示す配置の場合である。この特性曲線Aから分かるように、MICR磁気ヘッド2に発生するノイズのレベルが実用上支障のないレベルに抑制される。また、MICR磁気ヘッド2を上下方向に移動させてもノイズのレベルは低い状態に保持される。よって、搬送用モータ11とMICR磁気ヘッド2の上下方向の相対位置を自由に設定することが可能であり、配置の自由度が高いという利点があることが分かる。
【0026】
(配置関係の別の例)
図5は、本発明の別の実施の形態に係るMICR磁気ヘッド2と搬送用モータ11の配置例を模式的に示す斜視図および平面図である。本例の配置は、ギャップ面23a、23bの間の中心位置をこれらに平行に延びているヘッドギャップ23の対称軸28と、搬送用モータ11の回転中心軸線42とが平行になるように、MICR磁気ヘッド2および搬送用モータ11の相対的な位置関係を設定してある。
【0027】
また、MICR磁気ヘッド2を、搬送用モータ11の回転中心軸線42を中心とする円42aの接線方向に向く姿勢に設定してある。
【0028】
さらに、このように相対位置を設定したMICR磁気ヘッド2を、搬送用モータ11に対してその回転中心軸線42に平行な方向に移動させ、搬送用モータ11の漏れ磁束44に起因してMICR磁気ヘッド2に発生するノイズが最も小さくなる位置を見つけ、当該位置関係となるようにMICR磁気ヘッド2と搬送用モータ11の配置位置を決定している。
【0029】
すなわち、図4の特性曲線Bによって示されるように、かかる配置関係の場合には、搬送用モータ11の回転中心軸線42方向の相対位置に応じてMICR磁気ヘッド2の検出信号に乗る磁気ノイズのレベルが大きく変化し、そのレベルが最も小さくなる反曲点が明確に現れる。この反曲点が現れる位置においては、MICR磁気ヘッド2のヘッドキャップを通過する漏れ磁束44が相互に打ち消し合い、これによって、ノイズのレベルが実用上支障の無いレベルまで低減される。なお、反曲点位置が、搬送用モータ11の回転中心軸線42方向の中心位置(0点位置)よりも下側にずれているのは、シールドケース45、モータケース40などによる影響のためである。
【0030】
したがって、この位置関係となるようにMICR磁気ヘッド2および搬送用モータ11を配置することにより、搬送用モータ11の漏れ磁束44に起因してMICR磁気ヘッド2に発生するノイズを抑制することができる。
【0031】
なお、本例では、MICR磁気ヘッド2の向きを、搬送用モータ11の中心軸線を中心とする円42aの接線方向としたが、MICR磁気ヘッド2のヘッドギャップ23の対称軸28と搬送用モータ11の回転中心軸線42が平行となっていれば、MICR磁気ヘッド2の向きを接線方向に限らず他の方向にすることも可能である。
【0032】
(比較例)
次に、比較例として図6に示す配置関係となるようにMICR磁気ヘッド2および搬送用モータ11を配置し、この場合の漏れ磁束44に起因してMICR磁気ヘッド2に発生するノイズのレベルを測定した。測定結果を図4において特性曲線Cとして示してある。
【0033】
比較例では、MICR磁気ヘッド2のヘッドギャップ23の対称面27が搬送用モータ11の回転中心軸線42に直交するように、これらの配置関係を規定してある。この場合には、漏れ磁束44の方向が、MICR磁気ヘッド2による最も検出感度の高い方向に一致するので、特性曲線Cで示すようにノイズレベルが高くなってしまう。また、搬送用モータ11とMICR磁気ヘッド2を上下方向に相対的に移動させて両者の間の距離を大きく取らないとMICR磁気ヘッド2に発生するノイズのレベルを低減させることはできない。
【0034】
なお、上述において、搬送用モータ11の中心軸線として回転中心軸線42を例に説明したが、中心軸線は電動モータの回転中心軸に限らず、発生した漏れ磁束が沿っている面内にある中心軸線であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明を適用した小切手読取装置の内部構造を示す説明図である。
【図2】磁気ヘッドの構成および動作を示す説明図である。
【図3】磁気ヘッドと搬送用モータの配置関係を示す説明図である。
【図4】磁気ヘッドのノイズレベルを示すグラフである。
【図5】磁気ヘッドと搬送用モータの配置関係の別の例を示す説明図である。
【図6】磁気ヘッドと搬送用モータの配置関係の比較例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0036】
1・小切手読取装置、2・MICR磁気ヘッド、2A・読取位置、3・搬送路、4・搬送機構、5・小切手供給部、6・小切手排出部、7・上流側搬送路部分、8・磁石、9・湾曲搬送路部分、10・下流側搬送路部分、11・搬送用モータ、12〜17・搬送ローラ対、21・枠状ヘッドコア、22・コイル巻き線、23・ヘッドギャップ、23a,23b・ギャップ面、24・スペーサ、25,45・シールドケース、25a・開口部、26・信号増幅回路、27・対称面、28・対称軸、31・小切手、32・磁気インク文字、40・モータケース、42・回転中心軸線、44・漏れ磁束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ヘッドと電動モータを有し、
この電動モータは、その中心軸線が含まれる任意の平面に沿った方向に漏れ磁束が発生する構造のものであり、
前記磁気ヘッドのヘッドギャップの対称面上に前記電動モータの前記中心軸線が位置するように、これら磁気ヘッドおよび電動モータが配置されていることを特徴とする磁気情報処理装置。
【請求項2】
磁気ヘッドと電動モータを有し、
この電動モータは、その中心軸線が含まれる任意の平面に沿った方向に漏れ磁束が発生する構造のものであり、
前記磁気ヘッドにおけるヘッドギャップの対称軸と、前記電動モータの前記中心軸線が平行となるように、これら磁気ヘッドおよび電動モータの向きが設定されており、
前記ヘッドギャップを鎖交する前記漏れ磁束の成分が打ち消されるように、前記中心軸線の方向における前記磁気ヘッドと前記電動モータの相対位置が設定されていることを特徴とする磁気情報処理装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記磁気ヘッドは、前記電動モータの前記中心軸線を中心とする円の接線方向を向いていることを特徴とする磁気情報処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記磁気ヘッドは、磁気記録媒体に印刷されている磁気インク文字を読み取るためのものであり、
前記電動モータは、前記磁気記録媒体を前記磁気ヘッドによる読取位置を経由して搬送させるために用いる搬送用モータであることを特徴とする磁気情報処理装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記電動モータはステッピングモータであることを特徴とする磁気情報処理装置。
【請求項6】
電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを低減するノイズ低減方法であって、
前記漏れ磁束は、前記電動モータの中心軸線が含まれる任意の平面に沿った方向に発生するものであり、
前記磁気ヘッドのヘッドギャップの対称面上に前記電動モータの前記中心軸線が位置するように、これら磁気ヘッドおよび電動モータを配置することを特徴とするノイズ低減方法。
【請求項7】
電動モータからの漏れ磁束に起因して磁気ヘッドに発生するノイズを低減するノイズ低減方法であって、
前記漏れ磁束は、前記電動モータの中心軸線が含まれる任意の平面に沿った方向に発生するものであり、
前記磁気ヘッドにおけるヘッドギャップの対称軸と、前記電動モータの前記中心軸線が平行となるように、これら磁気ヘッドおよび電動モータの向きを設定し、
前記ヘッドギャップを鎖交する前記漏れ磁束の成分が打ち消されるように、前記中心軸線の方向における前記磁気ヘッドと前記電動モータの相対位置を設定することを特徴とするノイズ低減方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記磁気ヘッドの向きを、前記電動モータの前記中心軸線を中心とする円の接線方向となるように設定することを特徴とするノイズ低減方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−103004(P2008−103004A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−283479(P2006−283479)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】