説明

磁気的に発生させた機械的応力を使用して組織を培養する方法

【課題】骨、軟骨、靭帯、腱などの結合組織が、機械応答的に機能する組織として形成される、培養方法、および培養装置を提供する。
【解決手段】印加される磁場に応答して力を発生し、組織形成細胞にその力を伝達することができる磁性体が発生する機械的応力に該細胞を暴露しながら、組織工学および再生に適用するために該細胞を機械的に刺激する方法であって、印加される該機械的応力が、印加される該磁場中での該磁性体の直線的な並進運動から引き起こされる方法。また、培地用の導入口および流出口を有し、内部に変動磁場を印加するための手段を備えているバイオリアクター1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は細胞を培養する方法に関し、さらに特に(しかし、限定的ではなく)、ヒトおよび動物用置換組織を形成するために細胞を培養することに関する。本発明は、限定的ではないが、よりさらに詳細には、機械応答的な(mechano-responsive)組織を培養することに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトおよび動物用置換組織のインビトロにおける培養の重要な発展により、患者から採取した細胞から組織を増殖させることができるので、置換組織は拒絶問題を生じない。このような置換治療のために作製することができる置換組織の例には、結合組織、骨、軟骨、腱および膵臓が挙げられる。
【0003】
置換組織は、置換が意図されている組織と同じ種類の細胞を含まなければならず、さらに、要求され、おそらく複雑な三次元形状を有しなければならない。このように、置換組織は、バイオリアクター内の、培地に浸漬し、好適に形作られた足場上または足場内で一般に増殖される。足場は、組織を必要な三次元形態に増殖させるように形作られている細胞増殖基質(cell growth substrate)である。バイオリアクター内では、培地が(一般に一定速度で)流動しており、確実に、足場上または足場内の組織形成細胞(tissue-forming cell)には絶え間なく栄養物が供給され、細胞の代謝による老廃物が除去される。静的な培養フラスコと比較して、バイオリアクターに使用することができる培地の容量は典型的には多いので、数多くの異なる組織種を作製するのに好適な範囲のサイズの足場を浸漬することができる。足場全体に培地が灌流することにより、全ての細胞は、構造全体に行き渡っている増殖のための生育条件からの恩恵を得ることができる[1]。
【0004】
また、特に、機械応答的な組織の場合には、十分に機能する組織を作製するために、培養中に組織形成細胞を機械的応力(mechanical stress)に暴露する必要がある場合がある。したがって、例えば、骨、軟骨、靭帯および腱などの一部の種類の結合組織は、必要な機械的特性を得るために、培養中に機械的応力に暴露する必要がある[2]。
【0005】
必要な応力の程度は、使用する細胞種および必要な組織種により変わる。このような応力を生ずる数多くの方法が当技術上周知であり、細胞の直接的な機械的刺激や、流体力学的な圧縮システムが含まれる。前者の方法では、細胞を圧縮するためにローラー等を使用するが、後者では、細胞を機械的に刺激するために、バイオリアクターに入っている培地内でパルス状の高い圧力を使用する。しかし、機能的な組織を作製するために細胞を機械的に刺激する周知の方法はどれも、骨、腱および靭帯などの多数の種類の組織にはあまり満足できない。直接的な機械的方法は面倒であり、培養に必要な無菌状態を維持する際に困難を生じる。流体力学的圧縮方法は、一般に、効果がない。さらに、以前の周知の方法は全て、いずれの印加時においても、所定の大きさの応力を培養中の細胞種に印加することしかできず(一般に、細胞レベルで必要なものよりはるかに大きい応力)、印加される応力に耐えるために、細胞を増殖させている足場自体がかなりの機械的弾力性を持たなければならないという欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、上記の欠点を回避または軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様によると、機械的応力に組織形成細胞を暴露しながら、組織形成細胞を増殖させるステップを含み、機械的応力が磁気的に発生されることを特徴とする組織を培養する方法が提供される。
【0008】
したがって、本発明によると、十分に機能する組織を確実に作製するために、組織形成細胞に磁気的に発生された応力を印加する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の方法は、患者に植え込むための組織をインビトロにおいて増殖させるために適用することができる。インビトロにおいて実施される場合には、好ましくは、組織培養培地を流動させているバイオリアクター内の三次元足場上または足場内で組織形成細胞を培養することが好ましい。しかし、他の種類の組織培養容器を使用してもよい。患者の生体内で新たな組織をインサイチューにおいて増殖させるために、本発明の方法をインビボにおいて適用することも可能である。
【0010】
組織形成細胞に必要な応力を印加するために、バイオリアクター内に印加する磁場に応答して力を発生し、培養中の組織形成細胞にその力を伝達することができる磁性体によって応力を発生させることができる。本発明の好ましい実施態様において、磁性体は組織形成細胞に付着(attach)され、好ましくは、ミクロ粒子またはナノ粒子、好ましくはコーティングされた磁性ミクロまたはナノ粒子の形態を取る。または、磁性体は、培地内に挿入される強磁性流体(ferrofluid)であってもよい。さらに、細胞に付着した磁性体と強磁性流体を併用して使用することもできる。
【0011】
使用する特定の磁性体に関係なく、時間変化する磁気勾配または均一な磁場を使用することにより、磁性体の動きが調節され、結果として、組織形成細胞に反復的に応力を印加することができる。このような応力は大きさおよび印加方向を正確に変化させることができるので、十分に機能する組織を確実に作製するために必要な応力形成状況に組織形成細胞を暴露することができる。これは、同じ足場(または異なる足場)の異なる領域の異なる細胞に付着させた粒子の磁気的特性を変えることによって、または勾配をかけた磁場中の磁界強度の空間的な変動を用いることによって実施することができる。
【0012】
磁場は、例えば、0.1〜10Hzの周波数で変えることができる。しかし、この範囲外の周波数を使用することもできる。磁場は、典型的には、10mT〜1400mT程度(これに限定されない)の磁束密度を持つ。
【0013】
細胞に印加される応力の大きさは、一般に、0.1〜100ピコニュートン(pN)程度(これに限定されない)であり、応力を印加する方向は、印加する磁場中の磁性体の直線的な並進運動(liner translational motion)(勾配のため、粒子は磁気的にブロックされる必要がない)または回転運動(印加する磁場による粒子の磁化ベクトルの角度のため、磁気的にブロックされた粒子でなければならない)に起因する。
【0014】
本発明の重要な利点は、(示すように)磁場の変動を遠隔的にコントロールすることができるので、インビトロ、例えば、バイオリアクターにおいて、またはインビボにおいて無菌状態を維持しながら、印加する応力の方向および大きさをコントロールすることが容易であるということである。さらに、細胞レベルで発生される応力は一般に小さく(例えば、数ピコニュートン)[3]、したがって、いかなる足場(それに接着して、またはその内部で、組織形成細胞を増殖させている)も大きい機械的特性を必要としない。
【0015】
機械的負荷または機械感受性(mechanosensitive)イオンチャネルの活性化を必要とするバイオリアクターおよびインビボのいずれにおいても、種々の組織種を作製するために本発明の方法を使用することができる。これらには、骨、軟骨、靭帯および腱などの結合組織が挙げられる(しかし、これらに限定されない)。培養する細胞の生検は標準的な手法によって行うことができる[4]。
【0016】
例えば、骨および軟骨のような少なくとも2つの異なる種類の組織を含む組織構築物に本発明の方法を適用することも可能である。足場上または足場内でインサイチューにおいて軟骨細胞または骨細胞に分化する細胞源として、ヒト間葉幹細胞を使用することも可能である。
【0017】
上記のように、本発明の好ましい実施態様は、必要な応力を印加する目的のために、組織形成細胞に磁性ミクロまたはナノ粒子を付着させることに関係する。磁性ミクロまたはナノ粒子は、それに接着して、またはその内部で組織を増殖させるための足場に組織形成細胞を播種する前に、官能基化して、組織形成細胞に付着させることができる。したがって、例えば、細胞に付着させるために、ミクロ粒子およびナノ粒子に、例えば、フィブロネクチンおよびRGD分子のような接着分子をコーティングしてもよい。
【0018】
ミクロ粒子およびナノ粒子(細胞に付着させることが意図されている)は、一般に、球形または楕円形であり、10nm〜10μmの範囲の直径を有する。
【0019】
細胞に付着させる粒子はコーティングされていても、されていなくてもよく、単磁区または多磁区であってもよい。好適な粒子の例として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
(i)Spherotech,Inc.社製のコーティング磁性マイクロスフェア(d=4μm)。これらのマイクロスフェアは、ポリマーでコーティングされ、磁気的にブロックされたコアからなる。
(ii)サイズ調整可能で(d=50〜300nm)、サイズ分布が狭い単磁区フェライト塗布シリカ粒子[5]。
【0020】
しかし、磁性体は粒子である必要もなければ、細胞に付着させる必要もない。例えば、バイオリアクターまたはインビボにおけるプロフュージョン(profusion)培地が、印加する磁気勾配のある磁場により培養中の細胞への力を発生させるために使用される強磁性流体を含有することが可能である。強磁性流体は、例えば、PVA/磁鉄鉱ナノ粒子系強磁性流体(d=4〜10nm)であってもよい[6]。細胞に付着させた粒子を強磁性流体と併用して使用することも可能である。
【0021】
バイオリアクターは、例えば、プロフュージョン、撹拌培養フラスコ、流体力学的圧縮および回転容器システムなどの既存のバイオリアクターを改良したものでもよい。
【0022】
便利なことに、磁場は、組織培養容器(本発明の方法がインビトロにおいて適用される場合)の外から、またはインビボにおける使用の場合には生体の外から発生させられ、永久磁石または電磁石によって提供することができる。変動磁場を発生するためには、永久磁石を、培養中の細胞に対して移動させることができる。したがって、バイオリアクターの場合には、このような動きは、例えば、リアクターの長手軸方向、リアクターに近づいたり離れたり、またはリアクターの周囲方向であってもよい。これらの動きの任意の組み合わせも使用することができる。電磁石の場合には、変動磁場は、必要に応じて、永久磁石について記載するものと同じ方法で、電磁石の動きと併用して、電磁石に適当なレベルの電流を提供することによって発生させることができる。
【0023】
使用することができる市販の磁石の例には、必要な磁場勾配および磁束密度を発生することができるネオジム−鉄−ホウ素およびサマリウム−コバルト永久磁石が挙げられる。それらは構造的に注文製造して、種々の必要な仕様に磁化することができ、1T(10,000Gauss)を超える表面磁束密度を生じることができる。使用することができる電磁石の例には、数テスラの磁場を生ずることができる極低温冷却した超伝導磁気コイルが挙げられる。
【0024】
細胞に印加される力は、一般に、0.1〜10pNであり(以前に示してある)、このような力は、膜貫通イオンチャネルを開通することができる。このような力を発生するのに必要な磁場および磁場勾配は、粒子の磁気的、容積的および形状的特性ならびに組織構築物と磁石の距離に応じて変わる。これらのパラメーターは、以下の等式によって支配される。
【0025】
【数1】

【0026】
(式中、χ2は、磁性粒子の容積磁化率であり、χ1は、周囲の媒体(すなわち、組織/骨)の容積磁化率であり、μ0は、自由空間の透磁率であり、Bはテスラ(T)単位の磁石の磁束密度である)これは、球形粒子であり、磁気双極子相互作用はないと仮定しているが、システムに必要な磁場および勾配の良好な近似を与えるはずである。
【0027】
ヒト組織のχ1の値は非常に小さく、磁石(または強磁性流体およびナノ粒子に使用される他の磁性体)の磁化率と比較して陰性なので、χ1はこの算式では無視でき、式(χ2−χ1)はχ2に省略することができる。また、本発明者らは、z軸(垂直)方向に印加される磁場における磁性粒子/流体/材料の並進運動(translational motion)に関心があり、比透磁率を1と仮定しているので、磁場源に近い粒子については、力の式は以下のように省略することができる。
【0028】
【数2】

【0029】
強磁性流体および磁性粒子の存在下において組織構築物が経験する圧縮(並進)力は、磁場強度、磁場勾配ならびに粒子の容積および磁気的性質に依存していることがこれらの等式からわかる。これらのパラメーターの1つは、強力な空間変動−磁場強度/勾配の産物−を有する。これは、三次元方向に区別される力(differential force)が印加されることを可能にする。また、足場の異なる領域に、磁気的特性および容積的特性が異なる粒子、強磁性流体および磁性体を播種することによって、印加された力の三次元的な変動を増強することができる。これは、バイオリアクター内部に印加される力の空間変動を介して、複雑な組織構造物の増殖を促進する。
【0030】
数多くの異なる足場の種類(本質的には、寸法が異なってもよい三次元多孔性ブロック)を使用することができる。本発明の利点の1つは、関与する応力が一般に小さいので、足場は大きい機械的特性を必要としないということである。例えば、生物分解性多孔性ポリ乳酸(PLA)系足場を使用することが可能である。別の足場には、迅速に分解し、機械的にあまり強くないPGA(ポリグリコール酸)および天然材料であるコラーゲン足場が挙げられる[7]。足場は、細胞接着性を改善するために、1型コラーゲンまたは他の接着分子(RGDまたは非−RGD系分子など)でコーティングすることができる。
【実施例】
【0031】
本発明は、以下の添付の図面を単なる例として参照して例示されている。
【0032】
図1を参照すると、リアクター1の外側に位置づけられ、図面には詳細には例示していないコンピュータ制御式(または他の時間変化)駆動システムに接続したキャリアアレンジメント3に搭載された永久磁石2に関連する管状バイオリアクター1が例示されている。
【0033】
バイオリアクター1内には、長手方向に間隔をおいて配置された数多くの組織構築物4が存在し、各々、一方の側(こちらの側は磁石3から離れている)に骨組織、他方の側に軟骨組織(他の種類の組織を使用してもよい)を含むように図示されている。組織細胞には磁気ビーズ(示していない)が付着されており、三次元足場(示していない)に播種されている。栄養物は、矢印5で図示するように、バイオリアクターに供給され、矢印6で図示するように排出される。
【0034】
バイオリアクターの外側に、長手方向に間隔をおいて合計4つの磁石(組織構築物の数に合わせてこの数は変更することができる)2が配置されている。磁石の位置づけは、1つの磁石が各組織構築物に関連し、磁石は軟骨側に提供されるようにする。
【0035】
装置を使用する際には、磁石を横断方向にバイオリアクターに近づけたり、遠ざけたり振動させるようにキャリアを駆動する。磁石を駆動する振動振幅は、通常、変化し、一般に、0.1〜10Hzの範囲であるが、この範囲外の値を使用してもよい。
【0036】
磁石の振動は、組織構築物に印加される圧縮/弛緩サイクルを刺激し、その周波数は、磁石に接続される機械的な駆動装置(示していない)によって変化させることもできる。磁場勾配(空間的に変動する磁場強度)により、軟骨は骨細胞よりわずかに大きい磁束密度を確実に受けられる。
【0037】
強力な磁場勾配は、ナノ粒子に磁石方向に向けられる並進運動を生じ、バイオリアクター内の細胞および足場を圧縮する。この圧縮は、バイオリアクター内の細胞に直接アクセスしなくても機械的負荷を刺激する。負荷は、組織構築物を圧縮する磁場強度および勾配、磁石位置および/またはナノ粒子の物理的特性を変化させることによって容易に変えることができる。
【0038】
望ましい場合には、異なる機械的応力が2つの異なる種類の細胞に印加されるように、骨細胞に関連する磁性粒子は、軟骨に関連するものとは異なる磁気的特性を持ってもよい。
【0039】
図2は、図1に示す装置を改良したものを例示する。図2の改良個所は、(永久)磁石は、(図1の場合の軸に対して横断方向ではなく)バイオリアクターの長手軸に平行に振動される。
【0040】
例示されている実施態様に数多くの改良を加えることができる。
【0041】
したがって、例えば、磁石はバイオリアクターの周囲を走査してもよい。これは、最も便利なことに、磁石を固定し、長手軸の周囲をバイオリアクターを回転させることによって実施することができるが、必ずしもこのようでなくてもよい。
【0042】
別の方法としてまたは追加の方法として、図1および2に例示する永久磁石を電磁石と交換してもよい。さらに別の可能性は、細胞に付着されるナノ粒子を強磁性流体と交換することである。望ましい場合には、付着されるナノ粒子と強磁性流体を併用して使用することもできる。
【0043】
さらに、足場全体を変形させるために、磁石/金属板または磁石に接着すると思われる他の構造物を使用することも可能である。
【0044】
組織構築物の周期的な機械的負荷を刺激するために、磁場を使用することによる機械感受性膜貫通イオンチャネルの別の活性化方法を例示している図3をここで参照する。
【0045】
さらに特に、図3は、細胞質12を封入している膜11を有する細胞10を例示している。膜11の内部には、機械感受性イオンチャネル13が存在する。官能基化して磁気的にブロックした粒子14(Spherotechコーティングした強磁性粒子など、d=4.5μm)は、細胞骨格カップリングを介して直接的または間接的に細胞膜にしっかり付着されている[8,9]。
【0046】
図3(a)に示す条件では、磁場は細胞10に印加されておらず、イオンチャネル13は閉じている。
【0047】
磁場供給源(示していない)を振動させることによって、細胞10に付着された磁性粒子14が捻られ、細胞膜11に機械的応力を発揮し、チャネル13の機械感受性を活性化することができる(図3b)。このイオンチャネル活性化は、培養中の細胞の生化学的反応経路を開始し、バイオリアクター内の組織構築物の周期的な機械的負荷を刺激する。
【0048】
[参照文献]
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1の実施態様を例示する。
【図2】本発明の第2の実施態様を例示する。
【図3】磁場を使用することによる機械感受性膜貫通イオンチャネルの活性化を例示する。
【符号の説明】
【0050】
1 バイオリアクター
2 永久磁石
3 キャリアアレンジメント
4 組織構築物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印加される磁場に応答して力を発生し、組織形成細胞にその力を伝達することができる磁性体が発生する機械的応力に該細胞を暴露しながら、組織工学および再生に適用するために該細胞を機械的に刺激する方法であって、印加される該機械的応力が、印加される該磁場中での該磁性体の直線的な並進運動から引き起こされることを特徴とする方法。
【請求項2】
印加される磁気勾配に応答して力を発生し、前記組織形成細胞にその力を伝達することができる磁性体によって前記応力が発生される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記磁性体が前記組織形成細胞に付着される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記磁性体がミクロ粒子またはナノ粒子を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記磁性体が強磁性流体を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記組織形成細胞の培養中に、前記磁場が変化する請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記磁場が正弦波的に変化する請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記磁場が、0.1〜10Hzの周波数で変化する請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
インビトロにおいて適用される請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記組織形成細胞が、三次元的足場上または内で増殖される請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記組織形成細胞が、培地が流動するバイオリアクター内で培養される請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記バイオリアクターの外部から前記磁場を印加する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
患者の体内でインサイチューにおいて組織を増殖させるために、インビボにおいて適用される請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
培養中の前記細胞が、結合組織を形成するためのものである請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
培養中の前記細胞が、骨、軟骨、靭帯または腱を形成するためである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
2つ以上の異なる細胞種が培養される請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記異なる細胞種に異なる応力を印加する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
培養中の前記細胞が、骨形成細胞および軟骨形成細胞を含む請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記細胞または前記足場に印加する力が、0.01〜100ピコニュートンの範囲である請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
培地用の導入口および流出口を有し、バイオリアクター内に変動磁場を印加するための手段を備えているバイオリアクター。
【請求項21】
前記変動磁場を印加する手段が電磁石を含む請求項20に記載のバイオリアクター。
【請求項22】
前記変動磁場を印加する手段が、前記バイオリアクターに対して移動可能である少なくとも1つの永久磁石を含む請求項21に記載のバイオリアクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−263986(P2008−263986A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−121418(P2008−121418)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【分割の表示】特願2002−553466(P2002−553466)の分割
【原出願日】平成13年12月19日(2001.12.19)
【出願人】(399045846)キール・ユニバーシティ (4)
【氏名又は名称原語表記】KEELE UNIVERSITY
【Fターム(参考)】