説明

磁気記録媒体、磁気記録再生装置、磁気記録方法

【課題】磁性層と下層との界面の変動に起因するエラーが少ない磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理部を備えた磁気記録再生装置に使用可能な、非磁性層1の上に磁性層2が配されている磁気記録媒体であって、磁性層2の厚さは、波形等価処理部から出力されるデータの最短記録波長の1/2倍より大きく、4倍より小さく構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種信号やデータが記録される磁気記録媒体に関する。また、磁気記録媒体にデータを記録再生する磁気記録再生装置、磁気記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
汎用コンピュータにおいて各種データが記録される磁気テープは、さらなる高密度記録化と薄型化が望まれている。磁気テープを薄くするのに伴い、磁気テープにおける磁性層の厚みむらによる悪影響が大きくなる。特に、コンピューターテープにおいては、マイグレーションとともにトラッキングサーボやPRML方式(PRML:Pertial Response Maximum Likelihood)など、磁性層の厚みむらに影響を受けやすい技術が採用され、ますます厚みむらの管理が重要になっていきている。
【0003】
まず、磁性層の厚さと再生出力との関係について説明する。
【0004】
磁気テープは、ベースフィルム上に、非磁性材料から構成される下層が形成され、下層の上に各種信号やデータが記録される磁性層が形成されて、構成されている。なお、下層と磁性層は、例えば特開昭63−191315号公報に開示されているような同時重層塗布方式によって形成される。
【0005】
上記したように、近年の磁気テープは高密度記録化に伴う薄型化が要望されている。磁気テープを薄くするには、磁性層の厚さを薄くする必要があるが、薄くし過ぎると再生出力が低下する。
【0006】
図12は、磁性層の膜厚と再生出力電圧との関係を示す特性図である。図12においてX軸は、記録波長λに対する磁性層の膜厚δの割合r=δ/λを示し、Y軸は再生出力電圧[dB]を示している。図12に示すように、r=0.3未満の場合は、磁性層の膜厚と再生出力電圧とはほぼ比例しているため、磁性層を薄くし過ぎると再生出力が低下する。
【0007】
また、r=0.3以上の場合は、磁性層の膜厚を厚くしても再生出力は飽和状態となる。これは、磁性層において、磁気ヘッドから離れている所はいくら磁化されていても、磁気ヘッドまで磁束を到達させることができないためである。また、磁性層を必要以上に厚くし過ぎると、磁性材料が無駄になってしまう。
【0008】
よって、磁性層の厚さを最適化する必要がある。例えば、特許文献1には、分解能やオーバーライト特性確保の観点から、磁性層の厚みは、最短記録波長もしくは最頻(2T)波長の1/3〜1/5に設定することが開示されている。特許文献1に開示されている磁気テープよりもさらに薄型化を実現するには、さらに磁性層を薄くする必要がある。
【0009】
図13は、磁気テープの構造を示す断面図である。説明の便宜上、下層と磁性層のみ図示した。図13に示すように、下層11の上に磁性層12が形成されている。磁性層12の表面(磁気ヘッドに対向する面)は、鏡面仕上げによって平坦に処理されているが、下層11と磁性層12との界面13は、凹凸に形成されている。したがって、磁性層12の厚さが、磁気テープの長手方向(紙面左右方向)に対して一定ではなくなり、厚い部分と薄い部分とが生じる。界面13の振れ幅は、下層11や磁性層12の厚さに対して、相対的に変化するものではないため、磁性層12を薄くし過ぎると、磁性層12の厚さがデータの記録深さよりも浅い部分が生じる。
【0010】
このような磁気テープに記録されたデータを再生すると、図14に示すように不安定な特性になってしまう。図14は、再生出力の一例を示す波形図であり、磁性層の厚さが0.15μmの磁気テープに、記録波長λ=20μmで記録されたデータを再生した時の特性である。本来、波形の振幅は、時間軸方向にほぼ一定にならないといけないが、図14に示す特性では時間軸方向の振幅が一定ではない。これは、記録されるデータの記録深さに対して磁性層が薄いため、データが磁性層と下層との界面に達しているからである。
【0011】
次に、PRML処理について説明する。
【0012】
図15は、PRML処理を説明するための波形図であり、図15(a)は基準クロック、図15(b)は再生出力波形である。なお、PRML処理には、PR4(Pertial Response class4)やEPR4(Extended PR4)などの種類が存在するが、PR4を一例に挙げて説明する。
【0013】
PRML処理は、図15(a)に示す基準クロックに基づいて、再生出力信号を1、0、−1の3値(正規値)にサンプリングする処理である。図15(b)に示すように波形の変動が少ない特性では、ほとんどのサンプリング位置において、3値のうちのいずれかの値が出力される。
【特許文献1】特開平8−339531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1に開示されている構成では、磁気テープを薄型化するために、磁性層の厚さを最短記録波長もしくは最頻(2T)波長の1/3〜1/5に設定しているため、磁性層と下層との界面の変動が原因で、再生信号のエラーレートが悪化してしまうという課題があった。
【0015】
すなわち、図14に示すように再生出力波形が変動すると、図16に示すように読み出しエラーが頻発する。図16は、波形変動が大きな再生出力信号に対してPRML処理を行う動作を説明するための特性図である。図16に示すように、PRML処理における各サンプリング位置において、正規値(1、0、−1)以外のサンプリング値(例えば、0.5や1.1など)を出力してしまう。このような構成では、サンプリング値と正規値との差が大きくなり、読み出しエラーの確率が非常に高くなってしまう。
【0016】
本発明は、上記課題に鑑み、磁性層と下層との界面の変動に起因するエラーが少ない磁気記録媒体を提供する。また、そのような磁気記録媒体に信号を記録再生可能な磁気記録再生装置、磁気記録方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために本発明の磁気記録媒体は、入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理部を備えた磁気記録再生装置に使用可能な、非磁性層の上に磁性層が配されている磁気記録媒体であって、前記磁性層の厚さは、前記波形等価処理部から出力されるデータの最短記録波長の1/2倍以上、4倍以下である。
【0018】
また、本発明の磁気記録再生装置は、入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理部を備えた磁気記録再生装置であって、前記波形等価処理部で変調される短波長データの波長は、磁気記録媒体の厚さの1/4倍以上、2倍以下である。
【0019】
また、本発明の磁気記録再生方法は、入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理を行い、前記短波長データを磁気記録媒体の磁性層へ記録する磁気記録方法であって、前記波形等価処理は、入力される長波長データを、前記磁気記録媒体の厚さの1/4倍以上、2倍以下の短波長データに変調するものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、磁性層と下層との界面の変動に起因する、再生出力信号のエラーレートを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の磁気記録再生装置は、前記磁気記録媒体から再生されるデータをPRML処理するPRML処理部を、さらに備えた構成としてもよい。
【0022】
(実施の形態1)
本実施の形態は、薄い磁性層を備えた磁気テープにデータを記録する際、入力データを書込等価処理して記録することを、主な特徴としている。なお、書込等価処理とは、長波長の入力データを、複数の短波長データに変調する処理のことであり、詳しくは後述する。
【0023】
図1(a)は、書込等価処理を説明するためのタイミング図である。図1(b)は、書込等価処理を行ったデータが記録された磁気テープを、模式的に示した断面図である。図2は、書込等価処理を行わない場合のデータのタイミング図と、磁気テープの断面図を示している。なお、書込等価処理は、別称「書込補償処理」や「ライト・イコライゼーション(Write Equalization)処理」とも呼ばれている。
【0024】
図1及び図2において、磁気テープは、下層1の上に磁性層2が形成されて構成されている。下層1と磁性層2との界面3は、平坦ではなく凹凸に形成される(図13参照)。このような磁気テープにデータを記録する場合は、磁気ヘッド(不図示)で磁性層2の一部が所定の磁化方向に磁化されることによって、記録することができる。データ部4a、4b、5a、5b(図中点線にて囲まれ、ハッチングが付与されていない部分)は、データ記録時に磁気ヘッドによって磁化されようとしている部分であり、図中の矢印は磁化方向を示している。データ部4aと4b、5aと5bは、それぞれ互いに相反する方向の磁化方向を備えている。
【0025】
次に、書込等価処理を行わない場合の動作について説明する。
【0026】
例えば、磁気テープに波長8Tのデータを記録する場合、図2(a)に示すように8Tのデータが連続的に磁性層2へ記録しようとすると、図2(b)に示すように磁性層2には矢印Aに示す磁化方向を有するデータ部5aが形成される。次に、データ部5aの磁化方向に対して磁化反転(矢印B方向)したデータ部5bが記録される。以降、同様の手順にてデータが記録される。なお、図2(b)において、下層1は非磁性材料で構成されているため、データは磁性層2にのみ記録される。したがって、下層1へ及んで記録されうようとしているデータは、何処にも記録されない。
【0027】
図2に示すように磁気テープに記録されたデータ部5a及び5bは、界面3に及んで記録されている。よって、データ部5a及び5bに基づいて再生されるデータは、界面3における凹凸の影響を受けて、図16に示すように乱れた波形になってしまい、エラーレートが悪化してしまう。エラーレートが悪化する原因については、前述したので省略する。
【0028】
このような問題を解消するために、本実施の形態では書込等価処理を行っている。
【0029】
書込等価処理は、長波長データ(例えば図1(a)に示す8Tの入力データ)を、複数の短波長データに変調する処理のことである。このように変調されたデータを磁性層2へ記録すると、図1(b)に示すように、磁性層2には矢印Aに示す磁化方向を有するデータ部4aが形成される。なお、図1(b)において、データ部4aは、短波長データであるため磁性層2における記録深さは浅い。よって、データ部4aは、界面3に及ぶことなく磁性層2にのみ記録されるため、界面3における凹凸の影響を受けにくい。このように記録されたデータを再生すると、図15に示すように安定した波形になり、エラーレートが向上する。
【0030】
次に、データ部4aの磁化方向に対して磁化反転(矢印B方向)したデータ部4bが記録される。データ4bもデータ4aと同様、入力データが複数の短波長データに変調されて、磁性層2へ記録される。この場合も、データ部4bの記録深さは浅く、界面3に及ぶことなく磁性層2にのみ記録されるため、界面3における凹凸の影響を受けにくい。このように記録されたデータを再生すると、図15に示すように安定した波形になり、エラーレートが向上する。
【0031】
以降、同様の手順にて、入力データが変調されて磁性層2に記録されることで、磁気テープにエラーレートが低いデータを記録することができる。
【0032】
次に、書込等価処理を使ったデータ記録方法について説明する。
【0033】
図3は、磁気記録再生装置における書込等価処理及びデータ記録を行う構成を示すブロック図である。図3において、入力端子21には、例えば1桁のデジタルデータが入力される。入力されたデータは、書込等価部(WEQ部)22に入力される。書込等価部22では、制御部23からの制御により、所定の条件に基づいて例えば5桁のデータを出力する。出力されたデータは、磁気ヘッド24を介して磁気テープ25に記録される。また、入力端子21から入力されるデータは、制御部23にも入力される。制御部23は、入力されるデータと状態情報とに基づき、書込等価部22の出力データを制御する。
【0034】
制御部23における具体的な制御を、(表1)を参照しながら説明する。
【0035】
【表1】

【0036】
(表1)は書込等価処理における変調処理に使用するエンコーダー・テーブルである。(表1)において、「Data in」は、入力端子21から入力されるデータである。「Data Out」は、5桁の出力データである。「Current State」(以下「CS」と称する)は機器の状態を示す情報である。「Next State」(以下「NS」と称する)はデータを出力すると同時に設定される状態情報である。
【0037】
例えば、現在CS=0の時に、データ「1」が入力されると、書込等価部22からは「11111」のデータが出力される。この時、CSは「NS=1」に基づき「1」に変更される。次に、データ「0」が入力されると、現在は「CS=1」であるため、書込等価部22からは「11100」が出力される。この時、CSは、「NS=1」であるため変更されない。次に、データ「1」が入力されると、現在は「CS=1」であるため、書込等価部22からは「00000」が出力される。この時、CSは、「NS=0」であるため「0」に変更される。以降、同様に処理が行われる。
【0038】
図4は、入出力データなどのデータ列を示す図である。図5(a)は、書込等価処理を行わない場合の出力データのタイミング図である。図5(b)は、書込等価処理を行った場合の出力データを示すタイミング図である。
【0039】
まず、書込等価処理を行わない場合は、図4の「without Write EQ」に示すように、データ「1」が入力されるタイミングで磁化方向が反転するように、データが出力される。よって、図5(a)に示すように、8Tのサイクルで磁化方向が反転するようなデータが出力され、磁気テープに記録される。この時、長波長データは、磁気テープの磁性層と下層との界面に到達するまで深く記録されるため、データ再生時に、磁気テープの界面変動の悪影響を受けて、不安定な再生出力(例えば図16参照)になってしまう。
【0040】
一方、書込等価処理を行った場合は、(表1)の条件に基づいて、図4の「with Write EQ」に示すデータが出力される。よって、図5(b)に示すように、複数の短波長データに変調されたデータが、磁気テープに記録される。この時、短波長データは、磁気テープの磁性層のみに浅く記録されるため、データ再生時に、磁気テープの界面変動の悪影響を受けにくく、安定した再生出力(例えば図15参照)を得ることができる。
【0041】
なお、上記説明では、波長が8Tのデータを磁気テープに記録する方法について説明したが、他の波長を有するデータが入力されても、(表1)の条件に基づいて同様にデータを記録することができる。波長が1Tの場合のデータ列及びタイミング図を、図6及び図7に示す。また、波長が2Tの場合のデータ列及びタイミング図を、図8及び図9に示す。また、波長が4Tの場合のデータ列及びタイミング図を、図10及び図11に示す。
【0042】
図10及び図11に示すように波長が4Tの場合は、前述の8Tデータ記録時と同様、短波長データへの変調処理が行われてから、磁性層2へデータが記録される。また、図6〜図9に示すように、入力データの波長が1Tあるいは2Tの場合は、入力データがもともと短波長であるため、変調処理を行わなくても、磁性層の浅層部分に記録される。このように、入力されるデータの長さが1T、2T、4Tの場合であっても、データは界面3に及ばないように記録されるため、再生データは界面変動の影響を受けない。
【0043】
なお、(表1)に示すエンコーダー・テーブルは一例である。
【0044】
次に、磁性層の厚さについて説明する。
【0045】
上記のように、書込等価処理を使って長波長データを短波長データに変調して、磁気テープにデータを記録する方法では、書込等価処理の過程においてシステム上で短波長データの長さが決められるため、磁気テープに対する記録深さも理論的に算出される。したがって、磁性層厚さを、記録深さよりも大きくなるように決定すれば、図1に示すようにデータ部4a及び4bが、磁性層2のみに形成され、データを界面3に到達させないように記録することができる。
【0046】
そこで、本実施の形態の磁気記録媒体は、磁性層2の厚さdを、最短記録波長λminに対して、
1/2λmin ≦ d ≦ 4λmin
の関係になるように形成している。すなわち、磁性層2において最も薄い場所が、波長の1/2より厚くなるように、平均磁性層厚を設定している。このような条件に当てはまるように磁性層2を形成することで、書込等価処理を行ったデータを磁気テープに記録した際、データ部4a及び4bが界面3に到達せず記録される。
【0047】
なお、上式において、下限値の1/2λminは、現状の、薄い磁性層を塗る時の塗布精度の技術的限界と、磁性層の厚み変動を吸収するために最低限必要な磁性層の厚さとを考慮して決定した値である。また、上限値の4λminは、少なくとも磁性層における磁束を磁気ヘッドに到達させることができ、磁性材料が過剰量にならない程度の値である。
【0048】
以上のように本実施の形態によれば、磁気記録媒体の磁性層2の厚さを、最短記録波長の1/2倍〜4倍に設定することで、記録されるデータが下層1と磁性層2との界面3に到達しないので、界面変動に起因する再生出力の変動を防ぐことができる。すなわち、磁性層2は、界面3で発生する変動の影響を受けない程度に、最大記録深さよりも少し厚めに形成することで、上記効果を発揮する。
【0049】
また、磁性層2の厚さを従来より厚くすることで、磁性層2の表面の平坦度を向上させたり、磁性層2の充填度を高くすることができる。
【0050】
また、本実施の形態の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体に記録するデータの記録波長λを、磁気記録媒体の磁性層2の厚さdに対して、
1/4d ≦ λ ≦ 2d
の関係が成り立つように設定されているため、上記と同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、PRML処理と波形等価処理とを併用してデータが記録される磁気記録媒体に有用である。また、そのような磁気記録媒体にデータを記録再生可能な記録再生システムに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】(a) 実施の形態1における波形等価処理を説明するためのタイミング図 (b) 波形等価処理されたデータが記録された磁気記録媒体の断面図
【図2】(a) 波形等価処理が行われていないデータを示すタイミング図 (b) 波形等価処理が行われていないデータが記録された磁気記録媒体の断面図
【図3】実施の形態1における記録システムの構成を示すブロック図
【図4】8Tの入力データを波形等価処理する際のデータ列を示す図
【図5】(a) 波形等価処理されていない8Tのデータを示すタイミング図 (b) 波形等価処理された8Tのデータを示すタイミング図
【図6】1Tの入力データを波形等価処理する際のデータ列を示す図
【図7】(a) 波形等価処理されていない1Tのデータを示すタイミング図 (b) 波形等価処理された1Tのデータを示すタイミング図
【図8】2Tの入力データを波形等価処理する際のデータ列を示す図
【図9】(a) 波形等価処理されていない2Tのデータを示すタイミング図 (b) 波形等価処理された2Tのデータを示すタイミング図
【図10】4Tの入力データを波形等価処理する際のデータ列を示す図
【図11】(a) 波形等価処理されていない4Tのデータを示すタイミング図 (b) 波形等価処理された4Tのデータを示すタイミング図
【図12】磁性層の厚さと再生出力との関係を示す特性図
【図13】磁気テープの模式断面図
【図14】磁気テープに記録されているデータの再生出力の波形図
【図15】PRML処理を説明するための波形図(波形変動がない再生データの場合)
【図16】PRML処理を説明するための波形図(波形が変動している再生データの場合)
【符号の説明】
【0053】
1 下層
2 磁性層
3 界面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理部を備えた磁気記録再生装置に使用可能な、非磁性層の上に磁性層が配されている磁気記録媒体において、
前記磁性層の厚さは、前記波形等価処理部から出力されるデータの最短記録波長の1/2倍以上、4倍以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項2】
入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理部を備えた磁気記録再生装置であって、
前記波形等価処理部で変調される短波長データの波長は、磁気記録媒体の厚さの1/4倍以上、2倍以下であることを特徴とする磁気記録再生装置。
【請求項3】
前記磁気記録媒体から再生されるデータをPRML処理するPRML処理部を、さらに備えた請求項2記載の磁気記録再生装置。
【請求項4】
入力される長波長データを複数の短波長データに変調可能な波形等価処理を行い、前記短波長データを磁気記録媒体の磁性層へ記録する磁気記録方法であって、
前記波形等価処理は、入力される長波長データを、前記磁気記録媒体の厚さの1/4倍以上、2倍以下の短波長データに変調することを特徴とする磁気記録方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−250119(P2007−250119A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−74365(P2006−74365)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】