説明

磁気遮蔽ガスケット及びEMI遮蔽システムにおけるギャップを埋める方法

弾性及び回復性を示し、かつ第1の面を有する導電性発泡基板と、導電性発泡基板の前記第1の面に付着された磁気層とを含み、磁気層は透磁率を示し、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が1000より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が5000より大きい、磁気遮蔽ガスケットが開示される。また、EMI遮蔽システムにおけるギャップを埋める方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気遮蔽技術に関し、特に、電磁妨害(EMI)/無線周波妨害(RFI)を遮蔽する磁気遮蔽ガスケットに関する。更に、本発明はまた、EMI遮蔽システムにおけるギャップを埋める方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁妨害(EMI)は、電子/電気装置内で生成されるか、又は電子/電気装置から放射される望ましくない電磁気であり、電子/電気装置の正常動作に悪影響を及ぼす可能性がある。一般に、そのような電磁妨害は、電磁周波数スペクトルのうちの任意の周波数帯で生じる可能性がある。更に、電磁妨害(EMI)に伴って無線周波妨害(RFI)が生じることが多い。実際には、無線周波妨害(RFI)は、電磁周波数スペクトルの無線周波数、即ち10KHz〜100GHzの周波数帯で起こるように制御される。
【0003】
電磁妨害(EMI)/無線周波妨害(RFI)を有効に防ぐために、一般に、EMI/RFI発生源と保護される領域との間に遮蔽材が配設される。遮蔽材は、電磁エネルギーがEMI/RFI発生源から放射されるのを防ぎ、また外部の電磁エネルギーがEMI/RFI発生源に入るのを防ぐために使用される。
【0004】
一般に、遮蔽材は、導電性シール・シェル内に形成され、導電性シール・シェルは、PCB上の接地線を介して接地される場合がある。先行技術では、導電性シール・シェルは、磁気遮蔽ガスケット材料から一体的に作製される場合がある。更に、実際には、内部回路又は構造による要件により、遮蔽材にギャップを形成するために導電性シール・シェルに溝が設けられる場合がある。この場合、遮蔽材に形成されたギャップは遮蔽ガスケットで埋められて、電磁エネルギーがEMI/RFI発生源から放射されるのを防ぎ、また外部電磁エネルギーが電子/電気装置に入るのを防ぐことができる。
【0005】
近年、携帯電話、PDA、ナビゲーション・システムなどの電子/電気装置は、よりコンパクトになり携帯性が高まっている。一方では、そのような通信機器の中核部分(LCDモジュールなど)にほこりや水分が入るのを防ぎ、かつ搬送又は納品中にぶつけたり落下させたりすることによる中核部分への衝撃及び振動を防ぐために、電子/電気装置のそのような電子モジュールの外側に高い衝撃及び振動吸収率を有する吸収ガスケット材料を提供することが必要とされる。そのような吸収ガスケット材料は、一般に、ポリウレタンフォームなどの連続気泡材料で作製され、したがって、吸収ガスケット材料は、特定の弾性及び回復性を有する。他方では、そのような電子通信機器のLCDモジュールは、より大きな画面、並びに、文字又は写真通信機能及び撮影機能などの多機能を有することが必要とされるので、電子/電気装置内の回路及び電子モジュールは、外部の静電気、電磁波及び磁場の影響を受けやすくなり、内部及び外部の電磁妨害/無線周波妨害発生源による悪影響を受けやすい。
【0006】
したがって、前述の電子/電気装置の吸収ガスケット材料は、高い衝撃及び振動吸収率を有するのみでなく、電子/電気装置の狭い空間内のギャップレス・シール性能と、電子/電気装置の内外で生成された電磁妨害(EMI)/無線周波妨害(RFI)に対する優れた遮蔽性能とを持たなければならない。
【0007】
特許文献1は、シリコーン・ゴムなどの連続気泡フォーム構造上に金属被膜を付着させることによって形成された磁気遮蔽ガスケットを開示している。付着された金属材料が連続気泡フォーム構造に浸透するので、連続気泡フォーム構造は、優れた導電率を有する。したがって、ガスケット材料は、種々の形状に打ち抜かれる若しくは切断され、又は遮蔽構造に形成され、電子/電気装置に埋め込まれるか又は電子/電気装置のまわりを覆って、電気/電気装置の内外で生成された電磁妨害(EMI)/無線周波妨害(RFI)をその導電性によって遮蔽する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,309,742号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述の先行技術には、次の欠点がある。第1に、先行技術のガスケット材料は、特定の導電率を有し、かつ静電気及び磁場に良好な遮蔽効果を有するが、このガスケット材料は、電気/電気装置の内外で生成された磁場、特に近距離磁場にはあまり遮蔽効果がない。第2に、先行技術のガスケット材料は、良好な弾性及び回復性を有するが、ガスケット材料の機械的強度が、連続気泡フォーム構造のみから形成するには低すぎ、ガスケット材料を所定の形状に切断する又は打ち抜くのを困難にし、また切断又は打ち抜き操作の実行を困難にする。また、電子/電気装置の所定の電子モジュール上にガスケット材料を配置するのはきわめて難しい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、電場及び磁場を有効に遮蔽できるだけでなく、ガスケット材料を切断し配置する際の操作性、並びに機械加工及び組み立ての際の効率を改善しながら優れた密封性能を得るのに十分な、弾性、回復性及び機械的強度を有する磁気遮蔽ガスケットを提供することが望ましいと判断した。
【0011】
本発明は、先行技術に存在する前述の問題のうちの少なくとも1つの態様を解決することを対象とする。
【0012】
本発明の1つの態様は、電場を有効に遮蔽することができ、かつ十分な磁場遮蔽性能を有する、透磁率を有する磁気遮蔽ガスケットを提供することである。
【0013】
本発明の別の態様は、十分な機械的強度を達成する構造強化層を有し、それにより、ガスケット材料を切断し配置する際の操作性、並びに機械加工及び組み立ての際の効率が改善される磁気遮蔽ガスケットを提供することである。
【0014】
本発明の別の態様は、EMI遮蔽システムにおけるギャップを前述の磁気遮蔽ガスケット材料で埋める方法を提供することである。
【0015】
本発明の一実施形態は、弾性及び回復性を示し、かつ第1の面を有する導電性発泡基板と、導電性発泡基板の前記第1の面に付着された磁気層とを含み、磁気層は透磁率を示し、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が1000より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が5000より大きい、磁気遮蔽ガスケットを提供することである。
【0016】
本発明の別の実施形態は、弾性及び回復性を示し、かつ面を有する導電性発泡基板と、導電性織物で作製され、導電性発泡基板の前記面に付着された構造強化層と、構造強化層の外側面に付着された磁気層とを含み、磁気層は高い透磁率を示し、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が1000より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が5000より大きい、磁気遮蔽ガスケットを提供することである。1つの好ましい実施形態では、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が35,000より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が200,000より大きい。
【0017】
別の好ましい実施形態では、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が50,000より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が300,000より大きい。
【0018】
別の好ましい実施形態では、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が80,000より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が400,000より大きい。
【0019】
更に好ましい実施形態では、導電性発泡基板は、前記第1の面の反対側に第2の面を更に含み、導電性織物で作製された構造強化層が、導電性発泡基板の前記第2の面に付着される。
【0020】
代替実施形態では、磁気遮蔽ガスケットは、導電性織物で作製された構造強化層を更に含み、前記構造強化層は、前記磁気層の外側面に付着される。
【0021】
磁気遮蔽ガスケットにより、本発明は、電場及び磁場、特に近距離磁場を有効に遮蔽することができる。一方、磁気遮蔽ガスケットは、適切な弾性、回復性及び機械的強度を有するので、ガスケット材料を切断し配置する際の操作性、並びに機械加工及び組み立ての際の効率を改善しながら優れた密封性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1A】本発明の一実施形態による磁気遮蔽ガスケットの構造を示す図であり、磁気遮蔽ガスケットの構造を示す斜視図。
【図1B】本発明の一実施形態による磁気遮蔽ガスケットの構造を示す図であり、磁気遮蔽ガスケットの断面図。
【図2】本発明の別の実施形態による磁気遮蔽ガスケットの構造を示す図。
【図3】本発明の更なる実施形態による磁気遮蔽ガスケットの構造を示す図。
【図4】本発明の更に別の実施形態による磁気遮蔽ガスケットの構造を示す図。
【図5】本発明による磁気遮蔽ガスケットのシール構造の遮蔽効果を示す説明図。
【図6A】プリント回路基板(PCB)上に適用された本発明の磁気遮蔽ガスケットの遮蔽効果を示す対照図であり、磁気遮蔽ガスケットが組み込まれていないプリント回路基板(PCB)の遮蔽効果を示す説明図。
【図6B】プリント回路基板(PCB)上に適用された本発明の磁気遮蔽ガスケットの遮蔽効果を示す対照図であり、磁気遮蔽ガスケットが組み込まれたプリント回路基板(PCB)の遮蔽効果を示す説明図。
【図7】本発明による磁気遮蔽ガスケットの遮蔽効果の実験データを示すグラフ。
【図8】本発明の一実施形態による磁気層のヒステリシス曲線を示すグラフ。
【図9】本発明による磁気遮蔽ガスケットの代表的用途の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の好ましい実施形態は、添付の図面を参照して以下に詳細に記載され、類似の参照番号は本明細書を通じて類似の要素を示す。本発明はしかしながら、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に説明される実施形態に限定されるべきではなく、むしろ本開示が徹底的かつ完全に、そして十分に本発明の概念を当該技術分野における当業者に伝達するように、本実施形態は提供される。
【0024】
実施形態1
図1は、本発明の一実施形態による磁気遮蔽ガスケットの構造を示す図である。図1に示したように、磁気遮蔽ガスケット10は、導電性発泡基板11と、導電性発泡基板11に付着された磁気層15とを含む。この実施形態では、導電性発泡基板11は、弾性及び回復性を有する材料で作製され、上側面と下側面を有する(単純にするために、図の上側の面が上側面として定義され、図の下側の面が下側面として定義され、以下同様に参照する)。磁気層15は、導電性発泡基板11の一方の面(例えば、図1に示した下側面)に付着される。磁気層15は、磁気層15の0.1A/mにおける初期透磁率が1000より大きく、磁気層15の0.1A/mにおける最大透磁率が5000より大きい透磁率を示す。
【0025】
一実施形態では、導電性発泡基板11は、膨張又は発泡工程によってポリウレタンなどの弾性高分子材料で作製され、かつ優れた弾性を有する連続気泡フォームである。しかしながら、導電性発泡基板11は、上記材料に限定されず、外力が加えられたときに所定の回復性を有する任意の1つの弾性材料で作製されてもよく、例えば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコーン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)ベンド(bend)、ポリエチレンなどの高分子合成樹脂フォームでよい。
【0026】
一方では、良好な衝撃吸収性と防振性を有するように、及び磁気遮蔽ガスケット10を所定のギャップに押し込む際の優れた密封性能を達成するように、導電性発泡基板11は、外力が加えられている間に圧縮性を示さなければならない。
【0027】
他方では、導電性発泡基板11は、外力が除去されたときに適切な回復性も示さなければならない。一実施形態では、前述の導電性発泡基板11を有する磁気遮蔽ガスケット10は、345kPa(50psi)未満の圧力で実質的に変形可能であり、また圧力が除去された後で実質的に回復可能である。更に、圧力が除去された後で、ガスケット10は、圧縮された量の少なくとも10%回復することができる。好ましい実施形態では、圧力が除去された後で、ガスケット10は、圧縮された量の少なくとも30%回復することができる。好ましい実施形態では、圧力が除去された後、ガスケット10は、圧縮された量の少なくとも70%回復することができる。
【0028】
連続気泡フォーム構造は、50〜250ppi、好ましく60〜150ppi、及びより好ましくは80〜120ppiの孔密度を有する。良好な導電率を持たせるために、導電性発泡基板11は、真空蒸着被覆工程、電気めっき工程又は化学めっき工程によって連続気泡フォーム構造上に金属被膜を付着させることによって形成される。連続気泡フォーム構造は、連続気泡フォーム構造上に金属被膜を付着させた後で多数の孔を有するので、導電性発泡基板11は、三次元の連続的に導電性の連続気泡フォーム構造を形成するように、その表面に導電性を有するだけでなく、垂直方向及びその他の方向に導電性を有する。
【0029】
導電性発泡基板11上に金属被膜を付着させる方法は、真空蒸着被覆工程、電気めっき工程又は化学めっき工程のうちの少なくとも1つを含んでもよい。金属被膜は、Cu、Ni、Sn、Au、Ag、Co、及びPd、並びにこれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、金属被膜は、Ni被膜+Cu被膜+Ni被膜、Ni真空蒸着被膜+Ni電気めっき、化学触媒被膜+Cu化学めっき+Ni電気めっき、Ni被膜+Cu被膜+Sn被膜、化学的触媒被膜+Cu化学めっき+Sn電気めっきであってよい。
【0030】
導電性発泡基板11に付着された金属被膜は、厚さ0.5〜10mm、好ましくは厚さ1.0〜3.0mm、より好ましくは厚さ1.5〜2.0mmを有する。
【0031】
1つの好ましい実施形態では、導電性発泡基板11は、厚さ1.6mm及び孔密度110ppiを有する。金属被膜が、Ni真空蒸着被覆工程+Ni電気めっき工程を使用して導電性発泡基板11に付着される。Ni真空蒸着被膜は、0.01mm未満の平均厚さ及び0.3〜0.4g/mの密度を有し、Ni電気めっきは、1mmの平均厚さ及び15〜20g/mの密度を有する。
【0032】
磁気層15は、パーマロイ・リボン、ナノ結晶鉄系合金リボン、Co系非晶質合金リボンからなるグループの少なくとも1つの高透磁率合金リボンで作製されてもよい。前述の材料を有する磁気層15は、優れた導電率及び高い透磁率を示す。したがって、磁気層15の0.1A/mにおける初期透磁率は1000より大きく、磁気層15の0.1A/mにおける最大透磁率は5000より大きい。磁気層15の透磁率の値が上記のように高い場合、EMI/RFI発生源の磁場、特に、近距離場EMI発生源の磁場は、磁気層15を介して導かれやすく、したがって、近距離場EMI発生源からの妨害が有効に遮蔽される。
【0033】
一実施形態では、磁気層15の0.1A/mにおける初期透磁率は35,000より大きく、磁気層15の0.1A/mにおける最大透磁率は200,000より大きい。1つの好ましい実施形態では、磁気層15の0.1A/mにおける初期透磁率は50,000より大きく、磁気層15の0.1A/mにおける最大透磁率は300,000より大きい。1つのより好ましい実施形態では、磁気層15の0.1A/mにおける初期透磁率は80,000より大きく、磁気層15の0.1A/mにおける最大透磁率は400,000より大きい。
【0034】
磁気層15は、圧延、化学付着法及び真空蒸着法のうちの少なくとも1つによって形成されてもよい。磁気層15は、10〜100μm、好ましくは15〜30μmの厚さを有する。
【0035】
1つの好ましい実施形態では、磁気層15は、優れた導電率及び高い透磁率を有するFeNi系合金リボンで作製されてもよく、Niの含有率は、30%wより大きく、好ましくは50%wより大きく、より好ましくは80%wより大きい。この実施形態では、Niの含有率は60%wである。磁気層15は、化学的付着工程によって形成され、約20μmの厚さを有する。化学的付着工程の後で、高い透磁率を有する磁気層が、良好な透磁率及び金属塑性を得るためにアニール工程によって更に処理されてもよい。この実施形態では、磁気層15の0.1A/mにおける初期透磁率は53,000より大きく、磁気層15の0.1A/mにおける最大透磁率は460,000より大きい。
【0036】
磁気層15は、接着剤によって導電性発泡基板11に付着される。接着剤は、導電性接着剤でも非導電性接着剤でもよい。非導電性接着剤が使用される場合、磁気遮蔽ガスケット10の電場遮蔽効果は、ある程度影響を受けることがある。図1に示したように、磁気層15は、導電性接着剤によって導電性発泡基板11に付着されることが好ましい。
【0037】
あるいは、図1に示したように、ライナ17が、黒色接着テープなどの導電性接着剤16によって磁気層15の外側面に配設される。このように、磁気遮蔽ガスケット10がPCBの所定位置に配置された場合は、磁気層15の外側面からライナを剥がし、次に磁気遮蔽ガスケット10を磁気層15の外側面の導電性接着剤によってPCBに単純に付着させるだけでよく、これにより、磁気遮蔽ガスケット10の取り付け及び位置決めの効率が改善される。
【0038】
導電性発泡基板11、磁気層15、及びライナ17の間の付着は、常温フィルム付着、常温接合、熱融解フィルム付着、又は連続熱圧縮によって達成されてもよい。1つの好ましい実施形態では、導電率を更に高めるために、導電性発泡基板11、磁気層15、及びライナ17の間の付着が、常温導電性接着フィルム付着によって達成される。
【0039】
実施形態2
図2は、本発明の別の実施形態による磁気遮蔽ガスケット20の構造を示す。実施形態2は、実施形態1と比較して、磁気遮蔽ガスケット20が、導電性発泡基板21と磁気層25との間に構造強化層23を更に含む点が異なる。実施形態2の導電性発泡基板21及び磁気層25はそれぞれ、実施形態1の導電性発泡基板11及び磁気層15と類似しているか又は同じである。明瞭にし、単純化するために、本明細書では実施形態1と異なる構造、部分及び特徴のみが説明され、類似又は同じ構造、部分及び特徴は省略される。
【0040】
図2に示したように、磁気遮蔽ガスケット20は、外側から内側に向かって連続的に、弾性及び回復性を示し、かつ上側面及び下側面を有する導電性発泡基板21と、導電性織物で作製され、かつ導電性発泡基板21の下側面に付着された構造強化層23と、構造強化層23の外側面に付着された磁気層25とを含む。
【0041】
実施形態1と同じように、構造強化層23は、導電性接着剤22によって導電性発泡基板21に付着され、磁気層25は、導電性接着剤24によって構造強化層23の外側面に付着される。あるいは、ライナ27が、黒色接着テープなどの導電性接着剤26によって磁気層25の外側面に配設される。
【0042】
実施形態1と同じように、実施形態2の磁気層も高い透磁率を示し、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率は10より大きく、磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率は10より大きい。
【0043】
構造強化層23は、良好な導電率及び適切な機械的強度を有するように導電性織物で作製される。導電性織物は、PET材料の繊維を編むことによるなど、高分子化合物によって構成されたメッシュ織物によって形成されてもよく、ニッティング・タイトネス(knitting tightness)は、100〜350T、好ましくは150〜260Tの範囲である。構造強化層23は、0.05〜0.15mm、好ましくは0.05〜0.09mmの厚さを有する。化学的前処理、化学的Cu付着、及びNi電気めっきの後で、メッシュ織物が、連続的に均一な導電性織物に形成される。構造強化層23の表面抵抗率は、0.5オーム/スクエア以下、好ましくは0.1オーム/スクエア以下、より好ましくは0.05オーム/スクエア以下である。1つの好ましい実施形態では、構造強化層23の表面抵抗率は、0.03オーム/スクエア以下である。
【0044】
1つの好ましい実施形態では、構造強化層23は、220Tのニッティング・タイトネス及び0.06mmの厚さを有する。1つの好ましい実施形態では、構造強化層23の機械的強度は、69N/cm(18kg/インチ)より大きい。
【0045】
本発明では、構造強化層23を追加的に設けることによって、磁気遮蔽ガスケット20の機械的強度が高められ、それにより、磁気遮蔽ガスケット材料を所定の形状に切断又は打ち抜く際の操作性及び機械加工の際の効率が改善される。一方では、ガスケット材料を電子/電気装置の所定の電子モジュール上に配置する操作は、容易で単純になる。
【0046】
実施形態3
図3は、本発明の別の実施形態による磁気遮蔽ガスケット30の構造を示す。実施形態3の磁気遮蔽ガスケット30は、実施形態1の磁気遮蔽ガスケット10と実質的に同じである。実施形態3は、実施形態1と比較して、磁気層35上に構造強化層33が追加的に設けられた点が異なる。実施形態3の構造強化層33は、実施形態2の構造強化層23と類似しているか又は同一である。実施形態3の導電性発泡基板31と磁気層35はそれぞれ、実施形態1の導電性発泡基板11と磁気層15に類似しているか又は同一である。明瞭にし、単純化するために、本明細書では実施形態1及び2と異なる構造、部分及び特徴のみを説明し、類似又は同じ構造、部分及び特徴は省略される。
【0047】
図3に示したように、磁気遮蔽ガスケット30は、弾性及び回復性を示し、かつ上側面及び下側面を有する導電性発泡基板31と、導電性発泡基板31の下側面に付着された磁気層35と、磁気層35の外側面に付着された構造強化層33とを含む。
【0048】
実施形態1及び2と同様に、磁気層35は、導電性接着剤32によって導電性発泡基板31に付着され、構造強化層33は、導電性接着剤34によって磁気層35の外側面に付着される。あるいは、ライナ37は、黒色接着テープなどの導電性接着剤36によって磁気層35の外側面に配設される。
【0049】
実施形態4
図4は、本発明の別の実施形態による磁気遮蔽ガスケット40の構造を示す。実施形態4の磁気遮蔽ガスケット40は、実施形態3の磁気遮蔽ガスケット30と実質的に同じである。実施形態4は、実施形態3と比較して、構造強化層43が、磁気層45の側に設けられておらず導電性発泡基板41の側に設けられている。実施形態4の導電性発泡基板41、構造強化層43及び磁気層45はそれぞれ、実施形態3の導電性発泡基板31、構造強化層33及び磁気層35と類似しているか又は同一である。明瞭にし、単純化するために、本明細書では実施形態3と異なる構造、部分及び特徴のみを説明し、類似又は同じ構造、部分及び特徴は省略される。
【0050】
図4に示したように、磁気遮蔽ガスケット40は、弾性及び回復性を示し、かつ上側面及び下側面を有する導電性発泡基板41と、導電性発泡基板41の下側面に付着された磁気層45と、導電性織物で作製され、かつ導電性発泡基板41の上側面に付着された構造強化層43とを含む。
【0051】
実施形態1及び2と同じように、磁気層45は、導電性接着剤44によって導電性発泡基板41に付着され、構造強化層43は、導電性接着剤42によって磁気層45の外側面に付着される。あるいは、ライナ47は、黒色接着テープなどの導電性接着剤46によって磁気層45の外側面に配設される。
【0052】
以下に、本発明による磁気遮蔽ガスケットの実際の応用と効果について説明する。
【0053】
図5は、本発明による磁気遮蔽ガスケットのシール構造の遮蔽効果を示すグラフである。図5に示したように、本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40は、電磁妨害/無線周波妨害の発生源101を取り囲むように密閉遮蔽材100に形成される。本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30及び40が、良好な導電率及び透磁率を有するので、電磁妨害/無線周波妨害の発生源101から放射された磁場Bなどの電磁エネルギーは、密閉遮蔽材100によって有効に遮蔽される。
【0054】
図6は、プリント回路基板(PCB)に適用された本発明の磁気遮蔽ガスケットの遮蔽効果を示す対照図であり、図6Aは、磁気遮蔽ガスケットが組み込まれていないプリント回路基板(PCB)の遮蔽効果を示す図であり、図6Bは、磁気遮蔽ガスケットが組み込まれたプリント回路基板(PCB)の遮蔽効果を示す図である。
【0055】
図6Aに示したように、PCB 103上に、2つの部品104、104などの複数の電子/電気部品が提供される。部品104、104の近くに近距離場EMI/EFI発生源102が提供される。図6Aに示したように、近距離場EMI/EFI発生源102から放射された磁場Bなどの電磁エネルギーは、磁気遮蔽ガスケットがPCB 103上に設けられていないときに部品104、104の動作に影響を及ぼし妨害する。図6Bに示したように、PCB 103上に、2つの部品104、104などの複数の電子/電気部品が提供される。部品104、104の近くに近距離場EMI/EFI発生源102が提供される。図6Bに示したように、近距離場EMI/EFI発生源102から放射された磁場Bなどの電磁エネルギーは、磁気遮蔽ガスケット200がPCB 103上に設けられたときに有効に遮蔽される。
【0056】
図7は、本発明による磁気遮蔽ガスケットの遮蔽効果の実験データを示すグラフである。30MHz〜5GHzの範囲の電磁波周波数を設定し、ASTM D4935−99を利用して測定するとき、本発明による磁気層15、25、35又は45の電磁遮蔽効果は90dBより大きく、本発明による導電性構造強化層の電磁遮蔽効果は80dBより大きく、本発明による停止点に圧縮された導電性発泡基板11、21、31又は41の電磁遮蔽効果は80dBより大きい。図7に示したように、ASTM D4935−99を利用して測定するとき、本発明の様々な実施形態による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の遮蔽効果は80dBより大きい。
【0057】
本発明の様々な実施形態による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の性能パラメータの測定方法及び測定結果については後で説明される。
【0058】
本発明による磁気遮蔽ガスケットの圧縮比を測定するために、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の初期厚さ及び限界圧縮厚さは、それぞれd1及びd3として定義され、次に圧縮比Rは、R=(d1−d3)/d1100%として表わすことができる。磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の一試料では、Mitutoyoデジタル表示カリパス(Mitutoyo digital display caliper)によって測定された磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の初期厚さd1は、1.8mm+/−0.25mmである。磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40に、345kPa(50PSI)未満の範囲内の圧力が加えられた場合に計測される、限界圧縮厚さd3は、0.3〜0.4mmである。前述の式により、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の見込まれる圧縮比が75%より大きくなることが容易に分かる。
【0059】
他方では、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40は、345kPa(50PSI)未満の範囲内で加えられた前述の圧力が除去された後で実質的に回復可能である。更に、圧力が除去された後で、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40は、圧縮された量の少なくとも10%回復することができる。1つの好ましい実施形態では、圧力が除去された後で、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40は、圧縮された量の少なくとも30%回復することができる。1つの更に好ましい実施形態では、圧力が除去された後で、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40は、圧縮された量の少なくとも70%回復することができる。
【0060】
GB7759、ISO815を利用して残留変形を測定するために、平行な鋼板制限器及び固定部材で構成された試験装置が提供される。本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の試料は、平行な鋼板間に保持され、圧縮量は、初期厚さd1の50%に設定される。試料を固定部材で固定した後で、70℃温度の炉に22時間入れてから取り出し、固定部材を解放し、試料を空気中に10分間置き、最後に厚さd2を測定する。これにより、式D=(d1−d2)/d1100%により残留変形Dを計算することができる。前述の試料に関しては、圧縮永久歪みは20%未満である。
【0061】
MIL−G−83528を利用して表面抵抗率を測定するために、重さ250グラムのクリップが提供される。クリップの電極は、Ag付着工程で処理される。電極の試料との接触寸法は25.4mm×4.75mmであり、電極間の隙間は25.4mmである。磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の試料の一方の面に電極を配置した後で、抵抗が読み取られる。試験によると、本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の表面抵抗率は、0.05オーム/スクエア以下である。
【0062】
MIL−STD−202を利用して本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の接触抵抗を測定するために、1辺が2.54cm(1インチ)の面積をそれぞれ有する2つのクリップ・ブロック及び標準分銅ブロックで構成されたクリップが提供される。測定の際、最初に、本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の試料を幅と長さ両方が2.54cm(1インチ)の正方形片に切断し、次に切断した試料片を2つのクリップ・ブロック間に定置し、標準分銅ブロックによって試料片上に例えば2kgの圧力を加え、最後に2つのクリップ・ブロック間の抵抗を読み取る。試験によると、本発明による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の接触抵抗は、0.01オーム/平方cm(0.07オーム/平方インチ)以下である。
【0063】
図8は、本発明の一実施形態による磁気層のヒステリシス曲線を示すグラフである。IEC60404−6を利用して本発明による磁気層の透磁率を測定するために、磁気層15、25、35又は45として機能するパーマロイ・リボン、ナノ結晶鉄系合金リボン、及びCo系非晶質合金リボンなどの磁気合金リボン材料を、幅10mmに切断し、次に20mmの内径、32mmの外径、及び70%より大きいデューティ比を有する磁気リングに延伸する。例えば、MATS−2010SA試験装置により、初期透磁率によって定義された初期磁場が0.1A/mであるとき、試料の図8に示したような試験曲線(即ち、ヒステリシス曲線)が得られる。試験によると、本発明による磁気層15、25、35又は45に使用される磁気合金リボン材料の0.1A/mにおける初期透磁率は1000より大きく、その0.1A/mにおける最大透磁率は5000より大きい。
【0064】
1つの好ましい実施形態では、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率は35,000より大きく、その0.1A/mにおける最大透磁率は200,000より大きい。1つの好ましい実施形態では、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率は50,000より大きく、その0.1A/mにおける最大透磁率は300,000より大きい。1つの好ましい実施形態では、磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率は80,000より大きく、その0.1A/mにおける最大透磁率は400,000より大きい。
【0065】
最後に、本発明の様々な実施形態による磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40の代表的な応用例を以下に示す。
【0066】
1つの代表的な応用例では、図5に示したように、磁気遮蔽ガスケット10、20、30又は40が、電磁妨害/無線周波妨害発生源101を取り囲み、かつ発生源101から放射された電磁エネルギーを遮蔽するように密閉遮蔽材100に形成される。
【0067】
図9は、本発明による磁気遮蔽ガスケットの別の代表的な応用例の概略図である。別の代表的な応用例において、主に遮蔽部材201及び202で構成された遮蔽システムでは、内部回路又は構造の要件により、導電性シール構造に溝203が形成され、それにより遮蔽構造にギャップ204が形成される。この場合、ギャップ204は、電磁妨害/無線周波妨害の発生源から放射された外部電磁エネルギー又は電磁エネルギーが電子/電気装置に入るのを防ぐために、本発明による磁気遮蔽ガスケット300で埋められてもよい。
いくつかの好ましい実施形態が示され、記述されてきたが、本発明の範囲は請求項及びそれらの同等物において定義され、本発明の範囲、本発明の原理及び趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に変更がなされてもよいということは、当業者によって十分理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気遮蔽ガスケットであって、
弾性及び回復性を示し、かつ第1の面を有する導電性発泡基板と、
前記導電性発泡基板の前記第1の面に付着され、透磁率を示す磁気層とを含み、
前記磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が1000より大きく、前記磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が5000より大きい、磁気遮蔽ガスケット。
【請求項2】
磁気遮蔽ガスケットであって、
弾性及び回復性を示し、かつ面を有する導電性発泡基板と、
導電性織物で作製され、前記導電性発泡基板の前記面に付着された構造強化層と、
前記構造強化層の外側面に付着され、高い透磁率を示す磁気層とを含み、
前記磁気層の0.1A/mにおける初期透磁率が1000より大きく、前記磁気層の0.1A/mにおける最大透磁率が5000より大きい、磁気遮蔽ガスケット。
【請求項3】
前記磁気層の0.1A/mにおける前記初期透磁率が35,000より大きく、前記磁気層の前記最大透磁率が、200,000より大きい、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項4】
前記磁気層の0.1A/mにおける前記初期透磁率が80,000より大きく、前記磁気層の前記最大透磁率が400,000より大きい、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項5】
前記基板が、前記第1の面の反対側に第2の面を更に有し、導電性織物で作製された構造強化層が、前記導電性発泡基板の前記第2の面に付着された、請求項1に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項6】
導電性織物で作製され、前記磁気層の外側面に付着された構造強化層を更に含む、請求項1に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項7】
前記磁気層が、前記導電性発泡基板の前記第1の面に導電性接着剤によって付着された、請求項1に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項8】
前記構造強化層が、前記導電性発泡基板の前記面に導電性接着剤によって付着され、前記磁気層が、前記構造強化層の前記外側面に導電性接着剤によって付着された、請求項2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項9】
前記導電性発泡基板が、孔が分散する連続気泡フォーム構造を有し、前記連続気泡フォーム構造が、50〜250ppi、好ましくは60〜150ppi、より好ましくは80〜120ppiの孔密度を有する、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項10】
前記導電性発泡基板が、前記連続気泡フォーム構造上に金属被膜を付着させることによって形成され、前記金属被膜は、Cu、Ni、Sn、Au、Ag、Co、及びPd、並びにこれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項11】
前記金属被膜が、ニッケル被膜であり、前記ニッケル被膜は、前記連続気泡フォーム構造上に真空蒸着被覆工程及び/又は電気めっき被覆工程によって付着された、請求項10に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項12】
前記真空蒸着被膜が、0.01マイクロメートル未満の平均厚さ及び0.3〜0.4g/mの密度を有し、前記電気めっき被膜が、約1マイクロメートルの平均厚さ及び15〜20g/mの密度を有する、請求項11に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項13】
前記導電性発泡基板が、非圧縮状態で、0.5〜10mm、好ましくは1.0〜3.0mm、より好ましくは1.5〜2.0mmの厚さ有する、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項14】
前記磁気層が、パーマロイ・リボン、ナノ結晶鉄系合金リボン、Co系非晶質合金リボンからなるグループのうちの少なくとも1つで作製された、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項15】
前記磁気層が、10〜100μm、好ましくは15〜30μm、より好ましくは約20μmの厚さを有する、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項16】
前記導電性織物が、金属電気めっき工程にかけられたメッシュ織物によって形成された、請求項2又は6に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項17】
前記メッシュ織物が、PET材料の繊維を編むことによって構成され、ニッティング・タイトネスが、100〜350T、好ましくは150〜260Tの範囲、及びより好ましくは約220Tである、請求項16に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項18】
前記導電性織物が、69N/cm(18kg/インチ)未満の機械的強度を有する、請求項2又は6に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項19】
前記ガスケットの前記導電性発泡基板側面上の表面抵抗率が、0.05オーム/スクエア以下であり、前記磁気遮蔽ガスケットの接触抵抗が、0.01オーム/平方cm(0.07オーム/平方インチ)以下である、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項20】
導電性接着剤によって前記磁気層の外側面に配設されたライナを更に含む、請求項2に記載の磁気遮蔽ガスケット。
【請求項21】
前記導電性発泡基板が、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコーン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)ベンド、及びポリエチレンのうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の磁気遮蔽ガスケット。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2011−508452(P2011−508452A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540764(P2010−540764)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/086590
【国際公開番号】WO2009/085660
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】