説明

秤量ユニット、特に連結秤用の秤量セル

【課題】秤量ユニット、特に連結秤または多重ポイント秤のための秤量セルを得ること。
【解決手段】荷重受け部5に作用する重力F1,F2を、アナログ信号S1,S2に変換するための負荷検知ユニット9を備え、アナログ信号をデジタル信号M1,M2に転換するアナログ/デジタル変換ユニット11を備え、デジタル値M1i,M2iを更にデジタル処理するための制御ユニット13を備えた秤量ユニット3であり、該デジタル値を求めるため、制御ユニット13または変換ユニット11と繋がる同期出力口15b、15cに同期信号Ssync、S'syncが送られ、同期入力口15d,15eに外部の同期信号Ssync,S'syncを送り、複数のスタート時点についての情報で、変換ユニット11が、送られた外部の同期信号に対応して、あるいは制御ユニット13が外部の同期信号から導き出して変換ユニット11に送る内部の同期信号Ssync、intに対応して変換プロセスを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1のプレアンブルに記載の特徴を有する秤量ユニット、特に連結秤用の秤量セルに関するものである。さらに本発明は、この種の秤量ユニットを少なくとも二つ有する秤量装置、特に連結秤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば連結秤がそのケースに当て嵌まるが、複数の秤量ユニットを使ってそれぞれ部分重量を決め、個々の部分重量から合計重量または重量差を調べる秤量装置では、秤量ユニットが一つだけの秤量装置でも云えるが、迅速且つ高精度で部分重量ないし合計重量または重量差を検知することへの要求が多い。しかしながら、秤量ユニットが一つだけの秤量装置では特に、例えば秤量ユニットに作用する振動あるいは秤量対象物の動きにより引き起こされてセルに作用する重力の変動により、測定結果に誤差の出ることがあるのに対して、複数の秤量機構ユニットを有する秤量装置では加えて、秤量過程中に動く商品では、個々の秤量ユニットに対する全体重量の配分が時間的に変化するという問題がある。
【0003】
この種の秤量ユニットは多くの場合、秤量セルとして構成されており、その秤量セルが独立してそれに作用する(部分)重力を検知して、これに相当するアナログまたはデジタルの信号を出力する。重量単位の重力に対して、既に出力信号としてデジタルの値を出力するデジタルの秤量ユニットを、秤量モジュールとも呼ぶ。
【0004】
例えばUS5990422に記載されているように、公知であり工業的に使用される連結秤では、複数の部分秤または秤量セルが前後に連続して配置されており、計量する商品が秤量セルの荷重受け部上方を移送する異なった長さの秤量コンベアを備えていることが多い。計量する商品、例えば異なった重量の郵便小口小包を出来るだけ多く処理するという観点では、それぞれ計量する商品を必要な場合にはバラバラにして、出来るだけ高速で好ましくは一定速度で秤量コンベア上を移動せねばならない。該当する商品が同時に複数の秤量コンベアに亘って搭載されるほど長い場合には、個別の秤量セルが計量した部分重量を加算することにより全体重量を決めねばならない。そのとき加算または減算は、個々の秤量セルが繋がっている中央主制御装置で行う(例えばEP0319202A2)、あるいは選択した一つまたは複数の秤量セルで直接行う(例えばDE10221628A1)ことができるが、それは対応する計算容量および能力を有していなければならない。
【0005】
個々の部分重量より計算して合計または差異を求める他に、特定商品の全体重力を機械的なテコ装置を使って決めることもあるが、そのときテコは出力側で再び単一の負荷センサーに当てている(例えばDE669521)。
【0006】
高速で動的に秤量を実施することは、一つまたは複数の秤量セルの荷重受け部上を計量する商品が速く動けば動くほど難しい。測定値の検知は、常に短い時間間隔に対応して実施せねばならない。そのとき、例えば不規則な形状や寸法および不規則な重量分布を有する個体商品では、充分な精度で動きながら重力を量ることは最早不可能である。この関連においてDE10046205A1では、動きながら個体商品を計量するときに単位時間当たりの処理量または秤量過程の数を増加する手段が開示されており、それによれば、秤量過程の前に計量する個体商品の形状データを捉え、それに続いて個体商品を(まだ)動きながら計量可能かどうか、あるいは当該個体商品の重量を検知するために、動的な秤の移送手段を静止して秤量過程を静的に実施(個体商品の半動的計量)できるかどうかを判断する。以上により、まず動的な計量過程を実施し、そのミス処理の有無を検知し、そして場合により引き続いて個体商品を逆移送して、再度静的に計量せねばならないことを回避する。
【0007】
動的な計量から静的な計量に移行する代わりに、動的な秤量装置の移送手段の速度を、個体商品の特定パラメーターまたは重量検知の測定結果に合わせることも可能である(例えばEP1116941)。しかし、これにより秤量装置の処理量が著しく減少するので、基本的に出来るだけ静的に秤量すること、そして移送速度を下げることを避けることが望まれる。
【0008】
アナログで測定値を検知する際に発生する測定精度の不十分さに加えて、二つ以上の秤量セルを有する秤量装置を使って個体商品を動的に計量する時に、即ち特に連結秤および多重ポイント秤の場合に、アナログの測定値信号をデジタル化することにより、そしてデジタルの測定値をデジタル処理することにより、さらに測定精度の低下することが分かった。この影響は、特に計量する個体商品の移送速度が上昇すると共に増加する。
【0009】
【特許文献1】US5990422号公報
【特許文献2】EP0319202A2号公報
【特許文献3】DE10221628A1号公報
【特許文献4】DE669521号公報
【特許文献5】DE10046205A1号公報
【特許文献6】EP1116941号公報
【特許文献7】EP0656530A1号公報
【特許文献8】DE10221628A1号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
よって本発明の課題は、秤量ユニット、特に連結秤または多重ポイント秤のための秤量セルを得ることであり、それを使うことにより簡単でコスト的に有利な方法で秤量装置を具現できるもので、そこでは計量する商品の重力を調べるために複数の秤量セルを使用しており、計量する商品の全体重力を測定するに当たって改良された精度を有するものである。さらに本発明の課題は、得られた秤量ユニットを少なくとも二つを有するこの種の秤量装置、特に動的な秤量装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によりこの課題を、特許請求項1の特徴を有する秤量ユニットを得ることにより、ないし特許請求項17の特徴を有する秤量装置を得ることにより解決する。
【0012】
本発明が前提にしている見識は、個々の秤量ユニットの部分重量信号をアナログで捉えてアナログ計算装置を使って希望する差異または合計信号に演算する秤量装置ではなく、アナログの部分重量信号をまずデジタル化した後に、続いて場合により平均化されたデジタル化部分重量信号を加算または減算する秤量装置において、部分重量信号をデジタル化する時の各時間的ズレ、および部分重量信号をデジタル化した値を演算する時における各時間的ズレが、全体重力を調べる時に測定誤差に至るということである。これは、秤量過程に中量および大量のものが高速で連結秤の複数の秤量コンベア上を移動するときに、迅速で動的な秤を使っての精密測定で特に影響する。
【0013】
例えば均一な重量分布を有しており重さが1500gで長さが100mmの対象物が、前後に配置した二つの秤量コンベアを有する連結秤上を2m/sの移送速度で移動する(このとき各移送コンベアはそれぞれの秤量ユニットを負荷する)場合、秤量ユニットに作用する対象物の部分重力が、対象物の重力が両方の秤量ユニットに作用する状態中においては、各秤量ユニットでミリ秒ごとに30gずつ変化する。それにより、部分重量値間で1msの時間的ズレの時に既に(例えば、その一つの秤量ユニットのアナログ信号が、別の秤量ユニットより1msだけ遅く検知されデジタル化されるので)、その一つの部分重量値が30gだけ多くまたは少なく判定される。実際に現実的な全体重力を決めるときの最大許容誤差0.1g〜1.0gでは、これは許容できないバラツキとなる。
【0014】
この問題は複数の秤量ユニットを有する秤量装置(いわゆる多重ポイント秤量装置)でも、個々の部分重量の測定値検知中に計量する商品が移動すると基本的に起きる。これは、計量する商品の重量分布が均一でないということに関係なく、個々の秤量ユニットが捉えた部分重力が直線的で一般的に滑らかに移行する時にも、これは秤量ユニットが捉えた部分重力の時間的な変化となる。この種の秤量装置は、例えばEP0656530A1またはDE10221628A1に記載されている。
【0015】
個々の秤量ユニットが捉えた部分重力の時間的ズレは、例えばフィルター作動時間または制御挙動を含み秤量ユニットの機械と電気要素の振動特性により、そしてソフトウエアプロセスのコンスタントな作動時間により一定の遅れとして、そして偶発的に発生する外部状況に対する反応としてのソフトウエアプロセスの異常により、偶発的な遅れまたはジッターとして発生することがある。この種の外部状況は例えば、ソフトウエアが走る当該秤量ユニットが別の秤量ユニットまたは上位配置されているユニットと通信する通信バスに対する通信要求であることがある。
【0016】
よって本発明によれば秤量ユニットは、制御ユニットまたはアナログ/デジタル変換ユニットと繋がる同期出力口を有しており、それに同期信号が送られるが、その同期信号は少なくとも、デジタルの電気信号のデジタル値を求めるためにアナログ/デジタル変換ユニットが行う個々の変換プロセスのスタート時点ついての情報を含んでいる。そして、親秤量ユニットとして機能する秤量ユニットのこの同期信号は、子秤量ユニットとして機能する一つまたは複数の別の秤量ユニットに送られ、そのアナログ/デジタル変換ユニットが実施する子秤量ユニットの変換プロセスを同期信号に、そしてそれにより親秤量ユニットのアナログ/デジタル変換ユニットの変換プロセスに同期させる。
【0017】
子秤量ユニットとして機能する秤量ユニットは、本発明により制御ユニットまたはアナログ/デジタル変換ユニットと繋がり外部の同期信号を送れる同期入力口を有しており、その信号は少なくとも、デジタルの電気信号のデジタル値を求めるためにアナログ/デジタル変換ユニットが行う変換プロセス用に望まれる一つまたは複数のスタート時点についての情報を含んでいる。子秤量ユニットのアナログ/デジタル変換ユニットは、それに直接送られた外部同期信号に相当して、または制御ユニットがそれに送る内部の同期信号に相当して変換プロセスを行うが、その信号は制御ユニットがそれに送られた外部の同期信号から導き出したものであり、アナログ/デジタル変換ユニットに送られる。
【0018】
好ましい実施形態において、本発明による秤量ユニットは親秤量ユニットとしてだけでなく子秤量ユニットとして機能できるように構成されている。そのために、例えばインターフェイスを介しても外部から可能になるソフトウエア構成により、あるいはハードウエア構成により、例えばジャンパーにより対応する構成手段を介して構成するようにしている。
【0019】
本発明の好ましい実施例によれば、同期出力口を分離した出力口として構成しており、それに同期信号がデジタル信号の形態で送られる。言い換えれば同期出力口は、同期信号が解号ソフトウエアコマンドとして子秤量ユニットに伝送される通信バスの範囲で実現しようとするものではない。同期信号のみが送られる分離した同期出力口を使用することにより、許容されない時間的なバラツキおよび情報伝送時の遅れが、親秤量ユニットで行われるアナログ/デジタル変換プロセスのスタート時点に対応して回避される。
【0020】
本発明による秤量ユニットのアナログ/デジタル変換ユニットは、外部の同期信号または内部の同期信号が送られるリセット入力口を有していることがあり、アナログ/デジタル変換ユニットは、リセット過程をリリースするリセット信号の合図の後に変換プロセスを始め、加えて必要な場合には現在進行している変換プロセスを停止する。
【0021】
秤量ユニットの制御ユニットは、基本的に周期的な内部同期信号をつくり出すことができ、この信号を自己のアナログ/デジタル変換ユニットおよび/または同期出力口に送ることが出来る。しかし勿論、内部振動回路を有し同期信号を導き出すアナログ/デジタル変換ユニットが、同期信号をつくり出すこともでき、そのとき該当するアナログ/デジタル変換ユニットが行う変換プロセスもこの同期信号に対応して行われる。
【0022】
外部の同期信号が直接アナログ/デジタル変換ユニットにではなく、制御ユニットに送られる場合、制御ユニットは自分がつくり出した内部同期信号を、そこに送られた外部同期信号と同期させることができる。
【0023】
外部の同期信号は、行われるいずれの変換プロセスに対しても、トリガーとなる合図を有している。そのとき対象となるのは、例えばデジタル同期信号の立ち上がり部または降下部である。
【0024】
本発明の好ましい実施形態によれば、秤量ユニットが、外部の測定過程信号を送るために制御ユニットと繋がる入力口を有していることがあり、そこで制御ユニットは測定過程スタート信号にあるスタート合図を検知後に、デジタル電気信号の一つまたは複数のデジタル値を重要な測定値として捉える。デジタル値は、このために規定したメモリーに保存される、あるいは直ちに継続処理されて、例えば平均値を計算するために加算される。
【0025】
一つの実施形態によれば、制御ユニットが測定過程スタート信号にあるスタート合図を検知した後に、当該数の変換プロセスによりつくり出される規定数のデジタル化された値を関連する測定値として捉えることがあるが、そこでは変換プロセスは外部または内部の同期信号に相当して行われる。
【0026】
しかしその代わりとして制御ユニットを、外部測定過程信号にあるスタート合図を検知した後に、測定過程信号にあるストップ合図を検知するまで、変換プロセスの当該数を使ってつくり出されるデジタル化した値の一定数を関連する測定値として捉えるように構成していることがあり、そこでは内部または外部の同期信号に対応して変換プロセスを行う。
【0027】
両方の場合において、外部の測定過程信号を使って親測定範囲をつくり出し、そのとき秤量ユニットが親測定範囲内で求めたデジタル測定値を、関連する測定値として使用する。
【0028】
別の実施形態では、親モードにある制御ユニットが第一デジタル値として、付属する変換プロセスが外部の測定過程スタート信号にあるスタート合図を検知した後の初めてとしてスタートすることになったアナログ/デジタル変換値を、または付属する変換プロセスが外部の測定過程スタート信号にあるスタート合図を検知した後の初めてとして停止することになったアナログ/デジタル変換値を使用することがある。
【0029】
制御ユニットが子モードで作動している場合には、制御ユニットが、この秤量ユニットが親モードにある時には関連する測定値として使用されるであろう測定値と較べてm数の検知時点分だけ前の検知時点の方向にずれているデジタル値を、関連する測定値として使用することがあり、そのときmの数は、整数で1に等しいか大きく、好ましくは1に等しい。よって、各秤量ユニットの外部測定過程信号を完全に同時に、すなわち遅れなく送ることができるときでも、複数の秤量ユニットにおいて完全に同時に、外部測定過程信号でスタート合図が現れることを検知することが殆ど不可能であるという事実を考慮にいれることができる。しかしながら実際には、加えて信号伝送時間、フィルター通過時間、および類似のものにより、それぞれの秤量ユニットに送られる外部測定過程信号間に、この種の遅れが発生する。それにより、重要な測定値として考慮されるであろう検知値の時間的なズレに至り、よって計量する個体商品の全体重力を部分重力の加算および/または減算によって決める時に、場合によっては不十分な精度となろう。
【0030】
よって本発明によれば、秤量ユニットは、少なくとも一つの別の秤量ユニットに従属測定過程信号を出力するために制御ユニットと繋がる出力口を有しており、そこで親モードにある制御ユニットは、外部測定過程信号にあるスタート合図を検知した後に、また従属測定過程信号にスタート合図をつくり出す。以上のようにして、子モードで作動している秤量ユニットに送られる従属測定過程信号に、親測定範囲と較べて時間的に遅れている子測定範囲が定義される。
【0031】
そのとき、外部の測定過程信号にあるスタート合図の検知と従属測定過程信号にスタート合図の作成間における遅れは、子測定セルが子測定範囲の間におけるあらゆる状況下で、親測定範囲を使って親秤量ユニットが捉えた検知値と較べて、m数の検知時点分だけ遅れており前後に連続する一連の検知値を捉えるであろうように明確に選ぶことができる。
【0032】
しかしながら、子測定セルは、親秤量ユニットと比較して同時に捉えた測定値を捉える必要があるので、子モードにある制御ユニットは、親モードにある子測定セルが(送られた従属測定過程信号に対する反応として)重要測定値として使用するであろう測定値と較べて、m数の検知時点分だけ前の検知時点の方向にずらされているデジタル値を関連する測定値として使用し、そのときmの数は整数で1に等しいか大きく、好ましくは1に等しい。
【0033】
従属測定過程信号は、従属測定過程信号にあるスタート合図が、外部測定過程信号で検知されたスタート合図に続く以降の変換プロセス用の外部または内部同期信号のスタート時点の後にあるが、外部または内部同期信号の次のスタート時点の前にあるように、親秤量ユニットがつくり出す。この場合、子秤量ユニットの子測定範囲は、親秤量ユニットの親測定範囲と較べてm=1だけ遅れる。
【0034】
もちろん、従属測定過程信号にあるスタート合図が又、外部測定過程信号で検知されたスタート合図に続く以降の変換プロセス用の外部または内部同期信号のスタート時点の後にあるとすることもできるが、外部または内部同期信号のn番目のスタート時点の前であり、そのときのnは2より大きい。この場合、子秤量ユニットの子測定範囲は、親秤量ユニットの親測定範囲と較べてm=n−1だけ遅れる。
【0035】
本発明の実施形態によれば、秤量ユニットは制御ユニットと繋がる測定値出力口を有しており、それを使って制御ユニットが、デジタルの関連する測定値または複数の関連するデジタル測定値から求めたデジタル値を、別のユニットの伝送することができる。加えて制御ユニットは、多数の関連するデジタル測定値を合計し、または平均化し、そして合計値または平均値を別のユニットに伝送することができる。
【0036】
この種の秤量ユニットを複数有する秤量装置では同期信号を、親モードで作動している子秤量ユニットにより間接または直接、子モードで作動している別の秤量ユニットに伝送することができる。しかしながら、親モードで作動している秤量ユニットの代わりに、同期信号をつくり出すために分離したユニットを使用することもできる。
【0037】
この種の複数の秤量ユニットを有する秤量装置では、各秤量ユニットが求めた関連するデジタル測定値または最終値あるいはそれから求めた重量値または平均値を、決められた一つまたは複数の秤量ユニットに伝送することができる。そして、その一つまたは複数の秤量ユニットが、秤量ユニットが求めた部分重量値を例えば加算および/または減算することにより、合計重量値または全体重量値を求める。
【0038】
別の実施形態は、従属請求項により分かる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下において本発明を、図面で示した実施例を使って詳細に説明する。
【実施例】
【0040】
図1で概略的に図示している秤量装置1は連結秤として構成されていると共に、秤量セル3として構成された二つの秤量ユニットを有しており、その秤量ユニットはそれぞれコンベアバンドとして構成された荷重受け部5を備えている。しかし勿論、図を使って説明する本発明の原理は、任意の形式の測定ユニットに適用できるものである。
【0041】
連結秤1荷重受け部5の上で、秤量する個体商品7を記載の矢印方向に移送することができ、そこで秤量装置は個体商品7の全重力を求めるものとする。そのために秤量セル3を使って部分重力F1とF2を検知し、計算的に組み合わせて全重力FG=F1+F2にする。荷重受け部5に作用する部分重力F1ないしF2が、それぞれ荷重検知ユニットないし当該秤量セル3の負荷センサー9を押さえる。
【0042】
各負荷センサー9が、当該荷重検知ユニットに作用する重量F1,F2をアナログの測定信号S1ないしS2に変換し、その信号はそれぞれアナログ/デジタル変換ユニット11に送られる。アナログ/デジタル変換ユニット11は、アナログの測定信号をアナログ/デジタル変換するために必要な要素すべてを含んでおり、公知の形式と方法で構成することができる。
【0043】
アナログ/デジタル変換ユニット11は、それぞれの測定信号S1,S2を一般的には基本的に等しい時間間隔で検知して、それぞれの検知値を当該デジタル信号M1ないしM2のデジタル測定値M1iないしM2iに変換する。以下においては、(アナログの)検知値に対応しておりアナログ/デジタル変換した測定値M1iないしM2iも、検知値として呼ぶ。そしてデジタルの測定値M1iないしM2iは、それぞれ制御ユニット13に伝送されてそこでメモリーされる、そして/または更に処理される、そして/または別のユニット、例えば上位配置された処理ユニットまたは別の秤量セルに伝送される。
【0044】
図1で示すように、測定セル3の入力口および/または出力口すべてをインターフェイス15に纏めることができる。もちろん当該入力口および/または出力口用に、それぞれ分離した出力ポートまたはインターフェイスを設けていることもある。図1で示した実施形態における測定セル3間の通信は、双方向通信ポート15aを介して行うと好ましい。これは測定セル3をお互いに接続するためのものであるが、バスシステムを使って一つまたは複数の別のユニットと接続していることもある。
【0045】
アナログの測定信号S1,S2を検知する時点間での時間的なズレの結果により、部分重力F1,F2を捉えるときに測定誤差ないし許容できない大きな測定精度を出来るだけ回避するために、アナログ/デジタル変換ユニットの検知時点を、出来るだけ正確に同期することが必要である。そのために各アナログ/デジタル変換ユニットは、対応する内部制御装置(図示していない)、例えば高周波振動回路を備えており、その出力信号を周波数分割装置を使って、事前に決められた時間的に等しい間隔で立ち上がり部または降下部を有するデジタル信号が発生するまでその周波数に細分化し、その立ち上がり部または降下部が、変換プロセス用のスタート信号としての役割をする。例として、このデジタル信号が例えば1msの周期時間を有するものとでき、それによりアナログ/デジタル変換ユニットは、1msの間隔でデジタル化した検知値を送り出す。図1で図示しているように、このデジタル信号が、同期信号Ssyncとしてインターフェイス15の出力ポート15bに送られる。加えて同期信号Ssyncが、入力ポート13aのところで制御ユニット13に送られていることもある。そしてこの制御ユニットは、そこに送られた信号Ssyncを更に処理する、例えば、別の秤量セルのアナログ/デジタル変換プロセスでスタート時点の同期が各変換プロセスでは必要としないときには、その周波数を更に減らす。当該アナログ/デジタル変換ユニット11が、同様に自動的にほぼ同一の時間間隔で突き当てられるからである。
【0046】
制御ユニット13が処理した同期信号S'syncは、必要に応じて使用するために、同様にインターフェイス15の出力ポート15cに送られる。
【0047】
図1で示している秤量装置1の実施形態は、同一で構成し万能で使用できる秤量セル3を示している。そのセルは、図示している秤量装置1を具現するために必然的に必要な手段ないし信号および信号入力口および/または出力口だけでなく、別の実施形態を具現できる手段ないし信号および信号入力口および/または出力口を備えている。
【0048】
例えば図1で図示している秤量装置1の実施形態では、同期信号Ssyncは第一秤量セル3の出力ポート15bを介して入力ポート15dに、それにより第二秤量セル3にあるアナログ/デジタル変換ユニット11のリセット入力口11aに送られる。このようにすることにより、第二秤量セル3にあるアナログ/デジタル変換ユニット11の各変換プロセスが、第一秤量セル3のアナログ/デジタル変換ユニット11の当該変換プロセスと同期される。
【0049】
別の実施形態においては同期信号Ssyncの代わりに、別の秤量セル3の同期信号S'syncを送る、すなわち第一秤量セル3の出力ポート15cが第二秤量セル3の入力ポート15dと繋がれることがある。しかし第二秤量セル3のアナログ/デジタル変換ユニット11が同期信号S'syncを処理する状態にない場合には、各変換プロセスを実施するためにスタート信号を有する同期信号が必要となるで、同期信号S'syncをインターフェイス15の入力ポート15eにも、そしてそれを介して制御ユニット13の入力ポート13bに送っていることがある。
【0050】
そして制御ユニット13は例えばPLL回路を使って、その周波数で複製された内部同期信号Ssync,intをつくることができ、アナログ/デジタル変換ユニット11に送る。図1においてこれを、制御ユニット13の出力ポート13cおよびインターフェイス15の入力ポート15dとアナログ/デジタル変換ユニット11の入力ポート11a間の信号線間の矢印により明示している。しかし勿論このために、制御ユニット13の出力13cとアナログ/デジタル変換ユニット11において対応する別の入力ポート間で、独自の信号線を設けていることもある。
【0051】
よって以上に記載した処置および手段により、アナログ/デジタル変換ユニット11の中で行われる変換プロセスの同期を非常にうまく達成できる。実際においてアナログの測定信号S1,S2を検知する時になお発生する最大の時間的差異は、アナログ/デジタル変換ユニット11に含まれており信号をアナログ/デジタル変換ユニット11に送る高周波振動回路の信号の周期時間であり、そして数十ナノ秒のレベルにある。
【0052】
この精度を達成するためには、信号処理においてアナログ/デジタル変換ユニット11の同期に影響する部分をハードウエアにより、あるいは制御ユニット13内で走るソフトウエアプロセスにより非常に優先して具現することに努めることになろう。
【0053】
アナログの測定信号S1,S2の検知とデジタル化を、例えば1msでコンスタントな周期時間で行うことができる。デジタル化された測定値M1iないしM2iは、当該制御ユニット内に、例えば最後のデジタル測定値M1iないしM2iのみをそれぞれ保存するメモリーに保存される。制御ユニットはまた、測定値M1iないしM2iの処理を行うことができ、当該結果、例えば規定数の測定値を介した平均値を別のユニット送ることができる。この別ユニットで対象になるのは、第二の秤量セルまたは上位配置したユニットである。もちろん、実際に検知されたデジタルの測定値M1iないしM2iを、この種の別ユニットに送ることもでき、そのユニットが該当する継続処理を実施する。
【0054】
デジタルの測定値M1iないしM2iまたはそれを処理した値の伝送は、測定セル3のインターフェイス15にある通信ポート15aを介して行うことができる。この種の通信はリアルタイムで行う必要がないので、この通信を行うソフトウエアプロセスないし定常処理は、低い優先度とすることができる。
【0055】
前述したようにアナログ/デジタル変換ユニット11で進行する変換プロセスを同期させることの他に、全体重力を求めるためにデジタルの測定値M1iないしM2iのいずれを使用するべきかを決めねばならない。このためには、例えば図示していない光シャッターを使って、秤量装置1に丁度送られて秤量する個体商品7の長さを検知し、それから秤量装置1用の外部測定過程信号Mexをつくることができる。測定過程信号Mexは、第一秤量セル3の入力ポート15gに送られると共に、実際の重量検知を始めるべき時点を決めるスタート合図を有している。
【0056】
図2は、親モードで作動する第一秤量セル3の当該機能方法を示している。親モードを機能させるためには、公知である適切な構成方法、例えばハードウエアジャンパーを設ける、または通信ポート15aを介した当該ソフトウエアコマンドを送るようにすることができる。
【0057】
図2は一つには、同期信号Ssyncを示しており、そこで図示している実施例では、同期信号Ssyncのパルスの各立ち上がり部がアナログ/デジタル変換ユニット11における変換プロセスをスタートさせることを前提にしている。そして対応してデジタル変換された検知値M1iは、一定の時間間隔が経過した後に現れる。図2は他方で、外部の測定過程信号Mexを示しており、その信号は時点t0に関してスタート合図として立ち上がり部を有しており、その立ち上がり部が、行うことになる秤量過程のスタート時点を示している。
【0058】
親モードで作動する第一秤量セル3は、その変換プロセスが時点t0の後にスタートしているが、実施する測定のために重要な測定値として最初の4つのデジタル測定値M11,M12,M13,M14を使用する。簡単にするために図2においては、測定値の参照符号M11,M12,M13,M14には、それぞれ当該変換プロセスをスタートする同期信号Ssyncのパルスの上方に記入されており、それにより対応する関連配置を示す。
【0059】
制御ユニット3は、親モードにおいて測定値M11,M12,M13,M14を加算し(場合により部分重力F1用の平均値を形成するために4で除して)、場合により補正規定を考慮して、そして場合により別の影響(例えば温度の影響、秤量セルの非直線性など)を補正した後に、部分重力F1用の値をこの結果に関連付ける。
【0060】
4つの測定値を利用するためには、変換プロセス(例えば同期信号にあるスタート合図)の規定数を数えることにより、あるいは外部の測定過程信号にストップ合図を、例えば信号降下を追加して決めることにより行う。両方の形式および方法により、外部の測定過程信号の親測定領域を決めることができる。
【0061】
両秤量セル3における変換プロセスを同期させることは、それぞれのバラツキなしでは可能でないので−実際において僅かなバラツキのみが発生するときも−、両方の秤量セルに外部の測定過程信号Mexを送るときに、外部の測定過程信号にあるスタート合図が、両方の秤量セルの同期信号の中で両秤量セルの僅かにずれた二つのスタート合図(信号立ち上がり部)間にくる場合の起きることがある。この場合に、両方の秤量セル3により部分重力を求めるためには、意図しないでも1検知時点だけずれているデジタル測定値を使用することになる。最初に記載したように、これは許容できないほど大きい測定誤差に至ることになるであろう。
【0062】
この誤差の可能性に対応するために、第一秤量セルの制御ユニット13が外部の測定過程信号から、従属測定過程信号(M'ex)をつくりだし、そのとき、従属測定過程信号(M'ex)におけるスタート合図は、第一秤量セル3において外部の測定信号にあるスタート信号に続く変換プロセスが始まって初めてつくり出される。第一秤量セル3において変換プロセス用のスタート時点が、同期信号Ssyncのスタート合図と同一である場合には、第一秤量セル3の制御ユニット13は、外部の測定過程信号Mexにあるスタート合図の検知に続く変換プロセス用スタート合図を、従属測定過程信号M'exにおいてスタート合図をつくりだすためのトリガーとして使用することができる。よって、最大の同期誤差(両方の秤量セルにおける変換プロセス用のスタート時点間で予想される時間的最大バラツキ)のために、従属測定過程信号M'exにあるスタート合図を最大同期誤差分だけ測定過程信号M'exのスタート信号に対して遅らせることが必要である。
【0063】
以上のようにしてつくり出した従属測定過程信号M'exは、第二秤量セル3のインターフェイス15にある入力ポート15gと繋がっている第一秤量セル3のインターフェイス15にある出力ポート15fに送られる。
【0064】
子モードで作動する秤量セル3が、そこに送られた従属測定過程信号M'exを評価し、重力F2を決める測定を実施するために関連するデジタル測定値M2iをそれから決める。第二秤量セル3は、子モードが働いていることにより、測定過程信号の子測定範囲に含まれるデジタルの測定値M21,M22,M23,M24を、測定結果を決めるために使用するのではなく、第二秤量セルに既知であるmの検知周期の時間的ズレを考慮することが分かっている。図示したケースにおいては、時間的なズレは検知周期に等しい。それにより第二秤量セル3は、子測定範囲内にある測定値Miに対してm=1のズレだけ前の測定値方向に移動されている当該数の測定値Mi、すなわち、可能性ある最大の同期誤差(同期信号におけるスタート時点間のバラツキ)まで、第一秤量セル3の測定値M11,M12,M13,M14と時間的に同じく検知された正しい測定値M21,M22,M23,M24を使用する。
【0065】
測定のために関連するM2iの数は、第二(子)秤量セル3の制御ユニットが、検知プロセスの規定数ないし測定値を数えることにより、または第一秤量セル3がつくり出す従属測定過程信号にあるストップ合図を検知することにより決めることができる。
【0066】
もちろん、二つの秤量セルを有する秤量装置1を使って先に説明した原理を、三つ以上の秤量セルを有する秤量装置にも転用することができる。そのとき秤量セルはアナログで接続されており、一つの秤量セルは親モードで作動し、その他の秤量セルは子モードで作動する。
【0067】
同期信号SsyncないしS'syncは、親秤量セルから子秤量セルに直接送られる、あるいは一つの子秤量セルから次の子秤量セルにチェーン形式で次々と送られる。そのために出力ポート15bまたは15c(継続して送られる同期信号の形式に従う)が、それに続く子秤量セルの入力ポート15dまたは15eと接続されることがある。
【0068】
全体重力FGを決めるためには、個々の秤量セル3により前述の方法で求めた部分重力を通信ポート15aを介して、事前に決めた唯一の、または事前に決めた複数の、またはその他すべての秤量セルに、あるいは一つに上位配置したユニットに伝送する。そして、この一つまたはこの複数の秤量セル、または一つに上位配置したユニットが必要な計算を行う。全体重力を複数の秤量セルにより求める場合には、結果のコントロール、例えば納得度の検査を実施することがある。そのために、結果を一つだけの秤量セルまたは一つに上位配置したユニットに送り、そこで規定数の結果が一致する時のみ結果が認められる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明による二つの秤量ユニットを有する秤量装置の概略的なブロックダイアグラム。
【図2】図1の秤量装置において本発明による機能のために重要な信号、特に同期信号と外部測定過程信号および従属測定過程信号を有するダイアグラム。
【符号の説明】
【0070】
1 秤量装置
3 秤量セル
5 荷重受け部
7 個体商品
9 負荷センサー
11 アナログ/デジタル変換ユニット
13 制御ユニット
15 インターフェイス
F1,F2 部分重力
FG 全重力
M1,M2 デジタル測定信号
S1,S2 アナログ測定信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)負荷検知ユニット(9)の荷重受け部(5)に作用する重力(F1,F2)を、アナログの電気信号に変換するための負荷検知ユニット(9)を備え、
(b)アナログの電気信号(S1,S2)が送られ、そのアナログの電気信号(S1,S2)をデジタルの電気信号(M1,M2)に転換するアナログ/デジタル変換ユニット(11)を備え、そして
(c)アナログ/デジタル変換ユニット(11)を制御するため、および送られたデジタル電気信号(M1,M2)のデジタル値(M1i,M2i)を更にデジタル処理するための制御ユニット(13)を備えた
特に連結秤または多重ポイント秤用の秤量ユニットにおいて、
(d)秤量ユニット(3)が、制御ユニット(13)またはアナログ/デジタル変換ユニット(11)と繋がる同期出力口(15b、15c)を有しており、その出力口に同期信号(Ssync,S'sync)が出力され、その同期信号は少なくとも、デジタルの電気信号(M1,M2)のデジタル値(M1i,M2i)それぞれを求めるために、アナログ/デジタル変換ユニット(11)が行うそれぞれの変換プロセスのスタート時点についての情報を含んでいること、そして/または
(e)秤量ユニット(3)が、制御ユニット(13)および/またはアナログ/デジタル変換ユニット(11)と繋がる同期入力口(15d,15e)を有しており、その入力口に外部の同期信号(Ssync,S'sync)を送ることが可能であり、その同期信号は少なくとも、デジタルの電気信号(M1,M2)のデジタル値(M1i,M2i)それぞれを求めるために、アナログ/デジタル変換ユニット(11)が行うそれぞれの変換プロセス用に、希望する一つまたは複数のスタート時点についての情報を含んでいること、そしてアナログ/デジタル変換ユニット(11)が、それに直接送られた外部の同期信号(Ssync,S'sync)に対応して、あるいは制御ユニットが外部の同期信号(S'sync)から導き出してアナログ/デジタル変換ユニット(11)に送る内部の同期信号(Ssyncint)に対応して変換プロセスを行う
ことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の秤量ユニットにおいて、
これが独立した秤量セルとして構成されていることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項3】
請求項1または2に記載の秤量ユニットにおいて、
分離した出力口として同期出力口(15b、15c)が構成されており、その出力口に同期信号(Ssync,S'sync)がデジタル信号の形態で送られていることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項4】
前記請求項1から3のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
アナログ/デジタル変換ユニット(11)が、外部の同期信号(Ssync)または内部の同期信号(Ssync,int)を送られるリセット入力口(11a)を有しており、そこでアナログ/デジタル変換ユニット(11)が、同期信号(Ssync,Ssync,int)にあるリセット過程をリリースする各合図の後に変換プロセスを始める、加えて必要な場合には現在進行中の変換プロセスを停止することを特徴とする秤量ユニット。
【請求項5】
前記請求項1から4のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)またはアナログ/デジタル変換ユニット(11)が、基本的に周期的な内部同期信号(Ssync,int)をつくり出すことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項6】
請求項5に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニットが、それに送られた外部の同期信号(Ssync,S'sync)と内部同期信号(Ssync,int)を同期することを特徴とする秤量ユニット。
【請求項7】
請求項5または6に記載の秤量ユニットにおいて、
行われる各変換プロセス用の外部同期信号(Ssync)が、トリガーとなる合図、例えばデジタルの同期信号で立ち上がり部または降下部を有していることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項8】
前記請求項1から7のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
秤量ユニット(3)が、外部の測定過程信号(Mex)を送るために制御ユニット(13)と繋がる入力口を有しており、そこで制御ユニット(13)が、測定過程スタート信号(Mex)にあるスタート合図を検知した後に、デジタルの電気信号(M1,M2)の一つまたは複数のデジタル値(M1i,M2i)を、関連する測定値として捉えることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項9】
請求項8に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、測定過程スタート信号(Mex)にあるスタート合図を検知した後に、対応する数の変換プロセスによりつくり出されデジタル化された値(M1i,M2i)の事前に決めた数を関連する測定値として捉え、そのとき変換プロセスが内部の同期信号(Ssync,int)または外部の同期信号(Ssync)に対応して行われることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項10】
請求項8に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、外部測定過程スタート信号(Mex)にあるスタート合図を検知した後に、測定過程スタート信号(Mex)で停止合図を検知するまで、対応する数の変換プロセスによりつくり出され若干数のデジタル化された値(M1i,M2i)を関連する測定値として捉え、そのとき変換プロセスが内部の同期信号(Ssync,int)または外部の同期信号(Ssync)に対応して行われることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項11】
請求項9または10に記載の秤量ユニットにおいて、
親モードにある制御ユニット(13)が第一デジタル値として、付属する変換プロセスが外部の測定過程スタート信号(Mex)にあるスタート合図を検知した後の初めてとしてスタートすることになったアナログ/デジタル変換値(M1i,M2i)を、または付属する変換プロセスが外部の測定過程スタート信号(Mex)にあるスタート合図を検知した後の初めてとして停止することになったアナログ/デジタル変換値を使用することを特徴とする秤量ユニット。
【請求項12】
請求項8〜11のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
子モードにある制御ユニット(13)が、親モードにあるときに関連する測定値として使用した値と較べて、m数の検知時点だけ前の検知時点の方向にずれているデジタル値(M1i,M2i)を、関連する測定値として使用しており、そのときmの数は整数であり1に等しいか大きく、好ましくは1に等しいことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項13】
請求項8〜12のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
秤量ユニット(3)が、少なくとも一つの別の秤量ユニットに従属測定過程信号(M'ex)を出力するために、制御ユニット(13)と繋がる出力口(15f)を有しており、そこで親モードにある制御ユニット(13)が、外部の測定過程信号(Mex)にあるスタート合図を捉えた後に、従属測定過程信号(M'ex)にスタート合図をつくり出すことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項14】
請求項13に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、従属測定過程信号(M'ex)にスタート合図を、外部測定過程スタート信号(Mex)で検知したスタート合図に続く外部同期信号(Ssync)または内部同期信号(Ssync,int)のスタート時点の後に初めて、続く変換プロセスのためにつくり出すことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項15】
請求項14に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、従属測定過程信号(M'ex)にあるスタート合図を、予想される最大同期誤差より大きい固定遅延時間だけ、余分に遅らせることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項16】
請求項14または15に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、従属測定過程スタート信号(M'ex)にあるスタート合図を、外部の測定過程スタート信号(Mex)で検知したスタート合図からn番目の外部同期信号(Ssync)または内部同期信号(Ssync,int)のスタート時点の前に、続く変換プロセスのためにつくり出すことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項17】
請求項13から16のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、外部の測定過程信号(Mex)にある停止合図を捉えた後に、従属測定過程信号(M'ex)に停止合図をつくり出すことを特徴とする秤量ユニット。
【請求項18】
前記請求項1から17のいずれかに記載の秤量ユニットにおいて、
秤量ユニット(3)が、制御ユニット(13)と繋がる測定値出力口(15a)を有しており、それを使って制御ユニット(13)が、捉えた一つまたは複数のデジタル値(M1i,M2i)または複数の関連するデジタル測定値(M1i,M2i)から求めたもので秤量ユニットに作用する重力に関するデジタル最終値を、別のユニット(3)に伝送できることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項19】
請求項18に記載の秤量ユニットにおいて、
制御ユニット(13)が、関連する測定値の加算または平均化によりデジタルの最終値を求めることを特徴とする秤量ユニット。
【請求項20】
前記請求項1から19のいずれかに記載の秤量ユニット(3)を少なくとも二つ有する秤量装置で、特に動的な秤量装置において、
第一秤量ユニット(13)が、その内部同期信号(Ssync,S'sync)に対応する出力口(15b、15c)を有していること、そしてこの出力口(15b、15c)が、少なくとも一つの別の秤量ユニット(3)にある同期入力口(15d,15e)と繋がっており、そのとき第一秤量ユニット(3)は親モードで作動し、少なくとも一つの別の秤量ユニット(3)は子モードで作動していることを特徴とする秤量装置。
【請求項21】
前記請求項1から20のいずれかに記載の秤量ユニット(3)を少なくとも二つ有する秤量装置で、特に動的な秤量装置において、
親モードで作動する秤量ユニット(3)の同期信号(Ssync,S'sync)に対応する同期信号が送り出される出力口のある同期ユニットが設けられていること、およびこの出力口が、少なくとも二つの秤量ユニット(3)における第一秤量ユニットの同期入力口(15d,15e)と、そして少なくとも二つの秤量ユニット(3)における第二秤量ユニットの同期入力口(15d,15e)と間接的または直接的に繋がっており、そのときその少なくとも二つの秤量ユニット(3)が子モードで作動していることを特徴とする秤量装置。
【請求項22】
請求項20または21に記載の秤量装置において、
各秤量ユニット(3)が求めた関連するデジタル測定値または最終値が、一つまたは複数の決められた秤量ユニット(3)または外部の制御装置に伝送されること、およびその一つまたは複数の秤量ユニット(3)または外部の制御装置が、全体の重量値を求めることを特徴とする秤量装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−64757(P2008−64757A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−229168(P2007−229168)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(506186673)ヴィポテック ヴィーゲ−ウント ポジティオニエルシステーメ ゲーエムベーハー (21)
【氏名又は名称原語表記】WIPOTEC WIEGE−UND POSITIONIER−SYSTEME GMBH
【住所又は居所原語表記】ADAM−HOFFMANN STRASSE 26, 67657 KAISERSLAUTERN,GERMANY