説明

移動ブロックで構成された立体

【課題】 この発明は、移動ブロックで構成された立体において、ブロックが移動中にブロックを連結しているジョイントが内部でずれ、他のブロックの移動を妨げることを解決すると共に、分解せずにジョイントの位置を外部から調整可能にし、パーツを減らし製造コストの削減を図ることを課題とするものであ
【解決手段】 立体の中心部にベース球体を配置し、その上をジョイントがすべることにより安定した移動が行え、ベース球体にジョイントを固定、もしくは半固定させるための凸部と、ジョイントの裏面に前記凸部に対応する凹部を形成することにより、ジョイントのずれを防止することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動ブロック間をジョイントにて連結構成された立体において、ジョイントの内部でのずれを防止する構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】 特開2006−043062
【0003】
移動ブロックにより立体を構成しつつ、いずれの位置にも移動できるようにした発明として、特開2006−043062を出願中である。
この発明は、球に仮想多面体を内接し、前記仮想多面体の頂点、面の中心点、辺の中心点の任意の組み合わせにより結んだ分割線により球を分割し、生成されたブロック間を連結可能なジョイント若しくは、嵌合溝と、前記嵌合溝に嵌り合う嵌合凸部をブロックの任意の側面に設けることにより移動可能に連結にした立体ブロックである。
しかしながら、分割方法によっては回転移動中にジョイントがずれ、ブロックの動きを妨げてしまう場合がある。
また、ジョイントを移動ブロックの表面パーツと裏面パーツで挟み込むようにするためにパーツが複数個必要になるため、コストが上がるなどの難点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、移動ブロックが移動中に内部でジョイントがずれ、他の移動ブロックの移動を妨げることを解決すると共に、分解せずにジョイントの位置を外部から調整可能にしつつコストを削減し、安定したスライド移動をすることを課題するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、立体を構成する移動ブロックと、その立体の内部にベース球体を配置し、前記移動ブロックとベース球体に挟まれるようにして各移動ブロックの辺にスライド連結するためのジョイントを配置したものである。ジョイントには任意の向かい合う2辺に立体外側に向かって垂直に係止凸部が伸びており、前記移動ブロックは、表面から嵌り合うようにして構成されるものである。
ジョイントの交点部分には隙間ができるため、隙間を埋めるようにして移動可能なスペーサーを配置するか、ジョイントの交点に位置するベース球上にスペーサー凸部を設ける構造としてもよい。
【0006】
上記構造を図1から図6を使って説明する。
図1はベース球体Qである。
ベース球体Qには6つのスペーサー凸部Sが設けられている。前記スペーサー凸部Sは球体に仮想正八面体Kを内接したときに頂点Pにあたる部分に設けられている(図2)。
図3は移動ブロックBである。
移動ブロックBは球に仮想正八面体Kを内接したときに、球を等分に分割することのできる4頂点を結んだR1ないし3の分割線(図2)より生成される。
移動ブロックBは肉厚が均一であり、ジョイントと噛み合うための嵌合凸部F1ないし3(以下まとめて「F」という場合がある。)が各側面の内側縁に設けられている。図4は移動ブロックBを他の角度から見たものである。
図5はジョイントJである。
ジョイントJには前記移動ブロックの嵌合凸部Fと噛み合うための係止凸部G1、G2が設けられており、前記二つの係止凸部に挟まれるようにして溝Mを形成している。
図6は立体構造をわかりやすくあらわしたものである。理解しやすいように1つのジョイントJと、2つの移動ブロックBは表していない。パーツの区別がつきやすいようにジョイントJは着色している。
【0007】
内部構造を図6を使ってより詳しく説明する。
ジョイントJはベース球体Qに施されているスペーサー凸部S1とS2に挟まれるように配置され、その上から移動ブロックB1、B2に設けられている嵌合凸部F1−1とF2−1がジョイントJの溝Mに嵌り合い立体を形成している。スペーサー凸部S2は背面に位置するため記されていない。
従来はジョイントを移動ブロックで挟むために表面パーツと裏面のパーツが必要であったが、ベース球体Qと移動ブロックBで挟み込むために移動ブロックBのパーツは従来の約半分の数で済む。
また、ベース球体Qの表面をジョイントJが滑ることにより、安定したスライド移動を行うことが出来る。
【0008】
請求項2の発明は、ジョイントの任意の向かい合う2辺に設けられた係止凸部の中間に平行になるように壁面を設けた構造である。
【0009】
上記構造を図7から図15を使って説明する。
図9はベース球体Qである。
図10は移動ブロックBである。移動ブロックBには側面に段差BDがついている(図11)。
図12はジョイントJである。ジョイントJは向かい合う任意の2辺に設けられている係止凸部G1とG2の中間に位置する場所に前記凸部と平行に壁面Hが設けられており、壁面Hの両側に溝M1とM2が形成されている。
ジョイントJの断面は山形になる。図13は図12の断面線Cで切断した断面を表したものである。
また、ジョイントJの底面部の両端には段差D1、D2が設けられており、移動式のスペーサーSi(図14)を抑える働きを持っている。
図14は移動式スペーサーSiである。中心部にはピンLが設けられている。スペーサーSiの裏面はベース球体Qの外面に添う形状になっており、スペーサーSiはジョイントJの交点に配設され、ジョイントJの段差D1、D2に挟まれるため、飛び出ることはない。
スペーサーSiに設けられたピンLはスライド移動中にスペーサーSiが内部でズレないように移動ブロックBの側面の段差BD(図11)で挟まれるようにするために存在する。
ピンLの役割を図7と図8を使い詳しく説明する。
スペーサーSiは定位置にあるとき時はJ1ないし4の4方向から押さえ込まれているためズレることは無い(図7)が、移動ブロックBが分割線R1でスライド移動すると、ジョイントJ4も移動し、スペーサーSiはジョイントJ1ないし3の3方向から押さえられる状態となる。ピンLが存在しなかった場合(図8)、コの字状態となったジョイントJ1ないし3の開いたところからスペーサーSiは滑り落ちてずれてしまう。
ピンLが存在する場合は、コの字の開いた方向へは移動ブロックBがピンLを挟んでいるためズレることがない。また、図7、図8において内部構造が見やすいように1つの移動ブロックBを表しておらず、ジョイントJとスペーサーSiは区別がつきやすいよう着色してある。
図15は立体構造をわかりやすく表したものである。理解しやすいように1つのジョイントJと、2つの移動ブロックBを表していない。パーツの区別がつきやすいように、ジョイントJは着色してある。
【0010】
図15を使いより詳細に説明する。
ベース球体Qの表面上には移動式スペーサーSiが配置される。配置される場所は球に仮想正八面体Kを内接したときに頂点Pに当たる場所である(図2)。
移動式スペーサーSiに挟まれるようにしてジョイントJが配置され、ジョイントJに形成されている溝M1、M2に移動ブロックB1、B2の係止凸部F1−1とF2−1がスライド可能に嵌り合い立体を形成する。
移動式スペーサーSiはジョイントJに設けられている段差Dにより4方向から押さえられているため、飛び出たり、ずれたりすることはない。
移動中は3方向から押さえられることになるが、移動ブロックBの側面に設けてある段差BDによりスペーサーSiに設けられたピンLが挟まれているため安定した状態でスライド移動する。
ジョイントJに設けられた壁面Hは移動ブロックBの側面に設けられた段差BDで挟まれた構造になっており、内部でぶれることなく安定した軌道でスライド移動し、衝撃をうけても内部でずれることはない。
また、移動ブロックBの側面の段差BDは、ジョイントJの壁面Hを覆い隠す構造になっているため立体表面から見えることはないが、段差部分を平らにすることにより表面より見えるようにすることも可能である。
【0011】
移動式スペーサーSiを使う場合は任意の1つの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJをベース球体Qに固定することが望ましい。固定しないとジョイントJとスペーサーSiの帯(スペーサーとジョイントが分割線上にベース球体をぐるっと一周するようにして複数配置されている状態、以下同じ)が移動中にズレてしまう可能性があるからである。図16はベース球体Q上に配置されたジョイントJとスペーサーSiの帯のみを表したものである。
球体に仮想正八面体Kを内接し、前記球体を等分にすることの出来る4頂点を結ぶ円を分割線として生成された移動ブロックBで構成された立体には、分割線R1ないし3の3本が存在する(図2)。任意の1つの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJをベース球体Qに固定することにより、分割線R1ないし3に配置されるジョイントとスペーサーSiの帯のずれをなくすことができる。
ベース球体QへのジョイントJの固定方法は適宜選択できるものとするが、ベース球体QのジョイントJが配置される場所に凸を設け、ジョイントJの裏面には前記凸部に対応した凹部を設けることで固定する方法がある。
【0012】
任意の1つの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJをベース球体Qに固定させない場合は、移動ブロックBの側面にある段差BDを平らにし、ジョイントJに設けられた壁面Hを立体表面以上に突出させることで、ジョイントJとスペーサーSiの帯を任意の位置に移動させることが出来るようになり解決することが可能である。
【0013】
例えば、ジョイントJに設けられた壁面Hの形状を図17のようにすることにより、立体を平面上に置いたときに自動的にジョイントJが定位置に収まるようにすることが可能になる。
また、移動ブロックBの位置関係はそのままの状態で、ジョイントJとスペーサーSiの帯のみを移動させることも可能になる。
【0014】
任意の1つの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJをベース球体Qに固定し、尚且つジョイントJの壁面Hを立体より突出させることも可能である。
この場合、ジョイントJとスペーサーSiの帯のみを移動させることは出来ない。
【0015】
請求項3の発明は、ジョイントを定位置に固定もしくは、指定移動方向にのみ固定(半固定)するために、ベース球体に凸部を設け、ジョイントの裏面には前記凸部に対応する凹部を設けた構造である。
【0016】
上記説明を図18から図31を使って説明する。
図18は球体に仮想止12面体Kを内接し、各辺の中点7と球体の中心8とを結ぶ直線が球面と交わる交点9を求め、球体を等分にすることの出来る3つの交点を結んだ分割線R1ないし6を表したものである。分割線Rを見やすくするために仮想12面体Kを着色してある。
図19は図18の分割線Rより生成された移動ブロックB3、B5をジョイントJでスライド移動可能に連結し、中心にベース球体Qを配置したものである。ジョイントJはパーツの区別がつきやすいように着色してある。
図20は図19内に配置されているベース球体Qである。ベース球体Qには、ジョイントJを固定する凸部Tが5箇所と、半固定するための凸部TEが1箇所設けられている。
図21、22はジョイントJである。
ジョイントJは向かい合う任意の2辺に設けられている係止凸部G1とG2の中間に位置する場所に前記凸部と平行に壁面Hが設けられており、壁面Hの両側に溝M1とM2が形成されている。断面は山形になる。
また、底面部の両端には段差D1とD2が設けられており(図23)、スペーサーSiが飛び出ないように押さえる働きを持っている。ジョイントJの裏面には、ベース球体Qに設けられた凸部Tと、凸部TEに対応したトンネル状の凹部Oが形成されている。
図23、24は上面から見ると3角形の形状をした移動ブロックB3である。側面には段差BDがついており、内側縁にはジョイントに嵌合スライドするための嵌合凸部Fが形成されている。
図25、26は5角形の形状をした移動ブロックB5である。前記移動ブロック同様、側面には段差BDがついており、その内側縁にはジョイントJと勘合スライドするための嵌合凸部Fが形成されている。
図27は移動式スペーサーSiである。スペーサーの裏面はベース球体の外形に添う形状になっており、表面の中心部にはピンLが設けられている。ピンの周縁には段差があり、図22のジョイントJにある段差D1、D2により押さえ込まれる形状になっている。
図28は内部構造をわかりやすく表したものである。構造を見やすくするために、移動ブロックB5を1つと、移動ブロックB3を2つと、4つのジョイントJを表していない。パーツの区別がつきやすいように、ジョイントJとスペーサーSiは着色してある。
【0017】
固定と半固定を詳しく説明する。
固定とは、ベース球体QとジョイントJとの位置関係が変わらず、固定された状態を表す。固定の方法は適宜選択できるものとするが、ベース球体Qに凸部T(図20)を設け、ジョイントJの裏面には前記凸部に対応した凹部O(図22)を設け嵌りあうようにして固定させるのが望ましい。
図29はジョイントJの裏面に設けられた凹部Oにベース球体Qに設けられた凸部Tが嵌りあっている状態を球体内部から見た状態である。見分けがつきやすいように凸部Tを着色してある。U1ないし3はその位置に存在する移動軌道である。ジョイントJが固定されている状態では、移動軌道U1ないし3全ての方向に動くことはない。
半固定とは、指定方向にのみジョイントJとベース球体Qとの位置関係が変わらず固定された状態になっており、それ以外の軌道上ではスライド移動したときに関連した移動ブロックBと共に移動が出来る状態である。
図30はジョイントJの裏面に設けられた凹部Oにベース球体に設けられた半固定凸部TEが嵌りあっている状態を球体内部から見た状態である。見分けがつきやすいように凸部TEを着色してある。U1ないし3はその位置に存在する移動軌道である。
このときジョイントJが半固定されている状態では、移動軌道U1、U2の方向へはスライド移動できるが、U3の方向へは固定された状態になっている。
【0018】
内部構造を図31を使用してより詳細に説明する。
図19のスライド軌道となって現れる分割線はR1ないし6の計6本である。図18のR1ないし6と同一のものである。
分割線R上に並べられたジョイントJと移動式スペーサーSiの帯がスライド移動中にズレないように、各分割線R上のひとつのジョイントJをベース球体に固定、もしくは半固定しなくてはならない。具体的な固定、及び半固定のされ方は次のとおりである。
【0019】
ベース球体Qに北極点と南極点とを仮定したときに、北極点と南極点に位置する場所に5角形の形状をした移動ブロックB5が対称に配置される(図31)。
ベース球体Qには北極点もしくは南極点に配置された移動ブロックB5の各辺に嵌り合うジョイントJの位置に合わせて、ジョイントJの裏面に設けられた凹部Oに対応した凸部Tが設けられており、5つのジョイントJがベース球体Qに固定され、前記ジョイントJの係わる分割線R1ないし5のジョイントJとスペーサーSiの帯のズレがなくなる(図31)。
そして、南極点もしくは北極点に位置する5角形の形状をした移動ブロックB5の任意の頂点と、前記頂点と向かいあう辺の中点と極点の3点を結んだ正円曲線1とR6の交点に値する位置には、ジョイントJを半固定するための凸部TEが設けられている(図31)。
R6上に設けられた凸部TEによって半固定されたジョイントJは、R6を分割線として移動ブロックがスライド移動する時はR6上に配置されたジョイントJとスペーサーSiの帯は固定されそれ以外の分割線でスライド移動するときは、他の移動ブロックB3、B5を連結した状態で共にスライド移動する構造になっている。
【0020】
固定、半固定することにより、全ての分割線が制御され、スライド移動中にジョイントJと移動式スペーサーSiの帯がずれることなくスムーズにスライド移動することが可能になる。
またジョイントJに設けられた壁面Hを立体の外に突出させ、意匠形状を設けても良い。
【0021】
ジョイントの半固定方法は以下のようにすることも出来る。
ベース球体に移動ブロックの嵌り合うジョイントの溝以上に突出する凸部を設け、ジョイントと移動ブロックの移動を半固定する。
【0022】
上記を図32から図38を使って説明する。
図32はベース球体Qである。ベース球体Qには球体に仮想正八面体Kを内接し、前記球体を等分にすることの出来る1直線状に並ぶ4頂点を結ぶ分割線R1ないし3(図2)上にジョイントJと移動ブロックBを半固定、仮固定するための弾性凸部TWと半固定凸部TEが設けられている。前記凸部は仮想正八面体の2頂点の中間に位置する部分に設けられ、計12箇所ある。
仮固定とは、無理やりスライド移動させようとすると弾性効果でストッパーがはずれスライド移動できる状態である。
また、仮想正八面体の各頂点に位置する場所にはジョイントJのずれを防ぐための円柱状のスペーサー凸部Sか設けられている。
【0023】
弾性凸部TW、半固定凸部TEをより詳しく説明する。
球体に仮想正八面体を内接したときに、前記球体を等分にすることの出来る4頂点を結ぶ分割線R1ないし3がある(図32)。弾性凸部TWと半固定凸部TEは分割線を境にしてどちらかにしか表れない。
例えば、TW1とTE1はR1を境にして見たときに左右に分かれている。TW2とTE2も同様にR2を境に分かれている。これは、半固定凸部TE側の半球は固定され、弾性凸部TW側の半球は仮固定状態になり、弾性効果により一定以上の力を加えたときのみスライド移動し、定位置に来たときにカチリと止まることができる。
弾性凸部TWと半固定凸部TEの配置される数は、移動ブロックで構成された立体の分割線により異なるが、図2の分割線から生成された移動ブロックで構成された立体の場合は1つの分割線上に弾性凸部が2つ、非弾性凸部が2つある。
図33、34はジョイントJである。
ジョイントJの任意の2辺には移動ブロックBと嵌合スライドするための係止凸部G1とG2が設けられ、挟まれるようにして溝Mが形成されている。
ジョイントJの裏面には表面に形成された溝Mを貫通するようにベース球体Qに設けられた弾性凸部TW、半固定凸部TEに対応した凹部Oが設けられている。凹部Oはトンネル状になっており(図34)、指定方向にのみ凸部TW、TEを避けてスライド移動できるようになっている。
また、ジョイントJがベース球体Qの表面に配置された状態は図35である。ジョイントJに設けられた凹部からベース球体Qに設けられた凸部TEが突出しているのが解る。
図36は移動ブロックBである。
側面の内側縁には、ジョイントJに形成された溝Mに嵌合スライドできるよう嵌合凸部Fが設けられている。前記嵌合凸部の中間部分には、ベース球体Qに設けられた弾性凸部TW、半固定凸部TEに対応した凹部FOが設けられている。
移動ブロックBの説明を図37使い詳細に説明する。図37はジョイントJを図35の断面線Cにより切断し、ベース球体Qにもうけられた凸部TEとジョイントJと移動ブロックBの関係を解りやすくしたものである。ジョイントJの裏面に設けられた凹部から突き抜けたベース球体Qに設けられた凸部TEは、ジョイントJと嵌合している移動ブロックBに設けられた凹部FOにまで嵌り合うように伸びており、移動ブロックBは移動軌道U1上でスライト移動するときは固定(凸部がTWだった場合は仮固定)され、移動軌道U2上でスライド移送するときはそのままスライドできるようにトンネル状になっている。図37において、内部構造が見やすいように1つの移動ブロックを表していない。また、パーツの区別がつきやすいように移動ブロックBとベース球体Qは着色してある。
図38は組み立てた状態である。パーツの区別がつきやすいよう移動ブロックBとベース球体Qを着色してある。
【0024】
請求項1から3で使用する移動ブロックは、球の中心へ向かって肉厚が均一になるように貫通してるものが望ましく、ブロックの各頂点を結んだ面により切り落とすか、側面を延長することにより、完成形を多面体とすることも可能である。
【0025】
また、移動ブロックの表面に、肉厚を均一にするために空けられた穴を隠すように表面パーツをつけることで意匠性を持たせることも可能である。
請求項1ないし3は、分割線に関わらず、移動ブロックをジョイントによりスライド可能に連結した立体であれば応用することができる。
【0026】
ジョイントの両端をスペーサー凸部の下にもぐりこませる形状にすることにより、スライド移動中にジョイントが浮かず、より安定したスライド移動を可能にすることも出来る。
【0027】
上記構造を図39、40を使い詳細に説明する。ベース球体Qの中心からジョイントJの中心まで伸びる線2と、前記線2と平行に伸びる線3がある。線3はスペーサー凸部Sの先端周縁に触れるようにして伸びている。スペーサー凸部Sの先端周縁から垂直に伸びた線4がある。今まで説明に使用してきたスペーサー凸部Sは円柱状で側面は垂直であり(線4の角度)、円柱の側面に沿ってジョイントの先端の形状は決まっていた。
しかし、スペーサー凸部Sの側面を線3の角度A、もしくはそれ以上の角度にすることにより、ジョイントJ先端がスペーサー凸部Sに入り込むような角度でスライド移動するため乱雑に扱ってもジョイントJがベース球体Qから離れにくくなる。
また、ジョイントJの先端をAの角度分だけ延長することになるので、ジョイントJの側面はAの角度分そぎ落とす必要がある。図40は図39のジョイントJを線2で切断した断面図である。
【0028】
スペーサー凸部Sの側面に角度Aの傾斜をつけるのではなく、図41のように段差をつけ、ジョイントJの両端にはその段差に対応した凸部を形成し、スライド移動中にジョイントJが浮かないようにすることも出来る。図41はスペーサー凸部SとジョイントJの接合部の断面を表している。ジョイントJの形状が見にくいため着色してある。
スペーサー凸部Sに段差がついた場合、ジョイントJの断面は図42のようになる。
【発明の効果】
【0029】
この発明により、製品を乱雑に扱った場合でも、ジョイントの位置がずれることなくスムーズにスライド移動し続け、無理にスライド移動させ故障する原因を防ぐことが出来ると共に、製品を分解することなく内部ジョイントの位置を任意の位置へと移動することが出来るようになる。
また、配置された各ブロックを連結するジョイントを表面以上に突出させる事により任意の位置にジョイントを移動させ調整することが可能になり、意匠を設けることで、よりパズル性を持たせる事も可能になる。
ジョイントをベース球体と移動ブロックとで挟み込む構造にすることにより、構成するパーツが減り製品単価を下げることも可能になる。
【発明を実施するための最良の形態1】
【0030】
球体に仮想正八面体Kを内接し、前記球体を等分にすることのできる4頂点を結んだ円R1ないし3(図2)で分割したものを元に移動ブロックBを生成し、立体の中心にはスペーサー凸部が設けられたベース球体Qが配置され、ジョイントJでをベース球体Qの表面に配置し、前記移動ブロックBをスライド移動可能に連結した立体である(図43)。
立体の中心にはベース球体Qが設置され、仮想正8面体の頂点に位置する場所に(図2)スペーサー凸部Sが6個形成される。
スペーサー凸部Sに挟まれるようにしてジョイントJが配置される。ジョイントの任意の2辺には移動ブロックをスライド嵌合させるための係止凸部G1,G2が形成され、挟まれるようにして溝Mが形成されている。
移動ブロックBにはジョイントJと嵌合スライドするための嵌合凸部Fが3側面の内側縁に設けられており、ジョイントJの溝Mにスライド可能に嵌合連結される。
また、任意のひとつの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJは、ベース球体Qに固定する。
固定の方法は適宜選択できるものとするが、ベース球体Qには凸部を設け、ジョイントJの裏面には前記凸部に対応した凹部を設けることにより固定することが望ましい。
図43においてジョイントは移動ブロックと区別が着きやすいよう灰色に着色してある。G2、ジョイントJに表れる溝M、嵌合凸部Fは移動ブロックBにより隠れているため表されていない。
詳細は段落番号「0007」に記載したとおりである。
【発明を実施するための最良の形態2】
【0031】
移動ブロックで構成された立体の表面に表面パーツ5を装着したものである(図44)。
表面パーツには凹凸のあるものを装着してもよく、立体自体を意匠性のある形状にすることも可能である。表面パーツ5の装着方法は適宜選択できるものとする。
移動ブロックで構成された立体は、分割線、構造に関わらず全て表面パーツを装着することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態3】
【0032】
球体に仮想正八面体Kを内接し、前記球体を等分にすることのできる4頂点を結んだ円R1ないし3(図2)で分割したものを元に移動ブロックB(図10)を生成し、立体の中心にはベース球体Q(図9)が配置され、ジョイントJ(図12)をベース球体Qの表面に配置し、前記移動ブロックBをスライド可能に連結した立体である。
ジョイントの交点に位置する場所には移動式のスペーサーSi(図14)が配置され、中央にはピンLが設けられている。
ジョイントJの係止凸部G1、G2に平行に挟まれるようにして壁面Hが設けられている。
移動ブロックBはスペーサーSiに設けられたピンLとジョイントに設けられた壁面Hを挟むようにして移動するために側面に段差BDが設けられている。
詳細は段落番号「0010」に記載したとおりであるが、必ずしも移動式のスペーサーSiを使う必要性はなく、ベース球体にスペーサー凸部を設けたベース球体(図1)を使用することも出来る。
また、任意のひとつの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJは、ベース球体Qに固定する。固定の方法は適宜選択できるものとするが、ベース球体Qには凸部を設け、ジョイントJの裏面には前記凸部に対応した凹部を設けることにより固定することが望ましい。詳細は段落番号「0011」に記載したとおりである
【発明を実施するための最良の形態4】
【0033】
項目「0032」のジョイントJに設けられた壁面Hを立体の外へ突出させたものである(図17)。
任意のひとつの移動ブロックBに関連する3つのジョイントJをベース球体Qに固定するかどうかは、利用方法により適宜選択できるものとする。
固定しない場合は移動ブロックの位置関係を変えずにジョイントとスペーサーの帯のみをスライド移動させることが可能である。
図17に表れている壁面Hの形状は一例であり、さまざまな形態とすることが出来る。詳細は段落番号「0012」ないし「0014」に記載したとおりである。
【発明を実施するための最良の形態5】
【0034】
図45は移動ブロックBの円弧部分をそぎ落とし多面体にしたものである。移動ブロックBの外縁に平らな表面パーツを装着することにより外面を平面にしたり(8面体が形成される)、凹凸のあるパーツをつけることで種々の表面形態とすることも可能である。
図45は球体に仮想正八面体を内接し、前記球体を等分に分割することの出来る4頂点を結ぶR1ないし3(図2)を元に作られた移動ブロックBの頂点をそぎ落とすようにして多面体にしているが、各側面を延長し、その外縁を平面で塞ぐことにより、完成図を図46のように6面体とすることも可能である。
また、移動ブロックで構成された立体であれば構造に関わらずどのようなものでも同じ方法で多面体にすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態6】
【0035】
移動ブロックで構成された立体において使用するジョイントJの中心に弾性凸部TWを形成し、スライド移動中に定位置まで移動したときにクリック感を得られるようにしたものである(図47)。ベース球体Qには前記弾性凸部TWに対応した凹部QO(図48)を形成することにより仮固定され、定位置にスライド移動したときに、クリック感を得るように停止することが可能になる。
弾性凸部TWの構造は適宜選択できるものとする。例えば、ベアリング球とバネを使用し弾性凸部TWと同じ効果を得ることも出来る。
【発明を実施するための最良の形態7】
【0036】
ベース球体Qに弾性凸部と、半固定凸部を設け、定位置に停止したときにクリック感を得る構造である(図38)。
ベース球体Q(図32)には、球体に仮想正八面体Kを内接し、前記球体を等分にすることの出来る1直線状に並ぶ4頂点を結ぶ分割線R1ないし3(図2)上にジョイントJ(図33)と移動ブロックB(図36)を半固定、仮固定するための弾性凸部TWと半固定凸部TEが1つの分割線上に2つづつ設けてあり、スペーサー凸部Sが、仮想正八面体の各頂点に位置する場所に計6個設けられている。
移動ブロックBにはジョイントJに形成された溝Mに嵌合スライドできるよう嵌合凸部Fが設けられている。
前記嵌合凸部Fの中間部分には、ベース球体Qに設けられた弾性凸部TW、半固定凸部TEに対応した凹部FOが設けられている。
詳細は段落番号「0022」「0023」に記載したとおりである。
【発明を実施するための最良の形態8】
【0037】
移動ブロックの表面にさらにスライド移動可能なパーツをつけ、立体の外見を一層変化させることが可能である。
【0038】
上記をより詳細に説明する。
図49は球体に仮想正八面体を内接し、球体を等分にすることの出来る一直線上に並ぶ4頂点を結ぶ3本の円と、仮想正8面体に現れる平面の3頂点を結ぶ8本の円で分割したものである。61−1ないし3、63−1ないし3、64−1ないし3(64−2は背面に表示されているため表していない。)は、内部に存在する1つの移動ブロックに関連した外装パーツY3の外装パーツ群を表している。
図50は分割線より生成されたパーツを連結した状態である。
図51は内部構造を表したものである。
中心にはベース球体Qが配置され、球体に仮想正八面体を内接したときに頂点P(図2)に位置する場所にはスペーサー凸部Sが設けられている。
スペーサー凸部Sに挟まれるようにしてジョイントJが配置され、ジョイントJに嵌り合うようにして移動ブロックBが配置される。詳細は段落番号「0030」と同じものである。
また、ジョイントJの中心には、弾性凸部TWが設けられており、ベース球体Qには前記TWに対応する凹部QOが設けられている。詳細は段落番号「0035」と同じである。
ベース球体Qに設けられたスペーサー凸部Sの側面には角度がついており、ジョイントJの両端には前記角度に対応した角度がついている。詳細は段落番号「0026」「0027」と同じである。
任意の1つの移動ブロックBに関連する3つのジョイントはベース球体Qに固定される。固定方法は適宜選択できるものとする。
移動ブロックBの表面は平坦にそぎ落とされ、平面パーツXが装着される。
平面パーツXの上には外装パーツY1、Y2が嵌り合いその場で回転する構造になっている。Y2はY1の裏面パーツの役割を果たし、外装パーツY3はY1とY2の隙間に現れた溝に嵌り合い、スライド移動することができる。
図52、53は外装パーツY1である。
外装パーツY1は上面から見ると3角形の形状になっている。裏面には、外装パーツY2と嵌り合うための凸部T1が3角形状に形成されており、その中心には円柱を縦に割ったボスN1が設けられている(図53)。
ボスの先端には平面パーツXと嵌り合うための係止凸部G1が設けられている。
パーツ裏面の周縁には、外装パーツY3が嵌合スライドするための係止凸部G2が形成され内縁に溝を形成している。
図54外装パーツY2である。
中心には、外装パーツY1の裏面に設けられた3角形上の凸部T1に対応する凹部O1が形成されており、底面の中心には外装パーツY1の裏面に設けられたボスN1が貫通するための穴が設けられている。
パーツ周縁には外装パーツY1と嵌合した時に外装パーツY3がスライド移動するためのトンネル状の溝が形成されるように段差Dが設けられている。
図55は外装パーツY3である。
1側面には外装パーツY1・Y2と嵌合スライドするための嵌合凸部が形成され、先端部には外装パーツY1とY2が勘合したときに表れるトンネル状の溝に対応した係止凸部G3が形成されている。図56は図55の断面線Cで切断した断面図である。
外装パーツY3は、外装パーツY1・Y2の3側面が定位置となり、図50には計24個存在する。
図57は移動ブロックBの表面に装着される平面パーツXである。
平面パーツXの中央には貫通した穴V1が設けられている。移動ブロックBへの装着方法は適宜選択できるものとするが、図57では3角形の各頂点に移動ブロックBと嵌り合うことの出来るボスN2が設けられており、先端には係止凸部G4が形成されている。
また、三角形の頂点から平面の中心へ向かって3つの弾性凸部TW3が設けられており、外装パーツY2の裏面には、前記凸部TW3に対応した凹部が設けられている。
これは、平面パーツX上を外装パーツY2が回転すると、定位置に来たときにクリック感を得られる構造である。
図58は移動ブロックBである。
移動ブロックBは表面をそぎ落とした形状になっている。
表側縁は段差になっており、平面パーツXを取り付けたときに段差によりしっかり固定され安定した状態を作ることが出来る。
移動ブロックBの3頂点には、平面パーツXのボスN2に対応する穴V2が設けられている。内側縁にはジョイントJに形成された溝Mに嵌り合うための係止凸部Fが設けられている。
外装パーツY2は、外装パーツY1と平面パーツXとで挟み込まれる構造になっており、外装パーツY1の裏面に設けられているボスN1が平面パーツXに設けられた穴V1に入り込み外装パーツY1・Y2はその場で回転が出来る。
外装パーツY3の移動方法を以下説明する。
外装パーツY1・Y2が回転することにより、分割線を境に外装パーツY3を含んだブロック群がスライド移動し、外装パーツY3は立体のいずれの位置にも移動することが可能である。
例えば図49で説明すると、61−1を分割線R1上で右に120度回転させると、61−3の位置に移動する。さらに分割線R2上で移動したブロックを左に120度回転させると64−1に移動する。
外装パーツYは肉厚が均一になるように抜かれているが、穴を隠すようにして表面パーツをつけることも出来る。また、凹凸のついた表面パーツを装着することで、意匠性のある立体とすることも出来る。外装パーツ自体をそぎ落とすか、側面を延長することにより多面体とすることも出来る。
【発明を実施するための最良の形態9】
【0039】
球体に仮想立方体を内接し、前記球体を等分にすることのできる4頂点と、等分にすることのできる辺の中心を結んだ円を分割線として生成された移動ブロックBを壁面Hを有するジョイントでスライド移動可能に連結した立体である(図59)。
図60のように球体を等分にすることの出来る仮想立方体の4頂点を結んだ円のみを分割線として立体を構成することもできる。
内部構造は段落番号「0010」と「0012」「0013」を組み合わせたものと同じである。
ジョイントに設けられた壁面Hは立体より飛び出しているが、段落番号「0010」で説明したものと同じように移動ブロック(図11)の側面に段差BDを付け、ジョイント(図12)の壁面Hを覆い隠すことも出来る。
また、ジョイントに設けられた壁面Hの形状を図61のようにすることで、立体より壁面Hが突出していても球体のように見せる事も可能である。
図62は、球体に仮想止12面体を内接し、前記球体を等分にすることの出来る4つの頂点を結んだ円を分割線として生成された移動ブロックBを、壁面Hが設けられたジョイントでスライド移動可能に連結し、前記壁面Hを立体より突出させたものである。
このように分割線が異なるものも同じ構造でスライド移動可能に連結することが可能である。
尚、図59、60、61、62は移動ブロックBの表面に表面パーツを装着した状態で現しており、移動ブロックBは見やすくするために着色してある。
【発明を実施するための最良の形態10】
【0040】
球体に仮想正12面体Kを内接し、各辺の中点7と球体の中心8とを結ぶ直線が球面と交わる交点9を求め、前記球を等分にすることの出来る3つの交点を通る分割線Rとして表したもの(図18)を元に移動ブロックを生成し、ジョイントJでスライド移動可能に連結したものである(図19)。
図28を使用して構造を説明する。
中心にはベース球体Q(図20)が配置される。ベース球体QにはジョイントJ(図21、22)を固定するための凸部Tと半固定するための凸部TEが設けられている。
ジョイントJには係止凸部G1、G2が形成されており、挟まれるようにして平行に壁面Hが設けられている。
ジョイントJには壁面Hを境に両側に溝M1,M2が設けられている。
ジョイントJの溝Mには、移動ブロックB(図23から26)に設けられた嵌合凸部Fが嵌り合いスライド移動可能に嵌合される。
ジョイントJの交点部分には隙間が生じるため、移動式のスペーサーSi(図27)が配置される。
詳細は段落番号「0016」から「0020」までと同様である。
【発明を実施するための最良の形態11】
【0041】
ジョイントに設けられた壁面と移動式スペーサーに設けられたピンを立体表面に現し表面パーツを装着することもできる。
図63は最良の形態10のジョイントJに設けられた壁面Hと、移動式スペーサーSiに設けられたピンLを立体表面から見えるようにしたもに、表面パーツX3、X4を装着したものである。表面パーツXを装着する方法は適宜選択できるものとするが、表面パーツXの裏面には凸部を設け、壁面HとピンLには前記凸部に対応した凹部を設けることにより装着することが望ましい。ジョイントに設けられた壁面とスペーサーに設けられたピンに表面パーツを装着することにより、異なる分割線を立体をあらわすことが可能である。ジョイントを使用して移動ブロックを連結するものであればどの構造にも使用することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態12】
【0042】
最良の形態10のジョイントの係止凸部をカギ状係止凸部GGにしたものである(図64)。移動ブロックは、ベース球体から離れようとする働きがあるため、カギ状にすることにより、移動ブロックが浮かず、より安定し頑丈になる。
この場合、移動ブロックの嵌合凸部が前記カギ状係止凸部GGに引っかかるカギ状嵌合凸部FGでなければならない(図65)。
ジョイントを使用して移動ブロックを連結するものであればどの構造にも使用することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態13】
【0043】
移動ブロックの中心に弾性凸部TWを設けることにより、定位置にきたときにクリック感を得るようにして停止することが可能になる(図66)。
弾性凸部の構造は適宜選択できるものとするが、移動ブロックの各頂点より中心に向かって梁を設け、移動ブロックの中心に位置する場所に円柱を設け、バネとベアリング球を入れ、弾性機能を持たせる事が望ましい。
図67は図66の断面線Cで切断した断面図である。ベアリング球は分かりやすいように着色してある。
ベース球体には、前記弾性凸部に対応した凹部が形成されている必要があ。
この構造は、移動ブロックで構成されている立体であればどの構造にも使用することが出来る。
【0044】
移動ブロックの表面には表面パーツをつけることも可能である。表面は凹凸のない面でも良いし、凹凸をつけた意匠形状を設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0045】
この発明は、移動ブロックで構成された立体において、移動不可能になる状況をなくし、故障の原因を取り除くことが出来る。
また、ジョイントの壁面を立体より突出させることにより、意匠を施す箇所を増やせることになり、パズルをより複雑にすることや、広告やロゴなどを配置することによりノベルティーとしての利用価値がある。
また、建造物への応用として、センサーなどによるジョイント方向制御などを簡易にし、コストの削減を図る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】請求項1の発明の概要を表す図(ベース球体の図)
【図2】請求項1の発明の概要を表す図(分割線の図)
【図3】請求項1の発明の概要を表す図(移動ブロックの図)
【図4】請求項1の発明の概要を表す図(移動ブロックの図)
【図5】請求項1の発明の概要を表す図(ジョイントの図)
【図6】請求項1の発明の概要を表す図(内部構造の図)
【図7】移動式スペーサーに設けられたピンの説明図
【図8】移動式スペーサーに設けられたピンの説明図
【図9】請求項2の発明の概要を表す図(ベース球体の図)
【図10】請求項2の発明の概要を表す図(移動ブロックの図)
【図11】請求項2の発明の概要を表す図(移動ブロックの図)
【図12】請求項2の発明の概要を表す図(ジョイントの図)
【図13】請求項2の発明の概要を表す図(ジョイントの断面図)
【図14】請求項2の発明の概要を表す図(移動式スペーサーの図)
【図15】請求項2の発明の概要を表す図(内部構造の図)
【図16】ジョイントとスペーサーの帯の説明図
【図17】請求項2の発明の概要を表す図(ジョイント壁面に関する図)
【図18】請求項3の発明の概要を表す図(分割線の図)
【図19】請求項3の発明の概要を表す図(完成図)
【図20】請求項3の発明の概要を表す図(ベース球体の図)
【図21】請求項3の発明の概要を表す図(ジョイントの図)
【図22】請求項3の発明の概要を表す図(ジョイントの図)
【図23】請求項3の発明の概要を表す図(3角形状の移動ブロック図)
【図24】請求項3の発明の概要を表す図(3角形状の移動ブロック図)
【図25】請求項3の発明の概要を表す図(5角形状の移動ブロック図)
【図26】請求項3の発明の概要を表す図(5角形状の移動ブロック図)
【図27】請求項3の発明の概要を表す図(移動式スペーサーの図)
【図28】請求項3の発明の概要を表す図(内部構造の図)
【図29】請求項3の発明の概要を表す図(固定の説明図)
【図30】請求項3の発明の概要を表す図(半固定の説明図)
【図31】請求項3の発明の概要を表す図(内部構造の図)
【図32】請求項3の発明の概要を表す図−2(ベース球体の図)
【図33】請求項3の発明の概要を表す図−2(ジョイントの図)
【図34】請求項3の発明の概要を表す図−2(ジョイントの図)
【図35】請求項3の発明の概要を表す図−2(ジョイントとベース球体の関係図)
【図36】請求項3の発明の概要を表す図−2(3角形状の移動ブロック図)
【図37】請求項3の発明の概要を表す図−2(ベース球体、ジョイント、移動ブロックの関係図)
【図38】請求項3の発明の概要を表す図−2(完成図)
【図39】ジョイントを安定させる構造1(スペーサー凸部とジョイントの関係図)
【図40】ジョイントを安定させる構造1(ジョイントの断面図)
【図41】ジョイントを安定させる構造2(スペーサー凸部とジョイントの関係図)
【図42】ジョイントを安定させる構造2(ジョイントの断面図)
【図43】実施形態1の構成を表す図
【図44】実施形態2の構成を表す図
【図45】実施形態5の構成を表す図
【図46】実施形態5の構成を表す図
【図47】実施形態6の構造を表す図(ジョイント)
【図48】実施形態6の構造を表す図(ベース球体)
【図49】実施形態8の分割線をあらわす図
【図50】実施形態8の完成図
【図51】実施形態8の構造図
【図52】実施形態8の外装パーツY1の図
【図53】実施形態8の外装パーツY1の図
【図54】実施形態8の外装パーツY2の図
【図55】実施形態8の外装パーツY3の図
【図56】実施形態8の外装パーツY3の断面図
【図57】実施形態8の平面パーツXの図
【図58】実施形態8の移動ブロックの図
【図59】実施形態9の完成図
【図60】実施形態9の完成図
【図61】実施形態9の完成図
【図62】実施形態9の完成図
【図63】実施形態11の表面パーツ図
【図64】実施形態12のジョイント図
【図65】実施形態12の移動ブロックとジョイントの関係図
【図66】実施形態13の移動ブロック図
【図67】実施形態13の移動ブロック断面図
【符号の説明】
【0047】
C 断面線
Q ベース球体
QO ベース球体に設けられた凹部
J ジョイント
H ジョイントに設けられた壁面
M 溝
D 段差
G 係止凸部
GG カギ状係止凸部
O 凹部
B 移動ブロック
BD ブロック側面の段差
F 嵌合凸部
FG カギ状嵌合凸部 FG
FO 嵌合凸部に設けられた凹部
S スペーサー凸部
Si 移動式スペーサー
L スペーサーに設けられたピン
R 分割線
U 移動軌道
T 凸部
TW 弾性凸部
TE 半固定凸部
K 仮想多面体
P 頂点
N ボス
Y 外装パーツ
X 平面パーツ
A 角度
V 穴
1 曲線
2 ベース球体Qの中心からジョイントの中心を通る線
3 2の線と平行にしてスペーサー凸部Sの周縁に接する線
4 スペーサー凸部の先端周縁からベース球体Qに向かって垂直に接する線
5 表面パーツ
6 ブロック群
7 中点
8 中心
9 交点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
球体を分割して得られた複数のブロックを球形を保持しつつスライド移動可能にジョイントで連結した立体において、中心にベース球体を設置し、前記ベース球体の表面と移動ブロックに挟まれるようにしてジョイントをベース球体に対して垂直に接するように配置した移動ブロックで構成された立体。
【請求項2】
ジョイントに設けられた垂直に伸びる2つの係止凸部に挟まれるようにして、壁面状の凸部をもうけた請求項1記載の移動ブロックで構成された立体。
【請求項3】
ベース球体表面にあるジョイントの移動軌道上に凸部を設け、ジョイントの裏面には前記凸部に対応する凹部を設け、ジョイントの移動を任意の方向にしか動かないように制御できるようにした請求項1記載の移動ブロックで構成された立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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