説明

移動式浴槽システム

【課題】
入浴準備が、手際よく手数を少なくして行なえる移動式浴槽システムを提供することである。
【解決手段】
浴槽(2)と、浴槽(2)を載設し移動する搬送車(3)と、搬送車(3)とは別体に設けられ浴槽(2)に湯を注ぐ貯湯機構(4)とからなり、前記貯湯機構(4)は、新湯を貯め、又は浴槽(2)から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽(2)へ注ぐものであり、搬送車(3)に、浴槽(2)の上に位置する担架(11)と、昇降機(12)とが付加設置され、昇降機(12)は、復元力を有するバネ部材(15)と、バネ部材(15)の作用をロック又はロック解除するロック機構(16)とでなり、昇降機(12)は浴槽(2)を昇降させ、その昇降により担架(11)は浴槽(2)内へ進退する移動式浴槽システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護を必要とする人(以下入浴者という)が入浴する時に使用される移動式浴槽システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術に挙げた入浴器具は、上部にストレッチャーを、下部に背もたれ窪みつきの浴槽を、リフトに取り付けてセットした構成である。
この構成では、強い力を必要とせず、しかも立ったままの入浴介護であり、腰を痛めることもなく、楽に入浴介護ができる。
【0003】
しかし、上記入浴器具には、使用済の湯を再使用できず、又、リフトのハンドルを回転させて浴槽を上昇させる操作に、多くの時間と手数が掛かる、等の課題があった。
【特許文献1】実登3029357号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする課題は、従来の入浴器具には、入浴準備に多くの時間と手数が掛かるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、入浴準備が、手際よく手数を少なくして行なえる移動式浴槽システムを提供することである。
【0006】
即ち本発明は、浴槽(2)と、浴槽(2)を載設し移動する搬送車(3)と、搬送車(3)とは別体に設けられ浴槽(2)に湯を注ぐ貯湯機構(4)とからなり、前記貯湯機構(4)は、新湯を貯め、又は浴槽(2)から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽(2)へ注ぐものであることを特徴とする移動式浴槽システムである。
又、搬送車(3)に、浴槽(2)の上に位置する担架(11)と、昇降機(12)とが付加設置され、昇降機(12)は、復元力を有するバネ部材(15)と、バネ部材(15)の作用をロック又はロック解除するロック機構(16)とでなり、昇降機(12)は浴槽(2)を昇降させ、その昇降により担架(11)は浴槽(2)内へ進退し、更に、昇降機(12)は、浴槽(2)をバネ部材(15)の復元力で上方に付勢し、浴槽(2)を上昇させ、又は浴槽(2)の重量と均衡して浴槽(2)の昇降をアシストする。
或いは、昇降機(12)は担架(11)を昇降させ、その昇降により担架(11)は浴槽(2)内へ進退し、更に、昇降機(12)は、入浴者が乗った担架(11)をバネ部材(15)の復元力で上方に付勢し、前記担架(11)の重量と均衡して担架(11)の昇降をアシストする。
更に、浴槽(2)を収納する収納装置(28)が搬送車(3)とは別体に設置され、収納装置(28)は、搬送車(3)を装着することができる装着具(30)と、装着具(30)を昇降させる駆動機(31)とからなり、搬送車(3)の縁部に横フレーム(9)が設けられ、装着具(30)は、搬送車(3)の横フレーム(9)を吊り上げ搬送車(3)と共に浴槽(2)を水平の使用姿勢から略垂直の収納姿勢に変更する。
更に又、浴槽(2)の縁部に装着具(30)に掛け止めることができる引掛受具(47)が設けられ、浴槽(2)の側部に浴槽(2)を上下方向に平行移動させる平行保持機構(48)が設けられ、
装着具(30)は、引掛受具(47)を掴んで浴槽(2)を昇降させ、その昇降により担架(11)を浴槽(2)内へ進退させる。
又、貯湯機構(4)は、湯を貯める貯湯槽(17)と、新湯を貯湯槽(17)へ注ぐ給湯器(18)と、浴槽(2)の湯を貯湯槽(17)へ取込む取込機構(20)と、貯湯槽(17)の湯を大容量に浴槽(2)へ注ぐ給湯機構(22)とからなる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、浴槽2と、浴槽2を載設し移動する搬送車3と、搬送車3とは別体に設けられ浴槽2に湯を注ぐ貯湯機構4とからなり、前記貯湯機構4は、新湯を貯め、又は浴槽2から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽2へ注ぐものであるから、小規模な老健施設で、簡便に使用でき、省スペース化でき、迅速に手際よく入浴準備ができ、好都合である。
又、浴槽2は移動式であるから、固定した場所を取らないので、どこでも移乗でき、収納することもでき、床面27の掃除がし易く、好都合である。
【0008】
本発明は、搬送車3に、浴槽2の上に位置する担架11と、昇降機12とが付加設置され、昇降機12は、復元力を有するバネ部材15と、バネ部材15の作用をロック又はロック解除するロック機構16とでなり、昇降機12は浴槽2を昇降させその降昇により担架11は浴槽2内へ進退し、ロック機構16でロックを解除すると、浴槽2が、空の時には、バネ部材15の復元力で上昇し、浴槽2が、満湯の時には、バネ部材15の復元力に抗して下降するから、浴槽2の上昇操作はロック機構16を解除するだけの簡単な操作で行なえ、浴槽2を短時間に円滑に所定の高さへ上昇でき、好都合である。
又、入浴状態時の入浴者の高さが所定の高さに一定であり腰を屈める必要は無いから介助し易く、好都合である。
又、入浴者は、昇降しないので恐怖心が起こすことはなく、又、入浴者を搬送車3に乗せた後浴槽2を上昇させて、入浴者を浴槽2で覆って搬送すれば、入浴者の羞恥心を減らすことができ、好都合である。
又、昇降機12は、浴槽2をバネ部材15の復元力で上方に付勢し、浴槽2の重量と均衡して浴槽2の昇降をアシストするものでは、軽微は労力で、容易に浴槽2を昇降させることができ、好都合である。
【0009】
本発明に係る昇降機12は担架11の上昇を支援し、担架11はその降昇により浴槽2内へ進退し、介助者は、ロック機構16でロックを解除しておいて、昇降機12の復元力に手動力を加えて、入浴者が乗った担架11を昇降させる。
この構成によって、ロック機構16を解除しておいて、昇降機12の上方に向かう復元力を得て、昇降機12と患者の乗った担架11の重量と均衡させる。介助者による担架11の下降・上昇操作は、少しの力で引き上げ又は引き下げるだけの簡単な操作で行なえ、担架11を短時間に円滑に所定の高さへ上昇・下降でき、好都合である。
【0010】
本発明は、浴槽2を収納する収納装置28が搬送車3とは別体に設置され、収納装置28は、搬送車3を装着することができる装着具30と、装着具30を昇降させる駆動機31とからなり、搬送車3の一端を装着具30で吊り上げ搬送車3と共に浴槽2を水平の使用姿勢から略垂直の収納姿勢に変更するものであるから、非使用時には、浴槽2を略垂直位の収納位置にすることにより、省スペース化が図れ、又、浴槽2の底に湯が残留せず清潔であり、好都合である。
【0011】
本発明は、浴槽2の縁部に装着具30に掛け止めることができる引掛受具47が設けられ、浴槽2の側部に浴槽2を上下方向に平行移動させる平行保持機構48が設けられ、装着具30は、引掛受具47を掴んで浴槽2を昇降させ、その昇降により担架11を浴槽2内へ進退させるものである。
この構成は収納装置28で浴槽2を昇降させるものであり、浴槽2を昇降させる昇降機12を削減してコストダウンを図ることができ、好都合である。
【0012】
本発明に係る貯湯機構4は、湯を貯める貯湯槽17と、新湯を貯湯槽17へ注ぐ給湯器18と、浴槽2の湯を貯湯槽17へ取込む取込機構20と、貯湯槽17の湯を大容量に浴槽2へ注ぐ給湯機構22とからなるものであるから、浴槽2は、使用する湯を新湯とするか、使用済湯とするかの選択ができ、好都合である。
又、浴槽2への給湯は、貯湯槽17へ貯めてある湯を大容量に移動させて行なうので、短時間で供給でき、好都合である。浴湯に使用済湯を再度使用する場合は、湯量及び熱量を節減でき、好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
入浴準備が、手際よく手数を少なくして行なえる目的を、浴槽2と、浴槽2を載設し移動する搬送車3と、搬送車3とは別体に設けられ浴槽2に湯を注ぐ貯湯機構4とからなり、前記貯湯機構4は、新湯を貯め、又は浴槽2から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽2へ注ぐものであることを特徴とする移動式浴槽システムをもって、実現した。
【実施例1】
【0014】
図1乃至3に本発明に係る移動式浴槽システム1の実施例1を示している。
実施例1は、浴槽2と、浴槽2を載設し移動する搬送車3と、搬送車3とは別体に設けられ浴槽2に湯を注ぐ貯湯機構4とからなる。
前記貯湯機構4は、新湯を貯め、又は浴槽2から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽2へ注ぐものである。
【0015】
浴槽2は容器であり、内部に湯を注いで入浴者の入浴に供するものである。底壁5の適宜位置に排水管6が設けられる。排水管6にはカプラ7が接続される。
【0016】
搬送車3は、下フレーム8と、横フレーム9と、下フレーム8の下面に設けられる車輪10とからなる。
搬送車3に、浴槽2の上に位置する担架11と、昇降機12とが付加設置される。
【0017】
担架11は、搬送車3に立設された縦フレーム13と、縦フレーム13と担架11を繋ぐ上フレーム14とで支持される。
【0018】
昇降機12は浴槽2を昇降させ、浴槽2の降昇により担架11は浴槽2内へ進退する。
昇降機12は、上方に向かう復元力を有するバネ部材15と、バネ部材15の作用をロック又はロック解除するロック機構16とでなる。
バネ部材15の復元力は、空の浴槽2の重量より大きいものとしているので浴槽2を上昇させることができる。
尚、他の実施例では、バネ部材15の復元力を空の浴槽2の重量と同等にしバランスさせて、浴槽2の昇降を軽微な手動力で行なう。
又、昇降機12は、バネ部材15の代わりに、電動伸縮体(図示省略)又は油圧シリンダー(図示省略)を用いて構成してもよい。
【0019】
浴槽2が下限位置にあって、浴槽2が空の時に、ロック機構16でロックを解除すると浴槽2がバネ部材15の復元力で上昇する。
浴槽2が上限位置にあって、浴槽2に湯が満ちている時に、ロック機構16でロックを解除すると浴槽2が、湯の重量が加算されて重たくなっている故に、バネ部材15の復元力に抗して下降する。
【0020】
貯湯機構4は、湯を貯める貯湯槽17と、新湯を貯湯槽17へ注ぐ給湯器18と、浴槽2の湯を貯湯槽17へ取込む吸入ポンプ19でなる取込機構20と、貯湯槽17の湯を大容量に浴槽2へ注ぐ給湯ポンプ21でなる給湯機構22と、台枠23とからなる。
【0021】
貯湯機構4には一方カプラ7aが設けられ、浴槽2の排水管6に他方カプラ7bが設けられ、これら一方・他方カプラ7a・7bは連結できる。
吸入ポンプ19と貯湯槽17の間に濾過器24が設けられる。
給湯口25と給湯ポンプ21の間に、湯に殺菌液を所定量注入する殺菌器26が設けられる。
【0022】
床面27に、搬送車3を収納姿勢に変更する収納装置28が搬送車3とは別体に付加設置される。
収納装置28は、筐体29と、筐体29に昇降可能に保持され浴槽2を装着することができる装着具30と、装着具30を昇降させる駆動機31とからなる。
【0023】
駆動機31は、筐体29に支持されて垂直状に位置するネジ軸32と、ネジ軸32を回動させるモータ33とからなる。
【0024】
装着具30は、雌ネジ部34と、雌ネジ部34に突設されるフック部35とからなる。
下限位置にあるフック部35の直上に、搬送車3を移動させ前記横フレーム9を位置させることができる。
装着具30を上昇させると、前記横フレーム9が引き上げられ、搬送車3と共に浴槽2が水平の使用姿勢から略垂直の収納姿勢に変わる。
筐体29の脚部36には車輪10の通路となる傾斜フレーム37が設けられる。
図1中、38は排水管6の下端に設けられる排水弁、45は枕、46は足受である。
【0025】
本発明を使用する際は、先ず、貯湯槽17に湯を貯める。搬送車3に形成された担架11に入浴者を乗せる。入浴者を乗せた後、搬送車3を移動させ、入浴者を運ぶ。搬送車3を移動させ貯湯機構4に接近させる。
【0026】
ロック機構16を解除し、バネ部材15の復元力で空の浴槽2を上昇させる。浴槽2が上限に至るとロックを掛ける。
浴槽2が上昇すると、担架11及び入浴者は浴槽2の中に入る。
【0027】
給湯ポンプ21を駆動させ、貯湯槽17の湯を、大容量に浴槽2へ移動させる。湯は僅かの時間(具体的には20秒程度)で貯湯槽17から浴槽2へ移動する。
殺菌器26から所定量の殺菌液を流湯内に混入し、浴槽2内の湯の殺菌液濃度を所定濃度に確保する。
【0028】
浴槽2へ湯を充満し入浴を行なう。
適宜な時間が経過すると、ロック機構16を解除する。ロック機構16が解除されると、浴槽2には湯が満ちていて重量が嵩んで重いため下降する。下降に伴い、湯面が下がり担架11及び入浴者は湯から出る。
浴槽2が下限位置に至るとロックを掛ける。
入浴者を担架11から降ろし、退浴する。
【0029】
浴槽2の湯を再使用する場合は、浴槽2の使用済湯を吸入ポンプ19で貯湯槽17へ移動させ、貯湯槽17に取り込み貯める。
取り込んだ湯は、これに給湯器18の高温湯を適宜加えて加温し入浴に適する温度に維持し、次の入浴者に使用する。
尚、貯湯槽17に電熱器(図示省略)を付加設置しその電熱器で加温するものとしてもよい。
浴槽2の湯を再使用しない場合は、排水弁38を開けて排水し捨てる。次の入浴者には新湯を用いる。
【0030】
入浴作業を終わり、浴槽2を収納する時は、搬送車3を収納装置28に接近させる。フック部35に横フレーム9を係合させておいて、モータ33を駆動し、ネジ軸32を回動させる。
ネジ軸32を回動により雌ネジ部34が上昇し、搬送車3と同時に浴槽2を吊り上げ、浴槽2を略垂直位置の収納状態に変更させる。
浴槽2を入浴に使用する時は、モータ33を逆回転させ、フック部35を下降させる。車輪10が傾斜フレーム37上を転動しつつ斜め下方向に移動し、浴槽2は略垂直状態から水平状態に戻る。浴槽2を床面27上で移動させフック部35から離し、使用できる位置に至らせる。
【実施例2】
【0031】
図4に示す実施例2は、実施例1の昇降機12を、浴槽2から除去し該昇降機12を担架11に装備したものである。
実施例2に係る搬送車3には、担架11を昇降させる昇降機12が付加設置される。
浴槽2は下フレーム8に固定状に載設される。
実施例2に係る昇降機12は担架11の上昇を支援するものであり、担架11は降昇により浴槽2内へ進退する。
【0032】
入浴者が乗った担架11はバネ部材15の復元力で上昇方向に付勢される。バネ部材15の復元力は、入浴者の体重に担架11の重量を加えた重量より大きく製作しており、入浴者の乗った担架11を上昇させることができる。
【0033】
介助者は、ロック機構16でロックを解除しておいて、入浴時には、入浴者が乗った担架11の適宜位置を掴んでバネ部材15の復元力に抗して引き下げる。
又、退浴時には、入浴者が乗った担架11の適宜位置を掴んでバネ部材15の復元力の支援を受けながら引き上げる。
図4中、39はスライド縦フレームである。
【実施例3】
【0034】
図5に示す実施例3は、実施例1の昇降する浴槽2を、非昇降の扉付浴槽40に代えたものである。
実施例3に係る扉付浴槽40は、一側面に入浴者が出入りできる扉41が設けられる。扉41を閉めると扉付浴槽40はその容器部分に付いて水密が図られる。
入浴の際は、ハンドル42を引き、扉41を手前に開ける。入浴者は扉付浴槽40に入り、扉付浴槽40の底壁5に座る。
【0035】
扉41を押し閉める。扉付浴槽40に湯を注ぎ入浴を行なう。
退浴の際は、湯を扉付浴槽40から排出し、扉付浴槽40を空にしておいて、扉41を開ける。入浴者は扉付浴槽40から退出し、入浴を終わる。
図5中、43は蝶番、44は取手である。
【実施例4】
【0036】
図6に示す実施例4は、実施例1の昇降機12を削除し、浴槽2を収納装置28で昇降させる構成に代えたものである。
実施例4では、浴槽2の縁部に装着具30に掛け止めることができる引掛受具47が設けられ、又、浴槽2の側部に浴槽2を上下方向に平行移動させる平行保持機構48が設けられる。
収納装置28の装着具30は、引掛受具47を掴んで浴槽2を昇降させる。引掛受具47が昇降すると、平行保持機構48が作用して、浴槽2を上下方向に平行移動させる。浴槽2の昇降により担架11を該浴槽2内へ進退させる。
入浴の際は、装着具30を上昇させ、浴槽2を上昇させ、該浴槽2に湯を注ぎ入浴を行なう。
退浴の際は、湯を浴槽2から排出し、浴槽2を空にしておいて、浴槽2を下降し、入浴者は浴槽2から退出し、入浴を終わる。
図6中、49はローラー、50は軸、51はローラー保持レールである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
浴槽2と、浴槽2を載設し移動する搬送車3と、搬送車3とは別体に設けられ浴槽2に湯を注ぐ貯湯機構4とからなり、前記貯湯機構4は、新湯を貯め、又は浴槽2から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽2へ注ぐ作用を有する構成が、入浴準備が手際よく手数を少なくして行なえる移動式浴槽システム1に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1の右側面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る浴槽が上昇した右側面である。
【図3】本発明の実施例1に係る浴槽が収納位置にある右側面図である。
【図4】本発明の実施例2の右側面図である。
【図5】本発明の実施例3の右側面図である。
【図6】本発明の実施例4の右側面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 移動式浴槽システム
2 浴槽
3 搬送車
4 貯湯機構
9 横フレーム
11 担架
12 昇降機
15 バネ部材
16 ロック機構
28 収納装置
30 装着具
31 駆動機
47 引掛受具
48 平行保持機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽(2)と、浴槽(2)を載設し移動する搬送車(3)と、搬送車(3)とは別体に設けられ浴槽(2)に湯を注ぐ貯湯機構(4)とからなり、
前記貯湯機構(4)は、新湯を貯め、又は浴槽(2)から回収した使用済湯を貯め、それらの貯湯を浴槽(2)へ注ぐものであることを特徴とする移動式浴槽システム。
【請求項2】
搬送車(3)に、浴槽(2)の上に位置する担架(11)と、昇降機(12)とが付加設置され、
昇降機(12)は、復元力を有するバネ部材(15)と、バネ部材(15)の作用をロック又はロック解除するロック機構(16)とでなり、
昇降機(12)は浴槽(2)を昇降させ、その昇降により担架(11)は浴槽(2)内へ進退し、
更に、昇降機(12)は、浴槽(2)をバネ部材(15)の復元力で上方に付勢し、浴槽(2)を上昇させ、又は浴槽(2)の重量と均衡して浴槽(2)の昇降をアシストすることを特徴とする請求項1記載の移動式浴槽システム。
【請求項3】
搬送車(3)に、浴槽(2)の上に位置する担架(11)と、昇降機(12)とが付加設置され、
昇降機(12)は、復元力を有するバネ部材(15)と、バネ部材(15)の作用をロック又はロック解除するロック機構(16)とでなり、
昇降機(12)は担架(11)を昇降させ、その昇降により担架(11)は浴槽(2)内へ進退し、
更に、昇降機(12)は、入浴者が乗った担架(11)をバネ部材(15)の復元力で上方に付勢し、前記担架(11)の重量と均衡して担架(11)の昇降をアシストすることを特徴とする請求項1記載の移動式浴槽システム。
【請求項4】
浴槽(2)を収納する収納装置(28)が搬送車(3)とは別体に設置され、
収納装置(28)は、搬送車(3)を装着することができる装着具(30)と、装着具(30)を昇降させる駆動機(31)とからなり、
搬送車(3)の縁部に横フレーム(9)が設けられ、
装着具(30)は、横フレーム(9)を吊り上げ搬送車(3)と共に浴槽(2)を水平の使用姿勢から略垂直の収納姿勢に変更することを特徴とする請求項1記載の移動式浴槽システム。
【請求項5】
浴槽(2)の縁部に装着具(30)に掛け止められる引掛受具(47)が設けられ、浴槽(2)の側部に浴槽(2)を上下方向に平行移動させる平行保持機構(48)が設けられ、
装着具(30)は、引掛受具(47)を掴んで浴槽(2)を昇降させ、その昇降により担架(11)を浴槽(2)内へ進退させることを特徴とする請求項4記載の移動式浴槽システム。
【請求項6】
貯湯機構(4)は、湯を貯める貯湯槽(17)と、新湯を貯湯槽(17)へ注ぐ給湯器(18)と、浴槽(2)の湯を貯湯槽(17)へ取込む取込機構(20)と、貯湯槽(17)の湯を大容量に浴槽(2)へ注ぐ給湯機構(22)とからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の移動式浴槽システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−175241(P2007−175241A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−376451(P2005−376451)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(000103471)オージー技研株式会社 (109)
【Fターム(参考)】