説明

穀類において真菌を制御するための5−フルオロシトシンを含有する相乗的殺真菌組成物

殺真菌的有効量の(a)式Iの化合物、並びに(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、クロロタロニル及びイソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を含有する殺真菌性組成物は、選択された真菌の相乗的制御を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、明示的に参照により本明細書に組み込まれる2009年10月7日に出願された米国仮特許出願第61/249,475号明細書の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、(a)式Iの化合物、並びに(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、クロロタロニル及びイソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を含有する相乗的殺真菌性組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
殺真菌剤は、天然又は合成起源の、真菌によって誘発される被害から植物を保護するように作用する化合物である。農業の現行方法は、殺真菌剤の使用に重度に依存している。実際に、一部の作物は、殺真菌を使用せずに有用に成長させることはできない。殺真菌剤を使用すると、栽培者は、作物の収率及び品質を増加させることができ、結果として、作物の価値を増加させることができる。ほとんどの状況において、作物の価値の増加は、殺真菌剤を使用する費用の少なくとも3倍の価値がある。
【0004】
しかし、あらゆる状況において有用な殺真菌剤は存在せず、単一殺真菌剤の繰返しの使用はその殺真菌剤及び関連真菌剤への耐性の発生をもたらす。結果として、より優れた性能を有する、必要とする用量がより低い、より容易に使用できる、及びより低コストである殺真菌剤及び殺真菌剤の組み合わせを製造するための研究が実施されている。
【0005】
相乗作用は、2つ又はそれ以上の化合物の活性が単独で使用された場合の化合物の活性を超える場合に発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの目的は、殺真菌性化合物を含む相乗的組成物を提供することである。本発明の又別の目的は、これらの相乗的組成物を使用する方法を提供することである。本相乗的組成物は、子嚢菌綱(Ascomycetes)の真菌によって誘発される病気を予防する、若しくは治癒させる、又はその両方を実施できる。さらに、本相乗的組成物は、コムギの葉の汚斑を含む子嚢菌綱病原菌に対する改善された有効性を有する。本発明によると、本相乗的組成物は、それらを使用するための方法と共に供される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、殺真菌的有効量の(a)式Iの化合物、並びに(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、クロロタロニル及びイソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を含む相乗的殺真菌剤混合物に関する。
【化1】

【0008】
アゾキシストロビンは、メチル(αE)−2−[[6−(2−シアノフェノキシ)−4−ピリミジニル]オキシ]−α−(メトキシメチレン)ベンゼンアセテートに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。アゾキシストロビンは、様々な病原菌を100〜375g/ha(グラム/ヘクタール)の散布量で制御する。
【0009】
ビキサフェンは、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドに対する一般名称である。
【0010】
ボスカリドは、2−クロロ−N−(4’−クロロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)−3−ピリジンカルボキサミドに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。ボスカリドは、広範囲の果物及び野菜上でのうどんこ病(powdery mildew)、アルテルナリア種(Alternaria spp.)、ボトリチス種(Botrytis spp.)、キツネノワンタケ種(Sclerotinia spp.)及びモニリア種(Monilia spp.)の制御を提供する。
クロロタロニルは、2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−ベンゼンジカルボニトリルに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。クロロタロニルは、広範囲の作物における多数の真菌病の制御を提供する。
【0011】
エポキシコナゾールは、rel−1−[[(2R,3S)−3−(2−クロロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキシラニル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。エポキシコナゾールは、穀類及びサトウダイコンにおいて子嚢菌綱、担子菌綱(Basidiomycetes)及び不完全菌綱(Deuteromycetes)によって誘発される病気の予防作用及び治癒作用を備える広域殺真菌制御を提供する。
【0012】
イソピラザムは、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[1,2,3,4−テトラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドに対する一般名称である。その殺真菌活性は、http://www.agropages.comに記載されている。イソピラザムは、コムギにおけるセプトリア菌(Septoria)及びさび菌、並びにオオムギにおけるラムラリア菌(Ramularia)の制御を提供する。
【0013】
ペンチオピラドは、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)−3−チエニル]−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。ペンチオピラドは、さび病及び黒変病(Rhizoctonia disease)、並びに灰色かび病、うどんこ病及びリンゴ腐敗病の制御を提供する。
【0014】
プロチオコナゾールは、2−[2−(1−クロロシクロプロピル)−3−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。プロチオコナゾールは、病気、例えば眼紋病、フザリウム耳枯病、葉枯病、さび病及びうどんこ病を制御するためにコムギ、オオムギ及びその他の作物における葉面散布により使用される。
【0015】
ピラクロストロビンは、メチル[2−[[[1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]オキシ]メチル]フェニル]メトキシカルバメートに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。ピラクロストロビンは、穀類における重要な植物病原菌、例えばセプトリア・トリティシ(Septoria tritici)、プッシニア種(Puccinia spp.)、ドレクスレラ・トリティシ−レペンティス(Drechslera tritici-repentis)及びピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)を制御する。
【0016】
イソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルは、化合物Aとして以下に示した。
【化2】

【0017】
本発明の組成物では、殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対エポキシコナゾールの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対プロチオコナゾールの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対アゾキシストロビンの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対ピラクロストロビンの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対ペンチオピラドの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対イソピラザムの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対ビキサフェンの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対ボスカリドの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対クロロタロニルの重量比は、約1:1〜約1:16の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対イソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルの重量比は、約1:4〜約4:1の範囲内にある。
【0018】
本相乗的組成物が散布される率は、制御対象の真菌の特定タイプ、必要とされる制御の程度並びに散布の時機及び方法に依存することになる。一般に、本発明の組成物は、本組成物中の有効成分の総量に基づいて約50g/ha〜約2,300g/haの散布量で散布することができる。エポキシコナゾールは、約30g/ha〜約125g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。プロチオコナゾールは、約50g/ha〜約200g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。アゾキシストロビンは、約50g/ha〜約250g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。ピラクロストロビンは、約50g/ha〜約250g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。ペンチオピラドは、約50g/ha〜約300g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。イソピラザムは、約30g/ha〜約125g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。ビキサフェンは、約50g/ha〜約300g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。ボスカリドは、約50g/ha〜約350g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。クロロタロニルは、約100g/ha〜約2,000g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。イソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルは、約35g/ha〜約300g/haの率で散布され、式Iの化合物は約20g/ha〜約300g/haの率で散布される。
【0019】
本発明の相乗的混合物の成分は、個別に、又はマルチパート殺真菌系のパートとしてのいずれかで散布できる。
【0020】
本発明の相乗的混合物は、極めて広範囲の望ましくない病気を制御するために1つ又はそれ以上の他の殺真菌剤と結び付けて散布することができる。他の殺真菌剤と結び付けて使用されると、本明細書で主張する化合物は、他の殺真菌剤とともに処方する、他の殺真菌剤とともにタンク混合する、又は他の真菌剤と連続的に散布することができる。そのような他の殺真菌剤には、2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アンペロミセス・キスクアリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、枯草菌(Bacillus subtilis)、枯草菌菌株QST713、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラスチシジン−S、ホウ砂、ボルドー(Bordeaux)混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、カルシウムポリスルフィド、カプタフォール、カプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クラザフェノン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、酸塩化銅、硫酸銅、(三塩基性)硫酸銅、亜酸化銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エネストロブリン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシクイン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾーン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォール、フルキサピロキサド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、酢酸グアザチン、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、三酢酸イミノクタジン、イミノクタジントリス(アルベシレート)、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンフォス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、塩酸カスガマイシン水和物、クレソキシム−メチル、ラミナリン、マンコッパー(mancopper)、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メプチル−ジノカップ(meptyl-dinocap)、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メタラキシル−M、メタム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、メチルイソチオシアネート、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフラセ、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン銅、フマル酸オキシポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン類、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、硫酸ヒドロキシキノリンカリウム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP−Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェナール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム種(Gliocladium spp.)、フレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトミセス・グリセオビリジス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ種(Trichoderma spp.)、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチ−イン1,1,4,4−テトラオキシド、酢酸2−メトキシエチル水銀、塩化2−メトキシエチル水銀、ケイ酸2−メトキシエチル水銀、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルローダニン、4−(2−ニトロプロプ−1−エニル)フェニルチオシアナテーム、アンプロピルホス、アニラジン、アジチラム、ポリスルフィドバリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、硫酸ビス(メチル水銀)、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、クロム酸硫酸カドミウムカルシウム銅亜鉛、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、銅ビス(3−フェニルサリチレート)、クロム酸銅亜鉛、クフラネブ、硫酸ヒドラジニウム第二銅、クプロバム、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、ムコクロル酸無水物、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチル水銀−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、硝酸フェニル水銀、ホスジフェン、プロチオカルブ;塩酸プロチオカルブ、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;硫酸キナセトール、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオル、チシオフェン、チオクロルフェンヒム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド、ザリラミド、及びそれらのいずれかの組み合わせが含まれる。
【0021】
本発明の組成物は、好ましくは、(a)式Iの化合物、並びに(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、クロロタロニル及びイソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を植物学的に許容される担体と一緒に含む調製物の形態で散布される。
【0022】
濃縮調製物は、散布のために水、又は他の液体中に分散させることができる、又は調製物は、後にそれ以上処理せずに散布できる粉剤状又は顆粒状であってよい。本調製物は、農薬分野において慣習的であるが、その中での相乗的組成の存在のために新規及び重要である手順によって調製される。
【0023】
最も頻回に散布される調製物は、水性懸濁液又は乳濁液である。そのような水溶性、水懸濁性、又は乳化性のいずれかの調製物は、通常は水和剤として公知である固体、又は通常は乳化性濃縮物、水性懸濁液、若しくは懸濁濃縮物として公知である液体である。本発明は、それにより殺真菌剤として送達及び使用するために相乗的組成物を調製できる全てのビヒクルを企図している。
【0024】
容易に理解できるように、それにこれらの相乗的組成物を加えることのできる任意の材料は、抗真菌剤としてこれらの相乗的組成物の活性を有意に妨害することなく所望の有用性を生じさせることを前提に使用できる。
【0025】
水分散性顆粒を形成するために圧縮することのできる水和剤は、本相乗的組成物、担体及び農業的に許容される界面活性剤の均質混合物を含んでいる。水和剤中の本相乗的組成物の濃度は、通常は、本調製物の総重量に基づいて約10重量%〜約90重量%、より好ましくは約25重量%〜約75重量%である。水和剤調製物の調製では、本相乗的組成物は、任意の微粉化した固体、例えばプロフィライト、タルク、チョーク、ジプサム、フラー土、ベントナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、ケイソウ土、精製シリケートなどのいずれかと混ぜ合わせることができる。そのような作業では、微粉化された担体は摩砕される、又は揮発性有機溶媒中で相乗的組成物と混合される。水和剤の重量で約0.5重量%〜約10重量%を含む効果的界面活性剤には、スルホン化リグニン、ナフタレンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフェート、及び非イオン性界面活性剤、例えばアルキルフェノールの酸化エチレン付加化合物が含まれる。
【0026】
本相乗的組成物の乳化性濃縮物は、乳化性濃縮物調製物の総重量に基づいて、適切な液体中で、便宜的濃度、例えば約1重量%〜約50重量%を含んでいる。本相乗的組成物の成分は、一緒に、又は個別に、水混和性溶媒又は水非混和性有機溶媒、及び乳化剤の混合物のいずれかである担体中に溶解させられる。濃縮物は、水中油型エマルジョンの形態にあるスプレー混合液を形成するために水及び油を用いて希釈することができる。有用な有機溶媒には、芳香族化合物、特別には石油の高沸点ナフタレンフラクション及びオレフィンフラクション、例えば重質芳香族ナフサが含まれる。その他の有機溶媒、例えば、ロジン誘導体を含むテルペン系溶媒、脂肪族ケトン、例えばシクロヘキサノン、及び複合アルコール、例えば2−エトキシエタノールなども又使用できる。
【0027】
有益にも本明細書で使用できる乳化剤は、当業者であれば容易に決定することができ、様々な非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両イオン性乳化剤、又は2つ又はそれ以上の乳化剤のブレンドが含まれる。乳化性濃縮物を調製する際に有用な非イオン性乳化剤の例には、ポリアルキレングリコールエーテル及びアルキルとアリールフェノールの縮合生成物、脂肪族アルコール、脂肪族アミン又はエチレンオキシド、プロピレンオキシドを備える脂肪酸、例えばエトキシル化アルキルフェノール及びポリオール若しくはポリオキシアルキレンで可溶化されたカルボン酸エステルが含まれる。カチオン性乳化剤には、第4級アンモニウム化合物及び脂肪アミン塩が含まれる。アニオン性乳化剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例、カルシウム)、リン酸化ポリグリコールエーテルの油溶性塩若しくは硫酸化ポリグリコールエーテル及び適切な塩が含まれる。
【0028】
本発明の乳化性濃縮物を調製する際に使用できる代表的な有機液体は、芳香族液体、例えばキシレン、プロピルベンゼンフラクション、又は混合ナフタレンフラクション、鉱油、置換芳香族有機液体、例えばジオクチルフタレート、ケロセン、様々な脂肪酸のジアルキルアミド、特に脂肪グリコール及びグリコール誘導体のジメチルアミド、例えばn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールのエチルエーテル若しくはメチルエーテル、及びトリエチレングリコールのメチルエーテルである。2つ又はそれ以上の有機液体の混合物は、さらに又乳化性濃縮物の調製において適切に使用されることが多い。好ましい有機液体は、キシレン、及びプロピルベンゼンフラクションであり、キシレンが最も好ましい。界面活性分散剤は、通常は液体調製物中で、分散剤と相乗的組成物との結合重量の0.1〜20重量%の量で使用される。これらの調製物は、他の適合する添加物、例えば、植物成長調節剤及び農業において使用される他の生物学的に活性な化合物も又含有することができる。
【0029】
水性懸濁液は、水性ビヒクル中に1つ又はそれ以上の非水溶性化合物の懸濁液を、水性懸濁液調製物の総重量に基づいて約5重量%〜約70重量%の範囲内の濃度で含んでいる。懸濁液は、相乗的組み合わせの成分を一緒に、又は個別に微細に粉砕し、そして該粉砕された材料を上記で考察した同一タイプから選択された水及び界面活性剤からなるビヒクル中に粉砕された材料を強力に混合することによって調製される。その他の成分、例えば無機塩及び合成若しくは天然ガムも又、水性ビヒクルの密度及び粘度を増加させるために加えることができる。水性混合液を調製し、それを1つの道具、例えばサンドミル、ボールミル、又はピストン型ホモジナイザー中でホモジナイズする工程によって同時に粉砕及び混合することが最も効果的であることが多い。
【0030】
本相乗的組成物は、さらに又土壌に散布するために特に有用である顆粒状調製物として散布することができる。顆粒状調製物は、通常は、全体又は大部分が粗い粉末状のアタパルジャイト、ベントナイト、ケイソウ土、粘土又は類似の安価な物質からなる担体中に分散させた顆粒状調製物の総重量に基づいて約0.5重量%〜約10重量%の化合物を含有する。そのような調製物は、通常は適切な溶媒中に相乗的組成物を溶解させ、それを約0.5〜約3mmの範囲内の適切な粒径に予備成形されている顆粒状担体に散布する工程によって調製される。そのような調製物は、さらに又担体の生地又はペーストを作製し、所望の顆粒状粒子を得るために破砕して乾燥させる工程によっても調製することができる。
【0031】
相乗的組成物を含有する粉剤は、最初に粉末形にある相乗的組成物を適切な粉剤状農業用担体、例えばカオリン粘土、粉砕した火山岩などとともに混合する工程によって単純に調製される。粉剤は、適切には約1重量%〜約10重量%の相乗的組成物/担体の組み合わせを含有することができる。
【0032】
本調製物は、標的作物及び微生物上への相乗的組成物の沈着、湿潤及び浸透を増強するために農業的に許容されるアジュバント界面活性剤を含有することができる。これらのアジュバント界面活性剤は、任意で、調製物の成分として、又はタンクミックス(tank mix)として使用できる。アジュバント界面活性剤の量は、水の散布量に基づいて0.01〜1.0(v/v)%、好ましくは0.05〜0.5(v/v)%の間で変動する。適切なアジュバント界面活性剤には、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化合成又は天然アルコール、エステル若しくはスルホコハク酸の塩、エトキシル化オルガノシリコーン、エトキシル化脂肪アミン並びに界面活性剤と鉱油若しくは植物油とのブレンドが含まれる。
【0033】
本調製物は、任意で少なくとも1重量%の1つ又はそれ以上の相乗的組成物と又別の殺虫剤化合物を含むことのできる組み合わせを含むことができる。そのような追加の殺虫剤化合物は、散布のために選択される媒質中で本発明の相乗的組成物と適合性であって、本発明の化合物の活性に対して拮抗性ではない殺真菌剤、殺虫剤、抗線虫剤、ダニ殺虫剤、殺節足動物剤、殺菌剤又はそれらの組み合わせであってよい。従って、そのような実施形態では、他の殺菌剤化合物は、同一又は相違する殺菌剤使用のための補助的毒性物質として使用される。殺虫剤化合物及び相乗的組成物は、一般に1:100〜100:1の重量比で一緒に混合することができる。
【0034】
本発明は、その範囲内に真菌の攻撃を制御又は防止するための方法を含む。これらの方法は、殺真菌的有効量の相乗的組成物を真菌の場所、又はまん延が防止されなければならない場所に散布する(例えば、コムギ又はオオムギ植物に散布する)工程を含んでいる。本相乗的組成物は、低い植物毒性を示しながら、殺真菌レベルで様々な植物を処理するために適合する。本相乗的組成物は、保護的又は殺虫的方法において有用である。本相乗的組成物は、様々な公知の技術のいずれかによって、相乗的組成物として、又は本相乗的組成物を含む調製物としてのいずれかで散布される。例えば、本相乗的組成物は、植物の商業的価値を損傷させることなく、様々な真菌を制御するために植物の根、種子又は枝葉に散布することができる。本相乗的組成物は、一般に使用される調製物タイプ、例えば液剤、粉剤、水和剤、流動性濃縮物、又は乳化性濃縮物のいずれかの形態で散布される。これらの材料は、便宜的には様々の公知の方法で散布される。
【0035】
本相乗的組成物は、特に農業的使用のために、有用な殺真菌作用を有することが見いだされている。本相乗的組成物は、農業作物及び園芸植物に、又は木材、塗料、レザー又はカーペット裏地に使用するために特に有効である。
【0036】
特に、本相乗的組成物は、有用な植物作物を感染させる様々な望ましくない真菌を制御することに有効である。本相乗的組成物は、例えば以下の代表的な真菌種:コムギの葉の汚斑(ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola);アナモルフ:セプトリア・トリティシ;Bayer社コード番号SEPTTR);コムギの包頴の汚斑(レプトスファエリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum);Bayer社コード番号LEPTNO;アナモルフ:スタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum);オオムギの斑点病(コクリオボラス・サチブム(Cochliobolus sativum);Bayer社コード番号COCHSA;アナモルフ:ヘルミントスポリウム・サチブム(Helminthosporium sativum);サトウダイコンの斑点病(セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola);Bayer社コード番号CERCBE);落花生の斑点病(ミコスファエレラ・アラキジス(Mycosphaerella arachidis);Bayer社コード番号MYCOAR;アナモルフ:セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola);キュウリの炭疽病(グロメレラ・ラゲナリウム(Glomerella lagenarium);アナモルフ:コレトトリクム・ラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium);Bayerコード番号COLLLA);リンゴ腐敗病(ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis);Bayer社コード番号VENTIN);及びバナナのブラックシガトーカ病(ミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis);BAYER社コード番号MYCOFI)を含む広汎な子嚢菌系統に対して使用できる。当業者であれば、上記の真菌の1つ又はそれ以上に対する本相乗的組成物の有効性が殺真菌剤としての本相乗的組成物の一般的有用性を確立することを理解することができる。
【0037】
本相乗的組成物は、殺真菌剤としての広範囲の有効性を有する。散布すべき本相乗的組成物の正確な量は、成分の相対量だけではなくさらに又所望の特定作用、制御すべき真菌種、及びそれらの成長段階、並びに本相乗的組成物と接触させられる植物又は他の製品の部分に依存する。そこで、本相乗的組成物を含有する調製物は、類似濃度で、又は同一真菌種に対して同等には有効ではない可能性がある。
【0038】
本相乗的組成物は、病気を阻害する、及び植物学的に許容される量で植物とともに使用する際に有効である。用語「病気を損害する、及び植物学的に許容される量」は、その制御が望ましい植物病を殺滅又は阻害するが、該植物にとって有意に毒性ではない本相乗的組成物の量を意味する。必要とされる相乗的組成物の正確な濃度は、制御すべき真菌病、使用される調製物のタイプ、散布方法、特定植物種、気候条件などに伴って変動する。
【0039】
本組成物は、真菌又はそれらの場所に従来型粉砕噴霧器、顆粒アプリケーターの使用によって、及び当業者には公知の他の従来型手段によって散布することができる。
【0040】
以下では、本発明をさらに説明するために実施例を提供する。それらは、本発明を限定することは意図されていない。
【実施例】
【0041】
コムギの葉枯病(Mycosphaerella graminicola;アナモルフ:セプトリア・トリティシ;Bayer社コード番号:SEPTTR)に対する殺真菌剤混合物の治癒的及び保護的活性の評価
コムギ植物(Yuma種)は、温室内で、50%の鉱質土壌/50%の無土壌Metroミックスを含有する27.5cm(平方センチメートル)を備えるプラスチックポット内で、1ポット当たり8〜12本の苗となるように種子から成長させた。植物は、第一葉が十分に出現した時点に試験のために使用したが、これには典型的には種まき後に7〜8日間を要した。試験植物は、殺真菌剤処理の3日前(3日間治癒的試験;3DC)又は1日後(1日間保護的試験;1DP)のいずれかでセプトリア・トリティシの水性胞子懸濁液を接種した。接種後、植物は、胞子が発芽して葉に感染できるように100%相対湿度で(1日間は暗い露室(dark dew chamber)、その後の2日間は明るい霧室(lighted mist chamber)内に)保持した。植物は次に病気の症状が十分に出現するまで温室へ移した。
【0042】
処理は、個別に、又は式Iの化合物との二元混合物としてのいずれかで散布される、式Iの化合物、エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、クロロタロニル及びイソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステル(化合物A)を含む殺真菌剤からなった。試験においては、式Iの化合物の1%水溶液を使用した。ストック溶液を作製するために工業用の他の材料をアセトン中に溶解させ、これを次に各個別殺真菌剤成分又は二元混合物のいずれかのためにアセトン中での希釈を実施するために使用した。所望の殺真菌剤率は、100ppm(100万当たり110部)のTriton X−100を含有する9体積の水を供える希釈液を混合した後に得られた。10mL(ミリリットル)の殺真菌剤溶液を6個のポットの植物上に、葉の両面を被覆するために対向する角度に設定した20psi(ポンド/平方インチ)で作動する2本の6218−1/4 JAUPMスプレーノズルを利用する、自動ブース噴霧器を使用して散布した。全ての噴霧した植物は、その後の取り扱いの前に風乾させた。コントロール植物には同一方法で溶媒ブランク液を噴霧した。
【0043】
コントロール植物上で病気が80〜100%に到達した時点に、処理植物上で感染レベルを視覚的に判定し、0〜100%の段階で採点した。次に病気制御のパーセンテージは、コントロール植物に比較した処理植物上の病気の比率を使用して計算した。
【0044】
コルビー(Colby)の式を使用して、混合物から予測される殺真菌作用を決定した(Colby, S.R. Calculation of the synergistic and antagonistic response of herbicide combinations. Weeds 1967, 15, 20-22を参照)。
【0045】
以下の方程式を使用して、2つの有効成分、A及びBを含有する混合物の予測活性を計算した:
予測値=A+B−(A×B/100)
A=混合物中で使用される濃度と同一濃度にある有効成分Aの観察された有効性;
B=混合物中で使用される濃度と同一濃度にある有効成分Bの観察された有効性;
【0046】
評価した処理、使用した散布量、評価した病原菌、及び生じた病気制御率を以下の表1〜10に提示した。
%DC Obs=観察された病気制御率
%DC Exp=予測された病気制御率
【0047】
【表1】

【0048】
【表2】

【0049】
【表3】

【0050】
【表4】

【0051】
【表5】

【0052】
【表6】

【0053】
【表7】

【0054】
【表8】

【0055】
【表9】

【0056】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺真菌的有効量の(a)式Iの化合物、並びに(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、クロロタロニル及びイソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を含む相乗的殺真菌剤混合物。
【化3】

【請求項2】
化合物I対エポキシコナゾールの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
化合物I対プロチオコナゾールの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項4】
化合物I対アゾキシストロビンの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項5】
化合物I対ピラクロストロビンの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項6】
化合物I対ペンチオピラドの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項7】
化合物I対イソピラザムの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項8】
化合物I対ビキサフェンの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項9】
化合物I対ボスカリドの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項10】
化合物I対クロロタロニルの重量比は、約1:1〜約1:16である、請求項1に記載の混合物。
【請求項11】
化合物I対イソ酪酸(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[(3−イソブチリルオキシメトキシ−4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−[1,5]ジオキソナン−7−イルエステルの重量比は、約1:4〜約4:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項12】
請求項1に記載の殺真菌的有効量の殺真菌剤混合物及び農業的に許容されるアジュバント又は担体を含む殺真菌性組成物。

【公表番号】特表2013−507362(P2013−507362A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533181(P2012−533181)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/047142
【国際公開番号】WO2011/043876
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】