説明

積層シートおよびその製造方法

【課題】巻取体とされて巻圧が加わったとしても、接着シートに押し痕が付くことを防止できる積層シートおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】積層シートLは、帯状の剥離シートRLと、この剥離シートRLの一方の面の長手方向に所定の間隔を隔てて積層された円形の接着シートSと、同剥離シートRLの一方の面に設けられるとともに、接着シートSと異なる位置に積層された接触防止部材CPとを備える。そして、接触防止部材CPは、帯状に形成され、接着シートSの外周全域に対応した孔CHを備え、接着シートSとは重ならないように長手方向に所定の間隔で剥離シートRL上に積層されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層シートおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一定の間隔で接着シートが設けられた積層シートを巻取体とすると、当該巻取体は、徐々に巻径が大きくなる。このため、接着シートは、1巻前すなわち最寄り内側に位置する接着シートや、1巻後すなわち最寄り外側に位置する接着シートとは平面視で完全に重なることはなく、必ず円弧方向にずれて重なりずれを伴う。これにより、積層シートは、巻取体とされるときに巻圧が加わるので、接着シートには、最寄り内側や、最寄り外側に位置する接着シートの縁によって押し痕が付いてしまう。
そこで、所定の形状を有する接着シートを積層した剥離シートに、接着シートよりも厚みが大きい保護材を接着シートとは異なる位置に積層した積層シートが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の積層シートは、剥離シートと、剥離シートの幅方向中央部に一定の間隔を隔てて連続的に設けられた接着シートと、剥離シートの幅方向両側に設けられた保護材とを備えている。この積層シートは、剥離シートに接着シートよりも厚みが大きい保護材を積層しているので、巻取体とされても、接着シートとこの接着シートに重なった剥離シート(以後外側剥離シートと言う)との間に、保護材と接着シートとの厚みの差に相当する高さの隙間が形成される。したがって、このような積層シートは、重なりずれに伴い接着シートに押し痕が付くことを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−35836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の積層シートは、保護材が剥離シートの短寸幅方向中央部には設けられていないので、巻取体とされて巻圧が加わると、当該幅方向中央部であって、最寄り内側および、最寄り外側に位置する接着シートの縁によって、接着シートに押し痕が付いてしまうおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、巻取体とされて巻圧が加わったとしても、接着シートに押し痕が付くことを防止できる積層シートおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明の積層シートは、帯状の剥離シートと、この剥離シートの一方の面の長手方向に所定の間隔を隔てて積層された所定形状の接着シートと、剥離シートの一方の面に設けられるとともに、前記接着シートと異なる位置に積層された接触防止部材とを備えた積層シートであって、前記接触防止部材は、前記接着シートよりも厚みが大きく、前記接着シートの外周全域に対応した孔を有する、という構成を採用している。
【0008】
この際、前記接着シートは、前記剥離シートの一方の面に積層された帯状の原接着シートに形成された閉ループ状の切込の内側によって形成され、前記接触防止部材は、前記切込の外側に形成された不要シート上に形成される、ものであってもよい。
【0009】
さらに、前記孔は、前記積層シートが巻取体とされたときに、前記接触防止部材と、この接触防止部材上に他方の面が接触する剥離シート上の接着シートとが当該接着シートの平面視で重ならない形状に形成される、ことが好ましい。
【0010】
一方、本発明の積層シートの製造方法は、所定形状の接着シートが帯状の剥離シートの一方の面の長手方向に所定の間隔を隔てて積層された原反を繰り出し、前記接着シートよりも厚みが大きく、前記接着シートの外周全域に対応した孔を有する、という構成を採用している。
【0011】
また、本発明の別の積層シートの製造方法は、帯状の剥離シートに帯状の原接着シートが積層された原反を繰り出し、前記原反の原接着シートに閉ループ状の切込を形成し、当該切込の内側に接着シートを形成するとともに、その外側に不要シートを形成し、前記不要シート上に、前記接着シートの外周全域に対応した孔を有する接触防止部材を形成する、という構成を採用している。
【発明の効果】
【0012】
以上のような本発明によれば、接触防止部材が、接着シートよりも厚みが大きく、接着シートの外周全域に対応した孔を有するので、従来のように、保護材が剥離シートの短寸幅方向中央部には設けられていないことで、当該幅方向中央部に位置する最寄り内側や、最寄り外側に位置する接着シートの縁によって、接着シートに押し痕が付くことを防止することができる。
【0013】
この際、接着シートを形成する切込の外側に位置する不要シート上に接触防止部材を形成するようにすれば、剥離シートの面に直交する方向の厚みを小さくして接触防止部材を形成することができ、当該接触防止部材を形成する材料の無駄な消費を抑制することができる。
【0014】
また、前記孔が、積層シートが巻取体とされたときに、接触防止部材と、この接触防止部材上に他方の面が接触する剥離シートに積層された接着シートとが平面視で重ならない形状に形成されれば、積層シートが巻取体とされたときの重なりずれによって、接着シートが巻取体の最寄り内側および、最寄り外側に位置する接触防止部材に重なることがなく、巻圧が加わったときに、接触防止部材の縁により接着シートに押し痕が付くことを防止することができる。ここで、孔は、接着シートが少なくとも最寄り内側および、最寄り外側に位置する接触防止部材に重なることがないように形成されればよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る積層シートの斜視図。
【図2】図1の積層シートを巻取体としたときの部分断面図。
【図3】図1の積層シートを製造する製造装置の概略図。
【図4】本発明の変形例に係る積層シートの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、積層シートを巻取体としたとき、基準となる積層シート部分の最寄り内側に位置する積層シート部分を内側積層シートと言い、最寄り外側に位置する積層シート部分を外側積層シートと言う。そして、これら内側積層シートまたは外側積層シートを構成する各層や部材についても内側または外側の呼称を付して説明することがある。
【0017】
本実施形態における積層シートLは、図1に示すように、帯状の剥離シートRLと、この剥離シートRLの一方の面の長手方向に所定の間隔を隔てて積層された円形の接着シートSと、剥離シートRLの一方の面に設けられるとともに、接着シートSと異なる位置に積層された接触防止部材CPとを備える。
【0018】
接着シートSは、基材シートBSと、基材シートBSの一方の面に設けられた接着剤層ADとを備えている。本実施形態において、基材シートBSは、厚み50μmであり、ポリエチレン等のオレフィンなどの樹脂で構成され、接着剤層ADは、厚み20μmであり、アクリル系の粘着剤で構成されている。
剥離シートRLは、厚み38μmであり、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂の一方の面にシリコーン処理等の不接着処理が施されている。
接触防止部材CPは、帯状に形成され、接着シートSの外周全域に対応した孔CHを備え、接着シートSとは重ならないように長手方向に所定の間隔で剥離シートRL上に積層されている。接触防止部材CPは、図2にも示すように、厚みが接着シートSよりも大きな樹脂層によって形成され、その厚みは150μmに設定されている。
接触防止部材CPとしては、樹脂、ニス、印刷用インキ等で構成される熱風、紫外線、赤外線、マイクロ波、冷風、自然風等の定着化エネルギーによって硬化可能な樹脂層を用いることができる。
【0019】
この積層シートLは、図2に示すように、巻取体としたときに、外側積層シートL1が接触防止部材CP上に重なり、本実施形態の場合、外側剥離シートRL1と接着シートSとの間に、高さ80μmの隙間Hが形成される。なお、図2は、巻取体とした積層シートLを当該巻取体の巻取中心軸線方向から部分断面視した図だが、分かりやすくするために積層シートLを平らにして図示している。このような巻取体では、当該巻取体の径方向内側(図2下方)に向かう巻圧を受けるが、接触防止部材CPが接着シートSの外周全域に対応して形成されているので、内側接着シートS2や、外側接着シートS1の縁によって、接着シートSに押し痕が付くことを防止することができる。
また孔CHは、積層シートLが巻取体とされたときに、外側積層シートL1と内側積層シートL2は円弧方向に重なりずれGを生じても、接着シートSが内側接触防止部材CP2および、外側接触防止部材CP1と平面視で重ならない形状に形成されている。これにより、積層シートLに巻圧が加わり、剥離シートRLが径方向内側に向かって変形しても、内側接触防止部材CP2や外側接触防止部材CP1の縁が接着シートSに押し付けられることはなく、接着シートSに押し痕が付くことを防止することができる。
【0020】
次に、積層シートLの製造方法を説明する。
シート製造装置1は、図3に示すように、厚み50μmの基材シートBSの一方の面に厚み20μmの接着剤層ADを備える帯状の原接着シートS0が、接着剤層ADを介して厚み38μmの剥離シートRLに仮着された原反R1を繰り出す繰出手段10と、原接着シートS0に切込CUを形成する切断手段20と、不要シートS3を巻き取る巻取手段30と、接着シートSの厚みより大きく、接着シートSの外周全域に対応した厚み150μmの接触防止部材CPを形成する接触防止部材形成手段40と、形成された接触防止部材CPを定着させて積層シートLを形成する定着手段50と、積層シートLを回収する回収手段60とを備えている。
【0021】
繰出手段10は、原反R1をロール状に巻回して支持するとともに駆動機器としての回動モータ11により駆動される支持ローラ12と、支持ローラ12から繰り出された原反R1を案内するとともに駆動機器としての回動モータ13により駆動される駆動ローラ14と、この駆動ローラ14との間に原反R1を挟み込むピンチローラ15とを備えている。
【0022】
切断手段20は、原接着シートS0に閉ループ状の切込CUを形成する切込刃21を備えたダイカットローラ22と、原接着シートS0および剥離シートRLを挟んでダイカットローラ22と対向して配置されたプラテンローラ23とを備えている。切込刃21は、基材シートBS側から、接着剤層ADを貫通し剥離シートRLを貫通しない深さの切込CUを形成し、当該切込CUの内側に円形の接着シートSを形成するとともに、切込CUの外側に帯状の不要シートS3を形成する。なお、ダイカットローラ22およびプラテンローラ23は、駆動機器としての回動モータ24,回動モータ25により同期して回転可能に設けられている。また、切込刃21には、原接着シートS0の接着剤が付着しないように、フッ素樹脂コート等の不接着処理を施しておくことが好ましい。
【0023】
巻取手段30は、剥離シートRLから不要シートS3を剥離する剥離ローラ31と、原反R1を挟んでこの剥離ローラ31に対向して配置されたピンチローラ32と、駆動機器としての回動モータ34により回転可能に設けられ、剥離ローラ31で剥離された不要シートS3を巻き取る巻取ローラ33とを備えている。
【0024】
接触防止部材形成手段40は、ロータリースクリーン印刷機であり、図3中右方向に搬送される接着シートSの上方に設けられ、駆動機器としての回動モータ41により回転可能に設けられた版胴42と、図示しないスキージと、剥離シートRLを挟んで版胴42と対向配置され、駆動機器としての回動モータ43により回転可能に設けられた圧胴44とを備えている。この接触防止部材形成手段40は、版胴42内部に貯留されたインキをスキージにより押し出すように構成されている。
接触防止部材CPは、接着シートSに重ならないように、孔CHによって接着シートSを囲んで形成される。このように一部を除いてインキを印刷する方法としては、接着シートS上においてインキが通過せず、接着シートSの外周の印刷部分のみにおいてインキが通過するように設計された版を作製し、この版にインキを展開しスキージで押し出して印刷する。このような印刷法を用いることで、接触防止部材CPを剥離シートRLの所定の部分にのみ容易に積層することができる。
【0025】
定着手段50は、図3中右方向に搬送される接着シートSの上方かつ版胴42の右側に設けられて接触防止部材CPを剥離シートRL上に定着させるものであり、接触防止部材CPを構成するインキの特性に応じて、熱風、紫外線、赤外線、マイクロ波、冷風、自然風等の定着化エネルギーを発するものを採用することができる。
【0026】
回収手段60は、駆動機器としての回動モータ61により回転可能に設けられた駆動ローラ62と、積層シートLを挟んで駆動ローラ62に対向配置されるピンチローラ63と、駆動機器としての回動モータ64により回転可能に設けられ、積層シートLを回収する回収ローラ65とを備えている。
【0027】
以上のシート製造装置1において、積層シートLを製造する手順としては、まず、図3に示すように、原反R1を支持ローラ12にセットするとともに、駆動ローラ14とピンチローラ15との間、ダイカットローラ22とプラテンローラ23との間および、剥離ローラ31とピンチローラ32との間に通す。そして、原接着シートS0は巻取ローラ33に固定し、剥離シートRLは、版胴42と圧胴44との間、駆動ローラ62とピンチローラ63との間に通し、回収ローラ65に固定しておく。
【0028】
この状態で、回動モータ11,13,24,25,34,41,43,61,64を同期して駆動し、支持ローラ12、駆動ローラ14、ダイカットローラ22、プラテンローラ23、巻取ローラ33、版胴42、圧胴44、駆動ローラ62、回収ローラ65を回転させ、原反R1を図3中右方向に繰り出す。
【0029】
原反R1がダイカットローラ22とプラテンローラ23との間を通過するとき、切込刃21により原接着シートS0に切込CUが形成され、当該切込CUの内側に接着シートSが形成されるとともに、当該切込CUの外側に不要シートS3が形成される。その後不要シートS3は、剥離ローラ31に案内されて巻取ローラ33に巻き取られ、接着シートSは、剥離シートRLの長手方向に所定の間隔を隔てて積層された状態で、原反R2となって版胴42と圧胴44との間に搬送される。
【0030】
原反R2が版胴42と圧胴44との間を通過するとき、剥離シートRL上に接触防止部材CPが印刷される。そして、定着手段50によりこの接触防止部材CPに熱風等の定着化エネルギーが付与されることで、接触防止部材CPが剥離シートRL上に定着され、積層シートLが形成される。積層シートLは、駆動ローラ62とピンチローラ63の間を経て回収ローラ65に回収される。
【0031】
以上のような実施形態によれば、接触防止部材CPが接着シートSの外周全域に対応して形成されるので、積層シートLを巻取体としたときに、接着シートSと外側剥離シートRL1との間に、高さ80μmの隙間Hが形成される。したがって、特許文献1のように、積層シートLにおける幅方向中央部であって、内側接着シートS2および、外側接着シートS1の縁によって、接着シートSに押し痕が付いてしまうような不都合を解消することができる。
【0032】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定
の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0033】
例えば、図4に示すように、孔CHを長円形状の孔としてもよい。このような長円は、接着シートSを基準として積層シートLの長手方向両側に所定の間隔CDを隔てて形成されるとともに、当該接着シートSと同直径を有する2個の円が、接着シートSの直径幅と同幅の2本の平行線で繋がれたものであればよい。ここで、所定の間隔CDが重なり防止間隔となる。なお、長円を形成する2個の円の直径や、2本の平行線幅は、接着シートSの直径以上であってもよい。
このような長円形状の孔CHとすることで、上記重なりずれGを生じても、接着シートSが内側接触防止部材CP2および、外側接触防止部材CP1と重なることはなく、接着シートSに押し痕が付くことを防止することができる。なお、孔CHを構成する2個の円における所定の間隔は、重なりずれGの2倍以上に設定されていればよい。
このような積層シートLを製造する方法としては、シート製造装置1において、孔CHを形成可能な接触防止部材形成手段40を採用すればよい。
【0034】
また、前記実施形態では、不要シートS3を取り除いた剥離シートRL上に接触防止部材CPを積層したが、不要シートS3を取り除くことなく、当該不要シートS3上に接触防止部材CPを積層してもよい。このように不要シートS3上に接触防止部材CPを積層することで、例えば、上記実施形態と同じ隙間Hを形成するのに接触防止部材CPの厚みを80μmとするだけでよいので、前記実施形態に比べて接触防止部材CPを形成する材料の無駄な消費を抑制することができる。
さらに、接触防止部材CPは、積層シートLの延出方向に対して帯状に形成されることなく、断続的に形成されてもよい。
【0035】
また、本発明における原接着シートS0および接着シートSの種別や材質などは、特に限定されず、例えば、基材シートBSと接着剤層ADとの間に中間層を有するものや、他の層を有するものなど3層以上のものでもよい。また、接着シートSや孔CHの形状としては、円形以外に、三角形、四角形等の多角形、楕円形等の任意の形状とすることができる。
さらに、接触防止部材CPを形成する接触防止部材形成手段40としては、ロータリースクリーン印刷機以外に、ソルベントコーティング法、グラビア印刷、スクリーン印刷、さらには、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、孔版印刷等のあらゆる印刷法を採用することができ、インキを印刷できる限りにおいて何ら限定されるものではない。
【0036】
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【符号の説明】
【0037】
L 積層シート
RL 剥離シート
S 接着シート
CD 重なり防止間隔
CP 接触防止部材
S3 不要シート
S0 原接着シート
CU 切込
CH 孔
R1 原反

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の剥離シートと、この剥離シートの一方の面の長手方向に所定の間隔を隔てて積層された所定形状の接着シートと、剥離シートの一方の面に設けられるとともに、前記接着シートと異なる位置に積層された接触防止部材とを備えた積層シートであって、
前記接触防止部材は、前記接着シートよりも厚みが大きく、前記接着シートの外周全域に対応した孔を有することを特徴とする積層シート。
【請求項2】
前記接着シートは、前記剥離シートの一方の面に積層された帯状の原接着シートに形成された閉ループ状の切込の内側によって形成され、
前記接触防止部材は、前記切込の外側に形成された不要シート上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の積層シート。
【請求項3】
前記孔は、前記積層シートが巻取体とされたときに、前記接触防止部材と、この接触防止部材上に他方の面が接触する剥離シート上の接着シートとが当該接着シートの平面視で重ならない形状に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層シート。
【請求項4】
所定形状の接着シートが帯状の剥離シートの一方の面の長手方向に所定の間隔を隔てて積層された原反を繰り出し、
前記接着シートよりも厚みが大きく、前記接着シートの外周全域に対応した孔を有する接触防止部材を形成することを特徴とする積層シートの製造方法。
【請求項5】
帯状の剥離シートに帯状の原接着シートが積層された原反を繰り出し、
前記原反の原接着シートに閉ループ状の切込を形成し、当該切込の内側に接着シートを形成するとともに、その外側に不要シートを形成し、
前記不要シート上に、前記接着シートの外周全域に対応した孔を有する接触防止部材を形成することを特徴とする積層シートの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−72021(P2013−72021A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212737(P2011−212737)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】