積算電力量計の配線接続検査方法と検査装置
【課題】計器用変流器を用いた主回路と負荷に対する積算電力量計の配線接続の正誤の検査を、その配線接続を取り外すことなくそのままの状態で、大掛かりな電源と負荷装置を必要とすることもなく、安全且つ迅速、容易、確実になすことを可能とする。
【解決手段】主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、接続する積算電力量計の電圧端子と電流端子より検出される電圧波形と電流波形とを検査装置本体にて作成した基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示する。
【解決手段】主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、接続する積算電力量計の電圧端子と電流端子より検出される電圧波形と電流波形とを検査装置本体にて作成した基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力を供給する主回路に接続された負荷の使用電力量を計量するための,積算電力量計の主回路並びに計器用変流器と負荷に対する配線接続が正しくなされているか否かを検査する積算電力量計の配線接続検査方法と検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来において、斯かる計器用変流器を用いた積算電力量計の配線接続の正誤の検出は例えば次のようになされていた。 図1は、三相三線の配電方式の主回路に計器用変流器CT1とCT3を用いて積算電力量計WHを接続し、負荷の使用電力量を計測する場合の配線接続例である。 この場合において例えば計器用変流器CT1と積算電力量計WHとの接続の正誤を検査するには、一般的には積算電力量計の電流入力部のインピーダンスの小ささから次のように両者を接続している電線の一端を端子から外し、この外した電線の一端とこの電線の他端が接続している端子との間の導通をテスター等で確認する作業を必要としていた。 実際の作業手順を示すと次のとおりである。
(1) 計器用変流器CT1の電源側端子S1と積算電力量計WHの電源側電流端子1Sとを結んでいる電線1の一端を、その積算電力量計WHの端子1Sから外す。
(2) 計器用変流器CT1の負荷側端子L1と積算電力量計WHの負荷側電流端子1Lとを結んでいる電線2の一端を、その計器用変流器CT1の端子L1から外す。
(3) 上記(1)で外した電線1の一端と計器用変流器CT1の端子S1との間の導通をテスター等で検査し確認する。
(4) 上記(2)で外した電線2の一端と積算電力量計WHの端子1Lとの間の導通をテスター等で検査し確認する。
(5) 外した電線1の一端を接続元の積算電力量計WHの端子1Sに戻す。
(6) 外した電線2の一端を接続元の計器用変流器CT1の端子L1に戻す。
また、特に貫通タイプの計器用変流器の場合は、目視あるいは導通検査では計器用変流器の出力電流の流れる方向を検査できない場合があり、この場合には実際に所定の電源、負荷を繋ぎ、所定の電力を投入し、積算電力量計が単位時間内に既定の電力量値を示すか否かを確認する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
更にまた、電力量計の主回路に対する誤配線による弊害を防止するように工夫したものとしては、電力量計内に検出した電圧値に基づいて配線の正誤を判定する判断部を設けたもの(特許文献1)や、同じく電力量計内に電圧比較部と位相比較部とを設けて配線の正誤を判定するもの(特許文献2)等があった。
【特許文献1】特開2006−71600号公報
【特許文献2】特開2006−300729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記の如き従来の方法や装置においては、配線接続した電線の取り外しに時間や手間を要するのみならず、電線を元の接続へ戻すときに誤配線を起こすおそれがあることや、実際に所定の電源、負荷を連繋し、所定の電力を投入して電力量計の動きを確認する場合には、相応の電源設備や負荷装置を必要とし、それだけ消費電力が大きくなることや、機器破損や感電事故などに繋がる危険性もあり、問題であった。
【0005】
また、上記特許文献1ないし特許文献2に記載のものにおいては、配線接続の正誤を検出する検出手段が電力量計内に組み込まれているため、新たに電力量計を取り付ける配線接続作業時における誤配線を防止することはできても、斯かる検出手段が組み込まれていない電力量計で既になされた配線接続の誤配線の検出には役立たず、電力量計のコスト高にも繋がる等の問題点もあった。
【0006】
そこで本発明は、斯かる従来技術の抱える諸事情に鑑みなされたもので、検査するために主回路並びに計器用変流器と負荷に対する既になされた積算電力量計の配線接続を一々取り外して行う必要がなくそのままにした状態で、また大掛かりな電源設備や負荷装置の連繋を必要とすることもなく、積算電力量計の配線接続の正誤を安全に、且つ迅速、容易、確実に検査することができるその検査方法と検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するために、主として「主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、積算電力量計の電圧端子と電流端子より検出される電圧波形と電流波形とを検査装置本体にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示する。」との手段を採ったことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1と請求項3に係る発明においては、従来と異なり、積算電力量計の計量対象回路並びに計器用変流器と負荷に対する配線接続を一々取り外す時間と煩瑣な手間を必要とすることなくそのままの状態で、また大掛かりな電源設備や負荷装置の連繋を必要とすることもなく、安全且つ迅速、容易、確実に積算電力量計の配線接続の正誤の検査をなすことができる。
また、誤配線の特定を容易、確実になすことができるため、誤配線のときの配線の手直しを迅速、容易、確実になすことができる。
【0009】
請求項2と請求項4に係る発明においては、単相二線、単相三線、三相三線、三相四線に亘る計量対象回路の各配電方式における積算電力量計の配線接続の正誤の検査を、安全に且つ迅速、容易、確実になすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】三相三線配電方式の主回路に対し計器用変流器を用いて接続した従来の積算電力量計の配線接続例である。
【図2】本発明の実施の一例に係る積算電力量計配線接続検査装置のブロック構成図である。
【図3】同上積算電力量計配線接続検査装置における操作スイッチと検査結果表示部を示す説明図である。
【図4】三相四線配電方式の正常時における各相の電圧波形を示す説明図である。
【図5】三相四線配電方式のR相とS相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図6】三相四線配電方式のR相とN相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図7】三相四線および三相三線の配電方式の正常時における各相の電流波形を示す説明図である。
【図8】三相四線および三相三線の配電方式のR相の計器用変流器を逆方向接続した場合の電流波形を示す説明図である。
【図9】三相四線および三相三線の配電方式のR相とS相の計器用変流器を接続違いした場合の電流波形を示す説明図である。
【図10】三相三線配電方式の正常時における各線間電圧波形を示す説明図である。
【図11】三相三線配電方式のR相とS相の接続違いを生じた場合のR-S線間電圧波形を示す説明図である。
【図12】単相三線配電方式の正常時における各相の電圧波形を示す説明図である。
【図13】単相三線配電方式のR相とN相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図14】単相三線配電方式のR相とT相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図15】単相三線配電方式の正常時における各相の電流波形を示す説明図である。
【図16】単相二線配電方式の正常時における各相の電圧波形を示す説明図である。
【図17】単相二線配電方式の正常時における各相の電流波形を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を実施例により、図面(図2ないし図17)に基づいて説明する。
【実施例】
【0012】
図2は、本発明の実施の一例に係る積算電力量計の配線接続検査装置のブロック構成図であり、図示の例は三相四線配電方式の主回路と負荷に対し計器用変流器(CT1、CT2、CT3)を用いて積算電力量計6(WH)を取り付けた場合におけるその積算電力量計6の配線接続の正誤を取り付けた検査装置本体3により検査する状態を示したものである。
【0013】
即ちこの検査装置は、主として、三相四線配電方式の主回路並びに計器用変流器(CT1、CT2、CT3)と負荷に対する積算電力量計6の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において(開閉器MBを遮断して)、この計量対象回路(主回路)に対し内蔵する電源回路17と3個の負荷抵抗(1Ω)を介して検査装置本体3より検査基準となる所定の電圧(2Vの交流電圧)を印加して検査基準電流2Aを流し、積算電力量計6の電圧端子と電流端子を検査装置本体3に接続するとともに、その電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを検査装置本体3で検出し、その検出した電圧波形と電流波形を検査装置本体3にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計6の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部(マイコン)14で判定し表示するようになしたものである。
積算電力量計6の電源側電流端子には、主回路の電源側のR、S、T相へ夫々接続している計器用変流器CT1、CT2、CT3の電源側電流端子が接続されている。また積算電力量計6の各電圧端子には、主回路R、S、T、N相が接続されている。
【0014】
検査装置本体3は、計量対象回路(主回路)に所定の検査基準となる電圧を印加し基準電流を流す電源回路(パワー回路)17と3個の負荷抵抗を内蔵し、そしてアナログ−デジタル変換器(A/D変換器)を内蔵し積算電力量計6より検出される電圧波形と電流波形を介してこの積算電力量計6の配線接続の正誤を判断する制御部(マイコン)14とを備えている。 そしてこの制御部(マイコン)14には、電流増幅回路10、CT比切替スイッチ11、回路選択スイッチ(主回路の配電方式の選択)12、および電圧検出回路13が接続されている。 またこの制御部(マイコン)14には、検査開始スイッチ19と検査結果表示部18が接続されているとともに、更に正弦波発生回路15と位相制御回路16とが接続されている。 位相制御回路16は、制御部(マイコン)14に接続しているとともに、正弦波発生回路15と電源回路(パワー回路)17とに接続している。
電源回路(パワー回路)17は、ここから延びるクリップ7a、7b、7c、7dを介して主回路の電源側のR、S、T、N相へ接続している。 検査装置本体3が内蔵している3個の負荷抵抗からはクリップ9a、9b、9c、9dが延びており、この各クリップ9a〜9dは主回路の負荷側のR、S、T、N相へ接続している。
検査装置本体3の電流増幅回路10からはクランプ式の電流センサ5a、5b、5cが延びており、この電流センサ5a、5b、5cは、計器用変流器CT1、CT2、CT3の電源側電流端子と積算電力量計6の電源側電流端子とを接続する各電線に夫々接続されている。 また、検査装置本体3の電圧検出回路13からはクリップ8a、8b、8c、8dが延びており、この8a〜8dは主回路のR、S、T、N相へ接続している積算電力量計6の各電圧端子に夫々接続している。
計器用変流器CT1、CT2、CT3は、積算電力量計6の電源側電流端子に接続して、夫々主回路のR相、S相、T相の電流計測用に用いられている。
以下に検査方法等につき詳しく説明する。
【0015】
検査装置本体3の正弦波発生回路15は検査の基本波となる周波数50Hzの正弦波を発生しており、その波形を1つは制御部(マイコン)14が内蔵しているA/D変換器へ、もう1つは位相制御回路16へ送られる。位相制御回路16はマイコン14の指示に従って、単相二線、単相三線、三相三線、三相四線の波形を作り出し、パワー回路17へ送る。 パワー回路17は上記のとおり交流電圧が2Vの電源として働き、検査装置本体3内蔵の負荷抵抗1Ωに接続することによって、負荷電流2Aを供給する。パワー回路17へ位相制御回路16から波形が送られるかどうかは、制御部(マイコン)14の指示による。
【0016】
検査装置本体3に電源が投入され、マイコン14が初期状態にある時にはパワー回路17は波形を出力していない状態にある。ここで、検査装置本体3の検査開始スイッチ19を押すと、制御部(マイコン)14は位相制御回路16へ、回路選択スイッチ12の位置に対応した波形を出力するように指示を出す。位相制御回路16からの波形はパワー回路17から出力され、主回路に繋がれたクリップ7a〜7dから計器用変流器CT1〜CT3を経て、クリップ9a〜9dを通り、検査装置本体3の3個の負荷抵抗1Ωに流れ込む。この時、積算電力量計6が正常な接続になっていれば、積算電力量計6の電流端子には計器用変流器の変流比に比例した電流波形が加えられ、電圧端子には検査装置本体3のパワー回路17から出力された電圧が加わっている。電流端子に流れている電流が、電流センサ5a〜5cによって検出され、検査装置本体3の電流増幅回路10で、CT比切替スイッチ11に対応した比率に従って増幅され、マイコン14に内蔵されたA/D変換器に入力される。積算電力量計6の電圧端子の電圧波形はクリップ8a〜8dを経て検査装置本体3の電圧検出回路13で検出され、マイコン14のA/D変換器に入力される。これら検出された電流波形、電圧波形と正弦波発生回路15の基準波形とを、マイコン14にて比較することにより、配線の正誤を判定し、正常なら正常表示を検査結果表示部18へ表示し、誤った配線であれば誤りの原因を波形から判断し、その原因を検査結果表示部18へ表示する。
【0017】
次に、配線の正誤の判定方法および判定結果の表示について説明する。図4は三相四線配電方式における正常配線の場合の検査装置本体3の正弦波発生回路15が作り出した基準波と電圧検出回路13が検出した電圧波形である。R、S、T各相とも同一の電圧値で、基準波とN相を基準にしたR相の電圧R-Nが同相であり、S相は基準波より120°、T相は基準波より240°位相差がある。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とS相を逆に接続した場合を想定する。この場合の各相の波形は図5のようになる。正常な場合に比べて、R相とS相の位相差が逆になり、R相とS相の接続違いを判定する。同様にR相とT相、S相とT相の接続違いを位相差の違いから判定し、その結果をR-Sの場合は図3のLED表示灯20aへ、S-Tの場合は20bへ、T-Rの場合は20cへ点灯する。
【0018】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とN相を逆に接続した場合を想定する。この場合の各相の波形は図6のようになる。正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相とN相の接続違いを判定する。同様にS相とN相、T相とN相の接続違いを位相差の違いから判定し、その結果をR-Nの場合は図3のLED表示灯21aへ、S-Nの場合は21bへ、T-Nの場合は21cへ点灯する。
【0019】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯22aへ点灯する。S相、T相に関しても同様の判定方法から、その結果をS相の場合は22bへ、T相の場合は22cへ点灯する。N相の接続が外れているかを判定する場合では、R相のみに電圧をかけ、S、T相には出力しないようにし、正常時はR相に適正な電圧が現れるが、N相が外れている場合はS、T相の負荷抵抗とパワー回路17のインピーダンスによって分圧され、正常値の1/2以下の電圧になることで判定し、その結果を22dへ点灯する。
【0020】
次に、図7は同配電方式における正常配線の場合の基準波と計器用変流器CT1〜CT3に流れる電流を電流センサ5a〜5cで検知し電流増幅回路10にて適宜に増幅された波形である。R、S、T各相とも同一の電流値で、基準波とR相の電流は同相であり、S相は基準波より120°、T相は基準波より240°位相差がある。
ここで計器用変流器CT1からの配線が積算電力量計6の電流端子で電流方向が逆になるような交差して接続された場合を想定する。この場合のR相の波形は図8のようになる。正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相の電流方向の逆接続を判定する。同様にS相、T相も位相差の違いから判定し、その結果をR相の場合は図3のLED表示灯23aへ、S相の場合は23bへ、T相の場合は23cへ点灯する。
【0021】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相とS相を逆に接続した場合を想定する。この場合の各相の波形は図9のようになる。正常な場合に比べて、R相とS相の位相差が逆になり、R相とS相の相違いを判定する。同様にT相の相違いを位相差の違いから判定し、その結果をR相の場合は図3のLED表示灯25aへ、S相の場合は25bへ、T相の場合は25cへ点灯する。
【0022】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電流は現れないことから電流の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯24aへ点灯する。S相、T相に関しても同様の判定方法から、その結果をS相の場合は24bへ、T相の場合は24cへ点灯する。
【0023】
三相三線配電方式の場合は図2において計器用変流器はCT1とCT3となり、主回路のN相はなく、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出される電圧は図10に示すように、R-S、S-T、T-Rの線間電圧となり、正常配線時の各線間電圧の波形は、基準波よりR-S線間波形は30°、S-T線間波形は150°、T-R線間波形は270°位相差がある。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とS相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-Sの波形は図11のようになる。正常な場合に比べて、180°位相差が広がり、R相とS相の接続違いを判定する。同様にS相とT相、T相とR相の接続違いを位相差の違いから判定し、その結果をR-Sの場合は図3のLED表示灯20aへ、S-Tの場合は20bへ、T-Rの場合は20cへ点灯する。
【0024】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯22aへ点灯する。S相、T相に関しても同様の判定方法から、その結果をS相の場合は22bへ、T相の場合は22cへ点灯する。
【0025】
次に、同配電方式における正常配線の場合の基準波とR、S、T各相の電流波形は三相四線配電方式の図7と同一であることから、図2における計器用変流器CT1、CT3と積算電力量計6との配線の判定および表示は三相四線配電方式のR相とT相に関して同一であるが、S相の電流は直接検出していないことから、S相の電流値と位相差は、R相およびT相の検出値を基に制御部(マイコン)14の演算にて算出している。
【0026】
単相三線配電方式の場合は図2において計器用変流器はCT1とCT3となり、主回路のS相はなく、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出される電圧は図12に示すように、R-N、T-Nの線間電圧となり、正常配線時の各線間電圧の波形は、基準波と線間電圧R-Nは同相、線間電圧T-Nは180°位相差がある。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とN相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-NおよびT-Nの波形は図13のようになる。正常な場合に比べて、R-Nは180°位相差が広がり、T-Nは波高値が2倍になり、R相とN相の接続違いを判定する。同様にT相とN相を逆に接続した場合は、正常な場合に比べて、T-Nは180°位相差が広がり、R-Nは波高値が2倍になり、T相とN相の接続違いを判定し、その結果をR-Nの場合は図3のLED表示灯21aへ、T-Nの場合は21cへ点灯する。
【0027】
次に、電圧端子の配線のR相とT相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-NおよびT-Nの波形は図14のようになる。正常な場合に比べて、R-Nは180°位相差が広がり、T-Nは同相となって、R相とT相の接続違いを判定し、その結果を図3のLED表示灯20cへ点灯する。
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯22aへ点灯する。T相に関しても同様の判定方法から、T相の場合は22cへ点灯する。N相の接続が外れているかを判定する場合では、R相のみに電圧をかけ、T相には出力しないようにし、正常時はR相に適正な電圧が現れるが、N相が外れている場合はT相の負荷抵抗とパワー回路17のインピーダンスによって分圧され、正常値の1/2以下の電圧になることで判定し、その結果を22dへ点灯する。
【0028】
次に、図15は同配電方式における正常配線の場合の基準波と計器用変流器CT1、CT3に流れる電流を電流センサ5a、5cで検知し電流増幅回路10にて適宜に増幅された波形である。R、T各相とも同一の電流値で、基準波とR相の電流は同相であり、T相は基準波より180°位相差がある。
ここで計器用変流器CT1からの配線が積算電力量計6の電流端子で電流方向が逆になるような交差して接続された場合を想定する。この場合には正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相の電流方向の逆接続を判定する。 同様にT相も位相差の違いから判定し、R、T相ともに逆方向接続した場合は、R相とT相を取り違えて配線した場合と同様な判定結果がでるため、これを避けるために主回路にR相、T相別々に単独で電圧をかけ判定する。電圧をかけた相に正常な大きさの電流が現れ、位相差が180°異なるなら逆方向接続になり、他の相に電流が現れた場合は相違いとなる。逆方向接続の結果をR相の場合は図3のLED表示灯23aへ、T相の場合は23cへ点灯する。相違いの結果をR相の場合は図3のLED表示灯25aへ、T相の場合は25cへ点灯する。
【0029】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電流は現れないことから電流の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯24aへ点灯する。T相に関しても同様の判定方法から、T相の場合は24cへ点灯する。
【0030】
単相二線配電方式は図2において計器用変流器はCT1となり、主回路のR相、N相のみで、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出される電圧は図16に示すように、R-N、線間電圧となり、正常配線時の各線間電圧の波形は、基準波と線間電圧R-Nは同相である。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とN相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-Nの波形は、正常な場合に比べて180°位相差が広がり、接続違いを判定する。その結果を図3のLED表示灯21aへ点灯する。
【0031】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、N相の接続が外れている場合も同様な結果となるため判別がつかない。従って、その結果を図3のLED表示灯22a、22d両方へ点灯する。
【0032】
次に、図17は同配電方式における正常配線の場合の基準波と計器用変流器CT1に流れる電流を電流センサ5aで検知し電流増幅回路10にて適宜に増幅された波形である。基準波とR相の電流は同相である。
ここで計器用変流器CT1からの配線が積算電力量計6の電流端子で電流方向が逆になるような交差して接続された場合を想定する。正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相の電流方向の逆接続を判定する。逆方向接続の結果を図3のLED表示灯23aへ点灯する。
【0033】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電流は現れないことから電流の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯24aへ点灯する。
各配電方式において、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出された電圧波形および電流増幅回路10で検出された電流波形が正常である場合は、図3の正常を示すLED表示灯27を点灯する。
正常な状態でなく、前記誤配線を示す条件を満足しない場合、図3のその他の異常を示すLED表示灯26を点灯する。
【符号の説明】
【0034】
CT1、CT2、CT3 計器用変流器
WH 積算電力量計
MB 開閉器(ブレーカ)
S1、S3 計器用変流器の電源側端子
L1、L3 計器用変流器の負荷側端子
P1、P2、P3 積算電力量計の電圧端子
1S、3S 積算電力量計の電源側電流端子
1L、3L 積算電力量計の負荷側電流端子
R、S、T、N 交流電源の各相
1、2 電線
3 検査装置本体
5a〜5c クランプ式電流センサ
6 積算電力量計
7a〜7d 電源側クリップ
8a〜8d 電圧検出用クリップ
9a〜9d 負荷側クリップ
10 電流増幅回路
11 CT比切替スイッチ
12 回路選択スイッチ
13 電圧検出回路
14 制御部(マイコン)
15 正弦波発生回路
16 位相制御回路
17 電源回路(パワー回路)
18 検査結果表示部
19 検査開始スイッチ
20a〜20c、21a〜21c、22a〜22d、23a〜23c、24a〜24c、25a〜25c、26、27
LED
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力を供給する主回路に接続された負荷の使用電力量を計量するための,積算電力量計の主回路並びに計器用変流器と負荷に対する配線接続が正しくなされているか否かを検査する積算電力量計の配線接続検査方法と検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来において、斯かる計器用変流器を用いた積算電力量計の配線接続の正誤の検出は例えば次のようになされていた。 図1は、三相三線の配電方式の主回路に計器用変流器CT1とCT3を用いて積算電力量計WHを接続し、負荷の使用電力量を計測する場合の配線接続例である。 この場合において例えば計器用変流器CT1と積算電力量計WHとの接続の正誤を検査するには、一般的には積算電力量計の電流入力部のインピーダンスの小ささから次のように両者を接続している電線の一端を端子から外し、この外した電線の一端とこの電線の他端が接続している端子との間の導通をテスター等で確認する作業を必要としていた。 実際の作業手順を示すと次のとおりである。
(1) 計器用変流器CT1の電源側端子S1と積算電力量計WHの電源側電流端子1Sとを結んでいる電線1の一端を、その積算電力量計WHの端子1Sから外す。
(2) 計器用変流器CT1の負荷側端子L1と積算電力量計WHの負荷側電流端子1Lとを結んでいる電線2の一端を、その計器用変流器CT1の端子L1から外す。
(3) 上記(1)で外した電線1の一端と計器用変流器CT1の端子S1との間の導通をテスター等で検査し確認する。
(4) 上記(2)で外した電線2の一端と積算電力量計WHの端子1Lとの間の導通をテスター等で検査し確認する。
(5) 外した電線1の一端を接続元の積算電力量計WHの端子1Sに戻す。
(6) 外した電線2の一端を接続元の計器用変流器CT1の端子L1に戻す。
また、特に貫通タイプの計器用変流器の場合は、目視あるいは導通検査では計器用変流器の出力電流の流れる方向を検査できない場合があり、この場合には実際に所定の電源、負荷を繋ぎ、所定の電力を投入し、積算電力量計が単位時間内に既定の電力量値を示すか否かを確認する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
更にまた、電力量計の主回路に対する誤配線による弊害を防止するように工夫したものとしては、電力量計内に検出した電圧値に基づいて配線の正誤を判定する判断部を設けたもの(特許文献1)や、同じく電力量計内に電圧比較部と位相比較部とを設けて配線の正誤を判定するもの(特許文献2)等があった。
【特許文献1】特開2006−71600号公報
【特許文献2】特開2006−300729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記の如き従来の方法や装置においては、配線接続した電線の取り外しに時間や手間を要するのみならず、電線を元の接続へ戻すときに誤配線を起こすおそれがあることや、実際に所定の電源、負荷を連繋し、所定の電力を投入して電力量計の動きを確認する場合には、相応の電源設備や負荷装置を必要とし、それだけ消費電力が大きくなることや、機器破損や感電事故などに繋がる危険性もあり、問題であった。
【0005】
また、上記特許文献1ないし特許文献2に記載のものにおいては、配線接続の正誤を検出する検出手段が電力量計内に組み込まれているため、新たに電力量計を取り付ける配線接続作業時における誤配線を防止することはできても、斯かる検出手段が組み込まれていない電力量計で既になされた配線接続の誤配線の検出には役立たず、電力量計のコスト高にも繋がる等の問題点もあった。
【0006】
そこで本発明は、斯かる従来技術の抱える諸事情に鑑みなされたもので、検査するために主回路並びに計器用変流器と負荷に対する既になされた積算電力量計の配線接続を一々取り外して行う必要がなくそのままにした状態で、また大掛かりな電源設備や負荷装置の連繋を必要とすることもなく、積算電力量計の配線接続の正誤を安全に、且つ迅速、容易、確実に検査することができるその検査方法と検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するために、主として「主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、積算電力量計の電圧端子と電流端子より検出される電圧波形と電流波形とを検査装置本体にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示する。」との手段を採ったことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1と請求項3に係る発明においては、従来と異なり、積算電力量計の計量対象回路並びに計器用変流器と負荷に対する配線接続を一々取り外す時間と煩瑣な手間を必要とすることなくそのままの状態で、また大掛かりな電源設備や負荷装置の連繋を必要とすることもなく、安全且つ迅速、容易、確実に積算電力量計の配線接続の正誤の検査をなすことができる。
また、誤配線の特定を容易、確実になすことができるため、誤配線のときの配線の手直しを迅速、容易、確実になすことができる。
【0009】
請求項2と請求項4に係る発明においては、単相二線、単相三線、三相三線、三相四線に亘る計量対象回路の各配電方式における積算電力量計の配線接続の正誤の検査を、安全に且つ迅速、容易、確実になすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】三相三線配電方式の主回路に対し計器用変流器を用いて接続した従来の積算電力量計の配線接続例である。
【図2】本発明の実施の一例に係る積算電力量計配線接続検査装置のブロック構成図である。
【図3】同上積算電力量計配線接続検査装置における操作スイッチと検査結果表示部を示す説明図である。
【図4】三相四線配電方式の正常時における各相の電圧波形を示す説明図である。
【図5】三相四線配電方式のR相とS相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図6】三相四線配電方式のR相とN相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図7】三相四線および三相三線の配電方式の正常時における各相の電流波形を示す説明図である。
【図8】三相四線および三相三線の配電方式のR相の計器用変流器を逆方向接続した場合の電流波形を示す説明図である。
【図9】三相四線および三相三線の配電方式のR相とS相の計器用変流器を接続違いした場合の電流波形を示す説明図である。
【図10】三相三線配電方式の正常時における各線間電圧波形を示す説明図である。
【図11】三相三線配電方式のR相とS相の接続違いを生じた場合のR-S線間電圧波形を示す説明図である。
【図12】単相三線配電方式の正常時における各相の電圧波形を示す説明図である。
【図13】単相三線配電方式のR相とN相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図14】単相三線配電方式のR相とT相の接続違いを生じた場合の電圧波形を示す説明図である。
【図15】単相三線配電方式の正常時における各相の電流波形を示す説明図である。
【図16】単相二線配電方式の正常時における各相の電圧波形を示す説明図である。
【図17】単相二線配電方式の正常時における各相の電流波形を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を実施例により、図面(図2ないし図17)に基づいて説明する。
【実施例】
【0012】
図2は、本発明の実施の一例に係る積算電力量計の配線接続検査装置のブロック構成図であり、図示の例は三相四線配電方式の主回路と負荷に対し計器用変流器(CT1、CT2、CT3)を用いて積算電力量計6(WH)を取り付けた場合におけるその積算電力量計6の配線接続の正誤を取り付けた検査装置本体3により検査する状態を示したものである。
【0013】
即ちこの検査装置は、主として、三相四線配電方式の主回路並びに計器用変流器(CT1、CT2、CT3)と負荷に対する積算電力量計6の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において(開閉器MBを遮断して)、この計量対象回路(主回路)に対し内蔵する電源回路17と3個の負荷抵抗(1Ω)を介して検査装置本体3より検査基準となる所定の電圧(2Vの交流電圧)を印加して検査基準電流2Aを流し、積算電力量計6の電圧端子と電流端子を検査装置本体3に接続するとともに、その電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを検査装置本体3で検出し、その検出した電圧波形と電流波形を検査装置本体3にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計6の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部(マイコン)14で判定し表示するようになしたものである。
積算電力量計6の電源側電流端子には、主回路の電源側のR、S、T相へ夫々接続している計器用変流器CT1、CT2、CT3の電源側電流端子が接続されている。また積算電力量計6の各電圧端子には、主回路R、S、T、N相が接続されている。
【0014】
検査装置本体3は、計量対象回路(主回路)に所定の検査基準となる電圧を印加し基準電流を流す電源回路(パワー回路)17と3個の負荷抵抗を内蔵し、そしてアナログ−デジタル変換器(A/D変換器)を内蔵し積算電力量計6より検出される電圧波形と電流波形を介してこの積算電力量計6の配線接続の正誤を判断する制御部(マイコン)14とを備えている。 そしてこの制御部(マイコン)14には、電流増幅回路10、CT比切替スイッチ11、回路選択スイッチ(主回路の配電方式の選択)12、および電圧検出回路13が接続されている。 またこの制御部(マイコン)14には、検査開始スイッチ19と検査結果表示部18が接続されているとともに、更に正弦波発生回路15と位相制御回路16とが接続されている。 位相制御回路16は、制御部(マイコン)14に接続しているとともに、正弦波発生回路15と電源回路(パワー回路)17とに接続している。
電源回路(パワー回路)17は、ここから延びるクリップ7a、7b、7c、7dを介して主回路の電源側のR、S、T、N相へ接続している。 検査装置本体3が内蔵している3個の負荷抵抗からはクリップ9a、9b、9c、9dが延びており、この各クリップ9a〜9dは主回路の負荷側のR、S、T、N相へ接続している。
検査装置本体3の電流増幅回路10からはクランプ式の電流センサ5a、5b、5cが延びており、この電流センサ5a、5b、5cは、計器用変流器CT1、CT2、CT3の電源側電流端子と積算電力量計6の電源側電流端子とを接続する各電線に夫々接続されている。 また、検査装置本体3の電圧検出回路13からはクリップ8a、8b、8c、8dが延びており、この8a〜8dは主回路のR、S、T、N相へ接続している積算電力量計6の各電圧端子に夫々接続している。
計器用変流器CT1、CT2、CT3は、積算電力量計6の電源側電流端子に接続して、夫々主回路のR相、S相、T相の電流計測用に用いられている。
以下に検査方法等につき詳しく説明する。
【0015】
検査装置本体3の正弦波発生回路15は検査の基本波となる周波数50Hzの正弦波を発生しており、その波形を1つは制御部(マイコン)14が内蔵しているA/D変換器へ、もう1つは位相制御回路16へ送られる。位相制御回路16はマイコン14の指示に従って、単相二線、単相三線、三相三線、三相四線の波形を作り出し、パワー回路17へ送る。 パワー回路17は上記のとおり交流電圧が2Vの電源として働き、検査装置本体3内蔵の負荷抵抗1Ωに接続することによって、負荷電流2Aを供給する。パワー回路17へ位相制御回路16から波形が送られるかどうかは、制御部(マイコン)14の指示による。
【0016】
検査装置本体3に電源が投入され、マイコン14が初期状態にある時にはパワー回路17は波形を出力していない状態にある。ここで、検査装置本体3の検査開始スイッチ19を押すと、制御部(マイコン)14は位相制御回路16へ、回路選択スイッチ12の位置に対応した波形を出力するように指示を出す。位相制御回路16からの波形はパワー回路17から出力され、主回路に繋がれたクリップ7a〜7dから計器用変流器CT1〜CT3を経て、クリップ9a〜9dを通り、検査装置本体3の3個の負荷抵抗1Ωに流れ込む。この時、積算電力量計6が正常な接続になっていれば、積算電力量計6の電流端子には計器用変流器の変流比に比例した電流波形が加えられ、電圧端子には検査装置本体3のパワー回路17から出力された電圧が加わっている。電流端子に流れている電流が、電流センサ5a〜5cによって検出され、検査装置本体3の電流増幅回路10で、CT比切替スイッチ11に対応した比率に従って増幅され、マイコン14に内蔵されたA/D変換器に入力される。積算電力量計6の電圧端子の電圧波形はクリップ8a〜8dを経て検査装置本体3の電圧検出回路13で検出され、マイコン14のA/D変換器に入力される。これら検出された電流波形、電圧波形と正弦波発生回路15の基準波形とを、マイコン14にて比較することにより、配線の正誤を判定し、正常なら正常表示を検査結果表示部18へ表示し、誤った配線であれば誤りの原因を波形から判断し、その原因を検査結果表示部18へ表示する。
【0017】
次に、配線の正誤の判定方法および判定結果の表示について説明する。図4は三相四線配電方式における正常配線の場合の検査装置本体3の正弦波発生回路15が作り出した基準波と電圧検出回路13が検出した電圧波形である。R、S、T各相とも同一の電圧値で、基準波とN相を基準にしたR相の電圧R-Nが同相であり、S相は基準波より120°、T相は基準波より240°位相差がある。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とS相を逆に接続した場合を想定する。この場合の各相の波形は図5のようになる。正常な場合に比べて、R相とS相の位相差が逆になり、R相とS相の接続違いを判定する。同様にR相とT相、S相とT相の接続違いを位相差の違いから判定し、その結果をR-Sの場合は図3のLED表示灯20aへ、S-Tの場合は20bへ、T-Rの場合は20cへ点灯する。
【0018】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とN相を逆に接続した場合を想定する。この場合の各相の波形は図6のようになる。正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相とN相の接続違いを判定する。同様にS相とN相、T相とN相の接続違いを位相差の違いから判定し、その結果をR-Nの場合は図3のLED表示灯21aへ、S-Nの場合は21bへ、T-Nの場合は21cへ点灯する。
【0019】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯22aへ点灯する。S相、T相に関しても同様の判定方法から、その結果をS相の場合は22bへ、T相の場合は22cへ点灯する。N相の接続が外れているかを判定する場合では、R相のみに電圧をかけ、S、T相には出力しないようにし、正常時はR相に適正な電圧が現れるが、N相が外れている場合はS、T相の負荷抵抗とパワー回路17のインピーダンスによって分圧され、正常値の1/2以下の電圧になることで判定し、その結果を22dへ点灯する。
【0020】
次に、図7は同配電方式における正常配線の場合の基準波と計器用変流器CT1〜CT3に流れる電流を電流センサ5a〜5cで検知し電流増幅回路10にて適宜に増幅された波形である。R、S、T各相とも同一の電流値で、基準波とR相の電流は同相であり、S相は基準波より120°、T相は基準波より240°位相差がある。
ここで計器用変流器CT1からの配線が積算電力量計6の電流端子で電流方向が逆になるような交差して接続された場合を想定する。この場合のR相の波形は図8のようになる。正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相の電流方向の逆接続を判定する。同様にS相、T相も位相差の違いから判定し、その結果をR相の場合は図3のLED表示灯23aへ、S相の場合は23bへ、T相の場合は23cへ点灯する。
【0021】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相とS相を逆に接続した場合を想定する。この場合の各相の波形は図9のようになる。正常な場合に比べて、R相とS相の位相差が逆になり、R相とS相の相違いを判定する。同様にT相の相違いを位相差の違いから判定し、その結果をR相の場合は図3のLED表示灯25aへ、S相の場合は25bへ、T相の場合は25cへ点灯する。
【0022】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電流は現れないことから電流の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯24aへ点灯する。S相、T相に関しても同様の判定方法から、その結果をS相の場合は24bへ、T相の場合は24cへ点灯する。
【0023】
三相三線配電方式の場合は図2において計器用変流器はCT1とCT3となり、主回路のN相はなく、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出される電圧は図10に示すように、R-S、S-T、T-Rの線間電圧となり、正常配線時の各線間電圧の波形は、基準波よりR-S線間波形は30°、S-T線間波形は150°、T-R線間波形は270°位相差がある。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とS相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-Sの波形は図11のようになる。正常な場合に比べて、180°位相差が広がり、R相とS相の接続違いを判定する。同様にS相とT相、T相とR相の接続違いを位相差の違いから判定し、その結果をR-Sの場合は図3のLED表示灯20aへ、S-Tの場合は20bへ、T-Rの場合は20cへ点灯する。
【0024】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯22aへ点灯する。S相、T相に関しても同様の判定方法から、その結果をS相の場合は22bへ、T相の場合は22cへ点灯する。
【0025】
次に、同配電方式における正常配線の場合の基準波とR、S、T各相の電流波形は三相四線配電方式の図7と同一であることから、図2における計器用変流器CT1、CT3と積算電力量計6との配線の判定および表示は三相四線配電方式のR相とT相に関して同一であるが、S相の電流は直接検出していないことから、S相の電流値と位相差は、R相およびT相の検出値を基に制御部(マイコン)14の演算にて算出している。
【0026】
単相三線配電方式の場合は図2において計器用変流器はCT1とCT3となり、主回路のS相はなく、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出される電圧は図12に示すように、R-N、T-Nの線間電圧となり、正常配線時の各線間電圧の波形は、基準波と線間電圧R-Nは同相、線間電圧T-Nは180°位相差がある。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とN相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-NおよびT-Nの波形は図13のようになる。正常な場合に比べて、R-Nは180°位相差が広がり、T-Nは波高値が2倍になり、R相とN相の接続違いを判定する。同様にT相とN相を逆に接続した場合は、正常な場合に比べて、T-Nは180°位相差が広がり、R-Nは波高値が2倍になり、T相とN相の接続違いを判定し、その結果をR-Nの場合は図3のLED表示灯21aへ、T-Nの場合は21cへ点灯する。
【0027】
次に、電圧端子の配線のR相とT相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-NおよびT-Nの波形は図14のようになる。正常な場合に比べて、R-Nは180°位相差が広がり、T-Nは同相となって、R相とT相の接続違いを判定し、その結果を図3のLED表示灯20cへ点灯する。
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯22aへ点灯する。T相に関しても同様の判定方法から、T相の場合は22cへ点灯する。N相の接続が外れているかを判定する場合では、R相のみに電圧をかけ、T相には出力しないようにし、正常時はR相に適正な電圧が現れるが、N相が外れている場合はT相の負荷抵抗とパワー回路17のインピーダンスによって分圧され、正常値の1/2以下の電圧になることで判定し、その結果を22dへ点灯する。
【0028】
次に、図15は同配電方式における正常配線の場合の基準波と計器用変流器CT1、CT3に流れる電流を電流センサ5a、5cで検知し電流増幅回路10にて適宜に増幅された波形である。R、T各相とも同一の電流値で、基準波とR相の電流は同相であり、T相は基準波より180°位相差がある。
ここで計器用変流器CT1からの配線が積算電力量計6の電流端子で電流方向が逆になるような交差して接続された場合を想定する。この場合には正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相の電流方向の逆接続を判定する。 同様にT相も位相差の違いから判定し、R、T相ともに逆方向接続した場合は、R相とT相を取り違えて配線した場合と同様な判定結果がでるため、これを避けるために主回路にR相、T相別々に単独で電圧をかけ判定する。電圧をかけた相に正常な大きさの電流が現れ、位相差が180°異なるなら逆方向接続になり、他の相に電流が現れた場合は相違いとなる。逆方向接続の結果をR相の場合は図3のLED表示灯23aへ、T相の場合は23cへ点灯する。相違いの結果をR相の場合は図3のLED表示灯25aへ、T相の場合は25cへ点灯する。
【0029】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電流は現れないことから電流の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯24aへ点灯する。T相に関しても同様の判定方法から、T相の場合は24cへ点灯する。
【0030】
単相二線配電方式は図2において計器用変流器はCT1となり、主回路のR相、N相のみで、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出される電圧は図16に示すように、R-N、線間電圧となり、正常配線時の各線間電圧の波形は、基準波と線間電圧R-Nは同相である。
ここで積算電力量計6の電圧端子の配線のR相とN相を逆に接続した場合を想定する。この場合の基準波と線間電圧R-Nの波形は、正常な場合に比べて180°位相差が広がり、接続違いを判定する。その結果を図3のLED表示灯21aへ点灯する。
【0031】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電圧端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電圧は現れないことから電圧の大きさから判定し、N相の接続が外れている場合も同様な結果となるため判別がつかない。従って、その結果を図3のLED表示灯22a、22d両方へ点灯する。
【0032】
次に、図17は同配電方式における正常配線の場合の基準波と計器用変流器CT1に流れる電流を電流センサ5aで検知し電流増幅回路10にて適宜に増幅された波形である。基準波とR相の電流は同相である。
ここで計器用変流器CT1からの配線が積算電力量計6の電流端子で電流方向が逆になるような交差して接続された場合を想定する。正常な場合に比べて、基準波とR相の位相差が180°になり、R相の電流方向の逆接続を判定する。逆方向接続の結果を図3のLED表示灯23aへ点灯する。
【0033】
次に、同配電方式にて積算電力量計6の電流端子の配線のR相の接続が外れている場合を想定する。この場合のR相に電流は現れないことから電流の大きさから判定し、その結果を図3のLED表示灯24aへ点灯する。
各配電方式において、検査装置本体3の電圧検出回路13で検出された電圧波形および電流増幅回路10で検出された電流波形が正常である場合は、図3の正常を示すLED表示灯27を点灯する。
正常な状態でなく、前記誤配線を示す条件を満足しない場合、図3のその他の異常を示すLED表示灯26を点灯する。
【符号の説明】
【0034】
CT1、CT2、CT3 計器用変流器
WH 積算電力量計
MB 開閉器(ブレーカ)
S1、S3 計器用変流器の電源側端子
L1、L3 計器用変流器の負荷側端子
P1、P2、P3 積算電力量計の電圧端子
1S、3S 積算電力量計の電源側電流端子
1L、3L 積算電力量計の負荷側電流端子
R、S、T、N 交流電源の各相
1、2 電線
3 検査装置本体
5a〜5c クランプ式電流センサ
6 積算電力量計
7a〜7d 電源側クリップ
8a〜8d 電圧検出用クリップ
9a〜9d 負荷側クリップ
10 電流増幅回路
11 CT比切替スイッチ
12 回路選択スイッチ
13 電圧検出回路
14 制御部(マイコン)
15 正弦波発生回路
16 位相制御回路
17 電源回路(パワー回路)
18 検査結果表示部
19 検査開始スイッチ
20a〜20c、21a〜21c、22a〜22d、23a〜23c、24a〜24c、25a〜25c、26、27
LED
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し内蔵する電源回路と負荷抵抗を介して検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、積算電力量計の電圧端子と電流端子を検査装置本体に接続するとともに、その電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを検査装置本体で検出し、その検出した電圧波形と電流波形を検査装置本体にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査方法。
【請求項2】
請求項1記載の積算電力量計の配線接続検査方法において、検査装置本体に更に、計量対象の主回路として単相二線、単相三線、三相三線、三相四線のいずれかの配電方式を選択する回路選択スイッチを備え、検査装置本体にてその回路選択スイッチにより選択された計量対象の主回路に対応する基準波形を作成し、その基準波形と検出された積算電力量計の電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを夫々位相差と大きさの点で比較することにより、計量対象の主回路の配電方式に応じた積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査方法。
【請求項3】
主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し内蔵する電源回路と負荷抵抗を介して検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、積算電力量計の電圧端子と電流端子を検査装置本体に接続するとともに、その電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを検査装置本体で検出し、その検出した電圧波形と電流波形を検査装置本体にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査装置。
【請求項4】
請求項3記載の積算電力量計の配線接続検査装置において、検査装置本体に更に、計量対象の主回路として単相二線、単相三線、三相三線、三相四線のいずれかの配電方式を選択する回路選択スイッチを備え、検査装置本体にてその回路選択スイッチにより選択された主回路に対応する基準波形を作成し、その基準波形と検出された積算電力量計の電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを夫々位相差と大きさの点で比較することにより、計量対象の主回路の配電方式に応じた積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査装置。
【請求項1】
主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し内蔵する電源回路と負荷抵抗を介して検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、積算電力量計の電圧端子と電流端子を検査装置本体に接続するとともに、その電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを検査装置本体で検出し、その検出した電圧波形と電流波形を検査装置本体にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査方法。
【請求項2】
請求項1記載の積算電力量計の配線接続検査方法において、検査装置本体に更に、計量対象の主回路として単相二線、単相三線、三相三線、三相四線のいずれかの配電方式を選択する回路選択スイッチを備え、検査装置本体にてその回路選択スイッチにより選択された計量対象の主回路に対応する基準波形を作成し、その基準波形と検出された積算電力量計の電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを夫々位相差と大きさの点で比較することにより、計量対象の主回路の配電方式に応じた積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査方法。
【請求項3】
主回路並びに計器用変流器と負荷に対する積算電力量計の配線接続を取り外すことなくそのままの状態となし且つ,主回路への通常の供給電力を遮断した状態において、この計量対象回路に対し内蔵する電源回路と負荷抵抗を介して検査装置本体より検査基準となる所定の電圧を印加して検査基準電流を流し、積算電力量計の電圧端子と電流端子を検査装置本体に接続するとともに、その電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを検査装置本体で検出し、その検出した電圧波形と電流波形を検査装置本体にて作成される基準波形と夫々その位相差と大きさの点で比較することにより、積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査装置。
【請求項4】
請求項3記載の積算電力量計の配線接続検査装置において、検査装置本体に更に、計量対象の主回路として単相二線、単相三線、三相三線、三相四線のいずれかの配電方式を選択する回路選択スイッチを備え、検査装置本体にてその回路選択スイッチにより選択された主回路に対応する基準波形を作成し、その基準波形と検出された積算電力量計の電圧端子と電流端子に流れる電圧波形と電流波形とを夫々位相差と大きさの点で比較することにより、計量対象の主回路の配電方式に応じた積算電力量計の配線接続の正誤を検査装置本体の制御部で判定し表示することを特徴とする積算電力量計の配線接続検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−256102(P2010−256102A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104682(P2009−104682)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(390040844)株式会社かわでん (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(390040844)株式会社かわでん (1)
【Fターム(参考)】
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