説明

空気清浄機

【課題】ガスセンサーが空気汚れを検出し運転を行う状況において、人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機を提供することを目的とする。
【解決手段】ガス検出部7が検出した汚れ度により決定したファンモーター5の運転風量の大小に応じて、本体1に設けた吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量の比率を本体1内に備えた制御部6が制御し、運転風量が大きくなっても人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することができる空気清浄機が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉塵センサーおよびガスセンサーにより室内の空気汚れを検出し、制御部が送風手段を駆動して室内空気を吸い込み、浄化手段を通して清浄化する空気清浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空気清浄機は下記に記載されたものが知られている。
【0003】
以下その空気清浄機について図17および図18を用いて説明する。図に示すように、空気清浄機本体101には、前面パネル102が設けられ、空気を清浄化するためのフィルター103と、フィルター103に通風するファンモーター104と、このファンモーター104を運転制御する制御部105を備えている。また、本体101の側面には室内の空気汚れを検出する光学式の粉塵センサー106を設け、本体101の前面に空気の汚れを検出するガスセンサー107を設けている。
【0004】
上記構成において、粉塵センサー106またはガスセンサー107が汚れを検出したとき、制御部105は粉塵センサー106またはガスセンサー107からの汚れ度の大小によりファンモーター104の回転数を変えて通風量を変化させ、室内の汚れに対応した清浄化運転を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第2758655号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の空気清浄機では、粉塵センサーやガスセンサーが空気汚れを検出すると規定の運転風量で運転するので、使用者が予期しない運転風量で運転を行うことや最大運転風量で運転を行うことで、人体に風が当たり、寒さを感じさせてしまうという課題があり、人体に寒さを感じさせることを低減することが要求されている。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、粉塵センサーやガスセンサーが空気汚れを検出し規定の運転風量で運転を行う状況では、人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、本体に設けた吸気口と、この吸気口から吸気した汚れ空気を清浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気中の汚れ成分を検出する汚れ検出手段と、前記浄化手段により清浄化された空気が本体から吹き出される少なくとも二つ以上の吹出し口と、前記吹出し口の風量の比率を制御する制御部を備え、前記汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する前記送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものである。
【0008】
この手段により送風手段の風量が大きくても人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機が得られる。
【0009】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、室温を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段による室温検出値が所定温度を下回った場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものである。
【0010】
この手段により室温が低い場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機が得られる。
【0011】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、所定温度を任意の温度に設定する操作スイッチを備えるようにしたものである。
【0012】
この手段により室温が低いか否かを判断する温度を使用者が選択することのできる空気清浄機が得られる。
【0013】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、温度検出手段が検出した室温を表示する表示手段を備えるようにしたものである。
【0014】
この手段により使用者に室温を知らせることができる空気清浄機が得られる。
【0015】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、所定温度の設定を表示する表示手段を備えるようにしたものである。
【0016】
この手段により使用者に室温が低いか否かを判断する所定温度を知らせることができる空気清浄機が得られる。
【0017】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、人検出手段を備え、人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものである。
【0018】
この手段により空気清浄機周辺に人が居る場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機が得られる。
【0019】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、吹出し口に人検出手段を備え、前記吹出し口の吹出し方向に人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものである。
【0020】
この手段により吹出し方向に人が居る場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機が得られる。
【0021】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、全ての吹出し方向に人が検出された場合、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量を下げるようにしたものである。
【0022】
この手段により人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできる空気清浄機が得られる。
【0023】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、人検出手段の検出値を有効あるいは無効を切り替える操作スイッチを備えるようにしたものである。
【0024】
この手段により使用者が送風手段の風量を下げるか否かを選択することのできる空気清浄機が得られる。
【0025】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、報知手段を備え、吹出し口の風量の比率が変化した場合に、使用者に知らせるようにしたものである。
【0026】
この手段により風量の比率が変化したことを使用者に知らせることのできる使い勝手の良い空気清浄機が得られる。
【0027】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、吹出し口の風量の比率を強制的に設定する操作スイッチを備えるようにしたものである。
【0028】
この手段により使用者が風量の比率を選択することのできる空気清浄機が得られる。
【0029】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、吹出し口の風量の比率を表示する表示手段を備えるようにしたものである。
【0030】
この手段により使用者が現在の風量の比率を知ることのできる空気清浄機が得られる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、本体に設けた吸気口と、この吸気口から吸気した汚れ空気を清浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気中の汚れ成分を検出する汚れ検出手段と、前記浄化手段により清浄化された空気が本体から吹き出される少なくとも二つ以上の吹出し口と、前記吹出し口の風量の比率を制御する制御部を備え、前記汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する前記送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御することにより、送風手段の風量が大きくても人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0032】
また、室温を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段による室温検出値が所定温度を下回った場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御することにより、室温が低い場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0033】
また、所定温度を任意の温度に設定する操作スイッチを備えることにより、室温が低いか否かを判断する温度を使用者が選択することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0034】
また、温度検出手段が検出した室温を表示する表示手段を備えることにより、使用者に室温を知らせることができるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0035】
また、所定温度の設定を表示する表示手段を備えることにより、使用者に室温が低いか否かを判断する所定温度を知らせることができるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0036】
また、人検出手段を備え、人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御することにより、空気清浄機周辺に人が居る場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0037】
また、吹出し口に人検出手段を備え、前記吹出し口の吹出し方向に人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御することにより、吹出し方向に人が居る場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0038】
また、全ての吹出し方向に人が検出された場合、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量を下げるようにすることにより、人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0039】
また、人検出手段の検出値を有効あるいは無効を切り替える操作スイッチを備えることにより、使用者が送風手段の風量を下げるか否かを選択することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0040】
また、報知手段を備え、吹出し口の風量の比率が変化した場合に、使用者に知らせるようにすることにより、風量の比率が変化したことを使用者に知らせることのできる使い勝手の良い空気清浄機を提供できる。
【0041】
また、吹出し口の風量の比率を強制的に設定する操作スイッチを備えることにより、使用者が風量の比率を選択することのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【0042】
また、吹出し口の風量の比率を表示する表示手段を備えることにより、使用者が現在の風量の比率を知ることのできるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明の請求項1記載の発明は、本体に設けた吸気口と、この吸気口から吸気した汚れ空気を清浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気中の汚れ成分を検出する汚れ検出手段と、前記浄化手段により清浄化された空気が本体から吹き出される少なくとも二つ以上の吹出し口と、前記吹出し口の風量の比率を制御する制御部を備え、前記汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する前記送風手段の風量の大小に応じて、人体に当たる風量を低減し、人体に寒さを感じさせないように、前記吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものであり、送風手段の風量が大きくても人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという作用を有する。
【0044】
また、室温を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段による室温検出値が所定温度を下回った場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものであり、室温が低い場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという作用を有する。
【0045】
また、所定温度を任意の温度に設定する操作スイッチを備えるようにしたものであり、室温が低いか否かを判断する温度を使用者が選択することのできるという作用を有する。
【0046】
また、温度検出手段が検出した室温を表示する表示手段を備えるようにしたものであり、使用者に室温を知らせることができるという作用を有する。
【0047】
また、所定温度の設定を表示する表示手段を備えるようにしたものであり、使用者に室温が低いか否かを判断する所定温度を知らせることができるという作用を有する。
【0048】
また、人検出手段を備え、人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものであり、空気清浄機周辺に人が居る場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという作用を有する。
【0049】
また、吹出し口に人検出手段を備え、前記吹出し口の吹出し方向に人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御するようにしたものであり、吹出し方向に人が居る場合は人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという作用を有する。
【0050】
また、全ての吹出し方向に人が検出された場合、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量を下げるようにしたものであり、人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することのできるという作用を有する。
【0051】
また、人検出手段の検出値を有効あるいは無効を切り替える操作スイッチを備えるようにしたものであり、使用者が送風手段の風量を下げるか否かを選択することのできるという作用を有する。
【0052】
また、報知手段を備え、吹出し口の風量の比率が変化した場合に、使用者に知らせるようにしたものであり、風量の比率が変化したことを使用者に知らせることのできる使い勝手が向上するという作用を有する。
【0053】
また、吹出し口の風量の比率を強制的に設定する操作スイッチを備えるようにしたものであり、使用者が風量の比率を選択することのできるという作用を有する。
【0054】
また、吹出し口の風量の比率を表示する表示手段を備えるようにしたものであり、使用者が現在の風量の比率を知ることのできるという作用を有する。
【0055】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0056】
(実施の形態1)
図1〜図5に示すように、空気清浄機本体1は略箱形に形成され、本体1の正面にはフロントパネル2を設け、このフロントパネル2に吸気口3を形成している。本体1内には空気を清浄化するための浄化手段としてのフィルター4と、このフィルター4に通風する送風手段としてのファンモーター5が備えられ、本体1側面に吹出し口A8と吹出し口B9、本体1上面に吹出し口C10が設けられている。ファンモーター5の駆動により吸気口3から空気が吸い込まれ、フィルター4を通って清浄された後、吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10から吹き出される。
【0057】
本体1左上部には汚れ検出手段としてのガス検出部7が設けられている。ガス検出部7としてはガスセンサーなどがある。
【0058】
またガス検出部7からの汚れ検出値により運転風量を決定するマイクロコンピュータ11と、マイクロコンピュータ11からの出力により吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量割合を制御する制御部6が設けられている。
【0059】
上記構成において、図4に示すようにガス検出部7により検出された汚れ検出値が第1設定値を超えた場合は、運転風量を弱とマイクロコンピュータ11が演算処理し、ファンモーター5に出力する。また、ガス検出部7により検出された汚れ検出値が第2設定値を超えた場合は、運転風量を中とマイクロコンピュータ11が演算処理し、ファンモーター5に出力する。また、ガス検出部7により検出された汚れ検出値が第3設定値を超えた場合は、運転風量を強とマイクロコンピュータ11が演算処理し、ファンモーター5に出力する。
【0060】
本体1の設置に対して、吹出し口A8と吹出し口B9の吹出し方向は側面方向に吹出すため、人が居る可能性が高く、吹出し口C10は上面方向に吹出すため、人が居る可能性が低い。したがって、図5(イ)に示すように、決定した運転風量が弱の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を50%、吹出し口C10の風量割合を0%と制御部6が制御し、決定した運転風量が中の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を40%、吹出し口C10の風量割合を20%と制御部6が制御し、決定した運転風量が強の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を30%、吹出し口C10の風量割合を40%と制御部6が制御し、本体1から人が居る側面方向に吹出す吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を運転風量の増加に反比例し減少するように制御する。
【0061】
このように運転風量が大きくなっても人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することができる。
【0062】
なお、実施の形態1では図5(イ)に示すように風量の割合を制御したが、図5(ロ)に示すように、決定した運転風量が弱の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を30%、吹出し口C10の風量割合を40%と制御部6が制御し、決定した運転風量が中の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を20%、吹出し口C10の風量割合を60%と制御部6が制御し、決定した運転風量が強の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を10%、吹出し口C10の風量割合を80%と風量の割合を制御しても、その作用効果に差異を生じない。
【0063】
(実施の形態2)
本実施の形態は前記実施の形態1と制御方法が異なるのみであり、同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0064】
図6に示すように、汚れ検出手段としてのガス検出部7を設け、このガス検出部7による汚れ検出値により、マイクロコンピュータ11がファンモーター5の運転風量を決定する。さらに温度検出手段としてのサーミスター12を設け、室温を検出している。また、マイクロコンピュータ11内部には所定温度16としての20℃を記憶し、さらに所定温度設定スイッチ13と室温表示14、所定温度表示15を設けている。室温表示14、所定温度表示15としては、液晶などがある。
【0065】
上記構成において、図7と図8を用いて説明する。サーミスター12により検出された室温がマイクロコンピュータ11の内部に記憶されている所定温度16より低い場合は区間Aと判定し、本体1の設置に対して、吹出し口A8と吹出し口B9の吹出し方向は側面方向に吹出すため、人が居る可能性が高く、吹出し口C10は上面方向に吹出すため、人が居る可能性が低いので、制御部6が図8(イ)に示すように、決定した運転風量が弱の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を40%、吹出し口C10の風量割合を20%と制御部6が制御し、決定した運転風量が中の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を30%、吹出し口C10の風量割合を40%と制御部6が制御し、決定した運転風量が強の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を20%、吹出し口C10の風量割合を60%と制御部6が制御する。また、サーミスター12により検出された室温がマイクロコンピュータ11の内部に記憶されている所定温度16より高い場合は区間Bと判定し、制御部6が図8(ロ)に示すように、決定した運転風量に関係なく、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を50%、吹出し口C10の風量割合を0%と制御部6が制御する。さらに、所定温度設定スイッチ13により所定温度16を初期設定値20℃から任意の温度に設定変更することができ、設定されている所定温度16は所定温度表示15で表示、サーミスター12が検出した室温は室温表示14で表示する。
【0066】
このように吹出し風を寒いと感じる室温では、本体1から人が居る側面方向に吹出す吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を運転風量の増加に反比例し減少することで、人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することができる。
【0067】
また、室温が低いか否かの判断を使用者の感覚に合わせることができる。
【0068】
また、使用者に室温や所定温度の設定を知らせることができる。
【0069】
なお、実施の形態2では温度検出手段としてサーミスター12を用いたが、白金測温抵抗体等の接触温度計に限らず、放射温度計等の非接触温度計を用いてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0070】
(実施の形態3)
本実施の形態は前記実施の形態1あるいは2と制御方法が異なるのみであり、同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0071】
図9に示すように、汚れ検出手段としてのガス検出部7を設け、ガス検出部による汚れ検出値により、マイクロコンピュータ11がファンモーター5の運転風量を決定する。また人検出手段としての焦電型赤外線センサ17を設け、人の有無を検出している。
【0072】
上記構成において、焦電型赤外線センサ17が側面方向に人有りを検出した場合、マイクロコンピュータ11からの出力により制御部6が図10(イ)に示すように、決定した運転風量が弱の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を40%、吹出し口C10の風量割合を20%と制御部6が制御し、決定した運転風量が中の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を30%、吹出し口C10の風量割合を40%と制御部6が制御し、決定した運転風量が強の場合は、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を20%、吹出し口C10の風量割合を60%と制御部6が制御する。また、焦電型赤外線センサ17が人無しを検出した場合、マイクロコンピュータ11からの出力により制御部6が図10(ロ)に示すように、決定した運転風量に関係なく、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を50%、吹出し口C10の風量割合を0%と制御部6が制御する。
【0073】
このように空気清浄機周辺に人が居る場合は、本体1から人が居る側面方向に吹出す吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を運転風量の増加に反比例し減少することで、人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することができる。
【0074】
(実施の形態4)
本実施の形態は前記実施の形態1あるいは2と制御方法が異なるのみであり、同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0075】
図11に示すように、汚れ検出手段としてのガス検出部7を設け、ガス検出部による汚れ検出値により、マイクロコンピュータ11がファンモーター5の運転風量を決定する。また人検出手段としての焦電型赤外線センサA18と焦電型赤外線センサB19と焦電型赤外線センサC20を設け、焦電型赤外線センサA18は吹出し口A8の吹出し方向の人の有無を検出し、焦電型赤外線センサB19は吹出し口B9の吹出し方向の人の有無を検出し、焦電型赤外線センサC20は吹出し口C10の吹出し方向の人の有無を検出している。さらに、焦電型赤外線センサA18、焦電型赤外線センサB19、焦電型赤外線センサC20の検出値を無効にするセンサ信号切替スイッチ21を設けている。
【0076】
上記構成において、焦電型赤外線センサA18のみが人有りを検出した場合、マイクロコンピュータ11からの出力により制御部6が図12(ロ)に示すように、吹出し口A8の風量割合を減少させるように吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量割合を制御する。また、焦電型赤外線センサB19のみが人有りを検出した場合は図12(ハ)に示すように、焦電型赤外線センサC20のみが人有りを検出した場合は図12(ニ)に示すように、制御部6が吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量割合を制御する。また、焦電型赤外線センサA18と焦電型赤外線センサB19の二つが人有りを検出した場合、マイクロコンピュータ11からの出力により制御部6が図13(イ)に示すように、吹出し口A8と吹出し口B9の風量割合を減少させるように吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量割合を制御する。また、焦電型赤外線センサA18と焦電型赤外線センサC20の二つが人有りを検出した場合は図13(ロ)に示すように、焦電型赤外線センサB19と焦電型赤外線センサC20の二つが人有りを検出した場合は図13(ハ)に示すように、制御部6が吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量割合を制御する。また、焦電型赤外線センサA18と焦電型赤外線センサB19と焦電型赤外線センサC20すべてで人有りを検出した場合は、図14に示すようにガス検出部7により検出された汚れ検出値が第2設定値を超えた場合の運転風量を弱、第3設定値を超えた場合の運転風量を中と決定し、制御部6が図13(ニ)に示すように吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量割合を制御する。さらに、センサ信号切替スイッチ21により焦電型赤外線センサA18、焦電型赤外線センサB19、焦電型赤外線センサC20の検出値を無効にし、図14に示される運転風量から図4に示される運転風量に変更することができる。
【0077】
このように吹出し方向に人が居る吹出し口の風量を減らすことで人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することができる。
【0078】
また、すべての吹出し方向に人が居る場合は、ファンモーター5の運転風量を下げることで人体に当たる風量を低減でき、人体に寒さを感じさせることを低減することができる。
【0079】
また、使用者が送風手段の風量を下げるか否かを選択することができる。
【0080】
(実施の形態5)
本実施の形態は前記実施の形態1あるいは2と制御方法が異なるのみであり、同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0081】
図15に示すように、汚れ検出手段としてのガス検出部7を設け、このガス検出部7による汚れ検出値により、マイクロコンピュータ11がファンモーター5の運転風量を決定する。また報知手段としてのブザー22、吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10のそれぞれ吹出し口の風量比率を強制的に設定する風量比率設定スイッチ23、前記吹出し口の風量比率を表示する風量比率表示24を設けている。風量比率表示24としては、液晶などがある。
【0082】
上記構成において、各吹出し口の風量の比率が変化した場合は、ブザー22が鳴動する。また、図16に示すように吹出し口A8と吹出し口B9と吹出し口C10の風量の比率を風量比率設定スイッチ23により設定することができる。また、各吹出し口の風量の比率を風量比率表示24で表示する。
【0083】
このように風量の比率が変化したことを使用者は音で知ることができる。
【0084】
また、吹出し口の風量の比率を使用者の使い勝手に合わせることができる。
【0085】
また、使用者に吹出し口の風量の比率の設定を知らせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
吹出し口の風量の比率を制御して人体に当たる風量を低減できるので、居住空間で使用するエアコンや除湿機などの空調機器の風量制御にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施の形態1の空気清浄機の一部破断の外観斜視図
【図2】同空気清浄機の吹出し口の配置を示す背面視図
【図3】同制御ブロック図
【図4】同ガス検出部の汚れレベル値に対する運転風量の相関図
【図5】同運転風量に対する吹出し口の風量比率を示す図
【図6】本発明の実施の形態2の制御ブロック図
【図7】同サーミスターの検出温度と所定温度を示す図
【図8】同運転風量に対する吹出し口の風量比率を示す図
【図9】本発明の実施の形態3の制御ブロック図
【図10】同運転風量に対する吹出し口の風量比率を示す図
【図11】本発明の実施の形態4の制御ブロック図
【図12】同運転風量に対する吹出し口の風量比率を示す図
【図13】同運転風量に対する吹出し口の風量比率を示す図
【図14】同ガス検出部の汚れレベル値に対する運転風量の相関図
【図15】本発明の実施の形態5の制御ブロック図
【図16】同風量比率設定スイッチによる各吹出し口の風量比率を示す図
【図17】従来の空気清浄機の一部破断の外観斜視図
【図18】同ガス検出部の汚れレベル値に対する運転風量の相関図
【符号の説明】
【0088】
1 本体
3 吸気口
4 フィルター(浄化手段)
5 ファンモーター(送風手段)
6 制御部
7 ガス検出部(汚れ検出手段)
8 吹出し口A
9 吹出し口B
10 吹出し口C
12 サーミスター(温度検出手段)
13 所定温度設定スイッチ
14 室温表示
15 所定温度表示
16 所定温度
17 焦電型赤外線センサ(人検出手段)
18 焦電型赤外線センサA(人検出手段)
19 焦電型赤外線センサB(人検出手段)
20 焦電型赤外線センサC(人検出手段)
21 センサ信号切替スイッチ
22 ブザー(報知手段)
23 風量比率設定スイッチ
24 風量比率表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に設けた吸気口と、この吸気口から吸気した汚れ空気を清浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気中の汚れ成分を検出する汚れ検出手段と、前記浄化手段により清浄化された空気が本体から吹き出される少なくとも二つ以上の吹出し口を備えた空気清浄機であって、前記吹出し口の風量の比率を制御する制御部を備え、前記汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する前記送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御することを特徴とする空気清浄機。
【請求項2】
室温を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段による室温検出値が所定温度を下回った場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御するようにした請求項1記載の空気清浄機。
【請求項3】
所定温度を任意の温度に設定する操作スイッチを備えたことを特徴とする請求項2記載の空気清浄機。
【請求項4】
温度検出手段が検出した室温を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項2または3記載の空気清浄機。
【請求項5】
所定温度の設定を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の空気清浄機。
【請求項6】
人検出手段を備え、人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、吹出し口の風量の比率を制御するようにした請求項1記載の空気清浄機。
【請求項7】
吹出し口に人検出手段を備え、前記吹出し口の吹出し方向に人が居ることを検出した場合に、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量の大小に応じて、前記吹出し口の風量の比率を制御するようにした請求項6記載の空気清浄機。
【請求項8】
全ての吹出し方向に人が検出された場合、汚れ検出手段による汚れ検出値により決定する送風手段の風量を下げるようにした請求項7記載の空気清浄機。
【請求項9】
人検出手段の検出値を有効あるいは無効を切り替える操作スイッチを備えたことを特徴とする請求項8記載の空気清浄機。
【請求項10】
報知手段を備え、吹出し口の風量の比率が変化した場合に、使用者に知らせることを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の空気清浄機。
【請求項11】
吹出し口の風量の比率を強制的に設定する操作スイッチを備えたことを特徴とする請求項1〜10いずれかに記載の空気清浄機。
【請求項12】
吹出し口の風量の比率を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜11いずれかに記載の空気清浄機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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