説明

空気調和システム

【課題】専用のコントローラが不要で、安価に空気調和機のサマータイム時間対応ができるようにする。
【解決手段】サマータイム判定手段12がサマータイム設定ボタン11の状態によりタイマー設定記憶部8内のタイマー設定を所定時間進ませるものである。これによって、空気調和機2のサマータイム時間対応に、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和システムを構成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気調和システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空気調和システムでは、例えば図5に記載された空気調和システムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図5において、各種制御信号を送受信する通信部105と、内部時計106と、制御部107と、タイマー設定手段108を備えた空気調和機102と、サマータイム設定機能104を備えた専用コントローラ103を具備した空気調和システム101であって、専用コントローラ103からサマータイム設定を通信部105が受信すると、内部時計106を1時間進ませていた。
【特許文献1】特開2002−122341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、専用コントローラ103からサマータイム設定を行っていた。このためサマータイム時間に対応するためには、専用コントローラの設置が必要であり、高額な費用が発生してしまう課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、空気調和機内に構成されるサマータイム判定手段がサマータイム設定ボタンの状態によりタイマー設定記憶部内のタイマー設定を所定時間進ませることで、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和機のサマータイム時間対応ができる空気調和システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和システムは、通信手段とタイマー設定記憶部と内部時計と制御部とサマータイム設定ボタンとサマータイム判定手段とを備えた空気調和機と、タイマー設定ボタンを備えたリモコンと、タイマー設定機能を備えた集中制御機器を具備した空気調和システムであって、前記サマータイム判定手段が前記サマータイム設定ボタンの状態により前記タイマー設定記憶部内のタイマー設定を所定時間進ませるものである。
【0007】
これによって、空気調和機のサマータイム時間対応に、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和システムを構成することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の空気調和システムは、空気調和機のサマータイム時間対応に、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和システムを構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、通信手段と、タイマー設定記憶部と、内部時計と、制御部と、サマータイム設定ボタンと、サマータイム判定手段とを備えた空気調和機と、タイマー設定ボタンを備えたリモコンと、タイマー設定機能を備えた集中制御機器を具備した空気調和システムであって、サマータイム判定手段がサマータイム設定ボタンの状態によりタイマー設定記憶部内のタイマー設定を所定時間進ませるもので、この構成をなすことにより、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和機のサマータイム時間対応ができる。
【0010】
第2の発明は、空気調和機内にサマータイム表示部を設け、特に、第1の発明のサマータイム時間対応中をサマータイム表示部にてユーザーに通知するもので、この構成をなすことにより、専用のコントローラが設置されていない部屋においても、ユーザーがサマータイム時間対応中を容易に認識することができる。
【0011】
第3の発明は、リモコン内にサマータイム操作ボタンを設け、特に、第1の発明のサマータイム判定手段によるサマータイム判定を、リモコンからの設定信号により行うもので、この構成をなすことにより、天井埋め込み型の空気調和機等のユーザーが容易に操作できない空気調和機においても、空気調和機のサマータイム時間対応にかかる設定作業性並びに安全性の向上を図ることができる。
【0012】
第4の発明は、集中制御機器内にサマータイム操作機能を設け、特に、第1の発明のサマータイム判定手段によるサマータイム判定を、集中制御機器からの設定信号により行うもので、この構成をなすことにより、ビルや工場などの複数の空気調和機を設置している現場においても、空気調和機のサマータイム時間対応にかかる設定作業時間を低減することができる。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和システム1のブロック図を示すものである。
【0015】
図1において、空気調和システム1は、通信手段7とタイマー設定記憶部8と内部時計9と制御部10とサマータイム設定ボタン11とサマータイム判定手段12とを備えた空気調和機2と、タイマー設定ボタン4を備えたリモコン3と、タイマー設定機能6を備えた集中制御機器5とから構成される。以上のように構成された空気調和機において、以下その動作、作用を説明する。
【0016】
通信手段7は、リモコン3及び集中制御機器5と各種制御信号(運転ON、運転OFF、タイマー設定等)を送受信する。
【0017】
タイマー設定記憶部8は、通信手段7で受信したタイマー設定情報(9:00に運転ON、17:00に運転OFF等)を記憶する。
【0018】
制御部10は、内部時計9とタイマー設定記憶部8の時間情報を比較し空気調和機2を運転制御する。
【0019】
サマータイム設定ボタン11は、サマータイム情報(サマータイム許可、サマータイム禁止)を設定する。
【0020】
サマータイム判定手段12は、タイマー設定記憶部8の時間情報を所定時間(1時間、2時間等)進める。
【0021】
以上のように構成された空気調和システム1は、サマータイム判定手段12がサマータイム設定ボタン11の状態によりタイマー設定記憶部8内のタイマー設定を所定時間(1時間、2時間等)進ませるものである。
【0022】
したがって、空気調和機2のサマータイム時間対応に、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和システムを構成することができる。
【0023】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における空気調和システム1のブロック図を示すものである。図2において、実施の形態1で説明した部分については同じ符号を用い説明を省略する。
【0024】
サマータイム表示部13は、サマータイム設定状態を表示(本体LED点灯等)する。
【0025】
以上のように構成された空気調和システム1は、サマータイム時間対応中をサマータイム表示部13にてユーザーに通知するものである。
【0026】
したがって、専用のコントローラが設置されていない部屋においても、ユーザーがサマータイム時間対応中を容易に認識することができる。
【0027】
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における空気調和システム1のブロック図を示すものである。図3において、実施の形態1で説明した部分については同じ符号を用い説明を省略する。
【0028】
サマータイム操作ボタン14は、リモコン3内に備えられ、サマータイム情報(サマータイム許可、サマータイム禁止)を空気調和機2に送信する。
【0029】
以上のように構成された空気調和システム1は、サマータイム判定手段12によるサマータイム判定を、リモコンからの設定信号により行うものである。
【0030】
したがって、天井埋め込み型の空気調和機等のユーザーが容易に操作できない空気調和機においても、空気調和機のサマータイム時間対応を容易に行うことができ、設定にかかる作業性並びに安全性の向上を図ることができる。
【0031】
(実施の形態4)
図4は、本発明の実施の形態4における空気調和システム1のブロック図を示すものである。図4において、実施の形態1で説明した部分については同じ符号を用い説明を省略する。
【0032】
サマータイム操作機能15は、集中制御機器5内に備えられ、サマータイム情報(サマータイム許可、サマータイム禁止)を空気調和機2に送信する。
【0033】
以上のように構成された空気調和システム1は、サマータイム判定手段12によるサマータイム判定を、集中制御機器からの設定信号により行うものである。
【0034】
したがって、ビルや工場などの複数の空気調和機を設置している現場においても、空気調和機のサマータイム時間対応を容易に行うことができ、設定にかかる作業時間を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明の空気調和システムは、サマータイム判定手段がサマータイム設定ボタンの状態によりタイマー設定記憶部内のタイマー設定を所定時間進ませることで、専用のコントローラが不要で、安価に空気調和機のサマータイム時間対応ができるので、
給湯器等の設置型システム機器のサマータイム時間対応にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1における空気調和機のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における空気調和機のブロック図
【図3】本発明の実施の形態3における空気調和機のブロック図
【図4】本発明の実施の形態4における空気調和機のブロック図
【図5】従来の空気調和システムのブロック図
【符号の説明】
【0037】
1 空気調和システム
2 空気調和機
3 リモコン
4 タイマー設定ボタン
5 集中制御機器
6 タイマー設定機能
7 通信手段
8 タイマー設定記憶部
9 内部時計
10 制御部
11 サマータイム設定ボタン
12 サマータイム判定手段
13 サマータイム表示部
14 サマータイム操作ボタン
15 サマータイム操作機能

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信手段とタイマー設定記憶部と内部時計と制御部とサマータイム設定ボタンとサマータイム判定手段とを備えた空気調和機と、タイマー設定ボタンを備えたリモコンとタイマー設定機能を備えた集中制御機器を具備した空気調和システムであって、前記サマータイム判定手段が前記サマータイム設定ボタンの状態により前記タイマー設定記憶部内のタイマー設定を所定時間進ませることを特徴とする空気調和システム。
【請求項2】
サマータイム表示部が空気調和機内に構成され、前記サマータイム表示部がサマータイム設定中をユーザーに通知することを特徴とする、請求項1記載の空気調和システム。
【請求項3】
サマータイム操作ボタンはリモコン内に構成され、前記サマータイム操作ボタンがサマータイム設定許可信号または禁止信号を空気調和機に通知することを特徴とする、請求項1記載の空気調和システム。
【請求項4】
サマータイム操作機能が集中制御機器内に構成され、前記サマータイム操作機能がサマータイム設定許可信号または禁止信号を空気調和機に通知することを特徴とする、請求項1記載の空気調和システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−285615(P2007−285615A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−114182(P2006−114182)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】