空気通路切替装置および車両用空調装置
【課題】いずれの空気通路側を閉じた場合でも完全なシールを得る。
【解決手段】外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して、スライド式ドア12、連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを一方側に構成している。
これによれば、スライド式ドア12と、これを駆動させるために空調ケース3内に構成する連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面の片側に構成したことより、いずれの導入口42、43のシール面にも切り欠き部を設ける必要が無く、いずれの導入口42、43側を閉じた場合においても完全なシールを得ることができる。
【解決手段】外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して、スライド式ドア12、連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを一方側に構成している。
これによれば、スライド式ドア12と、これを駆動させるために空調ケース3内に構成する連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面の片側に構成したことより、いずれの導入口42、43のシール面にも切り欠き部を設ける必要が無く、いずれの導入口42、43側を閉じた場合においても完全なシールを得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気通路切替装置およびそれを用いた車両用空調装置に関するものであり、特に板状のスライド式ドアを連結レバーの回動にてスライドさせて空気通路を切り替えるものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のスライド式ドアを有する空調装置として、下記特許文献1、2に示されているものがある。図9は特許文献1でのスライド式ドアの構造を示す模式図であり、マックスホット状態を示し、図10は図9のスライド式ドアの構造を示す斜視図である。
【0003】
空気通路を形成するケース3と、そのケース3内に、仕切り部11で区切って隣接するように形成され、空気通路と連通する第1、第2空気通路開口部42、43と、その第1、第2空気通路開口部42、43間を移動するスライド式ドア12と、そのスライド式ドア12の略中央部に設けられた連結部23と、ケース3内に回動中心軸37を有し、その回動中心軸37から突出させて設けられた連結レバー35とを備えている。
【0004】
そして、その連結レバー35の先端側が連結部23と回動自在に連結されてスライド式ドア12を第1、第2空気通路開口部42、43間を移動させるリンク機構を成し、回動中心軸37を回転駆動することによりスライド式ドア12が移動して第1、第2空気通路開口部42、43を開閉する空気通路切替装置となっている。回動中心軸37と連結レバー35は、スライド式ドア12よりも空気流れ下流側となっている。
【特許文献1】特開平11−20453号公報
【特許文献2】特開平8−290714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献に示されるスライド式ドアの構造は、いずれも一方の空気通路を閉じた場合にシールが完全ではないという問題点がある。図11ないし図13は、従来技術(特許文献2)での問題点を説明する図である。図11は、車両用空調装置の断面図であり、マックスホット状態を示している。つまり、スライド式ドア12は、冷風バイパス通路6となる第2空気通路開口部43を全閉し、ヒータコア5に連通する第1空気通路開口部42を全開するモードである。このとき、スライド式ドア12と連結レバー35とを連結する連結部23は第2空気通路開口部43内にある。
【0006】
また図12は、図11の車両用空調装置の部分断面図であり、マックスクール状態を示す。スライド式ドア12は、ヒータコア5に連通する第1空気通路開口部42を全閉し、冷風バイパス通路6となる第2空気通路開口部43を全開するモードである。しかしこのとき、上記連結部23は両空気通路(42、43)の仕切り部11を通過して第2空気通路開口部43内へ移動することとなる。図13は、図12中のY−Y断面を示す。つまり、図11と図12との作動を成立させるには、図13に示すように、仕切り部11には連結部23と連結レバー35の回動先端側が通過するための切り欠き部Kを設ける必要がある。
【0007】
このため、図11のマックスホット時には冷風バイパス通路6が全閉されておらず、ヒータコア5を通過すべき冷風の一部が、仕切り部11の切り欠き部Kから冷風バイパス通路6側に洩れてしまうこととなる。また、図12のマックスクール時には第1空気通路開口部42を全閉されておらず、冷風バイパス通路6を通過すべき冷風の一部が、仕切り部11の切り欠き部Kからヒータコア5側に洩れてしまうこととなる。
【0008】
ちなみに、上記特許文献1でシールに関しては明記されていないが、図10に示された構造からも明らかなように、スライド式ドア12両脇の連結レバー35が回動するガイド溝33の切れた部分については上記切り欠き部Kと同様の漏れが発生することが推測でき、いずれの空気通路側を閉じた場合でもシールが完全ではないと思われる。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、いずれの空気通路側を閉じた場合でも完全なシールを得ることのできる空気通路切替装置およびそれを用いた車両用空調装置を提供することにある。なお、図9ないし図13中で説明しなかった符号は、後述する本発明の実施形態での符号と対応するものであり、ここでの説明は省略する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気通路を形成するケース(3)と、
ケース(3)内、もしくはケース(3)の一端部に、仕切り部(11)で区切って隣接するように形成され、空気通路と連通する第1、第2空気通路開口部(42、43)と、
第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動するスライド式ドア(12)と、
スライド式ドア(12)の略中央部に設けられた連結部(23)と、
ケース(3)内に回動中心軸(37)を有し、その回動中心軸(37)から突出させて設けられた連結レバー(35)とを備え、
連結レバー(35)の先端側が連結部(23)と回動自在に連結されてスライド式ドア(12)を第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動させるリンク機構を成し、
回動中心軸(37)を回転駆動することによりスライド式ドア(12)が移動して第1、第2空気通路開口部(42、43)を切り替え開閉する空気通路切替装置において、
第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは第2空気通路開口部(43)のシール面に対して、スライド式ドア(12)、連結部(23)、連結レバー(35)および回動中心軸(37)の全てを一方側に構成していることを特徴としている。
【0011】
この請求項1に記載の発明によれば、スライド式ドア(12)と、これを駆動させるためにケース(3)内に構成する連結部(23)、連結レバー(35)および回動中心軸(37)の全てを、第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは第2空気通路開口部(43)のシール面の片側に構成したことより、いずれの空気通路(42、43)のシール面にも切り欠き部を設ける必要が無く、いずれの空気通路(42、43)側を閉じた場合においても完全なシールを得ることができる。
【0012】
なお、両空気通路(42、43)のシール面は、同一平面上に隣接するように形成するだけではなく、隣接させた両シール面間に略180度から略90度までの間の角度を持たせることもできる。これにより、両空気通路(42、43)のシール面を、従来のように同一平面にしなくても良いことから、レイアウトの自由度を向上させることができ、コンパクトに構成することが容易となる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の空気通路切替装置において、ケース(3)にスライド式ドア(12)の姿勢をガイドするガイド溝(33)と、スライド式ドア(12)にガイド溝(33)内を摺動するガイドピン部(32)とを設けたことを特徴としている。
【0014】
この請求項2に記載の発明によれば、ガイド溝(33)の形状によって、一端側のシール状態から他端側のシール状態までの間のスライド式ドア(12)の姿勢を決めることができる。これにより、いずれの空気通路(42、43)側でもスライド式ドア(12)の同じ片側面で閉塞するようにすればシール部材が片側だけで良くなり、コストを押えることができる。
【0015】
また、これにより、スライド式ドア(12)は回動中心軸(37)から一番遠いシール部の円弧範囲内を回動するのではなく、回動途中でスライド式ドア(12)の平面部を回動中心軸(37)に向けて通過させることもできることより、回動時の干渉範囲を小さくすることができる。なお、ガイドピン部(32)とガイド溝(33)とは、片側側面にのみ設けても良いし、両側側面に設けても良い。
【0016】
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の空気通路切替装置において、ガイド溝(33)の両側終端部を、第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは第2空気通路開口部(43)のシール面に対して略垂直に形成したことを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、シール部材(21)がシール面に垂直に押し付けられるため、確実なシール状態が得られるうえシール部材(21)の磨耗を防ぐことができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置を内外気切替箱(40)に適用した車両用空調装置であり、
ケース(3)は空調ケース(3)であり、
第1空気通路開口部(42)は車室外空気を空調ケース(3)内に導入する外気導入口(42)であり、
第2空気通路開口部(43)は車室内空気を空調ケース(3)内に導入する内気導入口(43)であり、
スライド式ドア(12)は内外気切換ドア(12)であることを特徴としている。
【0018】
この請求項4に記載の発明によれば、車両用空調装置の内外気切替箱(40)を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置をエアミックスドア部に適用した車両用空調装置であり、
空気通路を形成する空調ケース(3)と、
空調ケース(3)の一端側に配設され、空調用の空気を取り込んで空調ケース(3)内に送風する送風手段(2)と、
送風手段(2)から送風される空気と熱交換する熱交換手段(5)と、
送風手段(2)から送風される空気が熱交換手段(5)をバイパスして流れるバイパス通路(6)と、
熱交換手段(5)とバイパス通路(6)との上流側に配置され、熱交換手段(5)に連通する第1空気通路開口部(42)と、バイパス通路(6)に連通する第2空気通路開口部(43)と、第1空気通路開口部(42)と第2空気通路開口部(43)との開口割合を調整するスライド式ドア(12)と、
熱交換手段(5)で熱交換された空気とバイパス通路(6)から供給される空気とを混合させる空気混合部(13)と、
空調ケース(3)の他端側に配設され、空気混合部(13)からの空気を車室内に供給するための吹出開口部(14〜16)とを備えることを特徴としている。
【0020】
この請求項5に記載の発明によれば、車両用空調装置のエアミックスドア部を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第1実施形態)
まず図8を用いて、一般的な車両用空調装置の室内空調ユニット1の概略構成を説明する。図8は、そのための断面模式図である。室内空調ユニット1は通常、車室内前部の計器盤内側に搭載されている。室内空調ユニット1の空調ケース3は、車室内へ向かって送風される空気の通路を構成するものであり、この空調ケース3内に空気冷却手段としてのエバポレータ(冷媒蒸発器)4が設置されている。
【0022】
空調ケース3において、エバポレータ4の上流側には、送風手段としてのブロワユニット2が配置されており、ブロワユニット2には遠心多翼式の送風ファン2aと、この送風ファン2aを駆動する駆動用モータ2bとが備えられている。送風ファン2aの吸入側には、内外気切替箱40が配置されており、この内外気切替箱40内の内外気切替ドア41によって外気(車室外空気)導入口42もしくは内気(車室内空気)導入口43が切り替え開閉される。
【0023】
なお、本実施例では、送風ファン2aの吸入側に、外気または内気で導入した空気から塵埃などの異物を取り除くためのフィルタ8を備えている。また、空調ケース3内で、エバポレータ4の下流側にはエアミックスドア7が配置され、このエアミックスドア7の下流側には、図示しない車両走行用エンジンの冷却水(温水)を熱源として空気を加熱する空気加熱手段(本発明で言う熱交換手段)としての温水式のヒータコア5が設置されている。
【0024】
そして、このヒータコア5の側方(上方部)には、ヒータコア5をバイパスして空気(冷風)を流すバイパス通路としての冷風バイパス通路6が形成されている。エアミックスドア7は、図8では回動可能な板状ドアとなっており、ヒータコア5を通過して再加熱される冷風と、冷風バイパス通路6をそのまま通過する冷風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節するようになっている。従って、エアミックスドア7は車室内への吹出空気の温度調節手段となっている。
【0025】
ヒータコア5で加熱された温風と、冷風バイパス通路6からの冷風とを空気混合部としてのエアミックスチャンバー部13で混合して、所望温度の空気を作り出すようになっている。更に、空調ケース3内でエアミックスチャンバー部13の下流側には、吹出モード切替部と各吹出開口部14〜16とが構成されている。
【0026】
すなわち、車両フロントガラス内面に空気を吹き出すデフロスタ開口部14、車室内乗員の上半身側に向けて空気を吹き出すフェイス開口部15、および車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すフット開口部16が形成されており、これらの吹出開口部14〜16を吹出モードドアとしてのデフロスタドア17、フェイスドア18、フットドア19によって開閉するようになっている。
【0027】
以下、本発明の第1実施形態(請求項1ないし請求項4の適用例)について、添付した図1ないし図4を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における空気通路切替装置を適用したブロワユニット2の断面図であり、外気導入モードの状態を示している。また図2は、図1中のA−A断面図である。
【0028】
本実施形態は、本発明の空気通路切替装置を、上述したような室内空調ユニット1の内外気切替ドア部に適用した実施形態である。よって、ケース3は空気通路を形成する空調ケース3であり、第1空気通路開口部42は車室外空気を空調ケース3内に導入する外気導入口42であり、第2空気通路開口部43は車室内空気を空調ケース3内に導入する内気導入口43となっている。
【0029】
空調ケース3は、樹脂で成形されたものなどであり、送風ファン2aの吸引側と連通するように、空調ケース3の一端部に、仕切り部11で区切って隣接するように外気導入口42と内気導入口43とが略90度の配置で内外切替箱40に形成されている。そして、この外気導入口42と内気導入口43との間を移動して切り替え開閉するスライド式ドア12が設けられている。
【0030】
また、空調ケース3の空気通路開口部脇の片側ケース壁部には、スライド式ドア12が一端側のシール状態から他端側のシール状態まで移動する間のスライド式ドア12の姿勢を決めるためのガイド溝33が形成されている。なお、ガイド溝33の両側終端部は、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して略垂直となるように形成している。
【0031】
スライド式ドア12は、ドア本体12a、連結ピン部(連結部)23、ガイドピン部32、外縁シール部21とから成っている。ドア本体12aは、樹脂などで形成された板状の部材である。 連結ピン部(連結部)23は、ドア本体12aの移動方向長さLの略中央部両側に一体設けられており、後述するリンク機構としての連結レバー35と回動自在に連結するため部分である。
【0032】
ガイドピン部32は、ドア本体12aに一体にして形成され、空調ケース3側のガイド溝33内に嵌まって摺動し、スライド式ドア12の一端側を支持する部分である。また外縁シール部21は、ドア本体12aの外縁部に貼付された発泡ウレタン材ヤ一体成形したエラストマー樹脂などのシール部材であり、外気導入口42と内気導入口43の外縁シール面に圧接されてシールを行うものである。
【0033】
空調ケース3内には回動中心軸37が設けられ、その回動中心軸37から連結レバー35が突出させて設けられている。そして、この連結レバー35の先端側に設けた図示しない連結孔に上記したスライド式ドア12の連結ピン部23が嵌まって回動自在に連結され、スライド式ドア12を移動させるリンク機構となっている。
【0034】
そして、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して、スライド式ドア12、連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを一方側に構成している。なお、スライド式ドア12と連結レバー35とのピン孔結合は、どちら側が凸であっても良い。
【0035】
図3は、図1のブロワユニット2の部分断面図であり、導入モード切り替わりの途中状態を示し、図4は、図1のブロワユニット2の部分断面図であり、内気導入モードの状態を示している。このように、作動としては、回動中心軸37を空調ケース3の外部から回転駆動させることにより、スライド式ドア12は連結レバー35によって中央部が移動され、スライド式ドア12一端部のガイドピン部32がガイド溝33内を摺動することによってスライド式ドア12の姿勢が制御されつつ外気導入口42と内気導入口43との間を移動して切り替え開閉するものである。
【0036】
外気導入口42もしくは内気導入口43から導入された空調用空気は、フィルタ8を通過して塵埃を取り除かれ、そののち送風ファン2aに吸入され、加圧されてエバポレータ4へと送風される。
【0037】
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。先ず、空気通路を形成する空調ケース3と、空調ケース3の一端部に仕切り部11で区切って隣接するように形成された外気導入口42と内気導入口43と、この外気導入口42と内気導入口43との間を移動するスライド式ドア12と、スライド式ドア12の略中央部に設けられた連結ピン部23と、空調ケース3内に回動中心軸37を有し、その回動中心軸37から突出させて設けられた連結レバー35とを備えている。
【0038】
そして、連結レバー35の先端側が連結ピン部23と回動自在に連結されてスライド式ドア12を外気導入口42と内気導入口43との間を移動させるリンク機構を成し、回動中心軸37を回転駆動することによりスライド式ドア12が移動して外気導入口42と内気導入口43とを切り替え開閉する空気通路切替装置において、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して、スライド式ドア12、連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを一方側に構成している。
【0039】
これによれば、スライド式ドア12と、これを駆動させるために空調ケース3内に構成する連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面の片側に構成したことより、いずれの導入口42、43のシール面にも切り欠き部を設ける必要が無く、いずれの導入口42、43側を閉じた場合においても完全なシールを得ることができる。
【0040】
なお、両導入口42、43のシール面は、同一平面上に隣接するように形成するだけではなく、隣接させた両シール面間に略180度から略90度までの間の角度を持たせることもできる。これにより、両導入口42、43のシール面を、従来のように同一平面にしなくても良いことから、レイアウトの自由度を向上させることができ、コンパクトに構成することが容易となる。
【0041】
また、空調ケース3にスライド式ドア12の姿勢をガイドするガイド溝33と、スライド式ドア12にガイド溝33内を摺動するガイドピン部32とを設けている。これによれば、ガイド溝33の形状によって、一端側のシール状態から他端側のシール状態まで移動する間のスライド式ドア12の姿勢を決めることができる。これにより、いずれの導入口42、43側でもスライド式ドア12の同じ片側面で閉塞するようにすればシール部材が片側だけで良くなり、コストを押えることができる。
【0042】
また、これにより、スライド式ドア12は回動中心軸37から一番遠いシール部の円弧範囲内を回動するのではなく、回動途中でスライド式ドア12の平面部を回動中心軸37に向けて通過させることもできることより、回動時の干渉範囲を小さくすることができる。なお、ガイドピン部32とガイド溝33とは、片側側面にのみ設けても良いし、両側側面に設けても良い。
【0043】
また、ガイド溝33の両側終端部を、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して略垂直に形成している。これによれば、シール部材21がシール面に垂直に押し付けられるため、確実なシール状態が得られるうえシール部材21の磨耗を防ぐことができる。
【0044】
また、本発明の空気通路切換装置を内外気切替箱40に適用した車両用空調装置であり、ケース3は空調ケース3であり、第1空気通路開口部42は車室外空気を空調ケース3内に導入する外気導入口42であり、第2空気通路開口部43は車室内空気を空調ケース3内に導入する内気導入口43であり、スライド式ドア12は内外気切換ドア12である。これによれば、車両用空調装置の内外気切替箱40を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。
【0045】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態(請求項5の適用例)における空気通路切替装置を適用したエアミックスドア部の断面図であり、マックスホット状態を示す。また図6は、図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、中間状態を示し、図7は図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、マックスクール状態を示している。
【0046】
本発明の空気通路切換装置をエアミックスドア部に適用した車両用空調装置である。車両用空調装置は前述したように、空気通路を形成する空調ケース3と、空調ケース3の一端側に配設され、空調用の空気を取り込んで空調ケース3内に送風するブロワユニット2と、ブロワユニット2から送風される空気と熱交換するヒータコア5と、ブロワユニット2から送風される空気がヒータコア5をバイパスして流れるバイパス通路6とを有している。
【0047】
そして、ヒータコア5とバイパス通路6との上流側に配置され、ヒータコア5に連通する第1空気通路開口部42と、バイパス通路6に連通する第2空気通路開口部43と、第1空気通路開口部42と第2空気通路開口部43との開口割合を調整するスライド式のエアミックスドア12が配置されている。
【0048】
また、これらの下流側には、ヒータコア5で加熱された温風と冷風バイパス通路6から供給される冷風とを混合させる図示しないエアミックスチャンバー部が形成され、空調ケース3の他端側には、このエアミックスチャンバー部からの空気を車室内に供給するための図示しない各吹出開口部が配設されている。
【0049】
これによれば、車両用空調装置のエアミックスドア部を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。なお図示しないが、本発明の空気通路切替装置を車両用空調装置のヒータコア5の両側に冷風バイパス通路6を持つ三層流エアミックス部に適用して複数のスライド式ドア12を配設しても良い。この場合、複数のスライド式ドア12は異なる大きさや異なる角度で設定されても良い。
【0050】
(その他の実施形態)
上述の各実施形態では、ガイドピン32をスライド式ドア12の移動方向の一端部に設けているが、本発明はこれに限るものではなく、スライド式ドア12の略中央部に設けられた連結部23とスライド式ドア12の移動方向の一端部との間に設けても良い。また、通風方向は、第1実施形態のように第1、第2空気通路開口部42、43からの空気を1つの空気通路に合流させるような使い方であっても良いし、第2実施形態のように1つの空気通路からの空気を第1、第2空気通路開口部42、43に分流させる使い方であっても良い。
【0051】
また、図示しないが、本発明の空気通路切替装置を車両用空調装置のモード切り替え部に適用しても良い。また、上述の実施形態では、本発明の空気通路切替装置を車両用空調装置の通風路の切り替えに用いているが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、車両用空調装置以外の通風路の切り替えに用いても良いし、一つの通風路の開閉に用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1実施形態における空気通路切替装置を適用したブロワユニット2の断面図であり、外気導入モードの状態を示す。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】図1のブロワユニット2の部分断面図であり、導入モード切り替わりの途中状態を示す。
【図4】図1のブロワユニット2の部分断面図であり、内気導入モードの状態を示す。
【図5】本発明の第2実施形態における空気通路切替装置を適用したエアミックスドア部の断面図であり、マックスホット状態を示す。
【図6】図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、中間状態を示す。
【図7】図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、マックスクール状態を示す。
【図8】一般的な車両用空調装置の室内空調ユニット1の概略構成を示す模式図である。
【図9】特許文献1でのスライド式ドアの構造を示す模式図であり、マックスホット状態を示す。
【図10】図9のスライド式ドアの構造を示す斜視図である。
【図11】従来技術(特許文献1)での問題点を説明する車両用空調装置の断面図であり、マックスホット状態を示す。
【図12】図11の車両用空調装置の部分断面図であり、マックスクール状態を示す。
【図13】図12中のY−Y断面を示す。
【符号の説明】
【0053】
2…ブロワユニット(送風手段)
3…ケース、空調ケース
5…ヒータコア(熱交換手段)
6…冷風バイパス通路(バイパス通路)
11…仕切り部
12…スライド式ドア、内外気切換ドア、エアミックスドア
13…エアミックスチャンバー部(空気混合部)
14…デフロスタ開口部(吹出開口部)
15…フェイス開口部(吹出開口部)
16…フット開口部(吹出開口部)
23…連結ピン部(連結部)
32…ガイドピン部
33…ガイド溝
35…連結レバー
37…回動中心軸
40…内外気切替箱
42…第1空気通路開口部、外気導入口
43…第2空気通路開口部、内気導入口
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気通路切替装置およびそれを用いた車両用空調装置に関するものであり、特に板状のスライド式ドアを連結レバーの回動にてスライドさせて空気通路を切り替えるものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のスライド式ドアを有する空調装置として、下記特許文献1、2に示されているものがある。図9は特許文献1でのスライド式ドアの構造を示す模式図であり、マックスホット状態を示し、図10は図9のスライド式ドアの構造を示す斜視図である。
【0003】
空気通路を形成するケース3と、そのケース3内に、仕切り部11で区切って隣接するように形成され、空気通路と連通する第1、第2空気通路開口部42、43と、その第1、第2空気通路開口部42、43間を移動するスライド式ドア12と、そのスライド式ドア12の略中央部に設けられた連結部23と、ケース3内に回動中心軸37を有し、その回動中心軸37から突出させて設けられた連結レバー35とを備えている。
【0004】
そして、その連結レバー35の先端側が連結部23と回動自在に連結されてスライド式ドア12を第1、第2空気通路開口部42、43間を移動させるリンク機構を成し、回動中心軸37を回転駆動することによりスライド式ドア12が移動して第1、第2空気通路開口部42、43を開閉する空気通路切替装置となっている。回動中心軸37と連結レバー35は、スライド式ドア12よりも空気流れ下流側となっている。
【特許文献1】特開平11−20453号公報
【特許文献2】特開平8−290714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献に示されるスライド式ドアの構造は、いずれも一方の空気通路を閉じた場合にシールが完全ではないという問題点がある。図11ないし図13は、従来技術(特許文献2)での問題点を説明する図である。図11は、車両用空調装置の断面図であり、マックスホット状態を示している。つまり、スライド式ドア12は、冷風バイパス通路6となる第2空気通路開口部43を全閉し、ヒータコア5に連通する第1空気通路開口部42を全開するモードである。このとき、スライド式ドア12と連結レバー35とを連結する連結部23は第2空気通路開口部43内にある。
【0006】
また図12は、図11の車両用空調装置の部分断面図であり、マックスクール状態を示す。スライド式ドア12は、ヒータコア5に連通する第1空気通路開口部42を全閉し、冷風バイパス通路6となる第2空気通路開口部43を全開するモードである。しかしこのとき、上記連結部23は両空気通路(42、43)の仕切り部11を通過して第2空気通路開口部43内へ移動することとなる。図13は、図12中のY−Y断面を示す。つまり、図11と図12との作動を成立させるには、図13に示すように、仕切り部11には連結部23と連結レバー35の回動先端側が通過するための切り欠き部Kを設ける必要がある。
【0007】
このため、図11のマックスホット時には冷風バイパス通路6が全閉されておらず、ヒータコア5を通過すべき冷風の一部が、仕切り部11の切り欠き部Kから冷風バイパス通路6側に洩れてしまうこととなる。また、図12のマックスクール時には第1空気通路開口部42を全閉されておらず、冷風バイパス通路6を通過すべき冷風の一部が、仕切り部11の切り欠き部Kからヒータコア5側に洩れてしまうこととなる。
【0008】
ちなみに、上記特許文献1でシールに関しては明記されていないが、図10に示された構造からも明らかなように、スライド式ドア12両脇の連結レバー35が回動するガイド溝33の切れた部分については上記切り欠き部Kと同様の漏れが発生することが推測でき、いずれの空気通路側を閉じた場合でもシールが完全ではないと思われる。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、いずれの空気通路側を閉じた場合でも完全なシールを得ることのできる空気通路切替装置およびそれを用いた車両用空調装置を提供することにある。なお、図9ないし図13中で説明しなかった符号は、後述する本発明の実施形態での符号と対応するものであり、ここでの説明は省略する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気通路を形成するケース(3)と、
ケース(3)内、もしくはケース(3)の一端部に、仕切り部(11)で区切って隣接するように形成され、空気通路と連通する第1、第2空気通路開口部(42、43)と、
第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動するスライド式ドア(12)と、
スライド式ドア(12)の略中央部に設けられた連結部(23)と、
ケース(3)内に回動中心軸(37)を有し、その回動中心軸(37)から突出させて設けられた連結レバー(35)とを備え、
連結レバー(35)の先端側が連結部(23)と回動自在に連結されてスライド式ドア(12)を第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動させるリンク機構を成し、
回動中心軸(37)を回転駆動することによりスライド式ドア(12)が移動して第1、第2空気通路開口部(42、43)を切り替え開閉する空気通路切替装置において、
第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは第2空気通路開口部(43)のシール面に対して、スライド式ドア(12)、連結部(23)、連結レバー(35)および回動中心軸(37)の全てを一方側に構成していることを特徴としている。
【0011】
この請求項1に記載の発明によれば、スライド式ドア(12)と、これを駆動させるためにケース(3)内に構成する連結部(23)、連結レバー(35)および回動中心軸(37)の全てを、第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは第2空気通路開口部(43)のシール面の片側に構成したことより、いずれの空気通路(42、43)のシール面にも切り欠き部を設ける必要が無く、いずれの空気通路(42、43)側を閉じた場合においても完全なシールを得ることができる。
【0012】
なお、両空気通路(42、43)のシール面は、同一平面上に隣接するように形成するだけではなく、隣接させた両シール面間に略180度から略90度までの間の角度を持たせることもできる。これにより、両空気通路(42、43)のシール面を、従来のように同一平面にしなくても良いことから、レイアウトの自由度を向上させることができ、コンパクトに構成することが容易となる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の空気通路切替装置において、ケース(3)にスライド式ドア(12)の姿勢をガイドするガイド溝(33)と、スライド式ドア(12)にガイド溝(33)内を摺動するガイドピン部(32)とを設けたことを特徴としている。
【0014】
この請求項2に記載の発明によれば、ガイド溝(33)の形状によって、一端側のシール状態から他端側のシール状態までの間のスライド式ドア(12)の姿勢を決めることができる。これにより、いずれの空気通路(42、43)側でもスライド式ドア(12)の同じ片側面で閉塞するようにすればシール部材が片側だけで良くなり、コストを押えることができる。
【0015】
また、これにより、スライド式ドア(12)は回動中心軸(37)から一番遠いシール部の円弧範囲内を回動するのではなく、回動途中でスライド式ドア(12)の平面部を回動中心軸(37)に向けて通過させることもできることより、回動時の干渉範囲を小さくすることができる。なお、ガイドピン部(32)とガイド溝(33)とは、片側側面にのみ設けても良いし、両側側面に設けても良い。
【0016】
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の空気通路切替装置において、ガイド溝(33)の両側終端部を、第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは第2空気通路開口部(43)のシール面に対して略垂直に形成したことを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、シール部材(21)がシール面に垂直に押し付けられるため、確実なシール状態が得られるうえシール部材(21)の磨耗を防ぐことができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置を内外気切替箱(40)に適用した車両用空調装置であり、
ケース(3)は空調ケース(3)であり、
第1空気通路開口部(42)は車室外空気を空調ケース(3)内に導入する外気導入口(42)であり、
第2空気通路開口部(43)は車室内空気を空調ケース(3)内に導入する内気導入口(43)であり、
スライド式ドア(12)は内外気切換ドア(12)であることを特徴としている。
【0018】
この請求項4に記載の発明によれば、車両用空調装置の内外気切替箱(40)を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置をエアミックスドア部に適用した車両用空調装置であり、
空気通路を形成する空調ケース(3)と、
空調ケース(3)の一端側に配設され、空調用の空気を取り込んで空調ケース(3)内に送風する送風手段(2)と、
送風手段(2)から送風される空気と熱交換する熱交換手段(5)と、
送風手段(2)から送風される空気が熱交換手段(5)をバイパスして流れるバイパス通路(6)と、
熱交換手段(5)とバイパス通路(6)との上流側に配置され、熱交換手段(5)に連通する第1空気通路開口部(42)と、バイパス通路(6)に連通する第2空気通路開口部(43)と、第1空気通路開口部(42)と第2空気通路開口部(43)との開口割合を調整するスライド式ドア(12)と、
熱交換手段(5)で熱交換された空気とバイパス通路(6)から供給される空気とを混合させる空気混合部(13)と、
空調ケース(3)の他端側に配設され、空気混合部(13)からの空気を車室内に供給するための吹出開口部(14〜16)とを備えることを特徴としている。
【0020】
この請求項5に記載の発明によれば、車両用空調装置のエアミックスドア部を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第1実施形態)
まず図8を用いて、一般的な車両用空調装置の室内空調ユニット1の概略構成を説明する。図8は、そのための断面模式図である。室内空調ユニット1は通常、車室内前部の計器盤内側に搭載されている。室内空調ユニット1の空調ケース3は、車室内へ向かって送風される空気の通路を構成するものであり、この空調ケース3内に空気冷却手段としてのエバポレータ(冷媒蒸発器)4が設置されている。
【0022】
空調ケース3において、エバポレータ4の上流側には、送風手段としてのブロワユニット2が配置されており、ブロワユニット2には遠心多翼式の送風ファン2aと、この送風ファン2aを駆動する駆動用モータ2bとが備えられている。送風ファン2aの吸入側には、内外気切替箱40が配置されており、この内外気切替箱40内の内外気切替ドア41によって外気(車室外空気)導入口42もしくは内気(車室内空気)導入口43が切り替え開閉される。
【0023】
なお、本実施例では、送風ファン2aの吸入側に、外気または内気で導入した空気から塵埃などの異物を取り除くためのフィルタ8を備えている。また、空調ケース3内で、エバポレータ4の下流側にはエアミックスドア7が配置され、このエアミックスドア7の下流側には、図示しない車両走行用エンジンの冷却水(温水)を熱源として空気を加熱する空気加熱手段(本発明で言う熱交換手段)としての温水式のヒータコア5が設置されている。
【0024】
そして、このヒータコア5の側方(上方部)には、ヒータコア5をバイパスして空気(冷風)を流すバイパス通路としての冷風バイパス通路6が形成されている。エアミックスドア7は、図8では回動可能な板状ドアとなっており、ヒータコア5を通過して再加熱される冷風と、冷風バイパス通路6をそのまま通過する冷風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節するようになっている。従って、エアミックスドア7は車室内への吹出空気の温度調節手段となっている。
【0025】
ヒータコア5で加熱された温風と、冷風バイパス通路6からの冷風とを空気混合部としてのエアミックスチャンバー部13で混合して、所望温度の空気を作り出すようになっている。更に、空調ケース3内でエアミックスチャンバー部13の下流側には、吹出モード切替部と各吹出開口部14〜16とが構成されている。
【0026】
すなわち、車両フロントガラス内面に空気を吹き出すデフロスタ開口部14、車室内乗員の上半身側に向けて空気を吹き出すフェイス開口部15、および車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すフット開口部16が形成されており、これらの吹出開口部14〜16を吹出モードドアとしてのデフロスタドア17、フェイスドア18、フットドア19によって開閉するようになっている。
【0027】
以下、本発明の第1実施形態(請求項1ないし請求項4の適用例)について、添付した図1ないし図4を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における空気通路切替装置を適用したブロワユニット2の断面図であり、外気導入モードの状態を示している。また図2は、図1中のA−A断面図である。
【0028】
本実施形態は、本発明の空気通路切替装置を、上述したような室内空調ユニット1の内外気切替ドア部に適用した実施形態である。よって、ケース3は空気通路を形成する空調ケース3であり、第1空気通路開口部42は車室外空気を空調ケース3内に導入する外気導入口42であり、第2空気通路開口部43は車室内空気を空調ケース3内に導入する内気導入口43となっている。
【0029】
空調ケース3は、樹脂で成形されたものなどであり、送風ファン2aの吸引側と連通するように、空調ケース3の一端部に、仕切り部11で区切って隣接するように外気導入口42と内気導入口43とが略90度の配置で内外切替箱40に形成されている。そして、この外気導入口42と内気導入口43との間を移動して切り替え開閉するスライド式ドア12が設けられている。
【0030】
また、空調ケース3の空気通路開口部脇の片側ケース壁部には、スライド式ドア12が一端側のシール状態から他端側のシール状態まで移動する間のスライド式ドア12の姿勢を決めるためのガイド溝33が形成されている。なお、ガイド溝33の両側終端部は、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して略垂直となるように形成している。
【0031】
スライド式ドア12は、ドア本体12a、連結ピン部(連結部)23、ガイドピン部32、外縁シール部21とから成っている。ドア本体12aは、樹脂などで形成された板状の部材である。 連結ピン部(連結部)23は、ドア本体12aの移動方向長さLの略中央部両側に一体設けられており、後述するリンク機構としての連結レバー35と回動自在に連結するため部分である。
【0032】
ガイドピン部32は、ドア本体12aに一体にして形成され、空調ケース3側のガイド溝33内に嵌まって摺動し、スライド式ドア12の一端側を支持する部分である。また外縁シール部21は、ドア本体12aの外縁部に貼付された発泡ウレタン材ヤ一体成形したエラストマー樹脂などのシール部材であり、外気導入口42と内気導入口43の外縁シール面に圧接されてシールを行うものである。
【0033】
空調ケース3内には回動中心軸37が設けられ、その回動中心軸37から連結レバー35が突出させて設けられている。そして、この連結レバー35の先端側に設けた図示しない連結孔に上記したスライド式ドア12の連結ピン部23が嵌まって回動自在に連結され、スライド式ドア12を移動させるリンク機構となっている。
【0034】
そして、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して、スライド式ドア12、連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを一方側に構成している。なお、スライド式ドア12と連結レバー35とのピン孔結合は、どちら側が凸であっても良い。
【0035】
図3は、図1のブロワユニット2の部分断面図であり、導入モード切り替わりの途中状態を示し、図4は、図1のブロワユニット2の部分断面図であり、内気導入モードの状態を示している。このように、作動としては、回動中心軸37を空調ケース3の外部から回転駆動させることにより、スライド式ドア12は連結レバー35によって中央部が移動され、スライド式ドア12一端部のガイドピン部32がガイド溝33内を摺動することによってスライド式ドア12の姿勢が制御されつつ外気導入口42と内気導入口43との間を移動して切り替え開閉するものである。
【0036】
外気導入口42もしくは内気導入口43から導入された空調用空気は、フィルタ8を通過して塵埃を取り除かれ、そののち送風ファン2aに吸入され、加圧されてエバポレータ4へと送風される。
【0037】
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。先ず、空気通路を形成する空調ケース3と、空調ケース3の一端部に仕切り部11で区切って隣接するように形成された外気導入口42と内気導入口43と、この外気導入口42と内気導入口43との間を移動するスライド式ドア12と、スライド式ドア12の略中央部に設けられた連結ピン部23と、空調ケース3内に回動中心軸37を有し、その回動中心軸37から突出させて設けられた連結レバー35とを備えている。
【0038】
そして、連結レバー35の先端側が連結ピン部23と回動自在に連結されてスライド式ドア12を外気導入口42と内気導入口43との間を移動させるリンク機構を成し、回動中心軸37を回転駆動することによりスライド式ドア12が移動して外気導入口42と内気導入口43とを切り替え開閉する空気通路切替装置において、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して、スライド式ドア12、連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを一方側に構成している。
【0039】
これによれば、スライド式ドア12と、これを駆動させるために空調ケース3内に構成する連結ピン部23、連結レバー35および回動中心軸37の全てを、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面の片側に構成したことより、いずれの導入口42、43のシール面にも切り欠き部を設ける必要が無く、いずれの導入口42、43側を閉じた場合においても完全なシールを得ることができる。
【0040】
なお、両導入口42、43のシール面は、同一平面上に隣接するように形成するだけではなく、隣接させた両シール面間に略180度から略90度までの間の角度を持たせることもできる。これにより、両導入口42、43のシール面を、従来のように同一平面にしなくても良いことから、レイアウトの自由度を向上させることができ、コンパクトに構成することが容易となる。
【0041】
また、空調ケース3にスライド式ドア12の姿勢をガイドするガイド溝33と、スライド式ドア12にガイド溝33内を摺動するガイドピン部32とを設けている。これによれば、ガイド溝33の形状によって、一端側のシール状態から他端側のシール状態まで移動する間のスライド式ドア12の姿勢を決めることができる。これにより、いずれの導入口42、43側でもスライド式ドア12の同じ片側面で閉塞するようにすればシール部材が片側だけで良くなり、コストを押えることができる。
【0042】
また、これにより、スライド式ドア12は回動中心軸37から一番遠いシール部の円弧範囲内を回動するのではなく、回動途中でスライド式ドア12の平面部を回動中心軸37に向けて通過させることもできることより、回動時の干渉範囲を小さくすることができる。なお、ガイドピン部32とガイド溝33とは、片側側面にのみ設けても良いし、両側側面に設けても良い。
【0043】
また、ガイド溝33の両側終端部を、外気導入口42のシール面もしくは内気導入口43のシール面に対して略垂直に形成している。これによれば、シール部材21がシール面に垂直に押し付けられるため、確実なシール状態が得られるうえシール部材21の磨耗を防ぐことができる。
【0044】
また、本発明の空気通路切換装置を内外気切替箱40に適用した車両用空調装置であり、ケース3は空調ケース3であり、第1空気通路開口部42は車室外空気を空調ケース3内に導入する外気導入口42であり、第2空気通路開口部43は車室内空気を空調ケース3内に導入する内気導入口43であり、スライド式ドア12は内外気切換ドア12である。これによれば、車両用空調装置の内外気切替箱40を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。
【0045】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態(請求項5の適用例)における空気通路切替装置を適用したエアミックスドア部の断面図であり、マックスホット状態を示す。また図6は、図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、中間状態を示し、図7は図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、マックスクール状態を示している。
【0046】
本発明の空気通路切換装置をエアミックスドア部に適用した車両用空調装置である。車両用空調装置は前述したように、空気通路を形成する空調ケース3と、空調ケース3の一端側に配設され、空調用の空気を取り込んで空調ケース3内に送風するブロワユニット2と、ブロワユニット2から送風される空気と熱交換するヒータコア5と、ブロワユニット2から送風される空気がヒータコア5をバイパスして流れるバイパス通路6とを有している。
【0047】
そして、ヒータコア5とバイパス通路6との上流側に配置され、ヒータコア5に連通する第1空気通路開口部42と、バイパス通路6に連通する第2空気通路開口部43と、第1空気通路開口部42と第2空気通路開口部43との開口割合を調整するスライド式のエアミックスドア12が配置されている。
【0048】
また、これらの下流側には、ヒータコア5で加熱された温風と冷風バイパス通路6から供給される冷風とを混合させる図示しないエアミックスチャンバー部が形成され、空調ケース3の他端側には、このエアミックスチャンバー部からの空気を車室内に供給するための図示しない各吹出開口部が配設されている。
【0049】
これによれば、車両用空調装置のエアミックスドア部を、従来の板ドアやロータリードアを用いたものと比べて省スペースに構成することができる。なお図示しないが、本発明の空気通路切替装置を車両用空調装置のヒータコア5の両側に冷風バイパス通路6を持つ三層流エアミックス部に適用して複数のスライド式ドア12を配設しても良い。この場合、複数のスライド式ドア12は異なる大きさや異なる角度で設定されても良い。
【0050】
(その他の実施形態)
上述の各実施形態では、ガイドピン32をスライド式ドア12の移動方向の一端部に設けているが、本発明はこれに限るものではなく、スライド式ドア12の略中央部に設けられた連結部23とスライド式ドア12の移動方向の一端部との間に設けても良い。また、通風方向は、第1実施形態のように第1、第2空気通路開口部42、43からの空気を1つの空気通路に合流させるような使い方であっても良いし、第2実施形態のように1つの空気通路からの空気を第1、第2空気通路開口部42、43に分流させる使い方であっても良い。
【0051】
また、図示しないが、本発明の空気通路切替装置を車両用空調装置のモード切り替え部に適用しても良い。また、上述の実施形態では、本発明の空気通路切替装置を車両用空調装置の通風路の切り替えに用いているが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、車両用空調装置以外の通風路の切り替えに用いても良いし、一つの通風路の開閉に用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1実施形態における空気通路切替装置を適用したブロワユニット2の断面図であり、外気導入モードの状態を示す。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】図1のブロワユニット2の部分断面図であり、導入モード切り替わりの途中状態を示す。
【図4】図1のブロワユニット2の部分断面図であり、内気導入モードの状態を示す。
【図5】本発明の第2実施形態における空気通路切替装置を適用したエアミックスドア部の断面図であり、マックスホット状態を示す。
【図6】図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、中間状態を示す。
【図7】図5と同じエアミックスドア部の断面図であり、マックスクール状態を示す。
【図8】一般的な車両用空調装置の室内空調ユニット1の概略構成を示す模式図である。
【図9】特許文献1でのスライド式ドアの構造を示す模式図であり、マックスホット状態を示す。
【図10】図9のスライド式ドアの構造を示す斜視図である。
【図11】従来技術(特許文献1)での問題点を説明する車両用空調装置の断面図であり、マックスホット状態を示す。
【図12】図11の車両用空調装置の部分断面図であり、マックスクール状態を示す。
【図13】図12中のY−Y断面を示す。
【符号の説明】
【0053】
2…ブロワユニット(送風手段)
3…ケース、空調ケース
5…ヒータコア(熱交換手段)
6…冷風バイパス通路(バイパス通路)
11…仕切り部
12…スライド式ドア、内外気切換ドア、エアミックスドア
13…エアミックスチャンバー部(空気混合部)
14…デフロスタ開口部(吹出開口部)
15…フェイス開口部(吹出開口部)
16…フット開口部(吹出開口部)
23…連結ピン部(連結部)
32…ガイドピン部
33…ガイド溝
35…連結レバー
37…回動中心軸
40…内外気切替箱
42…第1空気通路開口部、外気導入口
43…第2空気通路開口部、内気導入口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気通路を形成するケース(3)と、
前記ケース(3)内、もしくは前記ケース(3)の一端部に、仕切り部(11)で区切って隣接するように形成され、前記空気通路と連通する第1、第2空気通路開口部(42、43)と、
前記第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動するスライド式ドア(12)と、
前記スライド式ドア(12)の略中央部に設けられた連結部(23)と、
前記ケース(3)内に回動中心軸(37)を有し、その回動中心軸(37)から突出させて設けられた連結レバー(35)とを備え、
前記連結レバー(35)の先端側が前記連結部(23)と回動自在に連結されて前記スライド式ドア(12)を前記第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動させるリンク機構を成し、
前記回動中心軸(37)を回転駆動することにより前記スライド式ドア(12)が移動して前記第1、第2空気通路開口部(42、43)を切り替え開閉する空気通路切替装置において、
前記第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは前記第2空気通路開口部(43)のシール面に対して、前記スライド式ドア(12)、前記連結部(23)、前記連結レバー(35)および前記回動中心軸(37)の全てを一方側に構成していることを特徴とする空気通路切替装置。
【請求項2】
前記ケース(3)に前記スライド式ドア(12)の姿勢をガイドするガイド溝(33)と、前記スライド式ドア(12)に前記ガイド溝(33)内を摺動するガイドピン部(32)とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の空気通路切替装置。
【請求項3】
前記ガイド溝(33)の両側終端部を、前記第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは前記第2空気通路開口部(43)のシール面に対して略垂直に形成したことを特徴とする請求項2に記載の空気通路切替装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置を内外気切替箱(40)に適用した車両用空調装置であり、
前記ケース(3)は空調ケース(3)であり、
前記第1空気通路開口部(42)は車室外空気を前記空調ケース(3)内に導入する外気導入口(42)であり、
前記第2空気通路開口部(43)は車室内空気を前記空調ケース(3)内に導入する内気導入口(43)であり、
前記スライド式ドア(12)は内外気切換ドア(12)であることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置をエアミックスドア部に適用した車両用空調装置であり、
空気通路を形成する空調ケース(3)と、
前記空調ケース(3)の一端側に配設され、空調用の空気を取り込んで前記空調ケース(3)内に送風する送風手段(2)と、
前記送風手段(2)から送風される空気と熱交換する熱交換手段(5)と、
前記送風手段(2)から送風される空気が前記熱交換手段(5)をバイパスして流れるバイパス通路(6)と、
前記熱交換手段(5)と前記バイパス通路(6)との上流側に配置され、前記熱交換手段(5)に連通する前記第1空気通路開口部(42)と、前記バイパス通路(6)に連通する前記第2空気通路開口部(43)と、前記第1空気通路開口部(42)と前記第2空気通路開口部(43)との開口割合を調整する前記スライド式ドア(12)と、
前記熱交換手段(5)で熱交換された空気と前記バイパス通路(6)から供給される空気とを混合させる空気混合部(13)と、
前記空調ケース(3)の他端側に配設され、前記空気混合部(13)からの空気を車室内に供給するための吹出開口部(14〜16)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項1】
空気通路を形成するケース(3)と、
前記ケース(3)内、もしくは前記ケース(3)の一端部に、仕切り部(11)で区切って隣接するように形成され、前記空気通路と連通する第1、第2空気通路開口部(42、43)と、
前記第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動するスライド式ドア(12)と、
前記スライド式ドア(12)の略中央部に設けられた連結部(23)と、
前記ケース(3)内に回動中心軸(37)を有し、その回動中心軸(37)から突出させて設けられた連結レバー(35)とを備え、
前記連結レバー(35)の先端側が前記連結部(23)と回動自在に連結されて前記スライド式ドア(12)を前記第1、第2空気通路開口部(42、43)間を移動させるリンク機構を成し、
前記回動中心軸(37)を回転駆動することにより前記スライド式ドア(12)が移動して前記第1、第2空気通路開口部(42、43)を切り替え開閉する空気通路切替装置において、
前記第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは前記第2空気通路開口部(43)のシール面に対して、前記スライド式ドア(12)、前記連結部(23)、前記連結レバー(35)および前記回動中心軸(37)の全てを一方側に構成していることを特徴とする空気通路切替装置。
【請求項2】
前記ケース(3)に前記スライド式ドア(12)の姿勢をガイドするガイド溝(33)と、前記スライド式ドア(12)に前記ガイド溝(33)内を摺動するガイドピン部(32)とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の空気通路切替装置。
【請求項3】
前記ガイド溝(33)の両側終端部を、前記第1空気通路開口部(42)のシール面もしくは前記第2空気通路開口部(43)のシール面に対して略垂直に形成したことを特徴とする請求項2に記載の空気通路切替装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置を内外気切替箱(40)に適用した車両用空調装置であり、
前記ケース(3)は空調ケース(3)であり、
前記第1空気通路開口部(42)は車室外空気を前記空調ケース(3)内に導入する外気導入口(42)であり、
前記第2空気通路開口部(43)は車室内空気を前記空調ケース(3)内に導入する内気導入口(43)であり、
前記スライド式ドア(12)は内外気切換ドア(12)であることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の空気通路切換装置をエアミックスドア部に適用した車両用空調装置であり、
空気通路を形成する空調ケース(3)と、
前記空調ケース(3)の一端側に配設され、空調用の空気を取り込んで前記空調ケース(3)内に送風する送風手段(2)と、
前記送風手段(2)から送風される空気と熱交換する熱交換手段(5)と、
前記送風手段(2)から送風される空気が前記熱交換手段(5)をバイパスして流れるバイパス通路(6)と、
前記熱交換手段(5)と前記バイパス通路(6)との上流側に配置され、前記熱交換手段(5)に連通する前記第1空気通路開口部(42)と、前記バイパス通路(6)に連通する前記第2空気通路開口部(43)と、前記第1空気通路開口部(42)と前記第2空気通路開口部(43)との開口割合を調整する前記スライド式ドア(12)と、
前記熱交換手段(5)で熱交換された空気と前記バイパス通路(6)から供給される空気とを混合させる空気混合部(13)と、
前記空調ケース(3)の他端側に配設され、前記空気混合部(13)からの空気を車室内に供給するための吹出開口部(14〜16)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
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【図5】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−269111(P2007−269111A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95617(P2006−95617)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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