説明

空調用フィルタ装置

【課題】振動等によってフィルタの固定が勝手に解除されてしまうのを防止し、また、フィルタの取替作業が迅速に行える空調用フィルタ装置を提供する。
【解決手段】フィルタ装置はフィルタ50を固定するフィルタ押え装置65を有し、フィルタ押え装置65は、フィルタ50を固定するフィルタ固定位置Aとフィルタ50の固定を解除するフィルタ固定解除位置Bとに回動自在な押え用ハンドル66が仕切板52に設けられ、ハンドル66が固定位置Aにある場合、フィルタ50が受け部材とハンドル66の押圧面72との間に挟持され、ハンドル66が固定解除位置Bにある場合、ハンドル66の押圧面72がフィルタ50から外れて退避し、ハンドル66を受け部材に向かって付勢するスプリング67と、ハンドル66の回動を固定位置Aと固定解除位置Bとにおいて固定する回動阻止手段68とが備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタをフィルタ押え装置によって固定する空調用フィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空調用フィルタ装置は、フィルタを固定するためのフィルタ押え装置を有している。フィルタ押え装置としては、例えば、図20〜図22に示すように、フィルタ11を受け具12に押し付けて固定するものがある。受け具12には軸部材13が立設され、受け具12とともにフィルタ11を挟持する締付板14が軸部材13に挿通されている。軸部材13には、締付板14を受け具12側へ付勢するスプリング15が外嵌されている。
【0003】
締付板14は、フィルタ11を固定する固定位置Aと、フィルタ11の固定を解除する固定解除位置Bとに回動自在である。図20,図22の実線に示すように、締付板14が固定位置Aにある場合、フィルタ11が受け具12と締付板14との間に挟持され、図21,図22の仮想線に示すように、締付板14が固定解除位置Bにある場合、締付板14がフィルタ11から外れて退避する。
【0004】
これによると、フィルタ11を取り替える場合、図21,図22の仮想線に示すように、作業者は締付板14を固定位置Aから固定解除位置Bへ回動させる。これにより、締付板14がフィルタ11から外れて退避し、フィルタ11を受け具12から離脱させて取り替えることができる。
【0005】
取り替えたフィルタ11を受け具12側に押し当て、図20,図22の実線に示すように、締付板14を固定解除位置Bから固定位置Aへ回動させることにより、フィルタ11が受け具12と締付板14との間に挟持される。
【0006】
尚、上記のような構成を有するフィルタ押え装置16は例えば下記特許文献1に記載されている。
また、下記特許文献2には、フィルタをフィルタ取付フレームに装着するフィルタ締付装置が記載されている。フィルタ取付フレームには、ばねを内蔵したばね筒が設けられている。ばねは、ばね筒の内側端面と、ばね筒の内面を移動可能とした摺動板との間に挟まれている。引張棒がばね筒を貫通して配設され、引張棒の一端が摺動板に固定されている。また、引張棒の他端には、フィルタのフィルタ枠に引掛けるための鈎形部が形成されている。これによると、ばねの付勢力によって、摺動板がフィルタ取付フレーム側に付勢され、フィルタがフィルタ取付フレームに押圧されて密着する。
【特許文献1】実開平6−41818
【特許文献2】特開平9−225233
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら上記の従来形式では、図21,図22の仮想線で示すように、締付板14を固定解除位置Bにしてフィルタ11の取り替え作業を行っているとき、古いフィルタ11を取り外した後、新しいフィルタ11に取り替える前に、作業者が誤って締付板14に接触し、締付板14が不用意に固定解除位置Bから固定位置Aへ回動してしまうといった問題がある。この場合、締付板14を固定位置Aから固定解除位置Bへ戻してから、新しいフィルタ11に取り替えなければならず、取り替え作業に手間がかかる。
【0008】
また、図20,図22の実線で示すように、締付板14を固定位置Aにして、フィルタ11を受け具12と締付板14との間で挟持しているとき、スプリング15の付勢力が弱いと、振動等によって締付板14が不用意に固定位置Aから固定解除位置Bに回動してフィルタ11から外れ、フィルタ11の固定が勝手に解除されてしまうといった問題がある。
【0009】
また、上記特許文献2に示されたフィルタ締付装置では、引張棒の鈎形部の先端がフィルタに食い込むため、フィルタが損傷する虞れがある。
本発明は、振動等によってフィルタの固定が勝手に解除されてしまうのを防止することができ、また、フィルタの取り替え作業が迅速に行える空調用フィルタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本第1発明は、フィルタをフィルタ押さえ装置によってフィルタ用枠の受け部材側に押して固定する空調用フィルタ装置であって、
フィルタ押さえ装置は、フィルタを固定するフィルタ固定位置とフィルタの固定を解除するフィルタ固定解除位置とに回動自在な押え用ハンドルがハンドル支持部材に設けられ、
押え用ハンドルがフィルタ固定位置にある場合、フィルタが受け部材と押え用ハンドルに設けられた押圧面との間に挟持され、
押え用ハンドルがフィルタ固定解除位置にある場合、押圧面がフィルタから退避し、
押え用ハンドルを受け部材の側へ付勢する付勢部材と、押え用ハンドルの回動をフィルタ固定解除位置において固定する回動阻止手段とが備えられているものである。
【0011】
これによると、フィルタを取り替える場合、押え用ハンドルをフィルタ固定位置からフィルタ固定解除位置に回動させる。これにより、押え用ハンドルの押圧面がフィルタから外れて退避し、フィルタの固定が解除されるため、フィルタを取り外して、新しいフィルタに取り替えることができる。
【0012】
この際、押え用ハンドルの回動は回動阻止手段によってフィルタ固定解除位置に固定されている。このため、古いフィルタを取り外した後、新しいフィルタに取り替える前に、作業者が誤って押え用ハンドルに接触しても、押え用ハンドルは、不用意にフィルタ固定解除位置からフィルタ固定位置へ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置に保たれる。これにより、フィルタの取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0013】
その後、取り替えたフィルタを受け部材側に押し当て、回動阻止手段による押え用ハンドルの固定を解除して、押え用ハンドルをフィルタ固定解除位置からフィルタ固定位置へ回動させることにより、フィルタが受け部材と押え用ハンドルの押圧面との間に挟持される。この際、押え用ハンドルの押圧面でフィルタを押えているため、フィルタの損傷を防止することができる。
【0014】
本第2発明は、回動阻止手段は押え用ハンドルの回動をフィルタ固定位置において固定するものである。
これによると、押え用ハンドルをフィルタ固定位置へ回動させた際、フィルタ固定位置において押え用ハンドルの回動は回動阻止手段によって固定されるため、振動等によって押え用ハンドルが不用意にフィルタ固定位置からフィルタ固定解除位置に回動して押圧面がフィルタから外れてしまうことはなく、フィルタの固定が勝手に解除されてしまうのを確実に防止することができる。
【0015】
本第3発明は、ハンドル支持部材は複数のフィルタ間に設けられ、
押え用ハンドルがフィルタ固定位置にある場合、ハンドル支持部材の両側方のフィルタが受け部材と押え用ハンドルの押圧面との間に挟持され、
押え用ハンドルがフィルタ固定解除位置にある場合、押圧面がハンドル支持部材の両側のフィルタから退避するものである。
【0016】
これによると、ハンドル支持部材の両側方のフィルタを共通の押え用ハンドルで固定することができるため、フィルタの数量に対するフィルタ押え装置の数量を削減することができる。
【0017】
本第4発明は、付勢部材の付勢力に抗して押え用ハンドルを回動阻止解除位置まで引き出すことによって、回動阻止手段による押え用ハンドルの固定が解除されるものである。
これによると、押え用ハンドルを回動阻止解除位置まで引き出すことによって、押え用ハンドルの固定が解除され、この状態で、押え用ハンドルをフィルタ固定位置とフィルタ固定解除位置とに回動することができる。
【0018】
本第5発明は、押え用ハンドルは、取っ手部材と、取っ手部材に設けられた軸部材とを有し、
軸部材は、ハンドル支持部材に形成された回動阻止用孔部に軸心方向に移動自在に挿通され、且つ、回動を許容する回動許容部と回動を阻止する回動阻止部とを有し、
回動阻止用孔部は孔部周縁に孔側係合部を有し、
軸部材の回動許容部は、軸心から軸外縁までの最大距離が軸心から前記孔側係合部までの距離よりも短く形成され、
軸部材の回動阻止部は、軸心から軸外縁までの最大距離が軸心から前記孔側係合部までの距離より長く且つ前記孔側係合部に回動方向において係合する軸側係合部を有し、
押さえハンドルの軸心方向の移動によって、回動許容部または回動阻止部が回動阻止用孔部に嵌め込まれるものである。
【0019】
これによると、押え用ハンドルが付勢部材の付勢力によって回動阻止解除位置よりも受け部材側に近い奥側へ押し込まれている状態では、軸部材の回動阻止部が回動阻止用孔部に嵌まり込んで、軸側係合部が軸部材の回動方向において孔側係合部に係合する。これにより、軸部材の回動が阻止されるため、押え用ハンドルの回動が固定される。
【0020】
また、押え用ハンドルを回動阻止解除位置まで引き出した場合、軸部材の回動阻止部が回動阻止用孔部から脱抜されるとともに回動許容部が回動阻止用孔部に嵌め込まれる。これにより、軸側係合部が孔側係合部から離脱するため、軸部材の回動が可能となり、押え用ハンドルを回動することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明では、フィルタの取り替え作業中、押え用ハンドルの回動は回動阻止手段によってフィルタ固定解除位置に固定されるため、作業者が誤って押え用ハンドルに接触しても、押え用ハンドルは、不用意にフィルタ固定解除位置からフィルタ固定位置へ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置に保たれる。これにより、取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0022】
フィルタを受け部材側に押し当て、回動阻止手段による押え用ハンドルの固定を解除して、押え用ハンドルをフィルタ固定解除位置からフィルタ固定位置へ回動させることにより、フィルタが受け部材と押え用ハンドルの押圧面との間に挟持される。フィルタ固定位置において押え用ハンドルの回動は回動阻止手段によって固定されるため、振動等によって押え用ハンドルが不用意にフィルタ固定位置からフィルタ固定解除位置に回動することはなく、フィルタの固定が勝手に解除されてしまうのを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明における第1の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、31は空気調和機であり、その本体ケーシング32は、外部空気が流入する外気流入口33と供給空気を送出する送気口34との間に、上流側から下流側へ順次に、フィルタ室35、加湿器室36、コイル室37、送風機室38を有している。
【0024】
フィルタ室35の内部には空調用のフィルタ装置41が設けられ、加湿器室36の内部には蒸気コイル42が設けられ、コイル室37の内部には冷却コイル43と再熱コイル44とが設けられ、送風機室38の内部にはモータ45で駆動される送風機46が設けられている。
【0025】
図2に示すように、上記フィルタ装置41は、フィルタ用枠49と、フィルタ用枠49に収納される複数のフィルタ50とを有している。図3に示すように、フィルタ用枠49は、フィルタ50を乗せる乗せ台51と、乗せ台51に立設された複数の仕切板52(ハンドル支持部材の一例)と、各仕切板52の上端前部に連結された連結部材53と、乗せ台51に立設されて仕切板52の後側に位置する枠フレーム体54とを有している。
【0026】
枠フレーム体54は、上下方向に長いチャンネル状の複数の受け部材55を有している。各仕切板52の後端部(奥端部)は各受け部材55に連結されている。各仕切板52間には、フィルタ50を収納する収納空間56が形成されており、仕切板52はフィルタ50を左右方向(幅方向)において固定するガイド部の役割も兼ねている。
【0027】
図3,図4に示すように、仕切板52は、その前端部に直角に屈曲された前板部58と、前板部58の側端から後方(奥方)へ屈曲した屈曲板部59と、前板部58の後方(奥方)に形成された上下複数の奥板部60とからなる。
【0028】
図2,図4に示すように、フィルタ50は、四角箱型状の中性能フィルタ部材61と、中性能フィルタ部材61の上流側前面に重ね合わせられたプレフィルタ部材62とからなる。複数のフィルタ50は上下に積み重ねられて収納空間56に収納されている。尚、中性能フィルタ部材61と受け部材55との間にはパッキン63が設けられている。
【0029】
各仕切板52には、各フィルタ50を受け部材55の側に押して固定するフィルタ押え装置65が複数設けられている。
図4,図5に示すように、フィルタ押え装置65は、フィルタ50を固定するフィルタ固定位置Aとフィルタ50の固定を解除するフィルタ固定解除位置Bとに回動自在な押え用ハンドル66と、押え用ハンドル66を受け部材55の側(後側)へ付勢するコイル状のスプリング67(付勢部材の一例)と、押え用ハンドル66の回動をフィルタ固定位置Aとフィルタ固定解除位置Bとにおいて固定する回動阻止手段68とを有している。
【0030】
図4〜図6に示すように、押え用ハンドル66は、軸部材69と、軸部材69の前端に設けられた角座部70と、角座部70に設けられた環状の取っ手部材71とを有している。取っ手部材71は、仕切板52の左右両側方に収納されたフィルタ50を後方へ押圧する平坦な押圧面72を有している。
【0031】
軸部材69は、仕切板52の前板部58に形成された孔部73と奥板部60に形成された回動阻止用孔部74とに、回動自在且つ軸心方向へ移動自在に挿通されている。尚、孔部73は円形状である。また、図7に示すように、回動阻止用孔部74は、四角形状であり、孔部周縁に四つの平坦な孔側係合面75(孔側係合部の一例)を有している。
【0032】
図4,図6に示すように、スプリング67は、軸部材69に外嵌されており、前板部58と軸部材69に取り付けられた止め輪80との間に保持されている。
図4,図7に示すように、軸部材69は、軸部材69の回動を許容する回動許容部77と、軸部材69の回動を阻止する回動阻止部78とを有している。回動許容部77は、断面円形状であり、軸部材69の後端に形成されている。尚、軸部材69の回動許容部77の半径R(軸心から軸外縁までの最大距離の一例)は、軸部材69の軸心から孔側係合面75までの最短距離Sよりも短く形成されている。
また、回動阻止部78は、回動許容部77の前隣に形成され、外周に四つの平坦な軸側係合面79(軸側係合部の一例)を形成した四角形状の断面を有する。これら軸側係合面79は軸部材69の回動方向において孔側係合面75に係合する。尚、軸部材69の回動阻止部78の軸心から軸外縁までの最大距離Tは、軸部材69の軸心から孔側係合面75までの最短距離Sよりも長く形成されている。
上記回動阻止手段68は回動阻止部78の軸側係合面79と回動阻止用孔部74の孔側係合面75とで構成されている。
【0033】
図8に示すように、押え用ハンドル66は、角座部70が仕切板52の前板部58に当接する退入位置C(図8(c)参照)と、角座部70が前板部58の前方へ離間するとともに押圧面72がプレフィルタ部材62の前方へ離間する回動阻止解除位置D(図8(b)参照)との間で、軸部材69の軸心方向(前後方向)へ移動自在に構成されている。尚、押え用ハンドル66はスプリング67の付勢力によって回動阻止解除位置Dから退入位置Cに向かって付勢されている。
【0034】
図8(c)に示すように、押え用ハンドル66が退入位置Cにある場合、図7(a)に示すように、軸部材69の回動阻止部78が回動阻止用孔部74に嵌まり込む。また、図8(b)に示すように、押え用ハンドル66が回動阻止解除位置Dにある場合、図7(b)に示すように、軸部材69の回動許容部77が回動阻止用孔部74に嵌まり込む。さらに、図8(a)に示すように、押え用ハンドル66が退入位置Cと回動阻止解除位置Dとの中間位置にあり、押圧面72がプレフィルタ部材62に当接している場合も、図7(a)に示すように、軸部材69の回動阻止部78が回動阻止用孔部74に嵌まり込む。
【0035】
以下、上記構成における作用を説明する。
フィルタ50がフィルタ用枠49の収納空間56に収納され、図4,図5の実線,図8(a)に示すように、押え用ハンドル66がフィルタ固定位置Aにある場合、押え用ハンドル66の押圧面72が、仕切板52の両側方にあるプレフィルタ部材62に当接し、スプリング67の付勢力によってプレフィルタ部材62を受け部材55の側(後方)に向けて押圧する。これにより、仕切板52の両側方にあるフィルタ50が、同時に、共通の押え用ハンドル66の押圧面72と受け部材55との間に挟持されて固定される。
【0036】
この際、軸部材69の回動阻止部78が回動阻止用孔部74に嵌まり込むため、図7(a)に示すように、回動阻止部78の軸側係合面79が軸部材69の回動方向において回動阻止用孔部74の孔側係合面75に係合し、押え用ハンドル66の回動が阻止される。これにより、押え用ハンドル66がフィルタ固定位置Aに固定され、振動等によって押え用ハンドル66が不用意にフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bに回動してフィルタ50から外れることはなく、両フィルタ50の固定が勝手に解除されてしまうのを確実に防止することができる。
【0037】
また、プレフィルタ部材62を押圧している押え用ハンドル66の押圧面72は平坦であるため、プレフィルタ部材62の損傷を防止することができる。
また、フィルタ50を取り替える場合、図8(b)に示すように、先ず、作業者は、取っ手部材71を手前に引き、スプリング67の付勢力に抗して、押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで引き出す。これにより、軸部材69の回動阻止部78が回動阻止用孔部74から脱抜され、軸側係合面79が孔側係合面75から離脱するとともに、図7(b)に示すように、回動許容部77が回動阻止用孔部74に嵌まり込むため、押え用ハンドル66の回動阻止が解除される。この状態で、図5の仮想線で示すように、押え用ハンドル66をフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bまで90°回動させる。
【0038】
これにより、押え用ハンドル66の押圧面72が仕切板52の両側方のフィルタ50から外れて退避する。そして、フィルタ固定解除位置Bにおいて、作業者が取っ手部材71から手を離すと、図8(c)に示すように、押え用ハンドル66は、スプリング67の付勢力によって、回動阻止解除位置Dから退入位置Cまで移動する。
【0039】
これにより、仕切板52の両側方のフィルタ50の固定が同時に解除され、作業者は古いフィルタ50を収納空間56から取り外し、新しいフィルタ50を収納空間56に収納することができる。
【0040】
この際、軸部材69の回動許容部77が回動阻止用孔部74から脱抜され、図7(a)に示すように、回動阻止部78が回動阻止用孔部74に嵌まり込むため、押え用ハンドル66の回動が阻止されてフィルタ固定解除位置Bに固定される。これにより、古いフィルタ50を取り外した後、新しいフィルタ50に取り替える前に、作業者が誤って押え用ハンドル66に接触しても、押え用ハンドル66は、不用意にフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aへ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置Bに保たれる。これにより、取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0041】
取り替え後、作業者は、押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで引き出し、この状態で、図8(b)に示すように、押え用ハンドル66をフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aまで90°回動させ、その後、スプリング67の付勢力によって押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dから退入位置Cに向けて移動させる。
【0042】
これにより、図8(a)に示すように、押え用ハンドル66の押圧面72がプレフィルタ部材62に当接し、仕切板52の両側方にあるフィルタ50が共通の押え用ハンドル66と受け部材55との間に挟持されて固定される。
【0043】
尚、仕切板52の両側方のフィルタ50を共通の押え用ハンドル66で固定することができるため、フィルタ50の数量に対するフィルタ押え装置65の数量を削減することができる。
【0044】
また、各仕切板52間に複数のフィルタ50を積み上げて収納し、収納されたフィルタ50の左右両端部をフィルタ押え装置65で押圧することでフィルタ50を固定することができる。このため、フィルタ50の上下両端部をフィルタ押え装置65で押圧する必要はなく、これにより、フィルタ押え装置65の数量を削減することもでき、フィルタ50の交換作業が容易になる。
【0045】
上記実施の形態では、図7(a)に示すように、回動阻止用孔部74は断面が四角形であるが、四角形以外の多角形や楕円、周縁部に凹凸を設けたものなど、正円でない形状であればよい。同様に、回動阻止部78は断面が四角形であるが、四角形に限定されるものではなく、四角形以外の多角形などでもよい。
【0046】
上記回動阻止手段68は回動阻止部78の軸側係合面79と回動阻止用孔部74の孔側係合面75とで構成されているが、このような構成に限定されるものではなく、例えば下記第2〜第5の実施の形態に示すようなものであってもよい。
【0047】
第2の実施の形態では、図9〜図11に示すように、回動阻止手段84は、押え用ハンドル66の回動をフィルタ固定解除位置Bにおいて固定するものであり、凸部85と凹部86とからなる。凸部85は仕切板52の前板部58の180°振り分けられた2箇所に設けられ、凹部86は押え用ハンドル66の角座部70の180°振り分けられた2箇所に設けられている。
【0048】
図9の実線で示すように、押え用ハンドル66が退入位置Cにある場合、凸部85が凹部86に嵌合し、図9の仮想線で示すように、押え用ハンドル66が回動阻止解除位置Dにある場合、凸部85が凹部86から離脱する。
【0049】
以下、上記構成における作用を説明する。
フィルタ50を取り替える場合、図9の仮想線で示すように、先ず、作業者は押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで手前に引き出し、この状態で、押え用ハンドル66をフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bまで90°回動させる。
【0050】
これにより、押え用ハンドル66の取っ手部材71が仕切板52の両側方のフィルタ50から外れて退避する。そして、フィルタ固定解除位置Bにおいて、作業者が取っ手部材71から手を離すと、図9の実線で示すように、押え用ハンドル66は、スプリング67の付勢力によって、回動阻止解除位置Dから退入位置Cまで移動する。
【0051】
これにより、仕切板52の両側方のフィルタ50の固定が同時に解除され、作業者は古いフィルタ50を収納空間56から取り外し、新しいフィルタ50を収納空間56に収納することができる。
【0052】
この際、回動阻止手段84の凸部85が凹部86に嵌合するため、押え用ハンドル66の回動が阻止されてフィルタ固定解除位置Bに固定される。これにより、古いフィルタ50を取り出した後、新しいフィルタ50に取り替える前に、作業者が誤って押え用ハンドル66に接触しても、押え用ハンドル66は、不用意にフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aへ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置Bに保たれ、取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0053】
取り替え後、図9の仮想線で示すように、作業者が押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで引き出すことにより、回動阻止手段84の凸部85が凹部86から離脱するため、押え用ハンドル66の回動阻止が解除される。この状態で、作業者は押え用ハンドル66をフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aまで90°回動させ、その後、スプリング67の付勢力によって押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dから退入位置Cに向けて移動させる。
【0054】
これにより、押え用ハンドル66の押圧面72がプレフィルタ部材62に当接し、仕切板52の両側方にあるフィルタ50が共通の押え用ハンドル66と受け部材55との間に挟持されて固定される。
【0055】
尚、上記実施の形態では、凸部85を仕切板52に設け、凹部86を押え用ハンドル66に設けているが、凸部85を押え用ハンドル66に設け、凹部86を仕切板52に設けてもよい。
【0056】
また、第3の実施の形態では、図12〜図14に示すように、回動阻止手段89は、押え用ハンドル66の回動をフィルタ固定解除位置Bにおいて固定するものであり、複数の凸部90a,90b,91からなる。このうち、一対の凸部90a,90bは仕切板52の前板部58の180°振り分けられた2箇所に設けられている。また、凸部91は押え用ハンドル66の角座部70の180°振り分けられた2箇所に設けられている。
【0057】
図12の実線で示すように、押え用ハンドル66が退入位置Cにある場合、ハンドル側の凸部91が仕切板側の一対の凸部90a,90b間に嵌合し、図12の仮想線で示すように、押え用ハンドル66が回動阻止解除位置Dにある場合、ハンドル側の凸部91が仕切板側の一対の凸部90a,90b間から離脱する。
【0058】
以下、上記構成における作用を説明する。
フィルタ50を取り替える場合、図12の仮想線で示すように、先ず、作業者は押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで手前に引き出し、この状態で、押え用ハンドル66をフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bまで90°回動させる。
【0059】
これにより、押え用ハンドル66の取っ手部材71が仕切板52の両側方のフィルタ50から外れて退避する。そして、フィルタ固定解除位置Bにおいて、作業者が取っ手部材71から手を離すと、図12の実線で示すように、押え用ハンドル66は、スプリング67の付勢力によって、回動阻止解除位置Dから退入位置Cまで移動する。
【0060】
これにより、仕切板52の両側方のフィルタ50の固定が同時に解除され、作業者は古いフィルタ50を収納空間56から取り外し、新しいフィルタ50を収納空間56に収納することができる。
【0061】
この際、回動阻止手段84のハンドル側の凸部91が仕切板側の一対の凸部90a,90b間に嵌合するため、押え用ハンドル66の回動が阻止されてフィルタ固定解除位置Bに固定される。これにより、古いフィルタ50を取り外した後、新しいフィルタ50に取り替える前に、作業者が誤って押え用ハンドル66に接触しても、押え用ハンドル66は、不用意にフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aへ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置Bに保たれ、取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0062】
取り替え後、図12の仮想線で示すように、作業者が押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで引き出すことにより、回動阻止手段84のハンドル側の凸部91が仕切板側の一対の凸部90a,90b間から離脱するため、押え用ハンドル66の回動阻止が解除される。この状態で、作業者は押え用ハンドル66をフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aまで90°回動させ、その後、スプリング67の付勢力によって押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dから退入位置Cに向けて移動させる。
【0063】
これにより、押え用ハンドル66の押圧面72がプレフィルタ部材62に当接し、仕切板52の両側方にあるフィルタ50が共通の押え用ハンドル66と受け部材55との間に挟持されて固定される。
【0064】
尚、上記実施の形態では、一対の凸部90a,90bを仕切板52に設け、凸部91を押え用ハンドル66に設けているが、一対の凸部90a,90bを押え用ハンドル66に設け、凸部91を仕切板52に設けてもよい。
【0065】
また、第4の実施の形態では、図15,図16に示すように、回動阻止手段94は回動阻止軸95と回動阻止孔96とからなる。回動阻止軸95は、断面が四角形の角棒であり、仕切板52に設けられた取付板部97に取り付けられ、押え用ハンドル66の後方(奥方)で且つ軸部材69と同軸心上に位置している。回動阻止孔96は、断面が四角形の角孔であり、軸部材69の後端(奥端)に形成されている。
【0066】
回動阻止軸95は軸部材69の軸心方向において回動阻止孔96に挿脱自在であり、図15(c)に示すように、押え用ハンドル66が退入位置Cにある場合、回動阻止軸95が回動阻止孔96に挿入され、図15(b)に示すように、押え用ハンドル66が回動阻止解除位置Dにある場合、回動阻止軸95が回動阻止孔96から脱抜される。
【0067】
以下、上記構成における作用を説明する。
フィルタ50がフィルタ用枠49の収納空間56に収納され、図15(a)に示すように、押え用ハンドル66がフィルタ固定位置Aにある場合、回動阻止手段94の回動阻止軸95が回動阻止孔96に挿入されていることにより、軸部材69が回動方向において固定され、押え用ハンドル66の回動が阻止される。これにより、押え用ハンドル66がフィルタ固定位置Aに固定され、振動等によって押え用ハンドル66が不用意にフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bに回動することはなく、両フィルタ50の固定が勝手に解除されてしまうのを確実に防止することができる。
【0068】
また、フィルタ50を取り替える場合、図15(b)に示すように、先ず、作業者は押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで手前に引き出す。これにより、回動阻止軸95が回動阻止孔96から脱抜され、軸部材69の回動が許容されて押え用ハンドル66の回動阻止が解除される。この状態で、押え用ハンドル66をフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bまで90°回動させる。
【0069】
フィルタ固定解除位置Bにおいて、作業者が取っ手部材71から手を離すと、図15(c)に示すように、押え用ハンドル66は、スプリング67の付勢力によって、回動阻止解除位置Dから退入位置Cまで移動する。
【0070】
この際、回動阻止軸95が回動阻止孔96に挿入されて、軸部材69が回動方向において固定され、押え用ハンドル66の回動が阻止されてフィルタ固定解除位置Bに固定される。これにより、古いフィルタ50を取り外した後、新しいフィルタ50に取り替える前に、作業者が誤って押え用ハンドル66に接触しても、押え用ハンドル66は、不用意にフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aへ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置Bに保たれる。これにより、取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0071】
取り替え後、作業者は、押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで引き出し、この状態で、図15(b)に示すように、押え用ハンドル66をフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aまで90°回動させ、その後、スプリング67の付勢力によって押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dから退入位置Cに向けて移動させる。
【0072】
これにより、図15(a)に示すように、押え用ハンドル66の押圧面72がプレフィルタ部材62に当接し、仕切板52の両側方にあるフィルタ50が共通の押え用ハンドル66と受け部材55との間に挟持されて固定される。
【0073】
上記実施の形態では、回動阻止軸95を仕切板52に設け、回動阻止孔96を押え用ハンドル66に設けたが、回動阻止軸95を押え用ハンドル66に設け、回動阻止孔96を仕切板52に設けてもよい。
【0074】
上記実施の形態では、回動阻止軸95は断面が四角形の角棒であるが、四角形に限定されるものではなく、四角形以外の多角形でもよい。同様に、回動阻止孔96は断面が四角形の角孔であるが、四角形以外の多角形でもよい。
【0075】
また、第5の実施の形態では、図17,図18に示すように、回動阻止手段100は回動阻止軸101と係合片102と複数の回動阻止部材103a〜103dとからなる。回動阻止軸101は押え用ハンドル66の軸部材69の後端(奥端)に設けられている。係合片102は、回動阻止軸101の後端(奥端)に設けられ、回動阻止軸101の径方向に突出している。
【0076】
各回動阻止部材103a〜103dは、仕切板52に設けられた取付板部105に取り付けられ、押え用ハンドル66の後方(奥方)に位置しているとともに、押え用ハンドル66の回動方向において90°おきに配置されている。押え用ハンドル66の回動方向において相対向する回動阻止部材103a〜103d間には係合間隙104a〜104dが形成されている。
【0077】
係合片102は軸部材69の軸心方向において各係合間隙104a〜104dに挿脱自在であり、図17(c)に示すように、押え用ハンドル66が退入位置Cにある場合、図18の仮想線で示すように、係合片102が係合間隙104d(又は104b)に挿入され、押え用ハンドル66が回動阻止解除位置Dにある場合、係合片102が係合間隙104a〜104dから脱抜される。
【0078】
以下、上記構成における作用を説明する。
フィルタ50がフィルタ用枠49の収納空間56に収納され、図17(a)に示すように、押え用ハンドル66がフィルタ固定位置Aにある場合、図18の実線で示すように、回動阻止手段100の係合片102が係合間隙104a(又は104c)に挿入されていることにより、軸部材69が回動方向において固定され、押え用ハンドル66の回動が阻止される。これにより、押え用ハンドル66がフィルタ固定位置Aに固定され、振動等によって押え用ハンドル66が不用意にフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bに回動することはなく、両フィルタ50の固定が勝手に解除されてしまうのを確実に防止することができる。
【0079】
また、フィルタ50を取り替える場合、図17(b)に示すように、先ず、作業者は押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで手前に引き出す。これにより、係合片102が係合間隙104a(又は104c)から脱抜され、軸部材69の回動が許容されて押え用ハンドル66の回動阻止が解除される。この状態で、押え用ハンドル66をフィルタ固定位置Aからフィルタ固定解除位置Bまで90°回動させる。
【0080】
フィルタ固定解除位置Bにおいて、作業者が取っ手部材71から手を離すと、図17(c)に示すように、押え用ハンドル66は、スプリング67の付勢力によって、回動阻止解除位置Dから退入位置Cまで移動する。
【0081】
この際、図18の仮想線で示すように、係合片102が係合間隙104d(又は104b)に挿入されて、軸部材69が回動方向において固定され、押え用ハンドル66の回動が阻止されてフィルタ固定解除位置Bに固定される。これにより、古いフィルタ50を取り外した後、新しいフィルタ50に取り替える前に、作業者が誤って押え用ハンドル66に接触しても、押え用ハンドル66は、不用意にフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aへ回動してしまうことはなく、フィルタ固定解除位置Bに保たれる。これにより、取り替え作業が支障なく迅速に行える。
【0082】
取り替え後、作業者は、押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dまで引き出し、この状態で、押え用ハンドル66をフィルタ固定解除位置Bからフィルタ固定位置Aまで90°回動させ、その後、スプリング67の付勢力によって押え用ハンドル66を回動阻止解除位置Dから退入位置Cに向けて移動させる。
【0083】
これにより、図17(a)に示すように、押え用ハンドル66の押圧面72がプレフィルタ部材62に当接し、仕切板52の両側方にあるフィルタ50が共通の押え用ハンドル66と受け部材55との間に挟持されて固定される。
【0084】
上記各実施の形態では、図1に示すように、空気調和機31の本体ケーシング32にフィルタ室35を設けているが、第6の実施の形態として、図19に示すように、フィルタ室35を機械室107に据え付けられた空気調和機31から分離して設置し、このフィルタ室35内にフィルタ装置41を設け、フィルタ室35と本体ケーシング32とを流通路108で接続してもよい。また、フィルタ装置41は空気調和機31に備えられるものに限定されるものではなく、例えば、部屋110内の空気を送風機111で循環させる循環流路112にフィルタ装置41を設置してもよい。
【0085】
上記各実施の形態では、図2に示すように、フィルタ50は中性能フィルタ部材61とプレフィルタ部材62との2種類のフィルタ部材で構成されているが、1種類又は3種類以上の複数種類のフィルタ部材で構成されていてもよい。
【0086】
上記各実施の形態では、図4に示すように、仕切板52の両側方のフィルタ50を共通の押え用ハンドル66で同時に固定しているが、仕切板52のいずれか片方のフィルタ50のみを押え用ハンドル66で固定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるフィルタ装置を備えた空気調和機の側面図である。
【図2】同、フィルタ押え装置を備えたフィルタ装置の図である。
【図3】同、フィルタ装置のフィルタ用枠の分解斜視図である。
【図4】同、フィルタ押え装置の平面図である。
【図5】図4におけるX−X矢視図である。
【図6】図4におけるY−Y矢視図である。
【図7】(a)は図8(a)(c)におけるX−X矢視図であり、(b)は図8(b)におけるY−Y矢視図である。
【図8】同、フィルタ押え装置の操作を示す平面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるフィルタ押え装置の平面図である。
【図10】同、フィルタ押え装置の回動阻止手段の凸部の図である。
【図11】同、フィルタ押え装置の回動阻止手段の凹部の図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるフィルタ押え装置の平面図である。
【図13】同、フィルタ押え装置の回動阻止手段の仕切板側の凸部の図である。
【図14】同、フィルタ押え装置の回動阻止手段の押え用ハンドル側の凸部の図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態におけるフィルタ押え装置の操作を示す平面図である。
【図16】同、フィルタ押え装置の回動阻止手段の断面図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態におけるフィルタ押え装置の操作を示す平面図である。
【図18】図17(a)におけるX−X矢視図である。
【図19】本発明の第6の実施の形態におけるフィルタ装置の設置場所を示す概略平面図である。
【図20】従来のフィルタ押え装置の正面図であり、フィルタを固定した状態を示す。
【図21】同、フィルタ押え装置の正面図であり、フィルタの固定を解除した状態を示す。
【図22】同、フィルタ押え装置の平面図である。
【符号の説明】
【0088】
41 フィルタ装置
49 フィルタ用枠
50 フィルタ
52 仕切板(ハンドル支持部材)
55 受け部材
65 フィルタ押え装置
66 押え用ハンドル
67 スプリング(付勢部材)
68 回動阻止手段
69 軸部材
71 取っ手部材
72 押圧面
74 回動阻止用孔部
75 孔側係合面(孔側係合部)
77 回動許容部
78 回動阻止部
79 軸側係合面(軸側係合部)
84,89,94,100 回動阻止手段
A フィルタ固定位置
B フィルタ固定解除位置
D 回動阻止解除位置
R 軸部材の回動許容部の半径(回動許容部の軸心から軸外縁までの最大距離)
S 軸部材の軸心から孔側係合面までの最短距離(軸部材の軸心から孔側係合部までの距離)
T 軸部材の回動阻止部の軸心から軸外縁までの最大距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタをフィルタ押さえ装置によってフィルタ用枠の受け部材側に押して固定する空調用フィルタ装置であって、
フィルタ押さえ装置は、フィルタを固定するフィルタ固定位置とフィルタの固定を解除するフィルタ固定解除位置とに回動自在な押え用ハンドルがハンドル支持部材に設けられ、
押え用ハンドルがフィルタ固定位置にある場合、フィルタが受け部材と押え用ハンドルに設けられた押圧面との間に挟持され、
押え用ハンドルがフィルタ固定解除位置にある場合、押圧面がフィルタから退避し、
押え用ハンドルを受け部材の側へ付勢する付勢部材と、押え用ハンドルの回動をフィルタ固定解除位置において固定する回動阻止手段とが備えられていることを特徴とする空調用フィルタ装置。
【請求項2】
回動阻止手段は押え用ハンドルの回動をフィルタ固定位置において固定することを特徴とする請求項1記載の空調用フィルタ装置。
【請求項3】
ハンドル支持部材は複数のフィルタ間に設けられ、
押え用ハンドルがフィルタ固定位置にある場合、ハンドル支持部材の両側方のフィルタが受け部材と押え用ハンドルの押圧面との間に挟持され、
押え用ハンドルがフィルタ固定解除位置にある場合、押圧面がハンドル支持部材の両側のフィルタから退避することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空調用フィルタ装置。
【請求項4】
付勢部材の付勢力に抗して押え用ハンドルを回動阻止解除位置まで引き出すことによって、回動阻止手段による押え用ハンドルの固定が解除されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空調用フィルタ装置。
【請求項5】
押え用ハンドルは、取っ手部材と、取っ手部材に設けられた軸部材とを有し、
軸部材は、ハンドル支持部材に形成された回動阻止用孔部に軸心方向に移動自在に挿通され、且つ、回動を許容する回動許容部と回動を阻止する回動阻止部とを有し、
回動阻止用孔部は孔部周縁に孔側係合部を有し、
軸部材の回動許容部は、軸心から軸外縁までの最大距離が軸心から前記孔側係合部までの距離よりも短く形成され、
軸部材の回動阻止部は、軸心から軸外縁までの最大距離が軸心から前記孔側係合部までの距離より長く且つ前記孔側係合部に回動方向において係合する軸側係合部を有し、
押さえハンドルの軸心方向の移動によって、回動許容部または回動阻止部が回動阻止用孔部に嵌め込まれることを特徴とする請求項4記載の空調用フィルタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−233491(P2009−233491A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79413(P2008−79413)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【出願人】(000104836)クボタ空調株式会社 (31)
【Fターム(参考)】