説明

端子折り曲げ装置

【課題】端子金具を覆うフード部が取り付けられたコネクタハウジングに取り付けられた端子金具を所望の精度で確実に折り曲げることができる端子折り曲げ装置を提供する。
【解決手段】端子折り曲げ装置1はハウジング支持部11と端子折り曲げユニット14と制御装置15を備えている。ハウジング支持部11はコネクタハウジング2を支持する。端子折り曲げユニット14は折り曲げ型50を備えている。折り曲げ型50は端子金具3を位置決めする複数の位置決め突起79と端子金具3を収容する端子挿入空間80とが設けられている。制御装置15は端子金具3のコネクタハウジング2寄りの箇所間に位置決め突起79を位置付けた後折り曲げ型50をコネクタハウジング2から離れる方向に移動して端子金具3間に位置決め突起79を位置付けまま該端子金具3を端子挿入空間80に挿入して該端子金具3を折り曲げるように端子折り曲げユニット14を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタハウジングに取り付けられた直線状の端子金具を、く字状に折り曲げる端子折り曲げ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷配線板とワイヤハーネスとを接続するコネクタは、コネクタハウジングと、当該コネクタハウジングに取り付けられてく字状に折り曲げられた棒状の端子金具とを備えている。前述した端子金具は、通常、複数(多数)設けられているとともに、互いに平行に配置されている。複数の端子金具は、互いに平行に複数並べられて構成された端子列が複数段重ねられて、コネクタハウジングに取り付けられている。
【0003】
前述したく字状に端子金具を曲げる際には、コネクタハウジングに全ての端子金具を取り付けた後に、一列ずつ各端子列の直線状の端子金具を折り曲げる端子折り曲げ装置が提案されている。前述した端子折り曲げ装置は、コネクタハウジングの下方から突出した位置決めピン間に端子金具を位置付けることで、該端子金具を所定の位置に位置決めした後、該端子金具を折り曲げている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した端子折り曲げ装置は、コネクタハウジングの下方から突出した位置決めピン間に端子金具を位置付けて、該端子金具を位置決めするので、コネクタハウジングに端子金具を覆うフード部が取り付けられていると、該端子金具を位置決めして折り曲げることができない。このため、前述した端子折り曲げ装置では、端子金具を覆うフード部が取り付けられたコネクタハウジングに取り付けられた端子金具を位置決めすることなく折り曲げることとなって、端子金具を所望の箇所で折り曲げることが困難であるとともに、端子金具を折り曲げる向きを所望の向きに保つことが困難であった。即ち、前述した端子折り曲げ装置では、端子金具を覆うフード部が取り付けられたコネクタハウジングに取り付けられた端子金具を所望の精度で折り曲げることが困難であった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、端子金具を覆うフード部が取り付けられたコネクタハウジングに取り付けられた端子金具を所望の精度で確実に折り曲げることができる端子折り曲げ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子折り曲げ装置は、端子金具付きのコネクタハウジングを支持するハウジング支持部と、前記コネクタハウジングに取り付けられた直線状の端子金具をく字状に折り曲げる端子折り曲げユニットと、を備えた端子折り曲げ装置において、前記端子折り曲げユニットが、前記端子金具を折り曲げるための折り曲げ型と、前記端子金具を折り曲げるように前記折り曲げ型を移動する型移動部と、を備え、前記折り曲げ型が、前記ハウジング支持部寄りの先端部に互いの間に前記端子金具を位置付けて該端子金具を位置決めする位置決め突起を複数設け、かつ該位置決め突起よりも前記ハウジング支持部から離れた側に前記端子金具を収容する端子挿入空間を設けているとともに、前記端子金具の前記コネクタハウジング寄りの箇所間に前記位置決め突起を位置付けた後、前記折り曲げ型を前記コネクタハウジングから離れる方向に移動して、前記端子金具間に前記位置決め突起を位置付けまま該端子金具を前記端子挿入空間に挿入して、該端子金具を折り曲げるように、前記端子折り曲げユニットを制御する制御手段を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の本発明の端子折り曲げ装置は、請求項1に記載の端子折り曲げ装置において、前記折り曲げ型が、前記ハウジング支持部寄りの先端部に当該ハウジング支持部に相対して設けられかつ当該端子金具の長手方向の断面が円弧状の円弧状面と、当該円弧状面と間隔をあけて配置されかつ該円弧状面との間に前記端子金具が挿入される前記端子挿入空間を形成する壁部と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の本発明の端子折り曲げ装置は、請求項2記載の端子折り曲げ装置において、前記折り曲げ型の前記先端部に長手方向が前記端子金具の長手方向と直交する円柱状の円柱ピンが取り付けられて、前記円弧状面が前記円柱ピンの外周面の一部となっているとともに、当該折り曲げ型に前記端子挿入空間の上方を開放した開口部が設けられていることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の本発明の端子折り曲げ装置は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の端子折り曲げ装置において、前記ハウジング支持部が前記端子金具付きのコネクタハウジングを、折り曲げ前の端子金具の長手方向に沿って移動自在に支持するとともに、前記ハウジング支持部を、当該ハウジング支持部に支持されたコネクタハウジングが前記端子金具の長手方向に沿って移動することを許容する許容状態と前記ハウジング支持部に支持されたコネクタハウジングが前記端子金具の長手方向に沿って移動することを規制する規制状態との何れかに切り換え可能な切り換え部を更に備え、前記制御手段が、前記端子折り曲げユニットが前記端子金具を折り曲げる際に、前記切り換え部を前記許容状態に位置付ける制御手段であることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載した本発明の端子折り曲げ装置によれば、折り曲げ型に端子金具を位置決めする位置決め突起を設けているので、コネクタハウジングに端子金具を覆うフード部が取り付けられていても、折り曲げ型に設けられた位置決め突起を用いて端子金具を位置決めすることができる。
【0011】
また、端子金具のコネクタハウジング寄りの箇所間に位置決め突起を挿入して該端子金具を位置決めするので、位置決め突起をより確実に端子金具間に挿入することができ、端子金具を確実に位置決めすることができる。さらに、端子金具のコネクタハウジング寄りの箇所間に位置決め突起を挿入して該端子金具を位置決めするので、折り曲げ型の小型化を図ることができ、多ピン(多数の端子金具を有する)コネクタの製造(端子金具の折り曲げ)に適している。
【0012】
さらに、端子金具間に位置決め突起を位置付けた折り曲げ型をハウジング支持部即ちコネクタハウジングから徐々に遠ざけるので、端子金具をコネクタハウジング寄りの箇所から当該コネクタハウジングから離れた箇所に向かって順に位置決めすることとなる。
【0013】
請求項2に記載した本発明の端子折り曲げ装置によれば、折り曲げ型の先端部に円弧状の円弧状面が形成されているので、該折り曲げ型が端子金具を折り曲げる際に、円弧状面に沿って端子金具が折り曲げられる。
【0014】
請求項3に記載した本発明の端子折り曲げ装置によれば、円柱ピンを設けることで、円弧状面が形成されているので、該円弧状面を容易に断面円弧状とすることができる。
【0015】
また、折り曲げ型に開口部が設けられているので、端子挿入空間が該開口部によって、開放された状態となっている。
【0016】
請求項4に記載した本発明の端子折り曲げ装置によれば、端子折り曲げユニットが端子金具を折り曲げる際に、ハウジング支持部即ち端子金具を取り付けたコネクタハウジングが移動自在となるので、端子金具が折り曲げられる動作に連動して、ハウジング支持部に支持されたコネクタハウジングが端子折り曲げユニットに近づく方向に移動する。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明によれば、コネクタハウジングに端子金具を覆うフード部が取り付けられていても、折り曲げ型に設けられた位置決め突起を用いて端子金具を位置決めすることができる。このため、端子金具を所望の箇所で所望の向きに折り曲げることができる。したがって、端子金具を覆うフード部が取り付けられたコネクタハウジングに取り付けられた端子金具を所望の精度で確実に折り曲げることができる。
【0018】
また、端子金具のコネクタハウジング寄りの箇所間に位置決め突起を挿入して該端子金具を位置決めして、折り曲げ型が折り曲げ前の端子金具を確実に位置決めすることができるので、端子折り曲げユニットが端子金具をより確実に折り曲げることができる。
【0019】
端子金具をコネクタハウジング寄りの箇所から当該コネクタハウジングから離れた箇所に向かって順に位置決めするので、端子金具をより確実に位置決めでき、端子折り曲げユニットが端子金具をより確実に折り曲げることができる。
【0020】
請求項2に記載の本発明によれば、折り曲げ型が端子金具を折り曲げる際に、円弧状面に沿って端子金具が折り曲げられるので、破断することなく、当該端子金具を折り曲げることができる。
【0021】
請求項3に記載の本発明によれば、円柱ピンを設けることで、円弧状面を容易に断面円弧状とすることができるので、折り曲げ型のコストの低減を図ることができる。
【0022】
また、端子挿入空間が該開口部によって、開放された状態となっているので、折り曲げ型が端子金具と擦れることを抑制でき、端子金具の品質の低下を防止でき、端子金具などの削りかすなどが端子挿入空間に詰まることを防止できる。
【0023】
請求項4に記載の本発明によれば、端子金具が折り曲げられる動作に連動して、ハウジング支持部に支持されたコネクタハウジングが端子折り曲げユニットに近づく方向に移動するので、端子金具を折り曲げる際に端子折り曲げユニットの端子金具を折り曲げる折り曲げ型に作用する反力を低減できる。
【0024】
このため、折り曲げ型の厚みを薄くすることができるので、この薄く形成された折り曲げ型を用いることで、全ての端子金具がコネクタハウジングに取り付けられた後に、該薄く形成された折り曲げ型が端子金具に干渉することなく、該端子金具を確実に折り曲げることができる。したがって、全ての端子金具をコネクタハウジングに取り付けた後に折り曲げることができるので、端子金具の取り付け作業と折り曲げ作業とを繰り返す必要がなくなって、端子金具の折り曲げにかかる所要時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態にかかる端子折り曲げ装置1を、図1ないし図19を参照して説明する。
【0026】
端子折り曲げ装置1は、コネクタハウジング2に取り付けられた直線状に延在した棒状の端子金具3を図1中の上方に向けて90度折り曲げて、コネクタ4を組み立てる装置である。コネクタ4は、図1などに示すように、コネクタハウジング2と、フード部8と、複数の端子金具3とを備えている。
【0027】
コネクタハウジング2は、絶縁性の合成樹脂で構成されかつ一つの底壁5と、該底壁5の外縁から立設した複数の周壁6とを備えて、筒状に形成されている。フード部8は、コネクタハウジング2の一つの周壁6と連なった底壁9aと、該底壁9aの外縁から立設した周壁9bとを備えて、扁平な箱状にコネクタハウジング2と一体に形成されている。フード部8は、前述した端子金具3を覆って、該端子金具3を保護する。
【0028】
端子金具3は、導電性の金属で構成され、かつ棒状に形成されている。端子金具3は、前述した底壁5を貫通して、コネクタハウジング2に取り付けられている。端子金具3は、一端部がコネクタハウジング2内に収容され、他端部がフード部8内に位置付けられている。端子金具3は、他端部がコネクタハウジング2からフード部8の開口部に向かって略90度折り曲げられている。
【0029】
複数の端子金具3は、互いに平行に配置されている。図示例では、コネクタ4は、該端子金具3が図1中の奥行き方向に複数並べられて構成された端子列7を複数備えている。図示例では、端子列7は、四つ設けられている。図1において、これら四つの端子列7は、上下方向に互いに間隔あけて配置されている。端子金具3は、コネクタハウジング2に圧入されたり、該コネクタハウジング2とインサート成形などによって一体に成形されることで、該コネクタハウジング2に取り付けられる。
【0030】
コネクタ4は、端子金具3の他端部がフード部8内に収容された図示しない印刷配線板の導体パターンと接続され、端子金具3の一端部がワイヤハーネスのコネクタの端子と接続して、これらの印刷配線板の導体パターンとワイヤハーネスの各電線とを電気的に接続する。
【0031】
端子折り曲げ装置1は、コネクタハウジング2に全ての端子列7の端子金具3が取り付けられた後、図1中の端子金具3がより短い上方に位置する端子列7から端子金具3がより長い下方に位置する端子列7の端子金具3を順にく字状に折り曲げる。また、図示例では、図1中上方に位置する端子列7の端子金具3よりも下方に位置する端子列7の端子金具3がフード部8の内側に向かってより突出しているとともに、折り曲げられる屈曲部がよりフード部8の内側に位置付けられる。
【0032】
端子折り曲げ装置1は、装置本体としてのベース10と、ハウジング支持部11と、切り換え部12と、端子折り曲げユニット14と、制御手段としての制御装置15を備えている。ベース10は、平板状に形成されている。
【0033】
ハウジング支持部11は、固定部16と、リニアガイド17と、スライド移動部18とを備えている。固定部16は、ベース10から立設した立設部19と、該立設部19の上端に取り付けられた水平板20とを備えている。水平板20は、鉛直方向に沿ってベース10と間隔をあけて配置され、その上面が水平方向に沿って平坦に形成されている。水平板20には、切り換え部12の後述のロッド29を通す通し孔21が貫通している。
【0034】
リニアガイド17は、レール22と、スライダ23とを備えている。レール22は、直線状に延在しており、水平板20の上面に取り付けられている。レール22の長手方向は、図1中の左右方向と平行に配置されている。スライダ23は、レール22の長手方向に沿って、該レール22に対してスライド自在に設けられている。
【0035】
スライド移動部18は、水平板24と、保持枠25とを備えている。水平板24は、リニアガイド17のスライダ23に取り付けられている。保持枠25は、水平板24の上面から上方に向かって立設している。保持枠25は、枠に形成されており、その内形がコネクタ4のコネクタハウジング2とフード部8とを合わせた平面形状(外形)と略等しい。保持枠25は、内側にコネクタ4のコネクタハウジング2及びフード部8を位置付けて、該コネクタハウジング2及びフード部8を保持する。保持枠25は、フード部8の底壁9aを水平板24に重ね、かつコネクタハウジング2に取り付けられた折り曲げ前の端子金具3の長手方向がレール22の長手方向と平行になるように、該コネクタハウジング2及びフード部8を保持する。
【0036】
ハウジング支持部11は、保持枠25内にコネクタハウジング2及びフード部8を保持し、スライド移動部18即ち保持枠25をレール22の長手方向に沿ってスライド自在とすることで、端子金具3付きのコネクタハウジング2を折り曲げ前の端子金具3の長手方向に沿って移動自在に支持する。
【0037】
切り換え部12は、切り換え用シリンダ27と、位置決め用孔28と、ロッド29とを備えている。切り換え用シリンダ27は、シリンダ本体30と、該シリンダ本体30から突没自在の伸縮ロッド31とを備えている。シリンダ本体30は、ベース10の上面に取り付けられているとともに、水平板20の下方に配置されている。シリンダ本体30は、伸縮ロッド31の長手方向が鉛直方向に沿いかつ該伸縮ロッド31が上方に向かって伸長する状態で、ベース10の上面に取り付けられている。
【0038】
位置決め用孔28は、スライド移動部18の水平板24を貫通しており、切り換え用シリンダ27の上方に配置されている。また、位置決め用孔28の内面には、上方に向かうにしたがって該位置決め用孔28の内径を徐々に小さくするテーパ面32が全周に亘って設けられている。
【0039】
ロッド29は、円柱状に形成され、切り換え用シリンダ27の伸縮ロッド31に固定されている。ロッド29は、その長手方向が鉛直方向と平行に配置されている。ロッド29の上端は、断面円弧状に形成されている。
【0040】
切り換え部12は、切り換え用シリンダ27の伸縮ロッド31が伸長すると、ロッド29の上端が位置決め用孔28内に侵入するとともにテーパ面32に当接する。切り換え部12は、ロッド29の上端がテーパ面32に当接すると、ハウジング支持部11のスライド移動部18即ち該ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2が、該コネクタハウジング2に取り付けられた折り曲げ前の端子金具3の長手方向に沿って移動することを規制する。
【0041】
切り換え部12は、切り換え用シリンダ27の伸縮ロッド31が縮小すると、ロッド29の上端が位置決め用孔28内から抜け出るとともにテーパ面32から間隔をあける。切り換え部12は、ロッド29の上端が位置決め用孔28内から抜け出ると、ハウジング支持部11のスライド移動部18即ち該ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2が、該コネクタハウジング2に取り付けられた折り曲げ前の端子金具3の長手方向に沿って移動することを許容する。
【0042】
このように、切り換え部12は、ハウジング支持部11を、当該ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2が端子金具3の長手方向に沿って移動することを許容する許容状態と、ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2が端子金具3の長手方向に沿って移動することを規制する規制状態との何れかに切り換え可能となっている。
【0043】
端子折り曲げユニット14は、図2に示すように、型移動部46と、折り曲げ型50とを備えている。型移動部46は、水平移動部47と、昇降部48と、回動部49とを備えている。水平移動部47は、リニアガイド51と、鉛直板52と、図示しないシリンダを備えている。
【0044】
リニアガイド51は、レール53と、スライダ54とを備えている、レール53は、直線状に延在しており、ベース10の上面に取り付けられている。レール53の長手方向は、前述したレール22即ち前述した端子金具3の長手方向と平行に配置されている。スライダ54は、レール53の長手方向に沿って、該レール53に対してスライド自在に設けられている。
【0045】
鉛直板52は、両表面が鉛直方向に沿って平坦な平板状に形成されており、スライダ54に取り付けられている。シリンダは、シリンダ本体から伸縮ロッドを伸縮することで、鉛直板52を前述したレール53即ち端子金具3の長手方向に沿って移動させる。
【0046】
昇降部48は、リニアガイド55と、水平板56と、図示しないシリンダを備えている。リニアガイド55は、レール57と、スライダ58とを備えている。レール57は、直線状に延在しており、鉛直板52の表面に取り付けられている。レール57の長手方向は、鉛直方向と平行に配置されている。スライダ58は、レール57の長手方向に沿って、該レール57に対してスライド自在に設けられている。
【0047】
水平板56は、コ字部59と、取付部60とを備えている。コ字部59は、互いに間隔をあけて平行に配置された一対の平行部61と、該一対の平行部61の一端部同士を連結した連結部62とを備えて、上面からみて(平面視が)コ字状に形成されている。取付部60は、コ字部59の連結部62の中央からコ字部59から離れる方向に延在している。取付部60は、リニアガイド55のスライダ58に取り付けられている。シリンダは、シリンダ本体から伸縮ロッドを伸縮することで、水平板56を前述したレール57即ち鉛直方向に沿って移動させる。
【0048】
回動部49は、駆動源としてのモータ63と、コ字回動板64と、動力伝達部65とを備えている。モータ63は、モータ本体66が水平板56に固定されている。コ字回動板64は、互いに平行な一対の平行部67と、該一対の平行部67の一端部同士を連結した連結部68とを備えて、上面からみて(平面視が)コ字状に形成されている。平行部67は、前述した平行部61よりも短く形成され、連結部68は、前述した連結部62よりも短く形成されている。
【0049】
コ字回動板64は、水平板56の一対の平行部61間に配置されている。コ字回動板64は、平行部67が前述の平行部61と間隔をあけて平行に配置され、連結部68が、前述の連結部62と間隔をあけて平行に配置されている。また、平行部67の他端部には回動ピン69が取り付けられている。回動ピン69は、円柱状に形成され、かつ平行部67の他端部から連結部68の長手方向に沿って延在している。回動ピン69は、平行部61の他端部に軸受70を介して軸芯回りに回転自在に支持されている。
【0050】
動力伝達部65は、モータ63の出力軸71に取り付けられたプーリと、一方の回動ピン69に取り付けられたプーリと、これらのプーリ間に掛け渡された無端ベルト72などを備えている。回動部49は、モータ63の回転駆動力により、回動ピン69即ち平行部67の他端部を中心として、コ字回動板64を回転させる。
【0051】
折り曲げ型50は、図3乃至図7に示すように、本体部73と、円柱ピン74と、を備えている。本体部73は、平板状に形成され、その一端がコ字回動板64の連結部68に取り付けられている。本体部73即ち折り曲げ型50は、コ字回動板64の連結部68に取り付けられと、後述する円弧状面としての円柱ピン74の外周面の一部83の曲率の中心が回動ピン69の軸芯Pと同一線上に配置される。即ち、折り曲げ型50は、回動部49によって、円弧状面としての円柱ピン74の外周面の一部83を中心として回転される。
【0052】
本体部73は、略平坦な壁部77と、該壁部77の外表面から立設した複数の隔壁78と、壁部77のハウジング支持部11寄りの縁から立設しかつ前記隔壁78と連なった複数の位置決め突起79とを備えている。壁部77は、略平坦な平板状に形成されている。ハウジング支持部11寄りの縁は、折り曲げ型50のハウジング支持部11寄りの先端部をなしている。
【0053】
隔壁78及び位置決め突起79は、レール22の長手方向即ち折り曲げ前の端子金具3の長手方向に沿って直線状に延びている。複数の隔壁78及び位置決め突起79は、互いにレール22の長手方向即ち折り曲げ前の端子金具3の長手方向に直交する方向に沿って、互いに間隔をあけて配置されている。即ち、複数の隔壁78及び位置決め突起79は、各端子列7の端子金具3同士が並設する方向に沿って、互いに間隔をあけて配置されている。互いに隣り合う隔壁78及び位置決め突起79間の間隔は、端子金具3の幅よりも若干大きく形成されている。
【0054】
互いに隣り合う隔壁78及び位置決め突起79は、互いの間に折り曲げ前及び折り曲げ後の端子金具3を位置付けて、当該端子金具3を位置決めする。また、位置決め突起79には、湾曲面81が形成されている。湾曲面81は、折り曲げ前の端子金具3の長手方向(後述の端子挿入空間80の長手方向)に沿って、位置決め突起79の壁部77と並ぶ位置に配置されている。湾曲面81は、壁部77の底面に向かうにしたがって徐々に位置決め突起79の幅が狭くなる方向でかつ位置決め突起79の外側に向かって凸に湾曲している。
【0055】
円柱ピン74は、円柱状に形成され、かつ位置決め突起79の壁部77よりも上方に位置する箇所を貫通して、本体部73に取り付けられている。円柱ピン74は、回動ピン69と同軸に配置されている。このため、円柱ピン74は、壁部77と間隔をあけて配置されている。円柱ピン74の長手方向即ち当該円柱ピン74の軸芯は、折り曲げ前の端子金具3の長手方向に対して直交している。円柱ピン74の外周面のハウジング支持部11寄りでかつ壁部77寄りの一部83は、折り曲げ型50のハウジング支持部11寄りの先端部に当該ハウジング支持部11と相対して設けられている。円柱ピン74の外周面の一部83は、勿論、折り曲げ前の端子金具3の長手方向の断面が、円弧状に形成されている。即ち、前述した円柱ピン74の外周面の一部83は、特許請求の範囲に記載された円弧状面をなしている。
【0056】
前述した折り曲げ型50は、互いに隣り合う位置決め突起79及び隔壁78と、壁部77と、円柱ピン74との間に折り曲げ前の端子金具3が挿入される。この互いに隣り合う隔壁78と、壁部77と、円柱ピン74とで囲まれる空間は、端子金具3が挿入される端子挿入空間80となっている。即ち、折り曲げ型50には、前述した位置決め突起79よりもハウジング支持部11から離れた側に前記端子金具3を収容する端子挿入空間80が設けられている。即ち、壁部77は、円柱ピン74の円弧状面をなす外周面の一部83との間に端子金具3が挿入される端子挿入空間80を形成する。
【0057】
このため、本体部73即ち折り曲げ型50には、端子挿入空間80の上方を開放した開口部82が設けられている。折り曲げ型50は、端子挿入空間80内に端子金具3を挿入して、円柱ピン81の外周面の円弧状面としての一部83に沿って、端子金具3を折り曲げる。このように、折り曲げ型50は、コネクタハウジング2に取り付けられた端子金具3を折り曲げるための型である。
【0058】
前述した端子折り曲げユニット14は、型移動部46即ち水平移動部47と昇降部48と回動部49とが、折り曲げ型50をハウジング支持部11に接離自在としている。また、端子折り曲げユニット14は、折り曲げ前の端子金具3を折り曲げ型50の前述した端子挿入空間80内に位置付けて、該折り曲げ型50を円柱ピン74を中心として回転することで、ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2に取り付けられた端子金具3をく字状に折り曲げる。このように、端子折り曲げユニット14の型移動部46は、端子金具3を折り曲げるように、当該折り曲げ型50を移動する。
【0059】
制御装置15は、周知のROMと、RAMと、CPUとを備えたコンピュータであって、前述した切り換え部12と、端子折り曲げユニット14と接続して、これらを制御することにより、端子折り曲げ装置1全体の制御を司る。
【0060】
ROMは、CPU即ち端子折り曲げ装置1の動作プログラムなどを記憶している。RAMは、CPUの演算実行時に必要なデータを一時的に保持する。CPUは、ROMに記載された動作プログラム通りに端子折り曲げ装置1を動作させる。
【0061】
CPU即ち制御装置15は、前述した切り換え部12と、端子折り曲げユニット14を制御することにより、ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2に取り付けられた上方に位置する端子列7の端子金具3から順に下方に位置する端子列7の端子金具3をく字状に折り曲げる。
【0062】
制御装置15は、一つの端子列7の端子金具3を折り曲げる際には、以下のように、切り換え部12と、端子折り曲げユニット14を制御する。なお、以下、図1中下から二つ目の端子列7の端子金具3を折り曲げる例を代表して説明する。まず、制御装置15は、図8に示すように、切り換え部12の切り換え用シリンダ27の伸縮ロッド31を伸長して該切り換え部12を規制状態として、ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2の移動を規制する。
【0063】
また、制御装置15は、図8中の二点鎖線で示すように、端子折り曲げユニット14に折り曲げ型50を端子金具3の上方に配置させ、ハウジング支持部11寄りの位置決め突起79が設けられた先端部がハウジング支持部11から離れた側の位置決め突起79から離れた後端部よりも下方に位置するように、端子挿入空間80が折り曲げ前の端子金具3の長手方向と交差するように折り曲げ型50を位置付けさせる。そして、制御装置15は、端子折り曲げユニット14に折り曲げ型50を降下させて、図8中に実線で示すように、互いに隣り合う端子金具3の極力コネクタハウジング2よりの箇所を互いに隣り合う位置決め突起79間に位置付けるとともに、端子金具3の極力コネクタハウジング2よりの箇所間に位置決め突起79を位置付けさせる。こうして、位置決め突起79間に端子金具3を位置付けて、該折り曲げ前の端子金具3を位置決めする。
【0064】
その後、制御装置15は、折り曲げ型50が図9中の二点鎖線で示す状態から実線で示す状態となるように、端子金具3間に位置決め突起79を位置付けたまま、端子折り曲げユニット14に折り曲げ型50を徐々に降下させながら該折り曲げ型50をコネクタハウジング2から徐々に離れる方向に移動させる。こうして、制御装置15は、円柱ピン74を端子金具3に押し付けて、端子金具3を鉛直方向に位置決めする。
【0065】
図10に示すように、端子金具3の先端が円柱ピン74と壁部77との間に位置すると、制御装置15は、折り曲げ型50が図11中の二点鎖線で示す状態から実線で示す状態となるように、端子金具3間に位置決め突起79を位置付けたまま、端子折り曲げユニット14に、折り曲げ型50のハウジング支持部11から離れた側の後端部が下方に向かう方向に前述した円柱ピン74を中心として、折り曲げ型50を回転させて、端子挿入空間80の長手方向を略水平にしかつ該折り曲げ型50の前述した先端部よりも後端部を若干下方に位置付ける。その後、制御装置15は、折り曲げ型50が図12中の二点鎖線で示す状態から実線で示す状態となるように、端子金具3間に位置決め突起79を位置付けたまま、端子折り曲げユニット14に、折り曲げ型50をハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2に向かって移動させる。すると、図13に示すように、端子金具3の先端を端子挿入空間80内に侵入させる。
【0066】
端子金具3の先端が端子挿入空間80内に侵入した後、制御装置15は、折り曲げ型50が図14中の二点鎖線で示す状態から実線で示す状態となるように、端子折り曲げユニット14に端子侵入空間 が折り曲げ前の端子金具3の長手方向と平行となるように、円柱ピン74を中心として折り曲げ型50を回転させる。その後、制御装置15は、図15中の二点鎖線で示す状態から実線で示す状態となるように、端子折り曲げユニット14に折り曲げ型50をハウジング支持部11に向かって移動させる。
【0067】
そして、制御装置15は、図15中の実線及び図16中の二点鎖線に示すように、折り曲げ型50のハウジング支持部11寄りの先端部が端子金具3の屈曲箇所に位置付けられると、端子折り曲げユニット14に折り曲げ型50を一旦停止させる。そして、制御装置15は、図17に示すように、切り換え部12の切り換え用シリンダ27の伸縮ロッド31を縮小して該切り換え部12を許容状態として、ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2の移動を許容する。
【0068】
その後、制御装置15は、端子折り曲げユニット14の回動部49に前述した回動ピン69即ち円柱ピン74を中心として、ハウジング支持部11から離れた側の後端部が上方に向かうように、図16に示すように、折り曲げ型50を90度以上回転させる。すると、端子金具3が曲げられるのにしたがって、曲げられる端子金具3に引っ張られることで、徐々にハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2即ちスライド移動部18が折り曲げ型50に向かって移動する。このように、制御装置15は、端子折り曲げユニット14が端子金具3を折り曲げる際に、切り換え部12を許容状態に位置付ける。
【0069】
端子金具3を90度以上一旦折り曲げた後、制御装置15は、図17に示すように、端子挿入空間80即ち端子金具3の他端部が鉛直方向と略平行となるように、折り曲げ型50を円柱ピン74を中心として先ほどと逆向きに回転する。こうして、図18に示すように、端子金具3が円柱ピン74の外周面に沿って曲げられる。制御装置15は、図19に示すように、端子挿入空間80即ち端子金具3の他端部が鉛直方向と平行となった後、端子折り曲げユニット14に折り曲げ型50を鉛直方向に沿って上昇させる。こうして、端子折り曲げ装置1は、端子金具3を上方の端子列7から下方の端子列7に向かって順に折り曲げる。このように、制御装置15は、端子金具3のコネクタハウジング2寄りの箇所間に位置決め突起79を位置付けた後、折り曲げ型50をコネクタハウジング2から離れる方向に移動して、端子金具3間に位置決め突起79を位置付けままた該端子金具3を端子挿入空間80に挿入して、該端子金具3を折り曲げるように、端子折り曲げユニット14を制御する。
【0070】
本実施形態によれば、折り曲げ型50に端子金具3を位置決めする位置決め突起79を設けているので、コネクタハウジング2に端子金具3を覆うフード部8が取り付けられていても、折り曲げ型50に設けられた位置決め突起79を用いて端子金具3を位置決めすることができる。このため、端子金具3を所望の箇所で所望の向きに折り曲げることができる。したがって、端子金具3を覆うフード部8が取り付けられたコネクタハウジング2に取り付けられた端子金具3を所望の精度で確実に折り曲げることができる。
【0071】
また、端子金具3のコネクタハウジング2寄りの箇所間に位置決め突起79を挿入して該端子金具3を位置決めするので、位置決め突起79をより確実に端子金具3間に挿入することができ、端子金具3を確実に位置決めすることができる。したがって、端子折り曲げユニット14が端子金具3をより確実に折り曲げることができる。
【0072】
さらに、端子金具3間に位置決め突起79を位置付けた折り曲げ型50をハウジング支持部11即ちコネクタハウジング2から徐々に遠ざけるので、端子金具3をコネクタハウジング2寄りの箇所から当該コネクタハウジング2から離れた箇所に向かって順に位置決めすることとなる。したがって、端子金具3をより確実に位置決めでき、端子折り曲げユニット14が端子金具3をより確実に折り曲げることができる。
【0073】
折り曲げ型50のハウジング支持部11寄りの先端部に円弧状の円弧状面が形成されているので、該折り曲げ型50が端子金具3を折り曲げる際に、円弧状面によって端子金具3が案内される。したがって、円弧状面に沿って端子金具3を折り曲げるので、破断することなく、当該端子金具3を折り曲げることができる。
【0074】
円柱ピン81を設けることで、円弧状面が形成されているので、該円弧状面を容易に断面円弧状とすることができる。したがって、折り曲げ型50のコストの低減を図ることができる。
【0075】
また、折り曲げ型50に開口部82が設けられて、端子挿入空間80が該開口部82によって、開放された状態となっているので、折り曲げ型50が端子金具3と擦れることを抑制でき、端子金具3の品質の低下を防止でき、端子金具3などの削りかすなどが端子挿入空間80に詰まることを防止できる。
【0076】
端子折り曲げユニット14が端子金具3を折り曲げる際に、ハウジング支持部11即ち端子金具3を取り付けたコネクタハウジング2が移動自在となるので、端子金具3が折り曲げられる動作に連動して、折り曲げられる端子金具3から引っ張られて、ハウジング支持部11に支持されたコネクタハウジング2が端子折り曲げユニット14に近づく方向に移動する。したがって、端子金具3を折り曲げる際に端子折り曲げユニット14の端子金具3を折り曲げる折り曲げ型50に作用する反力を低減できる。
【0077】
このため、折り曲げ型50の厚みを薄くすることができるので、この薄く形成された折り曲げ型50を用いることで、全ての端子金具3がコネクタハウジング2に取り付けられた後に、該薄く形成された折り曲げ型50が端子金具3に干渉することなく、該端子金具3を確実に折り曲げることができる。したがって、全ての端子金具3をコネクタハウジング2に取り付けた後に折り曲げることができるので、端子金具3の取り付け作業と折り曲げ作業とを繰り返す必要がなくなって、端子金具3の折り曲げにかかる所要時間を短縮することができる。
【0078】
前述した実施形態では、端子列7が複数の端子金具3で構成されているが、本発明では、端子列7が少なくとも一本の端子金具3で構成されていれば良い。また、前述した実施形態では、端子列7が複数設けられているが、本発明では、端子列7が少なくとも一つ設けられていれば良い。
【0079】
前述した実施形態では、折り曲げ型50に設けられた端子挿入空間80が開口部82によって開放されている。しかしながら、本発明では、開口部82を設けなくても良い。また、本発明では、円柱ピン74を設けることなく円弧状面を形成しても良い。
【0080】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の一実施形態にかかる端子折り曲げ装置の構成を一部断面で示す側面図である。
【図2】図1に示された端子折り曲げ装置の折り曲げユニットを上方からみた平面図である。
【図3】図2に示された折り曲げユニットの折り曲げ型の平面図である。
【図4】図3に示された折り曲げ型の正面図である。
【図5】図4中のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図4中のVI部を拡大して示す正面図である。
【図7】図5中のVII部を拡大して示す断面図である。
【図8】図1に示された端子折り曲げ装置の折り曲げ型の位置決め突起を端子金具間に位置付けた状態を示す説明図である。
【図9】図8に示された折り曲げ型をコネクタハウジングから離した状態を示す説明図である。
【図10】図9中のX部を拡大して示す断面図である。
【図11】図9に示された状態から折り曲げ型を回転した状態を示す説明図である。
【図12】図11に示された状態から折り曲げ型をコネクタハウジングに向かって移動した状態を示す説明図である。
【図13】図12中のXIII部を拡大して示す断面図である。
【図14】図12に示された折り曲げ型を端子挿入空間が水平となる位置まで回転した状態を示す説明図である。
【図15】図14に示された状態の折り曲げ型をコネクタハウジングに向かって移動した状態を示す説明図である。
【図16】図15に示された状態の折り曲げ型を90度以上回転した状態を示す説明図である。
【図17】図16に示された状態の折り曲げ型を鉛直方向と略平行になるまで戻した状態を示す説明図である。
【図18】図17中のXVIII部を拡大して示す断面図である。
【図19】図17に示された状態の折り曲げ型を上昇させた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0082】
1 端子折り曲げ装置
2 コネクタハウジング
3 端子金具
11 ハウジング支持部
12 切り換え部
14 端子折り曲げユニット
15 制御装置(制御手段)
46 型移動部
50 折り曲げ型
74 円柱ピン
77 壁部
79 位置決め突起
80 端子挿入空間
82 開口部
83 外周面の一部(円弧状面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子金具付きのコネクタハウジングを支持するハウジング支持部と、前記コネクタハウジングに取り付けられた直線状の端子金具をく字状に折り曲げる端子折り曲げユニットと、を備えた端子折り曲げ装置において、
前記端子折り曲げユニットが、
前記端子金具を折り曲げるための折り曲げ型と、
前記端子金具を折り曲げるように前記折り曲げ型を移動する型移動部と、を備え、
前記折り曲げ型が、前記ハウジング支持部寄りの先端部に互いの間に前記端子金具を位置付けて該端子金具を位置決めする位置決め突起を複数設け、かつ該位置決め突起よりも前記ハウジング支持部から離れた側に前記端子金具を収容する端子挿入空間を設けているとともに、
前記端子金具の前記コネクタハウジング寄りの箇所間に前記位置決め突起を位置付けた後、前記折り曲げ型を前記コネクタハウジングから離れる方向に移動して、前記端子金具間に前記位置決め突起を位置付けまま該端子金具を前記端子挿入空間に挿入して、該端子金具を折り曲げるように、前記端子折り曲げユニットを制御する制御手段を備えたことを特徴とする端子折り曲げ装置。
【請求項2】
前記折り曲げ型が、
前記ハウジング支持部寄りの先端部に当該ハウジング支持部に相対して設けられかつ当該端子金具の長手方向の断面が円弧状の円弧状面と、
当該円弧状面と間隔をあけて配置されかつ該円弧状面との間に前記端子金具が挿入される前記端子挿入空間を形成する壁部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の端子折り曲げ装置。
【請求項3】
前記折り曲げ型の前記先端部に長手方向が前記端子金具の長手方向と直交する円柱状の円柱ピンが取り付けられて、前記円弧状面が前記円柱ピンの外周面の一部となっているとともに、当該折り曲げ型に前記端子挿入空間の上方を開放した開口部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の端子折り曲げ装置。
【請求項4】
前記ハウジング支持部が前記端子金具付きのコネクタハウジングを、折り曲げ前の端子金具の長手方向に沿って移動自在に支持するとともに、
前記ハウジング支持部を、当該ハウジング支持部に支持されたコネクタハウジングが前記端子金具の長手方向に沿って移動することを許容する許容状態と前記ハウジング支持部に支持されたコネクタハウジングが前記端子金具の長手方向に沿って移動することを規制する規制状態との何れかに切り換え可能な切り換え部を更に備え、
前記制御手段が、前記端子折り曲げユニットが前記端子金具を折り曲げる際に、前記切り換え部を前記許容状態に位置付ける制御手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の端子折り曲げ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−287539(P2007−287539A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−115267(P2006−115267)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】