説明

端末自動取引装置の取引受付け方式

【課題】 金融機関の自動機端末の設置コーナーでは来店者に対し、端末の操作入力を補
助する案内係りがいるのと並ぶ為の順路が設けられている場合もあるが明確に取引の順番
を規定する手段がとられておらず、割込みが行われることもある。
本発明は、現金自動取扱装置(ATM)等で操作待ちの利用者の順番待ちを行う際に、順路
を通らない割り込み者を識別し取引を制限することで割り込み行為を低減させる方式を提
供する。
【解決手段】 自動端末装置30が設置された店舗に来店した顧客に対し、利用者が列にな
って順番待ちをする為の順路50と、順路50に従って並ぶ際、利用者の磁気カード402等固
有識別情報を検出する手段と利用者が順路を通過したことを記録する手段及び順路を通過
した利用者のみに自動取引端末の使用を許可する手段とから成り、順路を並ばない割り込
み者の利用を不可にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末自動取引装置(ATM等)で操作待ちの利用者の順番待ちを行う際に、順路
を通らない割り込み者を識別し、取引を制限することで割り込み行為を低減させる方式に
関する
【背景技術】
【0002】
金融機関の窓口受付カウンタでは自動機端末コーナ(キャッシュコーナー)と異なり、
来店した利用者は、受付端末にて取扱順番を示す番号が記載され、抜き取り待ちになって
いる帳票を抜き取る。金融機関側は現在取扱可能を示す取扱い番号を表示器に表示し利用
者に順番が来たことを示し、受付を行う様にしている。表示された取扱番号と利用者が受
け取った帳票の記載番号を照合し、順番通りに処理されているかを確認し、業務を行うこ
とで割り込みのなく正しい順番が守られる様になっている。これら窓口受付けカウンタで
の処理について参考となる資料として特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】特開2004-30379号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金融機関等の自動機端末の設置コーナーでは来店者に対し、端末の操作入力を補助する
案内係りがいるのと並ぶ為の順路が設けられている場合もあるが明確に取引の順番を規定
する手段がとられておらず、割込みが行われてもこれを規制する方法がなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述の課題を解決するために次の構成を採用する。
<構成1>
自動端末装置30が設置された店舗に来店した顧客に対し、利用者が列になって順番待ち
をする為の順路50と、順路50に従って並ぶ際、利用者の磁気カード402等固有識別情報を
検出する手段と利用者が順路を通過したことを記録する手段及び順路を通過した利用者の
みに自動取引端末の使用を許可する手段を提供する自動取引端末から構成される。
<構成2>
特に金融機関の営業店に限らず自動取引を行う端末装置に対して取引受付け方式を提供
するものである。
【発明の効果】
【0006】
自動機端末装置の前に設置された順番待ちの順路に利用者の固有識別情報を検出する手
段を設け、順路を通過した利用者のみに端末の利用を制限する機能を有することで、割り
込みを行う端末使用者の低減を狙うものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明の実施の形態を具体例を設けて説明する。
<実施例1>
図1は本発明の割り込み防止システムの具体例を示す構成図である。
【0008】
金融営業店10に来店した利用者は、自動機端末装置30を使う為に設けられた順路50に従
って、順番待ちの為に並ぶ。
【0009】
順路50には順路待ちをする人が携帯する一般の磁気カード402の情報を読取り、順路50
を通過したことを記録する受付け端末40が設置してあり、この中には磁気カードリードラ
イター401が設置してある。自動機端末がICカード取引サポートであるならばICカードリ
ーダライタでも構わない。
【0010】
磁気カード内データに順路50を通過したことを記録するに当って、一般に金融機関向け
の磁気データファーマットの構成を図2に示す。一例として磁気ストライプ情報60のデー
タフォーマット上の予備エリア601に順路を通過したことを記録するエリアを予め設ける
。書き込む内容として例えば順路通過=“F”未通過=”1“と定義しておく。
【0011】
順路50を通過する際に、利用者の磁気カード402を上記カードリードライタ401に挿入し
、順路50を通過に応じ上記予備エリア601に“F”を書き込むようにする。
【0012】
一方現金自動預払い装置30は、図1に示すように磁気カード処理機構304、顧客操作表
示機構305、取扱案内など利用者との処理を行う業務処理プログラム302等から構成されて
いる。
【0013】
利用者が取引開始に当っては図3に示す様に磁気カード402を挿入すると磁気カード情
報から、利用者の“順路通過”否かを判定し、順路通過=“1”であれば、業務選択開始
を有効とし、以降業務処理を続行させるものとする。現金自動け払い装置30の業務処理プ
ログラムの302作りによっては、磁気カード402を入れる前に操作画面のキー入力を先行し
て受け付ける処理も考えられるがこの場合も磁気カード402を入れられた段階で同様に順
路通過=“1”か否かを判定するものとする。
【0014】
磁気カード情報が未通過=”0“であるならば、割り込みが行われたものとして顧客操
作表示画面305に順路50に従ってから取引して頂く旨のガイダンス80(図4)を表示する

【0015】
順路通過=“1”未通過=”0“の判定を自動機端末30内の業務処理プログラム302で
行う場合以外に端末にネットワーク60を通じ接続されるセンタ20内の上位装置(ホストコ
ンピュータ201)にデータ送信し、上位装置201からの指示により、処理続行もしくはガイ
ダンス表示させる方式にしても良い。
【0016】
更に上記で述べた実施例では、通過したか否かだけを情報記録し判定した場合を説明し
ているが更に発展させた形として、前期カード受付端末40と自動機端末30とを連携させ以
下のような処理方法も考えられる。
<実施例2>
図5において順路51を通過した際、前記の様に通過したか否かの情報だけでなく通過し
た順番をカードライターで受付番号情報としてデータの書込みをし、受付け番号を記載し
た帳票403を発行し利用者が受け取るようにしておく。受付番号を受付け端末42から端末
制御装置90に送信して受付番号の発行状況が判るようにしておく。
【0017】
又自動機端末31,32,33で処理(取引終了)された受付番号は端末制御装置90に送信される
ことで、現在の受付番号の発行状況と既に取引終了されたものから次に処理されるべき、
受付番号がわかることで、取引が終了した自動機端末2 201に対し端末制御装置600から送
信された情報から音声ガイダンス321により利用者に対し取引通番n404をアナウンスする

【0018】
自動機端末32で取引を行う際には、磁気カード405を挿入すると受付番号通番を確認し
、期待した番号であるかを確認して取扱不可(再度列に並ぶ)、処理可かを判別する(図に
おいては通番n404であり取引可能である)。
【産業上の利用可能性】
【0019】
尚上記事例では金融機関の営業店の現金自動預払い機の場合を説明したが、取引を行う
顧客が利用する店舗であれば、金融機関以外の病院、飲食店などであっても同様の効果を
奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の金融機関での自動機端末による具体例を示す構成図である。
【図2】利用者の固有情報の一例として磁気ストライプ情報のフォーマット例である。
【図3】具体例1のシーケンスチャートである。
【図4】具体例1の自動機端末の画面表示の例である。
【図5】本発明の具体例2の構成図である。
【符号の説明】
【0021】
10…金融機関営業店、20…センタ、30…自動機端末、40…受付端末、50…順路、60…磁
気ストタイプ情報の参考例、70…順路を通過したかの判定処理、80…順路を通過していな
い場合のガイダンスの例、90…端末制御装置、403…帳票(通番記)、404…通番n。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関等の自動取引装置のある店舗において、順番待ちを行う順路、利用者の固有ID
情報記録媒体の情報判別及び順路を通過した情報を記録する手段を有する受付装置、同じ
店舗内で順路を通過をした情報を判別する手段を有する自動機端末から構成され、固有ID
情報記録媒体の順路を通過したか否かを自動機端末で読取ることで順路を通過しない割り
込み者を識別しこれらの利用者に対しては自動取引装置の取引を制限し利用者の割り込み
を低減させることを特徴とする、端末自動取引装置の取引受付け方式。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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