説明

端末装置及びプログラム

【課題】装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルに応じて、適切な通信手段による通信を容易に実行できるようにする。
【解決手段】中央制御部11は、着信時、通話中、発信時のいずれかにおいて、複数の通信手段による通信としてテレビ電話、音声電話、Eメール、留守番電話のいずれかを実行する場合に、スタイル検出部22によって検出されたスタイルに基づいて選択条件記憶部M3を参照し、このスタイルに応じて選択した通信手段による通信を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の通信手段を制御する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機などの端末装置には、折り畳み式やスライド式などの筐体構造を持つものがあり、その筐体構造に応じて様々なスタイル(筐体の状態)をとることが可能となっている。例えば、全体形状が長方形を成す筐体においてその長手方向と短手方向の2方向に開閉可能となっている折り畳み式の携帯装置が開示されている(特許文献1参照)。一方、携帯電話などの端末装置には、例えば、テレビ電話機能、音声電話機能、電子メール機能、テレビ放送受信機能、ラジオ放送受信機能、赤外線通信機能など様々な通信手段が備えられているものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−038217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した端末装置にあっては、使用する通信手段をスタイルに応じて選択したい場合がある。例えば、通話用のマイクやスピーカの位置が音声電話機能に適したスタイルであれば、音声電話機能を選択したい、また、カメラ、マイク、スピーカの位置がテレビ電話機能に適したスタイルであれば、テレビ電話機能を選択したい、音声電話機能を使用するときに持ち易い形状のスタイル(例えば、片手で握るのに適しているスタイル)であれば、音声電話機能を選択したい、テレビ電話機能を使用するときに持ち易い形状のスタイル(例えば、両手で顔の前で持つのに適しているスタイル)であれば、テレビ電話機能を選択したい、などのように、使用し易さを理由に、使用する通信手段をスタイルに応じて選択したい場合がある。あるいは、単にユーザの嗜好を理由に、使用する通信手段をスタイルに応じて選択したい場合がある。他にも理由は様々であるが、使用する通信手段をスタイルに応じて選択したい場合がある。
【0005】
このような場合において、上述した端末装置では、使用する通信手段をユーザ操作によって選択しなければならなかった。例えば、テレビ電話機能で発信を行う場合にはその発信を指示するための操作が必要となると共に、音声電話機能の発信を行う場合にはその発信を指示するための操作が必要となる。このように使用する通信手段をユーザ操作によって選択しなければならないのは煩雑であると共に、ユーザに負担をかけるという問題が起きる。
【0006】
本発明の課題は、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルに応じて、適切な通信手段による通信を容易に実行できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、複数の通信手段を制御する端末装置であって、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルを検出するスタイル検出手段と、この検出手段によって検出されたスタイルに基づいて、前記複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択する選択手段と、この選択手段によって選択された通信手段による通信を実行する実行手段と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項1に従属する発明として、通信を開始するための操作を検出する操作検出手段を更に備え、前記実行手段は、前記操作検出手段によって通信を開始するための操作が検出された場合に、前記選択手段によって選択された通信手段による通信を実行する、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、着信を検出する着信検出手段を更に備え、前記スタイル検出手段は、前記着信検出手段によって着信が検出されている状態にあって、スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルを検出し、前記選択手段は、前記スタイル検出手段によって検出された変更後のスタイルに基づいて、前記複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択する、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1に従属する発明として、前記スタイル検出手段は、前記選択手段によって選択された通信手段による通信が実行されている状態にあって、スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルを検出し、前記選択手段は、前記スタイル検出手段によって検出された変更後のスタイルに基づいて、前記複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択し、前記実行手段は、前記選択手段によって選択された通信手段による通信に切り替えて実行する、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、前記複数の通信手段の個々に対応して、それぞれの通信を開始するための操作を行う通信開始操作手段を更に備え、前記実行手段は、前記通信開始操作が行われた際に、前記複数の通信手段のうち、当該開始操作に対応する通信手段による通信を実行する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、前記装置本体は、その筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの2つのスタイルになることが可能な構成となっており、前記スタイル検出手段は、前記第1オープンスタイルと第2オープンスタイルのいずれかを検出する、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、前記複数の通信手段による通信は、テレビ電話機能による通話、音声電話機能による通話、電子メール機能による通信、音声記録機能による通信のうち、少なくともいずれか2つである、ことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1に従属する発明として、複数の通信手段による通信は、前記複数の放送受信手段による受信である、ことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1に従属する発明として、前記複数の通信手段による通信は、帯域幅の異なる複数の通信手段による通信である、ことを特徴とする請求項9記載の発明であってもよい。
【0016】
また、上述した課題を解決するために請求項10記載の発明は、複数の通信手段の制御として、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話が可能であり、かつ、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの2つのスタイルになることが可能な構成の端末装置であって、通話を開始するための操作を検出する操作検出手段と、前記筐体の状態を示すスタイルを検出するスタイル検出手段と、前記操作検出手段によって通話を開始するための操作が検出された場合に、前記スタイル検出手段によって検出されたスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する判別手段と、この判別手段による判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と前記音声電話機能による通話のいずれかを選択する選択手段と、この選択手段によって選択された通話を実行する実行手段と、を具備したことを特徴とする。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、複数の通信手段の制御として、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話が可能であり、かつ、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの2つのスタイルになることが可能な構成の端末装置であって、前記筐体の状態を示すスタイルを検出するスタイル検出手段と、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかで通話している状態にあって、前記スタイル検出手段によってスタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルが第1オープンスタイルなのか第2オープンスタイルなのかを判別する判別手段と、この判別手段による判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と前記音声電話機能による通話のいずれかを選択する選択手段と、この選択手段によって選択された通話を実行する実行手段と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
また、上述した課題を解決するために請求項12記載の発明は、複数の通信手段の制御として、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話が可能であり、かつ、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を閉じた状態であることを示すクローズスタイルと、前記筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの3つのスタイルになることが可能な構成の端末装置であって、着信を検出する着信検出手段と、スタイルを検出するスタイル検出手段と、前記クローズスタイルにおいて前記着信検出手段によって着信が検出されている状態にあって、前記スタイル検出手段によってスタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する判別手段と、この判別手段による判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と前記音声電話機能による通話のいずれかを選択する選択手段と、この選択手段によって選択された通話を実行する実行手段と、を具備したことを特徴とする。
【0019】
また、上述した課題を解決するために請求項13記載の発明は、コンピュータに対して、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルを検出する機能と、前記検出されたスタイルに基づいて、複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択する機能と、前記選択された通信手段による通信を実行する機能と、を実現させるためのプログラム特徴とする。
【0020】
また、上述した課題を解決するために請求項14記載の発明は、コンピュータに対して、通話を開始するための操作を検出する機能と、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルを検出する機能と、前記通話を開始するための操作が検出された場合に、前記検出されたスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する機能と、前記判別結果に基づいて、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかを選択する機能と、前記選択された通話を実行する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【0021】
また、上述した課題を解決するために請求項15記載の発明は、コンピュータに対して装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルを検出する機能と、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかで通話している状態にあって、前記スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルが第1オープンスタイルなのか第2オープンスタイルなのかを判別する機能と、前記判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかを選択する機能と、前記選択された通話を実行する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【0022】
また、上述した課題を解決するために請求項16記載の発明は、コンピュータに対して、着信を検出する機能と、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を閉じた状態であることを示すクローズスタイルと、前記筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルを検出する機能と、前記クローズスタイルにおいて前記着信が検出されている状態にあって、前記スタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する機能と、前記判別結果に基づいて、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかを選択する機能と、前記選択された通話を実行する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、筐体の状態を示すスタイルに応じて、適切な通信手段による通信を容易に実行することができ、利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】携帯電話機1の外観図で、(1)は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとを折り畳んだ状態のクローズスタイルを示し、(2)は、このクローズスタイルから表示部筐体1Bをその短手方向の一端部に平行な軸を開閉軸として開いた状態の縦オープンスタイルを示し、(3)は、クローズスタイルから表示部筐体1Bをその長手方向の一端部に平行な軸を開閉軸として開いた状態の横オープンスタイルを示した図。
【図4】選択条件記憶部M3を説明するための図。
【図5】携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図6】着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図7】図6に続く動作を示したフローチャート。
【図8】通話中処理(図5のステップA7)を詳述するためのフローチャート。
【図9】発信処理(図5のステップA9)を詳述するためのフローチャート。
【図10】(1)は、着信時に表示される着信画面を例示した図、(2)は、着信メニュー画面を例示した図、(3)は、通信相手指定画面を例示した図、(4)は、発信メニュー画面を例示した図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図1〜図10を参照して本発明の実施形態を説明する。
本実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1には、音声データを送受信して相手と通話する音声電話機能のほかに、音声データと共にリアルタイム画像(相手画像、自分画像)を送受信して相手と通話するTV(テレビ)電話機能を備え、相手側との間でテレビ電話による通話が可能となっている。更に、携帯電話装置1には、留守番電話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)が備えられていると共に、デジタル放送(例えば、地上波デジタル放送)を受信可能な放送受信機能などが備えられている。
【0026】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となり、また、携帯電話機1は、無線通信網2を介して通信事業者側の留守番電話サービス装置3に接続されると、留守番電話サービス装置3側に記録された伝言メッセージを受信して出力させることが可能となる。なお、通信事業者側では、電話着信の呼び出してから一定時間応答がないときには、その呼び出しを中止して留守番電話サービス装置3を呼び出し、その相手(発信元)端末との通話路を確立するようにしている。この場合、留守番電話サービス装置3では、不在メッセージを発信元端末に送信したのち、発信元端末からの伝言メッセージを受信してそれを記録する。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット4に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、インターネット4を介してメール管理装置5に接続されると、このメール管理装置5との間で電子メールの送受信が可能となる。
【0027】
また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット4に接続されると、コンテンツ配信装置6から動画、静止画、音楽、ニュース、天気予報などの情報をインターネット4、無線通信網2を介してダウンロード可能となり、また、携帯電話機1は、テレビ局・ラジオ局7から送信アンテナ8を介して発信された地上波デジタル放送を受信可能となる。なお、インターネットラジオのように無線通信網2、インターネット4を介してコンテンツ配信装置6からデジタル放送をダウンロード受信することもできる。
【0028】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池(図示省略)を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、選択条件記憶部M3、メール記憶部M4、履歴記憶部M5などが設けられている。プログラム記憶部M1は、図5〜図9に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶されている。
【0029】
各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。メール記憶部M4は、電子メール(Eメール)に関する情報を記憶するもので、「メールID」、「日時」、「相手情報」、「タイトル」「本文」などを受信メールと送信メールに区別して記憶する。履歴記憶部M5は、電話着信及び発信、Eメール受信及び送信に関する履歴情報を記憶するもので、「履歴ID」、「日時」、「相手情報」、「伝言メッセージ」、…などを記憶する。なお、履歴記憶部M5は、電話着信及び発信、Eメール受信及び送信に関する履歴情報を記憶するようにしたが、電話とEメールとを別々の履歴記憶部で記憶したり、着信と発信(受信と送信)とを別々の履歴記憶部で記憶したりするようにしてもよい。なお、選択条件記憶部M3については後で詳述するものとする。
【0030】
無線通信部14は、図示しない無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナAT1から発信出力させる。
【0031】
テレビ放送・ラジオ放送受信部16は、テレビ放送受信部とラジオ放送受信部とを有し、それらを個別に起動可能なもので、端末装置向けの地上波デジタルテレビ放送、地上波デジタルラジオ放送と共に、電子番組表(EPG)などの番組情報も含めて受信可能となっている。このテレビ放送・ラジオ放送受信部16は、アンテナAT2を介して放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。
【0032】
撮像部17は、ユーザ(撮影者)の顔などを撮影するテレビ電話用の撮像部(インカメラ)であり、ユーザに対面するようにそのレンズ系が配置されたもので、撮影レンズ、ミラーなどのレンズ・ミラーブロック、撮像素子、その駆動系のほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備え、光学ズームを調整制御したり、シャッター駆動制御、露出、ホワイトバランスなどを制御したりする。表示部18は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用し、例えば、文字情報、待受画像、テレビ電話画像、テレビ映像などを表示させる。操作部19は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、通話の開始を指示する通話キー(図示省略)などが設けられている。中央制御部11は、この操作部19からの入力操作信号に応じた処理を実行する。
【0033】
RTC(リアルタイムクロックモジュール)20は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC20から現在日時を取得する。報知部21は、サウンドスピーカ21A、LED(発光ダイオード)21B、振動モータ21Cを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。サウンドスピーカ21Aは、音楽コンテンツなどを再生出力したり、テレビ放送やラジオ放送などを再生出力したりする。スタイル検出部22は、例えば、装置本体を構成する筐体の各所に配設された磁石と磁力センサなどから構成されたもので、この磁力センサによる測定結果に基づいて現在のスタイル及びスタイルが変更されたことを検出する構成となっている。
【0034】
すなわち、スタイル検出部22は、筐体の各所に配設された磁石のうち、どこに配設されている磁石が磁力センサに最も近いかなどから現在のスタイルを検出すると共に、この磁石と磁力センサとの対応関係(距離関係)に変化があった際に、スタイルが変更されたことを検出するようにしている。なお、スタイル検出部22は、上述の磁石と磁力センサに限らず、それ以外の任意の方法(例えば、マイクロスイッチ、機械的スイッチなど)によってスタイル及びスタイル変更を検出するようにしてもよい。
【0035】
図3は、携帯電話機1の外観図である。
携帯電話機1は、その装置本体を構成する複数の筐体(操作部筐体1A、表示部筐体1B)の連結状態に応じて複数のスタイル(クローズスタイル、縦オープンスタイル、横オープンスタイル)に変更可能な2ウェイオープンタイプの携帯電話機で、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとは折り畳み可能に取り付けられている。操作部筐体1A、表示部筐体1Bは、その全体が長方形を成すもので、操作部筐体1Aの内面には、上述した操作部19、通話用マイクMCが配置され、表示部筐体1Bの内面には、上述した撮像部17のレンズ系、表示部18、通話用スピーカSPが配置されている。そして、操作部筐体1Aに対して表示部筐体1Bは、その短手方向の一端部に平行な軸を開閉軸として開閉可能となっているほか、その長手方向の一端部に並行な軸を開閉軸として開閉可能な構成となっている。
【0036】
図3(1)は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとを折り畳んだ状態のクローズスタイルを示し、(2)は、このクローズスタイルから表示部筐体1Bをその短手方向の一端部に平行な軸を開閉軸として開いた状態の縦オープンスタイルを示し、この縦オープンスタイルでは、操作部筐体1A上の通話用マイクMCと表示部筐体1B上の通話用スピーカSPとが離間した状態(ハンドセットとしての機能状態)となるために、音声電話には適した状態となる。また、図3(3)は、クローズスタイルから表示部筐体1Bをその長手方向の一端部に平行な軸を開閉軸として開いた状態の横オープンスタイルを示し、この横オープンスタイルでは、操作部筐体1A上の通話用マイクMCと表示部筐体1B上の通話用スピーカSPとが離間した状態とはならないために、音声電話には不向きな状態となるが、操作部筐体1Aを横長になるような向きにすると両手で保持し易い状態となるために、テレビ電話には適した状態となる。
【0037】
図4は、選択条件記憶部M3を説明するための図である。
選択条件記憶部M3は、スタイル検出部22によって検出されたスタイルに基づいて、複数の通信手段(音声電話、テレビ電話、留守番電話、電子メール)の中からいずれか1つの通信手段を選択するためのテーブルで、「項目」、「発信時」、「着信時」、「通話中」の各フィールドを有している。ここで、「項目」としては、“クローズスタイル”、縦オープンスタイル、横オープンスタイルを有している。「発信時」は、“音声電話”、“テレビ電話”、“Eメール(電子メール)”、“−(無効)”の中から任意に選択されたもので、図示の例は、“クローズスタイル”に対応して“−”、また、縦オープンスタイルに対応して“音声電話”、また、横オープンスタイルに対応して“Eメール”を設定した場合を示している。
【0038】
「着信時」、「通話中」は、“音声電話”、“テレビ電話”、“留守番電話”、“−(無効)”の中から任意に選択されたもので、図示の例は、「着信時」において、“クローズスタイル”に対応して“−”、縦オープンスタイルに対応して“音声電話”、横オープンスタイルに対応して“テレビ電話”を設定した場合を示している。また、「通話中」において、“クローズスタイル”に対応して“留守番電話”、縦オープンスタイルに対応して“音声電話”、横オープンスタイルに対応して“テレビ電話”を設定した場合を示している。なお、選択条件記憶部M3の内容はユーザ操作によって任意に設定されたもので、スタイルと通信手段との対応付けは任意である。
【0039】
中央制御部11は、着信時、通話中、発信時のいずれかにおいて、スタイル検出部22によって検出された現在のスタイルに基づいて選択条件記憶部M3を参照し、現在のスタイルに応じてそれに該当する通信手段を選択することによって、この通信手段による通信として、音声電話、テレビ電話、留守番電話、電子メールのいずれかの通信を実行するようにしている。すなわち、音声電話、テレビ電話の場合を例示すると、着信が検出されている状態にあって、スタイルが変更されたことを検出すると、変更後のスタイルに応じて選択条件記憶部M3を参照し、変更後のスタイル(縦オープンスタイル、横オープンスタイル)に応じてそれに該当する音声電話処理、テレビ電話処理のいずれかを実行するようにしている。この場合、着信時にクローズスタイルであれば、筐体をどのようにして開いたか(縦オープンスタイル、横オープンスタイル)に応じてテレビ電話による通話と音声電話による通話のいずれかを実行するようにしている。
【0040】
また、通話中にスタイルが変更されると、変更後のスタイルに応じて選択条件記憶部M3を参照し、変更後のスタイル(縦オープンスタイル、横オープンスタイル)に該当する音声電話処理、テレビ電話処理のいずれかを実行するようにしている。また、音声電話、テレビ電話の発信時においても同様に、発信後の通話中においてスタイルが変更されると、変更後のスタイルに応じて選択条件記憶部M3を参照し、変更後のスタイル(縦オープンスタイル、横オープンスタイル)に該当する音声電話処理、テレビ電話処理のいずれかを実行するようにしている。
【0041】
次に、この実施形態における携帯電話機1の動作概念を図5〜図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなど伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0042】
図5は、携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部101は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。その後、操作待ちや受信待ちなどの待ち受け状態となる。ここで、任意の情報を設定する設定操作が行われた場合には(ステップA3でYES)、その操作に対応する設定処理として、例えば、選択条件記憶部M3などに対する設定処理を行ったのち(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。
【0043】
また、待ち受け状態において電話着信を検出した場合には(ステップA5でYES)、後述する着信処理を実行すると共に(ステップA6)、通話中処理を実行したのち(ステップA7)、上述のステップA3に戻る。また、発信操作を検出した場合には(ステップA8でYES)、後述する発信処理を実行すると共に(ステップA9)、通話中処理を実行したのち(ステップA7)、上述のステップA3に戻る。また、メール着信を検出した場合には(ステップA10でYES)、表示部18、報知部21などを駆動して、表示、音、振動、光で受信報知を行う(ステップA11)。そして、受信メールに関する情報をメール記憶部M4に記憶させると共に(ステップA12)、今回の受信メールに関する情報を履歴記憶部M5に記憶させたのち(ステップA13)、上述のステップA3に戻る。
【0044】
また、電源オフ操作が行われると(ステップA14でYES)、電源オフ処理を実行したのち(ステップA15)、このフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA16でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、留守中に留守番電話サービス装置3側に記録された伝言メッセージを受信して出力させたり、受信メール表示操作に応じてメール開封処理などを行ったりする(ステップA17)。その後、上述のステップA3に戻る。
【0045】
図6及び図7は、着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
この着信処理は、着信が検出されている状態にあって、スタイルが変更されたことが検出された場合に、変更後のスタイルに応じて音声電話処理、テレビ電話処理、留守番電話処理のいずれかを実行する処理である。先ず、中央制御部11は、表示部18、報知部21を駆動して、表示、音、振動、光で着信報知を行うと共に(ステップB1)、着信に関する情報を履歴記憶部M5に記憶させる(ステップB2)。
【0046】
図10(1)は、着信時に表示される着信画面を例示した図で、この着信画面には相手先の名前、電話番号などが表示される。そして、スタイル検出部22によって検出された現在のスタイルを取得し(ステップB3)、“クローズスタイル”であるかを調べ(ステップB4)、縦オープンスタイル又は横オープンスタイルであれば(ステップB4でNO)、図7のフローに移るが、“クローズスタイル”であれば(ステップB3でYES)、スタイル検出部22によってスタイルの変更が検出されるまで待機状態となる(ステップB5)。
【0047】
いま、スタイルの変更を検出すると(ステップB5でYES)、変更後のスタイルに応じて通信手段を切り替えて、音声電話処理、テレビ電話処理、留守番電話処理のいずれかを実行する処理に移る(ステップB6〜B17)。すなわち、“クローズスタイル”から縦オープンスタイル又は横オープンスタイルに変更された場合には(ステップB5でYES)、スタイル検出部22によって検出された変更後のスタイルを取得し(ステップB6)、“クローズスタイル”から縦オープンスタイルに変更されたか(ステップB7でYES)、“クローズスタイル”から横オープンスタイルに変更されたのかを調べる(ステップB9)。いま、電話着信時において、“クローズスタイル”から縦オープンスタイルに変更された場合には(ステップB7でYES)、選択条件記憶部M3を参照して、縦オープンスタイルに対応する選択条件(図4の例では、音声電話)を読み出す(ステップB8)。
【0048】
また、“クローズスタイル”から横オープンスタイルに変更された場合には(ステップB9でYES)、選択条件記憶部M3を参照して、横オープンスタイルに対応する選択条件(図4の例では、テレビ電話)を読み出す(ステップB10)。また、“クローズスタイル”の場合には(ステップB9でNO)、“クローズスタイル”に対応する選択条件(図4の例では、無効を示す“−”)を読み出す(ステップB11)。なお、ステップB11は、ステップB5からの遷移では通らないステップであるが、後述する図7のステップB18とステップB19からの遷移(図6と図7の遷移番号3からの遷移)では通る可能性のあるステップである。
【0049】
このようにして読み出した選択条件は、“テレビ電話”であるか(ステップB12)、“音声電話”であるか(ステップB14)、“留守番電話”であるかを調べ(ステップB16)、選択条件が“テレビ電話”であれば(ステップB12でYES)、その着信の相手側との通信路を確立したのち、撮像部17によって撮影されたユーザ画像を相手側に送信すると共に、相手側から送信されてくる相手画像を受信して表示部18で表示し、テレビ電話の通話を開始する(ステップB13)。また、選択条件が“音声電話”であれば(ステップB14でYES)、その着信の相手側との通信路を確立したのち、音声電話の通話を開始する(ステップB15)。その後、この着信処理(図6及び図7のフロー)の終了となる。また、“留守番電話”であれば(ステップB16でYES)、その着信の相手側の端末(発信元端末)と留守番電話サービス装置3との接続を要求する留守番電話接続要求信号を送信したのち(ステップB17)、上述の図5のステップA3に戻る。この留守番電話接続要求信号が送信された場合、前述したように、通信事業者側では、この携帯電話機の呼び出しを中止して留守番電話サービス装置3を呼び出し、相手側の端末との通話路を確立するようにしている。
【0050】
また、着信時のスタイルが縦オープンスタイル又は横オープンスタイルであれば(ステップB4でNO)、図7のフローに移り、スタイルが変更されたかを調べ(ステップB18)、スタイルが変更された場合には(ステップB18でYES)、図6のフローに移り、変更後のスタイルに応じて通信手段を切り替えて音声電話処理、テレビ電話処理、留守番電話処理のいずれかを実行する処理に移る(ステップB6〜B17)。また、スタイルが変更されなければ(ステップB18でNO)、通信開始操作が行われたか(ステップB19)、テレビ電話通話開始操作が行われたか(ステップB20)、音声電話通話開始操作が行われたか(ステップB22)、留守番電話開始操作が行われたかを調べる(ステップB24)。
【0051】
いま、いずれの操作も行われなかったときには(ステップB24でNO)、上述のステップB18に戻るが、着信報知に応答して通信(テレビ電話、音声電話、留守番電話)の開始を指示する通信開始操作が行われた場合(例えば、操作部19に設けられている通話キーが操作された場合)にも(ステップB19でYES)、図6のフローに移り、現在のスタイルに応じて通信手段を切り替えて音声電話処理、テレビ電話処理、留守番電話処理のいずれかを実行する処理に移る(ステップB6〜B17)。この場合、縦オープンスタイル、横オープンスタイル、クローズスタイルに応じて音声電話処理、テレビ電話処理を実行する。
【0052】
一方、着信が検出されている状態にあって、テレビ電話、音声電話、留守番電話の個々を指定して、その開始を指示する操作が行われた場合、つまり、テレビ電話通話開始操作、音声電話通話開始操作、留守番電話開始操作のいずれかが行われた場合には、その操作に対応してテレビ電話処理、音声電話処理、留守番電話処理を実行に移る(ステップB20〜B25)。ここで、テレビ電話通話開始操作、音声電話通話開始操作、留守番電話開始操作は、次のようにして行う。すなわち、図10(1)に示した着信画面においてその「メニュー」ソフトキー(タッチキー)を操作して、図10(2)に示す着信メニュー画面を表示させる。そして、この着信メニュー画面の中からそのメニュー項目として“テレビ電話”、“音声電話”、“留守番電話”のいずれかを選択する操作を行ったのち、「決定」ソフトキー(タッチキー)を操作する。
【0053】
いま、着信メニュー画面の中から“テレビ電話”が選択されてテレビ電話通話開始操作が行われたときには(ステップB20でYES)、その着信の相手側(発信元)との通信路を確立したのち、撮像部17によって撮影されたユーザ画像を相手側に送信すると共に、相手側から送信されてくる相手画像を受信して表示部18で表示し、テレビ電話の通話を開始し(ステップB21)、着信メニュー画面の中から“音声電話”が選択されて音声電話通話開始操作が行われたときには(ステップB22でYES)、その着信の相手側との通信路を確立したのち、音声電話の通話を開始する(ステップB23)。その後、この着信処理(図6及び図7のフロー)の終了となる。また、居留守のような場合に、着信メニュー画面の中から“留守番電話”が選択されて留守番電話開始操作が行われたときには(ステップB24でYES)、その相手の発信元端末と留守番電話サービス装置3との接続を要求する留守番電話接続要求信号を送信したのち(ステップB25)、上述した図5のステップA3に戻る。
【0054】
図8は、通話中処理(図5のステップA7)を詳述するためのフローチャートである。
この通話中処理は、通話中にスタイルが変更された場合に、変更後のスタイルに応じて選択条件記憶部M3を参照し、変更後のスタイルに応じて音声電話処理、テレビ電話処理、留守番電話処理を実行する処理である。先ず、中央制御部11は、着信が検出されている状態にあって、スタイルが変更されたかを調べたり(ステップC1)、通信路を遮断して通話終了を指示する通話終了操作が行われたかを調べたりしながら待機状態となる(ステップC2)。いま、通話終了操作が行われたときには(ステップC2でYES)、通信路を遮断して通話終了させる通話終了処理を行ったのち(ステップC3)この通話中処理(図8のフロー)の終了となる。
【0055】
また、通話中にあって、スタイルが変更されたときには(ステップC1でYES)、スタイル検出部22によって検出された変更後のスタイルを取得し(ステップC4)、縦オープンスタイルへの変更か(ステップC5)、横オープンスタイルへの変更かを調べ(ステップC7)、縦オープンスタイルへの変更であれば(ステップC5でYES)、選択条件記憶部M3を参照し、縦オープンスタイルに対応する選択条件(図4の例では、音声電話)を読み出す(ステップC6)。また、横オープンスタイルへの変更であれば(ステップC7でYES)、選択条件記憶部M3を参照し、横オープンスタイルに対応する選択条件(図4の例では、テレビ電話)を読み出す(ステップC8)。また、“クローズスタイル”への変更であれば(ステップC7でNO)、“クローズスタイル”に対応する選択条件(図4の例では、留守番電話)を読み出す(ステップC9)。
【0056】
そして、上述のようにして読み出した選択条件は、“テレビ電話”であるか(ステップC10)、“音声電話”であるか(ステップC13)、“留守番電話”であるかを調べ(ステップC16)、選択条件が“テレビ電話”であれば(ステップC10でYES)、音声電話の通話中であるかを調べる(ステップC11)。いま、テレビ電話中であれば(ステップC11でNO)、最初のステップC1に戻るが、音声電話の通話中であれば(ステップC11でYES)、音声電話からテレビ電話通話に切り替えるために、撮像部17によって撮影されたユーザ画像を相手側に送信すると共に、相手側から送信されてくる相手画像を受信して表示部18で表示する(ステップC12)。
【0057】
また、選択条件が“音声電話”であれば(ステップC13でYES)、テレビ電話通話中であるかを調べ(ステップC14)、音声電話通話中であれば(ステップC14でNO)、最初のステップC1に戻るが、テレビ電話通話中であれば(ステップC14でYES)、テレビ電話から音声電話に切り替えるために、撮像部17の駆動を停止させると共にその送信を停止させ、相手側から送信されてくる相手画像の受信と表示も停止させる(ステップC15)。このように通話中にスタイルが変更された場合には、変更後のスタイルに基づいて選択した通信手段による通信に切り替えて実行する。
また、選択条件が“留守番電話”であれば(ステップC16でYES)、相手(発信元)との通信路を遮断して通話を終了させると共に(ステップC17)、この発信元端末と留守番電話サービス装置3との接続を要求する留守番電話接続要求信号を送信したのち(ステップC18)、上述した図5のステップA3に戻る。
【0058】
図9は、発信処理(図5のステップA9)を詳述するためのフローチャートである。
この発信処理は、通信の開始を指示するための操作された際に、現在のスタイルに応じてそれに該当する音声電話処理、テレビ電話処理、Eメール処理のいずれかを実行する処理である。先ず、中央制御部11は、通信相手を指定する操作に続いて(ステップD1)、通信開始操作が行われたか(ステップD2)、テレビ電話通話開始操作が行われたか(ステップD3)、音声電話通話開始操作が行われたか(ステップD4)、Eメール送信開始操作が行われたかを調べ(ステップD5)、いずれの操作も行われなかったときには(ステップD5でNO)、上述のステップD2に戻って操作待ち状態となる。
【0059】
図10(3)は、発信処理において、アドレス帳(図示省略)の内容(名前)を一覧表示する通信相手指定画面を例示したもので、この通信相手指定画面の中から任意の通信相手を選択する操作(通信相手指定操作)が行われたのち(ステップD1)、その相手への通信(テレビ電話発信、音声電話発信、Eメール送信)の開始を指示する通信開始操作が行われた場合(例えば、操作部19に設けられている通話キーが操作された場合)には(ステップD2でYES)、スタイル検出部22によって検出された現在のスタイルを取得する(ステップD6)。そして、現在のスタイルは縦オープンスタイルであるか(ステップD7)、横オープンスタイルであるかを調べる(ステップD8)。
【0060】
いま、電話発信/メール送信時に縦オープンスタイルであれば(ステップD7でYES)、選択条件記憶部M3を参照して、縦オープンスタイルに対応する選択条件(図4の例では、音声電話)を読み出すが(ステップD8)、横オープンスタイルであれば(ステップD9でYES)、選択条件記憶部M3を参照して、横オープンスタイルに対応する選択条件(図4の例では、Eメール)を読み出し(ステップD10)、また、“クローズスタイル”であれば(ステップD9でYES)、“クローズスタイル”に対応する選択条件(図4の例では、無効を示す“−”)を読み出す(ステップD11)。
【0061】
このようにして読み出した選択条件は、“テレビ電話”であるか(ステップD12)、“音声電話”であるか(ステップD13)、“Eメール”であるかを調べ(ステップD14)、選択条件が“テレビ電話”であれば(ステップD12でYES)、今回の発信に関する情報を履歴記憶部M5に記憶させる(ステップD15)。そして、テレビ電話の発信を行って通信相手側との通信路を確立し(ステップD16)、撮像部17によって撮影されたユーザ画像を相手側に送信すると共に、相手側から送信されてくる相手画像を受信して表示部18で表示し、テレビ電話の通話を開始したのち(ステップD17)、この発信処理(図9のフロー)の終了となる。
【0062】
また、選択条件が“音声電話”であれば(ステップD13でYES)、今回の発信に関する情報を履歴記憶部M5に記憶させる(ステップD18)。そして、音声電話の発信を行って通信相手側との通信路を確立して(ステップD19)、音声電話の通話を開始したのち(ステップD20)、この発信処理(図9のフロー)の終了となる。また、選択条件が“Eメール”であれば(ステップD14でYES)、送信するEメールをユーザ操作によって作成し、Eメール送信に関する情報を履歴記憶部M5に記憶させると共に(ステップD21)、このEメールをその相手側に送信したのち(ステップD22)、図5のステップA3に戻る。
【0063】
一方、発信処理での操作待ち状態にあって、テレビ電話、音声電話、Eメールの個々を指定して、その開始を指示する操作が行われた場合、つまり、テレビ電話通話開始操作、音声電話通話開始操作、Eメール送信開始操作のいずれかが行われた場合には、その操作に対応してテレビ電話処理、音声電話処理、Eメール送信処理を実行に移る(ステップD3〜D5、D15〜D17、D18〜D20、D21、D22)。ここで、テレビ電話通話開始操作、音声電話通話開始操作、Eメール送信開始操作は、次のようにして行う。すなわち、図10(3)に示した通信相手指定画面においてその「メニュー」ソフトキー(タッチキー)を操作して、図10(4)に示す発信メニュー画面を表示させる。そして、この発信メニュー画面の中からそのメニュー項目として“テレビ電話”、“音声電話”、“Eメール”のいずれかを選択する操作を行ったのち、「決定」ソフトキー(タッチキー)を操作する。
【0064】
いま、発信メニュー画面の中から“テレビ電話”が選択されてテレビ電話通話開始操作が行われたときには(ステップD3でYES)、上述のテレビ電話処理(ステップD15〜D17)に移り、“音声電話”が選択されて音声電話通話開始操作が行われたときには(ステップD4でYES)、上述の音声電話に関する処理(ステップD18〜D20)に移る。また、発信メニュー画面の中から“Eメール”が選択されてEメール送信開始操作が行われたときには(ステップD14でYES)、上述のEメールに関する処理(ステップD21、D22)に移る。
【0065】
以上のように、この実施形態において中央制御部11は、複数の通信手段による通信としてテレビ電話、音声電話、Eメール、留守番電話のいずれかを実行する場合に、スタイル検出部22によって検出されたスタイルに基づいて選択した通信手段による通信を実行するようにしたので、スタイルに応じて、適切な通信手段による通信を容易に実行することができる。この場合、現在のスタイルに合った適切な通信手段による通信を容易に実行するようにすれば、利便性が向上して使い勝手が良くなる。
【0066】
通信の開始を指示するための操作(例えば、通話キー操作)が行われた場合に、スタイル検出部22によって検出されたスタイルに基づいて選択した通信手段による通信を実行するようにしたので、例えば、着信時又は発信時に、現在のスタイルに基づいて選択した通信手段による通信を実行することができる。
【0067】
着信が検出されている状態でスタイルが変更された場合に、変更後のスタイルに基づいて選択した通信手段による通信を実行するようにしたので、着信している状態でスタイルを変更させるだけで、変更後のスタイルに基づいて選択した通信手段による通信を実行することができる。
【0068】
通信が実行されている状態にあって、スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルに基づいて選択した通信手段による通信に切り替えて実行するようにしたので、通話中などのように、通信実行中にスタイルを変更させるだけで、通信手段を切り替えることができる。
【0069】
通信を開始するための操作(テレビ電話通話開始操作、音声電話通話開始操作、留守番電話開始操作、Eメール送信開始操作)が行われた際に、通信開始操作に対応する通信手段による通信を実行するようにしたので、スタイルに関わらず、ユーザが所望する通信手段による通信を自由に実行することができる。
【0070】
携帯電話機1は、縦オープンスタイル、横オープンスタイルに変更可能な2ウェイオープンタイプで、スタイル検出部22によって縦オープンスタイル、横オープンスタイルを検出するようにしたので、この縦オープンスタイル、横オープンスタイルに応じた適切な通信手段による通信を容易に実行することができる。
【0071】
テレビ電話機能、音声電話機能、Eメール機能、留守番電話機能の中から、現在のスタイルに基づいて選択した通信手段による通信を実行することができるので、テレビ電話による通話に適したスタイルであれば、テレビ電話による通話、音声電話による通話に適したスタイルであれば、音声電話による通話などのように、スタイルに適した通信を実行したり、例えば、このスタイルでテレビ電話による通話をしたいなどのように、ユーザの嗜好に合せた通信を実行したりすることができる。
【0072】
縦オープンスタイル、横オープンスタイルに変更可能な2ウェイオープンタイプの携帯電話機1において、通話を開始するための操作が行われた際に、縦オープンスタイルなのか、横オープンスタイルなのかに応じてテレビ電話による通話と音声電話による通話のいずれかを選択して実行するようにしたので、縦オープンスタイル、横オープンスタイルに応じて適切な通話を容易に実行することができる。これによって着信時又は発信時に、現在のスタイルに適した通話に切り替えることも可能となる。
【0073】
縦オープンスタイル、横オープンスタイルに変更可能な2ウェイオープンタイプの携帯電話機1において、テレビ電話による通話と音声電話による通話のいずれかで通話を行っている状態にあって、スタイルが変更された際に、変更後のスタイルに応じてテレビ電話による通話と音声電話による通話のいずれかを選択して実行するようにしたので、縦オープンスタイル、横オープンスタイルに応じて適切な通話を容易に実行することができる。これによって通話中にスタイルを変更させるだけで、テレビ電話による通話と音声電話による通話との切り替えが可能となる。
【0074】
クローズスタイル、縦オープンスタイル、横オープンスタイルに変更可能な2ウェイオープンタイプの携帯電話機1において、クローズスタイルで着信が検出されている状態にあって、スタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルに応じてテレビ電話による通話と音声電話による通話のいずれかを選択して実行するようにしたので、クローズスタイルからどのように筐体を開いたかにに応じて適切な通話を容易に実行することができる。これによってクローズスタイルから筐体を開くだけで、テレビ電話による通話と音声電話による通話との切り替えが可能となる。
【0075】
なお、上述した実施形態においては、選択条件をユーザ操作によって任意に設定できるようにしたが、より簡易に、ユーザ操作で設定できないようにしてもよい。
また、通信開始操作、テレビ電話開始操作、音声電話通話開始操作、留守番電話開始操作、Eメール送信開始操作は、上述した実施形態に記載された操作に限らず、端末装置ごとに決められた任意の操作であってもよい。
【0076】
上述した実施形態においては、音声記録機能を、無線通信網2に接続された留守番電話サービス装置3を利用した機能としたが、携帯電話機1に音声を記録する音声記憶部を設け、相手側の端末から送信される伝言メッセージを音声記憶部に記憶する機能としてもよい。
【0077】
上述した実施形態においては、複数の通信手段による通信として、テレビ電話、音声電話、Eメール、留守番電話を例示したが、複数の通信手段による通信として、複数の放送受信手段による受信であってもよい。この場合、複数の放送受信手段の中からスタイルに基づいて選択した放送受信手段による通信を実行するようにすればよい。これによって例えば、テレビ放送を視聴するのに適したスタイルであれば、テレビ放送の受信、ラジオ放送を視聴するのに適したスタイルであれば、ラジオ放送の受信などのように、スタイルに適した通信を実行することができる。例えば、クローズスタイルの場合にはラジオ放送を受信し、横オープンスタイルや縦オープンスタイルの場合には、デジタルテレビ放送を受信することができる。
【0078】
上述した実施形態においては、複数の通信手段による通信として、テレビ電話、音声電話、Eメール、留守番電話を例示したが、複数の通信手段による通信として、帯域幅の異なる複数の通信手段による通信であってもよい。これによって例えば、表示部が横長の向きになるため高画質のテレビ放送を視聴するのに適したスタイル(横オープンスタイル)であれば、高品質テレビ放送(たとえば、フルセグデジタルテレビ放送)を受信し、表示部18が縦長の向きになるため低画質のテレビ放送で充分なスタイル(縦オープンスタイル)であれば、低品質テレビ放送(例えば、ワンセグデジタルテレビ放送)の受信するなどのように、スタイルに適した通信を実行したり、例えば、このスタイルで高品質テレビ放送を視聴したいなどのように、ユーザの嗜好に合せた通信を実行したりすることができる。
【0079】
その他の通信手段として、コンテンツ配信装置6から動画、静止画、音楽、ニュースなどの情報をインターネット4、無線通信網2を介してダウンロードする場合であってもよい。これによって例えば、クローズスタイルの場合には音楽コンテンツを受信し、横オープンスタイルの場合には、静止画コンテンツやニュースコンテンツを受信し、また、縦オープンスタイルの場合には、動画コンテンツを受信するようにしてもよい。
【0080】
上述した実施形態においては、複数の通信手段による通信として、テレビ電話、音声電話、Eメール、留守番電話を例示したが、データ通信、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信など、任意の通信であってもよい。
【0081】
上述した実施形態においては、装置本体を構成する筐体として、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bを示し、その筐体の状態を示すスタイルとして、縦オープンスタイル、横オープンスタイル、クローズスタイルを示したが、これらに限らず、例えば、アンテナなど、装置本体を構成する任意の筐体でよく、例えば、アンテナの伸縮状態など、その筐体の状態を示す任意のスタイルでよい。
【0082】
上述した実施形態においては、2ウェイオープンタイプの携帯電話機1を例示した場合を示したが、これに限らず、例えば、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造の携帯電話機1であってもよく、また、表示部も携帯電話機1に備えられている表示部18に限らず、例えば、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。
【0083】
上述した実施形態においては、端末装置として携帯電話機1に適用した場合を示したが、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、それらの複合機など、通信機能を備える任意の端末装置であってもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 留守番電話サービス装置
4 インターネット
5 メール管理装置
7 テレビ局・ラジオ局
6 コンテンツ配信装置
7 テレビ局・ラジオ局
11 中央制御部
13 記憶部
14 無線通信部
17 撮像部
18 表示部
19 操作部
20 RTC
21 報知部
22 スタイル検出部
M1 プログラム記憶部
M3 選択条件記憶部
MC 通話用マイク
SP 通話用スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信手段を制御する端末装置であって、
装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルを検出するスタイル検出手段と、
この検出手段によって検出されたスタイルに基づいて、前記複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択する選択手段と、
この選択手段によって選択された通信手段による通信を実行する実行手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
通信を開始するための操作を検出する操作検出手段を更に備え、
前記実行手段は、前記操作検出手段によって通信を開始するための操作が検出された場合に、前記選択手段によって選択された通信手段による通信を実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
着信を検出する着信検出手段を更に備え、
前記スタイル検出手段は、前記着信検出手段によって着信が検出されている状態にあって、スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルを検出し、
前記選択手段は、前記スタイル検出手段によって検出された変更後のスタイルに基づいて、前記複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記スタイル検出手段は、前記選択手段によって選択された通信手段による通信が実行されている状態にあって、スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルを検出し、
前記選択手段は、前記スタイル検出手段によって検出された変更後のスタイルに基づいて、前記複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択し、
前記実行手段は、前記選択手段によって選択された通信手段による通信に切り替えて実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記複数の通信手段の個々に対応して、それぞれの通信を開始するための操作を行う通信開始操作手段を更に備え、
前記実行手段は、前記通信開始操作が行われた際に、前記複数の通信手段のうち、当該開始操作に対応する通信手段による通信を実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項6】
前記装置本体は、その筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの2つのスタイルになることが可能な構成となっており、
前記スタイル検出手段は、前記第1オープンスタイルと第2オープンスタイルのいずれかを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項7】
前記複数の通信手段による通信は、テレビ電話機能による通話、音声電話機能による通話、電子メール機能による通信、音声記録機能による通信のうち、少なくともいずれか2つである、
ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記複数の通信手段による通信は、複数の放送受信手段による受信である、
ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
前記複数の通信手段による通信は、帯域幅の異なる複数の通信手段による通信である、
ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
複数の通信手段の制御として、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話が可能であり、かつ、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの2つのスタイルになることが可能な構成の端末装置であって、
通話を開始するための操作を検出する操作検出手段と、
前記筐体の状態を示すスタイルを検出するスタイル検出手段と、
前記操作検出手段によって通話を開始するための操作が検出された場合に、前記スタイル検出手段によって検出されたスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する判別手段と、
この判別手段による判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と前記音声電話機能による通話のいずれかを選択する選択手段と、
この選択手段によって選択された通話を実行する実行手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項11】
複数の通信手段の制御として、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話が可能であり、かつ、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの2つのスタイルになることが可能な構成の端末装置であって、
前記筐体の状態を示すスタイルを検出するスタイル検出手段と、
テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかで通話している状態にあって、前記スタイル検出手段によってスタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルが第1オープンスタイルなのか第2オープンスタイルなのかを判別する判別手段と、
この判別手段による判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と前記音声電話機能による通話のいずれかを選択する選択手段と、
この選択手段によって選択された通話を実行する実行手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項12】
複数の通信手段の制御として、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話が可能であり、かつ、装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を閉じた状態であることを示すクローズスタイルと、前記筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルの3つのスタイルになることが可能な構成の端末装置であって、
着信を検出する着信検出手段と、
スタイルを検出するスタイル検出手段と、
前記クローズスタイルにおいて前記着信検出手段によって着信が検出されている状態にあって、前記スタイル検出手段によってスタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する判別手段と、
この判別手段による判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と前記音声電話機能による通話のいずれかを選択する選択手段と、
この選択手段によって選択された通話を実行する実行手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項13】
コンピュータに対して、
装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルを検出する機能と、
前記検出されたスタイルに基づいて、複数の通信手段の中からいずれか1つの通信手段を選択する機能と、
前記選択された通信手段による通信を実行する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータに対して、
通話を開始するための操作を検出する機能と、
装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルを検出する機能と、
前記通話を開始するための操作が検出された場合に、前記検出されたスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかを選択する機能と、
前記選択された通話を実行する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項15】
コンピュータに対して、
装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルを検出する機能と、
テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかで通話している状態にあって、前記スタイルが変更された場合に、変更後のスタイルが第1オープンスタイルなのか第2オープンスタイルなのかを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、前記テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかを選択する機能と、
前記選択された通話を実行する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータに対して、
着信を検出する機能と、
装置本体を構成する筐体の状態を示すスタイルとして、この筐体を閉じた状態であることを示すクローズスタイルと、前記筐体を第1の形態に開いた状態であることを示す第1オープンスタイルと、前記筐体を第2の形態に開いた状態であることを示す第2オープンスタイルを検出する機能と、
前記クローズスタイルにおいて前記着信が検出されている状態にあって、前記スタイルの変更が検出された場合に、変更後のスタイルが前記第1オープンスタイルなのか前記第2オープンスタイルなのかを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて、テレビ電話機能による通話と音声電話機能による通話のいずれかを選択する機能と、
前記選択された通話を実行する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−258646(P2010−258646A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104879(P2009−104879)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】