説明

端末装置及びプログラム

【課題】無線通信すべき適切なアクセスポイントを決定するための技術を提供する。
【解決手段】
アクセスポイントを介して画像処理装置に対して画像処理の実行を指示可能な端末装置は、受信手段と、記憶手段と、第1決定手段と、を備える。受信手段は、アクセスポイントから出力される信号を受信する。記憶手段は、一以上のアクセスポイントの中の一のアクセスポイントを介して前記端末装置から画像処理の実行が指示された画像処理装置と、前記一のアクセスポイントと、を対応付けた履歴情報を記憶する。第1決定手段は、前記受信手段によって受信可能な信号を送信する一以上のアクセスポイントであって、前記履歴情報に含まれる前記一以上のアクセスポイントの中で、画像処理装置に対して直前の画像処理の実行を指示した際に使用された前記アクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセスポイントを介して画像処理装置に画像処理の実行を指示する端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、無線ネットワークを用いて端末装置が画像処理装置に画像処理の実行が指示される場合、アクセスポイント(以下APと表記)と呼ばれる無線基地局を介して画像処理の実行が指示される。端末装置は、APが発する電波を受信できる領域内において、当該APを介して画像処理装置に画像処理の実行を指示することができる。
【0003】
従来より、端末装置が、APと通信可能な第1の位置から、当該APと通信不可能な第2の位置に移動することに伴って、無線通信が不可能となり、無線通信を行うためにAPを変更する必要が生じた場合(すなわち、ハンドオーバーの状態)に、接続すべきAPを決定するための技術がある。例えば特許文献1では、端末装置が過去に接続したAPの接続回数を記憶させた履歴テーブルを備えており、ハンドオーバーとなった場合に、履歴テーブルが参照され、接続回数の多いAPから順に接続を試みることでAPが決定されることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−306510号公報
【特許文献2】特開2005−044024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、接続回数に応じてAPが決定される構成では、ユーザが接続を所望するAPと、実際に接続されるAPと、が一致しないことがあった。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、無線通信すべき適切なAPを使用するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明の第1の装置は、アクセスポイントと無線通信することで、アクセスポイントを介して画像処理装置に対して画像処理の実行を指示可能な端末装置であって、アクセスポイントから出力される信号を受信する受信手段と、一以上のアクセスポイントの中の一のアクセスポイントを介して前記端末装置から画像処理の実行が指示された前記画像処理装置と、前記一のアクセスポイントと、を対応付けた履歴情報を記憶する記憶手段と、前記受信手段によって受信可能な信号を送信する一以上のアクセスポイントであって、前記履歴情報に含まれる前記一以上のアクセスポイントの中で、前記画像処理装置に対して直前の画像処理の実行を指示した際に使用された前記アクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する第1決定手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この構成により、画像処理装置に画像処理の実行を指示する際に、無線通信すべき適切なアクセスポイントを使用することができる。
【0008】
例えば、端末装置が第1の地点から第2の地点に移動した際、当該第2の地点で直前に画像処理の実行を指示した際に使用したアクセスポイントは、第2の地点で使用した際のアクセスポイントの無線設定情報(暗号化方式等)が端末装置に記憶されている可能性が高い。そのため、直前のアクセスポイントを使用することで、記憶されている無線設定情報を使用することができる。このように、無線通信すべきアクセスポイントをユーザに選択させることなく、画像処理の実行を指示することができる。
【0009】
また、上記の装置において、前記信号を受信可能なアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示可能な一以上の画像処理装置の中から、前記履歴情報に含まれる一の画像処理装置を特定する特定手段を、さらに備え、前記第1決定手段は、前記特定手段によって特定された画像処理装置に対して直前に画像処理の実行を指示した際に使用されたアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定することが好ましい。
【0010】
この構成により、特定した画像処理装置に対して、使用すべきアクセスポイントを一意に決定することができる。
【0011】
また、上記の装置において、前記特定手段は、前記信号を受信可能なアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示可能な一以上の画像処理装置に含まれる画像処理装置であって、前記端末装置が直前に画像処理の実行を指示した前記画像処理装置を特定してもよい。
【0012】
この構成により、直前に画像処理の実行を指示した画像処理装置に対して、使用すべきアクセスポイントを適切に決定することができる。
【0013】
また、上記の装置において、前記信号を受信可能なアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示可能な一以上の画像処理装置の中で、一の画像処理装置をユーザに選択させるために前記一以上の画像処理装置のそれぞれを示す特定情報を表示部に表示する表示手段を、さらに備え、前記特定手段は、前記表示手段に表示された画像処理装置の中から、ユーザによって選択された一の画像処理装置を特定してもよい。
【0014】
この構成により、ユーザが選択した画像処理装置に対して、使用すべきアクセスポイントを適切に決定することができる。
【0015】
また、上記の装置において、前記特定手段が、前記一以上の画像処理装置の中から前記履歴情報に含まれる前記一の画像処理装置を特定しない場合に、前記受信手段によって受信可能な信号を送信する一以上のアクセスポイントの中で、最も信号の強度が強い一のアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する第2決定手段を、さらに備えてもよい。
【0016】
この構成により、特定手段によって画像処理装置が特定されない場合に、使用すべき適切なアクセスポイントを決定することができる。
【0017】
また、上記の装置において、前記表示手段は、前記履歴情報に含まれる画像処理装置であって、前記受信可能な信号を送信するアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示できない画像処理装置を示す特定情報を、前記指示可能な一以上の画像処理装置を示す特定情報と区別して表示部に表示することが好ましい。
【0018】
この構成により、端末装置が接続可能な画像処理装置と、端末装置が接続不可能な画像処理装置と、をユーザに適切に認識させることができる。
【0019】
また、上記の装置において、ユーザによって、前記履歴情報に含まれない画像処理装置を選択したことを検出する検出手段を、さらに備え、前記第2決定手段は、ユーザによって選択された画像処理装置に画像処理の実行を指示可能な一以上のアクセスポイントの中で、最も信号の強度が強い一のアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定することが好ましい。
【0020】
この構成により、履歴情報に含まれない画像処理装置を使用することをユーザが所望した場合に、ユーザが選択した画像処理装置に対して使用すべき適切なアクセスポイントを決定することができる。
【0021】
また、上記の装置において、前記記憶手段は、第1のアクセスポイントを介して画像処理の実行が指示された一の画像処理装置と、前記第1のアクセスポイントと、に対応する第1の履歴情報と、第2のアクセスポイントを介して画像処理の実行が指示された一の画像処理装置と、前記第2のアクセスポイントと、に対応する第2の履歴情報と、を含む履歴情報リストを記憶し、前記第1決定手段は、前記履歴情報リストに基づいて、前記第1のアクセスポイントと、前記第2のアクセスポイントとのうち、直前に画像処理装置に画像処理の実行を指示した際に使用されたアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定することが好ましい。
【0022】
この構成により、履歴情報リストを参照することによって、第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを比較して、適切なアクセスポイントを決定することができる。
【0023】
また、上記の装置において、前記履歴情報は、前記端末装置が、前記アクセスポイントを介して前記画像処理装置に画像処理の実行を指示した時刻に関する時刻情報を含むことが好ましい。
【0024】
この構成により、時刻情報を参照することによって、直前に画像処理装置に画像処理の実行を指示した時刻を特定できる。これにより、使用すべき適切なアクセスポイントを決定することができる。
【0025】
なお、この発明は、端末装置及び端末装置で実行される方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】通信システムの構成を示すブロック図。
【図2】端末装置と、APと、プリンタと、の使用環境を示す図。
【図3】記憶テーブルに記憶される印刷履歴情報について示す図。
【図4】端末装置10のAP決定処理における動作を示すフローチャート。
【図5】AP決定モードを選択させるための画面を示す図。
【図6】プリンタ選択リスト画面を示す図。
【図7】端末装置10の自動設定モード処理における動作を示すフローチャート。
【図8】自動設定モード処理でのAPの決定方法を示す図。
【図9】端末装置10のユーザ選択モード処理における動作を示すフローチャート。
【図10】ユーザ選択モードでのAPの決定方法を示す図。
【図11】端末装置10の非履歴モード処理における動作を示すフローチャート。
【図12】非履歴モードでのAPの決定方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について以下の順序で説明する。
A.実施例:
A−1.通信システムの構成:
A−1−1.端末装置の構成:
A−1−2.APとプリンタとの関係:
A−1−3.記憶テーブルに記憶される情報:
A−2.AP決定処理:
A−2−1.ユーザ選択モード:
A−2−2.自動設定モード:
A−2−3.非履歴モード:
B.まとめ:
【0028】
A.実施例:
A−1.通信システムの構成:
図1は、本実施例における通信システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本通信システムは、端末装置10(例えば、携帯電話、PDA等)と、第1AP100と、第1プリンタ1100と、第2プリンタ1200と、第3プリンタ1300と、を含む。端末装置10は、Wi−Fi(Wireless Fidelity)通信方式を利用することによって、第1AP100を介して、プリンタ1100、1200、1300のいずれかのプリンタに対して画像処理の実行を指示することができる。なお、Wi−Fiは、Wi−Fi Allianceによって策定された規格に準拠した無線通信方式である。なお、本実施例では、画像処理の一例として、印刷処理が実行されることを想定して説明する。
【0029】
なお、実施例では、端末装置10が第1AP100を介して画像処理の実行を指示できるプリンタが3つ存在するとして説明を行うが、APを介して画像処理の実行を指示できるプリンタの数は、使用されるAPに応じて適宜変更される。
【0030】
A−1−1.端末装置の構成:
次に、図1を参酌して、本実施例における端末装置10の構成を説明する。
【0031】
端末装置10は、制御部20、表示部61、操作部62、無線ネットワークインターフェース63を備えており、それぞれがバス線で接続されている。
【0032】
制御部20は、CPU30とメモリ40とを備える。CPU30は、メモリ40に格納されているAP決定プログラム41に従って処理を実行する。CPU30が当該AP決定プログラム41に従って処理を実行することによって、受信手段51と、記憶手段52と、第1決定手段53と、特定手段54と、表示手段55と、第2決定手段56と、検出手段57と、の機能が実現される。
【0033】
メモリ40は、AP決定プログラム41と、記憶テーブル42と、を格納する。記憶テーブル42は、後述する印刷履歴情報42aと、設定情報42bと、を含む。なお、メモリは、ROM、RAM及びハードディスク等の複数種類の記憶媒体のうちの1種類以上の記憶媒体を含む。
【0034】
表示部61は、制御部20によって指定された各種の情報を画面に表示する。ユーザは、操作部62を操作することによって、表示部61に表示される項目を選択することができる。なお、表示部61は、タッチパネルであってもよい。この場合、表示部61は、操作部62としても機能し、ユーザは、表示部61に表示された画面内の一部の領域に触れることによって項目を選択することができる。
【0035】
無線ネットワークインターフェース63は、APから送信される電波を受信または送信する。制御部20は、無線ネットワークインターフェース63を介して受信された電波の強度を特定し、当該電波強度が所定値以上であると判断されたAPを、使用可能なAPと判断する。
【0036】
制御部20は、当該使用可能な第1AP100を介して、プリンタ1100、1200、1300のいずれかに印刷の実行を指示することができる。
【0037】
A−1−2.APとプリンタとの関係:
続いて、端末装置から使用できるAPと、APから印刷の実行を指示できるプリンタと、の関係を説明する。図2は、端末装置10と、APと、プリンタと、の使用環境を示す図である。なお、図1に示した通信システムは、端末装置10が図2の位置Aに存在する場合を想定している。
【0038】
はじめに、端末装置10から使用できるAPについて説明する。APは、当該APの周辺領域に対して、無線通信を実行するために使用される特定の周波数の電波を発生する。端末装置10は、無線ネットワークインターフェース63を介して受信された電波の強度を測定し、当該APを使用可能であるか否かを判断する。具体的には、端末装置10は、当該受信された電波の強度が所定の値以上であるAPを特定する。
【0039】
さらに、本実施例では、受信された電波の強度が所定値以上であるAPが存在すると特定された場合に、端末装置10は、特定された全てのAPから、当該APを特定するための無線設定情報を取得する。具体的には、APを特定するための識別情報(SSID:Service Set Identifier)に関する情報を含む無線設定情報を取得する。なお、SSIDは、IEEE802.11シリーズの規格で使用される無線通信におけるAPの識別子を示す。
【0040】
続いて、APを介して端末装置10が印刷の実行を指示できるプリンタについて説明する。上述した端末装置とAPとの関係と同様に、プリンタは、プリンタ内の図示しない有線ネットワークインターフェースを介してAPと通信を行う。本実施例では、後述するように、端末装置10の制御部20は、APを介して印刷の実行を指示できるプリンタを検索することによって、APと通信可能なプリンタを特定する。
【0041】
端末装置10は、APから送信される電波強度が所定の値以上である場合に、APと無線通信を実行することができる。例えば、図2に図示するように、位置Bでは、端末装置10は、第1AP100から出力される電波の強度が上記所定の値以上である領域(第1AP使用可能範囲)と、第2AP200から出力される電波の強度が上記所定の値以上である領域(第2AP使用可能範囲)と、の共通領域に属する。従って、端末装置10が位置Bに存在する場合、端末装置は、第1AP100と、第2AP200と、のいずれかと無線通信を実行することができる。また、位置Eでは、端末装置10は、第3AP300から出力される電波の強度が上記所定以上である領域(第3AP使用可能範囲)に属する。従って、端末装置が位置Eに存在する場合、端末装置は、第3AP300と無線通信を実行することができる。
【0042】
また、上述したように、端末装置10は、当該APを介して印刷の実行を指示できるプリンタを特定することができる。これにより、例えば、図2に図示するように、端末装置10が位置Bに存在する場合、端末装置10は、第1AP100を介して、第1プリンタ1100と、第2プリンタ1200と、第3プリンタ1300と、のいずれかに印刷の実行を指示することができる。さらに、端末装置は、第2AP200を介して、第1プリンタ1100と、第2プリンタ1200と、第3プリンタ1300と、のいずれかに印刷の実行を指示することができる。
【0043】
A−1−3.記憶テーブルに記憶される情報:
続いて、記憶テーブル42に記憶される印刷履歴情報42aと、設定情報42bと、について説明する。図3は、記憶テーブル42に記憶される印刷履歴情報42aについて示した図である。
【0044】
印刷履歴情報42aは、印刷の実行が指示された場合に更新される情報であって、印刷の実行を指示したプリンタと、印刷の実行が指示される際に使用されたAPと、当該指示した時刻と、を対応させた情報である。
【0045】
図示するように、例えば、端末装置10は、当該印刷履歴情報42aを参照することによって、第1AP100を介して、2011年1月1日14:00に第1プリンタ1100に対して印刷の実行を指示したことを特定することができる。
【0046】
続いて、設定情報42bについて説明する。設定情報42bは、制御部20によって利用される各種の設定情報である。具体的には、上述したように、端末装置10が無線ネットワークインターフェース63を介して受信した電波が所定の値以上であると特定されたAPに関する無線設定情報(SSID等)を含む設定情報である。
【0047】
本実施例では、ユーザによって予め使用すべきAPが決定されている場合は、当該決定されているAPを特定するための無線設定情報が記憶される。一方、ユーザによって予め使用すべきAPが決定されていない場合は、図4のAP決定処理によって決定されたAPを特定するための無線設定情報が記憶される。なお、制御部20は、例えば、メモリ40内にAP決定フラグを記憶しておき、当該AP決定フラグがONとなっているか否かを判断することによって、予めユーザによって使用すべきAPが決定されているか否かを特定してもよい。
【0048】
A−2.AP決定処理:
続いて、端末装置10で実行されるAP決定処理について説明する。図4は、端末装置10のAP決定処理における動作を説明するフローチャートである。
【0049】
はじめに、制御部20は、使用するAPが予め決定されているか否かを特定する(S120)。具体的には、例えば、制御部20は、上述したAP決定フラグを参照することによって、APが決定済みであるか否かを特定する。APが決定済みであることが特定された場合は(S120 YES)、制御部20は、決定済みのAPを使用することが可能であるか否かを特定する(S140)。具体的には、決定されているAPから受信される電波が所定の値以上であるか否かを特定する。決定されているAPが使用可能である場合は(S140 YES)、制御部20は図4のAP決定処理を終了する。
【0050】
一方、使用するAPが予め決定されていない場合(S120 NO)、または、決定されているAPが使用できない場合は(S140 NO)、制御部20は、メモリ40に記憶されている印刷履歴情報42aを参照し、当該履歴情報42bに、少なくとも1つの履歴情報が含まれているか否かを特定する(S160)。印刷履歴情報42aに履歴情報が含まれていない場合は(S160 NO)、制御部20は、後述する非履歴モード処理によってAPを決定する(S340)。その後、使用することが決定されたAPと、当該APを介して印刷の実行を指示するプリンタと、を対応させた情報を、印刷履歴情報42aに記憶し(S360)、図4のAP決定処理を終了する。なお、制御部20は、決定されたAPと接続するために必要な情報(例えば、暗号化方式等)をユーザに入力させる。この場合、制御部20は、ユーザによって入力された情報を設定情報42cとしてメモリ40に記憶する。
【0051】
一方、印刷履歴情報42aに履歴情報が少なくとも1つ含まれている場合は(S160 YES)、制御部20は、当該履歴情報に含まれるAPの中で、電波強度が所定の値以上であるAPが存在するか否かを判断する(S200)。電波強度が所定の値以上であると判断されたAPが存在しない場合は(S200 NO)、制御部20は、後述する非履歴モード処理によってAPを決定する(S340)。その後、制御部20は、上記と同様に、S360の処理を実行する。
【0052】
一方、電波強度が所定の値以上であると判断されたAPが少なくとも一つ存在する場合は(S200 YES)、制御部20は、印刷履歴情報42aを参照することによって、電波強度が所定値以上であると判断された各APを介して印刷の実行が指示された全てのプリンタを特定し、印刷履歴情報42aから抽出する(S220)。
【0053】
以下に、端末装置が位置Bに存在する場合を想定して、印刷の実行が指示されたプリンタの特定方法を具体的に説明する。図2に示すように、位置Bにおいては、端末装置10は、第1AP100と、第2AP200と、のいずれかのAPと無線通信を実行することができる。制御部20は、接続可能情報42aを参酌することによって、各APを介して印刷の指示を実行できるプリンタを特定する。制御部20は、第1AP100を介して印刷の実行を指示できるプリンタが、第1プリンタ1100と、第2プリンタ1200と、第3プリンタ1300と、であることを特定することができる。また、制御部20は、第2AP200を介して印刷の実行を指示できるプリンタが、第1プリンタ1100と、第2プリンタ1200と、第3プリンタ1300と、であることを特定することができる。このように、制御部20は、各APからどのプリンタに印刷の実行を指示できるかを示す情報を、各APから取得することができる。
【0054】
また、制御部20は、印刷履歴情報42aを参照することによって、過去に印刷を指示したことがあるプリンタと、当該プリンタに対して印刷の実行を指示した際に使用したAPと、を特定する。図3に示すように、制御部20は、過去に第1AP100を介して第1プリンタ1100と第2プリンタ1200とに印刷の実行を指示しており、第2AP200を介して第1プリンタ1100と第2プリンタ1200と第3プリンタ1300とに印刷の実行を指示している。
【0055】
以上より、S220において、電波強度が所定値以上であると判断された各APを介して印刷の実行が指示された全てのプリンタを特定することができる。
【0056】
その後、制御部20は、図5に示すように、ユーザにAP決定モードを選択させるための選択画面SC1を表示部61に表示する。選択画面SC1は、使用すべきプリンタを制御部20が決定する自動設定モードを選択するためのラジオボタンB1と、使用するプリンタをユーザが選択するユーザ選択モードを選択するためのラジオボタンB2と、選択されたAP決定モードを確定するためのボタンB3と、を含む。制御部20は、ラジオボタンB1とラジオボタンB2とのいずれかが選択された後、選択確定ボタンB3が選択されたことを検出する(S240)。
【0057】
ユーザによって、自動設定モードが選択されたことが検出された場合(S240 自動設定モード)、制御部20は、後述する自動設定モード処理を実行する(S260)。その後、使用することが決定されたAPと、APを介して印刷の実行を指示するプリンタと、を対応させた情報を、印刷履歴情報42aに記憶し(S360)、図4のAP決定処理を終了する。なお、上記と同様に、制御部20は、ユーザによって入力された情報(例えば暗号化方式等)をメモリ40に記憶する。
【0058】
一方、ユーザによって、ユーザ選択モードが選択されたことが検出された場合(S240 ユーザ選択モード)、制御部20は、図6(A)に示すように、S220によって抽出された全てのプリンタを含むプリンタ選択リスト画面SC2を表示部61に表示する(S280)。プリンタ選択リスト画面SC2は、使用するプリンタを特定するためのラジオボタンB11〜B13と、表示されるプリンタ以外のプリンタを選択するためのキャンセルボタンB14と、表示されるプリンタを選択したことを確定させる選択確定ボタンB15と、を含む。
【0059】
なお、使用するためのプリンタを特定するためのラジオボタンは、選択することができるプリンタの数だけ表示される。また、プリンタ選択リスト画面SC2に含まれる「第4プリンタ1400」のように、以下の条件を満たすプリンタはグレーアウトされて表示される。すなわち、印刷履歴情報42aに含まれるプリンタであって、端末装置が存在する位置から利用できないプリンタ(すなわち、受信される電波の強度が所定の値以上であるAPからは印刷の実行を指示できないプリンタ)については、グレーアウトされて表示される。こうすることで、端末装置10から印刷の実行を指示できるプリンタと、印刷実行を指示できないプリンタと、をユーザに容易に識別させることができる。
【0060】
また、プリンタ選択リスト画面SC2は、端末装置が存在する位置から印刷の実行を指示できないプリンタに対して、過去に印刷の実行を指示することができたAPを確認するための確認ボタンB16を含む。図6(B)は、ボタンB16が選択された場合に表示される画面を示す図である。ユーザによってボタンB16が選択されると、制御部20は、印刷履歴情報42aを参照して、グレーアウトされて表示されるプリンタ(すなわち、第4プリンタ1400)に対して、過去に印刷の実行を指示できたAP(すなわち、第3AP300)についての情報を示す画面SC21を、画面SC2上に表示する。こうすることで、ユーザは、グレーアウトされるプリンタを使用するために、過去に接続できたAPを認識することができる。
【0061】
なお、上述したように、ユーザによってボタンB16が選択されることによって、画面SC21を表示することを記載したが、別の構成であってもよい。例えば、グレーアウトしたプリンタに印刷の実行を指示できるAPについての情報を、別の画面で表示させることなく、画面SC2内のグレーアウトしたプリンタが表示される位置の周辺部に表示してもよい。この場合、画面SC2内には、ボタンB16が表示されず、グレーアウトしたプリンタと、当該プリンタに印刷の実行を指示できるAPと、が並んで表示される。また、ボタンB16が選択されることによって、画面SC21が、画面SC2に代えて表示されてもよい。
【0062】
ユーザによって、プリンタ一覧に表示されるプリンタを使用することが指示されたことが検出された場合(すなわち、プリンタ選択リスト画面SC2内の選択確定ボタンB15が選択されたことが検出された場合)は(S300 YES)、制御部20は、後述するユーザ選択モード処理を実行する(S320)。その後、使用することが決定されたAPと、APを介して印刷の実行を指示するプリンタと、を対応させた情報を、印刷履歴情報42aに記憶し(S360)、図4のAP決定処理を終了する。なお、上記と同様に、制御部20は、ユーザによって入力された情報(例えば暗号化方式等)をメモリ40に記憶する。
【0063】
一方、ユーザによって、プリンタ一覧に表示されるプリンタ以外のプリンタを使用することが指示されたことが検出された場合(すなわち、プリンタ選択リスト画面SC2内のボタンB14が選択されたことが検出された場合)は(S300 NO)、制御部20は、後述する非履歴モード処理を実行する(S340)。その後、使用することが決定されたAPと、APを介して印刷の実行を指示するプリンタと、を対応させた情報を、印刷履歴情報42aに記憶し(S360)、図4のAP決定処理を終了する。なお、上記と同様に、制御部20は、ユーザによって入力された情報(例えば暗号化方式等)をメモリ40に記憶する。
【0064】
A−2−1.自動設定モード:
続いて、自動設定モード処理(S260)について、図7を参酌して説明する。図7は、自動設定モード処理で実行される動作を説明したフローチャートである。
【0065】
自動設定モード処理は、図5におけるユーザにAP決定モードを選択させるために表示部61に表示される選択画面SC1において、ユーザが自動設定モードを選択するためのラジオボタンB1を選択し、選択確定を示すボタンB3を選択されたことが検出された場合(S240 自動設定モード)に実行される。
【0066】
選択確定ボタンB3が選択されたことが確認されると、制御部20は、印刷履歴情報42aを参照することによって、端末装置10が直前に印刷の実行を指示したプリンタを特定する(S262)。
【0067】
具体的には、制御部20は、S220で特定されたプリンタ(電波強度が所定の値以上のAPを介して指示可能なプリンタであって、過去に印刷の実行が指示されたプリンタ)の中で、端末装置10が直前に印刷の実行を指示したプリンタを特定する。例えば、図8に示すように、印刷履歴情報42aに含まれるプリンタの中で、位置Bから第1AP100もしくは第2AP200を介して印刷の実行が指示可能なプリンタであって、端末装置10が直前に印刷の実行を指示したプリンタは「第3プリンタ1300」であることが特定される。これにより、端末装置10は、第3プリンタ1300に対して印刷の実行を指示することを決定する。
【0068】
続いて、制御部20は、S262において特定されたプリンタに対して直前に印刷を指示した際に使用されたAPを特定する(S264)。例えば、図8に示すように、位置Bにおいては、第3プリンタ1300に対して直前に印刷指示を実行したAPとして第2AP200が特定される。その後、制御部20は、メモリ40内の記憶テーブル42に記憶される設定情報42bを参照することによって、特定されたAPと接続し(S266)、図7の自動設定モード処理を終了する。
【0069】
このように、自動設定モード処理によってAPが決定されることがユーザに選択された場合は、直前に印刷を指示したプリンタに対して直前に印刷を実行した際に使用されたAPを選択する。こうすることで、直前のプリンタに対応する直前のAPを選択することができるので、APに関する無線設定情報(例えば、ユーザに入力させた暗号化方式等)が端末装置に記憶されている可能性が高いAPを使用することができ、ユーザが無線設定情報を設定しなおす必要が低減される。
【0070】
なお、直前に印刷を指示したプリンタとは、図4の通信処理の実行が開始される時よりも前に印刷を実行したプリンタの中で、端末装置10が最後に印刷の実行を指示したプリンタである。
【0071】
A−2−2.ユーザ選択モード処理:
続いて、ユーザ選択モード処理(S320)について、図9を参酌して説明する。図9は、ユーザ選択モード処理で実行される動作を説明したフローチャートである。
【0072】
ユーザ選択モード処理は、ユーザによって、プリンタ一覧に表示されるプリンタを使用することが指示されたことが検出された場合に(すなわち、図6(A)におけるプリンタ選択リスト画面SC2内の選択確定ボタンB15が選択されたことが検出された場合に)(S240 ユーザ選択モード)実行される。
【0073】
選択確定ボタンB15が選択されると、制御部20は、プリンタ選択リスト画面SC2の中で、ユーザによって選択されたプリンタを特定する(S322)。例えば、図10(A)に示すように、ユーザがラジオボタンB12を選択して選択確定ボタンB15を選択した場合、制御部20は、選択されたプリンタが第2プリンタ1200であることを特定する。
【0074】
ユーザによって選択されたプリンタが特定されると、制御部20は、選択されたプリンタに対して直前に印刷を指示した際に使用されたAPを特定する(S324)。具体的には、制御部20は、印刷履歴情報42aを参照することによって、端末装置10が第2プリンタ1200に印刷の実行を指示する際に直前に使用されたAPを特定する。例えば、図10(B)に示すように、第2プリンタ1200が選択されたことが特定された場合は、制御部20は、印刷履歴情報42aを参照することによって、第2プリンタ1200に印刷指示した際に使用したAPとして、第1AP100と、第2AP200とを特定する。その後、制御部20は、第1AP100と第2AP200とにそれぞれ対応付けられて記憶される最終使用時刻情報を参照することによって、第2AP200のほうが直前に使用されたことを特定する。
【0075】
その後、制御部20は、特定されたAP(図10(B)の第2AP200)と接続し、図9のユーザ選択モードを終了する。
【0076】
A−2−3.非履歴モード処理:
続いて、非履歴モード処理(S340)について、図11を参酌して説明する。図11は、非履歴モード処理で実行される動作を説明したフローチャートである。
【0077】
非履歴モード処理は、メモリ40の記憶テーブル42内に、印刷履歴情報42aが記憶されていないことが特定された場合(S160 NO)、または、印刷履歴情報42aに含まれるプリンタ以外のプリンタを使用することがユーザによって指示されたことが検出された場合(S300 NO)(すなわち、図6(A)のプリンタ選択リスト画面SC2において、ユーザによってボタンB14が選択されたことが検出された場合)に実行される。
【0078】
はじめに、制御部20は、無線ネットワークIF63から受信される電波強度を特定し、端末装置が存在する位置から接続可能なAPを特定する(S342)。接続可能なAPが特定されると、制御部20は、APを介して印刷の実行を指示できるプリンタを示す情報をAPから受信することによって、APから通信できるプリンタを特定する(S344)。例えば、端末装置が存在する位置が位置Bである場合は、制御部20は、図12(A)に示すように、第1AP100を介して、第1プリンタ1100、第2プリンタ1200、第3プリンタ1300のいずれかに指示できることを特定する。同様に、制御部20は、第2AP200を介して、第1プリンタ1100、第2プリンタ1200、第3プリンタ1300のいずれかに指示できることを特定する。その後、制御部20は、図12(B)に示すように、特定されたプリンタの一覧を示すプリンタ選択リスト画面SC3を表示部61に表示する(S346)。ユーザは、使用可能なプリンタの中から、使用することを所望するプリンタを示すラジオボタンB21〜B23のいずれかを選択し、選択確定を示す選択確定ボタンB24を選択する。
【0079】
ユーザによって、いずれかのプリンタが選択されたことが特定された場合(すなわち、選択確定ボタンB24が選択されたことが特定された場合)は(S348 YES)、制御部20は、選択されたプリンタに対して印刷の実行が指示できるAPの中で、受信された電波の強度が最も強いAPを特定する(S350)。具体的には、制御部20は、第1AP100と、第2AP200との、どちらのAPから受信される電波が強いかを特定する。その後、制御部20は、特定されたAPと接続し(S352)、図11の非履歴モード処理を終了する。
【0080】
B.まとめ
以上の説明において、制御部20によって実行されるAP決定プログラムのうち、図4のS200、及び図11のS342が本発明の受信手段によって実行される処理に相当する。また、図4のS360が記憶手段によって実行される処理に相当する。また、図7のS264、S266、及び図9のS324、S326が、第1決定手段によって実行される処理に相当する。また、図4のS220、図7のS262、図9のS322、及び図11のS344が特定手段によって実行される処理に相当する。また、図4のS280、図11のS346が表示手段によって実行される処理に相当する。また、図11のS350、S352が第2決定手段によって実行される処理に相当する。また、図4のS300が検出手段によって実行される処理に相当する。
【0081】
以上説明したように、APと無線通信することで、APを介してプリンタに印刷の実行を指示可能な端末装置10は、無線ネットワークインターフェース63によってAPから出力される電波を受信する。また、端末装置10は、APと、当該APを介して印刷の実行を指示したプリンタと、を対応付けた印刷履歴情報42aをメモリ40の記憶テーブル42に記憶する。端末装置10は、受信手段によって受信される電波の強度が所定の値以上であるAPであって、かつ、印刷履歴情報42aに含まれるAPであり、端末装置10が使用するプリンタに対して直前に印刷の実行を指示したAPを、無線通信すべきAPとして決定する。このように、端末装置10は、接続すべき適切なAPを使用することができる。
【0082】
なお、本発明における技術的範囲は、上述した実施例に限られるものではなく、以下に示すような種々の態様によって実施することが可能である。
【0083】
(1)上述した実施例では、端末装置10がプリンタに対して印刷の実行を指示する場合を例示したが、これに限られるものではなく、他の画像処理を指示する場合にも本発明は適用可能である。例えば、端末装置10は、APを介して、プリンタに対し、スキャンの実行を指示してもよい。
【0084】
(2)上述した実施例では、プリンタ選択リスト画面SC2を表示することで、ユーザにプリンタを選択させているが、異なる構成であってもよい。例えば、印刷履歴情報42aに、ユーザが過去にプリンタに対して印刷を指示した印刷回数と、ユーザが過去にプリンタに対して印刷を指示した印刷枚数と、の少なくとも1つの情報を記憶させておき、当該情報に基づいて、制御部20が印刷を実行すべきプリンタを選択する構成としてもよい。
【0085】
また、ユーザにプリンタを選択させる際に、上記の印刷枚数と、印刷回数と、の少なくとも1つの情報をプリンタ選択リスト画面SC2に併記して表示してもよい。こうすることで、プリンタの使用頻度が把握できるため、ユーザは、所望するプリンタを容易に選択することができる。
【0086】
(3)上述した実施例では、S340の非履歴モード処理と、S260の自動設定モード処理と、S320のユーザ選択モード処理と、のいずれかが実行されることによって決定されたAPと無線通信する際、決定されたAPと接続するために必要な情報(例えば、暗号化方式等)をユーザに入力させ、入力された情報をメモリ40に記憶している。ここで、当該メモリ40に記憶される情報は、新たにAPが決定されるたびに上書きされてもよいし、複数のAPについて記憶されてもよい。
【0087】
(4)上述した実施例では、APを介して印刷の実行を指示できるプリンタを検索することによって、APから通信可能なプリンタを特定しているが、これに代えて、制御部20が、プリンタが印刷可能な状態であるか(例えば、プリンタの電源がオンに設定されているか否か)を判断することによって、印刷の実行が指示可能なプリンタを特定してもよい。
【0088】
(5)上述した実施例では、APが決定された際に、そのAPを介して印刷の実行を指示できるプリンタを検索することによって、当該APから通信可能なプリンタを特定しているが、これに代えて、制御部20は、当該APから特定したプリンタを示す情報をメモリ40に記憶しておき、当該情報を用いて通信可能なプリンタを特定してもよい。
【0089】
(6)上述した実施例では、図2に示されるように、APとプリンタとが有線により接続されることとしたが、これに代えて、APとプリンタとが無線通信により接続されてもよい。
【符号の説明】
【0090】
10…端末装置、20…制御部、30…CPU、40…メモリ、41…AP決定プログラム、42…記憶テーブル、42a…印刷履歴情報、42b…設定情報、51…受信手段、52…記憶手段、53…第1決定手段、54…特定手段、55…表示手段、56…第2決定手段、57…検出手段、61…表示部、62…操作部、63…無線ネットワークインターフェース、100…第1AP、200…第1プリンタ、300…第2プリンタ、400…第3プリンタ、500…第2AP、600…第3AP、700…第4プリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスポイントと無線通信することで、アクセスポイントを介して画像処理装置に対して画像処理の実行を指示可能な端末装置であって、
アクセスポイントから出力される信号を受信する受信手段と、
一以上のアクセスポイントの中の一のアクセスポイントを介して前記端末装置から画像処理の実行が指示された前記画像処理装置と、前記一のアクセスポイントと、を対応付けた履歴情報を記憶する記憶手段と、
前記受信手段によって受信可能な信号を送信する一以上のアクセスポイントであって、前記履歴情報に含まれる前記一以上のアクセスポイントの中で、前記画像処理装置に対して直前の画像処理の実行を指示した際に使用された前記アクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する第1決定手段と、
を備えることを特徴とする、端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置であって、
前記受信可能な信号を送信するアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示可能な一以上の画像処理装置の中から、前記履歴情報に含まれる一の画像処理装置を特定する特定手段を、さらに備え、
前記第1決定手段は、前記特定手段によって特定された画像処理装置に対して、直前に画像処理の実行を指示した際に使用されたアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項3】
請求項2に記載の端末装置であって、
前記特定手段は、受信可能な信号を送信するアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示可能な一以上の画像処理装置に含まれる画像処理装置であって、前記端末装置が直前に画像処理の実行を指示した前記画像処理装置を特定する、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項4】
請求項2に記載の端末装置であって、
前記受信可能な信号を送信するアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示可能な一以上の画像処理装置の中から、前記一の画像処理装置をユーザに選択させるために、前記一以上の画像処理装置のそれぞれを示す特定情報を表示部に表示する表示手段を、さらに備え、
前記特定手段は、前記表示手段に表示された画像処理装置の中から、ユーザによって選択された一の画像処理装置を特定する、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一項に記載の端末装置であって、
前記特定手段が、前記一以上の画像処理装置の中から前記履歴情報に含まれる前記一の画像処理装置を特定しない場合に、前記受信手段によって受信可能な信号を送信する一以上のアクセスポイントの中で、最も信号の強度が強い一のアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する第2決定手段を、さらに備える
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項6】
請求項4に記載の端末装置であって、
前記表示手段は、前記履歴情報に含まれる画像処理装置であって、前記受信可能な信号を送信するアクセスポイントを介して画像処理の実行を指示できない画像処理装置を示す特定情報を、前記指示可能な一以上の画像処理装置を示す特定情報と区別して表示部に表示する、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項7】
請求項5に記載の端末装置であって、
ユーザによって、前記履歴情報に含まれない画像処理装置を選択したことを検出する検出手段を、さらに備え、
前記第2決定手段は、ユーザによって選択された画像処理装置に画像処理の実行を指示可能な一以上のアクセスポイントの中で、最も信号の強度が強い一のアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の端末装置であって、
前記記憶手段は、第1のアクセスポイントを介して画像処理の実行が指示された一の画像処理装置と、前記第1のアクセスポイントと、に対応する第1の履歴情報と、第2のアクセスポイントを介して画像処理の実行が指示された前記一の画像処理装置と、前記第2のアクセスポイントと、に対応する第2の履歴情報と、を含む履歴情報リストを記憶し、
前記第1決定手段は、前記履歴情報リストに基づいて、前記第1のアクセスポイントと前記第2のアクセスポイントとのうち、直前に画像処理装置に画像処理の実行を指示した際に使用されたアクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の端末装置であって、
前記履歴情報は、前記端末装置が、前記アクセスポイントを介して前記画像処理装置に画像処理の実行を指示した時刻に関する時刻情報を含む、
ことを特徴とする、端末装置。
【請求項10】
アクセスポイントと無線通信することで、アクセスポイントを介して画像処理装置に対して画像処理の実行を指示可能なコンピュータに、
アクセスポイントから出力される信号を受信する受信手段と、
一以上のアクセスポイントの中の一のアクセスポイントを介して前記端末装置から画像処理の実行が指示された画像処理装置と、前記一のアクセスポイントと、を対応付けた履歴情報を記憶する記憶手段と、
前記受信手段によって信号を受信可能な信号を送信する一以上のアクセスポイントであって、前記履歴情報に含まれる前記一以上のアクセスポイントの中で、画像処理装置に対して直前の画像処理の実行を指示した際に使用された前記アクセスポイントを、無線通信すべきアクセスポイントとして決定する第1決定手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図6】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−69208(P2013−69208A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208785(P2011−208785)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】