説明

筐体静音化構造

【課題】強制空冷に伴って発生する騒音を筐体内で効果的に低減する。
【解決手段】
本発明の強制空冷用筐体は、所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材(23、42、43、47、49、54)と、所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材(25、41、44、48、50、53、55、)と、を組み合わせて形成された構造体を、筐体内の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強制空冷を必要とする電子機器の静音化構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の電子機器の静音化構造は、例えば第5図および第6図に示すように、架枠72に搭載される電子回路を有するユニット71を冷却すべく配置されたファン73による送風により、筐体外部へ吐き出すための排気ダクト70を備えており、さらに排気ダクト70の側壁に吸音材を設置して低騒音化をはかる構造であった。
【0003】
【特許文献1】実開平2−42494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の電子機器の静音化構造は、架枠72に搭載される電子回路を有するユニット71を冷却すべく用意された送風機73の風の吐き出し側に吸音部材を貼り付けた排気ダクトを設置する構造であり、排気ダクト70から排気口61にかけて設けられたL字型排気路81にしか静音化対策がなされておらず、機器内部で発生する騒音が十分減衰されずに機器外部へ出易いという欠点があった。
【0005】
特に最近は、電子回路の素子の高集積化及び高速化に伴ない、電子回路パッケージの発熱量も上がり、このため筐体内に実装された送風機の回転量を増大させる方向にあり、従来技術において騒音の低下を図ることは難しい状態にあった。
【0006】
そこで、本発明の電子機器の静音化構造は、架内に実装された電子回路を有するユニットを冷却するために機器内部で発生する騒音を、筐体内部にて効率的に低減させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の静音化構造は、所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、を組み合わせて形成された構造体を、所定の空間を隔て前記第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の静音化構造は、複数の貫通孔を有し、前記貫通孔以外の部分に入射した音を反射する特性を少なくとも有する第1の部材と、入射した音の所定の高周波数成分の一部を吸収する特性を少なくとも有する第2の部材と、を組み合わせて形成された構造体を、所定の空間を隔て前記第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の静音化構造は、所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、を組み合わせて形成された構造体を、筐体内の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0010】
本発明の第4の静音化構造は、複数の貫通孔を有し、前記貫通孔以外の部分に入射した音を反射する特性を少なくとも有する第1の部材と、入射した音の所定の高周波数成分の一部を吸収する特性を少なくとも有する第2の部材と、を組み合わせて形成された構造体を、筐体内の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0011】
本発明の第5の静音化構造は、所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、を組み合わせて形成された構造体を、筐体背面の内壁面以外の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置され、さらに、筐体前面の内壁面部に、前記構造体を複数段に設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0012】
本発明の第6の静音化構造は、所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、を組み合わせて形成された第1の構造体と、複数のファンを一体的に構成可能なフレーム構造を有し、さらに前記第1の部材と前記第2の部材を含め形成される第2の構造体と、を所定の空間を隔て、それぞれに形成された第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0013】
本発明の第7の静音化構造は、所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、を第2の部材を第1の部材で挟むように形成された構造体を、所定の空間を隔てどちらかの前記第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【0014】
本発明の第8の静音化構造は、複数の貫通孔を有し、前記貫通孔以外の部分に入射した音を反射する特性を少なくとも有する第1の部材と、入射した音の所定の高周波数成分の一部を吸収する特性を少なくとも有する第2の部材と、を第2の部材を第1の部材で挟むように形成された構造体を、所定の空間を隔てどちらかの前記第1の部材が互いに相対するように設置され、筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、筐体内にて生ずる騒音を筐体内で効率的に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に本発明の電子機器筐体の第1の実施の形態について図1から5までを参照して説明する。
図1は電子機器筐体の外観斜視図、図2は図1の電子機器筐体に機能ごとの電子基板が実装されておりユニット単位で換装可能な機能ユニットの内部構成例、図3は電子機器筐体の内部に設置されるファンの構成例、図4はファンにより電子機器筐体に生じる空気の流れと騒音の関係を説明する図、図5はファンユニットと筐体底面に設置された吸音部材による空気の流れと音の関係の説明図、また図6は相対する位置に設置された吸音材により音が吸収される様子を説明する図である。
【0017】
まず、図1、及び図2により電子機器筐体1に実装される機器の構成について説明する。
【0018】
図1において、電子機器筐体1には記憶デバイスであるオプティカルデバイス3やHDD4が筐体上部に実装されている。電子機器筐体1の上部周囲には吸気口2が設けられている。筐体中央部には、所定の機能ごとに設計された電子回路を有する機能ユニットを実装可能である。電子機器筐体1に求められる機能に応じた機能ユニット5を実装することにより、電子機器筐体1に求められる機能を実現することが可能である。電子機器筐体1の下部には、複数のファン7から構成されるファンユニット6が実装される。
【0019】
つぎに図2により機能ユニット5の内部構成例を説明する。機能ユニット5は電子機器筐体1に実装することにより、所定の機能を実現することができる。機能ユニット5の上部にはファン7が実装されており、その配下に各種機能を有する電子回路ボード8がメインボード9に接続されて実装される。
【0020】
次に、図3によりファンユニット6と電子機器筐体1の下部に取り付けられた吸音部材を含む静音化部材の構成を説明する。
【0021】
まず、ファンユニット6は複数のファン7とフレーム20と22、及び吸音部材21と、から構成される静音化部材である。フレーム20と22は金属製の頑丈な構造になっており、ファン7が一体的に取り付けられる。具体的には、ファン7をフレーム20および22に取り付ける際にはファンとフレームとの間にゴムなどの柔軟性を有する部材を挟み、ネジ等によりファンをケースに一体的に取り付けてもよい。また、取り付けられるファン7の開口部以外の位置には所定の間隔に間通孔が設けられている。吸音部材21はフレーム20と22に取り付けられたファン7相互とファン7とフレーム20、21の間隙を充填するように形成される。
【0022】
次に吸音部材25を含む静音化部材は、パンチングメタル23と吸音部材21より構成される。パンチングメタル23は金属等の硬度及び比重の大きい材質で構成され、所定の間隔および大きさの貫通孔があけられている。これには振動を抑える効果があり制振部材と呼ぶことにする。吸音部材21はグラスウール等の繊維質材料や連続する気泡を含む発泡樹脂等の多孔質材料から構成される。なお、筐体1の底面部にはパンチングメタルの筐体カバー23が取り付けられている。
【0023】
次に図4および図5を参照してファンにより電子機器筐体1に生ずる空気の流れと騒音の静音化について説明する。
【0024】
まず、図4を参照して、電子機器筐体1に設置されたファンの吸気による電子機器筐体1の空気の流れを説明する。電子機器筐体1において、機能ユニット5の内部における上側に取り付けられたファン7や電子機器筐体1の下部に設置されたファンユニット6に取り付けられたファン7により、吸気口2より吸気された空気は、機能ユニットの内部の電子回路等から発生する熱を奪って下方に流れ、さらに電子機器筐体1の底部のファンユニット6のファン7により引き込まれる。ファンユニット6に取り付けられたフレーム20と22の貫通孔を有する部分および吸音部材21はファン7の開口部には設けられておらず、空気の流れはほとんど損なわれない。ファンユニット6により引き込まれた空気は、ファンユニット6と電子機器筐体1の底部に取り付けられたパンチングメタル23と吸音部材25から構成される静音化部材との間に設けられた所定の空間を通って排気口8から排気される。
【0025】
次に電子機器筐体1の内部に生ずる騒音の静音化について説明する。ファンユニット6に設けられた吸音部材21と貫通孔を有するフレーム20および22から成る静音化部材は、ファン7の近くに形成されており、ファンユニットに構成されたファン7から発生する騒音を間近で吸収する。さらにファン7とフレーム20、22との間に取り付けられたゴムなどの弾性体により振動され、騒音の発生も抑制される。さらに、ファンユニット6との間で所定の空間を隔てて設けられた、パンチングメタル23と吸音部材25から構成される静音化部材との空間に、筐体内を流れる空気が集められる。騒音を含む空気の流れが排気口8に達するまでの経路の、相対する静音化部材の間で騒音が乱反射することにより吸音部材21および25により騒音の一部が吸収される。なお、電子機器筐体1の底面の筐体カバーがパンチングメタル24にて構成された場合は、一部の騒音は電子機器筐体1のパンチングメタルで形成された筐体底面カバー24からからも排出される。これは電子機器筐体1の内部に生ずる騒音を排気口8からだけでなく、筐体底面カバー24の貫通孔からも排気することで、こもり音を低減する。
【0026】
次に騒音が静音化する具体的な様子を図5を参照して説明する。パンチングメタル等で構成される制振部材23と吸音部材21とで形成される静音化部材30と、所定の空間を隔てて相対する位置に、同様の静音化部材30が設置されている。所定の空間に相対する他方のパンチングメタルの貫通孔以外の部分に入射した音は反射し、一部は相対するパンチングメタルの貫通孔の部分に入射して吸音部材21に入射する。さらに一部は相対するパンチングメタルの貫通孔以外の部分に入射して反射する。以上の動作がランダムに反復されることにより、吸音部材21に入射する音の頻度が増し音の吸収効率が高まる。
【0027】
さらに図示されていないが、静音化部材30を形成するパンチングメタル23と吸音部材21において、パンチングメタル23が組み合わされていない他の面にもパンチングメタル23が取り付けられた場合は、新たに取り付けられた面においても吸音材21への音の反射が起こるので、さらに吸音部材21に入射する音の頻度が増し音の吸収効率が高まる。
【0028】
次に、騒音の周波数成分による吸音部材への音の吸収の相違を説明する。パンチングメタル等で構成される制振部材23に音が入射すると、貫通孔以外の部分に達した音は反射するが、貫通孔から、グラスウール等の繊維質材料や連続した気泡を有する発泡樹脂等の多孔質材料から構成される部材21へ入射した音は、多孔質材料の繊維や気泡の面での空気の粘性摩擦を生じ、音のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換されることで音が減衰する。この音の減衰効果は一般的に高周波数の音に対して顕著である。これらの減衰動作が複合的に繰り返されることで全体の騒音レベルが低下する。高周波数成分の音は、低周波数成分の音より空気を伝播しやすいので、低減させた場合の静音化効果が高い。
【0029】
次に本発明の第2の実施の形態の静音化構造について説明する。
【0030】
図6を参照すると、電子機器筐体1の全ての内壁面部にはパンチングメタル等の制振部材と、多孔質材料からなる吸音部材とが組み合わされた静音化部材が、それぞれ相対する筐体の内壁面部に取り付けられる。制振部材と吸音部材とからなる静音化部材は、筐体内のすべての相対する内壁面部に取り付けられる。制振部材42と吸音部材41とからなる静音化部材と、制振部材43と吸音部材44とからなる静音化部材と、が筐体前面の相対する壁面部にそれぞれ取り付けられる。制振部材47と吸音部材48からなる静音化部材と、制振部材49と吸音部材50とからなる静音化部材と、が筐体側面の相対する壁面部にそれぞれ取り付けられる。制振部材23と吸音部材25とからなる静音化部材と、制振部材54と吸音部材53とからなる静音化部材と、が筐体上下面の相対する壁面部にそれぞれ取り付けられる。ここで、静音化部材は、筐体内壁の隣り合う境界において、できるだけ隙間を生じさせないように取り付けられることが望ましい。
【0031】
動作としては、相対する壁面部に取り付けられた静音化部材の間で、騒音が乱反射しながら吸音部材にて吸収されると共に、他の壁面部に取り付けられた静音化部材の間でも同様に騒音が乱反射しながら吸収される。尚、具体的な騒音が吸収される動作については図5と同様なので説明を省略する。
【0032】
次に本発明の第3の実施の形態の静音化構造について説明する。上述した第2の実施形態では、筐体の全ての相対する内壁面部に、静音化部材を取り付ける場合について説明したが、本第3の実施形態では、装置筐体の一部の内壁面部には、静音化部材を取り付けない場合について説明する。筐体の背面側においては、制振部材25と吸音部材26からなる静音化部材は、設置されない。その理由は、電子機器筐体1におけるネットワークインターフェース等のケーブル類の接続または取り外しの作業を容易にするためである。このため、筐体1の背面には本発明の静音化部材は取り付けず、相対する内壁面部である前面壁部に、本発明の静音化部材を二重に取り付ける構成としている。
【0033】
実施例3では装置の筐体背面にては本発明の静音化部材が設置されない為、それを補うために相対する位置関係を有する装置の筐体前面にて本発明の静音化部材を重複して設置されることにより音は重複して設置された静音化部材間で減衰される。
本発明の静音化部材が設置されていない装置の筐体背面の壁面部から音を排出することにより、装置前面方向に位置するユーザにとっては前面に音が漏れるより、後方に音を排出した方が好適である。
【0034】
尚、本実施例では筐体の上方から吸気して下方へ排気する例を説明したが、筐体の下方から吸気して上方へ排気することも可能である。また、左右方向にて同様に吸気または排気の関係をあてはめることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第1の実施の形態の筐体の外部からの空気の流れを示す図である。
【図2】第1の実施の形態の筐体に実装する機能ユニットの内部構成を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態の筐体内部のファンユニットと静音化部材の構成を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の筐体内部の空気の流れと騒音の流れを説明する図である。
【図5】第1、第2、第3の実施の形態における相対する静音化部材間での騒音の減衰または吸収の様子を説明するための図である。
【図6】第2、第3の実施の形態の筐体内部の構成を説明するための図である。
【図7】従来の強制空冷用筐体の外観斜視図および全体断面図である。
【図8】従来の強制空冷用筐体の排気ダクト部の詳細断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1、60 電子機器筐体
2、74 吸気口
3、4 記録装置
5 電子回路を有する機能ユニット
6 ファンユニット
7、73 ファン
8、61 排気口
10 電子回路基板
11 マザーボード
40、46、51、52、45 筐体カバー
21、25、41、44、48、50、53、55、82、83 吸音部材
23、24、42、43、47、49、54 パンチングメタル
30 静音化部材
31 騒音
33 貫通孔
70 排気ダクト
71 ユニット
72 架枠
80 空洞共鳴室
81 排気路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、
所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、
を組み合わせて形成された構造体を、
所定の空間を隔て前記第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項2】
複数の貫通孔を有し、前記貫通孔以外の部分に入射した音を反射する特性を少なくとも有する第1の部材と、
入射した音の所定の高周波数成分の一部を吸収する特性を少なくとも有する第2の部材と、
を組み合わせて形成された構造体を、
所定の空間を隔て前記第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項3】
所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、
所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、
を組み合わせて形成された構造体を、
筐体内の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項4】
複数の貫通孔を有し、前記貫通孔以外の部分に入射した音を反射する特性を少なくとも有する第1の部材と、
入射した音の所定の高周波数成分の一部を吸収する特性を少なくとも有する第2の部材と、
を組み合わせて形成された構造体を、
筐体内の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項5】
前記構造体を筐体内の相対するすべての内壁面部に設置されることを特徴とする、請求項3に記載の静音化構造。
【請求項6】
前記構造体を筐体内の相対するすべての内壁面部に設置されることを特徴とする、請求項4に記載の静音化構造。
【請求項7】
前記構造体を筐体内の一部の面を除いて相対するすべての内壁面部に設置され、前記一部の面と相対する内壁面部には、前記構造体を重複して設置されることを特徴とする、請求項3に記載の静音化構造。
【請求項8】
前記構造体を筐体内の一部の面を除いて互いに相対するすべての内壁面部に設置され、前記一部の面と相対する内壁面部には、前記構造体を重複して設置されることを特徴とする、請求項4に記載の静音化構造。
【請求項9】
所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、
所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、
を組み合わせて形成された構造体を、
筐体背面の内壁面以外の相対する内壁面部に、前記第1の部材が互いに相対するように設置され、さらに、筐体前面の内壁面部に、前記構造体を複数段に設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項10】
所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、
所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、
を組み合わせて形成された第1の構造体と、
複数のファンを一体的に構成可能なフレーム構造を有し、
さらに前記第1の部材と前記第2の部材を含め形成される第2の構造体と、
を所定の空間を隔て、それぞれに形成された第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項11】
前記第1の構造体と前記第2の構造体とを、前記筐体の排気口の近くに設置することを特徴とする請求項10に記載の静音化構造。
【請求項12】
所定の硬度及び厚さを有し、複数の貫通孔を備えた第1の部材と、
所定の厚さを有し、表面から内部へ連続する隙間または気泡を含む第2の部材と、
を第2の部材を第1の部材で挟むように形成された構造体を、
所定の空間を隔てどちらかの前記第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。
【請求項13】
複数の貫通孔を有し、前記貫通孔以外の部分に入射した音を反射する特性を少なくとも有する第1の部材と、
入射した音の所定の高周波数成分の一部を吸収する特性を少なくとも有する第2の部材と、
を第2の部材を第1の部材で挟むように形成された構造体を、
所定の空間を隔てどちらかの前記第1の部材が互いに相対するように設置され、
筐体内の音源から発生する騒音を静音化することを特徴とする静音化構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−9958(P2009−9958A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−167071(P2007−167071)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】