説明

筒状錠剤容器

【課題】錠剤が容器の内側面と衝突してわれが生じたり、耳障りな音が生じるのを効果的に回避できると共に、錠剤を移動させてスムーズに取り出すことのできる筒状錠剤容器を提供する。
【解決手段】有底筒状の筒容器本体12と、筒容器本体12の上端開口12aを開閉する蓋体13とからなり、タブレット(錠剤)11を積み重ねた状態で収容する筒状錠剤容器10であって、蓋体13による天面部14の内側及び筒容器本体12の底面部15の内側から起立して、少なくとも先端部分16a,17aが中心側から外側に反って湾曲する薄肉リブ16,17が、天面部14又は底面部15の中央部を中心とする円周に沿って複数配置され、その先端が筒容器本体12の内周面に接触することなく設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状錠剤容器に関し、特に、有底筒状の筒容器本体と、該筒容器本体の上端開口を開閉可能に覆う蓋体とからなり、錠剤を積み重ねた状態で収容する筒状錠剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
錠剤として、例えば円形、三角形、四角形等の平面形状を有する厚板状の錠剤は、いわゆるタブレットとして知られており、例えば薬品類や菓子類を口に入れやすい形態の固形物として提供できるようにするものである。また、タブレットを収容するタブレット容器としては、例えばタブレットを積み重ねた状態で収容する細長い筒状の容器や、タブレットを積み重ねることなく縦横に並べた状態で収容する薄い箱状の容器が用いられる(例えば、特許文献1参照)。さらに、タブレットを積み重ねた状態で収容する容器については、タブレットの残量が少なくなった場合に、錠剤が移動する長さが長くなるため、輸送時や携帯時に容器が振動を受けた際などに、錠剤が容器の内側面と衝突してわれたり、耳障りな音を生じやすくなる。このため、錠剤の容器内での移動を制限して、タブレットが割れてしまう不都合を解消できるようにしたタブレット容器も開発されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−47626号公報
【特許文献2】特開2000−168857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、容器内での移動を制限してタブレットの割れを解消できるようにした特許文献2のタブレット容器では、タブレットを個々に分離して収容する仕切りを多数設ける必要があることから、容器の構造が複雑になる。また、仕切りによってタブレットの移動が制限されるため、タブレットを取り出す際には、蓋体を当該タブレットのある位置までその都度スライド移動させる必要があり、使い勝手が悪い。
【0004】
本発明は、収容された錠剤の残量が少なくなった場合でも、錠剤が容器の内側面と衝突してわれが生じたり、耳障りな音が生じるのを効果的に回避することができると共に、錠剤を移動させてスムーズに取り出すことのできる筒状錠剤容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、有底筒状の筒容器本体と、該筒容器本体の上端開口を開閉する蓋体とからなり、錠剤を積み重ねた状態で収容する筒状錠剤容器であって、前記蓋体による天面部の内側及び前記筒容器本体の底面部の内側から起立して前記筒容器本体の周壁方向に向って好ましくは湾曲し、あるいは屈曲する薄肉リブが、その先端が前記筒容器本体の周壁内周面に接触することなく向うとともに、該周壁に沿って複数配置されている筒状錠剤容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の筒状錠剤容器によれば、収容された錠剤の残量が少なくなった場合でも、錠剤が容器の内側面と衝突してわれが生じたり、耳障りな音が生じるのを低減あるいは防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の好ましい一実施形態に係る筒状錠剤容器10は、図1に示すように、錠剤として、例えば厚板状の円盤形状の錠剤であるタブレット11を縦方向に積み重ねた状態で収容する容器である。本実施形態の筒状錠剤容器10は、有底筒状の筒容器本体12の上端開口12aの周縁部にヒンジ連結された蓋体13をヒンジ周りで反転させることで上端開口12aを開閉して、上方のタブレット11から上端開口12aを介して順次取り出すことができるようになっている。また本実施形態のタブレット容器10は、容器10の天面部14や底面部15にタブレット11が衝突する際の衝撃や音を緩和する衝突緩和機構を備えており、これによってタブレット11の残量が少なくなった場合でも、タブレット11にわれが生じたり、耳障りな音が生じたりするのを効果的に低減ないし回避できるようになっている。
【0008】
そして、本実施形態の筒状錠剤容器10は、図2(a),(b)にも示すように、有底筒状の筒容器本体12と、この筒容器本体12の上端開口12aを開閉する蓋体13とからなり、タブレット11を積み重ねた状態で収容する円筒状の容器であって、蓋体13による天面部14の内側及び筒容器本体12の底面部15の内側から起立して、少なくとも先端部分16a,17aが中心側から外側すなわち筒容器本体12の周壁12b方向に向って弧を描いて反るように湾曲する薄肉リブ16,17が、天面部14又は底面部15の中央部を中心とする円周上に、周壁12b或いは底面部15の縁に沿うように各々複数配置されている。これらの薄肉リブ16、17はその先端が筒容器本体12の周壁12bの内周面に接触することなく設けられている。
【0009】
また、本実施形態では、蓋体13は、筒容器本体12の上端部内側面に設けた環状シール突起18と接触して筒容器本体12の上端開口12aをシールするインナー環状リブ19を備えている。そして、蓋体13の天面部14の内側から起立する薄肉リブ16は、その先端がインナー環状リブ19を超えるように、すなわち天面部14から薄肉リブの先端部16aまでの距離がインナー環状リブ19の頂部19aまでの距離より大きくなる形状及び長さで設けられている。
【0010】
本実施形態では、タブレット容器10の筒容器本体12は、略有底円筒形状である有底胴部20の上端部分に、蓋体13を備える蓋部材21の装着スリーブ部22を装着固定することにより、有底胴部20と装着スリーブ部22とが一体となって構成されている。筒容器本体12の有底胴部20および蓋体13(蓋部材21)の構成材料はポリプロピレン等の合成樹脂からなり、例えば金型を用いた射出成形によって、衝突緩和機構として設けられた薄肉リブ17をその弾性によって無理抜きしつつ容易に一体成形することができる。また、前記筒容器本体12の有底胴部20または前記蓋体13の何れか一方のみが、軟質の合成樹脂材料によって形成される。これにより、有底胴部20及び蓋体13の双方を軟質材料で形成した場合よりも、容器の強度、嵌合シール性、緩衝性に優れた容器が得られる。例えば、有底胴部20の構成材料として蓋体13の構成材料より軟質の合成樹脂材料を用いると、嵌合シール性が向上するとともに、錠剤11が収納される筒容器本体12全体の緩衝性も向上する。蓋体13の構成材料として有底胴部20の構成材料より軟質の合成樹脂材料を用いると、嵌合シール性が向上するとともに、容器強度に優れた容器を得ることができる。有底胴部20は、例えば80mm程度の高さの略有底円筒形状を有しており、例えば内径が13mm程度の下端部から内径が14mm程度の上端部に向けて、2mm程度の肉厚で、上方に向かって緩い勾配で僅かに拡径するテーパー状に形成される。有底胴部20がテーパー状に形成されることにより、射出成形する際の金型が抜き易くなる。
【0011】
また、本実施形態では、有底胴部20と装着スリーブ部22とからなる筒容器本体12の底面部15の内側から起立して、4枚の薄肉リブ17が、底面部15の中心を中心とする円周上に90度の等角度ピッチで容器本体12(有底胴部20)の周壁12bに沿うように配設されて、その先端17aが周壁方向に向かいつつ筒容器本体12の周壁12bの内周面に接触しないように設けられている。各薄肉リブ17は、図3に示すように、中心側から外側に向かって斜めに略直線状に起立する下部の略直線部17bと、この略直線状部17bからさらに上方に延設して、中心側から外側に沿って湾曲する上部の湾曲部17cとからなり、全体として例えば3〜10mmの高さL3で起立する。また、湾曲部17cは、中心側から外側に反って湾曲する薄肉リブ17の先端部分17aを構成する。
【0012】
各薄肉リブ17は、底面部15の内側から起立して、片持ち梁状に立設することにより、その弾性によって板バネとして機能する。また各薄肉リブ17は、中心側から外側に反って湾曲する湾曲部17cを介してタブレット11からの荷重を支持するので、変形のきっかけをスムーズにつくって外側に拡がるように滑らかに変形することにより、タブレット11が衝突する際の衝撃を効果的に吸収緩和する。
【0013】
ここで、本実施形態では、湾曲部17cの長さをL1、略直線部17bの長さをL2、湾曲部17cと略直線部17bとの境界部分と筒容器本体12の内周面との間の距離をH1、薄肉リブ17の根元と筒容器本体12の内周面との間の距離をH2、薄肉リブ17の根元と筒容器本体12の底面部15の中心との間の距離をH3とした場合に、H1>L1で、且つH2<L1+L2となっている。これによって、薄肉リブ17が変形しても筒容器本体12の周壁12bの内周面に触れない状態を保持して、薄肉リブ17のクッション性を容易に確保することが可能になる。また、H2>H3とすることが好ましく、これによって薄肉リブ17は周壁12bよりも底部の中心寄りに配置されることとなる。こうすることで、薄肉リブ17が周壁12bに接触することなく変形するのに充分な空間を設けることができるので、より大きな緩衝効果が得られる。
【0014】
また、本実施形態では、有底胴部20の上端部分の外周面には、切欠き段差部23が設けられている(図2(a)参照)。切欠き段差部23の係合凸部23aに係合凹部22aを係止しつつ、蓋部材21の装着スリーブ部22を有底胴部20の上端部分に装着固定することにより、有底胴部20と装着スリーブ部22とが一体となった筒容器本体12が形成される。また装着スリーブ部22の上端開口による筒容器本体12の上端開口12aの周縁部にヒンジ連結されて、当該上端開口12aを開閉する蓋体13が設けられる。
【0015】
蓋体13と装着スリーブ部22とからなる蓋部材21は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなる射出成形品であり、ヒンジ連結部24を介して回動可能に連結する蓋体13と装着スリーブ部22とを、開いた状態で、衝突緩和機構として設けられた薄肉リブ16をその弾性によって無理抜きしつつ容易に一体成形することができる。
【0016】
蓋部材21の装着スリーブ部22は、上述のように、下端内周面に係合凹部22aが設けられており、これを係合凸部23aに係止しつつ、有底胴部20の切欠き段差部23の外周面を覆って装着される。また装着スリーブ部22による筒容器本体12の上端部内側面から内側に突出して、環状シール突起18が設けられている。この環状シール突起18に、蓋体13による天面部14の内側面から突出するインナー環状リブ19を全周に亘って密着させることにより、上端開口12aを蓋体13で閉塞する際に、当該上端開口12aを強固にシールすると共に、閉塞状態を保持することが可能になる。
【0017】
装着スリーブ部22にヒンジ連結される蓋体13は、扁平な有天円筒形状を有しており、ヒンジ連結部24のバネ作用によって、開放時には、装着スリーブ部22の上端面に対して略130度の角度で開くと共に、閉塞時には、その下端面を装着スリーブ部22の上端面に当接させる。また、蓋体13のヒンジ連結部24とは反対側の周縁部から外側に突出して、指掛けツバ部25が設けられている。さらに、蓋体13による天面部14の内側から起立して、4枚の薄肉リブ16が、天面部14の中心を中心とする、インナー環状リブ19と同心内側の円周上に90度の等角度ピッチで配設され、蓋体13を閉塞した際にその先端を筒容器本体12の周壁12bの内周面に接触させないように設けられている。
【0018】
各薄肉リブ16は、筒容器本体12の底面部15に設けられた薄肉リブ17と同様に、先端部分16aが中心側から外側に反って湾曲する形状を備え、その先端がインナー環状リブ19を超えるように、全体として例えば5〜15mm程度の高さで起立する。
【0019】
各薄肉リブ16は、底面部15の薄肉リブ17と同様に、蓋体13による天面部14の内側から片持ち梁状に立設することにより、その弾性によって板バネとして機能する。また各薄肉リブ16は、中心側から外側に反って湾曲する先端部分16aを介してタブレット11からの荷重を支持するので、変形のきっかけをスムーズにつくって外側に拡がるように滑らかに変形することにより、タブレット11が衝突する際の衝撃を効果的に吸収緩和する。さらに、各薄肉リブ16は、その先端がインナー環状リブ19を超えて設けられているので、蓋体13によって筒容器本体12の上端開口12aを閉塞した際に、インナー環状リブ19や環状シール突起18よりも筒容器本体12の内側まで、すなわち蓋体13から見て遠い位置まで延設して設置されることになる。これによって、収容されたタブレット11が、筒容器本体12の内周面から出っ張って配置されたインナー環状リブ19や環状シール突起18と接触するのを回避して、これらとの接触によってタブレット11が破損するのを防止することが可能になる。
【0020】
ここで、筒容器本体12の底面部15に設けられた薄肉リブ17は、蓋体13に設けられた薄肉リブ16よりも内側、すなわち周壁からより離れた中心寄りの位置に設けることが望ましい。筒容器本体12の底面部15に設けられた薄肉リブ17は、これの周辺の周壁12bにタブレット11の破損の原因となる凸部がなく、タブレット11が凸部と接触することがないように薄肉リブ17を配置する必要がないため、底面部15の薄肉リブ17をより内側に設けることが可能になる。これによって、薄肉リブ17は、より大きく変形しても周壁12bと接触しないように設けることが可能になり、大きな衝撃吸収緩和を発揮することが可能になる。筒状錠剤容器10は、通常、蓋側を下にした倒立状態より、底側を下にした正立状態で保持、保存されることが多いことから、底面部15に設けられた薄肉リブ17による衝撃吸収緩和を高めることによって、より効果的にタブレット11の破損を防止することが可能になる。
【0021】
なお、本実施形態では、タブレット11は、例えば菓子であって、直径12mm程度の円形の平面形状を有すると共に、5.5mm程度の厚さを備える、円盤形状の厚板状の固形物である。タブレット11がこのような形状を備えることにより、内径が例えば13〜14mm程度の筒容器本体12に積み重ねた状態で収容された際に、筒容器本体12の内周面との間に0.5〜2mm程度、好ましくは最大の隙間が1.6mm以下の僅かなクリアランスしか存在しないので、タブレット11の横方向の移動が制限されることにより、タブレット11の破損や音の発生をより効果的に抑制することが可能になる。尚、クリアランスとは筒容器本体12の内径とタブレット11の外径の差をいう。
【0022】
上述の構成を備える本実施形態の筒状錠剤容器10では、複数のタブレット11を筒容器本体12に積み重ねて収容して、図4に示す蓋体13を閉塞した状態から、使用者は、例えば筒状錠剤容器10を片手で把持し、親指を指掛けツバ部25に係止して上方に押し上げることにより蓋体13を開放し、筒容器本体12を傾けたり、倒立させながら上端開口12aからタブレット11を取り出す。またタブレット11を必要数取り出したら、蓋体13を反対方向に回動することにより、上端開口12aを閉塞して、携帯等に供される。
【0023】
そして、本実施形態のタブレット容器10によれば、収容されたタブレット11の残量が少なくなった場合でも、タブレット11が容器の内側面と衝突してわれが生じたり、耳障りな音が生じるのを効果的に回避することができると共に、タブレット11を移動させてスムーズに取り出すことができる。
【0024】
すなわち、本実施形態によれば、タブレット11は、有底筒状の筒容器本体12の内部に積み重ねた状態で収容されるので、横方向の移動が効果的に制限されると共に、タブレット容器10の蓋体13による天面部14及び筒容器本体12の底面部15に、複数の薄肉リブ16,17による衝突緩和機構が設けられているので、例えばタブレット11が積み重ねられた状態で整列して上下に移動し、天面部14や底面部15に衝突しようとしても、このような衝突時の衝撃を薄肉リブ16,17のバネ作用によって効果的に吸収緩和するので、収容されたタブレット11の残量が少なくなって上下方向に移動する長さが長くなった場合でも、容器10の携帯時等に収容されたタブレット11にわれが生じたり、かたかたといった耳障りな音が生じるのを効果的に抑制することが可能になる。
【0025】
また、本実施形態によれば、タブレット11は、有底筒状の筒容器本体12に積み重ねた状態で整列して収容されているので、上述のように蓋体13を開放して、筒容器本体12を傾けたり、倒立させながら容器10の内部で移動させつつ、必要数のタブレット11を、上端開口12aから容易且つスムーズに取り出すことが可能になる。
【0026】
さらに、本実施形態によれば、例えば筒容器本体12の有底胴部20は、蓋体13(蓋部材21)よりも軟質の合成樹脂材料によって形成されているので、タブレット11にわれが生じたり、耳障りな音が生じるのをより効果的に抑制することが可能になると共に、蓋部材21が例えば硬質プロピレン等の硬質の合成樹脂材料によって形成されていることにより、蓋体13による開閉性、開放感、シール性等を向上させることが可能になる。
【0027】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、筒容器本体は、有底円筒形状を有している必要は必ずしもなく、略三角形、略四角形、略多角形等、錠剤の形状に合わせたその他の断面形状の有底筒形状を備えていても良い。また、収容される錠剤は、円盤形状のタブレットである必要は必ずしも無く、その他の平面形状や立体形状を備える厚板状の錠剤の他、球状や六面体形状等の錠剤であっても良い。
【0028】
さらに、先端部分が中心側から外側に反って湾曲する薄肉リブは、天面部や底面部に4枚づつ設ける必要は必ずしも無く、その数は任意であるが、周方向に略等間隔に3個以上設けるのが好ましい。また、径方向に一列でなく、複数列として設置しても良い。その形状についても、湾曲している部分がリブの先端のみでも、中央部のみでもよいが、少なくとも先端は周壁方向に傾いていることが好ましい。また薄肉リブは、適度の弾性があれば、全体が薄板状のものである必要は必ずしもない。薄肉リブは本体や蓋と一体に成形されていなくも、部品として本体や蓋に装着しても良い。本体と蓋は一体で形成されていても良いし、本体が複数の部材から形成されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の好ましい一実施形態に係る筒状錠剤容器の蓋体を開放した状態を示す一部破断斜視図である。
【図2】(a)は本発明の好ましい一実施形態に係るタブレット容器の構成を説明する縦断面図、(b)は蓋体を開放した状態の上面図である。
【図3】筒容器本体の底面部に設けた薄肉リブの形状を説明する模式図である。
【図4】本発明の好ましい一実施形態に係る筒状錠剤容器の蓋体を閉塞した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0030】
10 筒状錠剤容器
11 タブレット(錠剤)
12 筒容器本体
12a 筒容器本体の上端開口
12b 筒容器本体12の周壁
13 蓋体
14 天面部
15 底面部
16 天面部の薄肉リブ
16a 薄肉リブの湾曲する先端部分
17 底面部の薄肉リブ
17a 薄肉リブの湾曲する先端部分
17b 薄肉リブの略直線状部
17c 薄肉リブの湾曲部
18 環状シール突起
19 インナー環状リブ
19a インナー環状リブの頂部
20 有底胴部
21 蓋部材
22 装着スリーブ部
23 切欠き段差部
24 ヒンジ連結部
25 指掛けツバ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底筒状の筒容器本体と、該筒容器本体の上端開口を開閉する蓋体とからなり、錠剤を積み重ねた状態で収容する筒状錠剤容器であって、
前記蓋体による天面部の内側及び前記筒容器本体の底面部の内側から起立する薄肉リブが、その先端が前記筒容器本体の周壁内周面に接触することなく向うとともに、該周壁に沿って複数配置されている筒状錠剤容器。
【請求項2】
前記錠剤が厚板状のタブレットである請求項1記載の筒状錠剤容器。
【請求項3】
前記蓋体が、前記筒容器本体の上端部内側面に設けた環状シール突起と接触して前記筒容器本体の上端開口をシールするインナー環状リブを備えており、前記蓋体による天面部の内側から起立する薄肉リブは、その先端が前記インナー環状リブを超えて設けられる請求項1又は2記載の筒状錠剤容器。
【請求項4】
前記筒容器本体の有底胴部、若しくは前記蓋体の一方のみが軟質の合成樹脂材料によって形成される請求項1〜3のいずれかに記載の筒状錠剤容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−133001(P2008−133001A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−319602(P2006−319602)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】