説明

【課題】篩いの作業効率を大幅に向上させる篩を提供する。
【解決手段】縦列に位置する孔と横列に位置する孔の少なくとも一方の列にある孔を非直線上に配置するようにしたものである。このようにしたことにより、篩の振動により粒子が孔と孔との間にある間隔部分の上を粒子が流動して孔を素通りしてしまっても、この間隔部分の延長線上に張り出している他の孔へ落下してこの孔から通過するようになるため、分級速度が速くなり篩の作業効率を向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分級効率の優れた金属製の篩に関し、特に、篩に設ける複数の孔の配置について提案し、分級効率の向上と、分級作業の生産性を大幅に改善させることができる篩に関するものである。
【背景技術】
【0002】
球形の粒子を効率的に篩い分ける篩の作業速度は、あらゆる産業の生産性に直接影響を与える重要な要素技術として知られている。特に、真円に近いハンダボール等の球形粒子を効率的に篩うことは、例えば、コスト、品質等の観点から極めて重要な課題となっている。
【0003】
従来、篩における孔の形状は、多くが円形状若しくは正方形状または長方形状であり、しかも、孔は例えば、特許文献1に示すように碁盤の目のように方眼の位置に均一に配置され、所謂「篩メッシュ」と呼ばれている。
【0004】
この「篩メッシュ」を振動させて篩作業を行っているが、図11に示すように、孔1aと孔1bとの間にある網目状の間隔部分2の上を粒子3が一点鎖線矢印のように流動して孔1aと孔1bを素通りしてしまうことにより、孔aと孔1bへ落下されない場合が多く発生し、分級の作業効率が低いとの課題があった。
【0005】
この課題を解決するため、本出願人は長孔を長手方向の延長線上にて他の長孔の長手方向の中点と直交させるようにした篩を特許文献2で提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−347491号公報
【特許文献2】特開2010−253461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この特許文献2により、分級効率を向上させ、分級作業の生産性を大幅に改善させることが可能な篩を提供することができたが、長孔を通過する際、粒子同士がくっ付きあって達磨状になる虞があることが判明した。
本発明は、かかる課題に鑑み、分級効率の向上と分級作業の生産性の大幅な改善を図るとともに、篩われた粒子に達磨状の粒子が含まれないように孔の形状と配置を特定した斬新な篩を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様の発明は、多数の孔を基板に設けこの基板を振動させて粒子を分級する篩であって、縦列に位置する孔と横列に位置する孔の少なくとも一方の列にある孔を非直線上に配置したことを特徴とする篩である。
【0009】
第2態様の発明は、第1態様の発明において、縦列と前記横列の両方の列にある孔を非直線上に配置したことを特徴とする篩である。
【0010】
第3態様の発明は、多数の孔を基板に設けこの基板を振動させて粒子を分級する篩であって、孔を複数個集合して複数のブロックを形成し、縦列に位置するブロックと横列に位置するブロックの少なくとも一方の列にあるブロックを非直線上に配置したことを特徴とする篩である。
【0011】
第4態様の発明は、第3態様の発明において、縦列と横列の両方の列にある前記ブロックを非直線上に配置したことを特徴とする篩である。
【0012】
第5態様の発明は、第1態様〜第4態様のいずれかの発明において、孔の形状が三角形、四角形、五角形、六角形のいずれかの多角形であることを特徴とする篩である。
【0013】
第6態様の発明は、第5態様の発明において、孔の多角形が正多角形であることを特徴とする篩である。
【0014】
第7態様の発明は、第5態様〜第6態様の発明において、孔は多角形の角部が粒子の曲率よりも小さい曲率を有するR形状であることを特徴とする篩である。
【0015】
第8態様の発明は、第1態様〜第4態様の発明において、孔の形状が円形、楕円形のいずれかであることを特徴とする篩である。
【0016】
第9態様の発明は、第1態様〜第8態様の発明において、基板にニッケル又はニッケル合金を用いたことを特徴とする篩である。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、縦列に位置する孔と横列に位置する孔の少なくとも一方の列にある孔を非直線上に配置したため、篩を振動させることにより粒子が孔と孔との間にある間隔部分の上を粒子が流動して孔を素通りしてしまっても、この間隔部分の延長線上に張り出している他の孔へ落下してこの孔から通過するようになり、分級速度が速くなって篩の作業効率を向上させることができる。
【0018】
好ましくは、前記縦列と前記横列の両方の列にある孔を非直線上に配置することにより、縦方向と横方向から間隔部分の上を流動して孔を素通りした粒子をこの間隔部分の延長線上に隣接している他の孔へ落下し易くなり、分級速度を更に速くすることができる。
【0019】
また、孔を複数個集合して複数のブロックを形成し、縦列に位置するブロックと横列に位置するブロックの少なくとも一方の列にあるブロックを非直線上に配置した場合も上述と同様な効果を得ることができる。
すなわち、粒子がブロックとブロックとの間にある間隔部分の上を粒子が流動してブロック内の孔へ落下しないで素通りしてもこのブロック間の間隔部分の延長線上に隣接している他のブロックの孔へ落下し易くなり、分級速度を更に速くすることができる。
【0020】
特に、縦列と横列の両方の列にあるブロックを非直線上に配置することにより、縦方向と横方向から間隔部分の上を流動してブロックの孔を素通りした粒子この間隔部分の延長線上に隣接している他のブロック孔へ落下し易くなり、分級速度を更に速くすることができる。
【0021】
しかも、孔の形状を三角形、四角形、五角形、六角形のいずれかの多角形とすることに
より、球状の粒子とは点接触するため、粒子は孔を通過し易くなり、分級速度を更に速くすることができる。
そして、これら多角形は孔の個数を多く確保することができる正多角形が好ましく、なかでも、最も好ましい形状は球状の粒子との接触点が4点と少なく、且つ孔の個数を多く確保して開口率を高くすることができる正四角形である。
【0022】
そして、多角形の孔の角部を、前記粒子の曲率よりも小さい曲率を有するR形状とすることにより、角張った角部から基板に亀裂が生じるのを防止できるとともに粒子が孔と上述と同様に点接触させることができる。
【0023】
一方、孔の形状を角部がない円形、楕円形のいずれかの形状にしても良いが、円形は粒子と線接触するため、分級速度が遅くなるおそれがある。このため、最も好ましい形状は球状の粒子との接触点が2点である楕円形が好ましい。
そして、ニッケル又はニッケル合金を用いることにより、篩を電鋳にて容易に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例1に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図2】本発明の実施例2に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図3】本発明の実施例1及び2に係る篩の孔の拡大図である。
【図4】本発明の実施例3に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図5】本発明の実施例4に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施例5に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図7】本発明の実施例6に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図8】本発明の実施例7に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施例8に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図10】本発明の実施例9に係る篩の孔の配置を説明する説明図である。
【図11】従来例を示す篩の孔の配置を説明する篩の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る篩装置のいくつかの実施形態について、図面に基づいて詳述する。
本発明に係る実施例1を図1に基づいて説明する。10は多数の孔20を基板30に設けこの基板30を振動手段(図示せず)により振動させて粒子40を分級する篩である。
【0026】
そして、縦列に位置する孔20と横列に位置する孔20の少なくとも一方の列にある孔20を非直線上に配置している。具体例として、縦列に位置する孔21a、21b、21cと、縦列に位置する孔22a、22b、22cと、縦列に位置する孔23a、23b、23cとをそれぞれ、非直線上に配置している。
この金属板は電鋳にて容易に製作できるニッケル又はニッケル合金により形成されている。
【0027】
かかる篩10を所定の周波数と振幅を備えた振動手段によって振動させて、ハンダボールのような粒子40の分級を行う。すると、図11の従来例で説明したように、例えば粒子40が孔21aと孔22aとの間にある間隔部分50の上を一点鎖線矢印のように流動して孔21aと孔22aを素通りしてしまうことになる。しかしながら、この間隔部分50の延長線上に張り出している孔21bへ落下してこの孔21bから篩10を通過するようになるため、分級速度が速くなって篩の作業効率が向上するようになっている。
【0028】
しかも、本発明では、孔20を正四角形に形成したことにより孔20の個数を多く確保
して開口率を高くすることができるとともに孔20と球状の粒子40との接触点は4点と少ないため、粒子40は孔20を通過し易くなっている。
【0029】
図2は本発明に係る実施例2を示したもので、縦列に位置する孔21a、21b、21cと、縦列に位置する孔22a、22b、22cと、縦列に位置する孔23a、23b、23cと、横列に位置する孔21a、22a、23a、と、横列に位置する孔21b、22b、23bと、横列に位置する孔21c、22c、23cとをそれぞれ、非直線上に配置している。
このように、孔21a〜21c、22a〜22c、23a〜23cは規則正しく周期的に配置されるのではなく、任意の位置に配置されるようにしている。
【0030】
かかる篩10を上述と同様に振動させると、例えば粒子40aが孔21aと孔22aとの間にある間隔部分50aの上を一点鎖線矢印のように流動して孔21aと孔22aを素通りしてもこの間隔部分50aの延長線上に張り出している孔21bへ落下してこの孔21bから篩10を通過するようになる。
【0031】
また、粒子40bが孔21aと孔21bとの間にある間隔部分50bの上を一点鎖線矢印のように流動して孔21aと孔21bを素通りしてもこの間隔部分50bの延長線上に張り出している孔22bへ落下してこの孔22bから篩10を通過するようになる。
【0032】
また、粒子40cが孔22b、23bと孔23cとの間にある間隔部分50cの上を一点鎖線矢印のように流動して孔22b、23bと孔23cを素通りしてもこの間隔部分50cの延長線上に張り出している孔21bへ落下してこの孔21bから篩10を通過するようになる。
【0033】
また、粒子40dが孔22cと孔23cとの間にある間隔部分50dの上を一点鎖線矢印のように流動して孔22cと孔23cを素通りしてもこの間隔部分50dの延長線上に張り出している孔22bへ落下してこの孔22bから篩10を通過するようになる。
このようにして粒子40a、40b、40c、40dが篩10を通過することにより、分級速度が速くなって篩10の作業効率が向上するようになっている。
【0034】
図3は本発明に係る実施例1及び2における孔20の拡大図である。孔20は正四角形の角部201を、粒子40の曲率よりも小さい曲率を有するR形状202とすることにより、角張った角部201から基板30に亀裂が生じるのを防止するとともに粒子40が孔20と上述と同様に4点で接触させるようにしている。
【0035】
図4は本発明に係る実施例3を示したもので、孔20を正三角形の形状にしたものである。実施例2と同様に、縦列に位置する孔21a、21b、21cと、縦列に位置する孔22a、22b、22cと、縦列に位置する孔23a、23b、23cと、横列に位置する孔21a、22a、23a、と、横列に位置する孔21b、22b、23bと、横列に位置する孔21c、22c、23cとをそれぞれ、非直線上に配置している。
【0036】
尚、実施例2は上述したように、孔20は規則正しく周期的に配置されるのではなく、任意の位置に配置されているのに対し、この実施例3では、孔21a、21b、22cや孔22a、22b、23cがそれぞれ斜め方向に規則正しく周期的に配置されている点が異なっている。。
しかしながら、実施例2と実施例3が共通しているのは、上述したように、縦列に位置する孔21a、21b、21c及び孔22a、22b、22c及び孔23a、23b、23cと、横列に位置する孔21a、22a、23a及び孔21b、22b、23b及び孔21c、22c、23cとがそれぞれ非直線上に配置されているところであり、このように非直線上に配置するのであれば、孔20をどのように配置しても良いことは、言うまでもない。
【0037】
尚、孔20を正三角形の形状にすれば、球状の粒子40との点接触点が3点と少なく、粒子40が通過し易いが、開口率は正四角形よりも低くなることを考慮する必要がある。
【0038】
図5は本発明に係る実施例4を示し、孔20を正五角形の形状にしたものであって、孔20を実施例2と同じ位置に配置したものであり、篩10の作業については、図2と同一符号を付して説明は省略する。
【0039】
図6は本発明に係る実施例5を示し、孔20を正六角形の形状にしたものであって、孔20を実施例3と同じ位置に配置したものであり、篩10の作業については、図4と同一符号を付して説明は省略する。
【0040】
このように、孔20をいろいろな正多角形で形成しても良く、また、正多角形でなく、単なる多角形でも良いが、最も好ましい形状は粒子40との点接触が少なく、且つ孔20の個数を最も多く確保して開口率を高くすることができる正四角形の形状である。
【0041】
図7は本発明に係る実施例6を示し、孔20を円形の形状にしたものであって、孔20を実施例4と同じ位置に配置したものであり、篩10の作業については、図5と同一符号を付して説明は省略する。
【0042】
図8は本発明に係る実施例7を示し、孔20を楕円形の形状にしたものであって、孔20を実施例3と同じ位置に配置したものであり、篩10の作業については、図4と同一符号を付して説明は省略する。
【0043】
このように、孔20を円形または楕円形で形成しても良いが、好ましい形状は粒子40との点接触が2点である楕円形である。
【0044】
図9は本発明に係る実施例8を示したもので、孔20を正三角形に形成するとともに、孔20を複数個集合して複数のブロック60を形成し、縦列に位置するブロック60と横列に位置するブロック60の少なくとも一方の列にあるブロック60を非直線上に配置したものである。
【0045】
具体的例として、縦列に位置するブロック61a、61b、61cと、縦列に位置するブロック62a、62b、62cと、縦列に位置するブロック63a、63b、63cと、横列に位置するブロック61a、62a、63aと、横列に位置するブロック61b、62b、63bと、横列に位置するブロック61c、62c、63cを非直線上に配置している。
【0046】
かかる篩10を上述と同様に振動させると、例えば粒子40aがブロック61aの孔21aとブロック62aの孔22aとの間にある間隔部分50aの上を一点鎖線矢印のように流動して孔21aと孔22aを素通りしてもこの間隔部分50aの延長線上に張り出しているブロック61bの孔21bへ落下してこの孔21bから篩10を通過するようになる。
【0047】
また、同様に、粒子40bがブロック61aとブロック61bとの間にある間隔部分50bの上を一点鎖線矢印のように流動してブロック61aとブロック61bを素通りしてもこの間隔部分50bの延長線上に張り出しているブロック62bの孔22bへ落下してこの孔22bから篩10を通過するようになる。
【0048】
また、同様に、粒子40cがブロック63bとブロック63cとの間にある間隔部分50cの上を一点鎖線矢印のように流動してブロック63bとブロック63cを素通りしてもこの間隔部分50cの延長線上に張り出しているブロック61bの孔211bへ落下してこの孔211bから篩10を通過するようになる。
【0049】
また、同様に、粒子40dがブロック61cとブロック62cとの間にある間隔部分50dの上を一点鎖線矢印のように流動してブロック61cとブロック62cを素通りしてもこの間隔部分50dの延長線上に張り出しているブロック61bの孔212bへ落下してこの孔212bから篩10を通過するようになる。
このようにして粒子40a、40b、40c、40dが篩10を通過することにより、分級速度が速くなって篩10の作業効率が向上するようになっている。
【0050】
図10は本発明に係る実施例9を示したもので、孔20を正六角形の形状に形成したもので、縦列に位置するブロック61a、61b、61cと、縦列に位置するブロック62a、62b、62cと、縦列に位置するブロック63a、63b、63cと、横列に位置するブロック61a、62a、63aと、横列に位置するブロック61b、62b、63bと、横列に位置するブロック61c、62c、63cを非直線上に配置したものである。
【0051】
かかる篩10を上述と同様に振動させると、例えば粒子40aがブロック61aの孔21aとブロック62aの孔22aとの間にある間隔部分50aの上を一点鎖線矢印のように流動して孔21aと孔22aを素通りしてもこの間隔部分50aの延長線上に張り出しているブロック61bの孔21bへ落下してこの孔21bから篩10を通過するようになる。
【0052】
また、同様に、粒子40bがブロック61a、62aとブロック61bとの間にある間隔部分50bの上を一点鎖線矢印のように流動してブロック61a、62aとブロック61bを素通りしてもこの間隔部分50bの延長線上に張り出しているブロック63aの孔23aへ落下してこの孔23aから篩10を通過するようになる。
【0053】
また、同様に、粒子40cがブロック63aとブロック63bとの間にある間隔部分50cの上を一点鎖線矢印のように流動してブロック63aとブロック63bを素通りしてもこの間隔部分50cの延長線上に張り出しているブロック62bの孔22bへ落下してこの孔22bから篩10を通過するようになる。
【0054】
また、同様に、粒子40dがブロック61cとブロック62cとの間にある間隔部分50dの上を一点鎖線矢印のように流動してブロック61cとブロック62cを素通りしてもこの間隔部分50dの延長線上に張り出しているブロック61bの孔211bへ落下してこの孔211bから篩10を通過するようになる。
このようにして粒子40a、40b、40c、40dが篩10を通過することにより、分級速度が速くなって篩10の作業効率が向上するようになっている。
【0055】
尚、実施例8は、ブロック60は規則正しく周期的に配置されるのではなく、任意の位置に配置されているのに対し、この実施例9では、ブロック61a、61b、62cやブロック61a、62b、63cがそれぞれ斜め方向に規則正しく周期的に配置されている点が異なっている。
しかしながら、実施例8と実施例9が共通しているのは、上述したように、縦列に位置するブロック61a、61b、61c及びブロック62a、62b、62c及びブロック63a、63b、63cと、横列に位置するブロック61a、62a、63a及びブロック61b、62b、63b及びブロック61c、62c、63cを非直線上に配置するのであれば、ブロック60をどのように配置しても良いことは、言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、上記実施例の如く、ハンダボールの分級に限定することなく、ベアリングボール、ダミーボール及びスペーサー用ボール、ガラスビーズ、液晶用スペーサー粒子等の各種の粒子、粉体、物体の分級するための篩に応用でき、その分級速度を高めることによって作業能率をアップすることができる。このため、分級される粒子、あるいは物体のコストダウンに寄与可能となり、ハンダボールをはじめ、球形粒子を分級する用途においてその効果は極めて大となる。
【符号の説明】
【0057】
10 篩
20 孔
30 基板
40 粒子
60 ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の孔を基板に設けこの基板を振動させて粒子を分級する篩であって、縦列に位置する孔と横列に位置する孔の少なくとも一方の列にある孔を非直線上に配置したことを特徴とする篩。
【請求項2】
請求項1に記載の篩であって、前記縦列と前記横列の両方の列にある孔を非直線上に配置したことを特徴とする篩。
【請求項3】
多数の孔を基板に設けこの基板を振動させて粒子を分級する篩であって、前記孔を複数個集合して複数のブロックを形成し、縦列に位置するブロックと横列に位置するブロックの少なくとも一方の列にあるブロックを非直線上に配置したことを特徴とする篩。
【請求項4】
請求項3に記載の篩であって、前記縦列と前記横列の両方の列にある前記ブロックを非直線上に配置したことを特徴とする篩。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の篩であって、前記孔の形状が三角形、四角形、五角形、六角形のいずれかの多角形であることを特徴とする篩。
【請求項6】
請求項5に記載の篩であって、前記多角形が正多角形であることを特徴とする篩。
【請求項7】
請求項5〜請求項6のいずれかに記載の篩であって、前記孔は多角形の角部が前記粒子の曲率よりも小さい曲率を有するR形状であることを特徴とする篩。
【請求項8】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の篩であって、前記孔の形状が円形、楕円形のいずれかであることを特徴とする篩。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の篩であって、前記基板にニッケル又はニッケル合金を用いたことを特徴とする篩。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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