簡易ビール樽フィッティング外し
【課題】 従来のフィッティングを外す工具は大がかりな物が多いため、こまわりが効かず洗浄やメンテナンス作業に支障を来していた。この問題点を解決するには、軽く安価でかつ安全な工具が必要になる。
【解決手段】 上記の目的を達成する本発明はハンドルa、切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板c、アジャスターdによって構成される事を主な特徴とする。
【解決手段】 上記の目的を達成する本発明はハンドルa、切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板c、アジャスターdによって構成される事を主な特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は業務用ビール樽(サンケイシステム)の蓋(以下フィッティング)に関する物である。
【背景技術】
【0002】
従来、ビール樽のフィッティングを外す工具は大がかりな物が多く、それによりコストが高くなり、小さな工場や現場ではその開栓が困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の如く従来のフィッティングを外す工具は大がかりな物が多いため、こまわりが効かず洗浄やメンテナンス作業に支障を来していた。この問題点を解決するには、軽く安価でかつ安全な工具が必要になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成する本発明はハンドルa、切込みの入った板b、フィッティングの爪(以下ラチェット)(イ)に掛ける板c、アジャスターdによって構成される事を主な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明により軽く安価な工具が提供され、きめ細やかな樽のメンテナンスが安全に実現出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0007】
今、図1で示される工具がある。切込みの入った板bには左右対称の切込みg、hが切ってあり、ラチェット(イ)に掛ける板cにはhの位置にのみ切込みが入っている。ハンドルaと切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cは固定されていて、a、b、cのいずれかにはアジャスターdの雌ねじが切ってあり、蝶ネジeを回すことによってアジャスターdが上下できる構造になっている。
【0008】
フィッティングを外す際はアジャスターdをめい一杯上にあげ、切込みhとラチェット(イ)を合わせて切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cをラチェットの下に回り込ませる。
【0009】
次に切込みgをラチェットにあわせ、ラチェット(イ)に掛ける板cが固定される程度に蝶ネジeを締め込む。この作業により樽内のガスが放出され安全に作業することが出来る。
【0010】
ハンドルaを持って左回りに回すことによってフィッティングが緩む。
【0011】
次に蝶ネジeを規定値まで下げる事により、中のストッパーが解除され、フィッティングを抜きとることができる。(図18)
【実施例1】
【0012】
切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cは一体成型で製造しても効果は変らない。
【0013】
蝶ネジeはアジャスターdにドライバーの溝を設けることによって省くことが出来る。
【0014】
蝶ネジeはメンテナンスのためアジャスターdと分離出来ることが望ましい。
【0015】
次に図5で示される工具について説明する。アジャスターdにはドライバーの溝が切ってあり、蝶ネジeとは固定されていない。またラチェット(イ)に掛ける板cにはアジャスターdの雌ねじが切ってある。ハンドルa、切込みの入った板bは固定されており、アジャスターdが貫通する穴が開いていて蝶ネジeによって固定できるようになっている。
【0016】
フィッティングを外す際はまずアジャスターdとラチェット(イ)に掛ける板cをハンドルaから取外し、アジャスターdをめい一杯ラチェット(イ)に掛ける板cに締込む。
【0017】
次にラチェット(イ)に掛ける板cをラチェットの下に回り込ませ、アジャスターdをラチェット(イ)に掛ける板cが固定される程度に締め込む。この時前述のように樽内のガスが抜け、安全に作業できる。
【0018】
次にハンドルa、切込みの入った板bにアジャスターdを通し、切込みgとラチェット(イ)を合わせ、蝶ネジeで固定する。
【0019】
ハンドルaを持ち左回りに回すとフィッティングが緩む。
【0020】
蝶ネジeを緩めハンドルa、切込みの入った板bをアジャスターdから外す。
【0021】
次にアジャスターdをドライバーなどで規定値まで下げる事により、中のストッパーが解除され、フィッティングを抜きとることができる。
【実施例2】
【0022】
ラチェット(イ)に掛ける板cのラチェットの当る部分には凹みをつけることによりずれを防止する事が出来る。
【0023】
次に図9、10で示される工具について説明する。ハンドルa、切込みの入った板bは固定されており、ラチェット(イ)に掛ける板cとアジャスターdとの二つのアッセンブリによって構成される。ラチェット(イ)に掛ける板cにはアジャスターdの雌ねじが切ってある。
【0024】
フィッティングを外す際は、切込みの入った板bの切込みgをラチェット(イ)に合わせ、ハンドルaを左回りに回すことによってフィッティングが緩む。
【0025】
次にアジャスターdをラチェット(イ)に掛ける板cにめい一杯締め込んだ状態でラチェット(イ)に掛ける板cをラチェット(イ)の下に回り込ませる。
【0026】
アジャスターdを規定値まで締め込むことによりストッパーが解除され、フィッティングを抜きとることができる。
【実施例3】
【0027】
ラチェット(イ)に掛ける板cのラチェットの当る部分には凹みをつけることによりずれを防止する事が出来る。
【0028】
この方式に限り前もって樽内のガスを抜いて内圧を下げる必要がある。
【0029】
樽の種類によっては上記の方法ではストッパーが解除できない物もある。その場合は穴fから解除用の金具を差込みストッパーを解除する。(請求項1、2、3共通)
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明はビール用の樽に限らず、サンケイシステムの口金を持つ容器全体に使用することが出来るため、ビール製造工場を始め自家醸造(アルコール度数1%未満)やワインなど酸化を嫌う飲料の計り売り等にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の請求項3(段落0007)に係わる工具の外観斜視図である。
【図2】図1の工具の上面図である。
【図3】図1の工具の下面図である。
【図4】図1の工具の側面図である。
【図5】本発明の請求項2(段落0015)に係わる工具の外観斜視図である。
【図6】図5の工具の上面図である。
【図7】図5の工具の下面図である。
【図8】図5の工具の側面図である。
【図9】本発明の請求項1(段落0023)に係わる工具の外観斜視図である。
【図10】本発明の請求項1(段落0023)に係わる工具の外観斜視図である。
【図11】図9の工具の上面図である。
【図12】図10の工具の上面図である。
【図13】図9の工具の下面図である。
【図14】図10の工具の下面図である。
【図15】図9の工具の側面図である。
【図16】図10の工具の側面図である。
【図17】一般的なサンケイシステムのビール樽の断面図である。
【図18】本発明の請求項3(段落0007)に係わる工具によりストッパーを解除した状態の断面図である。
【符号の説明】
【0032】
a ハンドル
b 切込みの入った板b
c ラチェット(イ)に掛ける板c
d アジャスター
e 蝶ネジ
f 金具を差込むための穴
g 切込み
h 切込み
(イ)ラチェット(爪)
【技術分野】
【0001】
本発明は業務用ビール樽(サンケイシステム)の蓋(以下フィッティング)に関する物である。
【背景技術】
【0002】
従来、ビール樽のフィッティングを外す工具は大がかりな物が多く、それによりコストが高くなり、小さな工場や現場ではその開栓が困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の如く従来のフィッティングを外す工具は大がかりな物が多いため、こまわりが効かず洗浄やメンテナンス作業に支障を来していた。この問題点を解決するには、軽く安価でかつ安全な工具が必要になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成する本発明はハンドルa、切込みの入った板b、フィッティングの爪(以下ラチェット)(イ)に掛ける板c、アジャスターdによって構成される事を主な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明により軽く安価な工具が提供され、きめ細やかな樽のメンテナンスが安全に実現出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0007】
今、図1で示される工具がある。切込みの入った板bには左右対称の切込みg、hが切ってあり、ラチェット(イ)に掛ける板cにはhの位置にのみ切込みが入っている。ハンドルaと切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cは固定されていて、a、b、cのいずれかにはアジャスターdの雌ねじが切ってあり、蝶ネジeを回すことによってアジャスターdが上下できる構造になっている。
【0008】
フィッティングを外す際はアジャスターdをめい一杯上にあげ、切込みhとラチェット(イ)を合わせて切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cをラチェットの下に回り込ませる。
【0009】
次に切込みgをラチェットにあわせ、ラチェット(イ)に掛ける板cが固定される程度に蝶ネジeを締め込む。この作業により樽内のガスが放出され安全に作業することが出来る。
【0010】
ハンドルaを持って左回りに回すことによってフィッティングが緩む。
【0011】
次に蝶ネジeを規定値まで下げる事により、中のストッパーが解除され、フィッティングを抜きとることができる。(図18)
【実施例1】
【0012】
切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cは一体成型で製造しても効果は変らない。
【0013】
蝶ネジeはアジャスターdにドライバーの溝を設けることによって省くことが出来る。
【0014】
蝶ネジeはメンテナンスのためアジャスターdと分離出来ることが望ましい。
【0015】
次に図5で示される工具について説明する。アジャスターdにはドライバーの溝が切ってあり、蝶ネジeとは固定されていない。またラチェット(イ)に掛ける板cにはアジャスターdの雌ねじが切ってある。ハンドルa、切込みの入った板bは固定されており、アジャスターdが貫通する穴が開いていて蝶ネジeによって固定できるようになっている。
【0016】
フィッティングを外す際はまずアジャスターdとラチェット(イ)に掛ける板cをハンドルaから取外し、アジャスターdをめい一杯ラチェット(イ)に掛ける板cに締込む。
【0017】
次にラチェット(イ)に掛ける板cをラチェットの下に回り込ませ、アジャスターdをラチェット(イ)に掛ける板cが固定される程度に締め込む。この時前述のように樽内のガスが抜け、安全に作業できる。
【0018】
次にハンドルa、切込みの入った板bにアジャスターdを通し、切込みgとラチェット(イ)を合わせ、蝶ネジeで固定する。
【0019】
ハンドルaを持ち左回りに回すとフィッティングが緩む。
【0020】
蝶ネジeを緩めハンドルa、切込みの入った板bをアジャスターdから外す。
【0021】
次にアジャスターdをドライバーなどで規定値まで下げる事により、中のストッパーが解除され、フィッティングを抜きとることができる。
【実施例2】
【0022】
ラチェット(イ)に掛ける板cのラチェットの当る部分には凹みをつけることによりずれを防止する事が出来る。
【0023】
次に図9、10で示される工具について説明する。ハンドルa、切込みの入った板bは固定されており、ラチェット(イ)に掛ける板cとアジャスターdとの二つのアッセンブリによって構成される。ラチェット(イ)に掛ける板cにはアジャスターdの雌ねじが切ってある。
【0024】
フィッティングを外す際は、切込みの入った板bの切込みgをラチェット(イ)に合わせ、ハンドルaを左回りに回すことによってフィッティングが緩む。
【0025】
次にアジャスターdをラチェット(イ)に掛ける板cにめい一杯締め込んだ状態でラチェット(イ)に掛ける板cをラチェット(イ)の下に回り込ませる。
【0026】
アジャスターdを規定値まで締め込むことによりストッパーが解除され、フィッティングを抜きとることができる。
【実施例3】
【0027】
ラチェット(イ)に掛ける板cのラチェットの当る部分には凹みをつけることによりずれを防止する事が出来る。
【0028】
この方式に限り前もって樽内のガスを抜いて内圧を下げる必要がある。
【0029】
樽の種類によっては上記の方法ではストッパーが解除できない物もある。その場合は穴fから解除用の金具を差込みストッパーを解除する。(請求項1、2、3共通)
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明はビール用の樽に限らず、サンケイシステムの口金を持つ容器全体に使用することが出来るため、ビール製造工場を始め自家醸造(アルコール度数1%未満)やワインなど酸化を嫌う飲料の計り売り等にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の請求項3(段落0007)に係わる工具の外観斜視図である。
【図2】図1の工具の上面図である。
【図3】図1の工具の下面図である。
【図4】図1の工具の側面図である。
【図5】本発明の請求項2(段落0015)に係わる工具の外観斜視図である。
【図6】図5の工具の上面図である。
【図7】図5の工具の下面図である。
【図8】図5の工具の側面図である。
【図9】本発明の請求項1(段落0023)に係わる工具の外観斜視図である。
【図10】本発明の請求項1(段落0023)に係わる工具の外観斜視図である。
【図11】図9の工具の上面図である。
【図12】図10の工具の上面図である。
【図13】図9の工具の下面図である。
【図14】図10の工具の下面図である。
【図15】図9の工具の側面図である。
【図16】図10の工具の側面図である。
【図17】一般的なサンケイシステムのビール樽の断面図である。
【図18】本発明の請求項3(段落0007)に係わる工具によりストッパーを解除した状態の断面図である。
【符号の説明】
【0032】
a ハンドル
b 切込みの入った板b
c ラチェット(イ)に掛ける板c
d アジャスター
e 蝶ネジ
f 金具を差込むための穴
g 切込み
h 切込み
(イ)ラチェット(爪)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルa、切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板c、アジャスターdによって構成される工具。
【請求項2】
ハンドルa、切込みの入った板bにアジャスターdのネジが通る穴を設けた請求項1の工具。
【請求項3】
ハンドルa、切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cを固定または一体化し、アジャスターdの雄ネジが通る雌ネジを設けた請求項1の工具。
【請求項4】
切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cにストッパーを解除する工具を差込むための穴fを開けた請求項1、2,3の工具。
【請求項1】
ハンドルa、切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板c、アジャスターdによって構成される工具。
【請求項2】
ハンドルa、切込みの入った板bにアジャスターdのネジが通る穴を設けた請求項1の工具。
【請求項3】
ハンドルa、切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cを固定または一体化し、アジャスターdの雄ネジが通る雌ネジを設けた請求項1の工具。
【請求項4】
切込みの入った板b、ラチェット(イ)に掛ける板cにストッパーを解除する工具を差込むための穴fを開けた請求項1、2,3の工具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−50045(P2008−50045A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−230219(P2006−230219)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(301053741)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(301053741)
【Fターム(参考)】
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