簡易払拭清掃具
【課題】 簡単に使用することができ、かつ、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともない簡易払拭清掃具を提供すること。
【解決手段】 払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材は、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合して、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設け、
前記可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、後面の前記ポケット部23において保持して払拭できるようにするという技術的手段を採用した。
【解決手段】 払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材は、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合して、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設け、
前記可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、後面の前記ポケット部23において保持して払拭できるようにするという技術的手段を採用した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃具の改良、更に詳しくは、簡単に使用することができ、かつ、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともなく、しかも、要すれば、宣伝広告用に配布するノベルティとしても利用することもできる簡易払拭清掃具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
物品を払拭して清掃する場合、例えば、靴の汚れを取る場合(靴磨き)には、靴墨やクリーナーなどを塗って布などで拭き取る方法が用いられているが、従来、外出先でも使用することができる携帯用の靴磨き用具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、かかる靴磨き用具にあっては、靴墨が表面に塗布してあるために、保護用シートをめくってから使用しなければならないという不便があった。また、この保護用シートが使用前に誤って剥離してしまうと、周囲を汚してしまうというおそれもあった。
【特許文献1】特開2002−159432号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の清掃具に上記問題があったことに鑑みて為されたものであり、簡単に使用することができ、かつ、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともなく、しかも、要すれば、宣伝広告用に配布するノベルティとしても利用することもできる簡易払拭清掃具を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0006】
即ち、本発明は、払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材を、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合して、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設け、
前記可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、後面の前記ポケット部23において保持して払拭できるようにするという技術的手段を採用した。
【0007】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、袋体2の側辺21の対辺側には開口部24を設け、かつ、この開口部24縁部には当該開口部24を封止可能な封止片25を一体に延成して、
この封止片25を折り返して、その接触位置に設けられた粘着シール部26に貼り付けて開口部24を封止できる一方、
シート材1を取り出したときには、前記粘着シール部26をシート材1における払拭面11の裏面を貼着して固定できるようにするという技術的手段を採用することができる。
【0008】
また、本発明は、シート材1および袋体2を、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍および当該側辺21の対辺側の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合して、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設け、
前記可断部22を破断して開封して、前記シート材1の払拭面11を露出させるとともに、抑え面となる払拭面裏側は全面または一部が袋体2と面着して、前記ポケット部23において保持して払拭できるようにするという技術的手段を採用した。
【0009】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、袋体2の可断部22を、両端縁における袋体側縁に沿って更に破断可能にするという技術的手段を採用することができる。
【0010】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、袋体2の内部にチラシ体を同封するか、あるいは、袋体2の表面に貼付または印刷することによって広告手段3を配設できるようにするという技術的手段を採用することができる。
【0011】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、シート材1と袋体2との合着部分を、熱溶着により形成するという技術的手段を採用することができる。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、シート材1をスポンジ体にするという技術的手段を採用することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明にあっては、シート材を袋体に収容した状態でこの袋体の側辺の端縁近傍に沿って合着して一体に接合して、前記袋体の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部を形成する一方、同袋体の後面においては、前記側辺側から手指を差入れ可能なポケット部を設けたことによって、前記可断部を破断して開封して、この可断部から前記シート材の自由端側を袋体から取り出して当該シート材の払拭面を露出させるとともに、後面の前記ポケット部において保持して払拭することができる。
【0014】
また、本発明の払拭清掃具を使用することにより、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともなく、しかも、要すれば、宣伝広告用に配布するノベルティとしても利用することもできることから、実用的利用価値は頗る大きいと云える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
【0016】
『第1実施形態』
本発明の第1実施形態を図1から図5に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものはシート材であり、このシート材1は略方形の払拭可能な薄手の布帛などで作製されており、適宜、表面に靴墨やクリーナーなどを含浸させておくこともできる。本実施形態では、このシート材1をスポンジ体(例えば、発泡ポリエチレン)にして、対象物を傷付けないように緩衝的に払拭することができる。
【0017】
また、符号2で指示するものは袋体であり、この袋体2は、前記シート材1と略同サイズであって、本実施形態では、透明のポリプロピレン(PP)フィルム製のものを採用する。
【0018】
しかして、本発明における払拭清掃具にあっては、図1に示すように、シート材1を袋体2の内部に収容して構成した簡易な払拭清掃具であって、構成するにあっては、まず、これら両部材を、前記シート材1を収容した状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着して一体に接合する。
【0019】
この際、シート材1と袋体2との合着部分を、熱溶着(ヒートシール)により形成することができる。
【0020】
次に、前記袋体2の前面において、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する。この可断部22は、ミシン目状に破断して成形されており、このミシン目に沿って手で簡単に開封することができる(図2参照)。
【0021】
また、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23が設けられており、本実施形態では、袋状に形成されている(図3参照)。
【0022】
そして、図4に示すように、前記袋体2の可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、図5に示すように、後面の前記ポケット部23において手指を差入れて保持して、対象物(靴)を払拭することができるのである。
【0023】
『第2実施形態』
本発明の第2実施形態を図6から図9に基づいて説明する。本実施形態では、袋体2の側辺21の対辺側に開口部24を設け、かつ、この開口部24縁部に当該開口部24を封止可能な封止片25を一体に延成した点に特徴を有する(図6参照)。
【0024】
そして、使用していない場合には、この封止片25を折り返して、その接触位置に設けられた粘着シール部26に貼り付けて開口部24を封止することができる。この粘着シール部26に用いる粘着剤としては、剥離自在なゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤を採用することができる。
【0025】
また、シート材1を取り出したときには、前記粘着シール部26をシート材1における払拭面11の裏面を貼着して固定することができるようにした(図7参照)。
【0026】
このように構成することにより、使用時に取り出したシート材1を安定ならしめることができ、使い勝手を向上せしめることができる。また、図7および図8に示すように、設計上、封止片25に粘着シール部26を設けた場合には、封止片25を反対側に折り返すことによって、同様にしてシート材1における払拭面11の裏面を貼着して当該シート材1を固定することができる。
【0027】
『第3実施形態』
本発明の第3実施形態を図10および図11に基づいて説明する。本実施形態では、シート材1および袋体2を、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍および当該側辺21の対辺側の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合する。
【0028】
この際、シート材1と袋体2との合着部分は、熱溶着(ヒートシール)により形成するものとし、この合着部分は、その全面または一部を熱融着するとよい。
【0029】
また、前記実施形態と同様に、前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設ける。
【0030】
そして、本実施形態品にあっては、前記可断部22を破断して開封して、前記シート材1の払拭面11を露出させるとともに、抑え面となる払拭面裏側は全面または一部が袋体2と面着して、前記ポケット部23において保持して払拭でき、シート材1の払拭面11における各側辺の裏側において合着させて安定ならしめることができ、使い勝手を向上せしめることができる。
【0031】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、シート材1の材料は、スポンジ材に限らず、不織布などの布帛であっても良い。
【0032】
また、図12に示すように、袋体2の可断部22を、両端縁における袋体側縁に沿って更に破断可能にすることもでき、シート材1と取り出し易くして使い勝手をより良くすることができる。
【0033】
更にまた、図13に示すように、袋体2のポケット部23内部にチラシ体を同封したり、あるいは、袋体2の表面にシールを貼り付けたり、または、直接印刷することによって広告手段3を配設できるようにすることもでき、宣伝広告のためのノベルティ用の販促品としても使用することができる。
【0034】
また、シート材1および袋体2の形状やデザインも適宜変更することができるし、更にまた、図14に示すように、シート材1のポケット部23は帯状であっても良い。そして、本発明品の用途は、靴磨き用に限らず、窓拭きや自動車清掃用品として使用することも可能であり、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用手順を表わす説明斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用手順を表わす説明斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用手順を表わす説明斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用状態を表わす全体斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図12】本発明の実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図13】本発明の実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図14】本発明の実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1 シート材
11 払拭面
2 袋体
21 側辺
22 可断部
23 ポケット部
24 開口部
25 封止片
26 粘着シール部
3 広告手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃具の改良、更に詳しくは、簡単に使用することができ、かつ、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともなく、しかも、要すれば、宣伝広告用に配布するノベルティとしても利用することもできる簡易払拭清掃具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
物品を払拭して清掃する場合、例えば、靴の汚れを取る場合(靴磨き)には、靴墨やクリーナーなどを塗って布などで拭き取る方法が用いられているが、従来、外出先でも使用することができる携帯用の靴磨き用具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、かかる靴磨き用具にあっては、靴墨が表面に塗布してあるために、保護用シートをめくってから使用しなければならないという不便があった。また、この保護用シートが使用前に誤って剥離してしまうと、周囲を汚してしまうというおそれもあった。
【特許文献1】特開2002−159432号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の清掃具に上記問題があったことに鑑みて為されたものであり、簡単に使用することができ、かつ、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともなく、しかも、要すれば、宣伝広告用に配布するノベルティとしても利用することもできる簡易払拭清掃具を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0006】
即ち、本発明は、払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材を、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合して、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設け、
前記可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、後面の前記ポケット部23において保持して払拭できるようにするという技術的手段を採用した。
【0007】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、袋体2の側辺21の対辺側には開口部24を設け、かつ、この開口部24縁部には当該開口部24を封止可能な封止片25を一体に延成して、
この封止片25を折り返して、その接触位置に設けられた粘着シール部26に貼り付けて開口部24を封止できる一方、
シート材1を取り出したときには、前記粘着シール部26をシート材1における払拭面11の裏面を貼着して固定できるようにするという技術的手段を採用することができる。
【0008】
また、本発明は、シート材1および袋体2を、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍および当該側辺21の対辺側の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合して、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設け、
前記可断部22を破断して開封して、前記シート材1の払拭面11を露出させるとともに、抑え面となる払拭面裏側は全面または一部が袋体2と面着して、前記ポケット部23において保持して払拭できるようにするという技術的手段を採用した。
【0009】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、袋体2の可断部22を、両端縁における袋体側縁に沿って更に破断可能にするという技術的手段を採用することができる。
【0010】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、袋体2の内部にチラシ体を同封するか、あるいは、袋体2の表面に貼付または印刷することによって広告手段3を配設できるようにするという技術的手段を採用することができる。
【0011】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、シート材1と袋体2との合着部分を、熱溶着により形成するという技術的手段を採用することができる。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、シート材1をスポンジ体にするという技術的手段を採用することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明にあっては、シート材を袋体に収容した状態でこの袋体の側辺の端縁近傍に沿って合着して一体に接合して、前記袋体の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部を形成する一方、同袋体の後面においては、前記側辺側から手指を差入れ可能なポケット部を設けたことによって、前記可断部を破断して開封して、この可断部から前記シート材の自由端側を袋体から取り出して当該シート材の払拭面を露出させるとともに、後面の前記ポケット部において保持して払拭することができる。
【0014】
また、本発明の払拭清掃具を使用することにより、未使用の場合でもクリーナーの塗布部分が誤って外部に露出して周囲を汚すこともなく、しかも、要すれば、宣伝広告用に配布するノベルティとしても利用することもできることから、実用的利用価値は頗る大きいと云える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
【0016】
『第1実施形態』
本発明の第1実施形態を図1から図5に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものはシート材であり、このシート材1は略方形の払拭可能な薄手の布帛などで作製されており、適宜、表面に靴墨やクリーナーなどを含浸させておくこともできる。本実施形態では、このシート材1をスポンジ体(例えば、発泡ポリエチレン)にして、対象物を傷付けないように緩衝的に払拭することができる。
【0017】
また、符号2で指示するものは袋体であり、この袋体2は、前記シート材1と略同サイズであって、本実施形態では、透明のポリプロピレン(PP)フィルム製のものを採用する。
【0018】
しかして、本発明における払拭清掃具にあっては、図1に示すように、シート材1を袋体2の内部に収容して構成した簡易な払拭清掃具であって、構成するにあっては、まず、これら両部材を、前記シート材1を収容した状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着して一体に接合する。
【0019】
この際、シート材1と袋体2との合着部分を、熱溶着(ヒートシール)により形成することができる。
【0020】
次に、前記袋体2の前面において、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する。この可断部22は、ミシン目状に破断して成形されており、このミシン目に沿って手で簡単に開封することができる(図2参照)。
【0021】
また、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23が設けられており、本実施形態では、袋状に形成されている(図3参照)。
【0022】
そして、図4に示すように、前記袋体2の可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、図5に示すように、後面の前記ポケット部23において手指を差入れて保持して、対象物(靴)を払拭することができるのである。
【0023】
『第2実施形態』
本発明の第2実施形態を図6から図9に基づいて説明する。本実施形態では、袋体2の側辺21の対辺側に開口部24を設け、かつ、この開口部24縁部に当該開口部24を封止可能な封止片25を一体に延成した点に特徴を有する(図6参照)。
【0024】
そして、使用していない場合には、この封止片25を折り返して、その接触位置に設けられた粘着シール部26に貼り付けて開口部24を封止することができる。この粘着シール部26に用いる粘着剤としては、剥離自在なゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤を採用することができる。
【0025】
また、シート材1を取り出したときには、前記粘着シール部26をシート材1における払拭面11の裏面を貼着して固定することができるようにした(図7参照)。
【0026】
このように構成することにより、使用時に取り出したシート材1を安定ならしめることができ、使い勝手を向上せしめることができる。また、図7および図8に示すように、設計上、封止片25に粘着シール部26を設けた場合には、封止片25を反対側に折り返すことによって、同様にしてシート材1における払拭面11の裏面を貼着して当該シート材1を固定することができる。
【0027】
『第3実施形態』
本発明の第3実施形態を図10および図11に基づいて説明する。本実施形態では、シート材1および袋体2を、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍および当該側辺21の対辺側の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合する。
【0028】
この際、シート材1と袋体2との合着部分は、熱溶着(ヒートシール)により形成するものとし、この合着部分は、その全面または一部を熱融着するとよい。
【0029】
また、前記実施形態と同様に、前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22を形成する一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23を設ける。
【0030】
そして、本実施形態品にあっては、前記可断部22を破断して開封して、前記シート材1の払拭面11を露出させるとともに、抑え面となる払拭面裏側は全面または一部が袋体2と面着して、前記ポケット部23において保持して払拭でき、シート材1の払拭面11における各側辺の裏側において合着させて安定ならしめることができ、使い勝手を向上せしめることができる。
【0031】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、シート材1の材料は、スポンジ材に限らず、不織布などの布帛であっても良い。
【0032】
また、図12に示すように、袋体2の可断部22を、両端縁における袋体側縁に沿って更に破断可能にすることもでき、シート材1と取り出し易くして使い勝手をより良くすることができる。
【0033】
更にまた、図13に示すように、袋体2のポケット部23内部にチラシ体を同封したり、あるいは、袋体2の表面にシールを貼り付けたり、または、直接印刷することによって広告手段3を配設できるようにすることもでき、宣伝広告のためのノベルティ用の販促品としても使用することができる。
【0034】
また、シート材1および袋体2の形状やデザインも適宜変更することができるし、更にまた、図14に示すように、シート材1のポケット部23は帯状であっても良い。そして、本発明品の用途は、靴磨き用に限らず、窓拭きや自動車清掃用品として使用することも可能であり、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用手順を表わす説明斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用手順を表わす説明斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用手順を表わす説明斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態の払拭清掃具の使用状態を表わす全体斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態の払拭清掃具を表わす全体斜視図である。
【図12】本発明の実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図13】本発明の実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【図14】本発明の実施形態の払拭清掃具の変形例を表わす全体斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1 シート材
11 払拭面
2 袋体
21 側辺
22 可断部
23 ポケット部
24 開口部
25 封止片
26 粘着シール部
3 広告手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材は、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合されており、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22が形成されている一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23が設けられており、
前記可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、後面の前記ポケット部23において保持して払拭できるようにしたことを特徴とする簡易払拭清掃具。
【請求項2】
袋体2の側辺21の対辺側には開口部24が設けられ、かつ、この開口部24縁部には当該開口部24を封止可能な封止片25が一体に延成されており、
この封止片25を折り返して、その接触位置に設けられた粘着シール部26に貼り付けて開口部24を封止できる一方、
シート材1を取り出したときには、前記粘着シール部26をシート材1における払拭面11の裏面を貼着して固定できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の簡易払拭清掃具。
【請求項3】
払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材は、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍および当該側辺21の対辺側の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合されており、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22が形成されている一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23が設けられており、
前記可断部22を破断して開封して、前記シート材1の払拭面11を露出させるとともに、抑え面となる払拭面裏側は全面または一部が袋体2と面着して、前記ポケット部23において保持して払拭できるようにしたことを特徴とする簡易払拭清掃具。
【請求項4】
袋体2の可断部22が、両端縁における袋体側縁に沿って更に破断可能であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項5】
袋体2のポケット部23内部にチラシ体を同封するか、あるいは、袋体2の表面に貼付または印刷することによって広告手段3を配設できるようにしたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項6】
シート材1と袋体2との合着部分が、熱溶着により形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項7】
シート材1がスポンジ体であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項1】
払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材は、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合されており、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22が形成されている一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23が設けられており、
前記可断部22を破断して開封して、この可断部22から前記シート材1の自由端側を袋体2から取り出して当該シート材1の払拭面11を露出させるとともに、後面の前記ポケット部23において保持して払拭できるようにしたことを特徴とする簡易払拭清掃具。
【請求項2】
袋体2の側辺21の対辺側には開口部24が設けられ、かつ、この開口部24縁部には当該開口部24を封止可能な封止片25が一体に延成されており、
この封止片25を折り返して、その接触位置に設けられた粘着シール部26に貼り付けて開口部24を封止できる一方、
シート材1を取り出したときには、前記粘着シール部26をシート材1における払拭面11の裏面を貼着して固定できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の簡易払拭清掃具。
【請求項3】
払拭用のシート材1が略同サイズの袋体2の内部に収容されて構成される簡易な払拭清掃具であって、これら両部材は、前記シート材1が収容された状態で袋体2の側辺21の端縁近傍および当該側辺21の対辺側の端縁近傍に沿って合着されて一体に接合されており、
前記袋体2の前面においては、前記合着ライン近傍に沿って並行する可断部22が形成されている一方、同袋体2の後面においては、前記側辺21側から手指を差入れ可能なポケット部23が設けられており、
前記可断部22を破断して開封して、前記シート材1の払拭面11を露出させるとともに、抑え面となる払拭面裏側は全面または一部が袋体2と面着して、前記ポケット部23において保持して払拭できるようにしたことを特徴とする簡易払拭清掃具。
【請求項4】
袋体2の可断部22が、両端縁における袋体側縁に沿って更に破断可能であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項5】
袋体2のポケット部23内部にチラシ体を同封するか、あるいは、袋体2の表面に貼付または印刷することによって広告手段3を配設できるようにしたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項6】
シート材1と袋体2との合着部分が、熱溶着により形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【請求項7】
シート材1がスポンジ体であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の簡易払拭清掃具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−252423(P2007−252423A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−77201(P2006−77201)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(598018937)株式会社ミヤゲン (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(598018937)株式会社ミヤゲン (3)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]