簡易折畳み紙器

【課題】従来紙器を使用するとき用途によって紙皿や紙コップといった固定形状の紙器を使用していた。また検尿や冷水器を使用するとき等には封筒状の紙器を使用していた。
固定形状のものでは、持ち歩くときに形状を保護する注意や手段が必要で、封筒状のものでは平面上に自立させることができなかった。
【解決手段】一枚の紙から封筒状の紙器に成形接着前に、予め容器状に折込める折目をこの紙に付けておくことによって、平面的な封筒状の紙器を折目に沿って折ることで底部が平らな立体的容器状になるように折目を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は一枚の紙から封筒状の袋に成型した紙器より、折目に沿って折込むことで底部を成形し、底部を有することにより平面上で自立可能な容器状紙器に関する。
【背景技術】
【０００２】
封筒状の紙器を使う際、紙器の開口部を広げ、そこから液体、固体を入れて使用していた。このとき開口部を広げるという行為と、転倒させない保持する行為の２つの行為が必要であったため、平面上に置いておくことができない難点があった。
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明は封筒状の紙器を成型する前に、折目を付けておくことで封筒状の紙器をいつでも底面を持つ容器状の紙器に変化させることができる。
こうすることにより、持ち歩くときは平面形状であるため、形状維持を比較的考慮する必要がなく、使用する際に折込むことで底面のある容器状紙器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
封筒状の紙器が事前に所定の折目を持つことによって、底部を持つ容器状の形になり平面上に自立できることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【０００５】
本発明の実施の形態を例示した。図１は本発明の封筒状にする紙器の展開図であり、図２は封筒状紙器を成形したときの図である。図３は封筒状の紙器を成型したときに見える予め付けられる折目を記した斜視図である。図４は封筒状の紙器を折目に沿って折込み途中の斜視図である。図５は折込が完了した容器状紙器の斜視図である。
【０００６】
図１は１枚の紙を封筒状に加工する前に破線１０〜２０までの折目をいれておく所である。折目としての加工には折って戻してもよく、プレスでのエンボス加工でもよい。こうしておくことによって、角を出して曲げることが容易になる。
【０００７】
図１の破線１０を谷折りにすると面１、２は袋状の内面になる。面１と面２が合わさると破線１０が完全に折られたことになる。この状態で破線１５，１６を谷に折込み、面１の背面と面３，４合わさり接着されると封筒状の袋の紙器ができる。この状態を図２に記述する。
【０００８】
封筒状になった紙器には折目が付いているので、この状態を図３のようになる。
【０００９】
図３では袋状の開口端と破線１３、１４で挟まれた破線１１、１２の折目を袋状の外側に向けて山折りをする。同時に破線１１，１２で挟まれた破線１３、１４部を外側に向けて山折りをする。また、破線１１，１２より左右両端側にある破線１３，１４部を袋内側に向けて谷折りをする。同時に破線１７，１８，１９，２０部を外側に向けて山折りをする。この経過を示したのが図４である。
【００１０】
図４の状態から上記それぞれの折方向に完全に折込むと図５のようになる。
図５の底面にできた外側の三角部突出し部分の破線１７，１８と破線１９，２０を稜とする三角部の底辺となっている破線１２と交差する破線１３、１４部分、破線１１と交差する破線１３、１４部分の２箇所をこれらの三角形の頂点部を開口部方向へ図５の矢印方向に折り曲げて、これら三角形の底辺部分を谷折りにすると図５の立体紙器の底が平面になる。
【００１１】
このように、立体的で自立可能な紙器が成型できる。折目の位置や紙の寸法を変更すれば全体の大きさや容積、高さを変えることができる。
【発明の効果】
【０００１２】
以上説明したように、本発明の紙器は、封筒状の平面的紙器をいつでも容易に立体容器型紙器にすることができ、平面上で自立可能な紙器となる。また使用しないときは封筒状の平面的紙器にしておくことで、取扱い時の形状管理が楽で収納保管時は容積を最小にできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】紙器の展開図
【図２】封筒状紙器の斜視図
【図３】封筒状紙器（折目付）の斜視図
【図４】実施経過の斜視図
【図５】紙器完成体の斜視図
【符号の説明】
【００１４】
【１〜４】
折られたときにできる面
【１０〜２０】
折目

【特許請求の範囲】
【請求項１】
１枚の紙から構成される封筒状の紙器において、封筒状の形状から底部をもつ立体的な容器型紙器になるような手段の折目を付けることによって簡単に封筒状の状態から容器型自立紙器に折込めることを特徴とする簡易折畳み紙器。

【図１】