説明

米粉を含有するパン用穀粉組成物

【課題】米粉を含有しているにもかかわらず、小麦粉のみで製造したパン類と同等のボリュームや食味を有するだけでなく、米粉特有のもっちり感やしっとり感といった食感に優れ、しかも老化が遅いパン類が得られるパン用穀粉組成物を提供すること。
【解決手段】小麦粉70〜95質量部および米粉5〜30質量部を含有するパン用穀粉組成物であって、前記小麦粉および米粉を、下記(i)および(ii)の特性;
(i)原料を硬質小麦とし、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が75%以上である小麦粉;および
(ii)粳米を原料米とし、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が50%以上であり、且つ粒径が125μm以上の粒子が15%以下である米粉;
を有するものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米粉を含有するパン用穀粉組成物に関する。詳細には、特定の粒径に調整した小麦粉と米粉を特定割合で含有するパン用穀粉組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
パン類は小麦粉を主体とする穀粉に、イースト、食塩、水等を添加して混捏し、発酵させた後に焼成して製造されるが、米の消費量を増加させるためその有効利用手段の一つとして、従来、和菓子や米菓子原料として利用されてきた米粉を用いてパン類や菓子類を製造することが試みられてきた。
しかしながら、従来から和菓子の原料として用いられている上新粉等の米粉を小麦粉の代替として用いても、ボリュームや食味・食感に劣り、また、老化しやすく食味・食感の経時的低下が著しいという問題があった。
【0003】
このため、米を粒径200μm以下に粉砕して損傷澱粉含量10〜30重量%に調整した生米粉を作り、その生米粉を小麦粉その他のパン用原料と混合し、製パンすることで、得られるパン類の老化を抑制することが提案されている(特許文献1:特公昭60−55090号公報)。しかし、この方法でも、得られるパン類は、小麦粉のみから製造されるパン類と比較して、ボリュームや食味・食感は十分とはいえず、老化しやすいという問題は解消されていない。さらに製パン時における作業適性に劣るという問題がある。
【0004】
一方、近年の健康志向の高まりや、自給率の向上、米粉のしっとりとした食感等から、穀粉として小麦粉を用いずに米粉のみを用いてパン類を製造する方法が提案されている。例えば、加水操作を行って調製した浸漬米をロール粉砕した後、気流粉砕して得られた米粉にグルテンと水を添加してパン類を製造することが提案されている(特許文献2:特開平6−7071号公報)。また、酵素処理した後に粉砕して得られた米粉に、グルテンまたはその分解物や天然多糖類を混合して得られた米粉組成物を用いてパン類を製造することが提案されている(特許文献3:特開平4−287652号公報)。
しかしながら、これらの方法はグルテンを配合することで得られるパン類にボリュームを持たせることができるが、多量のグルテンが必要なことから製造コストが高いだけでなく、米粉自体が製パン時における作業適性に劣るという問題があるため、結果として得られるパン類のボリュームや食感といった品質の制御が難しい。また、米粉に起因すると考えられるパン類の老化し易いという問題も残されたままである。
【0005】
小麦アレルギー患者でも喫食可能なパン類を得る目的で、小麦粉やグルテンを配合せず、米粉の一部をα化米粉に置き換え、さらに増粘多糖類を添加してパン類を製造すること(特許文献4:特開2007−215401号公報)、米粉に増粘多糖類、乳化剤やβアミラーゼを添加して得られるパン生地を用いて製パンすること(特許文献5:特開2005−245409号公報)が提案されている。しかしながら、これらの方法でも、小麦粉を用いずに米粉だけで製造されるパン類にある問題点は解消されていない。
【0006】
【特許文献1】特公昭60−55090号公報
【特許文献2】特開平6−7071号公報
【特許文献3】特開平4−287652号公報
【特許文献4】特開2007−215401号公報
【特許文献5】特開2005−245409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、小麦粉および米粉の粒度分布における最大頻度を有する画分の粒径を合わせ、しかも夫々の粒径を特定の範囲と頻度に調整し、当該それぞれ特定の粒径に調整した小麦粉と米粉を組み合わせ、さらに当該小麦粉と米粉を特定割合で含有させることで、グルテンを添加しなくとも、小麦粉のみで製造したパン類と同等のボリュームや外観を有するだけでなく、米粉特有のもっちり感やしっとり感といった食感に優れ、しかも老化が遅いパン類を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、小麦粉70〜95質量部および米粉5〜30質量部を含有するパン用穀粉組成物であって、前記小麦粉および米粉が、下記(i)および(ii)の特性;
(i)原料を硬質小麦とし、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が75%以上である小麦粉;および
(ii)粳米を原料米とし、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が50%以上であり、且つ粒径が125μm以上の粒子が15%以下である米粉;
を有するものであることを特徴とするパン用穀粉組成物に関する。
【発明の効果】
【0009】
特定の粒径に調整した小麦粉と米粉を特定割合で含有する本発明のパン用穀粉組成物を用いれば、通常のパン用小麦粉のみで製造したパン類と同等のボリュームや食味を有するパン類を安定的に製造することができ、製造されるパン類は米粉特有のもっちり感やしっとり感といった食感にも優れ、しかも老化が遅いため、米粉を含有するパン類として非常に高品質のパン類である。
また、本発明のパン用穀粉組成物は、従来のパン用穀粉組成物のようにグルテンを添加することを必要とせず、故に、本発明のパン用穀粉組成物を用いて製パンすれば、米粉を含有しているにもかかわらず、良好なパン類が得られる
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のパン用穀粉組成物に用いる小麦粉に使用する原料小麦としては、硬質小麦であれば特に限定されないが、ハードレッドウインター、ハードレッドスプリング、ハードホワイト等が挙げられ、ハードレッドウインターの例としては米国産のハードレッドウインター(HRW)等、ハードレッドスプリングの例としてはカナダ産のカナダウエスタンレッドスプリング(CWRS)、アメリカ産のダークノーザンスプリング(DNS)、日本産のハルユタカ、キタノカオリ、春よ恋、はるひので等があり、ハードホワイトの例としてはアメリカ産のハードホワイト(HW)、オーストラリア産のプライムハード(PH)等がある。
【0011】
本発明の穀粉組成物に用いる小麦粉は同一の品種であっても異なる品種のいずれも使用することができるが、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が75%以上である小麦粉を用いることが必要であり、粒径70〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が80%以上であり、且つ粒径が26μm未満の大きさの粒が10%以下である小麦粉が好ましい。
なお、本発明における小麦粉や米粉の粒度分布および粒径は、日機装株式会社製「マイクロトラック粒度分布測定装置9200FRA」を用いて乾式で測定する。なお各粒径の頻度および割合は、粒度分布を解析し、計算した「検出頻度割合」である(日機装の資料「マイクロトラック粒度分析計測定結果の見方」参照)。
【0012】
用いる小麦粉の粒度分布および粒径が上記範囲から外れると、後述する特定の粒径を有する米粉との組み合わせの効果が十分奏されず、結果として通常のパン用小麦粉のみで製造したパン類と同等のボリュームや食味を有するパン類が得られず、また米粉に起因すると考えられる経時的な老化の防止効果が十分なものとはいえなくなる可能性がある。
さらに、当該小麦粉は、灰分が0.34〜0.45%の範囲であるのが好ましい。また、当該小麦粉は、蛋白含量が12.5〜14.5%の範囲であるのが好ましい。
【0013】
本発明のパン用穀粉組成物100質量部において、上記特定の粒径を有する小麦粉の含有量は70〜95質量部であり、80〜90質量部であるのが好ましい。当該小麦粉が70質部未満であると、製パン時の作業適性に劣るようになり、また後述する特定の粒径を有する米粉との組み合わせの効果が奏されにくくなり、結果として得られるパン類のボリュームや品質が満足なものとはいえなくなる。さらに、老化防止効果も十分奏されなくなる。一方、当該小麦粉が95質量部を超えると、当該米粉との組み合わせ効果が十分奏されず、得られるパン類においてしっとり感等の所望の食感が得られなくなる。
【0014】
本発明における上記特定の粒径を有する小麦粉は、原料である硬質小麦をロールによる粉砕と篩による篩分けを繰り返し行い、所望の粒径に調整することにより得ることができる。また、必要により製粉工程で得られた小麦粉画分を採取した後、空気分級により分級して粒径を調整することもできる。
【0015】
本発明のパン用穀粉組成物に用いる米粉に使用する原料米としては、粳米であれば特に限定されず、加工用米のいずれでもよく、また、同一の品種であっても異なる品種のいずれも使用することができる。
本発明のパン用穀粉組成物における米粉は、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が50%以上であり、且つ粒径が125μm以上の粒子が15%以下である米粉を用いることが必要であり、粒径50〜80μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が53%以上であり、且つ粒径が125μm以上の粒子が12%以下である米粉が好ましい。
【0016】
用いる米粉の粒度分布および粒径が上記範囲から外れると、前述した特定の粒径を有する小麦粉との組み合わせの効果が十分奏されず、結果として通常のパン用小麦粉のみで製造したパン類と同等のボリュームや食味を有するパン類が得られず、経時的な老化防止効果が十分なものとはいえなくなる可能性がある。
さらに、当該米粉は、灰分が0.15〜0.25%の範囲であるのが好ましい。米粉の灰分が当該範囲を好ましいとするのは、前述した特定の粒径を有する小麦粉との組み合わせの効果がより奏されるためである。
【0017】
本発明のパン用穀粉組成物100質量部において、上記特定の粒径を有する米粉の含有量は5〜30質量部であり、10〜20質量部であるのが好ましい。当該米粉が5質量部未満であると得られるパン類において米粉に由来すると考えられるしっとり感等の所望の食感が得らなくなる。一方、当該小麦粉が30質量部を超えると、製パン時の作業適性に劣るようになり、また前述した特定の粒径を有する小麦粉との組み合わせ効果が十分奏されず、結果として得られるパン類のボリュームや品質が満足なものとはいえなくなる。さらに、老化防止効果も十分奏されなくなる。
【0018】
本発明における上記特定の粒径を有する米粉は、原料である粳米を胴搗き製粉、気流粉砕、衝撃式粉砕、ロール粉砕などを単独または組み合わせることにより得ることができる。また、必要により粉砕前に水浸漬や酵素液処理を行ったり、得られた米粉の粉砕物を篩分けや空気分級等の分級手段により粒径を調整してもよい。
【0019】
本発明のパン用穀粉組成物には、前述した小麦粉および米粉以外に、パン用穀粉組成物100質量部あたり好ましくは増粘剤を0.1〜2質量部、より好ましくは0.2〜0.8質量部を含有させることができる。本発明において用いる増粘剤としては、グアガム、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビンガム、ジュランガム、タマリンドガム、アルギン酸またはその塩、ゼラチン等が挙げられるが、アルギン酸またはその塩、グアガム、ペクチンが好ましい。増粘剤は、単独で用いてもよいが2種類以上を組み合わせて、例えばアルギン酸とペクチンの組み合わせ等を用いてもよい。
本発明のパン用穀粉組成物には、さらに粉末麦芽(モルトフラワー)を含有させるのが好ましい。粉末麦芽の含有量は、含まれる酵素の力価等により異なるが、通常はパン用穀粉組成物100質量部あたり好ましくは0.01〜0.5質量部、より好ましくは0.03〜0.08質量部の範囲であり、アミラーゼ活性として当該組成物100g当たり5〜1000unit、好ましくは30〜150unitの範囲である。
本発明のパン用穀粉組成物において、前述の増粘剤および/または粉末麦芽を含有させることが好ましいのは、前述した特定の粒径を有する小麦粉と米粉の組み合わせの効果がより奏され易くなり、結果としてボリュームや食味・食感に優れ、しかも老化が遅いパン類が得られるためである。
【0020】
本発明のパン用穀粉組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、前述した小麦粉および米粉以外に、さらにライ麦粉、コーンフラワー、大麦粉等の穀粉類;タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉等およびこれらのα化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理等の澱粉類;糖類;卵粉;油脂類;乳化剤;イーストフード;食塩等の無機塩類等の通常パン製造に用いる副原料を配合することができる。
【実施例】
【0021】
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を掲げるが、本発明は以下の実施例
のみに限定されるものではない。
【0022】
[製造例1] 小麦粉の調製
硬質小麦を常法に従って製粉した後に、空気分級により粒径を調整して表1に示す粒径および灰分を有する小麦粉を調製した。
なお、参考例として、市販のパン用小麦粉の粒径および灰分を表1に示す。
【0023】
【表1】

【0024】
[調製例2] 米粉の調製
粳米を原料とする市販の米粉製品を用いて、篩い分け、空気分級等により、下記の表2に示す粒径および灰分を有する米粉を調製した。
【0025】
【表2】

【0026】
実施例1〜6および比較例1〜4
調製例1−1〜2または参考例1の小麦粉および調製例2−1〜4の米粉を配合して、各種パン用穀粉組成物を製造した。その組成および配合比を下記の表3に示す。
【0027】
【表3】

【0028】
試験例1 [中種法による製パン試験]
実施例1〜6、比較例1〜4および対照例のパン用穀粉組成物を用いて、中種法で山型の食パンを製造した。詳細には、下記の工程で製造した。
パン用穀粉組成物70質量部、イースト2.5質量部、イーストフード0.1質量部および水40質量部を加えた後、低速で2分間、次いで中速で2分間混捏して生地を調製した(捏上げ温度24.0℃)。得られた生地を温度27℃および湿度75%の条件下で4時間発酵させて中種生地を得た。
この中種生地に、上記と同じ穀粉組成物30質量部、食塩2質量部、砂糖5質量部、脱脂粉乳2質量部および水24〜27質量部を加えて低速で2分間、中速で2分間、高速で1分間混捏した後ショートニング5質量部を加えた後、さらに中速で3分間、高速で1分間混捏して本捏生地を得た(捏上げ温度28.0℃)。
得られた本捏生地を室温で20分間フロアタイムをとり、次に1個250gに分割した後、20分間ベンチタイムをとった。次にこの生地をモルダーで成形して1斤型に2個詰めた後、温度38℃および湿度85%の条件下で45分間ホイロをとった後、温度220℃の条件下で35分間焼成して山型の食パンを得た。
得られた各食パンについて、体積を測定するとともに、表4に示す評価基準により、製パン作業性および食感を評価した。また、食パンを室温で3日保存した後の食感(老化耐性)について評価した。なお、パンの食感は10名のパネラーで評価し、その平均を求めた。得られた結果を下記の表5に示す。また、対照例で得られた食パンの製造日の食感を標準(評点3点)とした。
【0029】
【表4】

【0030】
【表5】

【0031】
上記表5の結果から、実施例1〜6では、パン用穀粉として小麦粉のみを用いて製造された対照例とほぼ同等の体積および製パン作業性であり、またしっとり感、もっちり感に優れるパン類が得られることが確認された。また、3日後の食感の低下が少なく、老化耐性にも優れることが確認された。一方、米粉の配合量が30質量部を超える比較例1、米粉の粒度分布が本発明における範囲を外れる比較例2〜3、小麦粉の粒度分布が本発明における範囲を外れる比較例4ではいずれもパン体積も小さく、食感および老化耐性にも劣ることが確認された。
【0032】
実施例7〜10
実施例3のパン用穀粉組成物100質量部に、下記の表6に示す量(質量部)の増粘剤、粉末麦芽を添加して、実施例7〜10のパン用穀粉組成物を製造した。
【0033】
【表6】

【0034】
試験例2
実施例3および7〜10のパン用穀粉組成物を用いてストレート法により、ロールパンを製造した。詳細には、下記の工程で製造した。
パン用穀粉組成物100質量部、イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、食塩1.5質量部、砂糖10質量部、脱脂粉乳2質量部、全卵15質量部、および水45〜47質量部を加えた後、低速で3分間、中速で4分間混捏した後、バター10質量部を加え、さらに低速で1分間、中速で5分間、高速で2分間混捏してロールパン生地を得た(捏上げ温度28.0℃)。
得られたロールパン生地を温度27℃および湿度75%の条件下で1時間発酵させた。次に1個40gに分割した後、20分間ベンチタイムをとった。この生地をモルダーでロール状に成形して、温度38℃および湿度85%の条件下で50分間ホイロをとった後、温度210℃の条件下で10分間焼成してロールパンを得た。
得られた各ロールパンについて、体積を測定するとともに、表4に示す評価基準により、製パン作業性および食感を評価した。また、ロールパンを室温で3日保存した後の食感(老化耐性)について評価した。なお、パンの体積は得られたロールパン10個の平均を求め、パンの食感は10名のパネラーで評価し、その平均を求めた。得られた結果を下記の表7に示す。また、対照例のパン用穀粉組成物を用いて得られたロールパンの製造日の食感を標準(評点3点)とした。
【0035】
【表7】

【0036】
上記表7の結果から、本発明のパン用穀粉組成物に、増粘剤や粉末麦芽、あるいはその両方を配合することにより、食感および老化耐性が向上することが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小麦粉70〜95質量部および米粉5〜30質量部を含有するパン用穀粉組成物であって、前記小麦粉および米粉が、下記(i)および(ii)の特性;
(i)原料を硬質小麦とし、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が75%以上である小麦粉;および
(ii)粳米を原料米とし、その粒度分布において粒径50〜90μmの範囲に最大頻度を有するとともに、粒径が26〜105μmの粒子が50%以上であり、且つ粒径が125μm以上の粒子が15%以下である米粉;
を有するものであることを特徴とするパン用穀粉組成物。
【請求項2】
前記組成物100質量部あたり増粘剤0.1〜2質量部が配合されたものである請求項1記載のパン用穀粉組成物。
【請求項3】
前記組成物100質量部あたり粉末麦芽0.01〜0.5質量部が配合されたものである請求項1または2記載のパン用穀粉組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のパン用穀粉組成物を用いて製パンすることを特徴とするパン類の製造方法。

【公開番号】特開2010−124776(P2010−124776A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−304171(P2008−304171)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(301049777)日清製粉株式会社 (128)
【Fターム(参考)】