説明

籾摺精米設備用の異物選別機

【課題】投入玄米についての異物除去のみならず、籾摺りに伴う籾混じり玄米についての異物除去のいずれにも対応してそれぞれの異物を効率よく除去することができるとともに、籾摺精米設備の構成に際してコンパクトな構成で簡潔な取扱いを確保することができる籾摺精米設備用の異物選別機を提供する。
【解決手段】籾摺精米設備用の異物選別機は、傾斜姿勢の選別網を揺動可能に備えて玄米中の藁屑等の混入異物を選別するように構成され、上記選別網は、投入籾米を脱ぷ風選処理した脱ぷ穀粒を受けてその混入異物を選別する第一の選別網(31)と、この第一の選別網(31)を透過した穀粒中の混入籾を選別する第二の選別網(32)と、投入玄米を受けてその中の混入異物を選別する第三の選別網(33)とからなり、これら第一乃至第三の選別網(31,32,33)は、共通の駆動部(42)による揺動機構(4y)を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾摺精米設備等における精米前処理として精米機に供給する玄米中の混入異物を選別する籾摺精米設備用の異物選別機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の如く、籾摺機および精米機を備え、投入した籾を精米処理する籾摺精米設備が知られており、精米前処理として籾摺機の出口に夾雑物除去用の異物選別機を設けることにより、玄米の通過を確保しつつ穀粒中に混入する藁屑を初めとする混入異物を除去して玄米を精米機に供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−276720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般に、籾摺機においては100%の脱ぷが困難なことから、籾を脱ぷした後の玄米に若干の籾の混入を招くことがあり、このような籾混じりの玄米が精米装置に供給される結果、精白度が不十分で所望の精白度に達しない精白米が混じることとなるとともに、若干の籾殻が精白米に混じるという問題が避けられないことから、籾混じり玄米に対応しうる異物選別機が必要となり、その一方で、玄米についての異物選別には迅速処理の観点から上記異物選別機を共用することができないので、籾と玄米のいずれにも対応しうる籾摺精米設備においては、それぞれに応じた異物除去手段を要し、その結果、精米機に対する複数の玄米供給系により、装置構成の複雑化を招くという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、投入玄米についての異物除去のみならず、籾摺りに伴う籾混じり玄米についての異物除去のいずれにも対応してそれぞれの異物を効率よく除去することができるとともに、籾摺精米設備の構成に際してコンパクトな構成で簡潔な取扱いを確保することができる籾摺精米設備用の異物選別機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、傾斜姿勢の選別網を揺動可能に備えて玄米中の藁屑等の混入異物を選別する籾摺精米設備用の異物選別機において、上記選別網は、投入籾米を脱ぷ風選処理した脱ぷ穀粒を受けてその混入異物を選別する第一の選別網と、この第一の選別網を透過した穀粒中の混入籾を選別する第二の選別網と、投入玄米を受けてその中の混入異物を選別する第三の選別網とからなり、これら第一乃至第三の選別網は、共通の駆動部による揺動機構を備えてなることを特徴とする。
【0007】
上記構成の異物選別機は、第一と第二の選別網により、籾摺機による脱ぷ穀粒を受けてその中の混入異物と混入籾を選別し、また、第三の選別網により、精米するべき投入玄米を受けてその中の混入異物を選別する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の構成において前記第一の選別網の透過穀粒を受ける位置に第二の選別網を配置し、この第二の選別網と前記第三の選別網は、互いに隣接しつつ相互間を仕切板によって隔てて配置するとともに、これら両選別網の透過穀粒を共通して受ける集合路を設け、この集合路に集合排出口を設けてなることを特徴とする。
上記異物選別機は、第一の選別網から集合路までの積層状に構成されるとともに、脱ぷ穀粒と投入玄米を個別に受けて共通の集合排出口に透過玄米が集合される。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の構成において、前記第三の選別網の網目は、第二の選別網の網目より大きく形成してなることを特徴とする。
上記第二の選別網は、比較的小さい網目によって選別し、また、第三の選別網は、比較的大きい網目によって選別する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の構成において、前記第一の選別網は前記第二の選別網の傾斜上位側に逆傾斜に配置してその傾斜下端に残留異物排出口を形成し、第二の選別網はその傾斜下端に選別籾口を形成し、前記第三の選別網はその傾斜下端に残留異物排出口を形成してなることを特徴とする。
上記異物選別機は、籾投入の場合を含む選別玄米を共通の口から送出し、また、各選別網の下端の口からそれぞれ籾粒と異物とを分離して排出する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明により、上記異物選別機は、第一と第二の選別網により、籾摺機による脱ぷ穀粒を受けてその中の混入異物と混入籾を選別し、また、第三の選別網により、投入玄米を受けてその中の混入異物を選別することから、籾と玄米のいずれについてもそれぞれに適する選別処理により、異物と籾を排除した選別玄米を効率よく処理できるとともに、単一の揺動機構によって揺動動作する単一の構成体により、籾摺精米設備の構成における簡潔な取扱いを確保することができる。
【0012】
請求項2の発明により、請求項1の効果に加え、上記異物選別機は、第一の選別網から集合路までの積層構造体によってコンパクトに構成されるとともに、個別に受けた脱ぷ穀粒と投入玄米について共通の集合排出口から選別玄米を得ることができるので、精米機に玄米を供給する前処理部を簡潔に構成することができる。
【0013】
請求項3の発明により、請求項1の効果に加え、上記第二の選別網は、比較的小さい網目により高精度の選別が可能となることから、脱ぷ穀粒中の混入籾除去の確保が可能となり、また、第三の選別網は、比較的大きい網目による迅速な透過により、投入玄米が集中供給されても滞ることなく迅速に処理することができる。
【0014】
請求項4の発明により、請求項1乃至請求項3の効果に加え、上記異物選別機は、籾投入の場合を含む選別玄米を共通の口から送出することから精米機に至る供給路を簡潔に構成することができる上に、各選別網の下端の口からそれぞれ籾粒と異物とを分離して排出することから排出物毎の個別対処が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】籾摺精米設備前処理部の機器構成の側面図
【図2】籾摺精米設備の工程系統図
【図3】風選部の内部構成を表す拡大側面図
【図4】異物選別機の要部平面図(a)とその側面図(b)
【図5】異物選別機の駆動構成を表す要部背面図
【図6】籾摺機と異物選別機の駆動伝動部の側面図
【図7】伝動系の軸線展開図
【図8】玄米供給タンクの要部拡大側面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
本発明に係る籾摺精米設備1は、精米機に至る前処理部について、図1の機器構成を表す側面図に示すように、投入穀物を受けて定量繰出しを行う投入ホッパ2、繰出された穀物を受けて揚穀する第一昇降機3、揚穀された穀物を受けて遠心脱ぷし、風選する遠心型の籾摺機4、この籾摺機4の後工程にあって脱ぷ穀粒または投入玄米中の異物を選別する異物選別機5、異物選別機5の下方で藁屑等の異物を選別済みの玄米を受ける石抜機6等を備え、この前処理部による玄米を受けて精米する精米処理部として、玄米を上位送出する第二昇降機7とその送出口から玄米を受ける精米機8とを備えて構成される。
【0017】
(機器接続構成)
これらの前処理部の機器の接続構成について説明すると、投入ホッパ2は、螺旋式の定量繰出機2aを備えて所定速度で第一昇降機3に穀粒を送出する。第一昇降機3は、下位投入口3aと上位送出口3bとを備え、投入ホッパ2等から下位投入口3aに受けた穀粒を揚穀して上位送出口3bから排出する。
【0018】
第一昇降機3の上位送出口3bには、図2の籾摺精米設備の工程系統図に示すように、切換弁3cを介して第一と第二の2方向のダクト11,12に連通する。第一のダクト11は籾摺機4と連通するダクト部分と籾摺機4に形成した脱ぷ粒排出口4aと異物選別機5とを連通するダクト部分とから構成して投入ホッパ2に受けた籾を脱ぷして異物選別機5に送る籾搬送路Aとする。第二のダクト12は籾摺機4を経由しないで異物選別機5と連通する構成として投入ホッパ2に受けた玄米を異物選別機5に送る玄米搬送路Bとする。また第二ダクト12の途中には第二切換弁12aを設けて投入ホッパ2側に穀物を戻す戻しダクト12bを分岐している。
【0019】
この異物選別機5でそれぞれ脱ぷ玄米と投入玄米の異物を選別し、異物選別機5に形成した共通の選別玄米口5aからその下方の石抜機6で石抜処理可能に構成するとともに、異物選別機5で脱ぷ穀粒から選別した選別籾を送出する選別籾口5bを形成し、この選別籾口5bと第一昇降機3の下位投入口3aとをダクト13で接続して選別籾を籾摺機4で再脱ぷ可能に構成する。
【0020】
(籾摺機)
詳細には、籾摺機4は、ローター軸21aを備えて籾粒を脱ぷする遠心式の脱ぷ部21を下半に、吸引ファン22aを備えて脱ぷ穀粒を風選する風選部22を上半に設けて構成される。風選部22は、図3の内部構成を表す拡大側面図に示すように、脱ぷ部21から上方に延びるダクト23を上端に受け、落下粒を均分する傾斜板24を設けてその下端に落下路Dを形成するとともに、傾斜板24の下方に上下に広く低速の主風路Mを形成し、この主風路Mを吸引ダクト22bと連通して籾殻を排出する。
【0021】
落下路Dの外壁には、主風路Mへの外気吸引のための大小の吸気口25a,25bを形成し、大なる吸気口25aは落下路D中の籾殻とシイナ米を風選するために落下路D下部に高速横断流を形成し、また、小なる吸気口25bは傾斜板24からの落下物を落下路D中に拡散させるために落下路Dの上部に弱い横断流を形成する。
【0022】
この落下路Dの下端に落下穀粒を送出する脱ぷ粒排出口4aを形成することにより、デッドスペースを削減して高効率の風選処理が可能となる。また、主風路Mの底側には、大なる吸気口25aによる高速横断流に干渉する位置に案内板26を設け、この案内板26の影響範囲内に未熟なシイナ粒を送出するシイナ口27を形成してその再脱ぷのためにシイナ口27を下方の脱ぷ部21に連通する。
【0023】
(異物選別機)
異物選別機5は、傾斜姿勢の複数の選別網による溝状流路を積層状に形成した構成体を籾摺機4の架台4fと一体構成の支持ベース5f上に揺動リンク5yによって揺動可能に支持して構成される。
詳細には、図4の異物選別機の要部平面図(a)とその側面図(b)に示すように、複数の選別網は、籾搬送路Aを構成する籾摺機4による風選済みの脱ぷ穀粒を受けてその中の混入異物を残留選別する第一の選別網31と、この第一の選別網31を透過した穀粒中の混入籾を残留選別する第二の選別網32と、玄米搬送路Bから投入玄米を受けてその中の混入異物を残留選別する第三の選別網33とから構成する。
第一選別網31の選別面の上方には第一ダクト11の搬送終端部を対向して設け、第三選別網33の選別面の上方には第二ダクト12の搬送終端部を対向して設ける構成としている。
【0024】
第一の選別網31の透過穀粒を受ける位置には第二の選別網32を配置し、第二選別網32は選別終端側の幅が狭くなる構成とし、第二選別網32の選別終端側に隣接して第三選別網33を形成している。この第二の選別網32と第三の選別網33は、前下がりに傾斜して互いに隣接しつつ相互間を仕切板34によって隔てて配置するとともに、これら両選別網32,33の透過穀粒を共通して受ける集合路となる底板35を前下がりに傾斜して設け、この底板35の下端部に選別玄米口5aを形成する。この底板35の下面には、前後の揺動リンク5y,5yを連結して前後方向に揺動可能に支持するとともに、所定振幅で前後駆動するためのロッド連結部36を突設する。
【0025】
このように構成した異物選別機5は、第一と第二の選別網31,32により、籾摺機4による脱ぷ穀粒を第一の選別網31受けてその中の混入異物と混入籾を残留選別し、また、投入玄米を受ける第三の選別網33によってその中の混入異物を残留選別することから、単一の揺動機構によって揺動動作する単一の構成体により、投入籾と投入玄米のいずれについても共用して選別玄米を得ることができる。
【0026】
また、異物選別機5は、第一の選別網31から集合路までの積層構造体によってコンパクトに構成されるとともに、脱ぷ穀粒と投入玄米を個別に受けることにより共通の集合排出口から選別玄米を得ることができ、この共通の送出口により、精米機8に至る供給路を簡潔に構成することができる。
【0027】
この場合において、第二の選別網32は、下降に従って小開口の中目網32a、細目網32bにて構成することにより、高精度の選別が可能となる。また、第二の選別網32の網目より第三の選別網33の網目を大きく形成することにより、第二の選別網32は、比較的小さい網目により高精度の選別が可能となることから、脱ぷ穀粒中の混入籾除去の確保が可能となり、一方、第三の選別網33は、比較的大きい網目による迅速な選別により、投入玄米が集中供給されても滞ることなく処理することができる。
【0028】
また、第一の選別網31は第二の選別網32の傾斜上位側に逆傾斜に配置してその傾斜下端の網上に残留異物排出口31aを形成し、第二の選別網32はその傾斜下端に網上の選別籾口5bを形成し、この選別籾口5bと並ぶ位置に、第三の選別網33の傾斜下端の網上に残留異物排出口5cを形成する。これらの個別の排出口からそれぞれ籾粒と異物とを分離して排出することから排出物毎の個別対処が可能となる。
【0029】
(駆動部)
異物選別機5の揺動駆動部は、図5の要部背面図に示すように、籾摺機4の架台4fから延びる支持ベース5fに前後の揺動リンク5y,5yを軸支するとともに駆動軸41を軸設し、この駆動軸41の偏心位置に偏心ロッド42を軸支し、その他端部を底板35の下方からロッド連結部36に連結する。
【0030】
籾摺機4と異物選別機5の駆動は、図6の伝動部の側面図および図7の伝動系の軸線展開図に示すように、籾摺機4の架台4fに電動機51を設け、この電動機51から共通の伝動ベルト52により、籾摺機4の脱ぷ用のローター軸21aと風選用のファン軸22aとともに異物選別機5の駆動軸41を駆動する。
【0031】
上記構成の異物選別機5は、その上方の籾摺機4の脱ぷ粒排出口4aから第一の選別網31に受けるとともに、その網上下端の残留異物排出口31aを別設の異物収容部に接続し、また、第三の選別網33の上方と投入玄米の第二のダクト12とを対向する構成とするとともに、その網上下端の残留異物排出口5cを石抜機6の下部に設けた異物収容部6aに接続する。選別玄米口5aの下方に石抜機6を配置して精米処理部に玄米を供給するほか、第二の選別網32の網上の選別籾口5bをダクト13によって第一昇降機3の下位投入口3aに接続する。
【0032】
(精米運転)
精米運転の際は、上記構成の籾摺精米設備において、籾搬送路Aの投入籾が籾摺機4によって脱ぷ風選され、この脱ぷ穀粒は異物選別機5の第一の選別網31で藁屑や籾殻等の混入異物が残留除去され、その透過穀粒が第二の選別網32で混入籾粒が残留除去されることから、投入籾を脱ぷした後の玄米中に混入している異物および籾が除去され、また、玄米搬送路Bの投入玄米は異物選別機5の第三の選別網33で藁屑等の混入異物が残留除去される。
【0033】
したがって、投入玄米と投入籾のいずれについても共用の異物選別機5を介して異物の選別ができ、この透過後の玄米を精米機8に供給することにより、玄米と籾のいずれについても、当初からの混入物および籾摺りに伴う籾や籾殻等の混入を排除して精米することができる。
【0034】
この場合において、上記第二の選別網32は、比較的小さい網目による高精度の透過選別によって脱ぷ穀粒中の混入籾粒の分離が可能となり、また、第三の選別網33は、比較的大きい網目により投入玄米中の異物を迅速に選別処理することができる。
また、上記切換弁3cは、籾搬送路と玄米搬送路について、投入ホッパ2および昇降機3の共用とともに、両者の任意の選択を可能とする。
【0035】
また、上記異物選別機5は、選別籾口5bから昇降機3に接続するダクト13により、籾摺りされた脱ぷ穀粒中の混入籾粒が、再び籾摺機4に供給されることから、籾についての十分な脱ぷを可能とするとともに、籾搬送路と玄米搬送路について共通の選別玄米口5aから石抜機6を介設した簡潔な接続構成によって精米機8に玄米を供給することができる。
【0036】
(供給タンク)
次に、別の構成例による石抜機6の玄米供給タンクについて説明する。
図8の要部拡大側面図に示すように、第一の昇降機3の第二のダクト12に切換弁61を設け、この切換弁61により投入ホッパ2の投入口2bと石抜機6とに切換え可能にそれぞれ搬送ライン61a,61bを接続し、石抜機6との間に満量センサ付きのタンク62を介設してこのタンク62の出口に流量調整弁62aを設ける。
【0037】
切換弁61は、タンク62の満量検出に応じて投入ホッパ2の投入口2bに切換えで投入玄米を投入ホッパ2に戻すとともに、流量調整弁62aを開くように制御することにより、タンク62の異物の詰まりを防止することができる。
【0038】
また、切換弁61から投入ホッパ2の投入口2bに接続する一方の搬送ライン61aは、切換弁61から昇降機3の外側方を経て投入ホッパ2の投入口2bまで配置し、他方の搬送ライン61bは、切換弁61から昇降機3の内側方を経てタンク62まで配置することにより、無駄なスペースを無くしてコンパクトに構成することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 籾摺精米設備
2 投入ホッパ
3 昇降機
3a 下位投入口
3b 上位送出口
3c 切換弁
4 籾摺機
4a 脱ぷ粒排出口
5 異物選別機
5a 選別玄米口
5b 選別籾口
5c 残留異物排出口
5y 揺動リンク
6 石抜機
8 精米機
11 第一ダクト
12 第二ダクト
13 ダクト
21 脱ぷ部
22 風選部
31 第一選別網
32 第二選別網
33 第三選別網
34 仕切板
35 底板
A 籾搬送路
B 玄米搬送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
傾斜姿勢の選別網を揺動可能に備えて玄米中の藁屑等の混入異物を選別する籾摺精米設備用の異物選別機において、
上記選別網は、投入籾米を脱ぷ風選処理した脱ぷ穀粒を受けてその混入異物を選別する第一の選別網(31)と、この第一の選別網(31)を透過した穀粒中の混入籾を選別する第二の選別網(32)と、投入玄米を受けてその中の混入異物を選別する第三の選別網(33)とからなり、これら第一乃至第三の選別網(31,32,33)は、共通の駆動部(42)による揺動機構(4y)を備えてなることを特徴とする籾摺精米設備用の異物選別機。
【請求項2】
前記第一の選別網(31)の透過穀粒を受ける位置に第二の選別網(32)を配置し、この第二の選別網(32)と前記第三の選別網(33)は、互いに隣接しつつ相互間を仕切板(34)によって隔てて配置するとともに、これら両選別網(32,33)の透過穀粒を共通して受ける集合路(35)を設け、この集合路(35)に集合排出口(5a)を設けてなることを特徴とする請求項1記載の籾摺精米設備用の異物選別機。
【請求項3】
前記第三の選別網(33)の網目は、第二の選別網(32)の網目より大きく形成してなることを特徴とする請求項1記載の籾摺精米設備用の異物選別機。
【請求項4】
前記第一の選別網(31)は前記第二の選別網(32)の傾斜上位側に逆傾斜に配置してその傾斜下端に残留異物排出口(31a)を形成し、第二の選別網(32)はその傾斜下端に選別籾口(5b)を形成し、前記第三の選別網(33)はその傾斜下端に残留異物排出口(5c)を形成してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の籾摺精米設備用の異物選別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−152671(P2012−152671A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11978(P2011−11978)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】