説明

粉粒体洗浄装置

【課題】粉粒体と粉塵との混合物から粉塵を効率よく除去することができる粉粒体洗浄装置を提供すること。
【解決手段】
第1デッキ11および第2デッキ12を備える輸送部材5と、第1デッキ11に対向配置される衝突部材6と、第2デッキ12に対向配置される排気部10とを備え、第1デッキ11から衝突部材6に向かう気流と、第2デッキ12から排気部10に向かう気流とを発生させ、まず、第1デッキ11から衝突部材6に向かう気流によって、粉粒体と粉塵との混合物を衝突部材6に衝突させて、粉粒体から粉塵を引き剥がし、その後、第2デッキ12から排気部10に向かう気流によって、粉粒体と粉塵とを分離させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体と粉塵との混合物から粉塵を除去する粉粒体洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂を成形するときには、通常、原料となる樹脂の粉粒体を溶融して、射出成形または押出成形等の方法により成形する。
樹脂の粉粒体としては、例えば、粉砕等の方法により、パウダー、ペレット等の形状に加工されたものが挙げられる。このような粉粒体には、粉砕等によって生じる微粉や、粉粒体を輸送するときに混ざる不純物などの粉塵が混在している。これら粉塵は、成形品の仕上がりに影響する。
【0003】
そこで、粉塵を除去する装置として、例えば、粒状物の輸送方向上流側から下流側に向かって、第1空気洗浄デッキ、垂直ベンチュリー領域および第2空気洗浄デッキが順次設けられ、第1空気洗浄デッキおよび第2空気洗浄デッキをそれぞれ挟むように、導入側通風孔および排出側通風孔が設けられている除塵機が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
この除塵機によれば、粒状物は、まず、第1空気洗浄デッキにおいて、導入側通風孔から第1空気洗浄デッキの穴(holeおよびslot)を通過して排出側通風孔へ吹き抜ける気流によって、浄化される。
その後、垂直ベンチュリー領域を落下するときに、垂直ベンチュリー領域を吹き上げる気流によって、さらに浄化される。
【0005】
最後に、第2空気洗浄デッキにおいて、第1空気洗浄デッキと同様に、導入側通風孔から第2空気洗浄デッキの穴を通過して排出側通風孔へ吹き抜ける気流によって、浄化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5035331号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、上記した特許文献1に記載の除塵機では、第1空気洗浄デッキおよび第2空気洗浄デッキにおいて、2種類の穴(holeおよびslot)が混在している。
holeは、粒状物から粉塵を分離させる気流を発生させており、slotは、粒状物を偏向板に向かって加速させる気流を発生させている。すなわち、holeとslotとは、それぞれ異なる向きの気流を発生させている。
【0008】
そのため、第1空気洗浄デッキおよび第2空気洗浄デッキでは、異なる向きの気流が干渉し合って乱流が発生してしまう場合がある。その場合には、一度粒状物から分離した粉塵が、乱流によって、再度粒状物に付着してしまい、粉塵を効率よく除去できないという不具合がある。
そこで、本発明は、粉粒体と粉塵との混合物から粉塵を効率よく除去することができる粉粒体洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、粉粒体と粉塵との混合物を輸送しながら、前記混合物から前記粉塵を除去する粉粒体洗浄装置であって、前記混合物の輸送を案内する第1案内部材、前記第1案内部材に連続して前記混合物の輸送方向下流側に設けられ、前記混合物の輸送を案内する第2案内部材、前記第1案内部材に対して対向配置され、前記混合物が衝突される衝突部材、前記第1案内部材に対して前記衝突部材の反対側において対向配置され、前記第1案内部材および前記第2案内部材に向かう気流を発生させる第1送風手段、および、前記第2案内部材に対して前記第1送風手段の反対側において対向配置され、前記第1送風手段からの気流を外部に排出する排気部を備え、前記第1案内部材は、前記第1送風手段からの気流を、前記衝突部材に向かうように制御する第1気流制御部を備え、前記第2案内部材は、前記第1送風手段の気流を、前記排気部に向かうように制御する第2気流制御部を備えていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、第1送風手段から第1案内部材に向かう気流は、第1案内部材の第1気流制御部によって、衝突部材に向かうように制御される。また、第1送風手段から第2案内部材に向かう気流は、第2案内部材の第2気流制御部によって、排気部に向かうように制御される。
すなわち、第1送風手段が気流を発生しているときには、第1案内部材においては、衝突部材に向かう気流のみが発生しており、第2案内部材においては、排気部に向かう気流のみが発生している。
【0011】
そのため、まず、混合物は、第1案内部材に案内されるとともに、衝突部材に向かう気流によって衝突部材に衝突される。これにより、粉粒体に付着している粉塵が物理的に引き剥がされる。
次いで、第1案内部材から第2案内部材に輸送された混合物は、第2案内部材に案内されるとともに、排気部に向かう気流に晒される。これにより、比較的軽い粉塵と、比較的重い粉粒体とに分離され、粉塵のみが、気流によって排気部に向かって運ばれる。
【0012】
その結果、粉粒体と粉塵との混合物から粉塵を効率よく除去することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1案内部材は、前記輸送方向上流側端部に対して前記輸送方向下流側端部が下方に配置されるように傾斜しており、前記第2案内部材は、前記第1案内部材よりも小さな斜度で、前記輸送方向上流側端部に対して前記輸送方向下流側端部が下方に配置されるように傾斜していることを特徴としている。
【0013】
このような構成によれば、第1案内部材においては、輸送方向下流側端部に対向するように衝突部材を設ければ、粉粒体を、衝突部材に向かう気流と傾斜とによって加速させることができるとともに、確実に衝突部材に衝突させることができる。
また、第2案内部材においては、第1案内部材よりも小さな斜度の傾斜により、粉粒体を、比較的緩やかに輸送しながら、比較的長時間にわたって排気部に向かう気流に晒すことができる。
【0014】
そのため、第1案内部材においては、より効率よく、粉塵を粉粒体から引き剥がすことができ、第2案内部材においては、より効率よく、粉塵と粉粒体とを分離させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記第2案内部材に連続して前記輸送方向下流側に設けられ、前記粉粒体の自重落下を許容する自重落下部、および、前記粉粒体の自重落下方向と対向する方向に向かう気流を発生させる第2送風手段を備えることを特徴としている。
【0015】
このような構成によれば、自重落下部においては、粉粒体は、自重で落下しながら、第2送風手段によって発生される自重落下方向と対向する方向に向かう気流に晒される。
そのため、粉粒体の落下する方向と、除去された粉塵が運ばれる方向とが、逆方向になる。
その結果、第2案内部材において除去できなかった粉塵と、粉粒体とを、より分離させることができる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記自重落下部は、前記自重落下方向と直交する方向にスライド自在に設けられ、前記自重落下部の開口断面積を均一に変化させる可動壁を備えることを特徴としている。
このような構成によれば、可動壁をスライドさせることにより、自重落下部の開口断面積を均一に変化させることができる。
【0017】
そのため、第2送風手段からの風量を変化させることなく、可動壁をスライドさせるだけで、開口断面積を通過する気流の単位断面積あたりの風量を、自重落下部すべてにわたって均一に変化させることができる。
その結果、より効率のよい分離を達成することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、前記排気部は、排気口、前記排気口の周囲を囲むように設けられる排気ダクト、および、前記排気ダクトに設けられ、前記粉塵の通過を許容するとともに、前記粉粒体の通過を規制する規制部材を備えることを特徴としている。
【0018】
このような構成によれば、排気口は、周囲を排気ダクトに囲まれており、排気ダクトには、規制部材が設けられている。
そのため、粉粒体から分離された粉塵は、排気部へ向かう気流によって、規制部材を通過して、排気ダクトから排気口へ運ばれる。
一方、粉粒体は、排気部へ向かう気流によって排気部へ向かって運ばれたとしても、規制部材により、排気ダクトおよび排気口に進入することを規制される。
【0019】
その結果、粉粒体を残存させながら、粉塵のみを排気部から除去することができる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記混合物の静電気を除去する除電装置を備えることを特徴としている。
このような構成によれば、粉粒体および粉塵が静電気を帯びている場合に、粉粒体および粉塵の静電気を除去することができる。
【0020】
そのため、粉粒体と粉塵とが静電気によって互いに吸着されている場合であっても、粉塵を、粉粒体から容易に引き剥がすことができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、前記第1送風手段および前記第2送風手段は、それぞれ独立して、送風量を制御されることを特徴としている。
【0021】
このような構成によれば、粉粒体や粉塵の種類に応じて、容易に気流を制御することができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5ないし7のいずれかに記載の発明において、前記第1案内部材、前記第2案内部材、前記第1送風手段、前記第2送風手段、前記排気ダクト、および、前記自重落下部を収容する筐体を備え、前記筐体と、前記第1案内部材、前記第2案内部材、前記排気ダクト、および、前記自重落下部との間には、前記第1送風手段および前記第2送風手段からの気流を通過させる隙間が形成されており、前記第1案内部材、前記第2案内部材、前記排気ダクト、および、前記自重落下部には、前記隙間に配置されるシール部材が、任意の位置において設けられ、前記シール部材は、前記第1送風手段および前記第2送風手段から前記隙間に向かう気流を制御することを特徴としている。
【0022】
このような構成によれば、筐体と、第1案内部材、第2案内部材、排気ダクト、および、自重落下部との間には、第1送風手段および第2送風手段からの気流を通過させる隙間が形成されており、第1案内部材、第2案内部材、排気ダクト、および、自重落下部には、隙間に配置されるシール部材が、任意の位置において設けられている。
そして、シール部材は、第1送風手段および第2送風手段から隙間に向かう気流を制御している。
【0023】
そのため、例えば、第2送風手段と排気ダクトとが隣接配置されている場合に、筐体と排気ダクトとの間にシール部材を設ければ、第2送風手段から排気ダクトへ隙間を通って流れる気流を遮断することができる。
また、例えば、第1案内部材、第2案内部材および自重落下部において、第1案内部材、第2案内部材および自重落下部と、筐体との間に、間隔を隔ててシール部材を設ければ、第1案内部材、第2案内部材および自重落下部と、筐体との隙間を通過する気流を制御し、隙間に粉粒体や粉塵が蓄積することを防止することができる。
【0024】
その結果、より効率よく粉塵を除去することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上述べたように、請求項1によれば、粉粒体と粉塵との混合物から粉塵を効率よく除去することができる。
また、請求項2によれば、第1案内部材においては、より効率よく、粉塵を粉粒体から引き剥がすことができ、第2案内部材においては、より効率よく、粉塵と粉粒体とを分離させることができる。
【0026】
また、請求項3によれば、第2案内部材において除去できなかった粉塵と、粉粒体とを、より分離させることができる。
また、請求項4によれば、より効率のよい分離を達成することができる。
また、請求項5によれば、粉粒体を残存させながら、粉塵のみを排気部から除去することができる。
【0027】
また、請求項6によれば、粉粒体と粉塵とが静電気によって互いに吸着されている場合であっても、粉塵を、粉粒体から容易に引き剥がすことができる。
また、請求項7によれば、粉粒体や粉塵の種類に応じて、容易に気流を制御することができる。
また、請求項8によれば、より効率よく粉塵を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の粉粒体洗浄装置の一例としての洗浄機を示す正断面図である。
【図2】図1に示す第1デッキをA方向からみた側面図である。
【図3】図1に示す第2デッキをB方向からみた側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明の粉粒体洗浄装置の一例としての洗浄機を示す正断面図である。図2は、図1に示す第1デッキをA方向からみた側面図である。図3は、図1に示す第2デッキをB方向からみた側面図である。なお、図1ないし3に関し、方向について言及する場合には、各図に示した方向矢印を基準とする。
洗浄機1は、図1に示すように、粉粒体と粉塵との混合物を上方から下方に向かって輸送しながら、混合物から粉塵を除去する装置であり、筐体の一例としてのケーシング2と、混合物をケーシング2内に導入する材料導入部材3と、粉塵が除去された粉粒体を受ける材料排出部材4とを備えている。
【0030】
ケーシング2は、下側が開放された略ボックス形状に形成されており、その上壁には、材料供給口15、および、3つの除電針挿通穴16が貫通形成されている。
材料供給口15は、ケーシング2の左側において、平面視略円形状に形成されている。
各除電針挿通穴16は、平面視において、材料供給口15の周囲を囲むように、互いに約120°の間隔を隔てて配置されている。
【0031】
また、ケーシング2内には、混合物の輸送を案内する輸送部材5、第1送風手段の一例としての第1空気導入口8、衝突部材6、排気部10、可動壁7、第2送風手段の一例としての第2空気導入口9、および、3つの除電装置の一例としての除電針41が、設けられている。
輸送部材5は、ケーシング2内の左側に配置され、左側が開放された略U字形状に形成されている。また、輸送部材5の上端部は、ケーシング2の左側内面にねじ止めされ、輸送部材5の下端部は、材料排出部材4の左側内面にねじ止めされている。また、輸送部材5の前後方向長さは、ケーシング2の内側空間の前後方向長さとほぼ同じ長さに形成されており、その後端部は、ケーシング2および材料排出部材4の後側内面に当接され、その前端部は、ケーシング2および材料排出部材4の前側内面に当接されている。
【0032】
また、輸送部材5は、第1案内部材の一例としての第1デッキ11、第2案内部材の一例としての第2デッキ12、垂直部13、固定部14を備えている。
第1デッキ11は、輸送部材5の上端部において、左端部に対して右端部が下方に配置されるように傾斜して設けられている。
また、第1デッキ11は、図2に示すように、略矩形平板状に形成され、その上端部には、複数のパンチ穴20が形成され、その下端部には、第1通風口21が形成されている。
【0033】
各パンチ穴20は、丸穴であり、前後方向および上下方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。
第1通風口21は、第1デッキ11の前後方向ほぼ全てにわたって、略矩形状に形成されている。また、第1通風口21内には、前後1対の支持板23と、3枚の第1気流制御部の一例としての気流偏向板22とが設けられている。
【0034】
両支持板23は、第1通風口21の前後方向両端縁において、第1デッキ11から連続して、下方に向かって延びる側面視略矩形状に形成されている。
各気流偏向板22は、第1通風口21の前後方向長さとほぼ同じ前後方向長さに形成されている。
また、各気流偏向板22は、それぞれ、前後方向に延びる略矩形状の偏向部24と、偏向部24の前後方向両端縁から下方に向かって延びる側面視略矩形状の被支持部25とを備えている。
【0035】
また、各気流偏向板22は、それぞれ、被支持部25が支持板23にねじ止めされることにより、右方に向かうに従って下方に向かって傾斜するように、第1デッキ11に固定されている(図1参照。)。
これにより、各気流偏向板22は、各偏向部24が互いに略平行になるように、上下方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。詳しくは、各気流偏向板22は、上端部(輸送方向上流側端部)が第1通風口21を閉鎖し、下端部(輸送方向下流側端部)が第1通風口21を開放するように、傾斜状に配置されている。また、各気流偏向板22は、上方から投影したときに、第1通風口21を完全に被覆している。
【0036】
なお、各気流偏向板22は、常には、第1デッキ11に対して相対回転不能にねじ止めされているが、ねじを緩めることによって第1デッキ11に対して揺動させて、気流の向きを調節することができる。
第2デッキ12は、図1に示すように、第1デッキ11の下端部から連続して第1デッキ11の下方に配置されており、第1デッキ11よりも小さな斜度(水平方向に対して鋭角側の傾斜角度)で、左端部に対して右端部が下方に配置されるように傾斜して設けられている。
【0037】
また、第2デッキ12は、図3に示すように、略矩形平板状に形成されている。また、第2デッキ12には、第2通風口26が形成されている。
第2通風口26は、第2デッキ12の前後方向ほぼ全てにわたって、略矩形状に形成されている。また、第2通風口26内には、第2気流制御部の一例としてのパンチングメタル27が設けられている。
【0038】
パンチングメタル27は、前後方向両端部が上方に向かって屈曲された略矩形平板状に形成されている。また、パンチングメタル27の前後方向長さおよび上下方向長さは、第2通風口26の前後方向長さおよび上下方向長さとほぼ同じ長さに形成されている。
また、パンチングメタル27には、略正六角形のパンチ穴28が無数に形成されている。
【0039】
各パンチ穴28は、粉粒体が通過しないような大きさに形成され、互いに間隔を隔てて、千鳥状に配置されている。
そして、パンチングメタル27は、前後方向両端部がねじ止めされることによって、第2通風口26をすべて被覆するように、第2デッキ12に固定されている。
垂直部13は、図1に示すように、第2デッキ12の下端部から連続して第2デッキ12の下方に配置されており、上下方向(鉛直方向)に沿って設けられている。垂直部13は、開口のない平板形状に形成されている。
【0040】
固定部14は、垂直部13の下端部から連続して垂直部13の下方に配置されており、右端部に対して左端部が下方に配置されるように傾斜して設けられている。また、固定部14の左端部は、材料排出部材4の左側内面にねじ止めされている。
第1空気導入口8は、正面視において、輸送部材5、ケーシング2の左壁、および、材料排出部材4の左壁によって区画される領域内に配置されている。すなわち、第1空気導入口8は、第1デッキ11および第2デッキ12の左斜め下方に配置されている。また、第1空気導入口8は、ケーシング2の後壁を貫通するように、正面視円形状に形成されている。第1空気導入口8には、ケーシング2内に空気を送り込むためのブロワー(図示せず)が接続されている。
【0041】
衝突部材6は、左斜め下方に向かって延びる平板であり、第1デッキ11に対して間隔を隔てて対向配置されるように、輸送部材5の上方に配置されている。
衝突部材6の上端部は、材料供給口15の右端縁の下方において、ケーシング2の上壁に固定されている。また、衝突部材6の下端部は、右斜め下方に向かって屈曲されており、第1デッキ11の第1通風口21と左右方向に対向配置されている。
【0042】
排気部10は、第2デッキ12に対して間隔を隔てて対向配置されるように、ケーシング2の右側上方に配置されている。
また、排気部10は、排気口31、排気ダクト32、および、複数の規制部材の一例としてのフィン33を備えている。
排気口31は、ケーシング2の右側上方において、ケーシング2の後壁を貫通するように、正面視円形状に形成されている。排気口31には、排気管(図示せず)を介して集塵部材(図示せず)が接続されている。
【0043】
排気ダクト32は、断面視略L字形状に形成されている。詳しくは、排気ダクト32は、上下方向に沿って延びる垂直部分、垂直部分の下端部に連続して右斜め下方に向かって延びる傾斜部分、および、傾斜部分の下端部から連続して右方に向かって延びる水平部分から形成されている。
また、排気ダクト32の上端部は、ケーシング2の上側内面にねじ止めされており、排気ダクト32の右端部は、ケーシング2の右側内面にねじ止めされている。これにより、排気ダクト32は、ケーシング2の上壁、および、ケーシング2の右壁とともに、排気口31の周囲を囲むように設けられている。
【0044】
また、排気ダクト32の前後方向長さは、ケーシング2の内側空間の前後方向長さとほぼ同じ長さに形成されている。また、排気ダクト32の垂直部分および傾斜部分には、第3通風口34が形成されている。
第3通風口34は、排気ダクト32の垂直部分および傾斜部分において、その前後方向および上下方向ほぼすべてにわたるような大きさで貫通形成されている。
【0045】
フィン33は、前後方向に沿って延びる屈曲板であり、左端部が上方に向かって屈曲する断面視略鉤形状に形成されている。
また、各フィン33は、上下方向に互いに間隔を隔てて並列配置されるように、排気ダクト32の左端部に設けられている。各フィン33の右端部は、排気ダクト32の左端部に固定されている。各フィン33の左端部は、第2通風口26から第3通風口34へ向かう方向において第3通風口34をほぼすべて被覆するように、第2通風口26と第3通風口34との間に配置されている。
【0046】
可動壁7は、壁部材35、および、上下1対の支持軸36を備えている。
壁部材35は、上下方向に沿って、排気ダクト32の下端部から材料排出部材4の上端部まで延びる平板である。また、壁部材35は、輸送部材5の垂直部13と左右方向において対向している。また、壁部材35の上端部は、排気ダクト32の下端部に摺動自在に当接している。壁部材35は、輸送部材5の垂直部13とともに、粉粒体の自重落下を許容する自重落下部を構成する。
【0047】
支持軸36は、その外周面にねじ山が形成されており、左右方向に沿って延びている。また、支持軸36の左端部は、壁部材35の右端面に、座金37を介してナット38で固定されている。また、支持軸36の右端部は、ケーシング2の右壁を貫通するように、ケーシング2の右壁にナット39で固定されている。
これにより、可動壁7は、常には、ケーシング2に対して固定されるとともに、支持軸36の右端部を固定しているナット39を緩めることにより、壁部材35を左右方向にスライドさせることができる。壁部材35は、上下方向に沿った姿勢を維持しながらスライドすることにより、垂直部13との間に形成される自重落下部の開口断面積を均一に変化させる。
【0048】
なお、可動壁7の壁部材35は、正面視において、第2空気導入口9の左端縁よりも左側、かつ、垂直部13の右端縁よりも右側の範囲において、スライドする。
第2空気導入口9は、正面視において排気ダクト32の下方、かつ、可動壁7の壁部材35よりも右方に配置されるように、ケーシング2の後側内面に、正面視略円形状に貫通形成されている。第2空気導入口9には、第1空気導入口8のブロワー(図示せず)とは別に、ケーシング2内に空気を送り込むためのブロワー(図示せず)が接続されている。各ブロワー(図示せず)は、互いに独立して制御されている。これにより、第2空気導入口9からの送風量と、第1空気導入口8からの送風量とは、互いに独立して制御される。
【0049】
各除電針41は、金属などの導電性材料から針状に形成されており、それぞれ、各除電針挿通穴16に挿通されている。また、左側の除電針41の先端は、第1デッキ11の上端の上方にわずかに間隔を隔てて対向配置され、右側の除電針41の先端は、第2デッキ12の上方にわずかに間隔を隔てて対向配置されている。なお、除電針41の代わりにイオン風を吹き込んでもよい。
【0050】
材料導入部材3は、材料供給口15の周縁部から上方に向かって延びる略円筒形状に形成されている。材料導入部材3には、粉粒体と粉塵との混合物が気力輸送される。
材料排出部材4は、ケーシング2の下端部から連続して、ケーシング2の下方をすべて被覆するように設けられている。また、材料排出部材4は、正面視略台形状に形成され、下方に向かうに従って開口断面積が小さくなるように、その左右両側壁が傾斜している。
【0051】
以下、洗浄機1の動作を説明する。
まず、洗浄機1を用いて粉粒体を洗浄するには、第1空気導入口8および第2空気導入口9からケーシング2内に空気を送り込み、ケーシング2内に気流を発生させる。
第1空気導入口8から送り込まれた空気は、輸送部材5、ケーシング2の左壁、ケーシング2の前壁、ケーシング2の後壁、および、材料排出部材4の左壁によって区画された空間に導入され、第1通風口21および第2通風口26から吹き出す。すなわち第1空気導入口8は、第1通風口21および第2通風口26に向かう気流を発生させている。
【0052】
第1通風口21から吹き出す空気は、気流偏向板22によって右方に向かうに従って下方に向かうように偏向される。第1通風口21の右側には、衝突部材6の下端部が対向配置されているので、第1通風口21から吹き出す空気は、衝突部材6の下端部と干渉する。すなわち、気流偏向板22は、第1通風口21からの気流を衝突部材6に向かうように制御している。
【0053】
一方、第2通風口26から吹き出す空気は、パンチングメタル27のパンチ穴28を通過して、上方斜め右方の排気部10に向かって吹き上げる。すなわち、パンチングメタル27は、第2通風口26からの気流を排気部10に向かうように制御している。
また、第2空気導入口9から送り込まれた空気は、壁部材35、排気ダクト32の水平部分、ケーシング2の右壁、ケーシング2の前壁、および、ケーシング2の後壁で区画された空間に導入され、壁部材35の下方を回りこんで、垂直部13と壁部材35との間を下方から通過する。すなわち、第2空気導入口9は、垂直部13と壁部材35との間を下方から上方に向かって吹き上げる気流を発生させている。
【0054】
そして、第2通風口26から吹き出す空気、および、第2空気導入口9から送り込まれた空気は、各フィン33の間から排気ダクト32に吹き込み、排気口31から外部に排気される。すなわち、排気部10は、第1空気導入口8からの気流を外部に排出している。
ケーシング2内に発生している気流は、第1通風口21から衝突部材6へ向かう気流、第2通風口26から排気部10へ向かう気流、垂直部13と壁部材35との間を下方から上方に向かって通過して排気部10へ向かう気流の3つの気流に大別される。
【0055】
次いで、材料導入部材3を介してケーシング2内に、粉粒体と粉塵との混合物を導入する。
ケーシング2内に導入された混合物は、まず、衝突部材6によって第1デッキ11の上端部に案内される。
すると、混合物は、第1デッキ11の傾斜と、第1通風口21から衝突部材6へ向かう気流とによって、右斜め下方に向かって加速されながら、衝突部材6の下端部に衝突される。これにより、粉粒体に付着している粉塵が物理的に引き剥がされる。
【0056】
そして、衝突部材6に衝突された混合物は、第2デッキ12の上端部に案内される。
すると、混合物は、第2通風口26から排気部10へ向かう気流に晒される。これにより、比較的軽い粉塵と、比較的重い粉粒体とに分離される。
このとき、粉塵の重量に対して粉粒体の重量が格別重い場合には、粉塵のみが、気流によって巻き上げられ、排気部10に向かって運ばれ、外部に排出される。
【0057】
一方、粉塵の重量に対して粉粒体の重量の方が重いものの、粉塵の重量と粉粒体の重量との差が比較的小さい場合には、粉塵とともに粉粒体も、気流によって巻き上げられてしまう場合がある。
この場合には、比較的重い粉粒体よりも、比較的軽い粉塵の方が、気流に追従する。そのため、粉塵は、気流とともにフィン33の上方から回り込んで排気ダクト32内に進入し、排気口31から外部に排出される。一方、粉粒体は、気流に対する追従性が低いため、粉塵のようにフィン33を回り込んで排気ダクト32内に進入することができずに、フィン33に衝突して、下方に落下される。すなわち、フィン33は、粉塵の排気ダクト32内への通過を許容するとともに、粉粒体の排気ダクト32内への通過を規制している。
【0058】
なお、第1デッキ11および第2デッキ12を通過する混合物は、通過中に除電針41の先端に接触する。これにより、粉粒体および粉塵が静電気を帯びている場合には、粉粒体および粉塵の静電気が除去される。
そして、第2デッキ12において粉塵と分離された粉粒体は、垂直部13と可動壁7との間を、上方から下方に向かって自重により落下する。
【0059】
このとき、粉粒体は、垂直部13と壁部材35との間を下方から上方に向かって通過して排気部10へ向かう気流に晒される。すなわち、自重落下部においては、粉粒体の輸送方向と気流とが対向している。
これにより、第2デッキ12において除去できなかった粉塵と、粉粒体とが、分離され、粉粒体の洗浄が完了する。
【0060】
洗浄された粉粒体は、材料排出部材4によって集められ、図示しない材料タンクに収容される。そして、その後、洗浄された粉粒体は、成形加工に用いられる。
なお、上記した実施形態において、輸送部材5、排気ダクト32および可動壁7と、ケーシング2の前壁または後壁との間には、隙間が形成されており、その隙間内には、所定の位置において、気流の通過を規制するシール部材Sが設けられている。
【0061】
シール部材Sは、例えば、金属の薄板から形成されている。また、シール部材Sは、排気ダクト32の水平部分、第2デッキ12の上端部(輸送方向上流側端部)、垂直部13の下端部(輸送方向下流側端部)、固定部14の左右方向略中央、および、壁部材35の下端部に設けられている。
排気ダクト32の水平部分に設けられるシール部材Sは、排気口31を下方から被覆するように、その右端部が、排気ダクト32の右端部と正面視において重なるように配置され、その左端部が、上下方向に投影したときに排気口31の左端部と重なるように配置され、排気ダクト32の水平部分の前後方向両端部に設けられている。
【0062】
第2空気導入口9からの気流は、排気ダクト32の水平部分に設けられるシール部材Sによって遮断される。
第2デッキ12の上端部に設けられるシール部材Sは、第2デッキ12の厚み方向(上方に向かうに従って右方に向かう方向)に沿う正面視略矩形状に形成され、第2デッキ12の前後方向両端部に設けられている。
【0063】
垂直部13の下端部に設けられるシール部材Sは、垂直部13の厚み方向(左右方向)に沿う正面視略矩形状に形成され、垂直部13の前後方向両端部に設けられている。
固定部14の左右方向略中央に設けられるシール部材Sは、固定部14の厚み方向(下方に向かうに従って右方に向かう方向)に沿う正面視略矩形状に形成され、固定部14の前後方向両端部に設けられている。
【0064】
第1空気導入口8からの気流の一部は、第2デッキ12の上端部、垂直部13の下端部、および、固定部14の左右方向略中央に設けられるシール部材Sにより、ケーシング2の前壁または後壁と輸送部材5との間に均一に通過するように、制御される。
壁部材35の下端部に設けられるシール部材Sは、壁部材35の厚み方向(左右方向)に沿って延びる正面視略矩形状に形成され、壁部材35の前後方向両端部に設けられている。
【0065】
第2空気導入口9からの気流の一部は、壁部材35の下端部に設けられるシール部材Sによって、ケーシング2の前壁または後壁と壁部材35との間に均一に通過するように、制御される。
なお、シール部材Sは、上記した以外に、第1デッキ11の左端部とケーシング2の左壁との間、および、壁部材35の上端部と排気ダクト32の下端部との間にも設けられている。これらのシール部材Sも上記したシール部材Sと同様に、隙間を通過する気流を制御している。
【0066】
この洗浄機1によれば、第1空気導入口8から第1デッキ11に向かう気流は、第1デッキ11の気流偏向板22によって、衝突部材6に向かうように制御される。また、第1空気導入口8ら第2デッキ12に向かう気流は、第2デッキ12のパンチングメタル27によって、排気部10に向かうように制御される。
すなわち、第1空気導入口8が気流を発生しているときには、第1デッキ11においては、衝突部材6に向かう気流のみが発生しており、第2デッキ12においては、排気部10に向かう気流のみが発生している。
【0067】
そのため、まず、混合物は、第1デッキ11に案内されるとともに、衝突部材6に向かう気流によって衝突部材6に衝突される。これにより、粉粒体に付着している粉塵が物理的に引き剥がされる。
次いで、第1デッキ11から第2デッキ12に輸送された混合物は、第2デッキ12に案内されるとともに、排気部10に向かう気流に晒される。これにより、比較的軽い粉塵と、比較的重い粉粒体とに分離され、粉塵のみが、気流によって排気部10に向かって運ばれる。
【0068】
その結果、粉粒体と粉塵との混合物から粉塵を効率よく除去することができる。
また、この洗浄機1によれば、第1デッキ11においては、第1通風口21に対向するように衝突部材6が設けられている。そのため、粉粒体を、衝突部材6に向かう気流と第1デッキ11の傾斜とによって加速させることができるとともに、確実に衝突部材6に衝突させることができる。
【0069】
また、第2デッキ12においては、第1デッキ11よりも小さな斜度の傾斜により、粉粒体を、比較的緩やかに輸送しながら、比較的長時間にわたって排気部10に向かう気流に晒すことができる。
そのため、第1デッキ11においては、より効率よく、粉塵を粉粒体から引き剥がすことができ、第2デッキ12においては、より効率よく、粉塵と粉粒体とを分離させることができる。
【0070】
また、この洗浄機1によれば、自重落下部(輸送部材5の垂直部13、可動壁7の壁部材35、および、それらの間)においては、粉粒体は、自重で落下しながら、下方から上方に向かう気流に晒される。
そのため、粉粒体の落下する方向と、除去された粉塵が運ばれる方向とが、逆方向になる。
【0071】
その結果、第2デッキ12において除去できなかった粉塵と、粉粒体とを、より分離させることができる。
また、この洗浄機1によれば、可動壁7をスライドさせることにより、自重落下部の開口断面積を均一に変化させることができる。
そのため、第2デッキ12からの風量を変化させることなく、可動壁7をスライドさせるだけで、開口断面積を通過する気流の単位断面積あたりの風量を、自重落下部すべてにわたって均一に変化させることができる。
【0072】
その結果、より効率のよい分離を達成することができる。
また、この洗浄機1によれば、排気口31は、周囲を排気ダクト32に囲まれており、排気ダクト32には、複数のフィン33が設けられている。
そのため、粉粒体から分離された粉塵は、排気部10へ向かう気流によって、フィン33を上方から回り込んで排気ダクト32に進入し、排気ダクト32から排気口31へ運ばれる。
【0073】
一方、粉粒体は、排気部10へ向かう気流によって排気部10へ向かって運ばれたとしても、フィン33に衝突することにより、排気ダクト32および排気口31に進入することを規制される。
その結果、粉粒体を残存させながら、粉塵のみを排気部10から除去することができる。
【0074】
また、この洗浄機1によれば、第1デッキ11および第2デッキ12に対向するように、除電針41が設けられているので、粉粒体および粉塵が静電気を帯びている場合に、粉粒体および粉塵の静電気を除去することができる。
そのため、粉粒体と粉塵とが静電気によって互いに吸着されている場合であっても、粉塵を、粉粒体から容易に引き剥がすことができる。
【0075】
また、この洗浄機1によれば、第1空気導入口8および第2空気導入口9は、それぞれ独立して、送風量を制御される。
そのため、粉粒体や粉塵の種類に応じて、容易に気流を制御することができる。
また、この洗浄機1によれば、ケーシング2の前壁または後壁と、第1デッキ11、第2デッキ12、排気ダクト32、垂直部13および壁部材35との間には、第1空気導入口8および第2空気導入口9からの気流を通過させる隙間が形成されており、第1デッキ11、第2デッキ12、排気ダクト32、垂直部13および壁部材35には、隙間に配置されるシール部材Sが設けられている。
【0076】
そして、シール部材Sは、第1空気導入口8および第2空気導入口9から隙間に向かう気流を制御している。
そのため、ケーシング2と排気ダクト32との間のシール部材Sにより、第2空気導入口9から排気ダクト32へ隙間を通って流れる気流を遮断することができる。
また、第1デッキ11、第2デッキ12、垂直部13および壁部材35において、第1デッキ11、第2デッキ12、垂直部13および壁部材35と、ケーシング2との間に、間隔を隔ててシール部材Sが設けられているので、第1デッキ11、第2デッキ12、垂直部13および壁部材35と、ケーシング2との隙間を通過する気流を制御し、隙間、隙間の近辺におけるケーシング2の内面、および、隙間の近辺において各部材により構成される角などに、粉粒体や粉塵が蓄積することを防止することができる。
【0077】
特に、自重落下部においては、垂直部13と壁部材35との間を自重落下する粉塵が、垂直部13および壁部材35と、ケーシング2の前壁または後壁とから構成される角に進入する場合がある。角に進入した粉塵は、垂直部13と壁部材35との間を下方から上方に向かって吹き上げる気流に乗りにくいため、粉粒体と共に落下してしまうことがある。
しかし、垂直部13および壁部材35と、ケーシング2との隙間を通過する気流により、粉塵が角に進入することを防止して、粉塵を、垂直部13と壁部材35との間を下方から上方に向かって吹き上げる気流に乗せることができ、効率よく粉塵を除去することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 洗浄機
2 ケーシング
6 衝突部材
7 可動壁
8 第1空気導入口
9 第2空気導入口
10 排気部
11 第1デッキ
12 第2デッキ
13 垂直部
22 気流偏向板
27 パンチングメタル
31 排気口
32 排気ダクト
33 フィン
41 除電針
S シール部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体と粉塵との混合物を輸送しながら、前記混合物から前記粉塵を除去する粉粒体洗浄装置であって、
前記混合物の輸送を案内する第1案内部材、
前記第1案内部材に連続して前記混合物の輸送方向下流側に設けられ、前記混合物の輸送を案内する第2案内部材、
前記第1案内部材に対して対向配置され、前記混合物が衝突される衝突部材、
前記第1案内部材に対して前記衝突部材の反対側において対向配置され、前記第1案内部材および前記第2案内部材に向かう気流を発生させる第1送風手段、および、
前記第2案内部材に対して前記第1送風手段の反対側において対向配置され、前記第1送風手段からの気流を外部に排出する排気部を備え、
前記第1案内部材は、前記第1送風手段からの気流を、前記衝突部材に向かうように制御する第1気流制御部を備え、
前記第2案内部材は、前記第1送風手段の気流を、前記排気部に向かうように制御する第2気流制御部を備えていることを特徴とする、粉粒体洗浄装置。
【請求項2】
前記第1案内部材は、前記輸送方向上流側端部に対して前記輸送方向下流側端部が下方に配置されるように傾斜しており、
前記第2案内部材は、前記第1案内部材よりも小さな斜度で、前記輸送方向上流側端部に対して前記輸送方向下流側端部が下方に配置されるように傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載の粉粒体洗浄装置。
【請求項3】
前記第2案内部材に連続して前記輸送方向下流側に設けられ、前記粉粒体の自重落下を許容する自重落下部、および、
前記粉粒体の自重落下方向と対向する方向に向かう気流を発生させる第2送風手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の粉粒体洗浄装置。
【請求項4】
前記自重落下部は、前記自重落下方向と直交する方向にスライド自在に設けられ、前記自重落下部の開口断面積を均一に変化させる可動壁を備えることを特徴とする、請求項3に記載の粉粒体洗浄装置。
【請求項5】
前記排気部は、
排気口、
前記排気口の周囲を囲むように設けられる排気ダクト、および、
前記排気ダクトに設けられ、前記粉塵の通過を許容するとともに、前記粉粒体の通過を規制する規制部材を備えることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の粉粒体洗浄装置。
【請求項6】
前記混合物の静電気を除去する除電装置を備えることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の粉粒体洗浄装置。
【請求項7】
前記第1送風手段および前記第2送風手段は、それぞれ独立して、送風量を制御されることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の粉粒体洗浄装置。
【請求項8】
前記第1案内部材、前記第2案内部材、前記第1送風手段、前記第2送風手段、前記排気ダクト、および、前記自重落下部を収容する筐体を備え、
前記筐体と、前記第1案内部材、前記第2案内部材、前記排気ダクト、および、前記自重落下部との間には、前記第1送風手段および前記第2送風手段からの気流を通過させる隙間が形成されており、
前記第1案内部材、前記第2案内部材、前記排気ダクト、および、前記自重落下部には、前記隙間に配置されるシール部材が、任意の位置において設けられ、
前記シール部材は、前記第1送風手段および前記第2送風手段から前記隙間に向かう気流を制御することを特徴とする、請求項5ないし7のいずれかに記載の粉粒体洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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