説明

粘着剤組成物およびこれを用いた粘着シート

【課題】柔軟性および粘着性を満足する粘着剤組成物及びこれを用いた粘着シートを提供する。
【解決手段】(A)活性水素含有基を有し、質量平均分子量が800〜20000である(メタ)アクリル系樹脂に(B)前記活性水素含有基と反応する官能基を有し、その官能基当量が200〜1500g/eqである(メタ)アクリル系架橋剤を含有させる粘着剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物およびこれを用いた粘着シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器の製造工程において、アクリル系粘着剤組成物からなる粘着シートが部品の仮固定等に用いられている。近年、電子機器の高機能化に伴い、粘着シートに対する要求は厳しい。そこで、熱伝導剤、難燃剤、導電剤等のフィラーを粘着剤組成物中に多量に配合させることにより、熱伝導性や難燃性を付与させる技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、粘着剤組成物にフィラーを多量に配合すると、粘着剤組成物の柔軟性が低下する。このため、フィラーを配合した粘着剤組成物を用いた粘着シートは凹凸のある表面に貼り付けることが困難である。その結果、粘着シートの粘着性を維持することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−105295号公報
【特許文献2】特開2004−217833号公報
【特許文献3】特開2001−279196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術の有していた課題を解決して、粘着性を維持しつつ柔軟性に優れる粘着剤組成物およびこれを用いた粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の(メタ)アクリル系樹脂と特定の(メタ)アクリル系架橋剤とからなる粘着剤組成物を使用することが極めて有効であることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0006】
すなわち、本発明は以下の粘着剤組成物及びこれを用いた粘着シートを提供するものである。
(1)(A)活性水素含有基を有し、質量平均分子量が1000〜20000である(メタ)アクリル系樹脂に(B)前記活性水素含有基と反応する官能基を有し、その官能基当量が200〜1500g/eqである(メタ)アクリル系架橋剤を含有させることを特徴とする粘着剤組成物。
(2)(C)活性水素含有基を有し、質量平均分子量が20万〜200万である(メタ)アクリル系樹脂をさらに含有することを特徴とする(1)に記載の粘着剤組成物。
(3)(D)フィラーを全樹脂成分に対する体積分率で50〜80%含有させることを特徴とする(1)または(2)に記載の粘着剤組成物。
(4)前記(A)成分の活性水素当量が100〜1000g/eqであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
(5)前記(C)成分の活性水素当量が3000〜30000g/eqであることを特徴とする(4)に記載の粘着剤組成物。
(6)(1)〜(5)の何れかに記載の粘着剤組成物をシート状若しくはフィルム状に成形した粘着シート。
(7)JIS P8113に準拠して測定した引張破断伸び率が30%以上であることを特徴とする(6)に記載の粘着シート。
【発明の効果】
【0007】
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系樹脂を相溶性のある(メタ)アクリル系架橋剤により架橋させているので、粘着性を維持しつつ柔軟性に優れる。また、本発明の粘着剤組成物を用いた粘着シートは粘着性を維持しつつ柔軟性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について具体的に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
【0009】
本発明の粘着剤組成物は、(A)活性水素含有基を有し、かつ、質量平均分子量が1000〜20000である(メタ)アクリル系樹脂と、(B)前記(メタ)アクリル系樹脂と反応する官能基を有し、その官能基当量が200〜1500g/eqであるアクリル系架橋剤とを含有する。
本発明において、質量平均分子量の小さい(A)成分は、官能基当量の高い(B)成分により架橋される。したがって、本発明の粘着剤組成物は(A)成分特有の柔軟性を損なうことなく粘着性を維持することができる。すなわち、本発明の粘着剤組成物は粘着性を維持しつつ柔軟性に優れる。
以下に、各成分について詳述する。
【0010】
[A成分]
本発明における(A)成分としては、具体的には、活性水素含有基を有する(メタ)アクリル系モノマーを単独で重合させた単独重合体、もしくは前記活性水素含有基を有する(メタ)アクリル系モノマーと活性水素含有基を有しない(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体であることが好ましい。なお、本発明において、(メタ)アクリル系とは、アクリル系又はメタクリル系を意味する。
【0011】
(A)成分の活性水素含有基としては、具体的には、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、チオール基、シアノ基、スルホン酸基、リン酸基、第4級アンモニウム(塩)基等が挙げられる。
【0012】
カルボキシル基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸またはこれらの単量体から誘導される官能性単量体等が挙げられる。尚、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】
水酸基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラクジル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸カプロラクトン、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール等が挙げられる。尚、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
アミド基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル−p−スチレンスルホンアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。尚、これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】
チオール基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、メタ)アクリルチオカルボン酸、2−メルカプトエチル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
シアノ基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
スルホン酸基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピル等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】
リン酸基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェイト、トリスアクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
第4級アンモニウム(塩)基を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート4級化物、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
本発明における(A)成分としては、カルボキシル基、水酸基を含有する(メタ)アクリル系モノマーがさらに好ましく、カルボキシル基を含有する(メタ)アクリル系モノマーが特に好ましい。
【0021】
(A)成分において、活性水素含有基を有する(メタ)アクリル系モノマーと共重合体を形成しうる活性水素含有基を有しない(メタ)アクリル系モノマーとしては、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられる。この中でも、凝集力及び粘着力の点からアルキル基の炭素数が2〜8の範囲の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。なお、前記共重合体の配合比は質量比で10:90〜2.5:97.5の範囲であることが好ましい。
【0022】
本発明の(A)成分としては、本発明の目的を損なわない範囲で上記の成分の他に任意の単量体成分を加えて共重合させてもよい。任意の単量体成分としては、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
【0023】
本発明の(A)成分は、上記の単量体成分をラジカル共重合させることによって得ることができる。本発明における(A)成分の共重合法としては、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、光重合法など通常用いられている公知の共重合法の中から任意に選ぶことができる。
【0024】
本発明において、(A)成分の質量平均分子量は1000〜20000であることが好ましく、3000〜15000であることがより好ましい。(A)成分の質量平均分子量が小さすぎると、柔軟性が高くなるため所望の凝集力を確保することができない。一方、質量平均分子量が大きすぎると、後述の(B)成分との架橋反応により粘着剤組成物が硬くなるため、所望の柔軟性を得ることができない。なお、本発明における質量平均分子量とは、テトラヒドロフラン(以下、THFという)を溶媒としてGPC分析を行った場合のポリスチレン換算の質量平均分子量をいう。
【0025】
また、(A)成分のガラス転移温度としては、−70℃〜−10℃であることが好ましく、−60〜−25℃であることがより好ましい。ガラス転移温度が低すぎると、耐熱性が低下する。一方で、ガラス転移温度が高すぎると、常温での柔軟性の低下により常温での表面追従性が低下するため、粘着剤組成物の粘着力が低下する。なお、本発明におけるガラス転移温度は示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter)や動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値温度をいう。
【0026】
(A)成分の活性水素当量は100〜1000g/eqであることが好ましく、200〜800g/eqであることがより好ましい。(A)成分の活性水素当量が多すぎると、十分に架橋構造を形成することができないため凝集力が低下する。一方、(A)成分の活性水素当量が少なすぎると、架橋密度が高くなるため柔軟性が低下する。なお、本発明における活性水素当量とは、活性水素1当量当りの分子量のことであり、その酸価(もしくは水酸基価)を用いて、活性水素当量=56110/酸価(もしくは水酸基価)から算出される。
【0027】
なお、本発明における活性水素を有する基の例としては、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性官能基や、水酸基、アミノ基、アミド基等の塩基性官能基が挙げられる。本発明における酸価とは、JIS
K 0070で規定されている試料1g中の遊離酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数のことである。本発明における水酸基価とは、JIS K 1557で規定されている試料1g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのmg数のことである。
【0028】
[B成分]
本発明において、(B)成分は(A)成分の架橋剤として働く。(B)成分に(メタ)アクリル系架橋剤を用いることにより、(A)成分との相溶性が向上する。このため、(A)成分特有の柔軟性を維持することができる。その結果、本発明の粘着剤組成物は柔軟性に優れる。また、(A)成分と(B)成分との架橋反応により、得られる粘着剤組成物の凝集力が向上する。その結果、粘着剤組成物の粘着性が向上する。
【0029】
本発明における(B)成分としては、活性水素含有基と反応する官能基を有し、その官能基当量が200〜1500g/eqである(メタ)アクリル系架橋剤であることが好ましい。(B)成分の活性水素含有基と反応する官能基としては、エポキシ基、イソシアネート基、カルボジイミド基等が挙げられる。この中でも、エポキシ基が特に好ましい。
【0030】
(B)成分の(メタ)アクリル系架橋剤としては、特に限定されないが、オールアクリル、アクリレート/スチレン等のアクリル系重合体であることが好ましい。
【0031】
(B)成分の官能基当量としては、200〜1500g/eqであることが好ましい。官能基当量が小さすぎると架橋点間距離を長く取ることができないため、粘着剤組成物の柔軟性が低下する。一方、官能基当量が大きすぎると架橋密度が低下するため、所望の凝集力および耐熱性を得ることができない。なお、本発明における官能基当量とは、分子量を官能基数で除した値を意味し、例えばエポキシ当量やイソシアネート当量などで表される。
【0032】
(B)成分の配合量としては、前記(A)成分100質量部に対して、または後述する(C)成分を併用している場合(A)成分と(C)成分の合計配合量100質量部に対して0.5〜100質量部であることが好ましい。凝集力と柔軟性との観点から、(B)成分の配合量は5〜80質量部の範囲であることがさらに好ましい。配合量が少なすぎると、粘着剤組成物の凝集力を確保することができない。配合量が多すぎると、粘着剤組成物の柔軟性が低下する。なお、上記を満たす(B)成分であれば単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
(B)成分のガラス転移温度は、−70℃〜70℃の範囲内であることが好ましい。ガラス転移温度が低すぎると、耐熱性が低下する。一方で、ガラス転移温度が高すぎると、室温における粘着力が低下する。
【0034】
(B)成分の質量平均分子量は、1000〜20000であることが好ましく、1000〜12000であることがより好ましい。質量平均分子量が低すぎると、耐熱性が低下する。一方で、質量平均分子量が高すぎると、粘着力が低下する。
【0035】
(B)成分としては、本発明の目的を損なわない範囲で従来公知の他の架橋剤を副架橋剤として併用してもよい。副架橋剤としては、具体的には、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤等が挙げられる。これらの架橋剤は、(B)成分に対して10質量%〜50質量%の範囲内で配合することが好ましい。
【0036】
[C成分]
本発明において、(C)成分として活性水素含有基を有し、質量平均分子量が20万〜200万である(メタ)アクリル系樹脂をさらに配合することが好ましい。(C)成分をさらに配合させることにより、粘着剤組成物の凝集力の低下を防ぐとともに靭性を維持することができる。
【0037】
本発明における(C)成分の活性水素含有基としては、上記(A)成分の活性水素含有基と同様の活性水素含有基が挙げられる。また、本発明における(C)成分としては、上記(A)成分と同様の共重合体が挙げられる。(C)成分の共重合体は、前記(A)成分と同様にして、公知の重合法により得ることができる。
また、相溶性の点から(A)および(C)成分を構成する単量体中のアルキル鎖は同じものであることが好ましい。
【0038】
(C)成分の質量平均分子量は20万〜200万であることが好ましく、25万〜190万であることがより好ましい。(C)成分の質量平均分子量が小さすぎると、架橋点が少ないため凝集力が不足し粘着剤組成物の粘着性を維持することができない。一方、質量平均分子量が大きすぎると、粘着剤組成物の柔軟性が低下する。このため、粘着剤組成物の粘着力が低下する。
【0039】
また、(C)成分のガラス転移温度としては、前記(A)成分と同様に−70℃〜−10℃であることが好ましい。ガラス転移温度が低すぎると、耐熱性が低下する。一方で、ガラス転移温度が高すぎると、粘着剤組成物の粘着力が低下する。
【0040】
本発明において、(C)成分の活性水素当量は3000〜30000であることが好ましく、3500〜18500であることがより好ましい。(C)成分の活性水素当量が少なすぎると、(B)成分と(C)成分の架橋が進行する結果、(A)成分の架橋が阻害され粘着剤としての凝集力が不足することになる。一方で、(C)成分の活性水素当量が多すぎると、(B)成分と十分に架橋することができず、凝集力が低下し、所望の粘着力を得ることが困難となる。
【0041】
本発明において、(A)成分と(C)成分との配合比は95:5〜30:70の範囲であることが好ましい。(C)成分の配合比が前記範囲より少ない場合、粘着剤組成物の靭性が低下するために粘着剤はもろくなる。また、(C)成分の配合比が前記範囲より多い場合、粘着剤組成物の柔軟性を確保することができないため、粘着力が低下する。
【0042】
本発明において、(A)成分および(C)成分のそれぞれの活性水素当量が上記の好ましい範囲である場合、(A)成分は(C)成分と比較して低分子量であり、かつ活性水素当量が高い。このため、(A)成分および(B)成分からなる粘着剤組成物に比べて靭性および形態安定性に優れる。
【0043】
[D成分]
本発明における粘着剤組成物は、(D)成分としてフィラーを含有することが好ましい。本発明における(D)成分としては、従来公知のフィラーであれば特に制限されず、各種用途に応じて適宜選択して使用することができる。(D)成分のフィラーとしては、例えば、熱伝導剤、難燃剤、発泡剤、導電剤、磁性剤、抗菌剤等が挙げられる。なお、前記フィラーは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】
熱伝導剤としては、具体的には、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化棚素、窒化珪素、マイカ、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、銀、銅、アルミニウム、炭化珪素、ダイヤモンド粉末、グラファイト、炭素繊維等が挙げられる。これらの成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0045】
難燃剤としてはリン酸エステル化合物、縮合リン酸エステル化合物、リン酸アミド系化合物、メラミンリン酸塩、ホスファゼン化合物、表面被覆型赤リン等のリン化合物、グアニジン化合物、トリアジン化合物等の窒素化合物、シリコーン化合物、さらに水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物、スズ酸亜鉛、ジルコニウム化合物等が挙げられる。これらの難燃剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。これらの難燃剤のうち、水酸化アルミニウムなど金属水酸化物は前記熱伝導剤としても用いることもできる。この場合、難燃性と熱伝導性とを同時に満足する粘着剤組成物を得ることができる。
【0046】
発泡剤としては、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類等の無機系発泡剤;トリクロロモノフルオロメタンやジクロロモノフルオロメタン如き塩フッ化アルカン、アゾビスイソブチロニトリルやアゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレートの如きアゾ系化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジドやジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)如きヒドラジン系化合物、p−トルイレンスルホニルセミカルバジドや4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)如きセミカルバジド系化合物、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾール如きトリアゾール系化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンやN,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド如きN−ニトロソ系化合物等の有機系発泡剤、弾性を有する殻内に所定の温度まで加熱することにより容易にガス化して膨張する物質(気化物質)を内包させたマイクロカプセル型の発泡剤等が挙げられる。これらの成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0047】
導電剤としては、例えば、銀、銀合金、金、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、錫、錫合金などの導電性金属、酸化インジウム、五酸化アンチモン、アルミン酸亜鉛、アンチモン酸亜鉛等の導電性無機酸化物、アルミナ、ガラスなどの無機絶縁体や、ポリエチレン、ポリスチレンなどの有機高分子化合物などの表面を導電性物質でコートしたもの、ポリアニリンやポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子、さらにカーボン、グラファイト等の他に、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル等が挙げられる。これらの成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0048】
磁性剤としては、例えば、ヘマタイト、鉄粉、マグネタイト、フェライト等が挙げられる。これらの成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0049】
抗菌剤としては、銀、亜鉛、銅、チタン、モリブデン等の金属;これらの金属イオンをシリカ、ゼオライト、合成ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛カルシウム、セラミック、アルミナシリコン、チタンゼオライト、アパタイト、炭酸カルシウム等の無機質微粒子に担持させたもの;ゾルーゲル法により無機化合物粒子の表面を他の無機酸化物、複合酸化物等により積層または被覆等したもの等の無機系抗菌剤、イソチオシアン酸アリル、ポリオキシアルキレントリアルキルアンモニウム、塩化べンザルコニウム、へキサメチレンビグアニド塩酸塩、有機シリコーン第4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム塩類、フェニルアミド系化合物、ビグアニド系化合物、スルホイソフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、安息香酸、安息香酸塩類、サリチル酸、サリチル酸塩類、フェノール、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩類、パラオキシ安息香酸エステル(パラベン)、ポリリジンまたはポリリジン塩、アンモニウム塩基、ホスホニウム塩基、スルホニウム塩基、フェニルアミド基、ビグアニド基等の抗菌活性基を主鎖または側鎖に有する高分子化合物等の有機系抗菌剤が挙げられる。これらの成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0050】
本発明において、(D)成分の全樹脂成分に対する体積分率は50〜80体積%であることが好ましく、50〜60体積%であることがより好ましい。体積分率が低すぎると、目的とする機能を発現することができない。一方で、体積分率が高すぎると粘着剤の粘度が上昇するため、シート状に成形することができない。
【0051】
(D)成分の形状としては、形状、擬球状、平板状、針状等が挙げられる。これらの中でも、柔軟性および粘着性の観点から、平板状や針状に比べてアスペクト比の低い球状または擬球状が好ましい。
【0052】
さらに、(D)成分が球状または擬球状である場合、(D)成分としては平均粒子径の異なる2種以上のフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。平均粒子径の異なるものを数種類組み合わせることにより、粘着剤組成物の粘度を低下させることができる。また、同じ平均粒子径のフィラーを組み合わせる場合に比べて、フィラーを高充填することができる。(D)成分の平均粒子径としては、具体的には、(D1)平均粒子径が10〜50μm、(D2)平均粒子径0.01〜5μmのものを70:30〜50:50の範囲で組み合わせることが好ましい。(D1)成分が上記範囲より多い場合には、粘着剤組成物の平滑性を維持することができない。(D1)成分が上記範囲より少ない場合には、(D)成分同士の接触頻度が低下し、機能性が低下する。尚、(D1)および(D2)成分としては、先に(D)成分で挙げたものを使用することができる。上記平均粒子径を満足する限りにおいては、(D1)、(D2)成分ともに2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。
【0053】
本発明における(D)成分としては、無処理のままでも表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、たとえば、脂肪酸処理、リン酸処理、チタネート処理、シランカップリング剤による処理などがあげられる。
【0054】
また、本発明の目的を損なわない範囲で粘着付与樹脂を添加することができる。粘着付与樹脂としては、例えば、テルペン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。粘着付与樹脂を用いることにより、所望の特性を有する粘着剤を得ることができるとともに、粘着剤としての凝集力が更に高められる。
【0055】
粘着付与樹脂の配合量は、(A)成分100質量部または(C)成分を併用している場合には(A)成分と(C)成分の合計配合量100質量部に対して、5〜150質量部であることが好ましい。粘着力向上と靱性低下防止の観点から、配合量は10〜120質量部であることがさらに好ましい。
【0056】
本発明において、(A)成分の質量平均分子量は小さいため、(A)成分は(D)成分の粒子間に効率よく入り込むことができる。その結果、本発明の粘着剤組成物は流動性および極性が高い。また、本発明の粘着剤組成物は柔軟性に優れる。
【0057】
次に、本発明の粘着シートについて説明する。
本発明の粘着シートは、基材の少なくとも一面に上記の粘着剤組成物を架橋して形成される粘着剤層を有する。以下、基材および粘着剤層について説明する。
【0058】
本発明における基材としては、粘着剤層を支持する部材であれば特に限定されず、公知の基材を適宜用いることができる。本発明における基材の材料としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、セロハン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンスルフイド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリアミド、若しくはポリスルホン等の合成樹脂、金属等が挙げられる。尚、基材は透明であっても着色せしめたものであってもよく、従来公知の添加剤が含有されていてもよい。また、基材の表面は平滑であってもマット状に加工されているものであってもよく、従来公知の表面処理が施されていてもよい。
【0059】
基材の厚さは特に制限されないが、4〜250μm程度の薄膜状ないし薄板状の形状であればよい。
【0060】
本発明における粘着剤層とは、上記粘着剤組成物を用いて前記基材の少なくとも一方の表面を被覆する層をいう。
【0061】
粘着剤層の厚さはその使用目的に応じ適宜選択されるものであるが、一般に10〜150μmとすることが好ましい。厚みが少ない場合には、被着体に対する充分な粘着力が得られない。厚みが多い場合には乾燥不良を起こすおそれがある。被着体に対する粘着力と乾燥不良とを防止する点から、粘着剤層の厚さは20〜120μmとすることがより好ましい。
【0062】
次に本発明の粘着シートの製造方法について説明する。
まず、前記(A)及び(B)成分、所望により(C)成分や(D)成分等からなる粘着剤組成物を適当な溶剤に溶解し、或いは分散させて、固形分濃度を30〜90質量%程度の粘着剤層形成塗工液として調製する。この粘着剤層形成塗工液を常法に従って、基材の片面若しくは両面の表面を被覆するように塗布し、これを乾燥する方法により粘着シートを得ることができる。また、基材に代えて離型性を有するフィルムを用いる場合、該フィルム表面に粘着剤層形成塗工液を塗布および乾燥させてフィルム状ないしシート状に形成して粘着剤層のみからなる粘着シートであってもよい。なお、(B)成分は架橋剤であることから、混合後、直ちに粘着剤の架橋反応が進行する。そのため、粘着剤組成物製造後は速やかに塗工等を行うことが好ましい。
【0063】
また、粘着剤層形成塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば、重合反応禁止剤、架橋促進剤、酸化防止剤、安定剤、カップリング剤等を配合してもよい。
【0064】
塗布の方法については特に制限はなく、ワイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコーター、スピンコーター等を用いた従来公知の塗布方法を利用することができる。尚、粘着剤層形成塗工液を塗布する基材や離型性を有するフィルムの面には、必要に応じて予め表面処理を施しておいてもよい。
【0065】
乾燥方法についても特に制限はなく、熱風乾燥、減圧乾燥等の従来公知の乾燥方法を利用することができる。乾燥条件については、粘着剤組成物の種類や塗工液で使用した溶剤の種類、粘着剤層の膜厚等に応じて適宜設定すればよいが、60〜200℃程度の温度で乾燥を行うことが一般的である。
【0066】
本発明の粘着シートは、周知慣用の粘着シートの用途に用いることができる。例えば、電子部品や液晶パネル等の熱伝導性粘着シート、難燃性粘着シート、隙間充填性シート、導電性シート等として好適に用いられる。
【0067】
本発明の粘着シートにおいて、その粘着剤層の引張破断伸び率は30%以上であることが好ましい。引張破断伸びが小さすぎると粘着剤層がもろくなり柔軟性を損なうため、被着体に対する密着性を確保できない。本発明において、引張破断伸び率は50%以上であることが更に好ましく、100%以上であることが特に好ましい。
【0068】
本発明の粘着シートの粘着力としては、180°剥離試験(JIS Z0237に準拠、引張速度300mm/分、23℃)の値で、1.0N/25mm以上であることが好ましく、1.5N/25mm以上であることがさらに好ましく、3.0N/25mm以上であることが特に好ましい。
【実施例】
【0069】
以下、本発明の粘着シートにつき実施例を用いて具体的に説明するが、本発明の粘着シートはこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0070】
(実施例1)
表1に示した各成分を粘度が5000〜30000cps程度になるくらいまでトルエン等既知の有機溶剤を用いて適宜希釈しながら攪拌および混合することにより粘着剤層形成塗工液を調製した。次に、この塗工液を、厚さ100μmの剥離フィルム(シリコーン処理ポリエチレンテレフタレート)の表面に、ベーカー式アプリケータ−を用いて塗布し、80℃で1分、次に100℃で3分乾燥することにより膜厚100μmの粘着層を形成した。この粘着層の前記剥離フィルムとは反対側に厚さ100μmの別の剥離フィルム(シリコーン処理ポリエチレンテレフタレート)を貼着し、40℃で7日間養生することにより粘着シートを作製した。
【0071】
(実施例2〜14および比較例1〜8)
表1に示す各成分を用いて、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
【0072】
表1および表2中の各成分は以下のとおりである。
【0073】
(A)成分
(A−1)
構成モノマー:アクリル酸ブチルおよびアクリル酸、質量平均分子量:3000、活性水素当量:573g/eq(酸価:98mgKOH/g)、ガラス転移温度:−30℃
(A−2)
構成モノマー:アクリル酸メチルおよびアクリル酸、質量平均分子量:10000、活性水素当量:758(酸価:74mgKOH/g)、ガラス転移温度:65℃
(A−3)
構成モノマー:アクリル酸2−エチルヘキシル、質量平均分子量:600、活性水素当量:684(酸価:82mgKOH/g)、ガラス転移温度:−63℃
(A−4)
構成モノマー:アクリル酸ブチル、スチレンおよびアクリル酸、質量平均分子量:14000、活性水素当量:244g/eq(酸価:230mgKOH/g)、ガラス転移温度:133℃
【0074】
(B)成分
(B−1):エポキシ基含有アクリル系架橋剤
エポキシ当量:714g/eq、分子量:2900、ガラス転移温度:−57℃
(B−2):エポキシ基含有アクリル系架橋剤
エポキシ当量:1428g/eq、分子量:3000、ガラス転移温度:−61℃
(B−3):エポキシ基含有アクリル系架橋剤
エポキシ当量:476g/eq、分子量:11000、ガラス転移温度:63℃
(B−4):ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル
エポキシ当量:229g/eq、分子量:360、ガラス転移温度:68℃
(B−5):ポリブタジエンジグリシジルエーテル
エポキシ当量:1570g/eq、分子量:783、ガラス転移温度:82℃
【0075】
(C)成分
(C−1)
構成モノマー:アクリル酸ブチルおよびアクリル酸、質量平均分子量:130万、活性水素当量:7013g/eq(酸価:8mgKOH/g)、ガラス転移温度:−40℃
(C−2)
構成モノマー:アクリル酸ブチルおよびアクリル酸、質量平均分子量:27万、活性水素当量:3740g/eq(酸価:15mgKOH/g)、ガラス転移温度:−20℃
(C−3)
構成モノマー:アクリル酸シクロヘキシル及びアクリル酸、質量平均分子量:185万、活性水素当量:28055g/eq(酸価:2mgKOH/g)、ガラス転移温度:105℃
(C−4)
構成モノマー:アクリル酸ブチルおよびアクリル酸、質量平均分子量:50万、活性水素当量:719g/eq(酸価:78mgKOH/g)、ガラス転移温度:−20℃
【0076】
(D)成分
(D−1)
球状のアルミナ粒子、平均粒子径:20μm
(D−2)
球状のアルミナ粒子、平均粒子径:2μm
(D−3)
球状のアルミナ粒子、平均粒子径:0.2μm
【0077】
(粘着付与樹脂)
テルペンフェノール樹脂、軟化点:150℃
【0078】
製造した粘着テープに対して、下記の評価を行った。得られた実施例1〜11の評価結果を表1に、比較例1〜7の評価結果を表2に示す。
【0079】
評価項目については、以下の方法により評価した。なお、表中「−」は測定不能もしくは評価不能であったことを示す。
【0080】
(1)均一性
粘着剤層形成塗工液の状態を目視にて評価した。分離・沈殿等が見られない場合を合格とし、○と表示した。分離・沈殿等が見られる場合を不合格とし、×と表示した。
(2)粘着力
JIS Z0237の規定に基づき、試験片幅を25mm、被着体をアルミ板(番手:A1050)として作製した粘着シートの23℃における180°粘着力を測定した。
(3)柔軟性
JIS P8113の規定に基づき、熊谷理機工業社製横型引張強度試験機(卓上型)を用いて測定を行った。作製した粘着シートを幅10mm、長さ40mmに切断し、剥離フィルムを取り除くことにより試験片とした。この試験片をチャック間距離30mm、速度20mm/minの条件で水平方向に引っ張り、引張破断伸び率を測定した。
【0081】
【表1】

【0082】
【表2】

【0083】
表1に示されるように、本発明の実施例1〜11の粘着性組成物は一定の粘着力を維持しつつ柔軟性に優れることがわかった。これに対して、比較例1はA成分の質量平均分子量が小さいため、柔軟性に劣った。比較例2はB成分に(メタ)アクリル系架橋剤を用いていないため、均一性に劣った。比較例3および4はD成分の全樹脂成分に対する体積分率が高く成形性に劣るため、柔軟性が低下した。また、表面平滑性および追従性に劣るために粘着力も低下した。比較例5はB成分に(メタ)アクリル系架橋剤を用いていないため、柔軟性に劣った。比較例6はC成分の活性水素当量が少ないため、柔軟性に劣った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)活性水素含有基を有し、質量平均分子量が1000〜20000である(メタ)アクリル系樹脂に(B)前記活性水素含有基と反応する官能基を有し、その官能基当量が200〜1500g/eqである(メタ)アクリル系架橋剤を含有させることを特徴とする粘着剤組成物。
【請求項2】
(C)活性水素含有基を有し、質量平均分子量が20万〜200万である(メタ)アクリル系樹脂をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
(D)フィラーを全樹脂成分に対する体積分率で50〜80%含有させることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記(A)成分の活性水素当量が100〜1000g/eqであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記(C)成分の活性水素当量が3000〜30000g/eqであることを特徴とする請求項4に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着剤組成物をシート状若しくはフィルム状に成形した粘着シート。
【請求項7】
JIS P8113に準拠して測定した引張破断伸び率が30%以上であることを特徴とする請求項6に記載の粘着シート。

【公開番号】特開2012−193278(P2012−193278A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58295(P2011−58295)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000108454)ソマール株式会社 (81)
【Fターム(参考)】