説明

精子減少・無力・奇形症の治療のためのL−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンの併用

あらゆる由来の精子減少・無力・奇形症の治療用医薬の調製のためのL−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの使用が記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載する本発明は、あらゆる原因(炎症性、特発性、ホルモン性、または精索静脈瘤に関連する)の精子減少・無力・奇形症(oligoasthenoteratospermia)の治療用医薬の調製のための、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンの組み合わせての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
これらの不妊のすべての形態に共通する最終経路は酸素フリーラジカルの局所的な蓄積である (Pasqualotto F.F. et al.、Fertil. Steril. 73:459-464、1999)。かかる蓄積に打ち勝つために抗酸化薬を利用することができる。
【0003】
現在医薬市場で入手できる抗酸化薬のほとんど(ビタミンE、グルタチオン、NADH)はクレブス回路とは関係なく作用し、それゆえ薬剤投与量にのみ関連し、細胞の代謝には関係なく作用する。
【0004】
ヒトの精子形成は(同じ精巣のなかでも)非常に組織分布的および時間的に不均一であるため(Silber S. J.、Clin. Obstet. Gynaecol. 43:843-888、1999)、抗酸化薬の「固定された」用量を確立することができない。というのは、固定された用量によって用量過剰や用量不足ということになるからである。
【0005】
酸素フリーラジカルを低下させすぎると精子の先体および受精能獲得反応が阻害されるが(Ochendorf F.R.、Hum. Reprod. Update. 5:399-402,1999)、酸素フリーラジカルが高濃度にすぎると精子自体の形態異常が起こる(Gattuccio F.、et. al.、Varicocele 2000、Cofese Editore、Palermo 2000)。
【0006】
Human Reprod. 13:3090-3093、1998では、半定量的スコア付けシステムがUS Dopplerに基づいて提案されており、その結果閉塞性および非閉塞性の無精子症の区別ができる。
【0007】
Human. Reprod. 15:2554-2558、2000では、中央線縦隔(transmediastinic)精巣動脈の抵抗性インデックスは非閉塞性無精子症対象の方が対照及び精子減少無力症(oligoasthenospermic)の対象よりも有意に高いことが報告されている。
【0008】
Fertil. Steril. 75:1088-1094、2001では、精巣動脈の拍動性インデックスは閉塞性無精子症における方が非閉塞性無精子症におけるよりも高いことが報告されている。
【0009】
J. Urol. 163:135、2000では、精巣内の血流および血液流速は精子形成の成熟が止まっている対象、即ち生殖細胞の発育不全における場合の方が有意に低いことが報告されている。
【0010】
精子は精巣で産生され、受精能力を獲得するために精巣上体において性腺後の成熟を経る。
【0011】
血漿においては、高分子量タンパク質および遊離のカルニチンなどの低分子が配偶子の能力のある機能性細胞への成熟を助ける。
【0012】
血漿から送られる精巣上体のL−カルニチンは精子に対して有益な効果をもたらす。L−カルニチンは受動拡散によって精子に入り、成熟した精子においてのみアセチル化される。
【0013】
遊離およびアセチル化カルニチンの内在プールと精子運動の割合の向上の関係は、鞭毛運動のより重要な代謝機能を示す。
【0014】
したがって、精巣上体における精子運動の開始はおそらくカルニチン系に依存していないが、アセチルL−カルニチンのエネルギー特性は「エネルギー危機」状況に関係がある。
【0015】
成熟した精子の細胞質における遊離のカルニチンの蓄積は、このような単離細胞の生存に有用なミトコンドリア代謝の保護形態であるとみなすべきである。
【0016】
L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンの組み合わせての使用は既に知られている。
【0017】
欧州特許第0973415号には、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンからなる食用組成物であって、激しい運動を行う運動選手または無力症の対象に有用な組成物が記載されている。
【0018】
特許出願第WO99/17623号には、アルコール禁断症候群の治療のためのL−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンからなる食用組成物が記載されている。
【0019】
男性不妊の治療のためのL−カルニチンおよびアルカノイルL−カルニチンの使用も知られている。
【0020】
Drugs Exptl. Clin. Res. XXI(4):157-159、1995では、L−カルニチンの、特発性精子無力症の患者群への投与により、精子運動性が向上し、治療された47名の患者のうち37名において精子数が増加したことが報告されている。
【0021】
Dermatol. Monatschr. 169:572-575、1983では、同じ結果が確認されている。
【0022】
Andrologia、26:155-159、1994では、不妊患者へのL−カルニチンの投与により精子運動性において定性的および定量的に有意な向上がもたらされたことが報告されている。
【0023】
Fertilitat 4:1-4、1988では、不妊患者のL−カルニチンによる治療により精子中のカルニチンレベルの上昇とともに精子運動性と精子数の上昇がもたらされたことが報告されている。
【0024】
Loumbakis P.、et al. (12th Congress of the European Asso-ciation of Urology、Paris、1-4 September、1996)は、L−カルニチンの投与は精子の質に対して良好な効果を有するであろうことを示す予備的データを報告している。
【0025】
Acta Eur. Fertil. 23(5):221-224、1992では、特発性精子減少無力症(oligoastheno-spermia)患者へのアセチルL−カルニチンの使用は精子密度には影響が無いが、精子運動性の上昇を誘導することが報告されている。
【0026】
米国特許第6090848号では、L−カルニチンとアセチルL−カルニチンの組み合わせが精子減少・無力・奇形症(oligoasthenoteratospermia)の治療に有用であることが報告されている。
【0027】
上記の公知の化合物は確かに良好な治療薬であるとみなされているが、しかし多くの欠点を有する。
【0028】
実際、上記のように、Drugs Exptl. Clin. Res. XXI (4):157-159、1995では、特発性精子減少・無力・奇形症患者群へのL−カルニチンの投与により治療された47名の患者のうち37名において精子数と精子運動性が向上することが報告されているが、Acta Eur. Fertil. 23(5):221-224、1992では、特発性精子減少無力症患者におけるアセチルL−カルニチンの使用は精子密度に対して効果を有さないことが報告されている。
【0029】
今日まで最良のものであると考えられていた米国特許第6090848号に記載の組み合わせを本発明による組成物の活性の研究において標準化合物として用いた。得られた結果は、以下に報告するように、米国特許第6090848号に記載の組成物の活性を確認したが、以下に示すように驚くべきことに、また予期せぬことに、本発明による組み合わせは米国特許第6090848号に記載の組成物よりも活性が高いことが確認された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
医薬分野において、上記公知化合物の欠点を示さず、今日まで最良として知られていた組成物からえられる結果を向上させるような精子減少・無力・奇形症の治療に有用な組成物の必要性が強く認識されている。
【課題を解決するための手段】
【0031】
このたび、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの組み合わせての使用によりあらゆる形態の精子減少・無力・奇形症の治療において驚くべき相乗効果が発揮されることが見いだされた。
【0032】
それゆえ本発明の1つの目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩の精子減少・無力・奇形症の治療用医薬の調製のための使用である。
【0033】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩の精子減少症の治療用医薬の調製のための使用である。
【0034】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩の精子無力症の治療用医薬の調製のための使用である。
【0035】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩の精子奇形症(teratospermia)の治療用医薬の調製のための使用である。
【0036】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩の精子減少・無力・奇形症の治療用栄養組成物の調製のための使用である。
【0037】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩の精子減少症の治療用栄養組成物の調製のための使用である。
【0038】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩の精子無力症の治療用栄養組成物の調製のための使用である。
【0039】
本発明のさらなる目的は、L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩の精子奇形症の治療用栄養組成物の調製のための使用である。
【0040】
このたび、男性の精子数と精子運動性の向上において、上記のL−カルニチンとアセチルL−カルニチンの組み合わせと比較して本発明による組み合わせの方が活性が高いことを見いだした。
【0041】
L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンは男性における経口または非経口投与に好適であればいかなる形態であってもよい。
【0042】
L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンは、公知の方法を用いて、混合物としてともに製剤してもよいし、別々に製剤(別々に包装)してもよい。L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンは、個人に、混合物として製剤して投与してもよいし、別々の包装中に製剤して投与してもよい。
【0043】
様々な因子、例えば、活性成分の濃度や患者の症状に基づいて、本発明による組み合わせは健康食品サプリメント、栄養補助食、または市販の治療薬(処方箋の必要なものでも不要なものでもよい)として上市することができる。
【0044】
本発明によると、L−カルニチンおよびアセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つのモル比は、2.48:0.098:0.092〜0.186:0.98:0.92の範囲である。
【0045】
あるいはモル比には2.48:0.49:0.46〜0.62:0.49:0.46の範囲のモル比が含まれる。
【0046】
あるいはモル比には2.48:0.98:0.92 〜1.24:0.49:0.23の範囲のモル比が含まれる。
【0047】
本発明による組み合わせ調製物は、単位用量形態における場合、4.0 g 〜 0.30 gのL−カルニチン分子内塩、0.20〜2.0 gのアセチルL−カルニチン分子内塩および0.20 g 〜 2.0 gのプロピオニルL−カルニチン分子内塩、または等モル量のそれらの医薬上許容される塩の1つを含む。
【0048】
好ましい組み合わせ調製物は、単位用量形態における場合、2 gのL−カルニチン分子内塩、1 gのアセチルL−カルニチン分子内塩および0.5 gのプロピオニルL−カルニチン分子内塩、または等モル量のそれらの医薬上許容される塩の1つを含む。
【0049】
しかしこのたび、投与すべき上記活性成分の1日用量は、専門家の経験により患者の年齢、体重および症状に応じて変動するが、一般に1日用量は単一用量または複数用量において、およそ0.3〜4.0 g/日のL−カルニチン、およそ0.20〜2.0 g/日のアセチルL−カルニチン、そしておよそ0.20〜2.0 g/日のプロピオニルL−カルニチン、または等モル量のそれらの医薬上許容される塩の1つを投与することが推奨されるということが見いだされた。
【0050】
該活性成分は非常に毒性が低いため、より多い用量を投与してもよい。
【0051】
以下にL−カルニチンとアセチルL−カルニチンとの併用療法と比較して本発明による組み合わせが精子運動性を改善させるか否かを評価するために行った臨床試験を報告する。
【0052】
募集した患者は以下の包含/排除基準を満たさなければならない。
【0053】
包含基準: 少なくとも以前2年以上不妊の唯一の原因として精子無力症であるとされた若い不妊男性;少なくとも2つのサンプルにおいて満たさなければならない精液基準:精子濃度(M/ml)、10〜20、運動性(%)、2時間目にて >20 <40、迅速な直線進行(%)、2時間目にて <20。問診、両側陰嚢のエコーカラードップラー(echo-colour Doppler)、理学的検査、ホルモンアッセイ (遊離および総テストステロン、FSH、LH、17βエストラジオール、プロゲステロン、プロラクチン)、およびスペルミオグラム(spermiogram)(WHO 1999)を患者に対して行った。
【0054】
排除基準:急性生殖期炎症、精子濃度、<5,000,000/ ml。すべての患者にこの公開実験への参加についてのインフォームドコンセントを行った。全部で調査した患者は、精索静脈瘤の8名の患者 (6名はグレードII、2名はグレードIII)、性腺慢性炎症の12名の患者、精索静脈瘤(8名はグレードII、4名はグレードIII)に加えて性腺慢性炎症である12名の患者、特発性精子減少無力症の25名の患者、低ゴナドトロピン性生殖機能不全の2名の患者、高プロラクチン症の1名の患者、手術歴のある4名(3名は片側停留睾丸(cryptorchidia)、1名は両側停留睾丸)および両側睾丸外傷の2名であった。
【0055】
少なくとも4日間の性的禁断の後にオナニーにより精液を得た。精液サンプルをすべてのパラメーターについてWHO (1987)によって推奨されている標準方法を用いて射精の1時間以内に分析した。精子運動性は、コンピュータによる運動性分析機を用いて少なくとも2つのサンプルに対して調べた。
【0056】
精液の分析と運動性評価は被験化合物による処置前と被験化合物による処置の4ヶ月後に行った。
【0057】
L−カルニチンは 2 g/日(2 x 500 mg 錠剤、1日2回、食後)の用量で4ヶ月間投与した; アセチルL−カルニチンは1 g/日の用量で4ヶ月間投与し、プロピオニルL−カルニチンは500 mg/日の用量で4ヶ月間投与した。
【0058】
本発明による組み合わせは、精子減少・無力・奇形症の原因にかかわらず、ホルモン異常の患者においても、精子の濃度および運動性ならびに迅速な直線進行を行う精子の割合を、L−カルニチンとアセチルL−カルニチンとの組み合わせによる処置と比較して有意に上昇させた。
【0059】
後者において、本発明による組み合わせにより、文献に今日まで報告されているのと比較して、性腺刺激ホルモンおよび抗プロラクチン症(antiprolactinaemia)薬の薬量を低減させることが可能となった。
【0060】
本明細書に記載する本発明による医薬は、活性成分(L−カルニチン分子内塩、アセチルL−カルニチン分子内塩およびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩の1つ)と経腸(特に経口)または非経口(特に筋肉内、静脈内)投与用組成物の製剤に好適な賦形剤を混合することによって調製できる。医薬分野の専門家はかかる賦形剤に精通している。
【0061】
上記活性成分の医薬上許容される塩にはL−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩に酸を付加して調製され、望ましくない毒性または副作用を引き起こさないあらゆる医薬上許容される塩が含まれる。酸の付加による塩の形成は医薬分野で周知である。
【0062】
かかる塩の例としては、これらに限定されないが以下のものが挙げられる: 塩化物、臭化物、オロチン酸塩、アスパラギン酸塩、酸アスパラギン酸塩、クエン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、リン酸塩、酸リン酸塩、フマル酸塩、酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、グリセロリン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩、ムケート(mucate)、シュウ酸塩、酸シュウ酸塩、パモ酸塩、酸パモ酸塩、硫酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩、酸酒石酸塩、 酒石酸マグネシウム塩、2−アミノエタンスルホン酸塩、 2−アミノエタンスルホン酸マグネシウム塩、メタンスルホン酸塩、コリン酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩およびトリフルオロ酢酸塩。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩の、精子減少・無力・奇形症の治療用医薬の調製のための使用。
【請求項2】
精子減少症の治療用医薬の調製のための請求項1の使用。
【請求項3】
精子無力症の治療用医薬の調製のための請求項1の使用。
【請求項4】
精子奇形症の治療用医薬の調製のための請求項1の使用。
【請求項5】
L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩の精子減少・無力・奇形症の治療用栄養組成物の調製のための使用。
【請求項6】
精子減少症の治療用栄養組成物の調製のための請求項5の使用。
【請求項7】
精子無力症の治療用栄養組成物の調製のための請求項5の使用。
【請求項8】
精子奇形症の治療用栄養組成物の調製のための請求項5の使用。
【請求項9】
医薬上許容される塩が、塩化物、臭化物、オロチン酸塩、アスパラギン酸塩、酸アスパラギン酸塩、クエン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、リン酸塩、酸リン酸塩、フマル酸塩、酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、グリセロリン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩、ムケート、シュウ酸塩、酸シュウ酸塩、パモ酸塩、酸パモ酸塩、硫酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩、酸酒石酸塩、酒石酸マグネシウム塩、2−アミノエタンスルホン酸塩、2−アミノエタンスルホン酸マグネシウム塩、メタンスルホン酸塩、コリン酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩およびトリフルオロ酢酸塩からなる群から選択される請求項1または5の使用。
【請求項10】
L−カルニチン、アセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチン分子内塩またはそれらの医薬上許容される塩が混合物であるか、または別々に包装されている、請求項1から9のいずれかの使用。
【請求項11】
L−カルニチンおよびアセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩のモル比が2.48:0.098:0.092〜0.186:0.98:0.92の範囲である請求項10の使用。
【請求項12】
L−カルニチンおよびアセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩のモル比が2.48:0.49:0.46〜0.62:0.49:0.46の範囲である請求項10の使用。
【請求項13】
L−カルニチンおよびアセチルL−カルニチンおよびプロピオニルL−カルニチンまたはそれらの医薬上許容される塩のモル比が2.48:0.98:0.92〜1.24:0.49:0.23の範囲である請求項10の使用。
【請求項14】
単位用量形態における医薬または栄養組成物が、L−カルニチン分子内塩を4.0 g〜0.30 gの範囲の量、アセチルL−カルニチン分子内塩を0.20〜2.0 gの範囲の量、そしてプロピオニルL−カルニチン分子内塩を0.20 g〜2.0 gの範囲の量、あるいは等モル量のそれらの医薬上許容される塩を含む、請求項11の使用。
【請求項15】
単位用量形態が2 gのL−カルニチン分子内塩、1 gのアセチルL−カルニチン分子内塩および0.5 gのプロピオニルL−カルニチン分子内塩または等モル量のそれらの医薬上許容される塩を含む、請求項14の使用。

【公表番号】特表2006−505499(P2006−505499A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−581766(P2003−581766)
【出願日】平成15年4月8日(2003.4.8)
【国際出願番号】PCT/IT2003/000214
【国際公開番号】WO2003/084526
【国際公開日】平成15年10月16日(2003.10.16)
【出願人】(591043248)シグマ−タウ・インドゥストリエ・ファルマチェウチケ・リウニテ・ソシエタ・ペル・アチオニ (92)
【氏名又は名称原語表記】SIGMA−TAU INDUSTRIE FARMACEUTICHE RIUNITE SOCIETA PER AZIONI
【Fターム(参考)】