説明

糖尿病が気になる方への低カロリーバースデーケーキ

【課題】 低脂肪・低カロリーのケーキを提供する事で、肥満や血糖値を抑え、メタボリックシンドロームや糖尿病の方にも一年に一度のお誕生日ケーキを家族と共に、召し上がれる様に考案したものである。
【解決手段】 バースデーケーキは、高脂質・高糖質な為、高エネルギーな食品であり、消化吸収後は高血糖になりやすく、膵臓への負担も考えられる。オリゴ糖や蒟蒻粉を使用し、脂質や糖質を抑える事により、カロリーを抑えビフィズス菌の活性を促しひいては大腸にて難消化食物繊維により、便通を良くしたり様々な角度から血糖値の上昇遅延を考えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラニュー糖や、バター・サラダ油を使用せず、エリスリトールや、蒟蒻粉・オリゴ糖を使用し、食品構成の一部を置換及び応用することにより、低カロリーで血糖上昇を抑制し、生活習慣の改善に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食生活の欧米化、高カロリー食品の氾濫、運動不足、睡眠不足等、生活習慣が乱れ又、肥満が増加してきている。2008年より特定保険審査も始まり、その先にある食後高血糖・高血圧・高脂血症又、糖尿病予備軍から糖尿病そして合併症へと年々増加傾向にあり、日本の医療財政にも影響が出ている。
【0003】
今日の食生活を取り巻く環境に慣れてしまい、変えることは難しくなっており、おいしく食べながらカロリーダウンすることが脂肪や、メタボリック予防に繋がると考える。
【0004】
従来のバースデーケーキや、デコレーションケーキと同じ型を作り味や歯ごたえも変わらずに、低カロリーにする事で血糖値を抑え、又オリゴ糖や蒟蒻粉を使用し、その保有する生理効果を複合する事により、体に優しいケーキを作る事が必要である。
【0005】
糖尿病や血糖値が気になる方にカロリーを抑えた誕生日のケーキを食べる事は、心癒され家族団欒や食育にも繋がると考える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来のバースデーケーキやデコレーションケーキと同じ型や、甘味、歯ざわりを保ちながら、グラニュー糖やバター・サラダ油を使用せず、種々の素材及び食品の生理効果を利用し、より低カロリーのケーキを作る事にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はグラニュー糖をエリスリトールの甘味料にし、バターやショートニング・サラダ油を使用せず、カロリーゼロの甘味料で厚生労働省許可、特別用途食品のラカントSサラヤ株式会社Aの製品やラカンカット株式会社エム・エイチ・ビーMLの製品を使用し、カロリーゼロに置換する。
卵黄を減らして、この粘着力等は蒟蒻のゲル化で行っておりこの蒟蒻は難消化性食物繊維であり血糖上昇の遅延にも役立っている。
バターやショートニング・サラダ油の重量感は、保水性の高いオリゴ糖を置換している。これは、厚生労働省許可・特定保健用食品のオリゴのおかげ株式会社パールエースWの商品を使用する。尚、他のオリゴ糖食品でも代用出来る。
カスタードクリームは、とうもろこしでんぷんを使用し、又、牛乳は無脂肪牛乳を使用し、脂肪分を抑えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、従来のバースデーケーキやデコレーションケーキと見た目や型・歯ざわりを損なう事無く、食品構成の一部を置換及び応用することにより、低カロリーのケーキを実現することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
グラニュー糖の甘味部分をエリスリトール(ぶどう糖醗酵甘味料)に置換する。
エリスリトールは四炭糖の糖アルコールで抗う触性もありこのエリスリトール99%を含むラカントSやラカンカットを使用するとすっきりした甘さが保たれる。
【0010】
卵黄を抑える事により、粘着性を蒟蒻のゲル化で利用する。保水性も含め、より良い効果が得られる。蒟蒻は難消化性食物繊維で腸内でガサを増やし、排泄する為、胆汁酸の吸収及び、LDLコレステロールの減少にも附与すると考える。これにより脂肪の吸収を抑え、内臓脂肪の減少も考えられる。
【0011】
バターやショートニング・サラダ油は使用せず、オリゴ糖で置換する。オリゴ糖は抗う触性があり、腸内においてはビフィズス菌のエサになる。ビフィズス菌はビタミンB類を生産したり、免疫性を高めたり、有用菌が優勢する事で、ウエルシュ菌等の有害菌劣勢の状態に維持する事も考えられる。この中には乳果オリゴ糖があり、ラクトースとフルクトースを結合させた甘味料でヒトは消化吸収出来ないと言われている。
【0012】
カスタードクリームや生クリームは無脂肪牛乳や低脂肪クリームを使用し、甘味はラカントSやラカンカットを使用する。尚、他のエリスリトール商品でも代用出来る。
【0013】
りんごはカットしてから水にさらし、水切り後、再び別の容器で水煮にし、加熱後は湯切りしてカリウムを出来る限り取り除いたカロリーゼロのシロップに漬け込んでから使用する。糖尿病の合併症の腎症においてはカリウムの排出が不可欠であり、特に果物や野菜に多く含まれる、カリウムを取り除く事は必要である。
【実施例】
【0014】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

対照区は合計3185Kcalであり一型では1592Kcalになる。一型5人分と想定し1人分は318.4Kcalになる。
試験区では合計1282Kcalであり一型では641Kcalになる。一型5人分と想定し1人分は128.2Kcalになる。
対照区から試験区へおよそ59.7%のカロリーオフになる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
約60%のカロリーダウンは従来のケーキにはない、低カロリーのケーキを実現出来た。糖尿病が気になる方へお薦め出来る食品である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
甘味料の大部分は、カロリーゼロのエリスリトールを使用する。
【請求項2】
バターやショートニング・サラダ油は使用しない。
【請求項3】
甘味料の一部に、オリゴ糖を使用し、腸内細菌の活性を促す。
【請求項4】
蒟蒻粉を使用し、ケーキの保水性を保ちながら、難消化性食物繊維により血糖値の上昇を抑制する。
【請求項5】
小麦粉やとうもろこしでんぷん・じゃがいもでんぷんの難消化性食物繊維により血糖値の遅延を行う。
【請求項6】
無脂肪牛乳・低脂肪生クリームを使用し、従来の脂肪分を大幅にカットする。
【請求項7】
これらの相乗効果により低カロリーケーキを実現する。