説明

紙幣挿入部、及び紙幣処理装置

【課題】格別の照明手段を増設することによるコストアップ、大型化を招くことなく、紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に紙幣及び紙幣挿入経路を目視確認できないことによって発生する挿入エラーと、それに起因した装置の稼働率低下を防止する。
【解決手段】紙幣挿入口21と、紙幣挿入口の下方において前方へ突設された紙幣ガイド皿15と、紙幣挿入口の上部に配置されて紙幣挿入の可否を表示するために前方へ向けて発光する発光素子41を有したインジケータ40と、を備え、インジケータユニットは、発光素子41と、透光部材45と、を備え、透光部材は、LEDからの発光を前方へ導く前部導光路46と、発光を下方へ導くための下部導光路47と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備される紙幣処理装置を構成する紙幣挿入部の改良に関し、特に屋外に設置された紙幣取扱装置を夜間に利用する際に紙幣挿入部周辺を照明光量不足により視認できずに紙幣挿入に手間取るという不具合を解消することができる紙幣挿入部の照明構造、及びこれを備えた紙幣処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置は、入金された紙幣を受け入れて釣銭や返却金銭を払い出す等の各種処理を行う紙幣処理装置と、利用者が操作するための操作スイッチ類、ディスプレイを備えた操作ボードと、利用者との間の取引が成立した場合に物品やサービスの提供を行う物品等提供部と、を備える。
紙幣処理装置は、利用者によって紙幣挿入口から挿入された紙幣を引き込んで装置内部に搬送する過程でその紙幣長、真贋、金種を判定し、正規の紙幣である場合にはこれを受入れて更に奥部に配置された紙幣収納部に収納したり、挿入された紙幣が正規の長さを有していない場合や偽札である場合には、これをリジェクトして紙幣挿入口から返却する。
【0003】
図5は従来の紙幣挿入機構を備えた紙幣処理装置の構成と欠点を説明するための説明図である。
紙幣処理装置100は、自動販売機等の紙幣取扱装置に装備される。
図5(a)(b)に示すように、紙幣処理装置100の正面には紙幣挿入口101が配置されており、紙幣挿入口101の直下の装置外面からは紙幣ガイド皿102が突設されている。紙幣挿入口101から装置内部に続く紙幣搬送経路には、挿入検知センサ103、ソレノイドにより駆動されるシャッター104、ローラ対(搬送部材)105、搬送ベルト(搬送部材)106、長さ検知センサ107が順次配置されている。更に、長さ検知センサ107の奥部には紙幣の真贋、金種等を判別する図示しない識別装置が配置され、識別装置の奥部には図示しない紙幣収納部が配置されている。
紙幣挿入口101の上部中央には利用者から見やすい方向に向けて発光する入出金部インジケータ110が設置されている。インジケータ110は、例えばプリント基板111面にグリーンとレッドのLED112を配置した構成を備え、紙幣受付け可能な時にはグリーンを発光させ、エラー等により受け付け不能な場合にはレッドを発光させて異常状態にあることを知らせる。インジケータ110は、LED112を下面に支持したプリント基板111を、前面のみに透光部113aを有した発光部収容部材113によって包囲、支持した構成を備えている。発光部収容部材113は、前面の透光部113aを除いた下面、上面、及び背面に非透光性の壁部を有しているため、LED112からの光は、透光部113aを通して前方やや上方(斜め上向き)に出射され、紙幣挿入口101の使用の可否を発光色の違いによって利用者に知らせる。
【0004】
しかし、従来のインジケータ110は、図5(b)に示すように挿入口の前方上方に向けてLEDからの光を出射するに過ぎず、照明範囲が狭く、且つ上方向に限られているため、挿入口の入口から内部にかけての紙幣挿入経路、特に紙幣ガイド皿102の上面を照明することができない。紙幣挿入口が十分に照明されていない場合には、挿入口と紙幣との位置関係を目視確認しながら紙幣を挿入する作業が効率よく行われず、斜めに挿入したり、折り曲げて挿入する等の挿入エラーが生じ易くなる。例えば、紙幣処理装置100を装備した自動販売機等が屋外の暗所に設置されている場合、夜間に利用者がこの自動販売機の紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に、照明光量が不十分なために正しく紙幣を挿入できなくなり、エラーで返却され易くなる不具合があった。
なお、このように紙幣挿入口近傍が視認できないために発生する不具合は、暗所だけで生じる訳ではない。
【0005】
図6は紙幣処理装置100を搭載した自動販売機(紙幣取扱装置)130の側面図であり、インジケータ110からの光を斜め上向きに出射させる理由を説明するための図である。
図中に示すように成人が自動販売機130の前面に立った時に、人間工学的な観点から商品選択等の操作を行うためのスイッチやディスプレイを備えた操作部131は頭部と同等の高さ位置に配置したいという要請がある。一方、紙幣挿入口101については低い位置、例えば成人の腰の高さに近い位置に配置することが多いが、操作部131と紙幣挿入口101の高さ位置が離れているため、利用者によっては紙幣挿入口の在処が判らず困惑することがある。このため、自動販売機の前にいる利用者に紙幣の挿入を促すために紙幣挿入口の位置をインジケータ110からの発光によって知らせるように構成されている。即ち、腰の高さと同等の低所にある紙幣挿入口101の存在を操作部と同等の高さ位置にある利用者の目に認識させるために、インジケータは利用者の目の方向、即ち斜め上向きに発光するように設計されている。
【0006】
一方、紙幣ガイド皿102の上面、及び紙幣挿入口内部の内部を視認し易いように照明するという観点からすると、紙幣挿入口の手前(直上位置)にインジケータからの強い光があり、この光が利用者の目に向けて照射されているとすれば、光源よりも下方(奥方)にある紙幣ガイド皿102の上面、及び紙幣挿入口内部の内部は暗所となってその位置や状況を立った姿勢の利用者が目視確認することが困難となる。利用者が紙幣ガイド皿や紙幣挿入口の状況を目視確認するためには、しゃがみ込んで紙幣挿入口近傍をのぞき込む必要があり、操作性が悪化するという問題がある。
特許文献1、2、3には、紙幣挿入口の構造が開示されているが、このような不具合に対処するための構成は一切開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−073534号公報
【特許文献2】特開2000−149122公報
【特許文献3】特開2002−260062公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上のように従来の紙幣挿入部にあっては、紙幣挿入口の上部に設けたインジケータからの出射光による照明範囲が前方に極限されていたため、紙幣挿入口自体が照明されることがなく、暗所に設置された自動販売機等の紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に正しく紙幣を挿入することが困難となり、その結果、紙幣のスキュー、挫屈等が起こりやすく、挿入エラーが発生し易かった。また、このような不具合は暗所に設置された自動販売機のみに生じるわけではなく、紙幣挿入口の位置を立った状態にある利用者に発光表示するためのインジケータからの光が、光源の下方に位置する紙幣挿入口とその周辺部を暗所化して視認困難化させることによっても発生する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、格別の照明手段を増設することによるコストアップ、大型化を招くことなく、紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に紙幣及び紙幣挿入経路を目視確認できないことによって発生する挿入エラーと、それに起因した装置の稼働率低下を防止することができる紙幣挿入部の構造、及び紙幣処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る紙幣挿入部は、紙幣挿入口と、該紙幣挿入口の下方において前方へ突設されて紙幣をガイドする紙幣ガイド皿と、前記紙幣挿入口の上部に配置されて紙幣挿入の可否を表示するためのインジケータユニットと、を備えた紙幣挿入部であって、前記インジケータユニットは、発光素子と、該発光素子に近接配置された透光部材と、を備え、前記透光部材は、前記LEDからの発光を前方へ導く前部導光路と、該発光を下方へ導くための下部導光路と、を備えていることを特徴とする。
紙幣挿入口の上部には紙幣挿入の可否を点灯表示するインジケータが配置されているが、本発明ではこのインジケータを構成する発光素子からの光を紙幣ガイド皿上面を含む紙幣挿入口近傍に照射するようにした。このため、夜間等の暗所においても、紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に紙幣及び紙幣挿入経路を目視確認することができ、挿入エラーとそれに起因した装置の稼働率低下を防止することができる。具体的には、従来紙幣挿入部の前方(斜め上方向)に出射する構造であったインジケータ部に改良を加えて、発光素子からの光を下方に位置する紙幣挿入口手前、或いは内部の紙幣搬送経路に漏出させるように構成したので、インジケータ用の発光素子を用いて紙幣誤挿入防止のための照明用光源とすることができる。
【0010】
請求項2の発明に係る紙幣挿入部は、請求項1において、前記前部導光部と前記下部導光部とが一体的に成形されたものであることを特徴とする。
単一部品としての透光部材によって利用者に向けて光を照射するのみならず、紙幣ガイド皿上面、及び紙幣挿入口内部を照明することが可能となる。
請求項3の発明に係る紙幣挿入部は、請求項1、又は2において、前記前部導光部及び前記下部導光部とは、光等方性を有する透明樹脂から構成されていることを特徴とする。
これによれば、内部反射等によって前部導光路の前面のみならず上面からも光が斜め上向きに出射する。同様に透光部材の下方へも光が漏れて挿入口を照光することができる。
【0011】
請求項4の発明に係る紙幣挿入部は、請求項1乃至3の何れか一項において、前記下部導光部は、その下面が前記紙幣挿入口の下側に設けられた紙幣ガイド皿と対面するように配置されており、前記下部導光部から出射される光が前記ガイド皿上面を含む紙幣挿入口近傍に照射されることを特徴とする。
請求項5の発明に係る紙幣挿入部は、請求項1乃至4の何れか一項において、前記紙幣ガイド皿上面が照射される光を反射し易いように研磨処理されていることを特徴とする。
請求項6の発明に係る紙幣処理装置は、請求項1乃至5の何れか一項に係る紙幣挿入部と、前記紙幣挿入口から装置内部に続く紙幣搬送経路上に順次配置された挿入検知センサ、シャッター、搬送部材、長さ検知センサを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、挿入口の上部に配置されて紙幣挿入の可否を点灯表示するインジケータからの光を紙幣ガイド皿上面を含む紙幣挿入口近傍に照射するようにしたので、夜間等の暗所においても、紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に紙幣及び紙幣挿入経路を目視確認することができ、挿入エラーとそれに起因した装置の稼働率低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る紙幣挿入部の照明構造を備えた紙幣処理装置の構成を示す外観斜視図である。
【図2】紙幣挿入部の側部縦断面図である。
【図3】(a)及び(b)はインジケータユニットの構成を示す正面図、及び底面図である。
【図4】インジケータユニットによって紙幣挿入口を照明している状態を示した正面斜視図である。
【図5】(a)及び(b)は従来の紙幣挿入機構を備えた紙幣処理装置の構成と欠点を説明するための説明図である。
【図6】紙幣処理装置100を搭載した自動販売機(紙幣取扱装置)130の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る紙幣挿入部の照明構造を備えた紙幣処理装置の構成を示す外観斜視図であり、図2は紙幣挿入部の側部縦断面図であり、図3(a)及び(b)はインジケータユニットの構成を示す正面図、及び底面図であり、図4はインジケータユニットによって紙幣挿入口を照明している状態を示した正面斜視図である。
紙幣処理装置1は、例えば食券等の自動販売機(紙幣取扱装置)に装備されて紙幣の受け入れ処理、釣銭等としての紙幣の払い出し処理、リジェクト紙幣の返却処理等を行う機能を有する。
紙幣処理装置1は、紙幣挿入口(紙幣挿入部)21から挿入された紙幣を紙幣搬送経路に沿って装置内部に搬送する搬送部材と、紙幣搬送経路上に紙幣の真贋、金種を判定するための図示しないセンサ群を配置してなる図示しない識別装置を備えた装置本体11と、を有する。
紙幣挿入口21は、装置本体11の前部上部に突出した紙幣ガイド皿15との協働により挿入される紙幣を内部の紙幣搬送経路に導く。即ち、紙幣ガイド皿15はその上面に紙幣ガイド面15aを有し、利用者により紙幣挿入口に挿入される紙幣の底面を紙幣ガイド面15aによってガイドすることによってスムーズな挿入を可能にしている。
【0015】
これを更に詳述すると、紙幣処理装置1の正面には紙幣挿入口21が配置されており、紙幣挿入口21の直下の装置外面からは紙幣ガイド皿15が突設されている。紙幣挿入口21から装置内部に続く紙幣搬送経路には、インジケータユニット22、挿入検知センサ23、ソレノイドにより駆動されるシャッター24、ローラ対(搬送部材)25、図示しない搬送ベルト(搬送部材)、及び長さ検知センサが順次配置されている。更に、長さ検知センサ25の奥部には紙幣の真贋、金種等を判別する識別装置が配置され、識別装置の奥部には図示しない紙幣収納部が配置されている。なお、紙幣挿入口21と、紙幣ガイド皿15と、インジケータユニット22は、紙幣挿入部を構成している。
本発明は、紙幣処理装置1の前面に設けられて利用者が挿入する紙幣を受け入れる紙幣挿入口21と、紙幣挿入口の下方において前方へ突設されて紙幣下面をガイドする紙幣ガイド皿15と、紙幣挿入口21の上部中央に配置されて紙幣挿入の可否を表示するために前方へ向けて発光するLED(発光素子)41を有したインジケータ40と、を備えた紙幣挿入部における照明構造に特徴を有している。
【0016】
インジケータ40は、LED41を下面に有したプリント基板42と、プリント基板下面側に配置された透光部材45と、を備えている。プリント基板42は、前部蓋部材20の前面に設けた開口部20aに固定されたインジケータ基部43によって支持されている。透光部材45は、例えば透明な樹脂材料から構成されており、インジケータ基部43によって支持されている。透光部材45は、プリント基板42の下面に搭載されたLED41を覆うように配置されており、LED41からの発光を前方へ導く前部導光路46と、該発光を下方(紙幣挿入経路)へ導くための下部導光路47と、を備えている。前部導光路46と下部導光路47は、例えば一体成形により形成される。前部導光部46の前面及び上面46aはインジケータとしての発光を行う導光部位であり、紙幣挿入口の上部で発光し、紙幣挿入の可否を表示する。下部導光路47の下面47aは紙幣ガイド皿15の上面と紙幣挿入口21内部を照光するための発光を行う導光部位であり、紙幣を紙幣挿入口に差し込む経路を視認可能となる程度に照明して暗所における挿入不良の発生を防止する。
なお、LED41は前方へ向かって発光するが、透光部材45は光等方性を有した透明な樹脂、例えばポリカーボネートにより構成するので、内部反射等によって前部導光路46の前面のみならず上面からも光が斜め上向きに出射する。同様に透光部材45の下方へも光が漏れて挿入口を照光することができる。
なお、図4中に楕円形で示した領域がより視認し易くなるように、この部位に相当する紙幣ガイド皿上面に表面処理、加工を行うことが望ましい。具体的には、例えば、研磨等によって鏡面状に加工して光を反射させることにより視認性を向上する。
【0017】
本発明では、紙幣処理装置の挿入口の上部には紙幣挿入の可否を点灯表示するインジケータが配置されているが、本発明ではこのインジケータを構成する発光素子からの光を紙幣ガイド皿上面を含む紙幣挿入口近傍に照射するようにした。このため、夜間等の暗所においても、紙幣挿入口に紙幣を挿入する際に紙幣及び紙幣挿入経路を目視確認することができ、挿入エラーとそれに起因した装置の稼働率低下を防止することができる。このように従来、紙幣挿入部の前方にのみ出射する構造であったインジケータ部に改良を加えて、発光素子からの光を下方に位置する紙幣挿入口手前、或いは内部の紙幣搬送経路に漏出させるように構成したので、インジケータ用の発光素子を用いて紙幣誤挿入防止のための照明用光源とすることができる。
本発明によれば、紙幣処理装置内部の搬送機構、検知機構等に一切改造を加えることなく、紙幣挿入部のインジケータ部に対して簡単な改良を加えるだけで、紙幣挿入口近傍の紙幣挿入経路を照明し、紙幣を挿入する利用者の手元を目視確認できるようにすることができる。
【0018】
また、前部導光部と下部導光部とが一体的に成形されているため、単一部品としての透光部材によって利用者に向けて光を照射するのみならず、紙幣ガイド皿上面、及び紙幣挿入口内部を照明することが可能となる。このため、部品点数の低減による組付け手数の低減、小型化、コストダウン等を図ることができる。
また、前部導光部及び下部導光部とを、光等方性を有する透明樹脂から構成することにより、内部反射等によって前部導光路の前面のみならず上面からも光が斜め上向きに出射する。同様に透光部材の下方へも光が漏れて挿入口を照光することができる。
本発明に係る紙幣処理装置は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置一般に適用することができる。
【符号の説明】
【0019】
1…紙幣処理装置、11…装置本体、15…紙幣ガイド皿、15a…紙幣ガイド面、20…前部蓋部材、20a…開口部、21…紙幣挿入口、22…インジケータユニット、23…挿入検知センサ、24…シャッター、25…検知センサ、30…後部蓋部材、40…インジケータ、41…LED、42…プリント基板、43…インジケータ基部、45…前部導光部、45…透光部材、45a…前面、46…前部導光路、47…下部導光路、47a…下面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣挿入口と、該紙幣挿入口の下方において前方へ突設されて紙幣をガイドする紙幣ガイド皿と、前記紙幣挿入口の上部に配置されて紙幣挿入の可否を表示するためのインジケータユニットと、を備えた紙幣挿入部であって、
前記インジケータユニットは、発光素子と、該発光素子に近接配置された透光部材と、を備え、
前記透光部材は、前記LEDからの発光を前方へ導く前部導光路と、該発光を下方へ導くための下部導光路と、を備えていることを特徴とする紙幣挿入部。
【請求項2】
前記前部導光部と前記下部導光部とが一体的に成形されたものであることを特徴とする請求項1に記載の紙幣挿入部。
【請求項3】
前記前部導光部及び前記下部導光部とは、光等方性を有する透明樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の紙幣挿入部。
【請求項4】
前記下部導光部は、その下面が前記紙幣挿入口の下側に設けられた紙幣ガイド皿と対面するように配置されており、前記下部導光部から出射される光が前記ガイド皿上面を含む紙幣挿入口近傍に照射されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の紙幣挿入部。
【請求項5】
前記紙幣ガイド皿上面が照射される光を反射し易いように研磨処理されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の紙幣挿入部。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に係る紙幣挿入部と、前記紙幣挿入口から装置内部に続く紙幣搬送経路上に順次配置された挿入検知センサ、シャッター、搬送部材、長さ検知センサを備えたことを特徴とする紙幣処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−250666(P2010−250666A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100765(P2009−100765)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(305027456)ネッツエスアイ東洋株式会社 (200)
【Fターム(参考)】