説明

紙用蛍光増白剤としての両性の4−4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体

本発明は、式(1)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の組成物、その調製方法、その水性配合物、紙用蛍光増白剤としてのその使用及びこれらの誘導体で処理した紙を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体及び両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の組成物、その調製方法、その水性配合物、その紙用蛍光増白剤としての使用及びこれらの誘導体で処理した紙に関する。
【0002】
蛍光増白剤で処理した紙がより明るく、白く見えるのは、蛍光増白剤が紫外線を吸収し、それを可視青色及び紫色光として再放出するからである。製紙の際に通常使用される蛍光増白剤は、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’-ジスルホン酸誘導体である。
【0003】
例えば、WO03/078406及びWO04/046293は、アニオン性蛍光増白剤と比較すると、カチオン性ポリマーの存在下で、白色化効果及び増白効果の低下の少ない、例えば、残留補助剤、又はその他の蛍光増白剤として使用される、両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体について記載している。WO03/078406及びWO04/046293に開示される両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の短所は、その低い水溶性である。したがって、これらの誘導体の水性配合物は、水混和性有機溶媒及び/又はその他の補助剤の存在を必要とする。
【0004】
本発明の目的は、特にpH11以下において高い水溶性を示し、それゆえに水混和性有機溶媒及び/又はその他の補助剤の非存在下で水溶液として配合することができる、新規な両性の蛍光増白剤を提供することである。
【0005】
この目的は、請求項1及び9に記載の両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、請求項5に記載の両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の組成物、請求項10及び11に記載のその調製方法、請求項12、13及び14に記載の中間体、請求項16に記載の紙、ならびに請求項17に記載の水性配合物により達成される。
【0006】
本発明の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体は式:
【0007】
【化11】

【0008】
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシ基、1個のカルボキシ基及び/又は1個のカルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基で置換されているアリールを表し、或いはRは、少なくとも1個のカルボキシ基で置換されているC1−6−アルキル、アラルキル又はC5−6−シクロアルキルを表し、ここでアリールは更にC1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、C1−6−アルキル、アラルキル及びC5−6−シクロアルキルはヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、
【0009】
は、水素、C1−4−アルキル、C5−6−シクロアルキル、アリール、アラルキル又はRを表し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、C5−6−シクロアルキル、アリール又はアラルキルはC1−4−アルキル、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、或いは
及びRは、これらが結合する窒素と一緒になってピペリジノ−、ピロリジニル−又はモルホリノ環を完成し、それは少なくとも1個のカルボキシ基で置換され、
【0010】
は、C2−6−アルキレン又はC5−6−シクロアルキレンを表し、ここでC2−6−アルキレンは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよく,ここで2個の酸素は互いに結合せず、
【0011】
、R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル、C5−6−シクロアルキル又は−Z−NRを表し、或いはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ−、ピペリジノ−又はピロリジニル環を完成し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく;Zは、C2−6−アルキレン又はC5−6−シクロアルキレンを表し、ここでC2−6−アルキレンは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、或いは1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよく;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル又はC5−6−シクロアルキルを表し、或いは
【0012】
、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペラジニル環を完成するが、
【0013】
但し、Rが4−カルボキシフェニルを表し、Rが水素を表す場合、Zはエチレンではなく、R及びRはメチルではなく、Rは水素ではなく;或いはZはトリメチレンではなく、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になっては、モルホリノ環を完成せず、Rは水素ではない)
の化合物又はその塩である。
【0014】
本発明の誘導体の塩は、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)を、水又は炭酸などの弱酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、又はモノ−、ジ−、トリ−若しくはテトラC1−4−アルキルアンモニウム塩と反応させることにより形成される塩とすることができる。アルカリ金属の例は、ナトリウム、カリウム及びリチウムである。アルカリ土類金属の例は、マグネシウム、カルシウム及びバリウムである。モノ−、ジ−、トリ−又はテトラC1−4−アルキルアンモニウムの例は、テトラブチルアンモニウム及びトリエチルアンモニウムである。
【0015】
アリールは、フェニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ナフチル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、キノリル、ピロリル、フリル又はチエニルとすることができる。カルボキシ−C1−4−アルキル基は、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル又は4−カルボキシブチルとすることができる。C1−6−アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、3−メチル−2−ブチル、2−メチル−2−ブチル、ヘキシル、イソヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2−エチルブチル、4−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、2−エチル−2−ブチル又は4−メチル−3−ペンチルとすることができる。アラルキルは、ベンジル又は2−フェニルエチルとすることができる。C5−6−シクロアルキルは、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。C1−4−アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルとすることができる。C1−4−アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ又はtert−ブトキシとすることができる。C2−6−アルキレンは、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン又はヘキサメチレンとすることができる。C5−6−シクロアルキレンは、シクロペンチレン又はシクロヘキシレンである。
【0016】
好ましくは、Rは、少なくとも1個のヒドロキシ基、1個のカルボキシ基及び/又は1個のカルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基で置換されているフェニルを表し、或いはRは、少なくとも1個のカルボキシ基で置換されているC1−6−アルキルを表し、ここでフェニルは、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで更に置換されていてもよく、C1−6−アルキルはヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで更に置換されていてもよく、
【0017】
は、水素、C1-4−アルキル、又はRを表し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ、C1-4-アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、
【0018】
は、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよいC2−6−アルキレンを表し、ここで2個の酸素は互いに結合しておらず、
【0019】
は、水素又はC1−4−アルキルを表し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、
【0020】
及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル又は−Z−NRを表し、或いはそれらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ−、ピペリジノ−又はピロリジニル環を完成し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく;Zは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、或いは1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよいC2−6−アルキレンを表し;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素又はC1−4−アルキルを表し、
【0021】
或いは、Z、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペラジニル環を完成する。
【0022】
より好ましくは、Rは、少なくとも1個のヒドロキシ基及び/又は1個のカルボキシ基で置換されているフェニルを表し、或いはRは、少なくとも1個のカルボキシ基で置換されているC1−6−アルキルを表し、ここでフェニルは、C1−4−アルキル、C1−4−アルコキシ及び/又はC1−4−アルキルスルホニルで更に置換されていてもよく、C1−6−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで更に置換されていてもよく、
【0023】
は、水素、C1−4−アルキル又はRを表し、
【0024】
は、C2−4−アルキレンを表し、ここでC2−4−アルキレンは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、
【0025】
は、水素又はC1−4−アルキルを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、
【0026】
及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル又は−Z−NRを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく;或いはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ環を完成し;Zは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよいC2−4−アルキレンを表し;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素又はC1−4−アルキルを表し、
【0027】
或いは、Z、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペラジニル環を完成する。
【0028】
2−4−アルキレンは、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン又はエチルエチレンとすることができる。
【0029】
最も好ましくは、Rは、1個のヒドロキシ又はカルボキシ基で置換されているフェニル又はC1−6−アルキルを表し;Rは、水素、メチル又はRを表し;Zは、C2−3−アルキレンを表し;Rは、水素を表し、
【0030】
及びRは、それぞれ互いに独立して、水素又はC1−4−アルキルを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシで置換されていてもよく;或いはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ環を完成し;
或いは、Z、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になってピペラジニル環を完成する。
【0031】
2−3−アルキレンは、エチレン、トリメチレン又はプロピレンである。
【0032】
本発明の組成物は、式:
【0033】
【化12】

【0034】
(式中、
、R、Z、R、R及びRは上記と定義されたとおりであり、
【0035】
11は、アリール、C1−6−アルキル、アラルキル又はC5−6−シクロアルキルを表し、ここでアリールは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、C1−6−アルキル、アラルキル及びC5−6−シクロアルキルは、ヒドロキシ、カルボキシ基、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、
【0036】
12は、水素、C1−4−アルキル、C5−6−シクロアルキル、アリール、アラルキル又はR11を表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、C5−6−シクロアルキル、アリール又はアラルキルはC1−4−アルキル、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよい)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む。
【0037】
好ましくは、R11は、フェニル又はC1−6−アルキルを表し、ここでフェニルは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、C1−6−アルキルは、ヒドロキシ、カルボキシ基、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく;R12は、水素、C1−4−アルキル又はR11を表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよい。
【0038】
より好ましくは、R11は、フェニルを表し、ここでフェニルは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基、C1−4−アルキル及び/又はC1-4−アルコキシで置換されていてもよく;R12は、水素又はC1−4−アルキルを表す。
【0039】
最も好ましくは、R11は、非置換であるか又は1個のカルボキシ基で置換されているフェニルを表し、R12は、水素を表す。
【0040】
4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)は、あらゆるモル比で存在することができる。好ましくは、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)の量は、(1)、(2)及び(3)の総モルに対して2〜25モル%である。
【0041】
更に、本発明の一部分は、式:
【0042】
【化13】

【0043】
(式中、
、R、Z、R、R、R、R11及びR12は上記に定義されたとおりである)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩である。
【0044】
本発明の別の部分は、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)又はその塩の調製方法であり、
【0045】
i)式:
【0046】
【化14】

【0047】
(式中、Xは、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニル)アミノ]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を、式HNR(8)(式中、R及びRは上記に定義されたとおりである)のアミンと反応させて、式:
【0048】
【化15】

【0049】
(式中、R及びRは上記に定義されたとおりである)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を得る工程と、
【0050】
ii)工程i)で得られた式(4)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を、式HNR(Z−NR)(9)(式中、R、Z、R及びRは上記に定義されたとおりである)のアミンと反応させて、式(1)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を得る工程と、を含む。
【0051】
工程i)においては、通常、NHR(8)を、水溶液及び水混和性有機溶媒の混合物中の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(7)の溶液に加える。水溶液は水又は緩衝液とすることができる。水混和性有機溶媒の例には、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミドがある。概して、(8)/(7)のモル比は、2.0:1〜2.2:1である。通常、反応は、pH6.5〜8.0、好ましくはpH7.0〜7.5、及び60〜80℃、好ましくは65〜75℃の温度で実施する。好ましくは、反応は、水及び水混和性有機溶媒の混合物中で実施し、反応の間、pHを適切な塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを加えて調整する。好ましくは、メチルエチルケトンは、水混和性有機溶媒として使用され、反応後蒸留により除去する。好ましくは、Xは、臭素又は塩素を表す。より好ましくは、塩素を表す。好ましくは、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(4)を、反応混合物から沈殿させ、濾過により単離する。
【0052】
最も好ましいHNR(8)の例は、2−、3−及び4−アミノフェノール、アントラニル酸、3−及び4−アミノ安息香酸、グリシン、サルコシン、β−アラニン、アラニン、4−アミノ酪酸、2−アミノ酪酸、2−アミノイソ酪酸、5−アミノ吉草酸、ノルボリン、バリン、6−アミノカプロン酸、イソロイシン、ロイシン、tert−ロイシン、ノルロイシン及びイミノ二酢酸である。
【0053】
工程ii)においては、アミンHNR(Z−NR)(9)を通常、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(4)の水溶液に加える。水溶液は、水又は緩衝液とすることができる。概して、(9)/(4)のモル比は、2.0:1〜3.0/1である。反応は通常、pH6.5〜10、好ましくはpH7.0〜9.0、及び70〜100℃、好ましくは90〜100℃の温度で実施する。pHは、反応の間、適切な塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを加えて調整する。4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)を、水溶液を酸性化することにより、好ましくはpH4.0〜5.5に酸性化することにより、沈殿させることができる。場合により、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)を、pH6.5〜10.5、好ましくは7.5〜9.5で、及び50〜100℃、好ましくは65〜85℃の温度で水中に溶解させ、水溶液を酸性化、好ましくはpH4.0〜5.5に酸性化することにより沈殿させて、再結晶化することができる。
【0054】
更に好ましいアミンNHR(Z−NR)(9)の例は、1,2−ジアミノプロパン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、ジエチレントリアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3,3’−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン、エチレンジアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、4−(3−アミノプロピル)モルホリン、1,3−ジアミノプロパン、N−メチル−エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、N−エチルエチレンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン及びN−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンである。
【0055】
最も好ましいアミンNHR(Z−NR)(9)の例は、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3,3’−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン、エチレンジアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、4−(3−アミノプロピル)モルホリン、1,3−ジアミノプロパン、N−メチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、N−エチルエチレンジアミン及びN−メチル−1,3−プロパンジアミンである。
【0056】
式(7)の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニル)アミノ]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体は、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸を、水溶液及び水混和性有機溶媒の混合物中のハロゲン化シアヌルと反応させることにより得ることができる。水溶液及び水混和性有機溶媒は上記に定義されたとおりである。好ましくは、式(7)の4,4’−ビス[(4,6−ジクロロトリアジニル)アミノ]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体は、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸を、塩化シアヌルと反応させることにより調製する。反応は、pH3.5〜6.5、好ましくは4.5〜5.5、及び5〜15℃、好ましくは5〜10℃の温度で実施することができる。4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニル)アミノ]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(7)を、工程i)で使用する前に反応混合物から単離するか、或いは前もって単離せずにその場で調製して工程i)中で使用する。
【0057】
代替的には、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)又はその塩も、4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニル)アミノ]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(4)又はその塩を、第1の工程においてHNR(Z−NR)(9)と、第2の工程においてHNR(8)と反応させることによって調製することができる。
【0058】
更に、本発明の一部分は、本発明の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)、又はその塩を含む組成物の調整方法であり、
【0059】
i)式:
【0060】
【化16】

【0061】
(式中、Xは、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を、式HNR(8)及びHNR1112(10)(式中、R、R、R11及びR12は上記に定義されたとおりである)のアミンの混合物と反応させて、式:
【0062】
【化17】

【0063】
(式中、R、R、R11、R12及びXは上記に定義されたとおりである)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物を得る工程と、
【0064】
ii)工程i)で得られた式(4)、(5)及び(6)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物を、式HNR(Z−NR)(9)(式中、R、Z、R及びRは上記に定義されたとおりである)のアミンと反応させて、式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の組成物を得る工程と、を含む。
【0065】
概して、工程i)及びii)は、上記に記載されたとおりに実行する。工程i)においては、式HNR(8)及びHNR1112(10)のアミンを、水溶液及び水混和性有機溶媒の混合物中の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(7)の溶液に、通常同時に加える。好ましくは、(10)/(8)のモル比は、1:1〜5:1であり、及び(8)+(10)/(7)のモル比は2.0:1〜2.2:1である。好ましくは、Xは、塩素又は臭素を表す。より好ましくは、塩素を表す。
【0066】
代替的には、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)又はその塩を含む組成物は、4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(7)又はその塩を、第1の工程においてHNR(Z−NR)(9)と、第2の工程においてHNR(8)及びHNR1112(10)の混合物と反応させることにより調製することができる。
【0067】
更に、本発明の一部分は、下記の式:
【0068】
【化18】

【0069】
の中間体、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩である。
【0070】
本発明の別の部分は、式(5)の中間体4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩、及び式(4)、(5)及び(6)の中間体4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩の組成物である。式(5)の中間体4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、及び式(4)、(5)及び(6)の中間体4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の組成物においては、R、R、R10及びR11は上記に示されたとおりである。
【0071】
本発明の別の部分は、式(1)又は(2)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩、或いは式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物の紙用蛍光増白剤としての使用である。
【0072】
更に、本発明の一部分は、式(1)又は(2)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩、或いは式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物で処理した紙である。4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)又は(2)、或いは4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)を含む組成物で処理した紙は、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)の配合物、或いは4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)を含む組成物の配合物を製紙機のウエットエンド部に適用することにより調製することができる。配合物は、固体又は水性配合物とすることができる。好ましくは、水性配合物である。
【0073】
水性配合物も本発明の一部分である。この配合物は、4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)又は4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)を含む組成物、水又は緩衝液、ならびに場合により水混和性有機溶媒及び/又は補助剤を含むことができる。水混和性有機溶媒の例は、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミドである。補助剤の例は、尿素、エタノールアミン又はポリグリコールである。好ましくは、配合物は、水混和性有機溶媒の不存在下で、水又は緩衝液中の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、又は4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)を含む組成物の溶液である。より好ましいのは、pH8.5〜11.0の水中の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、又は4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)を含む組成物の配合物である。
【0074】
式(1)又は(2)の両性の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、又は4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)を含む組成物は、特にpH11以下で高い水溶性を示すので、水溶液として配合することができる。これらの蛍光増白剤は更に、繊維に対する良好な直接性を示し、アニオン性蛍光増白剤と比較すると、カチオン性ポリマー又はその他のカチオン性蛍光増白剤の存在による、その白色化効果及び増白効果の低下は少ない。
【0075】
〔実施例〕
実施例1〜6
【0076】
【化19】

【0077】
(式中、
スルホン酸基はナトリウム塩の形態であり、
Xは塩素であり、
【0078】
【表1】


表1である)
の調製。
【0079】
4a〜4dについての手順
ソーダ水溶液(945g)中の4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸(119g、0.32mol)の溶液を、pH4.5〜5.5(20%(w/v)ソーダ水溶液を加えて調整)かつ5〜10℃で70分以内に、水(400g)及びメチルエチルケトン(753g)中の塩化シアヌル(120g、0.65mol)の溶液に加えた。混合物を、更に10分間撹拌した。NHR(8)(0.65mol)を、pH7.0〜7.5(50%(w/v)NaOH水溶液を加えて調整)かつ10〜20℃で加えた。混合物を、pH7.0〜7.5で60分以内に、70℃に温め、更に10分間撹拌した。メチルエチルケトンを蒸留により除去した。残留混合物を室温に冷却し、室温で一晩放置して、沈殿物を得た。沈殿物を吸引濾過し、5%(w/w)ブラインで洗浄し、70〜80℃で乾燥して、(4)を黄色の結晶として得た。
【0080】
4eについての手順:
水(786.9g)中の4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸、ジナトリウム塩(135g、0.325mol)の溶液を、pH4.5〜5.5(20%(w/v)ソーダ水溶液を加えて調整)かつ5〜10℃で55分以内に、水(400g)及びメチルエチルケトン(753g)中の塩化シアヌル(120g、0.65mol)の溶液に加えた。混合物を更に10分間撹拌した。NHR(8)(0.65mol)を、pH7.0〜7.5(50%(w/v)NaOH水溶液を加えて調整)かつ10〜20℃で加えた。混合物を、pH7.0〜7.5で60分以内に、70℃に温め、更に10分間撹拌した。メチルエチルケトンを蒸留により除去した。残留混合物を室温まで冷却し、室温で一晩放置して、沈殿物を得た。沈殿物を吸引濾過し、5%(w/w)ブラインで洗浄し、70〜80℃で乾燥して、4eを黄色の結晶として得た。
【0081】
4fについての手順:
ソーダ水溶液(945g)中の4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸(119g、0.32mol)の溶液を、pH4.5〜5.5(20%(w/v)ソーダ水溶液を加えて調整)かつ5〜10℃で70分以内に、水(400g)及びメチルエチルケトン(753g)中の塩化シアヌル(120g、0.65mol)の溶液に加えた。混合物を更に10分間撹拌した。NHR(8)(0.65mol)を、pH7.0〜7.5(50%(w/v)NaOH水溶液を加えて調整)かつ10〜20℃で加えた。混合物を、pH7.0〜7.5で60分以内に、70℃に温め、更に10分間撹拌した。メチルエチルケトンを蒸留により除去した。残留混合物(1710g)を室温に冷却した。沈殿は起こらなかった。
【0082】
実施例7〜19
【化20】

【0083】
【表2】



【0084】
(表2(6.2Mol当量のエチレンジアミンを使用した。59Mol当量のエチレンジアミンを使用した。)である)
の調製。
【0085】
1a〜1lについての手順:
NHR−Z−NR(9)((4)の2.4〜3mol当量)を、pH7.0〜9.0(50%(w/v)NaOH水溶液を加えて調整)かつ70℃で、水中の(4)13〜17%(w/w)溶液に加えた。混合物をpH8.0〜10.0で97℃に温め、これらの条件下で、これ以上(4)が検出することができなくなるまで撹拌した。混合物を70℃に冷却し、濃HClで、pHを4.5に調整した。沈殿物が生じなくなるまで、混合物を更に冷却した。沈殿物が室温より高い温度で生じなかった場合、混合物を室温まで冷却し、一晩放置した。得られた沈殿物を吸引濾過し、2.5%(w/w)ブラインで洗浄した。フィルターケーキを、pH7.5〜9.5かつ70〜80℃で、水に再溶解して、水中のフィルターケーキの8〜16%(w/w)溶液を得て、4.5〜5.0に調整したpHにより再沈殿した。沈殿物を吸引濾過し、2.5%(w/w)ブラインで洗浄し、70〜80℃で乾燥して、(1)を黄色の結晶として得た。
【0086】
1mについての手順:
NHR−Z−NR(9)(4fの2.4mol当量)を、pH7.50(NaOH水溶液50%(w/v)を加えて調整)で70℃にて、実施例6に記載の通りに得た4fを含有する反応混合物に加えた。混合物をpH8.0〜10.0で97℃に温め、これらの条件下で、これ以上4fが検出することができなくなるまで撹拌した。混合物を70℃に冷却し、濃HClでpHを5.5に調整した。沈殿物が生じるまで、混合物を更に冷却した。得られた沈殿物を吸引濾過し、2.5%(w/w)ブラインで洗浄し、1mを黄色の結晶として得た。
【0087】
実施例20〜24
【化21】

【0088】
(式中、
スルホン酸基はナトリウム塩の形態であり、
Xは塩素であり、
【0089】
【表3】

【0090】
表3(6bは4cと同一である。サルコシン/アニリンのモル比は1:4であり、(サルコシン+アニリン)/(7)のモル比は2.1:1である。350nmでの[HPLC面積率]。)である)を含む組成物の調製
【0091】
手順:
ソーダ水溶液(951g)中の4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸(115g、0.31mol)の溶液を、pH4.5〜5.5かつ5〜10℃で70分以内に、水(400g)及びメチルエチルケトン(753g)中の塩化シアヌル(120g、0.65mol)の溶液に加えた。混合物を更に10分間撹拌した。NHR(8)(0.325mol)及びNHR1112(10)(0.325mol)を、pH7.0〜7.5かつ10〜20℃で同時に加えた。混合物を、pH7.0〜7.5で60分以内に、70℃に温め、更に10分間撹拌した。メチルエチルケトンを蒸留により除去した。残留混合物を45℃に冷却し、半分の量のブラインで希釈した。固体を吸引濾過し、5%(w/w)ブラインで洗浄し、70〜80℃で乾燥して、(4)、(5)及び(6)を含む組成物を黄色の結晶として得た。
【0092】
実施例26〜31
【化22】

【0093】
(式中、*−NR(Z−NR)は
【0094】
【化23】


であり、
【0095】
【表4】

【0096】
表4(350nmでの[HPLC面積率]。6bは4cと同一であり、3bは1hと同一である。)である)を含む組成物の調製。
【0097】
手順:
NH−Z−NR(9)((4)、(5)及び(6)の混合物の2.4〜3mol当量)を、pH7.0〜9.0かつ70℃で、水中の(4)、(5)及び(6)の混合物の13〜17%(w/w)溶液に加えた。混合物をpH8.0〜10.0で97℃に温め、これらの条件下で、これ以上(4)、(5)及び(6)の混合物が検出することができなくなるまで撹拌した。混合物を70℃に冷却し、濃HClで、pHを4.5に調整した。沈殿物が生じるまで、混合物を更に冷却した。沈殿物が室温より高い温度で生じなかった場合、混合物を室温に冷却し、一晩放置した。得られた沈殿物を吸引濾過し、2.5%(w/w)ブラインで洗浄し、70〜80℃で乾燥して、(1)、(2)及び(3)の混合物を黄色の結晶として得た。
【0098】
実施例32〜38
4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)の水溶性作用の測定
【0099】
4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体1(0.5g)を、緩衝液(リン酸二水素カリウム17mM、四ホウ酸二ナトリウム43mM、pH9)(50mL)と混合し、室温で2時間撹拌した。非溶解固体の沈降後、0.2μmフィルターで上澄み2mLを濾過し、直接使用するか、或いは水で希釈して総量1000mLにした。上澄みの吸収率、又は希釈溶液を、紫外分光計を使用し、350nmで測定した。
【0100】
【表5】

【0101】
表5(希釈溶液の吸収率を測定した。h上澄みの吸収率を測定した。)
【0102】
実施例39
混合物(1)、(2)及び(3)の水溶性作用の測定
化合物(1)0.5gの代わりに混合物(1)、(2)及び(3)0.5gを使用した以外は、実施例32〜38についての記載と同じ手順を繰り返した。
【0103】
【表6】

【0104】
表6(希釈溶液の吸収率を測定した。)
【0105】
比較例1〜6
化合物(11)の水溶性作用の測定
【0106】
【表7】

【0107】
表7(希釈溶液の吸収率を測定した。h上澄みの吸収率を測定した。)
【0108】
考察
吸収率が高くなるにつれて、溶液中において、(11)の(1)、(2)及び(3)それぞれの混合物のうちの(1)の濃度は高くなり、これらの化合物の水溶性は高くなる。
【0109】
1a(実施例32)の希釈溶液の吸収率は0.047である。吸収率は溶液の濃度と比例するので、1aの上澄みの吸収率は理論上、500×0.047=23.5となる。対照的に、ヒドロキシル基無しの同様の化合物である11f(比較例6)の上澄みの吸収率は、わずかに0.205である。
【0110】
1b(実施例33)の上澄みの吸収率は0.078であるのに対し、ヒドロキシル基無しの同様の化合物である11b(比較例2)の上澄みの吸収率は、わずかに0.041である。
【0111】
1e(実施例34)の希釈溶液の吸収率は1.072であるので、1eの上澄みの吸収率は理論上、500×1.072=536となるのに対し、カルボキシ基無しの同様の化合物である11b(比較例2)の上澄みの吸収率は、わずかに0.041である。
【0112】
1h(実施例35)の希釈溶液の吸収率は0.780であるので、1eの上澄みの吸収率は理論上、500×0.780=390となるのに対し、カルボキシ基無しの同様の化合物である11b(比較例2)の上澄みの吸収率は、わずかに0.041である。
【0113】
1i(実施例36)の希釈溶液の吸収率は1.036であるので、1iの上澄みの吸収率は理論上、500×1.036=518となるのに対し、ヒドロキシル基無しの同様の化合物である11c(比較例3)の希釈溶液の吸収率は、わずかに0.050である。
【0114】
1k(実施例37)の希釈溶液の吸収率は1.054となるのに対し、カルボキシ基がヒドロキシメチル基で置き換えられている点で1kと異なる11a(比較例1)の希釈溶液の吸収率は、わずかに0.079である。
【0115】
1l(実施例38)の希釈溶液の吸収率は1.110となるのに対し、(カルボキシメチル)アミノ基がモルホリノ基で置き換えられている点で1lと異なる11d(比較例4)の希釈溶液の吸収率は、わずかに0.100である。
【0116】
1l(実施例38)の希釈溶液の吸収率は1.110となるのに対し、カルボキシ基が1−ヒドロキシエチル基で置き換えられている点で1lと異なる11e(比較例5)の希釈溶液の吸収率は、わずかに0.194ある。
【0117】
1e、2c及び3b(実施例39)の希釈溶液の吸収率は1.115であるので、1e、2c及び3bの混合物の上澄みの吸収率は理論上、500×1.115=575となるのに対し、カルボキシ基を有しない点で混合物と異なる11b(比較例2)の上澄みの吸収率は、わずかに0.041である。
【0118】
したがって、本発明の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体が、既知の比較できる化合物よりも高い水溶性を示すことが明確に理解できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】


(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシ基、1個のカルボキシ基及び/又は1個のカルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基で置換されているアリールを表し、或いはRは、少なくとも1個のカルボキシ基で置換されているC1−6−アルキル、アラルキル又はC5−6−シクロアルキルを表し、ここでアリールは、更にC1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、C1−6−アルキル、アラルキル及びC5−6−シクロアルキルはヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、
は、水素、C1−4−アルキル、C5−6−シクロアルキル、アリール、アラルキル又はRを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、C5−6−シクロアルキル、アリール又はアラルキルは、C1−4−アルキル、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、或いは
及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペリジノ−、ピロリジニル−又はモルホリノ環を完成し、それは少なくとも1個のカルボキシ基で置換され、
は、C2−6−アルキレン又はC5−6−シクロアルキレンを表し、ここでC2−6−アルキレンは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよく,ここで2個の酸素は互いに結合せず、
、R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル、C5−6−シクロアルキル又は−Z−NRを表し、或いはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になってモルホリノ−、ピペリジノ−又はピロリジニル環を完成し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく;Zは、C2−6−アルキレン又はC5−6−シクロアルキレンを表し、ここでC2−6−アルキレンは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、或いは1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよく;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル又はC5−6−シクロアルキルを表し、或いは
、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペラジニル環を完成するが、
但し、Rが4−カルボキシフェニルを表し、Rが水素を表す場合、Zはエチレンではなく、R及びRはメチルではなく、Rは水素ではなく、或いはZはトリメチレンではなく、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ環を完成せず、Rは水素ではない)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩。
【請求項2】
請求項1に記載
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシ基、1個のカルボキシ基及び/又は1個のカルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基で置換されているフェニルを表し、或いはRは、少なくとも1個のカルボキシ基で置換されているC1−6−アルキルを表し、ここでフェニルは、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで更に置換されていてもよく、C1−6−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで更に置換されていてもよく、
は、水素、C1−4−アルキル、又はRを表し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、
は、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、或いは1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよいC2−6−アルキレンを表し、
は、水素又はC1−4−アルキルを表し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、
及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル又は−Z−NRを表し、或いはそれらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ−、ピペリジノ−又はピロリジニル環を完成し、ここでC1−4−アルキルはヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく;Zは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、1個又は2個の酸素原子により中断されていてもよいC2−6−アルキレンを表し、ここで2個の酸素は互いに結合しておらず;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素又はC1−4−アルキルを表し、
或いは、Z、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペラジニル環を完成する)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩。
【請求項3】
請求項2に記載
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシ基及び/又は1個のカルボキシ基で置換されているフェニルを表し、或いはRは、少なくとも1個のカルボキシ基で置換されているC1−6−アルキルを表し、ここでフェニルは、C1−4−アルキル、C1−4−アルコキシ及び/又はC1−4−アルキルスルホニルで更に置換されていてもよく、C1−6−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで更に置換されていてもよく、
は、水素、C1−4−アルキル又はRを表し;Zは、C2−4−アルキレンを表し、ここでC2−4−アルキレンは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、
は、水素又はC1−4−アルキルを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、
及びRは、それぞれ互いに独立して、水素、C1−4−アルキル又は−Z−NRを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく;或いはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ環を完成し;Zは、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよいC2−4−アルキレンを表し;R及びRは、それぞれ互いに独立して、水素又はC1−4−アルキルを表し、
或いは、Z、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペラジニル環を完成する)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、又はその塩。
【請求項4】
請求項3に記載
(式中、
は、1個のヒドロキシ又はカルボキシ基で置換されているフェニル又はC1−6−アルキルを表し、
は、水素、メチル又はRを表し;Zは、C2−3−アルキレンを表し、Rは、水素を表し、
及びRは、それぞれ互いに独立して、水素又はC1−4−アルキルを表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシで置換されていてもよく;或いはR及びRは、それらが結合する窒素と一緒になって、モルホリノ環を完成し、
或いは、Z、R及びRは、それらが結合する窒素と一緒になってピペラジニル環を完成する)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、又はその塩。
【請求項5】
式:
【化2】


(式中、R、R、Z、R、R及びRは請求項1に定義されたとおりであり、
11は、アリール、C1−6−アルキル、アラルキル又はC5−6−シクロアルキルを表し、ここでアリールは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、C1−6−アルキル、アラルキル及びC5−6−シクロアルキルは、ヒドロキシ、カルボキシ基、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、
12は、水素、C1−4−アルキル、C5−6−シクロアルキル、アリール、アラルキル又はR11を表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく、C5−6−シクロアルキル、アリール又はアラルキルはC1−4−アルキル、ヒドロキシ及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよい)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物。
【請求項6】
請求項5に記載
(式中、R、R、Z、R、R及びRは請求項2に定義されたとおりであり;
11は、フェニル又はC1−6−アルキルを表し、ここでフェニルは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく、C1−6−アルキルは、ヒドロキシ、カルボキシ基、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよく;
12は、水素、C1−4−アルキル又はR11を表し、ここでC1−4−アルキルは、ヒドロキシ、C1−4−アルコキシ、カルバモイル及び/又はシアノで置換されていてもよい)
の組成物。
【請求項7】
請求項6に記載
(式中、R、R、Z、R、R及びRは請求項3に定義されたとおりであり;R11は、フェニルを表し、ここでフェニルは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシ−C1−4−アルキル(HOOC−C1−4−アルキル)基、C1−4−アルキル及び/又はC1−4−アルコキシで置換されていてもよく;R12は、水素又はC1−4−アルキルを表す)
の組成物。
【請求項8】
請求項7に記載
(式中、R、R、Z、R、R及びRは請求項3に定義されたとおりであり;R11は、非置換であるか又は1個のカルボキシ基で置換されているフェニルを表し;R12は、水素を表す)
の組成物。
【請求項9】
式:
【化3】


(式中、R、R、Z、R、R及びRは請求項1に定義されたとおりであり、R11及びR12は請求項5に定義されたとおりである)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩。
【請求項10】
i)式:
【化4】


(式中、Xは、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニル)アミノ]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を、式HNR(8)(式中、R及びRは請求項1に示された意味を有する)のアミンと反応させて、式:
【化5】


(式中、R及びRは請求項1に示された意味を有する)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を得る工程と、
ii)工程i)で得た式(4)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を、式HNR(Z−NR)(9)(式中、R、Z、R及びRは上記に示された意味を有する)のアミンと反応させて、式(1)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を得る工程と
を含む、請求項1に記載の式(1)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の調製方法。
【請求項11】
i)式:
【化6】


(式中、Xは、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の4,4’−ビス[(4,6−ジハロトリアジニルアミノ)]スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を、式HNR(8)及びHNR1112(10)(式中、R及びRは請求項1に示された意味を有し、R11及びR12は請求項5に示された意味を有する)のアミンの混合物と反応させて、式:
【化7】


(式中、Xは、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物を得る工程と、
ii)工程i)で得た式(4)、(5)及び(6)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を含む組成物を、式HNR(Z−NR)(9)(式中、R、Z、R及びRは上記に定義されたとおりである)のアミンと反応させて、式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体の組成物を得る工程と
を含む、請求項5に記載の式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体(1)、(2)及び(3)又はその塩を含む組成物の調整方法。
【請求項12】
式:
【化8】


の中間体、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩。
【請求項13】
式:
【化9】


(式中、R及びRは請求項1に示された意味を有し、R11及びR12は請求項5に示された意味を有し、Xは臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の中間体、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩の組成物。
【請求項14】
式:
【化10】


(式中、R及びRは請求項1に示された意味を有し、R11及びR12は請求項5に示された意味を有し、Xは臭素、塩素、フッ素又はヨウ素を表す)
の中間体、4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩。
【請求項15】
請求項1又は9に記載の式(1)又は(2)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩、或いは請求項5に記載の式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩を含む組成物の、紙用蛍光増白剤としての使用。
【請求項16】
請求項1又は9に記載の式(1)又は(2)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩、或いは請求項5に記載の式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩の組成物で処理した紙。
【請求項17】
請求項1又は9に記載の式(1)又は(2)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩、或いは請求項5に記載の式(1)、(2)及び(3)の4,4’−ビス(トリアジニルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体又はその塩の組成物を含む水性配合物。

【公表番号】特表2008−517129(P2008−517129A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537256(P2007−537256)
【出願日】平成17年10月10日(2005.10.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/055122
【国際公開番号】WO2006/045691
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】