説明

紙葉類処理装置及びその処理方法

【課題】紙葉類処理装置において、最後の1000枚紙葉類処理時の端数を裁断処理する紙葉類処理装置。
【解決手段】最後の1000枚紙葉類が供給されたことが主制御部31に対して通知されると、主制御部31は、残留枚数が100枚以上の場合、搬送制御部を「通常モード」に設定し、通常処理を行う。すなわち、正券は集積装置40に集積され把Hが形成され、さらに、10把積載された後に結束されて束が形成される。残留枚数が100枚未満の場合、「正券モード」に設定し、続けて搬送される紙葉類Pの全てを集積装置に集積する。すなわち、集積装置に集積された集積枚数が100枚に到達すると、当該100枚紙葉類は結束され把Hが形成される。このとき「裁断モード」を設定し、続けて搬送される紙葉類Pは集積装置に集積せずに裁断処理する。この結果、集積装置に端数が残留しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有価証券などの紙葉類を区分処理する紙葉類処理装置において発生した当該紙葉類の端数を自動裁断処理する紙葉類処理装置及びその処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有価証券などの紙葉類を処理する紙葉類処理装置は、処理単位に応じて一括して投入された紙葉類から取出装置によって紙葉類を1枚ずつ取出して搬送し、紙葉類判別装置によって紙葉類を判別し、その判別結果によって、当該紙葉類の種類判別、搬送方向判別、真偽判別(真券か、偽券か)及び正損判別(真券で再流通可能な正券か、真券で再流通不可能な損券か)を行い、正券、損券及び排除券に区分する。
【0003】
このようにして区分された正券は、集積装置に搬送されて計数され、100枚に達した紙葉類(100枚紙葉類)ごとに結束装置に送られる。また、損券は、正券同様に集積装置で集積される場合と、再流通不可能なことから裁断装置によって裁断される場合がある。
【0004】
結束装置は、100枚を一塊として紙帯で結束して把を形成して放出する。また、このようにして形成された把は、10把まとめてさらに紙帯で結束して束を形成する。
【0005】
搬送される紙葉類は、上記真偽判別又は正損判別によって正券、損券又は排除券に区分されるため、処理単位に応じて一括して供給された紙葉類(例えば、1000枚)から把又は束を形成した際には上記集積装置に端数が残留する。この端数を処理するために、従来は、業務終了時に券の整理処理を実施していた。
【0006】
この整理処理とは、紙葉類処理装置を「整理モード」にして上記端数の計数処理を行う処理である。従って、この「整理モード」によって上記把がさらに形成され、把集積部に集積される。このようにして集積された把をそれまでに形成された把とまとめて10把とし、手動で結束装置を起動して束を形成していた。この「整理モード」に関する一般的な方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−204550号公報 (第4頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載の紙葉類処理装置の「整理モード」では、上述した把の形成又は束の形成を手動で行わなければならず、さらに、「整理モード」で把にならない端数は手動で裁断していた。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、紙葉類処理装置において、未処理残数を算出し、所定の枚数に達した場合には、搬送される紙葉類を自動的に切り替えて集積装置に集積して把を形成し、続けて搬送される紙葉類は直接裁断装置に搬送して裁断することにより端数が残留しないようにすることにより、業務終了後の「整理処理」の工程を削除することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の紙葉類処理装置は、紙葉類が処理単位ごとに一括して供給された供給部から1枚ずつ取出す取出手段と、この取出手段によって取出された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送された前記紙葉類を判別する紙葉類判別手段と、この判別手段による判別結果に基づいて正券を集積する集積手段と、損券を裁断する裁断手段と、を備えた紙葉類処理装置であって、前記供給部に一括して供給された紙葉類が最後の処理単位の紙葉類であるとき、前記供給部に残留している紙葉類の残留枚数を算出する算出手段と、この算出手段によって計数された前記残留枚数が第1の結束枚数を超える場合には、続けて搬送される前記紙葉類を通常処理する通常処理機能と、前記残留枚数が前記第1の結束枚数に満たない場合には、続けて搬送される前記紙葉類を前記集積手段に集積する正券処理機能と、この正券処理機能可動時に前記集積手段に集積された紙葉類の枚数が前記第1の結束枚数に達した場合には、続けて搬送される前記紙葉類を裁断手段で裁断する裁断処理機能と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3記載の紙葉類処理装置の処理方法は、紙葉類が処理単位ごとに一括して供給された供給部から1枚ずつ取出す取出手段と、この取出手段によって取出された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送された前記紙葉類を判別する紙葉類判別手段と、この紙葉類判別手段による判別結果に基づいて正券を集積する集積手段と、損券を裁断する裁断手段と、前記搬送手段及び前記集積手段を制御する搬送制御部と、を備えた紙葉類処理装置の処理方法であって、前記搬送制御部が前記主制御部に対して前記供給部に一括して供給された紙葉類が最後の処理単位の紙葉類であることを通知する第1工程と、この第1工程に基づいて、前記主制御部が前記供給部に残留している紙葉類の残留枚数を算出する第2工程と、この第2工程によって計数された前記残留枚数が第1の結束枚数を超える場合には、続けて搬送される前記紙葉類を処理する動作モードを通常モードに設定する第3工程と、この第3工程で設定された動作モードを前記搬送制御部に通知する第4工程と、この第4工程に基づいて、前記搬送制御部が前記搬送手段を通常搬送させる第5工程と、この第5工程に基づいて搬送された前記紙葉類を前記集積部に集積する第6工程と、この第6工程の結果、前記集積部に集積された紙葉類の残留枚数が前記第1の結束枚数に満たない場合には、続けて搬送される前記紙葉類を処理する動作モードを正券モードに設定する第7工程と、この第7工程に基づいた処理が行われ、前記集積手段に集積された紙葉類の枚数が前記第1の結束枚数に達した場合には、続けて搬送される前記紙葉類を前記裁断手段で裁断する裁断モードに設定する第8工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、紙葉類処理装置において、最後の処理単位の紙葉類が供給され、未処理残数が所定の枚数に達した場合には、搬送される紙葉類を集積装置に集積して端数がでないようにし、続けて搬送される紙葉類は直接裁断装置に搬送して裁断することにより、業務終了後の「整理処理」の工程を削除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の実施例による紙葉類処理システム100の外観図である。この紙葉類処理システム100は、束処理機1、束搬送機2、紙葉類処理装置を備えた鑑査機3、排除券処理機4及び集中制御卓5から構成される。
【0014】
束処理機1には未鑑査束が供給される。この供給された未鑑査束は、100枚ごとに紙帯(小帯)で結束された把を10把まとめて紙帯(大帯)で結束したもので、未鑑査状態のものをいう。この未鑑査束は、順番に取出されて束搬送機2で搬送され、本発明を適用した鑑査機3に供給される。
【0015】
鑑査機3は、束搬送機2から供給された未鑑査束の大帯、小帯を切断する前処理装置(図示しない)、及びこの前処理装置で1枚ごとに分離された紙葉類は紙葉類処理装置(後述する)に供給される。
【0016】
紙葉類処理装置は、供給された紙葉類を1枚ずつ取出して、搬送路(後述する)上を搬送する。このようにして搬送された紙葉類は、上記搬送路上に配置された紙葉類判別装置(後述する)によって判別され、正券、損券又は排除券に区分される。
【0017】
排除券は、鑑査機3内部に配置された排除券集積装置に集積される。操作員は、集積された排除券を取出して排除券処理機4に供給する。排除券処理機4は、操作員による排除券の登録(券種、金額など)を行う装置であり、当該登録後、排除券を排除券処理機に供給することにより、装置によって計数、確認後登録される。
【0018】
集中制御卓5は、上述した束処理機1、束搬送機2、鑑査機3及び排除券処理機4と接続され、当該装置によって処理された紙葉類の管理が行われる。
【0019】
図2は、本発明の実施例による紙葉類処理装置30の概略構成図である。紙葉類処理装置30は、供給部34、搬送部35、紙葉類判別装置36、排除券集積装置37、裁断装置(裁断手段)39、集積装置(集積手段)40・42、小帯結束装置41・43、大帯結束装置(図示しない)などから構成される。
【0020】
上記紙葉類処理装置30には、集積された紙葉類Pを一括して供給台34A供給する供給部34が設けられている。この供給部34に積載された紙葉類Pは、取出ロータ34Bによって一定間隔で1枚ずつ取出され、搬送路35に供給される。この搬送路35は、搬送ローラと搬送ベルト(図示しない)で構成され、紙葉類Pを搬送方向上流から下流に向かって搬送する。
【0021】
このようにして搬送ロータ34Bによって供給部34から供給された紙葉類Pは、紙葉類判別装置36によって判別される。紙葉類判別装置36は、紙葉類Pの物理的特性を検知して判別するもので、複数の装置で構成されており、搬送方向下流に向かって搬送路35に設けられている。この紙葉類判別装置36の判別結果に基づいて正券と判別された紙葉類Pを集積する集積装置(集積手段)40・42、損券と判別された紙葉類Pを裁断する裁断装置(裁断手段)39、偽券又は排除券を集積する排除券集積装置37が設けられている。
【0022】
上記集積装置40・42及び排除券集積装置37には、高速に搬送される当該紙葉類Pにダメージを与えないで集積するために搬送路35・35B・35Cの終端と各集積装置の集積庫(図示しない)との間に集積羽根車(図示しない)が使用されている。従って、集積装置は、上記集積羽根車、集積庫及びこれらを動作させるのに必要な機能を一体とした場合の呼称である。
【0023】
搬送制御部32は、搬送される紙葉類Pの1枚ごとの搬送先を設定する。すなわち、搬送される紙葉類Pが排除券の場合には、分岐ゲートG02によって排除券集積装置37に集積される。
【0024】
また、搬送される紙葉類Pが損券の場合、又は紙葉類Pが正券であっても裁断モードが設定されたために強制裁断する場合には、分岐ゲートG03によって紙葉類Pを裁断装置39側に搬送する。
【0025】
上記集積装置40には、上記紙葉類判別装置36の判別の結果、正券と判別された紙葉類Pの最初の100枚が集積される。すなわち、分岐ゲートG04によって振り分けられた紙葉類Pは集積羽根車によって集積装置40に集積される。
【0026】
集積装置40への100枚目の通過と共に、分岐ゲートG04によって紙葉類Pが集積装置40に続けて集積されるのを防止すると共に、続けて搬送される101枚目以降の正券の紙葉類Pを集積装置42に搬送する。
【0027】
このようにして集積装置40に集積された紙葉類は集積装置40の下部に配置された結束装置41に移動後、図示しない紙帯で結束され、把Hが形成される。同様に集積装置42に集積された紙葉類Pは、結束装置43に移動後、同様に紙帯で結束され、把Hが形成される。
【0028】
図3は、本発明の実施例1に係る紙葉類処理装置30の動作を説明する図である。
【0029】
操作員が鑑査機3を起動すると、上述した前処理部において、1枚ごとの紙葉類に分離された紙葉類Pが供給部34に供給される。供給された紙葉類Pは、1枚ごとに取出されて通常処理(通常モード)が行われる。この処理の結果、搬送制御部32から最後の1000枚紙葉類が供給されたことが主制御部31に対して通知(32a)される(第1工程)。
【0030】
主制御部31は、この通知(32a)を受け、未処理残留枚数を確認する(S1)。この未処理残数は、供給台34Aに供給された紙葉類Pの枚数から取出ロータ34Bによって取出された紙葉類Pの枚数を減算することによって残留枚数が算出される(第2工程)。この結果、残留枚数が100枚以上である場合には(S1の「≧100」)、「通常モード」が設定される(S2、第3工程)。
【0031】
次に、主制御部31は、設定された「通常モード」を搬送制御部32に対して「モードセット」する(31a、第4工程)。なお、この「モードセット」は、通知前のモードと同一の場合には通知の必要がなく、実施例ではそのように処理することにより、主制御部31と搬送制御部32との間の送受信を減少することができ、装置の系としてのパフォーマンスが向上する。
【0032】
搬送制御部32は、上記「通常モード」のモードセットに基づいて搬送路35に対して紙葉類Pの取出し処理(スルー、S30)を指示する。すなわち、通常搬送処理を行う(32b、第5工程)。また、主制御部31に対して「スルー実施32b」を実施したことを通知する。この「スルー実施32b」の通知も上記「モードセット」同様、通知前の状態と同一の場合には通知の必要がない。
【0033】
「通常モード」とは、主制御部31の指示に基づいて、搬送制御部32が通常処理機能を発揮している状態である。具体的には、紙葉類Pが取出装置34によって取出され、上述した紙葉類判別装置36の判別結果に基づいて正券、損券又は排除券に区分され、正券は集積装置40又は42に集積され(第6工程)、上述した方法に基づいて把Hが形成される。形成された把Hは、コンベア(図示しない)に渡され10把になるまで積載された後に結束されて束が形成される。この一連の動作をいう。従って、この一連の動作の中で、紙葉類Pが処理されることにより残留枚数が減少する。
【0034】
主制御部31は、搬送制御部32からの「スルー実施32b」の通知に基づき、ステップS1に戻って残留枚数を確認する(S1)。この確認の結果、100枚未満の場合(S1の「<100」)、集積装置(集積装置)40又は42に集積された集積枚数を確認する(S3)。以下、集積装置として集積装置40を用いた場合について説明する。
【0035】
この集積装置の集積枚数確認の結果、集積装置に残留枚数が確認された場合(S3の「≠0」)、当該集積装置の集積枚数が100枚未満の場合(S5の「<100」)、100枚に到達するまで可能な範囲で集積を続けるために「正券モード」を設定する(S6、第7工程)。すなわち、この「正券モード」が設定された後に処理される未処理の紙葉類Pは上記紙葉類判別装置36による損券の判別を行わず、その後搬送される紙葉類Pの全てを集積装置に集積する。従って、上述したスルー(S30)を繰り返す。
【0036】
この「正券モード」処理の結果、残留枚数が100枚以下(S1の「<100」)で集積装置に集積された集積枚数が100枚に達すると(100枚紙葉類)、当該100枚紙葉類は、結束装置41に渡されて結束され、把Hが形成される。
【0037】
この結果、集積装置に集積された紙葉類Pの枚数は0枚となり(S3の「=0」)、続けて搬送される紙葉類Pを裁断処理するために「裁断モード」を設定する(S4、第8工程)。この「裁断モード」は、上述同様主制御部から搬送制御部32通知される。
【0038】
ここで搬送制御部32は、搬送路35の紙葉類Pが全て裁断装置39に搬送されるように搬送路35の分岐ゲートG02を切換える。この結果、搬送される紙葉類Pは全て裁断装置39によって裁断されて気送管(図示しない)により装置外に排出される。
【0039】
また、上記把Hはコンベア(図示しない)によって左側に搬送され、大帯結束装置に渡される。
【0040】
以上説明したように、本発明の実施例1では、「通常モード」での処理中に最後の1000枚紙葉類の供給が行われた場合には、残留枚数が100枚以上ある場合には通常処理が行われて把Hが形成されるが、100枚未満になると、そのときに集積装置に集積されている端数が100枚になるまで紙葉類判別装置の判別結果に係らず集積して把Hを形成し、その他の紙葉類Pを裁断装置によって裁断することにより集積装置に端数が残留しないようにすることができる。
【実施例2】
【0041】
図4は、本発明の実施例2に係る紙葉類処理装置30の動作を説明する図である。本実施例は、集積装置に紙葉類の端数が残留するのを防止するのではなく、大帯で結束される未結束の把が残留するのを防止することができる。
【0042】
本実施例2は、図2に示す紙葉類処理装置30は実施例1と同一であるため、その説明を省略する。また、図3に示す主制御部31及び搬送制御部32の間の通知に関する部分は共通であるため、その説明は省略する。
【0043】
搬送制御部32から最後の1000枚紙葉類供給の通知を受けた搬送制御部31は、残留枚数の確認をする(S10)。この確認結果、残留枚数が1000枚以上(S10の「≧100」)の場合、通常モードが設定される。
【0044】
この「通常モード」により紙葉類の取出しが継続される。その結果、残留枚数が1000枚未満になると(S10の「<1000」)、集積装置の集積枚数を確認する(S12)。
【0045】
この集積装置の集積枚数確認の結果、集積枚数が100枚(100枚紙葉類)に達すると(S12の「=100」)、把Hが形成される(S14)。
【0046】
このようにして形成された把Hは、上述したコンベアに渡されて積載される。この積載された把数を確認する(S15)。この確認の結果、把Hが残留している場合(S15の「≠0」)、把数が10に達するまでさらに「正券モード」での処理が継続される(S13)。
【0047】
この処理の結果、把数が10に達すると(S17の「=10」)、10把を大帯で結束して束を形成する。
【0048】
ステップS15において、把数が0(S15の「=0」)の場合、続けて搬送される把Hにより欠損束が形成されるのを防止するために、その後搬送される紙葉類を裁断するために「裁断モード」に設定する。この「裁断モード」が設定されると、その後搬送される紙葉類Pは裁断装置39によって全数裁断される。
【0049】
以上説明したように本発明の実施例2では、「通常モード」での処理中に最後の1000枚紙葉類の供給が行われた場合には、残留枚数が100枚以上ある場合には「正券モード」処理が行われて搬送される紙葉類は全て集積装置に搬送されて100枚ごとに把Hが形成され、大帯結束のために積載される。このようにして積載された把Hの数が0の場合には、さらに把Hを形成すると欠損束が形成されるため、その後搬送される紙葉類は「裁断モード」に設定された後、全て裁断される。
【0050】
以上説明したように実施例1又は実施例2共、紙葉類処理後の整理処理を行う必要がない。本発明では、通常最もよく利用される100枚未満の残数処理及び1000枚単位の残数把の整理処理に付いて説明したが、これに限るのではなく、例えば500枚単位やその他の枚数で上記処理を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例1による紙葉類処理システムの外観図。
【図2】図1に示す紙葉類処理装置の概略構成図。
【図3】本発明の実施例1に係る紙葉類処理装置の動作を説明する図。
【図4】本発明の実施例2に係る紙葉類処理装置の動作を説明する図。
【符号の説明】
【0052】
P 紙葉類
H 把
3 鑑査機
31 主制御部
32 搬送制御部
34 供給部
34B 取出ロータ
35 搬送部
36 紙葉類判別装置
37 排除券集積装置
38 裁断装置
40、42 集積装置
41、43 小帯結束装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類が処理単位ごとに一括して供給された供給部から1枚ずつ取出す取出手段と、この取出手段によって取出された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送された前記紙葉類を判別する紙葉類判別手段と、この判別手段による判別結果に基づいて正券を集積する集積手段と、損券を裁断する裁断手段と、を備えた紙葉類処理装置であって、
前記供給部に一括して供給された紙葉類が最後の処理単位の紙葉類であるとき、前記供給部に残留している紙葉類の残留枚数を算出する算出手段と、
この算出手段によって計数された前記残留枚数が第1の結束枚数を超える場合には、続けて搬送される前記紙葉類を通常処理する通常処理機能と、
前記残留枚数が前記第1の結束枚数に満たない場合には、続けて搬送される前記紙葉類を前記集積手段に集積する正券処理機能と、
この正券処理機能可動時に前記集積手段に集積された紙葉類の枚数が前記第1の結束枚数に達した場合には、続けて搬送される前記紙葉類を裁断手段で裁断する裁断処理機能と、
を備えたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
前記通常処理機能は、
前記紙葉類判別手段による判別の結果、正券は前記集積手段に集積し、損券は、前記裁断手段で裁断する機能を有し、
前記正券処理機能は、
前記紙葉類判別手段による判別の結果、正券及び損券を前記集積手段に集積し、当該集積された紙葉類が前記第1の結束枚数に達した時には紙帯で結束することを特徴とする請求項1記載葉類処理装置。
【請求項3】
紙葉類が処理単位ごとに一括して供給された供給部から1枚ずつ取出す取出手段と、この取出手段によって取出された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送された前記紙葉類を判別する紙葉類判別手段と、この紙葉類判別手段による判別結果に基づいて正券を集積する集積手段と、損券を裁断する裁断手段と、前記搬送手段及び前記集積手段を制御する搬送制御部と、を備えた紙葉類処理装置の処理方法であって、
前記搬送制御部が前記主制御部に対して前記供給部に一括して供給された紙葉類が最後の処理単位の紙葉類であることを通知する第1工程と、
この第1工程に基づいて、前記主制御部が前記供給部に残留している紙葉類の残留枚数を算出する第2工程と、
この第2工程によって計数された前記残留枚数が第1の結束枚数を超える場合には、続けて搬送される前記紙葉類を処理する動作モードを通常モードに設定する第3工程と、
この第3工程で設定された動作モードを前記搬送制御部に通知する第4工程と、
この第4工程に基づいて、前記搬送制御部が前記搬送手段を通常搬送させる第5工程と、
この第5工程に基づいて搬送された前記紙葉類を前記集積部に集積する第6工程と、
この第6工程の結果、前記集積部に集積された紙葉類の残留枚数が前記第1の結束枚数に満たない場合には、続けて搬送される前記紙葉類を処理する動作モードを正券モードに設定する第7工程と、
この第7工程に基づいた処理が行われ、前記集積手段に集積された紙葉類の枚数が前記第1の結束枚数に達した場合には、続けて搬送される前記紙葉類を前記裁断手段で裁断する裁断モードに設定する第8工程と、
を備えたことを特徴とする紙葉類処理装置の処理方法。
【請求項4】
紙葉類が処理単位ごとに一括して供給された供給部から1枚ずつ取出す取出手段と、この取出手段によって取出された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送された前記紙葉類を判別する紙葉類判別手段と、この判別手段による判別結果に基づいて正券を集積する集積手段と、損券を裁断する裁断手段と、を備えた紙葉類処理装置であって、
前記供給部に一括して供給された紙葉類が最後の処理単位の紙葉類であるとき、前記供給部に残留している紙葉類の残留枚数を算出する算出手段と、
この算出手段によって計数された前記残留枚数が前記処理単位の枚数を超える場合には、続けて搬送される前記紙葉類を通常処理する通常処理機能と、
前記残留枚数が前記第1の結束枚数を超える場合には、続けて搬送される前記紙葉類を前記集積手段に集積する正券処理機能と、
この正券処理機能可動時に前記集積手段に集積された紙葉類の枚数が前記第1の結束枚数に達するごとに結束して把を形成する第1の結束手段と、
前記把を把集積部に積載する把集積手段と、
この把集積手段に積載された前記把が10個に達するごとに結束して束を形成する第2の結束手段と、
前記把集積手段に積載された把が10個に満たない場合には、続けて搬送される前記紙葉類を前記正券処理機能により処理し、前記把集積手段に積載された把が0個の場合には、続けて搬送される前記紙葉類を裁断する裁断処理機能と、
を備えたことを特徴とする紙葉類処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−299819(P2008−299819A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148653(P2007−148653)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】