紫外線測定装置
【課題】スイッチの操作が行われることなく紫外線センサーを動作および停止させることができ、消費電力を削減することができる。
【解決手段】紫外線センサー105は、紫外線強度を測定する。時刻計測部107は、時刻情報を出力する。RAM110は、紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する。表示部108は、紫外線センサー105が測定した紫外線強度を示す情報を表示する。CPU101は、時刻計測部107が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれる場合には紫外線センサー105を動作させ、時刻計測部が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれない場合には紫外線センサー105の動作を停止させる。
【解決手段】紫外線センサー105は、紫外線強度を測定する。時刻計測部107は、時刻情報を出力する。RAM110は、紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する。表示部108は、紫外線センサー105が測定した紫外線強度を示す情報を表示する。CPU101は、時刻計測部107が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれる場合には紫外線センサー105を動作させ、時刻計測部が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれない場合には紫外線センサー105の動作を停止させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線量を測定する電子機器は、紫外線の測定の開始を指示するスタートスイッチが押下されることによって測定を開始するものが一般的である。また、屋内や屋外など紫外線量を測定する場所や、天候などの選択する入力を受け付け、入力されたデータに基づいて日焼け現象を予測する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−71582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザにとって、紫外線値を測定するたびにスイッチを入力することはとてもわずらわしい。これを解決するために、常に紫外線センサーを動作させて所定間隔で紫外線の測定を行うUV(ultraviolet、紫外線)測定モードを設けることで、所定間隔での紫外線の測定を行うことは可能である。しかしながら、紫外線センサーを動作させ続けるために必要な消費電力は大きいため、この測定方法は、大容量のバッテリーを搭載することができない小型の携帯型電子機器には不向きであるという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、スイッチの操作が行われることなく紫外線センサーを動作および停止させることができ、消費電力を削減することができる紫外線測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、紫外線強度を測定する紫外線センサーと、時刻情報を出力する時刻計測部と、紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する記憶部と、前記紫外線センサーが測定した前記紫外線強度を示す情報を表示する表示部と、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれる場合には前記紫外線センサーを動作させ、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれない場合には前記紫外線センサーの動作を停止させる制御部と、を備えたことを特徴とする紫外線測定装置である。
【0007】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される時間帯に含まれる場合には、一定時間毎に紫外線強度を測定するように前記紫外線センサーを制御することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記制御部は、前記紫外線センサーが今回測定した紫外線強度と前回測定した紫外線強度とを比較し、強度が強い方の前記紫外線強度を示す情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記時刻計測部は日付情報を出力し、前記記憶部は季節毎の季節測定時間帯情報を記憶し、前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記日付情報に基づいて前記季節を特定し、前記記憶部が記憶する当該季節の前記季節測定時間帯情報を前記測定時間帯情報であると決定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記時刻計測部は日付情報を出力し、前記記憶部は、前記紫外線センサーが測定した紫外線強度と、当該紫外線強度を測定した日時とを関連付けて記憶し、前記制御部は、前記記憶部が記憶する前日に測定した紫外線強度に基づいて前記測定時間帯情報を決定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記記憶部は、日焼けに影響のある紫外線強度を示す閾値を記憶し、前記制御部は、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度に基づいて未測定の時刻での紫外線強度を予測し、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度および予測した未測定の時刻での紫外線強度が前記閾値を超えている時間帯を示す情報を前記測定時間帯情報とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、記憶部が紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する。また、時刻計測部が時刻情報を出力する。また、時刻計測部が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれる場合には、制御部が紫外線センサーを動作させる。また、時刻計測部が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれない場合には、制御部が紫外線センサーの動作を停止させる。これにより、スイッチの操作が行われることなく紫外線センサーを動作および停止させることができ、消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第一の実施形態における紫外線測定装置の構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【図3】本発明の第二の実施形態における紫外線測定装置が表示する紫外線の測定結果を示した概略図である。
【図4】本発明の第二の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【図5】本発明の第三の実施形態における紫外線測定装置のRAMが記憶する、紫外線を測定する時間帯を示す紫外線強度測定時間帯テーブルのデータ構造を示した概略図である。
【図6】本発明の第三の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【図7】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。
【図8】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。
【図9】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。
【図10】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。
【図11】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。
【図12】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。
【図13】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における紫外線測定装置の構成を示したブロック図である。図示する例では、紫外線測定装置100は、CPU101(中央処理装置、制御部)と、発振回路102と、分周回路103と、入力部104と、紫外線センサー105と、A/D(アナログ−デジタル)変換部106と、時刻計測部107と、表示部108と、ROM(Read Only Memory、読み出し専用メモリ)109と、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)110と、電池111とを備える。
【0015】
CPU101は、紫外線測定装置100が備える各部の制御を行う。発振回路102は、所定周波数の信号を出力する。分周回路103は、発振回路102の出力信号を所定分周比で分周してCPU101用の規準クロック信号や計時用の時計信号を出力する。入力部104は、外部から操作可能なスイッチによって構成されており、入力を受け付ける。紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号を出力する。A/D変換部106は、紫外線センサー105が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換する。時刻計測部107は、現在の日時(日付、時刻)を示す情報を出力する。表示部108は、紫外線の強度を示す情報(測定値(μW/cm2)、UVインデックスなど)や日時などを表示する。
【0016】
ROM109は、CPU101が実行するプログラムを予め記憶している。RAM110は、紫外線測定装置100が紫外線を測定する測定時間帯を示す測定時間帯情報や、紫外線センサー105が測定した紫外線の強度を示す情報など、紫外線測定装置100が用いるデータを記憶する。電池111は、紫外線測定装置100が備える各部に電力を供給する。
【0017】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図2は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。
【0018】
(ステップS101)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS102の処理に進み、それ以外の場合にはステップS105の処理に進む。例えば、RAM110に記憶されている計測時間帯情報で特定される測定時間帯が午前10時から午後5時である場合、現在の時刻が午前10時から午後5時までであればステップS102の処理に進み、それ以外の場合にはステップS105の処理に進む。
【0019】
(ステップS102)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS103の処理に進む。
(ステップS103)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定する。その後、ステップS104の処理に進む。
【0020】
(ステップS104)CPU101は、ステップS103で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS101の処理に戻る。
(ステップS105)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS101の処理に戻る。
【0021】
上述したとおり、本実施形態によれば、紫外線測定装置100は、RAM110が記憶している紫外線の強度が強い時間帯を示す測定時間帯情報に基づいて、紫外線の強度が強い時間帯にのみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。これにより、ユーザが紫外線の強度を測定するための操作を行うことなく、紫外線測定装置100は、紫外線の強い時間帯には自動的に紫外線の測定を行うことができる。さらに、紫外線測定装置100は、紫外線の弱い時間帯には自動的に紫外線の測定を停止させるため、消費電力を削減することができる。
【0022】
(第二の実施形態)
以下、本発明の第二の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の紫外線測定装置100の構成は、第一の実施形態における紫外線測定装置100の構成と同様の構成である。本実施形態の紫外線測定装置100と第一の実施形態における紫外線測定装置100とで異なる点は、本実施形態の紫外線測定装置100は、現在の時刻が測定時間帯に含まれている間、一定時間(例えば30分)が経過する毎に紫外線の強度を測定する。これは、紫外線の強度は頻繁には変化しないため、一定時間毎に測定することで、より消費電力を低減させるためである。なお、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する時間間隔(一定時間)は予め定められていてもよく、ユーザの指定により任意に変更できるようにしてもよい。
【0023】
また、本実施形態の紫外線測定装置100は、今回測定した紫外線の強度と前回測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い方の紫外線強度情報を表示する。これは、偶然日陰に入った時など紫外線の強度が弱い時に紫外線を測定した場合、日なたなど紫外線の強度が強い場所での紫外線の強度と大きく異なってしまうため、ユーザに日なたでの紫外線の強度を報知することができない。そのため、前回の測定と今回の測定との2回の測定のうち強度の強い紫外線の強度を報知することで、偶然紫外線の強度の弱いときに紫外線の強度を測定した場合においても、強度の強い場合の紫外線の強度をユーザに報知する。
【0024】
図3は、本実施形態における紫外線測定装置100が表示する紫外線の測定結果を示した概略図である。図示する例では、1回目の測定である「測定1」から二回目の測定である「測定2」までの間には、紫外線測定装置100は「測定1」で測定した紫外線の強度を表示する。
【0025】
「測定1」から「測定2」までの間には、紫外線測定装置100は「測定1」で測定した紫外線の強度と、「測定2」で測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い方の紫外線の強度を表示する。具体的には、紫外線測定装置100は、「測定1」で測定した紫外線の強度より「測定2」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定2」で測定した紫外線の強度を表示する。また、紫外線測定装置100は、「測定2」で測定した紫外線の強度より「測定1」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定1」で測定した紫外線の強度を表示する。
【0026】
「測定2」から「測定3」までの間には、紫外線測定装置100は「測定2」で測定した紫外線の強度と、「測定3」で測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い方の紫外線の強度を表示する。具体的には、紫外線測定装置100は、「測定2」で測定した紫外線の強度より「測定3」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定3」で測定した紫外線の強度を表示する。また、紫外線測定装置100は、「測定3」で測定した紫外線の強度より「測定2」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定2」で測定した紫外線の強度を表示する。
【0027】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図4は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。
【0028】
(ステップS201)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS202の処理に進み、それ以外の場合にはステップS208の処理に進む。
【0029】
(ステップS202)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS203の処理に進む。
(ステップS203)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻と、RAM110に記憶されている前回紫外線の強度を測定した時刻とに基づいて、前回紫外線の強度を測定した時刻からn分(一定時間)経過したか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている前回紫外線の強度を測定した時刻からn分経過しているとCPU101が判定した場合にはステップS204の処理に進み、それ以外の場合にはステップS203の処理を再度実行する。
【0030】
(ステップS204)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定し、時刻計測部107が出力する現在の時刻と関連付けてRAM110に記憶させる。その後、ステップS205の処理に進む。
【0031】
(ステップS205)CPU101は、今回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度が前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度よりも強いか否かを判定する。今回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度は前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度よりも強いとCPU101が判定した場合にはステップS206の処理に進み、それ以外の場合にはステップS207の処理に進む。なお、ステップS205の処理を初めて行った場合には、ステップS204の処理も一度しか行われておらず前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度は存在しないため、ステップS206の処理に進む。
【0032】
(ステップS206)CPU101は、今回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS201の処理に戻る。
(ステップS207)CPU101は、前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS201の処理に戻る。
(ステップS208)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS201の処理に戻る。
【0033】
上述したとおり、本実施形態によれば、紫外線測定装置100は、紫外線の強度が強い時間帯のみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。さらに、紫外線測定装置100は、一定時間が経過する毎に紫外線の強度を測定するように制御する。これにより、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する回数は少なくなるため、より消費電力を低減することができる。また、紫外線測定装置100は、今回(現在)測定した紫外線の強度と前回測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い紫外線の強度を示す情報を表示する。これにより、偶然紫外線の強度の弱いときに紫外線の強度を測定した場合においても、強度の強い場合の紫外線の強度をユーザに報知することができる。
【0034】
(第三の実施形態)
以下、本発明の第三の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の紫外線測定装置100の構成は、第一の実施形態における紫外線測定装置100の構成と同様の構成である。本実施形態の紫外線測定装置100と第一の実施形態における紫外線測定装置100とで異なる点は、本実施形態の紫外線測定装置100は、紫外線を測定する時間帯を示す紫外線強度測定時間帯テーブル(季節測定時間帯情報)を記憶しており、現在の季節(月)に応じて測定時間帯を自動的に変更する点である。これは、季節(月)によって紫外線の強度の強い時間帯が異なるため、紫外線の強度を測定する時間帯を紫外線の強い時間帯に合わせるためである。これにより、より効率的に紫外線の強度を測定することができるため、より消費電力を低減することができる。
【0035】
図5は、本実施形態における紫外線測定装置100のRAM110が記憶する、紫外線を測定する時間帯を示す紫外線強度測定時間帯テーブルのデータ構造を示した概略図である。図示する例は、季節として1月から12月の各月を用いており、紫外線強度測定時間帯テーブルは、1月から12月までの月を示す「月」と、紫外線の強度を測定する測定時間帯を示す「紫外線強度測定時間帯」との2つの項目を有しており、紫外線測定装置100が各月において紫外線を測定する測定時間帯を示す情報を記憶している。
【0036】
具体的には、行501は、月「1月 2月 12月」と紫外線強度測定時間帯「午前10時〜午後3時」とを関連付けて記憶している。これは、紫外線の強度の強い時間帯が短い1月と2月と12月では、紫外線測定装置100は午前10時〜午後3時までの時間帯に紫外線の強度を測定することを示している。また、行502は、月「3月 4月 10月 11月」と紫外線強度測定時間帯「午前9時〜午後4時」とを関連付けて記憶している。これは、3月と4月と10月と11月では、紫外線測定装置100は午前9時〜午後4時までの時間帯に紫外線の強度を測定することを示している。また、行503は、月「5月 6月 7月 8月 9月」と紫外線強度測定時間帯「午前8時〜午後5時」とを関連付けて記憶している。これは、紫外線の強度の強い時間帯が長い5月と6月と7月と8月と9月では、紫外線測定装置100は午前8時〜午後5時まで時間帯に紫外線の強度を測定することを示している。なお、紫外線強度測定時間帯テーブルは予めRAM110が記憶していてもよく、ユーザが入力部104を操作してRAM110が記憶する紫外線強度測定時間帯テーブルに値を登録するようにしてもよい。
【0037】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図6は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。
【0038】
(ステップS301)CPU101は、時刻計測部107が出力する日時情報(現在の「月」を示す情報)を取得し、取得した日時情報が示す「月」と関連付けて紫外線強度測定時間帯テーブルに記憶されている「紫外線強度測定時間帯」を紫外線の強度を測定する測定時間帯であると決定する。その後、ステップS302の処理に進む。例えば、CPU101は、現在の「月」が1月であれば紫外線の強度を測定する測定時間帯を午前10時〜午後3時と決定する。
【0039】
(ステップS302)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS301で決定した測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS301で決定した測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS303の処理に進み、それ以外の場合にはステップS306の処理に進む。
【0040】
(ステップS303)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS304の処理に進む。
(ステップS304)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定する。その後、ステップS305の処理に進む。
【0041】
(ステップS305)CPU101は、ステップS304で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS301の処理に戻る。
(ステップS306)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS301の処理に戻る。
【0042】
上述したとおり、本実施形態の紫外線測定装置100は、月(季節)によって紫外線の強度の強い時間帯が異なるため月(季節)に応じて測定時間帯を自動的に変更し、紫外線の強度が強い時間帯のみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。これにより、より効率的に紫外線の強度を測定することができるため、より消費電力を低減することができる。なお、上述した例では季節として「月」を用いて説明したが、これに限らず、季節として「春」(例えば、3月から5月)、「夏」(例えば、6月から8月)、「秋」(例えば、9月から11月)、「冬」(例えば、12月から2月)を用いてもよい。
【0043】
(第四の実施形態)
以下、本発明の第四の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の紫外線測定装置100の構成は、第一の実施形態における紫外線測定装置100の構成と同様の構成である。本実施形態の紫外線測定装置100と第一の実施形態における紫外線測定装置100とで異なる点は、本実施形態の紫外線測定装置100は、測定した紫外線の強度を示す情報を記憶し、前日に紫外線を測定した際に記憶した紫外線の強度を示す情報に基づいて、本日紫外線を測定する測定時間帯を決定する。
【0044】
図7から図9は、本実施形態における紫外線測定装置100が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯(紫外線センサー105が動作している時間帯)と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。紫外線の測定結果を示すグラフには、日焼けに影響がある閾値700が記載されている。日焼けに影響がある閾値は日焼けをし易い紫外線の強度の閾値であり、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値以上である場合は日焼けをし易く、紫外線の強度が、日焼けに影響がある閾値よりも弱い場合は日焼けをし難い。
【0045】
図7に示した例では、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する測定時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。この測定時間帯に測定した紫外線強度は、曲線701で示されている。紫外線強度の測定結果(曲線701)より、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えている時間帯は、測定時間帯と同じ午前7時30分から午後4時30分である。
【0046】
図8に示した例では、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する測定時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。この測定時間帯に測定した紫外線強度は、曲線801で示されている。また、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度に基づいて予測した紫外線の強度は破線802で示されている。紫外線強度の測定結果(曲線801)と紫外線強度の予測結果(破線802)より、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度および測定した強度に基づいて予測した紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えている時間帯は、測定時間帯よりも長い午前7時30分から午後7時30分である。なお、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度に基づいて、測定していない時間帯における紫外線の強度を予測する方法はどのような方法を用いてもよい。
【0047】
図9に示した例では、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する測定時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。
この測定時間帯に測定した紫外線強度は、曲線901で示されている。紫外線強度の測定結果(曲線901)より、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えている時間帯は、測定時間帯よりも短い午前10時30分から午後1時30分までの間である。
【0048】
図10から図12は、本実施形態における紫外線測定装置100が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。本実施形態の紫外線測定装置100は、前日の紫外線の測定結果および予測結果において紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯を、本日の計測時間帯と決定する。
【0049】
図10に示した例では、前日に測定した紫外線の強度が図7に示した強度である場合における測定時間帯を示している。前日の紫外線の測定結果では、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。そのため、紫外線測定装置100のCPU101は、本日の測定時間帯を前日の測定時間帯と同じ午前7時30分から午後4時30分と決定する。
【0050】
図11に示した例では、前日に測定した紫外線の強度が図8に示した強度である場合における測定時間帯を示している。前日の紫外線の測定結果および予測結果では、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯は午前7時30分から午後7時30分である。そのため、紫外線測定装置100のCPU101は、本日の測定時間帯を前日の測定時間帯よりも長い午前7時30分から午後7時30分と決定する。
【0051】
図12に示した例では、前日に測定した紫外線の強度が図9に示した強度である場合における測定時間帯を示している。前日の紫外線の測定結果および予測結果では、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯は午前10時30分から午後1時30分である。そのため、紫外線測定装置100のCPU101は、本日の測定時間帯を前日の測定時間帯よりも短い午前10時30分から午後1時30分と決定する。
【0052】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図13は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。なお、本実施形態の紫外線測定装置100のCPU101は、測定した紫外線の強度を示す情報を測定した日時と関連付けてRAM110に記憶させる。そして、紫外線測定装置100のCPU101は、前日に紫外線を測定した際にRAM110に記憶させた紫外線の強度を示す情報に基づいて、本日紫外線を測定する測定時間帯を決定する。紫外線測定装置100のCPU101による本日の測定時間帯の決定方法は上述したとおりである。
【0053】
(ステップS401)CPU101は、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、本日紫外線を測定する測定時間帯を決定する。その後、ステップS402の処理に進む。
【0054】
(ステップS402)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS401で決定した測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS401で決定した測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS403の処理に進み、それ以外の場合にはステップS406の処理に進む。
【0055】
(ステップS403)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS404の処理に進む。
(ステップS404)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定し、特定した紫外線の強度を示す情報と時刻計測部107が出力する現在の時刻とを関連付けてRAM110に記憶させる。その後、ステップS405の処理に進む。
【0056】
(ステップS405)CPU101は、ステップS404で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS401の処理に戻る。
(ステップS406)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS401の処理に戻る。
【0057】
上述したとおり、本実施形態の紫外線測定装置100は、季節によって紫外線の強度の強い時間帯が異なるため、前日に測定した紫外線の強度に基づいて測定時間帯を決定し、紫外線の強度が強い時間帯のみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。これにより、より効率的に紫外線の強度を測定することができるため、より消費電力を低減することができる。
【0058】
なお、上述した第一の実施形態から第四の実施形態における紫外線測定装置100が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0059】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0060】
以上、本発明の第一の実施形態から第四の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、紫外線測定装置100を腕時計型の装置としてもよく、容易に持ち運びが可能なように小型の装置としてもよい。また、紫外線測定装置100を他の電子機器に組み込んでもよい。
【符号の説明】
【0061】
100・・・紫外線測定装置、101・・・CPU、102・・・発振回路、103・・・分周回路、104・・・入力部、105・・・紫外線センサー、106・・・A/D変換部、107・・・時刻計測部、108・・・表示部、109・・・ROM、110・・・RAM、111・・・電池
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線量を測定する電子機器は、紫外線の測定の開始を指示するスタートスイッチが押下されることによって測定を開始するものが一般的である。また、屋内や屋外など紫外線量を測定する場所や、天候などの選択する入力を受け付け、入力されたデータに基づいて日焼け現象を予測する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−71582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザにとって、紫外線値を測定するたびにスイッチを入力することはとてもわずらわしい。これを解決するために、常に紫外線センサーを動作させて所定間隔で紫外線の測定を行うUV(ultraviolet、紫外線)測定モードを設けることで、所定間隔での紫外線の測定を行うことは可能である。しかしながら、紫外線センサーを動作させ続けるために必要な消費電力は大きいため、この測定方法は、大容量のバッテリーを搭載することができない小型の携帯型電子機器には不向きであるという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、スイッチの操作が行われることなく紫外線センサーを動作および停止させることができ、消費電力を削減することができる紫外線測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、紫外線強度を測定する紫外線センサーと、時刻情報を出力する時刻計測部と、紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する記憶部と、前記紫外線センサーが測定した前記紫外線強度を示す情報を表示する表示部と、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれる場合には前記紫外線センサーを動作させ、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれない場合には前記紫外線センサーの動作を停止させる制御部と、を備えたことを特徴とする紫外線測定装置である。
【0007】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される時間帯に含まれる場合には、一定時間毎に紫外線強度を測定するように前記紫外線センサーを制御することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記制御部は、前記紫外線センサーが今回測定した紫外線強度と前回測定した紫外線強度とを比較し、強度が強い方の前記紫外線強度を示す情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記時刻計測部は日付情報を出力し、前記記憶部は季節毎の季節測定時間帯情報を記憶し、前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記日付情報に基づいて前記季節を特定し、前記記憶部が記憶する当該季節の前記季節測定時間帯情報を前記測定時間帯情報であると決定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記時刻計測部は日付情報を出力し、前記記憶部は、前記紫外線センサーが測定した紫外線強度と、当該紫外線強度を測定した日時とを関連付けて記憶し、前記制御部は、前記記憶部が記憶する前日に測定した紫外線強度に基づいて前記測定時間帯情報を決定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の紫外線測定装置において、前記記憶部は、日焼けに影響のある紫外線強度を示す閾値を記憶し、前記制御部は、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度に基づいて未測定の時刻での紫外線強度を予測し、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度および予測した未測定の時刻での紫外線強度が前記閾値を超えている時間帯を示す情報を前記測定時間帯情報とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、記憶部が紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する。また、時刻計測部が時刻情報を出力する。また、時刻計測部が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれる場合には、制御部が紫外線センサーを動作させる。また、時刻計測部が出力する時刻情報で特定される時刻が測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれない場合には、制御部が紫外線センサーの動作を停止させる。これにより、スイッチの操作が行われることなく紫外線センサーを動作および停止させることができ、消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第一の実施形態における紫外線測定装置の構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【図3】本発明の第二の実施形態における紫外線測定装置が表示する紫外線の測定結果を示した概略図である。
【図4】本発明の第二の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【図5】本発明の第三の実施形態における紫外線測定装置のRAMが記憶する、紫外線を測定する時間帯を示す紫外線強度測定時間帯テーブルのデータ構造を示した概略図である。
【図6】本発明の第三の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【図7】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。
【図8】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。
【図9】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。
【図10】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。
【図11】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。
【図12】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。
【図13】本発明の第四の実施形態における紫外線測定装置の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における紫外線測定装置の構成を示したブロック図である。図示する例では、紫外線測定装置100は、CPU101(中央処理装置、制御部)と、発振回路102と、分周回路103と、入力部104と、紫外線センサー105と、A/D(アナログ−デジタル)変換部106と、時刻計測部107と、表示部108と、ROM(Read Only Memory、読み出し専用メモリ)109と、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)110と、電池111とを備える。
【0015】
CPU101は、紫外線測定装置100が備える各部の制御を行う。発振回路102は、所定周波数の信号を出力する。分周回路103は、発振回路102の出力信号を所定分周比で分周してCPU101用の規準クロック信号や計時用の時計信号を出力する。入力部104は、外部から操作可能なスイッチによって構成されており、入力を受け付ける。紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号を出力する。A/D変換部106は、紫外線センサー105が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換する。時刻計測部107は、現在の日時(日付、時刻)を示す情報を出力する。表示部108は、紫外線の強度を示す情報(測定値(μW/cm2)、UVインデックスなど)や日時などを表示する。
【0016】
ROM109は、CPU101が実行するプログラムを予め記憶している。RAM110は、紫外線測定装置100が紫外線を測定する測定時間帯を示す測定時間帯情報や、紫外線センサー105が測定した紫外線の強度を示す情報など、紫外線測定装置100が用いるデータを記憶する。電池111は、紫外線測定装置100が備える各部に電力を供給する。
【0017】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図2は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。
【0018】
(ステップS101)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS102の処理に進み、それ以外の場合にはステップS105の処理に進む。例えば、RAM110に記憶されている計測時間帯情報で特定される測定時間帯が午前10時から午後5時である場合、現在の時刻が午前10時から午後5時までであればステップS102の処理に進み、それ以外の場合にはステップS105の処理に進む。
【0019】
(ステップS102)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS103の処理に進む。
(ステップS103)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定する。その後、ステップS104の処理に進む。
【0020】
(ステップS104)CPU101は、ステップS103で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS101の処理に戻る。
(ステップS105)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS101の処理に戻る。
【0021】
上述したとおり、本実施形態によれば、紫外線測定装置100は、RAM110が記憶している紫外線の強度が強い時間帯を示す測定時間帯情報に基づいて、紫外線の強度が強い時間帯にのみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。これにより、ユーザが紫外線の強度を測定するための操作を行うことなく、紫外線測定装置100は、紫外線の強い時間帯には自動的に紫外線の測定を行うことができる。さらに、紫外線測定装置100は、紫外線の弱い時間帯には自動的に紫外線の測定を停止させるため、消費電力を削減することができる。
【0022】
(第二の実施形態)
以下、本発明の第二の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の紫外線測定装置100の構成は、第一の実施形態における紫外線測定装置100の構成と同様の構成である。本実施形態の紫外線測定装置100と第一の実施形態における紫外線測定装置100とで異なる点は、本実施形態の紫外線測定装置100は、現在の時刻が測定時間帯に含まれている間、一定時間(例えば30分)が経過する毎に紫外線の強度を測定する。これは、紫外線の強度は頻繁には変化しないため、一定時間毎に測定することで、より消費電力を低減させるためである。なお、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する時間間隔(一定時間)は予め定められていてもよく、ユーザの指定により任意に変更できるようにしてもよい。
【0023】
また、本実施形態の紫外線測定装置100は、今回測定した紫外線の強度と前回測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い方の紫外線強度情報を表示する。これは、偶然日陰に入った時など紫外線の強度が弱い時に紫外線を測定した場合、日なたなど紫外線の強度が強い場所での紫外線の強度と大きく異なってしまうため、ユーザに日なたでの紫外線の強度を報知することができない。そのため、前回の測定と今回の測定との2回の測定のうち強度の強い紫外線の強度を報知することで、偶然紫外線の強度の弱いときに紫外線の強度を測定した場合においても、強度の強い場合の紫外線の強度をユーザに報知する。
【0024】
図3は、本実施形態における紫外線測定装置100が表示する紫外線の測定結果を示した概略図である。図示する例では、1回目の測定である「測定1」から二回目の測定である「測定2」までの間には、紫外線測定装置100は「測定1」で測定した紫外線の強度を表示する。
【0025】
「測定1」から「測定2」までの間には、紫外線測定装置100は「測定1」で測定した紫外線の強度と、「測定2」で測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い方の紫外線の強度を表示する。具体的には、紫外線測定装置100は、「測定1」で測定した紫外線の強度より「測定2」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定2」で測定した紫外線の強度を表示する。また、紫外線測定装置100は、「測定2」で測定した紫外線の強度より「測定1」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定1」で測定した紫外線の強度を表示する。
【0026】
「測定2」から「測定3」までの間には、紫外線測定装置100は「測定2」で測定した紫外線の強度と、「測定3」で測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い方の紫外線の強度を表示する。具体的には、紫外線測定装置100は、「測定2」で測定した紫外線の強度より「測定3」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定3」で測定した紫外線の強度を表示する。また、紫外線測定装置100は、「測定3」で測定した紫外線の強度より「測定2」で測定した紫外線の強度の方が強い場合には「測定2」で測定した紫外線の強度を表示する。
【0027】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図4は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。
【0028】
(ステップS201)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている測定時間帯情報で特定される測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS202の処理に進み、それ以外の場合にはステップS208の処理に進む。
【0029】
(ステップS202)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS203の処理に進む。
(ステップS203)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻と、RAM110に記憶されている前回紫外線の強度を測定した時刻とに基づいて、前回紫外線の強度を測定した時刻からn分(一定時間)経過したか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、RAM110に記憶されている前回紫外線の強度を測定した時刻からn分経過しているとCPU101が判定した場合にはステップS204の処理に進み、それ以外の場合にはステップS203の処理を再度実行する。
【0030】
(ステップS204)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定し、時刻計測部107が出力する現在の時刻と関連付けてRAM110に記憶させる。その後、ステップS205の処理に進む。
【0031】
(ステップS205)CPU101は、今回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度が前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度よりも強いか否かを判定する。今回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度は前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度よりも強いとCPU101が判定した場合にはステップS206の処理に進み、それ以外の場合にはステップS207の処理に進む。なお、ステップS205の処理を初めて行った場合には、ステップS204の処理も一度しか行われておらず前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度は存在しないため、ステップS206の処理に進む。
【0032】
(ステップS206)CPU101は、今回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS201の処理に戻る。
(ステップS207)CPU101は、前回ステップS204の処理で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS201の処理に戻る。
(ステップS208)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS201の処理に戻る。
【0033】
上述したとおり、本実施形態によれば、紫外線測定装置100は、紫外線の強度が強い時間帯のみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。さらに、紫外線測定装置100は、一定時間が経過する毎に紫外線の強度を測定するように制御する。これにより、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する回数は少なくなるため、より消費電力を低減することができる。また、紫外線測定装置100は、今回(現在)測定した紫外線の強度と前回測定した紫外線の強度とのうち、強度が強い紫外線の強度を示す情報を表示する。これにより、偶然紫外線の強度の弱いときに紫外線の強度を測定した場合においても、強度の強い場合の紫外線の強度をユーザに報知することができる。
【0034】
(第三の実施形態)
以下、本発明の第三の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の紫外線測定装置100の構成は、第一の実施形態における紫外線測定装置100の構成と同様の構成である。本実施形態の紫外線測定装置100と第一の実施形態における紫外線測定装置100とで異なる点は、本実施形態の紫外線測定装置100は、紫外線を測定する時間帯を示す紫外線強度測定時間帯テーブル(季節測定時間帯情報)を記憶しており、現在の季節(月)に応じて測定時間帯を自動的に変更する点である。これは、季節(月)によって紫外線の強度の強い時間帯が異なるため、紫外線の強度を測定する時間帯を紫外線の強い時間帯に合わせるためである。これにより、より効率的に紫外線の強度を測定することができるため、より消費電力を低減することができる。
【0035】
図5は、本実施形態における紫外線測定装置100のRAM110が記憶する、紫外線を測定する時間帯を示す紫外線強度測定時間帯テーブルのデータ構造を示した概略図である。図示する例は、季節として1月から12月の各月を用いており、紫外線強度測定時間帯テーブルは、1月から12月までの月を示す「月」と、紫外線の強度を測定する測定時間帯を示す「紫外線強度測定時間帯」との2つの項目を有しており、紫外線測定装置100が各月において紫外線を測定する測定時間帯を示す情報を記憶している。
【0036】
具体的には、行501は、月「1月 2月 12月」と紫外線強度測定時間帯「午前10時〜午後3時」とを関連付けて記憶している。これは、紫外線の強度の強い時間帯が短い1月と2月と12月では、紫外線測定装置100は午前10時〜午後3時までの時間帯に紫外線の強度を測定することを示している。また、行502は、月「3月 4月 10月 11月」と紫外線強度測定時間帯「午前9時〜午後4時」とを関連付けて記憶している。これは、3月と4月と10月と11月では、紫外線測定装置100は午前9時〜午後4時までの時間帯に紫外線の強度を測定することを示している。また、行503は、月「5月 6月 7月 8月 9月」と紫外線強度測定時間帯「午前8時〜午後5時」とを関連付けて記憶している。これは、紫外線の強度の強い時間帯が長い5月と6月と7月と8月と9月では、紫外線測定装置100は午前8時〜午後5時まで時間帯に紫外線の強度を測定することを示している。なお、紫外線強度測定時間帯テーブルは予めRAM110が記憶していてもよく、ユーザが入力部104を操作してRAM110が記憶する紫外線強度測定時間帯テーブルに値を登録するようにしてもよい。
【0037】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図6は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。
【0038】
(ステップS301)CPU101は、時刻計測部107が出力する日時情報(現在の「月」を示す情報)を取得し、取得した日時情報が示す「月」と関連付けて紫外線強度測定時間帯テーブルに記憶されている「紫外線強度測定時間帯」を紫外線の強度を測定する測定時間帯であると決定する。その後、ステップS302の処理に進む。例えば、CPU101は、現在の「月」が1月であれば紫外線の強度を測定する測定時間帯を午前10時〜午後3時と決定する。
【0039】
(ステップS302)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS301で決定した測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS301で決定した測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS303の処理に進み、それ以外の場合にはステップS306の処理に進む。
【0040】
(ステップS303)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS304の処理に進む。
(ステップS304)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定する。その後、ステップS305の処理に進む。
【0041】
(ステップS305)CPU101は、ステップS304で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS301の処理に戻る。
(ステップS306)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS301の処理に戻る。
【0042】
上述したとおり、本実施形態の紫外線測定装置100は、月(季節)によって紫外線の強度の強い時間帯が異なるため月(季節)に応じて測定時間帯を自動的に変更し、紫外線の強度が強い時間帯のみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。これにより、より効率的に紫外線の強度を測定することができるため、より消費電力を低減することができる。なお、上述した例では季節として「月」を用いて説明したが、これに限らず、季節として「春」(例えば、3月から5月)、「夏」(例えば、6月から8月)、「秋」(例えば、9月から11月)、「冬」(例えば、12月から2月)を用いてもよい。
【0043】
(第四の実施形態)
以下、本発明の第四の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の紫外線測定装置100の構成は、第一の実施形態における紫外線測定装置100の構成と同様の構成である。本実施形態の紫外線測定装置100と第一の実施形態における紫外線測定装置100とで異なる点は、本実施形態の紫外線測定装置100は、測定した紫外線の強度を示す情報を記憶し、前日に紫外線を測定した際に記憶した紫外線の強度を示す情報に基づいて、本日紫外線を測定する測定時間帯を決定する。
【0044】
図7から図9は、本実施形態における紫外線測定装置100が、ある日時に紫外線を測定した測定時間帯(紫外線センサー105が動作している時間帯)と紫外線の測定結果との例を示したグラフである。紫外線の測定結果を示すグラフには、日焼けに影響がある閾値700が記載されている。日焼けに影響がある閾値は日焼けをし易い紫外線の強度の閾値であり、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値以上である場合は日焼けをし易く、紫外線の強度が、日焼けに影響がある閾値よりも弱い場合は日焼けをし難い。
【0045】
図7に示した例では、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する測定時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。この測定時間帯に測定した紫外線強度は、曲線701で示されている。紫外線強度の測定結果(曲線701)より、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えている時間帯は、測定時間帯と同じ午前7時30分から午後4時30分である。
【0046】
図8に示した例では、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する測定時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。この測定時間帯に測定した紫外線強度は、曲線801で示されている。また、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度に基づいて予測した紫外線の強度は破線802で示されている。紫外線強度の測定結果(曲線801)と紫外線強度の予測結果(破線802)より、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度および測定した強度に基づいて予測した紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えている時間帯は、測定時間帯よりも長い午前7時30分から午後7時30分である。なお、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度に基づいて、測定していない時間帯における紫外線の強度を予測する方法はどのような方法を用いてもよい。
【0047】
図9に示した例では、紫外線測定装置100が紫外線の強度を測定する測定時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。
この測定時間帯に測定した紫外線強度は、曲線901で示されている。紫外線強度の測定結果(曲線901)より、紫外線測定装置100が測定した紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えている時間帯は、測定時間帯よりも短い午前10時30分から午後1時30分までの間である。
【0048】
図10から図12は、本実施形態における紫外線測定装置100が、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、紫外線を測定する測定時間帯を変更した時間帯の例を示したグラフである。本実施形態の紫外線測定装置100は、前日の紫外線の測定結果および予測結果において紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯を、本日の計測時間帯と決定する。
【0049】
図10に示した例では、前日に測定した紫外線の強度が図7に示した強度である場合における測定時間帯を示している。前日の紫外線の測定結果では、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯は午前7時30分から午後4時30分である。そのため、紫外線測定装置100のCPU101は、本日の測定時間帯を前日の測定時間帯と同じ午前7時30分から午後4時30分と決定する。
【0050】
図11に示した例では、前日に測定した紫外線の強度が図8に示した強度である場合における測定時間帯を示している。前日の紫外線の測定結果および予測結果では、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯は午前7時30分から午後7時30分である。そのため、紫外線測定装置100のCPU101は、本日の測定時間帯を前日の測定時間帯よりも長い午前7時30分から午後7時30分と決定する。
【0051】
図12に示した例では、前日に測定した紫外線の強度が図9に示した強度である場合における測定時間帯を示している。前日の紫外線の測定結果および予測結果では、紫外線の強度が日焼けに影響がある閾値を超えていた時間帯は午前10時30分から午後1時30分である。そのため、紫外線測定装置100のCPU101は、本日の測定時間帯を前日の測定時間帯よりも短い午前10時30分から午後1時30分と決定する。
【0052】
次に、本実施形態における紫外線測定装置100の動作について説明する。図13は、本実施形態における紫外線測定装置100の動作を示したフローチャートである。なお、本実施形態の紫外線測定装置100のCPU101は、測定した紫外線の強度を示す情報を測定した日時と関連付けてRAM110に記憶させる。そして、紫外線測定装置100のCPU101は、前日に紫外線を測定した際にRAM110に記憶させた紫外線の強度を示す情報に基づいて、本日紫外線を測定する測定時間帯を決定する。紫外線測定装置100のCPU101による本日の測定時間帯の決定方法は上述したとおりである。
【0053】
(ステップS401)CPU101は、前日に測定した紫外線の強度に基づいて、本日紫外線を測定する測定時間帯を決定する。その後、ステップS402の処理に進む。
【0054】
(ステップS402)CPU101は、時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS401で決定した測定時間帯に含まれるか否かを判定する。時刻計測部107が出力する現在の時刻が、ステップS401で決定した測定時間帯に含まれるとCPU101が判定した場合にはステップS403の処理に進み、それ以外の場合にはステップS406の処理に進む。
【0055】
(ステップS403)CPU101は、紫外線センサー105の動作を開始させる。その後、ステップS404の処理に進む。
(ステップS404)紫外線センサー105は、紫外線の強度に応じたアナログ信号をA/D変換部106に出力する。A/D変換部106は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、入力されたデジタル信号に基づいて紫外線の強度を特定し、特定した紫外線の強度を示す情報と時刻計測部107が出力する現在の時刻とを関連付けてRAM110に記憶させる。その後、ステップS405の処理に進む。
【0056】
(ステップS405)CPU101は、ステップS404で特定した紫外線の強度を示す情報を表示部108に表示させる。その後、ステップS401の処理に戻る。
(ステップS406)CPU101は、紫外線センサー105の動作を停止させる。その後、ステップS401の処理に戻る。
【0057】
上述したとおり、本実施形態の紫外線測定装置100は、季節によって紫外線の強度の強い時間帯が異なるため、前日に測定した紫外線の強度に基づいて測定時間帯を決定し、紫外線の強度が強い時間帯のみ紫外線センサー105を動作させ、紫外線の強度が弱い時間帯では紫外線センサー105の動作を停止させる。これにより、より効率的に紫外線の強度を測定することができるため、より消費電力を低減することができる。
【0058】
なお、上述した第一の実施形態から第四の実施形態における紫外線測定装置100が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0059】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0060】
以上、本発明の第一の実施形態から第四の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、紫外線測定装置100を腕時計型の装置としてもよく、容易に持ち運びが可能なように小型の装置としてもよい。また、紫外線測定装置100を他の電子機器に組み込んでもよい。
【符号の説明】
【0061】
100・・・紫外線測定装置、101・・・CPU、102・・・発振回路、103・・・分周回路、104・・・入力部、105・・・紫外線センサー、106・・・A/D変換部、107・・・時刻計測部、108・・・表示部、109・・・ROM、110・・・RAM、111・・・電池
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線強度を測定する紫外線センサーと、
時刻情報を出力する時刻計測部と、
紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する記憶部と、
前記紫外線センサーが測定した前記紫外線強度を示す情報を表示する表示部と、
前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれる場合には前記紫外線センサーを動作させ、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれない場合には前記紫外線センサーの動作を停止させる制御部と、
を備えたことを特徴とする紫外線測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される時間帯に含まれる場合には、一定時間毎に紫外線強度を測定するように前記紫外線センサーを制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の紫外線測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記紫外線センサーが今回測定した紫外線強度と前回測定した紫外線強度とを比較し、強度が強い方の前記紫外線強度を示す情報を前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の紫外線測定装置。
【請求項4】
前記時刻計測部は日付情報を出力し、
前記記憶部は季節毎の季節測定時間帯情報を記憶し、
前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記日付情報に基づいて前記季節を特定し、前記記憶部が記憶する当該季節の前記季節測定時間帯情報を前記測定時間帯情報であると決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紫外線測定装置。
【請求項5】
前記時刻計測部は日付情報を出力し、
前記記憶部は、前記紫外線センサーが測定した紫外線強度と、当該紫外線強度を測定した日時とを関連付けて記憶し、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する前日に測定した紫外線強度に基づいて前記測定時間帯情報を決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紫外線測定装置。
【請求項6】
前記記憶部は、日焼けに影響のある紫外線強度を示す閾値を記憶し、
前記制御部は、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度に基づいて未測定の時刻での紫外線強度を予測し、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度および予測した未測定の時刻での紫外線強度が前記閾値を超えている時間帯を示す情報を前記測定時間帯情報とする
ことを特徴とする請求項5に記載の紫外線測定装置。
【請求項1】
紫外線強度を測定する紫外線センサーと、
時刻情報を出力する時刻計測部と、
紫外線を測定する測定時間帯を特定する測定時間帯情報を記憶する記憶部と、
前記紫外線センサーが測定した前記紫外線強度を示す情報を表示する表示部と、
前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれる場合には前記紫外線センサーを動作させ、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される前記測定時間帯に含まれない場合には前記紫外線センサーの動作を停止させる制御部と、
を備えたことを特徴とする紫外線測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記時刻情報で特定される時刻が前記測定時間帯情報で特定される時間帯に含まれる場合には、一定時間毎に紫外線強度を測定するように前記紫外線センサーを制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の紫外線測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記紫外線センサーが今回測定した紫外線強度と前回測定した紫外線強度とを比較し、強度が強い方の前記紫外線強度を示す情報を前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の紫外線測定装置。
【請求項4】
前記時刻計測部は日付情報を出力し、
前記記憶部は季節毎の季節測定時間帯情報を記憶し、
前記制御部は、前記時刻計測部が出力する前記日付情報に基づいて前記季節を特定し、前記記憶部が記憶する当該季節の前記季節測定時間帯情報を前記測定時間帯情報であると決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紫外線測定装置。
【請求項5】
前記時刻計測部は日付情報を出力し、
前記記憶部は、前記紫外線センサーが測定した紫外線強度と、当該紫外線強度を測定した日時とを関連付けて記憶し、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する前日に測定した紫外線強度に基づいて前記測定時間帯情報を決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紫外線測定装置。
【請求項6】
前記記憶部は、日焼けに影響のある紫外線強度を示す閾値を記憶し、
前記制御部は、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度に基づいて未測定の時刻での紫外線強度を予測し、前日に測定した各測定時刻での紫外線強度および予測した未測定の時刻での紫外線強度が前記閾値を超えている時間帯を示す情報を前記測定時間帯情報とする
ことを特徴とする請求項5に記載の紫外線測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−179985(P2011−179985A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44736(P2010−44736)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】
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