説明

細胞周期計測方法

【課題】細胞周期の計測において、H3ヒストンのリン酸化量を指標としたときにDNA傷害によって生じる計測値の偏りを補正し、より正確な細胞周期の評価を行う方法を提供する。
【解決手段】検出対象の細胞と同種の細胞について、DNA傷害の発生量とG2/M期に特異的な細胞周期マーカー量との関係を第1のデータとして計測する工程と、上記細胞について、DNA傷害の発生量と染色体DNA傷害マーカー量との関係を第2のデータとして計測する工程と、検出対象の細胞集団について、前記細胞周期マーカー量及びDNA傷害マーカー量を計測する工程と、前記検出対象から得られた計測値を、前記第1及び第2のデータを用いて補正する工程とを具備する、細胞周期の計測方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞ベースアッセイ系における細胞周期の計測方法に関し、特に、DNA傷害発生を伴う細胞について正確に細胞周期の状態を評価する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
真核生物においては、細胞核DNAはコアヒストンH2A、2B、H3、H4が2分子ずつ集合した8量体のコア構造と複合体を形成している。この複合体はビーズ状の構造をとっておりヌクレオソームと呼ばれる。近年の数多くの研究から、ヒストンテールの翻訳後修飾が染色体のダイナミックな機能に関与していることが明らかになってきた。とくにヒストンH3の第10番目のセリン残基(H3Ser10)や第28番目のセリン残基(H3Ser28)のリン酸化修飾は、遺伝子転写、体細胞分裂、減数分裂の動きに強く連動し、染色体分裂が進むにつれてリン酸化が増加し、細胞分割直後に急激にリン酸化が消えることが知られている。またAurora-BキナーゼはH3Ser10をリン酸化する細胞内酵素として同定されている(非特許文献1)。
【0003】
H3Ser10のリン酸化が染色体分裂の際に相関した劇的な量的変化を見せるものの、その生理的な意味についてはまだ十分な解明がなされているとはいえない。幾つかの報告では、H3Ser10リン酸化は染色体凝集に関与するとの説を述べている。しかしその一方、Auroraキナーゼの選択的阻害剤ZM447439を処理した細胞で、H3Ser10リン酸化反応を阻害した条件であっても、染色体凝集が進むことが知られている。
【0004】
H3Ser10リン酸化は、細胞周期のG2/M期の進行プロセスにおいて劇的にそのリン酸化の割合が増加すること、また特異的抗体により高い選択性をもって可視化検出が可能なことが経験的に知られている。このことからリン酸化型H3Ser10は細胞周期におけるG2/M期の状態を示すマーカーとして広く利用されている。
【0005】
ところが、強いDNA傷害を発生させる条件下におかれた細胞において、H3Ser10リン酸量が著しく低下し、H3Ser10リン酸化量とG2/M細胞周期との状態の相関性が失われることを示唆する報告がされている。非特許文献2には、培養細胞に高線量のガンマ線を照射し、強いDNA傷害を発生させると、短時間のうちにH3Ser10リン酸化が顕著に低下することが記載されている。また非特許文献3には、過酸化水素あるいは放射線照射で染色体DNA傷害を発生させるとH3Ser10リン酸化量が著しく低下することが記載されており、阻害剤を利用した実験により、この減少は、Aurora-Bキナーゼがpoly ADPリボシル化が亢進することでキナーゼ活性を失い、結果としてH3Ser10リン酸化活性が低下するためと推測している。従って、H3ヒストンのリン酸化量によって細胞周期を評価する場合、DNA傷害による誤差が生じ得るという問題があった。
【非特許文献1】Prigent C, Dimitrov S., J Cell Sci 2003; 116 (Pt 18): 3677-85
【非特許文献2】Guo CY, Mizzen C, Wang Y, Larner JM, Cancer Res 2000; 60 (20): 5667-72
【非特許文献3】Monaco L, Kolthur-Seetharam U, Loury R, Murcia JM, de Murcia G, Sassone-Corsi P, Proc Natl Acad Sci USA 2005; 102(40): 14244-8
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記問題に鑑み、本発明は、細胞周期の計測において、H3ヒストンのリン酸化量を指標としたときにDNA傷害によって生じる計測値の偏りを補正し、より正確な細胞周期の評価を行う方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様において、検出対象の細胞と同種の細胞について、DNA傷害の発生量とG2/M期に特異的な細胞周期マーカー量との関係を第1のデータとして計測する工程と、上記細胞について、DNA傷害の発生量と染色体DNA傷害マーカー量との関係を第2のデータとして計測する工程と、検出対象の細胞集団について、前記細胞周期マーカー量及びDNA傷害マーカー量を計測する工程と、前記検出対象から得られた計測値を、前記第1及び第2のデータを用いて補正する工程とを具備する、細胞周期の計測方法が提供される。
【0008】
一つの態様において、上記細胞周期マーカーは、リン酸化したH3ser10又はH3ser28であることが好ましい。また、上記染色体DNA傷害マーカーは、染色体DNA傷害と相関関係を有するヒストンであることが好ましい。他の態様において、該染色体DNA傷害マーカーは、リン酸化したH2AXSer139である。
【0009】
一つの態様において、上記細胞周期マーカー量及びDNA傷害マーカー量の計測は、前記細胞の顕微鏡画像を取得し、取得した画像を解析することによって行われることが好ましい。他の態様において、上記第1のデータと第2のデータは同時に計測される。
【0010】
また、本発明の他の側面から、検出対象の細胞と同種の細胞について、DNA傷害の発生量とG2/M期に特異的な細胞周期マーカー量との関係を第1のデータとして計測する工程と、上記細胞について、DNA傷害の発生量と染色体DNA傷害マーカー量との関係を第2のデータとして計測する工程と、前記第1及び第2のデータから、DNA傷害が細胞周期へ与える影響を反映する第3のデータを得る工程とを含み、該第3のデータを用いて、検出対象から得られた細胞周期マーカー量の計測値を補正することを特徴とする、細胞周期計測値の補正方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に従えば、DNA傷害によって生じた細胞周期情報に含まれる偏りを補正し、より正確に細胞周期の状態を評価する方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本願発明者らは、鋭意研究の結果、G2/M期に特異的な細胞周期マーカー量の計測値の偏りを補正するために、染色体DNA傷害の発生量を反映する染色体DNA傷害マーカー量を利用することが有効であることを見出した。
【0013】
なお、ここでいう計測値の偏りとは、本来あるべき細胞周期マーカー量が低下することを意味する。
【0014】
本発明において、G2/M期に特異的な細胞周期マーカーとは、G2/M期において特異的に観察される任意のマーカーである。本発明の一つの態様において、該細胞周期マーカーには、リン酸化したH3Ser10及びH3Ser28が好適に用いられる。即ち、H3Ser10及び/又はH3Ser28のリン酸化量が計測される。また、本発明において、染色体DNA傷害マーカーとは、DNA傷害の発生量と比例して増加或いは減少する任意のマーカーであり、H2AXの第139番目のセリン残基のリン酸化が好適に用いられる。即ち、H2AXのSer139のリン酸化量が計測される。
【0015】
H2AX(或いはガンマH2AXとも称される)は、コアヒストン複合体の構成成分の一つである。H2AXはH2Aに類似した分子であり、H2AとはC末端側の一部のアミノ酸配列が異なっている。このH2AXは一部のヒストンコアにおいてH2Aと置き換わってコア構造を形成している。高等真核生物においては、染色体DNA傷害の際にこのH2AXがリン酸化されることが知られている。具体的には、DNA傷害時に、このH2AXの139番目のセリン(Ser139)が急速にリン酸化することがよく知られている。このリン酸化は、Pl3-様キナーゼファミリーのうち、DNA傷害のごく初期に活動を開始し、DNA傷害応答反応で中心的役割を果たすキナーゼ群が作用することによるものである。
【0016】
このようにH2AXリン酸化がDNA傷害応答反応に直結した現象であることから、H2AXのリン酸化量をDNA傷害の程度を推測するマーカーとして利用することができる。
【0017】
本発明では、このH2AXのリン酸化量を計測し、その計測値を用いてH3Ser10のリン酸化量の計測値を補正することにより、その細胞周期に本来あるべき正確なH3Ser10のリン酸化量を得ることができ、細胞周期をより正確に計測することが可能である。
【0018】
ヒストンのリン酸化は極めて多くの種類が存在し、今までに様々な研究がされている。また、ヒストンにはリン酸化以外にもアセチル化などの多くの修飾がある。しかしながら、種々のヒストン修飾はそれぞれ独立して研究されており、ヒストンH3とH2AXの関係性について着目したものはこれまでになかった。ヒストンH3とH2AXの関係を、細胞周期の計測に利用できることは、本願発明によって始めて見出されたものである。
【0019】
本発明の細胞周期計測方法では、まず、検出対象の細胞と同種の細胞を複数用いて、DNA傷害の発生量とG2/M期に特異的な細胞周期マーカー量との関係を第1のデータとして計測する。これは、細胞に与えるDNA傷害量を変化させ、各傷害量において細胞周期マーカー量を計測することによって行う。
【0020】
次に、上記細胞について、DNA傷害の発生量と染色体DNA傷害マーカー量との関係を第2のデータとして計測する。これも、細胞に与えるDNA傷害量を変化させ、各傷害量において染色体DNA傷害マーカー量を計測することによって行う。
【0021】
第1と第2のデータの計測は同時に行うことができる。計測される細胞は、培養用容器中で培養されてよい。この細胞に染色体DNAに傷害を誘導する任意の処理を加え、一定時間保温する。
【0022】
染色体DNAに傷害を引き起こす処理は、薬剤などを用いた化学的処理、又は、温度及び放射線照射のような物理的処理を含む任意の方法であってよい。
【0023】
マーカー量の計測には抗原抗体反応を利用することができる。細胞を固定した後、それぞれのマーカーに特異的な一次抗体を結合させる。検出に用いる抗体は、例えば、H3Ser10やH2AXがリン酸化する位置の前後10個程度のアミノ酸配列から作成することができる。抗体は公知の方法によって作成してもよいが、商業的に入手可能な抗体を用いてもよい。例えば、抗リン酸化H3Ser10ウサギポリクローナル抗体(Upstate社)及び抗ガンマH2AXマウスモノクローナル抗体(Upstate社)を用いることができる。
【0024】
続いて、過剰な抗体を洗浄した後、それぞれの一次抗体に選択的に結合する互いに分離識別可能な波長を有する蛍光色素標識された二次抗体を結合させる。これにより、一次抗体の結合が可視化され検出可能となる。蛍光標識二次抗体には、例えばAlexaFluor488標識抗ウサギIgG抗体及びAlexaFluor635標識抗マウスIgG抗体(各Invitrogen社)を用いることができる。
【0025】
さらに、過剰の二次抗体を洗浄した後、細胞核DNAを、第三の識別できる蛍光色を発するDNA結合性色素、例えばDAPI等で染色し、細胞の画像を撮影する。細胞核の蛍光画像で細胞及び細胞核の位置を認識し、続いてこの位置のリン酸化H3Ser10及び/又はH3Ser28、及びH2AXをそれぞれの蛍光色素で検出し、その存在量を計測する。認識細胞あるいは認識核ごとに、それぞれの抗体結合量を集計する。画像撮影には、顕微鏡撮像装置と画像解析装置が一体化したシステムを用いることが好ましく、例えばイメージングサイトメータ(CompupCyte社)が好適に用いられる。上記の蛍光標識抗体を用いた場合を例にとると、イメージングサイトメータ(CompupCyte社)によってDAPI画像、AlexaFluro488画像、AlexaFluro635画像を自動的に取得する。同システムの画像解析機能により、DAPI画像に適度な閾値を設定して細胞核の位置を認識させる。続いてこの細胞核の位置にあるAlexaFluro488とAlexaFluro635の蛍光量を撮影画像により計測する。撮影画像中のAlexaFluro488とAlexaFluro635の蛍光量を集計する。細胞に与えたDNA傷害処理の各段階の蛍光抗体からの蛍光量を集計する。AlexaFluro635蛍光の集計からDNA傷害誘導処理の強度の応じた蛍光量を求める。AlexaFluro635蛍光量がDNA傷害の指標として利用される。また、AlexaFluro488蛍光量を指標としてリン酸化H3Ser10の量を求める。
【0026】
このようにして得られた第1及び第2のデータは、DNA傷害が細胞周期へ与える影響を反映する第3のデータとすることができる。この第3のデータとは、DNA傷害と、上記第1及び第2のデータの対応関係を表すものであり、対応表やグラフ、関係式など、任意の形態であってよい。一つの態様において、第1及び第2のデータの相関関係を表す回帰式が好適に用いられる。この式よりDNA傷害量に応じたH3Ser10リン酸化の計測量に補正を加えるための補正式を求めることが出来る。
【0027】
次に、検出対象の細胞集団について、前記細胞周期マーカー及びDNA傷害マーカーを計測する。計測方法は上記と同様である。
【0028】
そして、細胞集団から得られた計測値を、前記第3のデータを用いて補正する。これにより、H3Ser10及び/又はH3Ser28のリン酸化量に対し、H2AXのリン酸化量で補正を行い、G2/M期の細胞の存在量をより正確に計測することができる。例えば上記で得られた補正式を計測値にあてはめ、H3Ser10リン酸化計測値に補正を加え、細胞周期の状態を示す指標とすることができる。
【0029】
本発明における検出対象の細胞集団は、培養用容器中で培養された培養細胞であってよい。また、接着性細胞であっても浮遊細胞であってもよい。浮遊細胞には、例えば血液細胞やヘラ細胞などが含まれる。浮遊細胞を用いる場合は、フローサイトメーターを用いて細胞の蛍光量を測定することによって好適に計測される。また細胞集団は病理切片であってもよい。その病理切片の細胞周期を観察することによって、増殖状態などの細胞の状態を調査することができる。
【0030】
<実施態様>
図面を参照してさらに本発明の一実施態様を説明する。
【0031】
まず、所望の細胞に段階的にDNA傷害を与える。その量と、2種のヒストンのリン酸化量との関係を実測する。そして両者の相関式を求める。図1(a)に示すように、H3Ser10(又はSer28)のリン酸化量は y=ax+b…式(1)であり、H2AXのリン酸化量は y=cx+d…式(2)と表すことができる。
【0032】
次に、検出対象の細胞集団の細胞周期(G2/M量)を求める。このとき、DNA傷害量は未知であるので、その存在量を推定する。H2AXリン酸化量を計測し、その実測値からDNA傷害量を推定することができる。図2に示すように、実測値y2からDNA傷害推定値x2を、式 y2=cx2+d…式(3)により求めることができる。この式を変換してDNA傷害量推定値x2は、x2=(y2−d)/c…式(4)と表される。
【0033】
次に、図3に示すように、DNA傷害の推定値x2を基に、H3Ser10(又はSer28)リン酸化量の計測値y1に補正を加え、G2/M量を推定する。図3におけるX軸との交点「b」が最終的に求める値であるので、式(1)を変換して、b=y1-ax1…式(5)とし、上記で求めたDNA傷害量x2はx1と同じと見なすので、b=y1-ax2…式(6)であり、さらに上式(4)をx2に挿入して b=y1-a{(y2−d)/c}…式(7)である。得られたbの値は補正された計測値であり、即ちこの値がより正確なG2/M量を表す値である。
【0034】
<実施例>
HeLa細胞に、3段階量(1,2,4)のDNA傷害を与える。傷害を与えない「0」を含めて4段階の計測点を設定する。H3Ser10リン酸化量を測り、回帰式を求める(図4a)。また、H2AXリン酸化量を測り、回帰式を求める(図4b)。
【0035】
これらの結果から補正式 b=y1-(-0.15){(y2−2.2)/0.83}…式(8)が得られ、これに任意の検体の実測値y1、y2の値を入れることにより、補正されたG2/M量を表す値を得ることができる。
【0036】
<測定例>
測定対象となる細胞集団Aが強いDNA傷害を受けている場合、y1=1.3、y2=5.0とすると、補正式に代入すると、1.89という数値が得られる。
一方、DNA傷害が弱い細胞集団Bの場合、y1=1.75、y2=2.6とすると、補正式に代入すると、1.82という数値が得られる。
よって、細胞集団A及びBの真のG2/M期の量は、1.89、1.82の値(任意の相対値)と決定される。
【0037】
以上に記載したように、本発明によれば、DNA傷害マーカーを計測することにより、細胞周期マーカーを計測して得た細胞周期計測値の偏りを補正することができる。これにより、DNA傷害発生を伴う細胞ベースアッセイにおいて、より真の値に近い細胞周期状態の計測値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施態様の第1の工程を示す図。
【図2】本発明の一実施態様の第2の工程を示す図。
【図3】本発明の一実施態様の第3の工程を示す図。
【図4】本発明の一実施例の結果を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出対象の細胞と同種の細胞について、DNA傷害の発生量とG2/M期に特異的な細胞周期マーカー量との関係を第1のデータとして計測する工程と、
上記細胞について、DNA傷害の発生量と染色体DNA傷害マーカー量との関係を第2のデータとして計測する工程と、
検出対象の細胞集団について、前記細胞周期マーカー量及びDNA傷害マーカー量を計測する工程と、
前記検出対象から得られた計測値を、前記第1及び第2のデータを用いて補正する工程と、
を具備する、細胞周期の計測方法。
【請求項2】
前記細胞周期マーカーが、リン酸化したH3ser10又はH3ser28であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記染色体DNA傷害マーカーが、染色体DNA傷害と相関関係を有するヒストンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記染色体DNA傷害マーカーが、リン酸化したH2AXSer139であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記細胞周期マーカー量及びDNA傷害マーカー量の計測が、前記細胞の顕微鏡画像を取得し、取得した画像を解析することによって行われることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のデータと第2のデータが同時に計測されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
検出対象の細胞と同種の細胞について、DNA傷害の発生量とG2/M期に特異的な細胞周期マーカー量との関係を第1のデータとして計測する工程と、
上記細胞について、DNA傷害の発生量と染色体DNA傷害マーカー量との関係を第2のデータとして計測する工程と、
前記第1及び第2のデータから、DNA傷害が細胞周期へ与える影響を反映する第3のデータを得る工程とを含み、
該第3のデータを用いて、検出対象から得られた細胞周期マーカー量の計測値を補正することを特徴とする、細胞周期計測値の補正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−207466(P2009−207466A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−56873(P2008−56873)
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】