説明

細胞検出システムおよび方法

細胞 (100)を受容するための細胞増殖培地層 (104) およびCCDアレイのようなイメージセンサー (101)を含む生細胞の活性を検出するための装置、ここで細胞増殖培地層とイメージセンサーは不活性保護層 (102) および任意でダイヤモンド様炭素層 (111)によってのみ隔てられる。細胞は、蛍光色素、例えばカルシウム、イオン、電圧またはpH 指示色素により染色すればよい。光源 (130)を照射すると、細胞が蛍光を発し、この蛍光はレンズまたはミラーのような光学伝達要素を介さずイメージセンサーによって直接検出される。本装置は気体および液体ポート(107、108、109)を備える筐体 (103)中に封入されていてもよい。さらに本装置は、細胞への刺激シグナル適用手段(120)を含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、米国特許出願番号60/722,680(2005年9月30日出願)を基礎とした優先権を主張し、前記出願は引用により全体として本明細書に含まれる。
【0002】
本発明は、一般に細胞検出に関し、より具体的にはイメージセンサーによる神経活性の蛍光検出および運動性タイプの細胞の細胞活性の光学的検出に関する。
【背景技術】
【0003】
細胞学は、細胞の形成、構造および機能の研究を扱う生物学の一分野である。研究室における適用では、科学者その他の医学専門家が、細胞の機能を測定するため、または患者の病状について医学的診断を行うため、細胞を試験する。
【0004】
微小な生物学的サンプルの観察、例えば培養細胞の観察は、典型的には顕微鏡により行われる。顕微鏡イメージを記録する場合、その顕微鏡に搭載されたカメラまたはビデオカメラを使用する。さらに、顕微鏡のステーションに近接して、またはその上に他の装備の搭載を要する場合があり、これは特にサンプルの温度および湿度を一定に保たねばならない場合にあてはまる。かかる配置は高価で複雑になりうる。
【0005】
様々な神経電気的デバイスが少数の細胞の電気的活性を同時にモニターするために開発されている。通常これらは細胞外超小型電極アレイによる活動電位の細胞外記録を利用する;しかしながら多くは細胞間微小電極を使用している。神経細胞に細胞壁を貫通するミクロンサイズの電極が突き刺さる。通常電極の挿入から数時間以内に外傷により細胞死が起こる。これらの方法は非常に大きなアレイに拡張できない点でさらに制限される。
【0006】
米国特許公開第2004/0219184号(その全開示は引用により本明細書に含まれる)に開示される神経電気的デバイスは、神経回路活性をモニターするために細胞とディテクタの間の静電結合に依存する。
【0007】
さらに、様々な検出方法および操作方法および/または診断ツールが広く以下に記載される:米国特許第4401755号; 第4985353号; 第5462856号; 第5919646号; 第6631331号; 第6770449号; 第6778724号; および第6913877号; (その全開示は引用により本明細書に含まれる)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それゆえ、本発明の目的は、複雑かつ高価な光学的要素を使用せず、効果的に細胞活性を検出するための装置、システム、および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、一般に、イメージセンサーに近接して存在する生細胞の神経活性を感知するための装置、システム、および方法に関する。細胞は、刺激に応答して蛍光または光を発するように処理される。ある態様において、使用される細胞は神経細胞である; しかしながら、他の細胞材料も考慮され、本発明の範囲内である。先行技術に対する本発明の利点の1つは、観察される培地とディテクタの間に光学レンズが存在しない点である。光路を制御するためのミラーも必要としない。ディテクタアレイとこのアレイによって感知される領域との間が一対一対応である。
【0010】
ある局面において、本発明は、細胞活性を検出するためのシステムに関する。システムは、イメージディテクタ上に、またはイメージディテクタに近接して配置された細胞材料受容手段を含む。細胞材料受容手段は、細胞材料をイメージディテクタから分離させるための保護層および/またはダイヤモンド様炭素層を含んでもよい。各種態様において、イメージディテクタは単一のセンサーまたは複数のセンサー野のアレイであり、電荷結合素子 (CCD)、相補型金属酸化膜半導体装置 (CMOS)、電荷注入装置 (CD) 、ビデオカメラ、ダイオードアレイ、または同様のデバイスを含むことができる。システムはまた、システムによって生成したデータを収集および処理するためのプロセッサ、データを保存するための保存装置、およびデータを表示するための手段を含むことができる。
【0011】
システムはまた、光源、例えばレーザー、ランプ (例えば、白熱、ハロゲン、または蛍光)、または発光ダイオードを含んでもよい。光源は、様々な波長または複数の波長の光を提供することができる。光源はまた、電源; フィルター、例えばノッチフィルターまたは干渉フィルター(dichroic filter); およびレンズ、例えば光源から供給される光線を平行にするため、または焦点を結ばせるためのレンズ、を含んでもよい。
【0012】
各種態様において、システムは細胞材料を操作および/または処理する手段を含む。例えば、システムは、細胞材料の周辺環境に気体を導入する手段、または、試験のため、例えば毒素についての試験のため、細胞材料の周辺からサンプルを取得する手段を含むことができる。
【0013】
別の態様において、本発明は、細胞活性を検出する方法に関する。本方法は、神経細胞細胞体における二重イオン化カルシウムイオン (Ca++) トレース色素などからの蛍光放射を刺激するのに適した波長の光を提供する工程;放射された蛍光の少なくとも一部を収集する工程;センサーアレイに対して活性化された神経細胞を配置する工程;および検出シグナルの経時変化および大きさの特徴決定をする工程、を含む。
【0014】
ある態様において、放射光の収集は、近視野において細胞直下に位置する光感知部位(light-sensing site)(ピクセル)のアレイによってレンズまたはミラーのような光学伝達アセンブリを何ら使用せず達成される。
【0015】
各種態様において、ディテクタ上または透明支持体プレート上にイメージディテクタに近接して搭載されうる細胞プロセスはいずれも検出可能である。さらに、細胞材料に投薬または処理を施すことができる。例えば、一部の神経細胞はカルシウムまたはカリウムイオンをトレースするある種の蛍光放射物質で処理することができ、あるいはイオントレース光子放出化合物とともに使用すべく電圧感受性色素で細胞材料を処理して生細胞中の細胞イオンチャンネルまたはイオンの動きを追跡することができる。
【0016】
本明細書に開示する本発明のこれらおよびその他の目的は、本発明の利点および特徴とともに、以下の記載および添付の図面を参照することにより明らかとなる。さらに、当然のことながら、本明細書に記載される各種態様の特徴は互いに排他的でなく、様々な組合せおよび置換が存在しうる。
【0017】
[図面の簡単な説明]
図面において、通常参照文字は異なる図全体を通して同じ部分を意味する。さらに、図面は必ずしも原寸に比例しておらず、本発明の原理を説明している点が重要である。以下の記載において、本発明の各種態様が以下の図面を参照して記載される。
【0018】
図1は、本発明のある態様による細胞活性を検出するためのデバイスの略正面図である。
【0019】
図2は、本発明のある態様による細胞活性を検出するためのシステム全体の略図である。
【0020】
図3は、本発明のある態様による細胞活性を検出するためのデバイスの一部の略正面図である。
【0021】
図4は、本発明のある態様による細胞活性を検出するための方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の態様を以下に記載する。しかしながら明示されることには、本発明はこれらの態様に限定されず、むしろ当業者に明らかな変形、改変、および同等物もまた包含することが意図される。例えば、本明細書に開示される装置、システム、および方法は、典型的にはある種の色素および蛍光を用いた細胞材料の神経活性の測定に関して記載される;しかしながら明示されることには、本発明は他のタイプの細胞材料、色素および光源を用いても実施可能である。
【0023】
図1に示すように、神経細胞 (100) は、レンズもしくはミラー、光ファイバー、または他のタイプの光リレーシステムがなんら介在することなく、イメージディテクタまたはセンサー (101)の上部にて培養されるか、またはその上に配置される。イメージセンサーはその操作によって神経細胞を傷害しないように組み立てられている。例えば、不活性保護層 (102) およびダイヤモンド様炭素層 (111) が神経細胞とイメージセンサーの間に配置されうる。不活性保護層およびダイヤモンド様炭素層の例は米国特許公開第2004/0219184号に記載されている。
【0024】
神経細胞は、細胞培養雰囲気 (106)内にて、液体細胞培養栄養浴 (105)中で、細胞増殖培地(104) にて培養される。栄養浴および雰囲気は封入されており (103) 、かつポート (107)を通して気体外部供給源から、およびポート (108)を通して液体外部供給源から供給を受ける。気体および液体の外部供給源は、必要な管類または類似の輸送手段を介して適切なポートへ送達されうる。システムはまた、細胞液体ドレーン (109)、細胞気体タップ (110)、および細胞材料へのシグナル導入手段 (120) を含む。
【0025】
活動電位が細胞体を通って伝搬したときに蛍光が生じる。光の一部はイメージセンサーによって検出され、これが神経活性の存在を示す。留意すべきは、本明細書に記載の技術は蛍光放射光の光学的検出を用い、静電結合には全く依存しないことである。
【0026】
イメージディテクタは感知部位またはピクセルのアレイからなり、これが光子を感知しうる。かかるデバイスは、CCD、CMOS アクティブピクセルセンサー、または可視または近赤外イメージングに適した感知部位のアレイを有する他のデバイスであってよい。光子はイメージセンサーに近接して放出されるので、近視野において伝搬する。
【0027】
図2は、イメージデバイスおよび補助的要素を含む、ある好ましい態様のシステム全体のレイアウトを図示する。インキュベーション雰囲気および栄養液を他の気体 (210) および液体 (220) と混合することが可能である。このように、本デバイスは、培養中の細胞に対する毒素の試験または液体と気体両方の様々な化学物質の効果の試験に使用することができる。センサーアレイによって検出可能な細胞挙動の変化は、導入された化学物質に対する反応を示す。システムは、このシステムにおいて使用される各種気体および液体の導入、除去およびモニタリングを促進するために必要なバルブおよび配管を含む。
【0028】
以下の記載は、本発明のシステムのある態様の操作についての一般的記載である。操作において、イメージデバイスは通常の方法で使用される (すなわち、イメージャーは要すれば残像が除去され、かつイメージャーは露光モードに設定され、ここで光子を収集する);細胞は光を放射するよう何らかの方法で刺激されるか、あるいは細胞が自己刺激を行う;そして収集された光子がデジタル形式に変換される。
【0029】
特定の態様において、イメージャーはCCDであり、これは蓄積電荷が迅速に除去される。そのクロック波形は積算モードに設定され、ここで光子がピクセルウェルにおいて光電子に変換される。細胞刺激がなされ、蛍光刺激放射がデバイスを照らし、そして露光が起こる。一定時間後、露光が終了し、CCDは通常の方法で読み出される。得られたイメージは蛍光が発生した明るい領域を示す。
【0030】
イメージをシリーズで取得することができ、各種イメージ間の相違が細胞活性の変化を示す。これは変化を識別するために連続写真を調べることと似ており、多くの様々な科学分野で昔から用いられてきた技術である。例えば、この技術は20世紀初期にHenrietta Leavitt により近隣銀河の様々な星の発見に用いられた。明るさの変化する星の明るさを測定し、それらの位置と明るさの経時変化の表を作成することにより、彼女は1000以上の様々な星の目録を作ることができた。
【0031】
本発明の各種態様は、Invitrogen (Carlsbad, CA)のイオン指示蛍光色素の使用を含み、それはfluo-3 色素の形である。これはカルシウムイオントレース色素であり、二重イオン化カルシウムイオン (Ca++)に結合する抗体からなる。当業者に理解されるように、同じ一般的方法で機能する他のイオン、pHまたは電圧指示色素もまた本発明の内容において使用可能である。活動電位刺激シグナル (112) を神経細胞に適用することができる。神経細胞は活動電位をその細胞体にそってシナプスまで伝達するので、活動電位が近隣のシナプルを横断する細胞体の領域にCa++イオンがたまる。細胞培地を適切な波長の光で、通常約490 nmで照らすと、波長約505〜約535 nm、ピーク約515 nmの光がCa++イオンから放射される。すなわち、515 nmの光が発火した神経細胞の位置を示す。この515 nmの光は、500 nm未満の光を遮断するが500 nmを超える光を伝達する光学フィルターを設置することにより、490 nmの光と区別できる。このフィルターは、本態様においては、イメージディテクタ (101) (この場合、CCD) と保護層 (102)の間に配置される。神経細胞の下部からイメージセンサーの上部までの全距離は約 1 mm未満である(図3を参照)。図4は、前記のプロセスをフローチャートで説明する。
【0032】
直前の記載と類似の別の態様においては、光学フィルターを使用しない。かわって、細胞直下のピクセルにおいて検出された被刺激細胞からの光シグナルのわずかな上昇は、アレイのその部分を神経シグナルが通過したことを示す。
【0033】
本発明のさらに別の態様において、電圧活性化色素が蛍光色素のかわりに用いられる。電圧活性化色素は電圧の変化に反応し光を放射する。電圧感受性色素は細胞に注入でき、あるいは栄養液の浴槽を介して導入できる。活動電位が試験下の個々の神経細胞を横断して伝搬したとき、光が色素から放射される。光は活性化された一連の神経細胞から同様に放射される。
【0034】
本発明のまたさらに別の態様において、神経細胞以外のタイプの細胞が使用されうる。これらの細胞は、刺激または刺激の欠如に応答して蛍光その他のシグナルを放射するよう処理される。本デバイスにより、本システムの使用者 (例えば科学者) は研究対象の細胞における化合物の代謝効果を迅速に確認および定量することができる。使用可能な細胞には、例えば、心筋細胞、内皮細胞、上皮細胞、および生殖細胞が含まれる。
【0035】
本発明のさらなる態様は、運動性タイプの細胞、例えば筋肉細胞を利用する。1または複数の細胞の動的運動は、代謝活性のインジケーターとして使用される。細胞の動きの検出は明視野によって、蛍光または他の細胞照射手段によって可能である。
【0036】
前述の態様において、ピクセル (チップセンサー)上に直接存在する心臓筋細胞の収縮速度および振幅を感知するためにCCDを用いることができる。毒性物質は、収縮速度および振幅の変化 (増加または減少)によって感知することができる。心臓細胞の収縮を誘発する刺激は、限定はされないが、電界刺激、化学刺激、または細胞外カリウムの上昇、これら単独または他の刺激との組合せであってよい。収縮は、心臓細胞を伴うCCD上に光を照射(明視野照明)することによって感知できる。CCDは細胞の刺激誘発収縮を記録するカメラとして作用する。CCDセンサーに加えて、チップ上に配置可能な他のセンサーも考慮され、例えばナノワイヤー、または筋細胞その他の細胞によって生じた活動電位を測定できる他の電圧感受性デバイスである。
【0037】
前記の光源は、いずれの明視野直流電源イルミネーターであってもよい。他の技術に対する本技術の利点の1つは、イオンチャンネルに対する毒素の効果の解析のために蛍光検出法も静電検出法も用いる必要がないことである。本発明は蛍光を必要としないので、色素から放射された蛍光のみを観察するための蛍光光源も光学フィルターも必要でない。さらに、静電検出が必要でないことから、神経または筋細胞の放電(活動電位)に感受性のチップを必要としない。本発明は単一の筋細胞または層状の筋細胞のいずれも使用可能である。収縮データ、例えば特定の刺激頻度における速度および振幅は、毒素の存在下および非存在下の両方において解析することができる。
【0038】
本発明のある態様を記載してきたが、当業者に明らかなことに、本明細書に開示される概念を包含する他の態様も、本発明の精神および範囲から逸脱することなく使用可能である。記載の態様は、あらゆる意味において単なる例示であり限定ではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本発明のある態様による細胞活性を検出するためのデバイスの略正面図である。
【図2】図2は、本発明のある態様による細胞活性を検出するためのシステムの全体の略図である。
【図3】図3は、本発明のある態様による細胞活性を検出するためのデバイスの一部の略正面図である。
【図4】図4は、本発明のある態様による細胞活性を検出するための方法を説明するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下、
a) 細胞増殖培地層、
b) 不活性保護層、
c) 光源、および
d) ディテクタ、
e) システムにより生成したデータを収集および処理するためのプロセッサ、
f) データを保存するための保存手段、および
g) データを表示するための表示手段、
を有する固相支持体を含む、生細胞の活性を検出するための装置、ここで該活性は光学伝達アセンブリ、例えばレンズまたはミラー、を介さず本装置によって検出される。
【請求項2】
該支持体が封入化されており、かつ液体増殖培地を含むことができる、請求項1の装置。
【請求項3】
支持体が少なくとも1つの注入/排出ポートを有する、請求項2の装置。
【請求項4】
細胞増殖培地層 a)と不活性保護層 b)との間にダイヤモンド様炭素層 d)をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項5】
該ディテクタが光の放射または透過、電圧の変化、および細胞の動きを検出することができる、請求項1の装置。
【請求項6】
ディテクタが以下からなる群から選択される、請求項5の装置: 電荷結合素子 (CCD); 相補型金属酸化膜半導体装置 (CMOS); 電荷注入装置 (CD); およびダイオードアレイ、または同様のソリッドステート光子検出装置。
【請求項7】
以下を含む、生細胞の活性を検出するための装置:イメージセンサー (101)、不活性保護層 (102)、封入化支持体 (103)、細胞増殖培地(104)、液体細胞培養栄養浴 (105)、細胞培養雰囲気 (106)、第一ポート (107)、および第二ポート (108)、細胞液体ドレーン (109) 、細胞雰囲気タップ (110)、光源 (130)、および細胞材料へのシグナル導入手段 (120)。
【請求項8】
細胞増殖培地層 (104)と不活性保護層 (102)との間にダイヤモンド様炭素層 (111)をさらに含む、請求項7の装置。
【請求項9】
イメージセンサー (101)と検出対象細胞 (100)との間に光学フィルター (300)をさらに含む、請求項7の装置。
【請求項10】
以下をさらに含む、請求項7の装置:
第一気体ポート (205)、ここで第一気体ポート (205)は気体混合バルブ (210)に連結し、気体混合バルブ (210)は第二気体ポート (200)にも接続し、気体混合バルブ排出口は気体注入バルブ (215)に接続し、そして気体注入バルブ (215)は気体注入ポート (107)に接続する、
気体排出ポート (110)、ここで気体排出ポート (110)は排出バルブ (220)と接続し、排出バルブ (220)は装置 (103)の外部につながる、
第一液体ポート (230)、ここで第一液体ポート (230)は液体混合バルブ (235)に連結し、液体混合バルブ (235)は第二液体ポート (225)にも接続し、液体混合バルブ排出口は液体注入バルブ (240)に接続し、そして液体注入バルブ (240)は液体注入ポート (108)に接続する、
液体排出ポート (109)、ここで液体排出ポート (109)は液体排出バルブ (245)に接続し、液体排出バルブ (245)は装置 (103)の外部につながる。
【請求項11】
以下をさらに含む、請求項7の装置:
フィルターを介して流体注入ポート (109)に接続する装置 (103)の外部につながる第一気体ポート、
装置 (103)の外部につながる気体排出ポート (107)、
液体排出ポート (108)。
【請求項12】
以下の工程を含む、生細胞における活性を検出する方法:
a) 対象の細胞を請求項1の装置に配置する;
b) 対象の細胞に蛍光指示色素を十分な時間取り込ませる;
c) 対象の細胞を該指示色素の励起波長に相当する波長にて光源に暴露する;
d) 該指示色素の放射波長に相当する波長における蛍光放射を検出する;および、
e) 光の放射量を解析する。
【請求項13】
該指示色素がfluo-3またはfluo-4であり、励起波長が490 nm〜510 nmであり、放射波長が約505 nm〜535 nm、好ましくは約515 nmである、請求項12の方法。
【請求項14】
指示色素がカルシウム指示色素である、請求項12の方法。
【請求項15】
カルシウム指示色素がfluo誘導体色素、fura誘導体色素、indo誘導体色素、rhod-2、カルシウムグリーンおよびquin-2からなる群から選択される、請求項14の方法。
【請求項16】
指示色素がイオン指示色素である、請求項12の方法。
【請求項17】
指示色素が電圧またはpH 指示色素である、請求項12の方法。
【請求項18】
対象の細胞が神経細胞である、請求項12の方法。
【請求項19】
対象の細胞が非神経細胞である、請求項12の方法。
【請求項20】
以下の工程を含む、生細胞における活性を検出する方法:
a) 対象の細胞を請求項1の装置に配置する;
c) 対象の細胞を光源に暴露する;
d) 対象の細胞のイメージを特定の時間間隔で取得し、そのイメージを後の解析のため保存する;および
e) イメージにおける相違を解析する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−509543(P2009−509543A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533666(P2008−533666)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/038093
【国際公開番号】WO2007/041308
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(506121560)セルラー・バイオエンジニアリング・インコーポレイテッド (9)
【氏名又は名称原語表記】CELLULAR BIOENGINEERING, INC.
【Fターム(参考)】