説明

組合せ屋根の小屋組

【課題】組合せ屋根の小屋組であって、隅木4、谷木30を金物を用いて確実に取付けられる共に、最少で簡単な仕口加工によって、本格的な仕口加工による小屋組のように、隅木、谷木とこれに関連する材とが直に接触した状態で組み立てられる小屋組の提供。
【解決手段】隅木4の下面を隣接した屋根面の平勾配を基礎とした隅中勾勾配の谷面に形成する。棟木1の端部上面Aの軒桁側と小屋梁側の稜線部、及び軒桁と小屋梁が接合した角部B上面の軒桁方向稜と小屋梁方向稜を、それぞれ隅勾配によって隅木の前記谷面が位置することとなる深さにおいて、軒桁側屋根の平勾配及び小屋梁側屋根の平勾配と同じ勾配の切欠き斜面22,23とする。隅木4の上端を棟木1の端部上面Aに取り付けた頂上金物7に固定し、隅木4の軒先側を軒桁2と小屋梁3の接合部上面Bに固定した軒先金物8に固定する。谷木30もほぼ同様にして取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、屋根の小屋組に関する。
【背景技術】
【0002】
屋根には、平面視において、隣接した屋根面が直角に交差するものがある。寄棟屋根や方形屋根(図1イ、ロ)では、屋根面だけが直交するが、平屋根が直角に交差する屋根(図1ハ)では屋根自体が直角に交差し、その結果、隣接した屋根面が直角に交差している。他に、入母屋屋根などもあるが、本願において、隣接した屋根面が直角に交差する箇所を有する屋根を組合せ屋根と総称する。
【0003】
組合せ屋根において、直角に交差する屋根が接合する箇所は、屋根の頂点Aと出隅の先端Bをつなぐ出隅部稜線A−Bまたは屋根の頂点Aと入隅の先端Cをつなぐ入隅部谷線A−Cとなり、木造軸組構造住宅では出隅部稜線A−Bの箇所に隅木が用いられ、また、入隅部谷線A−Cの箇所に谷木が用いられる。
【0004】
寄棟屋根についてみると、隅木は、隣接する屋根の平勾配を基礎にしてその隅勾配を有する部材であるが、隅勾配であるために他の部材との取り合いが複雑になる。このため、本格的に仕口加工だけで組み上げるには、上部の棟木と下部の軒桁および小屋梁と隅木との仕口加工に手間がかかる。また、精確な組上げには専門的な知識と熟練が必要である(非特許文献1)。
このような事態を解決するために、棟木と隅木の結合、軒桁と小屋梁の接合箇所と隅木の結合に金具が用いられるようになっている(特許文献1、特許文献2)。
同様のことが他の出隅部稜線の隅木、さらには、入隅部谷線A−Cの谷木についても言える。
【0005】
【非特許文献1】物つくり研究情報センター 「大工規矩術技能」(http://www.monotsukuri.net/wbt/wbt_kiku/index.htm)
【特許文献1】特開平9−256534号公報
【特許文献2】特開2003−343033号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
組合せ屋根における隅木、谷木の取り付けに金具を使用すると、材に対する仕口加工の手間がなく、高い熟練も必要としない。しかし、取り付けられた隅木、谷木は棟木や母屋桁・母屋梁の角部あるいは軒桁・小屋梁の角部と直に接触することなく取り付けられ、かつ、室内側から見て金具が露出する。このため、例えば、住居のインテリアを山小屋風に、いわゆる“あらわし”造りにすると、本来、部材どうしが仕口をもってきっちりと嵌めあっている箇所に隙間や金物が見えて見栄えが悪い。
【0007】
この発明は、組合せ屋根の小屋組であって、隅木、谷木を金物を用いて確実に取付けられる共に、最少で簡単な仕口加工によって、本格的な仕口加工による小屋組のように、隅木、谷木とこれに関連する材とが直に接触した状態で組み立てられる小屋組の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
隅木の下面を隣接した屋根面の平勾配を基礎とした隅中勾勾配の谷面に形成する。
これに合わせるため、棟木の端部上面の軒桁側と小屋梁側及び端縁の稜線部、及び軒桁と小屋梁が接合した角部上面の軒桁方向稜と小屋梁方向稜を、軒桁側屋根の平勾配及び小屋梁側屋根の平勾配と同じ勾配の傾斜面とする。この傾斜面の深さは、隅勾配をもって隅木の前記谷面が位置することとなる深さとする。
【0009】
隅木の上端部を、頂上金物に固定する。頂上金物は、棟木の端部上面に固定され、隅木方向に突出した翼片を備え、これを隅木の上端部に形成したすり割りに差し込む。また、隅木の軒先部を軒先金物に固定する。軒先金物は、軒桁と小屋梁が接合した角部上面に固定され、その面が隅木方向に沿うと共に上方に突出した翼片を備え、これを軒先部に形成されたほぞ溝に差し込む。
谷木は、隅木を逆使い(山面を下面に谷面を上面に)することができる。ただし、谷木が載る部分は、親屋根と子屋根の棟木どうしが直交する箇所の入隅部及び軒桁どうしが直交する箇所の入隅部である。これらの入隅部では、親、子の屋根における平勾配と同じ傾斜の切欠き斜面を設ける。
【発明の効果】
【0010】
隅木の下面を隣接した屋根面の平勾配を基礎とした隅中勾勾配の谷面に形成したことにより、棟木の端部上面と軒桁と小屋梁が接合した角部上面とに、軒桁側屋根の平勾配及び小屋梁側屋根の平勾配と同じ勾配の傾斜面を形成するだけで、隅木と棟木及び軒桁・小屋梁を緊密に直接組み合わせることができ、屋内側から見た場合に、本格的な仕口加工による場合と同様な仕上がりとなる。谷木についても同様である。
隅木、谷木の山面、谷面は数値入力の自動機により簡単に製作できる。さらに、棟木や軒桁・小屋梁に対する傾斜面の加工、あるいは、入隅部における前記切欠き斜面の加工も平勾配による垂木の口脇(切欠き加工)とおなじであるから、格別な困難は伴わない。
隅木、谷木の取り付けは、頂上金物、軒先金物を用い、これらの翼片を隅木、谷木に形成したすり割りやほぞ溝に差し込んで固定するので、簡単で確実に、かつ、正確な位置角度に固定される。また、これら金物の翼片は、室内側に露出しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
〔実施例1〕
図2は、寄棟屋根の頂上部分を取り出して模式的に示したものである。伏せ図(図6)に見るように、平面視では棟木1に対して、軒桁2が平行に、小屋梁3が直交して位置している。軒桁2と小屋梁3は端部で接合され、直交した角部B(図3)(出隅の先端)を構成している。そして、棟木1の前端A(屋根の頂点)から前記の角部Bに隅木4(4a,4b)が配置されている。符号5は垂木であり、母屋や棟木1に形成された切欠(口脇)6を設けて取り付けられる。なお、図3では、一方の隅木4aを回転させ、底面を見せた状態で示している。符号7は頂上金物、同8は軒先金物である。
【0012】
図4は、寄棟屋根の小屋組を概略に示したものであり、DF、EBが軒桁2、DE、FBが小屋梁3、GAは棟木1に相当し、AHは小屋束である。辺HIは、小屋束AHの基部と小屋梁3の中点を結ぶ線で小屋梁3の線と直交する。なお、小屋束AHの基部と軒桁2と小屋梁3の交点BとFが作る三角形は、小屋束Aの基部を直角とする直角三角形である(図6)。
【0013】
三角形AHIは角AHIを直角とした直角三角形であり、その斜辺の勾配は屋根面のいわゆる平勾配(この実施例において5寸勾配、図4)である。辺HBは、小屋束AHの基部から軒桁2と小屋梁3の交点を結ぶ線で隅木4aと小屋束AHの線とで角AHBを直角とする直角三角形であり、その斜辺の勾配はいわゆる隅勾配である。
【0014】
図5において、符号9は母屋梁、符号10は柱である。これらの横架材と柱は、ほぞ棒金物11と横架材結合金物12及びドリフトピン13を用いて緊結されている。横架材結合金物12は、引寄せボルト相当の金物であり、横架材の軸芯に近い箇所を材の長手方向に貫通し、一端に螺合させたナットを締めこむことにより、材どうしを引寄せて緊結する。したがって、横架材結合金物12は、ほぞ棒金物11と同様に、材どうしの接合箇所で外部に露出することはない。
【0015】
頂上金物7(図7、図8)は、台板14と2枚の翼片15(15a,15b)を一体に有している。2枚の翼片15は台板12上で直立し、同じ方向を向いて90°の角度で開き、かつ、前方へ張り出している。実施例では、一方の鋼板で台板14の半分と2枚の翼片構成部分15a,15bとをプレス加工で作った半割り部分と、他方の鋼板を同様に形成した半割り部分(台板14の大きさは異なる)とを、翼片構成部分15a,15bを重ね合わせて一体に構成してある。
軒先金物8は、台板16と一枚の翼片17を一体に有し、翼片17は台板16上で直立している。この金物も、一方の鋼板と他方の鋼板とで半割りずつに形成したものを翼片構成部分17a,17bを重ねて一体にすることで構成してある。
【0016】
隅木4は、底面を谷傾斜面に構成する(図3、図11)。谷傾斜の勾配は、図11のように、垂木5の上端と面を合わせるための隅木4の山勾配と同じにする。すなわち、断面における谷傾斜の勾配は、大工規矩術でいう隅中勾勾配であり、隅勾配における隅中勾の係数は約0.33であるから、隅木4の平底面からの深さd2は、平底面幅寸法d1の場合、d2=d1×1/2×0.33である。
【0017】
隅木4の頂上側には谷側から軸線(谷底線)に沿って、すり割り18と隅木4の側面からすり割部分を横断する貫通孔19が形成されている(図3)。すり割り18の幅は、頂上金物7における一方の翼片15aあるいは15bを無理なく差し込める寸法とする。また、隅木4の軒先側には谷側からほぞ溝20と隅木4の側面から貫通孔21が形成されている。ほぞ溝20は、軒先金物8における翼片17を無理なく呑み込める寸法となっている。
【0018】
そして、棟木1の端部上面Aと、軒先桁2と小屋梁3との角部Bに平勾配の斜面となる切欠き斜面22,23を形成する(図3)。すなわち、棟木1の端部上面Aでは、その両側の軒桁側と小屋梁側の稜線部にわたり、平面視でコ字状となる切欠き斜面22(図6)を形成する。それぞれの斜面はそれぞれの稜線と直交する方向に平勾配の傾斜である。また、軒桁2と小屋梁3が接合した角部B上面の軒桁方向稜と小屋梁方向稜を棟木1と同様に平勾配の傾斜を持つL字形の切欠き斜面23に形成する。同様に、これらもそれぞれの稜線と直交する方向に平勾配の傾斜である。その深さは、垂木5の上端を隅木4の上面に合わせる位置関係で定まるが、材の切欠きは少なくすることが好ましい。なお、棟木1の他端(G箇所)および軒桁2と小屋梁3の他の接合箇所(D,E,F箇所)にも同様の切欠き斜面22,23を形成する。
【0019】
以上の仕口加工など材の準備が整ったら、小屋組を組み立てる。軒桁2と小屋梁3の接合箇所(D,E,B,F)の上面に、台板16が切欠き斜面22にかからないようにして軒先金物8を固定する。軒先金物8におけるそれぞれの翼片17は、その面の方向が隅木4の長手方向(45°)と一致するように配置する。束を立て、棟木1を上げたらその両端上面(A,F個所)に台板14が切欠き斜面21にかからないようにして頂上金物7を固定する。このとき、頂上金物7の2つの翼片がそれぞれ隅木4の長手方向と一致するよう注意深く固定する。
【0020】
隅木4の上端を頂上金物7へ、上端のすり割り18に翼片15aを差し込み、隅木4の側面に形成された貫通孔19からドリフトピンを打ち込んで取り付け、隅木4の軒先側をほぞ溝20にはめ込み、側面の貫通孔21からドリフトピンを打ち込んで取り付ける。必要に応じて要所に釘打ちを行うこともある。
ついで、母屋や軒桁2、小屋梁3に配付けた切欠き(平勾配の傾斜面)に垂木をはめ込んで固定する。
【0021】
組み上げた小屋組において、隅木4は、切欠き傾斜面22、23に隅木4下面の谷傾斜面を当接している。谷傾斜面は隅木4の山勾配と同じ勾配であって、平勾配の切欠き斜面22,23とは密接するから、その接合箇所は、室内側から見て本格的な仕口による木組みと同様に見える。また、隅木4の取り付け方向は、頂上金物7と軒先金物8とによって簡単、かつ、正確に位置決めされる。しかも、これらの金物は結合部(翼片15,17)が隅木4のすり割り18とほぞ溝20に隠れ、これらの台板14,16は材の上面に位置して室内側から見えることはない。
【0022】
以上のように、隅木4は正確かつ簡単に取り付けられる。また、隅木4を取り付けるに当たって、棟木1の先端部Aや軒桁2及び小屋梁3の角Bに形成する切欠き傾斜22,23は、垂木5のために形成する切欠き(口脇)の傾斜と同じであるから、仕口加工に際して勾配を間違えることがなく、さらに、複雑な仕口加工に時間を費やすこともない。
【0023】
図12は、親屋根に子屋根を交差させた場合に生じる組合せ屋根の入隅部谷線A−C(図1ハ)の箇所を模式的に示したものであり、親屋根側の棟木1と子屋根側の棟木24が直交して接合され、また、親側の軒桁2と子屋根側の軒桁25が直交して接合され、棟木側の角部26と軒桁側の角部27が形成されている。角部26には、頂点金物28が取付けられ、角部27には、軒先金物29が取り付けられている。頂点金物28と軒先金物29は、共に前記の隅木4を取り付ける場合の軒先金物8と同様な構造であって、台板に翼片が、その面を入隅部谷線A−Cの方向に沿わせて固定されている。
【0024】
そして、角部26と角部27にわたって谷木30が、前記の頂点金物28と軒先金物29を利用して取り付けられる。谷木30は、前記隅木4を逆使用するに等しいもので、上面が谷、下面が山となっている。谷と山の傾斜は隅木4の場合と同様であって、前記屋根の平勾配を基礎とした隅中勾勾配である。また、隅木4の場合と同様に、谷木30の頂上側には、頂上金物の翼片が差し込まれるすり割りが、軒先部の下面にはほぞ溝が形成されている。
【0025】
前記角部26,27の入隅側上面の稜線には、あらかじめ、親屋根、子屋根の平勾配と同じ勾配の傾斜で切欠斜面31,32が鈎形に形成される。この切欠き斜面31,32の傾斜は垂木5の切欠6の斜面と同じ勾配である。
したがって、谷木30の場合も簡単な仕口加工で本格的な仕口による場合と同様な組合せ外観を得ると共に、金物によって、確実に取り付けられる。しかも、金物は室内側から見て露出しない。
【0026】
隅木4、谷木30の頂上側先端は、「留め」以外の切り落としであっても良い。さらに、軒先側先端は45°に切除してあるが、隅木4、谷木30の長手方向に対して直角に切断してもよい。
頂上金物7、28、軒先金物8、29は、台板14、16に翼片15、17の基部を溶接するなどしても作ることができ、台板と翼片を備え、材へ取り付けることによって翼片の方向を定めることができるものであれば、作り方や形態は問わない。翼片と隅木4、谷木30との結合もドリフトピンに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】組合せ屋根の平面図。
【図2】模式的に示した寄棟屋根頂部の斜視図。
【図3】一部分解して示す寄棟屋根頂部の斜視図。
【図4】寄棟屋根の小屋組を概略で示す鳥瞰図。
【図5】隅木箇所の一部を示す正面図(重合箇所を透視)。
【図6】寄棟屋根の一部を模式的に示した平面図(重合箇所を透視)。
【図7】頂上金物の立面図。
【図8】頂上金物の平面図。
【図9】軒先金物の平面図。
【図10】軒先金物の立面図。
【図11】隅木の断面を示した図。
【図12】入隅部谷線箇所の模式図。
【符号の説明】
【0028】
1 棟木
2 軒桁
3 小屋梁
4,4a,4b 隅木
5 垂木
6 切欠
7 頂上金物
8 軒先金物
9 母屋梁
10 柱
11 ほぞ棒金物
12 横架材結合金物
13 ドリフトピン
14 台板(頂上金物)
15,15a,15b 翼片(頂上金物)
16 台板(軒先金物)
17,17a,17b 翼片(軒先金物)
18 すり割り
19 貫通孔(頂上側)
20 ほぞ溝
21 貫通孔(軒先側)座金付きボルト
22 切欠き斜面(棟木)
23 切欠き斜面(接合部)
24 子屋根の棟木
25 子屋根の軒桁
26 棟木側角部
27 軒桁側角部
28 頂上金物(谷木用)
29 軒先用金物(谷木用)
30 谷木
31 切欠き斜面(棟木側)
32 切欠き斜面(軒桁側)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
寄せ屋根部を有する組合せ屋根の小屋組であって、出隅部稜線に配置する隅木の下面を隣接した屋根面の平勾配を基礎とした隅中勾勾配の谷面に形成すると共に、棟木の端部上面の軒桁側と小屋梁側及び端縁の稜線部、及び軒桁と小屋梁が接合した角部上面の軒桁方向稜と小屋梁方向稜を、それぞれ隅勾配によって隅木の前記谷面が位置することとなる深さにおいて、軒桁側屋根の平勾配及び小屋梁側屋根の平勾配と同じ勾配の切欠き斜面としてあることを特徴とした組合せ屋根の小屋組。
【請求項2】
隅木の上端部にすり割を、軒先部にほぞ溝を形成し、棟木の端部上面に隅木方向に突出した翼片を有する頂上金物を固定すると共に、軒桁と小屋梁が接合した角部上面に隅木方向に沿うと共に上方に突出した翼片を備えた軒先金物を固定し、隅木上端部のすり割りに頂上金物の翼片を差し込み、軒先部のほぞ溝に軒先金物の翼片を差し込んで、それぞれ固定してあることを特徴とした請求項1に記載の組合せ屋根の小屋組。
【請求項3】
寄せ屋根部を有する組合せ屋根の小屋組であって、入隅部谷線に配置する谷木の下面を隣接した屋根面の平勾配を基礎とした隅中勾勾配の山面に形成すると共に、親屋根側棟木と子屋根側棟木が接合した角部、及び軒桁どうしが接合した角部のそれぞれ上面に、入隅側の交差した稜線部を、隅勾配によって谷木の前記山面が位置することとなる深さにおいて、親屋根と子屋根の平勾配と同じ勾配の切欠き斜面としてあることを特徴とした組合せ屋根の小屋組。
【請求項4】
谷木の上端部にすり割を、軒先部下面にほぞ溝を形成し、親屋根側棟木と子屋根側棟木が接合した角部の上面に谷木方向に突出した翼片を有する頂上金物を固定すると共に、親屋根側軒桁と子屋根側軒桁が接合した角部の上面に谷木方向に沿うと共に上方に突出した翼片を備えた軒先金物を固定し、谷木上端部のすり割りに頂上金物の翼片を差し込み、軒先部のほぞ溝に軒先金物の翼片を差し込んで、それぞれ固定してあることを特徴とした請求項3に記載の組合せ屋根の小屋組。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−13923(P2008−13923A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−183258(P2006−183258)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【出願人】(398041764)株式会社カナイ (27)