説明

組合せ自在なミキシングプラント

【課題】この発明は、第1機械部と第2機械部部とを組立可能に分割した構造からなる組合せ自在なプラントに関する。
【解決手段】枠体からなる第1フレーム内に第1機械を支持した第1機械部と、上記第1フレームと整合して上下に組立可能な枠体からなる第2フレーム内に第2機械を支持した第2機械部とを組合せてなるプラントにおいて、
共通の第1フレームを有し、能力または容量の異なる第1機械を支持した複数の第1機械部群と、共通の第2フレームを有し、能力または容量の異なる第2機械を支持した複数の第2機械部群とを設け、前記第1機械部群から選択した第1機械部と、前記第2機械部群から選択した第2機械部とを組み合わせて所望の能力または容量としたことを特徴とする組合せ自在なプラント。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミキサー部とアジテータ部とを組立可能に分割した構造からなり、用途に応じて最適の能力または容量のミキサとアジテータとを組み合わせて使用することができるようにしたミキシングプラントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ミキシングプラントは、ミキサー部とアジテータ部とが1 つのフレームの中で一体構造になっているため、ミキサ−やアジテータの仕様(能力や容量)が一定であり、現場に合わせた能力や容量を選択することができず、既成品の仕様に現場をあわせていた。
また、重量的にも重く危険であり、現場での移動、組立に別途クレーン車を要し余分な経費がかかっていた。
特にリース業においては、整備の具合(未ケレン、機械不具合)で機械稼動できない状況もあった。
不具合による入替も搬入作業と同じく大掛かりなものであった。
【0003】
一方、実公昭57−59303号のバッチャープラントでは、プラント本体をミキサーブロック、計量ブロック、貯蔵槽ブロック及び受材室ブロックに分割形成し、これら各ブロックを各別の機枠に内装支持させると共に、それらの機枠によって各ブロックを組立て、且つそれらの機枠に外装板を取り付けて各ブロックを被覆した構成が開示されている。
この構成では、機枠を組み立て、外装板を取り付けることでプラントを形成しているが、ミキサーブロックではミキサーを機枠に内装支持させており、ミキサーの排出口がコンクリートホッパ−3に対向するように支持されている。
しかし、この場合も、ミキサーブロックの下段は直接にコンクリートホッパにつながっており、アジテータ部は従来のようにミキサーブロック内にミキサー部とともに設けることになる。
【0004】
【特許文献1】実公昭57−59303号 第2図参照
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、移動式プラントや設置式プラントにおいて、ミキサー部とアジテータ部とを連結可能に分割する構成とし、能力や容量の異なるミキサー部群とアジテータ部群とを用意しておき、必要に応じて最適の能力や容量のミキサー部とアジテータ部を選択して組み合わせることができるようにした組合せ自在なミキシングプラントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
枠体からなる第1フレーム内に第1機械を支持した第1機械部と、上記第1フレームと整合して上下に組立可能な枠体からなる第2フレーム内に前記第1機械と関連して稼働する第2機械を支持した第2機械部とを組合せてなるプラントにおいて、
共通の第1フレームを有し、能力または容量の異なる第1機械を支持した複数の第1機械部群と、
共通の第2フレームを有し、能力または容量の異なる第2機械を支持した複数の第2機械部群とを設け、
前記第1機械部群から選択した第1機械部と、前記第2機械部群から選択した第2機械部とを組み合わせて所望の能力または容量とし、
前記第1機械部群の各第1機械部の第1フレームと、第2機械部群の各第2機械部の第2フレームとの連結部分におけるフレーム形状および寸法を共通化すると共に、連結部分における接続手段を共通化してなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
枠体からなる第1フレーム内にミキサーを支持したミキサー部と、上記第1フレームと整合して上下に組立可能な枠体からなる第2フレーム内にアジテータを支持したアジテータ部とを組合せてなるミキシングプラントにおいて、
共通の第1フレームを有し、能力または容量の異なるミキサーを支持した複数のミキサー部群と、共通の第2フレームを有し、能力または容量の異なるアジテータを支持した複数のアジテータ部群とを設け、前記ミキサー部群から選択したミキサー部と、前記アジテータ部群から選択したアジテータ部とを組み合わせて所望の能力または容量とし、
ミキサー部群の各ミキサー部の第1フレームと、アジテータ部群の各アジテータ部の第2フレームとの連結部分におけるフレーム形状および寸法を共通化すると共に、連結部分における接続手段を共通化してなることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
前記アジテータのモータが第2フレームより上方に突出しており、第2フレームに第1フレームが横方向に動かないように拘束するガイドバーを一体に設けてなることを特徴とする。
更に、請求項4の発明では、
前記第1フレームと第2フレームに、該第1フレームと第2フレームを上下方向に連結する上下連結手段と、横方向に連結するための横連結手段と、それぞれ吊り下げるためのフック等の部材を掛止める吊下片とが形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、上記構成からなっているので以下の効果を奏することができる。
(1)所定の第1機械と第2機械を連結して使用する際に、それぞれの処理能力や容量などの仕様を自由に組合せて用いることができる。
また、第1機械がミキサーであって、第2機械がアジテータの場合には以下の効果を奏することができる。
(2)ミキサー部とアジテータ部とを分割し、能力や容量の異なるミキサーやアジテータを備えたミキサー部群とアジテータ部群とを設けたので、自由な組合せによる仕様の変更を容易に行うことができ、作業に最適仕様のミキシングプラントを組み立てることができる。
(3)ミキサー部とアジテータ部とを別々にして、例えば2トン車や4トン車等の小型車輌を用いて、個別に現場に搬入することができる。
また、これら車両が自装している小型クレーン(ユニック)で積み降しすることができれば別途クレーンを用意する必要がなく、作業の効率化と経費の節減を図ることができる。
(4)分割されることにより、自由な組合せが可能となり、不要な場合の解体・清掃等の作業性も高まる。
(5)レンタル業においては仕様に応じたレンタル価格設定が可能となり、また機械不具合があってもユニット交換で対処ができ、入替も最小の車輌で行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、この発明のプラントを、ミキサー部とアジテータ部とからなるミキシングプラントに適用した場合の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
図6に示すミキシングプラント1は、枠体からなる第1フレーム2内にミキサー3を支持したミキサー部5と、上記第1フレーム2と整合して上下に組立可能な枠体からなる第2フレーム6内にアジテータ7を支持したアジテータ部10とからなっている。
このミキサー部5とアジテータ部10とは、ミキサーの処理能力や容量などの仕様の異なる複数のミキサー部5からなるミキサー部群と、同様に処理能力や容量などの仕様の異なる複数のアジテータ部10からなるアジテータ部群の中から所望の仕様のものが選択される。
ここで、ミキサー部群の各ミキサー部5の第1フレーム2と、アジテータ部群の各アジテータ部10の第2フレーム6との連結部分におけるフレーム形状および寸法は共通化しており、また、連結部分における接続手段も共通化している。
従って、以下に述べるこれらの構成は、ミキサー部群やアジテータ部群に属する他のミキサー部5やアジテータ部10においても同様の構成となっている。
【0010】
[ミキサー部]
図1および図2にはミキサー部5を示す。
ミキサー部5は、前記ミキサー3およびアジテータ7を操作可能な操作制御部11を一側に沿って一体に有しているが、別体に設けて組立可能とする構成としてもよい。
【0011】
[第1フレーム]
ミキサー部5が支持される第1フレーム2は、図示例ではボックス状の枠体であって、矩形の上段枠体21が上段前後枠21a、21bと上段左右枠21c、21dからなっている。
この上段枠体21と同一外周に設定された下段枠体22が、下段前後枠22a、22bと下段左右枠22c、22dと、前記下段左右枠間に横架される下段横架枠22eとからなっている。
【0012】
そして、各コーナー部で上段枠体21と下段枠体22との間に支柱部23a〜23dが介設されて固定されており、上段左右枠21c、21dと下段左右枠22c、22dの中途位置で一方(図示では後方)寄りに補助支柱23e、23fが固定されている。
図示例では、一方の補助支柱23fに沿って平行に梯子が固着されており、上り下りすることができる。
また、下段後枠22bには、コ字状の枠体22fが固着されており、後述の管路部4に接続するための中継導管(図示せず)を規制するようになっている。
【0013】
[ミキサー]
そして、前方の支柱部23a、23bと、補助支柱23e、23fで囲まれた第1空間S1内にミキサー3が支持されている。
本実施例でミキサー3は、その下部が前方の支柱部23a、23bと補助支柱23e、23fの中途位置に固定されて中空に保持されている。
【0014】
該ミキサー3には、上部の一側寄りにセメントなどの固化材を投入するホッパなどの投入口26が設けられ、中央には撹拌用のモータ27が設けられ、他側寄りには水や混和剤などの導入管4’が接続されている。
またミキサー3の底部には、排出口28が下方に突出しており、開閉バルブとして本実施例ではバタフライ弁29が設けられている。
【0015】
[配管部]
前記補助支柱23e、23fと後方の支柱部23c、23dとで囲まれた第2空間S2には、後方寄りに前記導入管と接続される管路部4が配置されており、該管路部4とミキサー3との間には作業スペースS3が形成されている。
なお、図中4a、4bは管路部4を上下で支持するための枠体である。
【0016】
[吊り金具]
なお、前記上段左枠21cと上段右枠21dには、それぞれその前後に一対の吊り金具25c、25dがバランスよく一体に固着され外方へ突設されている。
本実施例で吊り金具25c、25dは、ワイヤやフックを通すための孔を有しており、小型クレーン等によってワイヤを介して吊り下げ可能となっている。
図示例では4つの吊り金具を設けたが、その配置や数は、ミキサー部5の重心のバランスがとれるように適宜変更しうる。
【0017】
[連結金具]
また、下段前枠22aと下段左右枠22c、22dとのコーナ部分、および下段左右枠22c、22dと下段横架枠22eとのコーナー部分には、連結ボルト取付用の連結金具24がそれぞれ一体に固着されている。
【0018】
また、本実施例では、ミキサー3に投入する固化材や水、混和材などの量は、予め計測して投入する構成としたが、ミキサー3を吊り下げロードセルなどの計測手段でミキサー3内に投入された量を計測する構成としてもよい。
その場合、ミキサー3の吊下げ部と該吊下げ部を支持する上段枠体21との間にロードセルなどの重量センサを設けて、自動計測するなどの公知構成を用いることができる。
【0019】
[アジテータ部]
図3および図4にはアジテータ部10を示す。
アジテータ部10は、第2フレーム6内にアジテータ7を固定した構成からなっている。
アジテータ7は、第2フレーム6の略中央に配置され、その上面が上段枠体61より僅かに突出する位置に配置され、下部は下段枠62に固定されたスタンド11によって支持されている。
ここでミキサー部5におけるミキサー3の配置と、アジテータ部10におけるアジテータ7の配置は、相互に関連して稼働しうる位置に支持位置を決めて設定されている。
【0020】
図示例では、アジテータ7の上面は、上方に積み重ねられるミキサー部5の下段枠体22のほぼ厚み分だけ突出しているので邪魔にならない。
このアジテータ7の上面には、一側(図示例では前方)に導入口66が形成されており、上面の中央にはアジテータ7の撹拌羽根を回転駆動させるためのモータ67が立設されており、他側(図示例では後方)は扁平面のステップとなっている。
前記モータ67の立設位置は、組立時に前記ミキサー部5の排出口28を避けた位置となるように配置されている。
なお、アジテータ7の底部には一対の排出管68が設けられている。
【0021】
[第2フレーム]
次に、第2フレーム6は、図示例では、第1フレーム2と上下に整合する同じ外周に設定されたボックス状の枠体であって、矩形の上段枠体61が上段前後枠61a、61bと上段左右枠61c、61dからなっている。
【0022】
この上段枠体61と同一外周に設定された下段枠体62が、下段前後枠62a、62bと下段左右枠62c、62dとからなっている。
そして、各コーナー部で上段枠体61と下段枠体62との間に支柱部63a〜63dが介設されて固定されており、上段左右枠61c、61dと下段左右枠62c、62dの中途位置で一方寄りに補助支柱63e、63fが固定されている。
【0023】
[吊り金具]
また、前記上段左右枠61c、61dには、その前後にプレート状の一対の吊り金具65c、65dが一体に固着されている。
本実施例で吊り金具65c、65dは、広面を上段左右枠61c、61dに沿って配置し、スペーサSを介して一体に固定しており、上向きに延びている。
【0024】
この吊り金具65c、65dの上方への延出高さは、ミキサー部5の下段枠体22のほぼ厚み分に相当しており、この延出部分の略中央に小型クレーンなどの吊り下げ装置でワイヤを通すための孔を有している。
更にこの孔は、ボルトなどで連結するための孔としても兼用できるようになっており、ミキサー部5の下段左右枠22c、22dを側方から覆い、該下段左右枠22c、22dに形成された孔(図示せず)と整合させてボルトを貫通し締め付ける連結枠としても用いることができるようになっている。
【0025】
[連結金具]
また、上段前枠61aと上段左右枠61c、61dとのコーナ部分、および上段左右枠61c、61dと補助支柱63e、63fの上端とのコーナー部分には、前記ミキサー部5の連結金具24に対応し整合する連結金具64がそれぞれ一体に固着されている。
この連結金具64は、前記ミキサー部5の連結金具24と上下に重ね、両者間にボルトを通してナットで締め付け、ミキサー部5とアジテータ部1とを一体に連結することができる。
【0026】
[カバー体]
また、第2フレーム10の後方には、断面コ状のカバー体Cが下段前枠61bおよび下段後枠62bに固定されており、前記枠体22fと上下に整合してホース等の中継導管を規制するようになっている。
【0027】
[ガイドバー]
また、上段前枠61aには、その内側で左右一対のガイドバー8a、8bの下端が固着されている。
このガイドバー8a、8bは、ミキサー部5をアジテータ部10の上に積み重ねる際に下段前枠22aの動きを規制するものであり、前記アジテータ7のモータ11の高さとほぼ同じ高さまで延びており、ミキサー部5の積重ね時にミキサー部5の下段前枠22aに隙間無く衝合する位置に配置されている。
なお、上段前枠61aには前記ガイドバー8a、8bと対峙するように前記連結枠65c、65dと同様の構成の連結枠65aが一体に固着されている。
【0028】
[ミキサー部とアジテータ部の選択]
上記構成からなっているので、使用者は、図示省略のミキサー部群とアジテータ部群とから、それぞれ最適な処理能力や容量を有するミキサー3を備えたミキサー部5と、同様に最適な処理能力や容量を有するアジテータ7を備えたアジテータ部10とを選択し、この選択したミキサー部5とアジテータ部10とを用いて、ミキシングプラントを組み立てる。
【0029】
[組立方法]
次に、ミキサー部5とアジテータ部10との組立について、図5を参照しながら説明する。
ミキサー部5およびアジテータ部10を吊り金具25cや25dと、65cや65dにそれぞれワイヤーを掛けて小型クレーンなどで吊り上げて設置現場まで移動する。
そして、アジテータ部10を位置決めしてから、その上にミキサー部5を載せる。
【0030】
その作業に際して、前記ガイドバー8a、8bによって、ミキサー部5の下段枠体22、特に下段前枠62aの動きが規制されるので、ミキサー部5の前記排出口28やバルブ29が、アジテータ部10のアジテータ7のモータ67に必要以上に接近することを防ぐことができる。
これにより、アジテータ7のモータ67とミキサーの排出口28やバルブ29は接触することなく、第1フレーム2の下段前枠22aの内側をガイドバー8a、8bに当てさせながら降ろして、それ以上の接近を防ぐことができる。
また、下段前枠22aは、内側がガイドバー8a、8bと衝合し、外側は前記連結枠65aにより拘束される。
この場合、上記連結枠65aと下段前枠22aとに連結ボルトを貫通させナットで緊締して固定する構成としてもよい。
【0031】
前述のようにミキサー部5の連結片24とアジテータ部10の連結片64を重ねてボルト締めし、またアジテータ部10の吊り金具兼連結枠65c、65dとミキサー部5の下段左右枠22c、22dとを重ねてボルト締めして、ミキサー部の第1フレーム2とアジテータ部10の第2フレーム6とを一体に固定することができる。
これにより、図6に示すようなミキシングプラント1を組み立てることができる。
【実施例2】
【0032】
次に、図7〜図9には、異なる実施例のミキシングプラント1を示す。
図7(a)(b)に示すミキサー部5は、前記実施例のミキサー部5と同様の構成からなっている。
このミキサー部5は、ミキサー3の上部に導入管4’と、固化材投入用のホッパ26と、図示しないサイロと接続して投入するための投入口26’とが接続されて、ミキサー3内にそれぞれを導入可能としている。
【0033】
また図8(a)(b)に示すアジテータ部10は、導入口と、管路部4側の上面開口に、図中ハッチングで示す着脱可能な蓋が設けられている。
また、蓋を設けることで、踏み板としてその上での作業が行えるようになる。
なお、この実施例ではアジテータ部10にも一方の補助支柱63fに沿って平行に梯子が固着されており、ミキサー部5の梯子と一連となって登り降りすることができる。
【0034】
このミキサー部5とアジテータ部10とは、第1フレーム2と第2フレーム6とを連結する際に、図9にに示すように、当接する第1フレーム2の下段枠体22と、第2フレーム6の上段枠体61とをボルトとナットによる緊締などの固定手段で固着している。
即ち、ミキサー部5の下段枠体22(図示例では下段左右枠体22c、22d)の上面に第1補強プレート9aを溶着し、アジテータ部10の上段枠体61(図示例では上段左右枠体61c、61d)の下面に第2補強プレート9bを溶着してある。
【0035】
これは前記実施例の連結金具24、64に替わる構成であって、上記第1補強プレート9aと第2補強プレート9bの中央にはそれぞれ下段左右枠体22c、22、上段左右枠体61c、61dと連通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を上下に整合して連通させてボルトBを貫挿し、先端をナットNで緊締してミキサー部5の下段枠体22とアジテータ部10の上段枠体61とを一体に固定することができる。
このように枠体を直接にボルト締めすることで第1フレーム2と第2フレーム6とを一層強固に連結することができる。
【0036】
次に、この実施例では前記実施例の連結枠65aに替えてアングル状の連結ガイド9cが第2フレーム6の上段枠体21のコーナー部に基端が溶着されている。 連結ガイド部9cは、基端が第2フレーム6のコーナー部の外面ないし支柱部63a〜63dに隙間無く接して溶着しており、上方に向かって徐々に外側に開いて、第1フレーム2の下段枠体22を嵌込む際に衝合せず、隙間を設けてガイドしうるようになっている。
そのため本実施例では上段枠体61のコーナー部分の上部に位置決め用の凸軸9dを突設しており、対応する第1フレーム2の下段枠体22のコーナー部には上記凸軸9dを嵌合する受孔(図示せず)を設けて、位置決めしやすくしている。
その他の構成は前記実施例に準じるので説明を省略する。
【0037】
図10は、ミキサー部群として、図中左からサイロ内蔵タイプ(a)と、標準タイプ(b)と、小容量タイプ(c)とが用意されており、アジテータ部群としてチューブポンプ内蔵タイプ(d)と、標準タイプ(e)と、大容量タイプ(f)とが用意されている。
図中、31は固化材を投入口に自動供給するサイロ、13は管路部4からの液体を供給するためのチューブポンプである。その他の構成は前記実施例に準じる。
【0038】
そして、これらのミキサー部群とアジテータ部群の中からぞれぞれ用途に応じて最適のタイプを選択し、両者を組み合わせて一体に連結することで使用に供することができる。
なお、第1フレームと第2フレームの外周形状は同一であることが好ましいが、両者の連結位置を共通化することで、フレームの外周が異なっても組み合わせることができる。
その場合、どのような組合せとなっても組立時に重心が安定するような配置にしておく必要がある。
【0039】
なお、上記実施例では、ミキサー部に電盤部を一体に設けた構成を例示したが、この発明では、電盤部を別体とし、ミキサー部と電盤部とアジテーター部とを組み立てて1つのミキシングプラントを組み立てる構成としてもよい。
この場合、電盤部は第3フレーム内に支持しておき、前記第1フレーム(または第2フレーム)と第3フレームとを連結して一体とする構成としてもよい。
【0040】
また、上記実施例では、第1機械をミキサーとし、第2機械をアジテータとした場合を例示したが、この発明では建築、土木業界のみならず全ての業界のプラントに適用することができる。
元来プラントは、その組み合わせたものを意味するが、この発明により全く新しい機械の創造にもつながる。
またフレーム及び接続基準を設けて標準化することでメーカーに関係なく組み立てることも可能である。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】ミキサー部の実施例を示す側面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】アジテータ部の実施例を示す側面図である。
【図4】図3のB−B矢視図である。
【図5】取付状態を示す分解側面図である。
【図6】ミキシングプラントを組立てた側面図である。
【図7】(a)は異なる実施例のミキサー部の平面図、(b)は同側面図である。
【図8】(a)は異なる実施例のアジテータ部の側面図、(b)は同平面図である。
【図9】異なる実施例の連結構造を示す要部斜視図である。
【図10】ミキサー部群とアジテータ部群の組合せの説明図である。
【符号の説明】
【0042】
1 ミキシングプラント
2 第1フレーム
3 ミキサー
4 管路部
5 ミキサー部
6 第2フレーム
7 アジテータ
8a、8b ガイドバー
10 アジテータ部
21 上段枠体
22 下段枠体
23a〜23d 支柱部
23e、23f 補助支柱
24 連結金具
25c、25d 吊り金具
26 投入口
27 モータ
28 排出口
29 バタフライ弁
61 上段枠体
62 下段枠体
63a〜63d 支柱部
63e、63f 補助支柱
64 連結金具
65c、65d 吊り金具
67 モータ
68 排出管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体からなる第1フレーム内に第1機械を支持した第1機械部と、上記第1フレームと整合して上下に組立可能な枠体からなる第2フレーム内に前記第1機械と関連して稼働する第2機械を支持した第2機械部とを組合せてなるプラントにおいて、
共通の第1フレームを有し、能力または容量の異なる第1機械を支持した複数の第1機械部群と、
共通の第2フレームを有し、能力または容量の異なる第2機械を支持した複数の第2機械部群とを設け、
前記第1機械部群から選択した第1機械部と、前記第2機械部群から選択した第2機械部とを組み合わせて所望の能力または容量とし、
前記第1機械部群の各第1機械部の第1フレームと、第2機械部群の各第2機械部の第2フレームとの連結部分におけるフレーム形状および寸法を共通化すると共に、連結部分における接続手段を共通化してなることを特徴とする組合せ自在なプラント。
【請求項2】
枠体からなる第1フレーム内にミキサーを支持したミキサー部と、上記第1フレームと整合して上下に組立可能な枠体からなる第2フレーム内にアジテータを支持したアジテータ部とを組合せてなるミキシングプラントにおいて、 共通の第1フレームを有し、能力または容量の異なるミキサーを支持した複数のミキサー部群と、
共通の第2フレームを有し、能力または容量の異なるアジテータを支持した複数のアジテータ部群とを設け、
前記ミキサー部群から選択したミキサー部と、前記アジテータ部群から選択したアジテータ部とを組み合わせて所望の能力または容量とし、
ミキサー部群の各ミキサー部の第1フレームと、アジテータ部群の各アジテータ部の第2フレームとの連結部分におけるフレーム形状および寸法を共通化すると共に、連結部分における接続手段を共通化してなることを特徴とする組合せ自在なミキシングプラント。
【請求項3】
アジテータのモータが第2フレームより上方に突出しており、第2フレームに第1フレームが横方向に動かないように拘束するガイドバーを一体に設けてなることを特徴とする請求項3に記載のミキシングプラント。
【請求項4】
第1フレームと第2フレームに、該第1フレームと第2フレームを上下方向に連結する上下連結手段と、横方向に連結するための横連結手段と、それぞれ吊り下げるためのフック等の部材を掛止める吊下片とが形成されていることを特徴とする請求項3に記載のミキシングプラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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