説明

組立て式の陳列棚

【課題】周辺の内端側の角と、周辺の内端側及び/又は外端側の隅角を曲面形状にした底板と、底板の隅角、及び周辺の外端に沿って立設した鍵型の側板でなる構成にすることにより、スーパー、菓子店、薬局等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、全ての店内に陳列かつ広告用として利用する。
【解決手段】周辺の内端側の角1aと、周辺の内端側及び/又は外端側の隅角1bを曲面形状にした底板1と、底板1の隅角1b、及び周辺の外端に沿って立設した鍵型の側板5で構成し、底板1の隅角1b、及び外端105のコーナー上面に設けた孔2と、側板5の少なくとも下面に設けた孔6との間に、連結具7を設け、底板1と側板5を組立て、かつ分解できる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少ないパーツで、組立て、かつ分解できる組立て式の陳列棚(陳列台)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、組立て、かつ分解できる組立て式の陳列棚は、組立て式の棚が知られている。例えば、特開2003−61761の「組立棚の支柱と棚受け等との係合構造」がある(文献(1))。この発明は、少なくとも四本の支柱と、フックを備えたビーム、並びにフックを備えた棚受け用ブラケットを介して、前記支柱に棚を取付け、かつ分解可能に設ける構成とした支柱と棚受け等との係合構造であり、組立て式のラックと、組立て途中でのラック、又はビーム、棚受け用ブラケット、また、棚が落下、又は離脱しない構造とすることにある。
【0003】
しかし、この文献(1)は、単なる組立て式のラックであり、本発明が意図する「周辺の内端側の角と、この周辺の内端側及び/又は外端側の隅角を曲面形状にした底板と、この底板の隅角、及び隠蔽箇所に沿って立設した鍵型の側板でなる構成は、」開示されていない。従って、食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、全ての店内に陳列かつ広告用として利用することは期待できない。
【0004】
また、前記文献(1)は、部品、加工品等用としての組立て式のラックであり、本発明が意図する「底板と、複数枚の側板を組合せることと、この側板を利用して幟、広告塔を立設する構成は、」開示されていない。従って、食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、かつ幟効果と、広告塔効果を、前記全ての店内に陳列かつ広告用として利用することは期待できない。
【0005】
【特許文献1】特開2003−61761
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
文献(1)の問題点を解決するために、本発明は、前述した構造を採用し、組立て、かつ分解できる組立て式の陳列棚を提供する。その意図を、下記に示す。
〔A〕として、「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、全ての店内に陳列かつ広告用として有効利用できる構造とするために、周辺の内端側の角と、この周辺の内端側及び/又は外端側の隅角を曲面形状にした底板と、この底板の隅角、及び隠蔽箇所に沿って立設した鍵型の側板でなる構成」とする。
〔B〕として、「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等の片隅を活用して設置し、全ての店内の小さいスペースに陳列かつ広告用として有効利用できる構造とするために、少ないパーツで、簡易に組立て、かつ分解できる構成」とする。
〔C〕として、「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等の片隅を活用して多段に設置し、全ての店内の陳列かつ広告用のスペースを有効利用できる構造とするために、側板の上面に、連結用の孔を設ける(開設する)構成」とする。
〔D〕として、「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、全ての店内に陳列かつ広告用として有効利用できる構造とするために、底板と、複数枚の側板を組合せることと、この側板を利用して幟、広告塔を立設でなる構成」とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、前述した〔A〕と、〔B〕を達成する。
〔A〕 「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、全ての店内に陳列かつ広告用として有効利用できる構造とするために、周辺の内端側の角と、この周辺の内端側及び/又は外端側の隅角を曲面形状にした底板と、この底板の隅角、及び隠蔽箇所に沿って立設した鍵型の側板でなる構成」である。
〔B〕 「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等の片隅を活用して設置し、全ての店内の小さいスペースに陳列かつ広告用として有効利用できる構造とするために、少ないパーツで、簡易に組立て、かつ分解できる構成」である。
【0008】
この請求項1は、周辺の内端側の角と、この周辺の内端側及び/又は外端側の隅角を曲面形状にした底板と、この底板の周辺の外端に沿って立設した鍵型の側板で構成し、この底板の隅角、及び外端のコーナー上面に設けた孔と、前記側板の少なくとも下面に設けた孔との間に、連結具を設け、前記底板と側板を組立て、かつ分解できる構成とした組立て式陳列棚とする。
【0009】
請求項2・3の発明は、前述した〔A〕、〔B〕と、〔C〕を達成する。
〔C〕 「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等の片隅を活用して多段に設置し、全ての店内の陳列かつ広告用のスペースを有効利用できる構造とするために、側板の上面に、連結用の孔を設ける(開設する)構成」である。
【0010】
この請求項2は、請求項1に記載の側板の上面に孔を設け、この孔を利用して、同形の側板を複数枚積層組立て、かつ分解可能とした組立て式陳列棚とする。
【0011】
また、この請求項3は、請求項1に記載の側板の上面に孔を設け、この孔を利用して、同形の側板を複数枚積層組立て、かつ分解可能とするとともに、前記底板の周辺の外端の上下面に設けた孔と、前記連結具を介して、この底板を中間棚として利用する構成とした組立て式陳列棚とする。
【0012】
この請求項4の発明は、前述した〔A〕、〔B〕と、〔D〕を達成する。
〔D〕 「食品店、スーパー、洋菓子・和菓子等の菓子店、宝石店、薬局、ディーラー、洋品店、呉服屋等の各店の店頭、コーナー、陳列台・棚等を活用し、全ての店内に陳列かつ広告用として有効利用できる構造とするために、底板と、複数枚の側板を組合せることと、この側板を利用して幟、広告塔を立設でなる構成」である。
【0013】
この請求項4は、請求項1に記載の側板の上面に孔を設け、この孔を利用して、この側板に幟、広告塔を立設可能とした組立て式陳列棚とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は菓子店等の店において、組立て式陳列棚(陳列棚)を二基設置した一例の模式図
【図2】図2は陳列棚の上面に幟、広告塔を立設した一例の模式図
【図3】図3は陳列棚の基本の一例を示した組立て状態の斜視図
【図4】図4は図3の底板と側板の分解斜視図
【図5】図5は図3における底板と側板の連結状態を示した分解斜視図
【図6】図6は陳列棚を積層した基本の一例を示した組立て状態の斜視図
【図7】図7は陳列棚を積層した基本の他の一例(中間棚を備えない)を示した組立て状態の斜視図
【図8】図8は図7の分解斜視図
【図9−1】図9−1は内端側に突部を設けた一例の平面図
【図9−2】図9−2は内端を波形形状とした一例の平面図
【図9−3】図9−3は内端を角曲面とした一例の平面図
【図9−4】図9−4は内端を略直線とした一例の平面図
【図9−5】図9−5は内端を方形形状とした一例の平面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一例を説明する。
【0016】
図面の説明をすると、図1は菓子店等の店において、組立て式陳列棚(陳列棚)を二基設置した一例の模式図、図2は陳列棚の上面に幟、広告塔を立設した一例の模式図、図3は陳列棚の基本の一例を示した組立て状態の斜視図、図4は図3の底板と側板の分解斜視図、図5は図3における底板と側板の連結状態を示した分解斜視図、図6は陳列棚を積層した基本の一例を示した組立て状態の斜視図、図7は陳列棚を積層した基本の他の一例(中間棚を備えない)を示した組立て状態の斜視図、図8は図7の分解斜視図、図9−1〜図9−5は、底板の他の曲面形状(構造)を平面視したものであり、図9−1は内端側に突部を設けた一例の平面図、図9−2は内端を波形形状とした一例の平面図、図9−3は内端を角曲面とした一例の平面図、図9−4は内端を略直線とした一例の平面図、図9−5は内端を方形形状とした一例の平面図、である。
【0017】
1は平面視して、略コ字形形状の底板で、この底板1の周辺1−1の内端側100の角1a、1a(内端側100の両端角)と、隅角1b、1b(内端側100の内、外端側102の外隅)の端側を曲面形状にする。この目的を達成するには、樹脂製で、かつ成形手段を採用する。そして、この曲面形状は、体裁及び/又は美感の向上と、怪我及び/又は底板1の損傷回避、或いは材料節約、優しさの表徴等を意図する。また、図示しないが、底板1の上面101の内端104に膨出条を設けることで、商品の落下防止、緩衝効果、重厚感の醸成等に有効となる。そして、この底板1の上面101の外端105には、連結具用の孔2が複数開設されている。また、図示しないが、脚3を取付ける螺孔が、底板1の下面103の外端105に開設されている。尚、この上面101、下面103に装飾を施すことは可能である。そして、前記隅角1bは、後述する図9−1〜図9−5に示した底板1の他の曲面形状を、平面視して示した如く、構造を変更した各例が挙げられる。この各例では、変化に富んだ陳列台を提供できること、又は後述する商品等に最適な陳列棚を提供できること、設置場所(店)の雰囲気に合致させ得ること、等の実益がある。
【0018】
5は平面視して、略コ字形形状(鍵型)の側板で、この側板5は、前記底板1の外端側102と相似形の曲面形状とする。そして、この側板5(側板5−5)は、前記底板1の外端側102と相似形の構造とすることで、前記底板1と同様に、樹脂製で、かつ成形手段を採用する。また、この側板5の上下面501、503には、連結具用の孔6が複数開設されている。尚、上面501の孔6は、幟10、広告塔11の柱12挿入用の差込み孔600として利用することもある。この側板5の外側500は、底板1の上面101の外端側102に設置した場合には、この外端側102の曲面的な流れに整合する構造(面一構造)である。
【0019】
前述した底板1と側板5の組付けと、分解を説明する。
【0020】
最初に、図3〜図5に示した組付け状態の一例では、底板1に側板5を設置するに際し、この底板1の上面101の外端105に開設した複数個の孔2に、側板5の下側503に設けた複数個の孔6を整合し、複数個の整合孔(図示しない)を順次形成する。そして、この各整合孔に、各孔2(底板1の下面103側)より複数本の連結具7(止め金具、緊締具等)の一方側7aを、順次、それぞれ差込み、その大径の各鍔片700(一方側7aの杆部の径に対して大径の鍔片700とする)を、底板1の下面103に、それぞれ圧接固定する。この連結具7の差込み固定を介して、この底板1に側板5が立設されるとともに、前述の如く、この側板5の外側500と、底板1の上面101の外端側102が整合する。この組付けが完了して脚3を設置した状態が、図3であり、最も小型の陳列棚である。尚、連結具7は一例であり、連結具8、螺杆、鋲、その他の緊締手段の例もあり得る。また、脚3を用途に合わせて設けない構造も可能である。
【0021】
尚、図7と図8に示した組付け状態の他の一例では、前記一例の組付け後に、この側板5の上に、次の側板5−5を組付けた一例であり、側板5の各孔6に、複数本の連結具8の一方側8aを、順次、差込み、その大径の各鍔片800(一方側8aと他方側8bの杆部の径に対して大径の鍔片800とする)を、上面501に、それぞれ圧接するとともに、この各連結具8の他方側8bを、その上面501より、それぞれ突出させる。この突出した各他方側8bに、側板5−5の下側503(番号を共用する。以下、同じ)に設けた複数個の孔6を、順次、被嵌する。この側板5−5の各孔6を、順次、被嵌することで、この側板5−5が、側板5に連設されるとともに、前述の如く、この側板5の外側500と、この側板5−5の外側500が整合する。そして、この組付け完了した使用状態を、図1に示しており、店舗において、底板1に商品20と、瓶21を載置して使用する。尚、連結具8は一例であり、連結具7、螺杆、鋲、その他の緊締手段の例もあり得る。
【0022】
また、図6に示した陳列棚を積層した基本の一例の様に、底板1を連結具7、8等で積層することにより、積層した底板1を中間棚1000として利用することもできる。
【0023】
そして、分解は、前述した組付け方法の逆で、側板5、5−5を引抜き、複数本の連結具7、8を脱抜することで、簡易かつ確実に行える特徴がある。
【0024】
そして、前記底板1の他の曲面形状を平面視したものであり、図9−1は底板1の内端側100に突部を設けた一例の平面図、図9−2は底板1の内端104を波形形状とした一例の平面図、図9−3は底板1の内端104を角曲面とした一例の平面図、図9−4は底板1の内端104を略直線とした一例の平面図、図9−5は底板1の内端104を方形形状とした一例の平面図、である。この各例では、商品20と瓶21の形状、寸法、又は構成、季節とか、店の設置場所・雰囲気等を考慮して、適宜選択する。また、図示しないが、底板1の上面101はフラットに限定されず、上面101に設けた凹凸形状、上面101に設けた一個又は複数個の凹部、又は凸部を設けた構造、或いは上面101を傾斜構造か、膨出形状等とし、この陳列棚に変化をもたらすことも可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 底板
1−1 周辺
1a 角
1b 隅角
100 内端側
101 上面
102 外端側
103 下面
104 内端
105 外端
1000 中間棚
2 孔
3 脚
5 側板
5−5 側板
500 外側
501 上面
503 下面
6 孔
600 差込み孔
7 連結具
7a 一方側
700 鍔片
8 連結具
8a 一方側
8b 他方側
800 鍔片
10 幟
11 広告塔
12 柱
20 商品
21 瓶

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周辺の内端側の角と、この周辺の内端側及び/又は外端側の隅角を曲面形状にした底板と、この底板の周辺の外端に沿って立設した鍵型の側板で構成し、この底板の隅角、及び外端のコーナー上面に設けた孔と、前記側板の少なくとも下面に設けた孔との間に、連結具を設け、前記底板と側板を組立て、かつ分解できる構成とした組立て式陳列棚。
【請求項2】
請求項1に記載の側板の上面に孔を設け、この孔を利用して、同形の側板を複数枚積層組立て、かつ分解可能とした組立て式陳列棚。
【請求項3】
請求項1に記載の側板の上面に孔を設け、この孔を利用して、同形の側板を複数枚積層組立て、かつ分解可能とするとともに、前記底板の周辺の外端の上下面に設けた孔と、前記連結具を介して、この底板を中間棚として利用する構成とした組立て式陳列棚。
【請求項4】
請求項1に記載の側板の上面に孔を設け、この孔を利用して、この側板に幟、広告塔を立設可能とした組立て式陳列棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図9−4】
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【図9−5】
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【公開番号】特開2010−200919(P2010−200919A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48516(P2009−48516)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(503446431)株式会社 エピア (23)
【Fターム(参考)】