説明

組立・分解可能容器

【解決手段】本発明は、底部材1と、一方の相対する壁部材2と、もう一方の相対する壁部材3と、前記一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とを連結するコーナー部材T1とからなる組立・分解可能容器において、前記一方の壁部材及び前記もう一方の相対する壁部材を構成する端部垂直側板部2d、3dに形成された嵌合ブロック部材E1の垂直部e2が、前記コーナー部材の縦長連結部T1”に形成された嵌合空間A2に挿入されるように構成したものである。
【効果】一方の壁部材及びもう一方の相対する壁部材を構成する端部垂直側板部に形成された嵌合ブロック部材の垂直部が、コーナー部材の縦長連結部に形成された嵌合空間に挿入されるように構成したので、一方の壁部材ともう一方の壁部材とに、コーナー部材から分離する方向の負荷が加わっても、一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とが、コーナー部材から分離するようなことを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み立て、及び、組み立てられた容器を分解することが可能な組立・分解可能容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パレットの4つの角部に、それぞれ支柱を立設するとともに、支柱間に、壁部材を取り付けることにより形成された組立・分解可能な容器が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6ー99983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に開示されている組立・分解可能な容器においては、支柱に形成された板状体に穿設された空間部に、壁部材に形成された突起部の爪を係合するだけであるので、壁部材に負荷が加わると、支柱と壁部材との係合が外れ易いという問題があった。
【0005】
また、空間部が穿設された板状体及び爪が形成された突起部とが板状に形成されているので、壁部材に負荷が加わった際に、板状体や突起部が損傷するという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した組立・分解可能容器が有する課題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部材と、一方の相対する壁部材と、もう一方の相対する壁部材と、前記一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とを連結するコーナー部材とからなる組立・分解可能容器において、前記一方の壁部材及び前記もう一方の相対する壁部材を構成する端部垂直側板部に形成された嵌合ブロック部材の垂直部が、前記コーナー部材の縦長連結部に形成された嵌合空間に挿入されるように構成したものである。
【発明の効果】
【0008】
底部材と、一方の相対する壁部材と、もう一方の相対する壁部材と、前記一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とを連結するコーナー部材とからなる組立・分解可能容器において、前記一方の壁部材及び前記もう一方の相対する壁部材を構成する端部垂直側板部に形成された嵌合ブロック部材の垂直部が、前記コーナー部材の縦長連結部に形成された嵌合空間に挿入されるように構成したので、前記一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とに、前記コーナー部材から分離する方向の負荷が加わっても、前記一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とが、前記コーナー部材から分離するようなことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の組立・分解可能容器の組立状態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の組立・分解可能容器を構成する底部材の斜視図である。
【図3】図3は、図2に示されている底部材の部分拡大斜視図である。
【図4】図4は、図2に示されている底部材の垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図5】図5は、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の斜視図である。
【図6】図6は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の斜視図である。
【図7】図7は、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図8】図8は、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図9】図9は、本発明の組立・分解可能容器を構成する短壁部材の斜視図である。
【図10】図10は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する短壁部材の斜視図である。
【図11】図11は、本発明の組立・分解可能容器を構成するコーナー部材の斜視図である。
【図12】図12は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成するコーナー部材の斜視図である。
【図13】図13は、本発明の組立・分解可能容器を構成するコーナー部材の部分拡大斜視図である。
【図14】図14は、本発明の組立・分解可能容器を構成するコーナー部材の垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図15】図15は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材、短壁部材及びコーナー部材の斜視図である。
【図16】図16は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材とコーナー部材の部分拡大斜視図である。
【図17】図17は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材とコーナー部材の部分拡大斜視図である。
【図18】図18は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材とコーナー部材の部分拡大斜視図である。
【図19】図19は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材とコーナー部材の部分拡大斜視図である。
【図20】図20は、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材とコーナー部材とが連結された状態の垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図21】図21は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材の斜視図である。
【図22】図22は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材との嵌合状態の垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図23】図23は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材との嵌合状態の部分拡大垂直断面図である。
【実施例】
【0010】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本発明の実施例に限定されるものではない。
【0011】
図1において、C1は、組立・分解可能容器(以下、単に、容器ともいう。)であり、容器C1は、箱型の底部材(以下、単に、底部材ともいう。)1と、相対する長壁部材2と、相対する短壁部材3と、4個のコーナー部材T1とから構成されている。
【0012】
次に、図2〜図4を用いて、底部材1について説明する。
【0013】
底部材1は、平面形状が、略長方形状の底板部1aと、底板部1aの周辺に、底板部1aに一体に立設された周壁部1bとを有しており、周壁部1bは、底板部1aの相対する長辺部に立設された長辺周壁1b1と、底板部1aの相対する短辺部に立設された短辺周壁1b2とにより構成されている。なお、底板部1aには、底板部1aを構成する平板1a1を下方に凹ませることにより、平面形状が略方形状の凹部1a2が形成されている。
【0014】
周壁部1bの上端には、上端から外側方向に延在する周状上端水平フランジ1cが形成されており、また、周壁部1bの下端付近には、外側方向に延在する周状下端部水平フランジ1dが形成されている。また、周状上端水平フランジ1cの4つの角部1c1と周状下端部水平フランジ1dの4つの角部1d1とは、帯板状角部垂直リブ1eにより連結されている。更に、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2と周状下端部水平フランジ1dの直線部1d2とは、適当数の板状の垂直リブ1fにより連結されている。
【0015】
周状上端水平フランジ1cの直線部1c2には、所定の間隔を置いて、嵌合部材G1が形成されている。嵌合部材G1は、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔g1と、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の裏面に垂設された、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の長手方向と直交する相対する側板部g2と、相対する側板部g2の下端を連結する下端水平板部g3とを有している。なお、本実施例においては、図3において、左側に位置する側板部g2と垂直リブ1fとが、一体に形成されている例が示されている。
【0016】
嵌合部材G1には、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2と、相対する側板部g2と、下端水平板部g3とにより形成される側部開口の上部を閉鎖する仕切板部g4が形成されている。仕切板部g4には、相対する側板部g2の先端g2aより引っ込んだ奥壁g4aと、嵌合孔g1を形成する周状上端水平フランジ1cの上端部1c3とにより形成される嵌合孔g1側の上部角部とには、嵌合孔g1側に位置する上部案内傾斜面g5が形成されている。また、奥壁g4aの下端には、相対する側板部g2を連結する下端水平連結部g6が形成されており、下端水平連結部g6の裏面には、奥壁g4aから側板部g2の先端g2aに向かって、上方に延在する抜け抑制傾斜面g6aが形成されている。なお、g7は、下端水平連結部g6と下端水平板部g3の両端部を連結する端部垂直連結リブである。このように構成することにより、嵌合部材G1には、下端水平板部g3と仕切板部g4と相対する端部垂直連結リブg7により囲まれた係止透孔G1aが形成されている。
【0017】
また、周状上端水平フランジ1cの4つの角部1c1付近には、角部1c1を挟んで、一対のコーナー部材用係止透孔1c4が穿設されている。
【0018】
次に、図5〜図8を用いて、長壁部材2について説明する。
【0019】
長壁部材2は、上端水平フランジ部2aと、上端水平フランジ部2aの直ぐ下に位置する上部水平フランジ部2bと、下端水平フランジ部2cと、相対する端部垂直側板部2dとを有しており、上部水平フランジ部2bと下端水平フランジ部2cと相対する端部垂直側板部2dとにより囲まれた領域には、内面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)2e1が、平坦な長方形状の主板状部2e’が形成されており、また、上端水平フランジ部2aと上部水平フランジ部2bと相対する端部垂直側板部2dの上端部とにより囲まれた領域には、外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)2e2が、平坦な上部帯状板状部2e”が形成されている。
【0020】
また、上端水平フランジ部2aと上部水平フランジ部2bと上部帯状板状部2e”とにより形成される凹部2’内には、所定の間隙を置いて、適当数の垂直連結リブ2fが形成されている。更に、主板状部2e’の外面2e2には、相対する端部垂直側板部2dを連結する適当数の水平リブ2g、及び、上部水平フランジ部2bと下端水平フランジ部2cとを連結する適当数の垂直リブ2hが形成されている。
【0021】
更に、E1は、相対する端部垂直側板部2dに形成された嵌合ブロック部材であり、嵌合ブロック部材E1は、端部垂直側板部2dに対して垂直な水平部e1と、水平部e1の先端部から垂直に上方に延在する垂直部e2とから構成されている。本実施例においては、5個の嵌合ブロック部材E1が形成されている例が示されている。
【0022】
長壁部材2の下端水平フランジ2cの裏面には、上述した底部材1を形成する周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に形成された嵌合部材G1に対応して、嵌合ブロック部材B1が垂設されている。
【0023】
嵌合ブロック部材B1は、下端水平フランジ2cの長手方向に沿って、下端水平フランジ2cの裏面に形成されている。嵌合ブロック部材B1を構成する弾性舌片部b1は、下端水平フランジ2cの長手方向に沿って、下端水平フランジ2cの裏面に垂設されており、弾性舌片部b1の下端部には、水平状の係止突部b1’が形成されている。係止突部b1’は、係止水平部b1aと、係止水平部b1aの両端部に形成された係止ブロック部b1bとから形成されており、係止ブロック部b1bの下面には、係止ブロック部b1bの先端から、下方に傾斜した下部傾斜面b1b’が形成されている。また、係止ブロック部b1b間に位置する係止水平部b1aの上面には、係止水平部b1aの先端から、下方に傾斜した上部傾斜面b1a’が形成されており、上部傾斜面b1a’の先端部は、係止ブロック部b1bの水平な上面b1b”より、上方に突出するように構成されている。
【0024】
上述した弾性舌片部b1は、下端水平フランジ2cの長手方向と直交するとともに、下端水平フランジ2cの裏面に垂設された相対する垂直側部b2aと該相対する垂直側部b2aの下端を連結する下端水平部b2bとからなる弾性舌片部保護部材b2により、弾性舌片部b1の側部と下端が保護されるように構成されている。また、上述した弾性舌片部b1の係止突部b1’の先端部は、弾性舌片部保護部材b2を越えて、外側に突出するように構成されている。嵌合ブロック部材B1が、底部材1に形成された嵌合部材G1に形成された嵌合孔g1に嵌合された際には、嵌合ブロック部材B1を構成する弾性舌片部b1の係止突部b1’が、嵌合部材G1に形成された係止透孔G1aに嵌入され係止されるように構成されている。
【0025】
次に、図9及び図10を用いて、短壁部材3について説明する。
【0026】
短壁部材3は、上端水平フランジ部3aと、上端水平フランジ部3aの直ぐ下に位置する上部水平フランジ部3bと、下端水平フランジ部3cと、相対する端部垂直側板部3dとを有しており、また、上部水平フランジ部3bと下端水平フランジ部3cと相対する端部垂直側板部3dとにより囲まれた領域には、内面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)3e1が平坦な長方形状の主板状部3e’が形成されており、更に、上端水平フランジ部3aと上部水平フランジ部3bと相対する端部垂直側板部3dの上端部とにより囲まれた領域には、外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)3e2が平坦な上部帯状板状部3e”が形成されている。
【0027】
また、上端水平フランジ部3aと上部水平フランジ部3bと上部帯状板状部3e”とにより形成される凹部内には、所定の間隙を置いて、適当数の垂直連結リブ3fが形成されている。更に、主板状部3e’の外面3e2には、相対する端部垂直側板部3dを連結する適当数の水平リブ3g、及び、上部水平フランジ部3bと下端水平フランジ部3cとを連結する適当数の垂直リブ3hが形成されている。
【0028】
また、相対する端部垂直側板部3dにも、上述した長側壁部2の相対する端部垂直側板部2dに形成された嵌合ブロック部材E1と同様の嵌合ブロック部材E1が形成されている。本実施例においては、長側壁部2に形成された嵌合ブロック部材E1と同様に、5個の嵌合ブロック部材E1が形成されている例が示されている。
【0029】
更に、短壁部材3の下端水平フランジ3cの裏面には、上述した底部材1を形成する周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に形成された嵌合部材G1に対応して、長側壁部2の下端水平フランジ2cの裏面に形成された嵌合ブロック部材B1と同様の嵌合ブロック部材B1が垂設されている。
【0030】
上述したように、長側壁部2と短壁部材3とは、幅が異なるだけで、実質的に同じ形状に構成されている。
【0031】
次に、図11〜図14を用いて、長側壁部2と短壁部材3とを連結するコーナー部材T1について説明する。
【0032】
コーナー部材T1は、平面形状が略L状に形成されており、コーナー部材T1のコーナー部T1’を挟んで、コーナー部材T1には、同一構造を有する縦長連結部T1”が形成されている。
【0033】
縦長連結部T1”は、コーナー部材T1を形成する上端水平板部t1と、下端水平板部t2と、相対する垂直側板部t3と、奥壁t4とにより形成された縦長空間部A1が形成されている。縦長空間部A1には、相対する垂直側板部t3の先端t3’から奥壁t4まで延在するとともに、相対する垂直側板部t3及び奥壁t4に連接された適当数の水平区画板部t5が形成されており、このような水平区画板部t5を形成することにより、縦長空間部A1は、複数の副空間部A1’に区画されている。本実施例には、6枚の水平区画板部t5が形成されている例が示されており、6枚の水平区画板部t5により、縦長空間部A1は、5個の副空間部A1’に区画されている。
【0034】
各副空間部A1’を形成する水平区画板部t5の中央部下面には、相対する垂直側板部t3に連接された垂直片t6が垂設されており、垂直片t6の下端には、相対する垂直側板部t3に連接されているとともに、相対する垂直側板部t3の先端t3’まで延在する水平片t7が形成されている。このように、垂直片t6と水平片t7を形成することにより、水平区画板部t5の下部には、相対する垂直側板部t3と奥壁t4と水平区画板部t5と垂直片t6とにより、下方が開放された嵌合空間A2が形成されている。
【0035】
また、コーナー部T1’を挟んで、下端水平板部t2の裏面には、上述した底部材1の周状上端水平フランジ1cの4つの角部1c1付近に穿設されたコーナー部材用係止透孔1c4に嵌合される嵌合突部t8が垂設されている。嵌合突部t8は、スリットt8aを挟んで位置する一対の弾性片t8bとから構成されている。
【0036】
更に、コーナー部材T1の相対する垂直側板部t3のうち、外側(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)に位置する垂直側板部t3には、上部が、嵌合空間A2と略重なるように形成された視認透孔t9が穿設されている。
【0037】
次に、図15〜図23を用いて、底部材1、長側壁部2、短壁部材3及びコーナー部材T1の組み立て及び分解について説明する。
【0038】
以下に、長壁部材2と短壁部材3とのコーナー部材T1を介しての連結について説明するが、長壁部材2とコーナー部材T1との連結手段及び短壁部材3とコーナー部材T1との連結手段とは同じであるので、以下においては、便宜的に、長壁部材2とコーナー部材T1との連結手段について説明する。
【0039】
先ず最初に、図15及び図16に示されているように、長壁部材2に形成された嵌合ブロック部材E1とコーナー部材T1の縦長連結部T1”に形成された副空間部A1’とが対向するように、また、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材E1とコーナー部材T1の縦長連結部T1”に形成された副空間部A1’とが対向するように、コーナー部材T1を挟んで、長壁部材2と短壁部材3とを配置する。
【0040】
次いで、図17及び図18に示されているように、長壁部材2に形成された嵌合ブロック部材E1を、コーナー部材T1の縦長連結部T1”に形成された副空間部A1’に挿入する。長壁部材2に形成された嵌合ブロック部材E1が、コーナー部材T1に形成された副空間部A1’に挿入された際には、長壁部材2に形成された嵌合ブロック部材E1の垂直部e2が、長壁部材2のコーナー部材T1に形成された副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2の下方に位置するように構成されている。このように、長壁部材2に形成された嵌合ブロック部材E1の垂直部e2が、嵌合空間A2の下方に位置しているか否かは、図18に示されているように、コーナー部材T1に形成された視認透孔t9を通して確認することができるように構成されている。
【0041】
次いで、コーナー部材T1に対して、長壁部材2を上昇させることにより、或いは、長壁部材2に対して、コーナー部材T1を下降させることにより、図19及び図20に示されているように、長壁部材2に形成された嵌合ブロック部材E1の垂直部e2が、コーナー部材T1の縦長連結部T1”に形成された嵌合空間A2に嵌合するように構成されており、このようにして、コーナー部材T1と長壁部材2とが連結されることになる。同様にして、コーナー部材T1と短壁部材3とが連結されることになる。このようにして、図21に示されているように、長壁部材2と短壁部材3とコーナー部材T1とからなる、相対する一対の長壁部材2と相対する一対の短壁部材3とが、コーナー部材T1を介して連結された容器本体C1’が組み立てられることになる。
【0042】
上述したように、長壁部材2と短壁部材3とが、コーナー部材T1を介して、連結された際には、長壁部材2及び短壁部材3に形成されている嵌合ブロック部材E1の垂直部e2が、コーナー部材T1の縦長連結部T1”に形成された副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2に嵌合されるように構成されているので、コーナー部材T1から長壁部材2と短壁部材3とを分離する水平方向の負荷が加わった場合には、長壁部材2と短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材E1の垂直部e2が、嵌合空間A2を構成する垂直片t6に当接し、長壁部材2と短壁部材3とが、コーナー部材T1から分離することを防止することができる。
【0043】
相対する一対の長壁部材2と相対する一対の短壁部材3とが、コーナー部材T1を介して、組み立てられた容器本体C1’を、図21に示されているように、底部材1の上方に配置し、その後、容器本体C1’を、底部材1方向に接近させて、長壁部材2に形成された嵌合ブロックB1及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1を、底部材1に形成された嵌合部材G1の嵌合孔g1に挿入するとともに、コーナー部材T1に形成された嵌合突部t8を、底部材1の周状上端水平フランジ1cの角部1c1付近に穿設されたコーナー部材用係止透孔1c4に嵌合する。
【0044】
長壁部材2に形成されている嵌合ブロックB1を、底部材1に形成された嵌合部材G1の嵌合孔g1に挿入する過程において、先ず最初に、嵌合ブロックB1の弾性舌片部保護部材b2の下端水平部b2bが、嵌合部材G1の上部案内傾斜面g5等に案内されながら、嵌合部材G1の嵌合孔g1に挿入されることになる。更に、長壁部材2を、底部材1方向に接近させると、嵌合ブロックB1の弾性舌片部b1を構成する係止突部b1’の係止ブロック部b1bの下部傾斜面b1b’が、嵌合部材G1の仕切板部g4に当接することにより、嵌合ブロックB1の弾性舌片部b1が、仕切板部g4から離れる方向に弾性変形し、その後、更に、長壁部材2を、底部材1方向に接近させると、嵌合ブロックB1の弾性舌片部b1の弾性復元力により、嵌合ブロックB1の弾性舌片部b1を構成する係止突部b1’が、嵌合部材G1に形成された係止透孔G1aに挿入され、底部材1と長壁部材2とが連結されることになる。このようにして、底部材1、長壁部材2、短壁部材3及びコーナー部材T1とからなる組立・分解可能容器C1が組み立てられることになる。
【0045】
また、上述したように、嵌合ブロックB1の弾性舌片部b1を構成する係止突部b1’が、嵌合部材G1に形成された係止透孔G1aに挿入された際には、図22に示されているように、嵌合部材G1を構成する仕切板部g4の下端水平連結部g6の裏面に形成された抜け抑制傾斜面g6aが、嵌合ブロックB1の係止水平部b1aの上面に形成された上部傾斜面b1a’と対向するように構成されている。このように構成することにより、長壁部材2に、上方への負荷が加わった際に、長壁部材2が、底部材1から離脱するようなことを防止することができる。なお、短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1と底部材1に形成された嵌合部材G1との嵌合手段も、上述した長壁部材2に形成された嵌合ブロックB1と底部材1に形成された嵌合部材G1との嵌合手段と同じであるので、その説明は省略する。
【0046】
箱型に組み立てられた容器C1を分解する場合には、先ず最初に、長壁部材2及び短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材B1を構成する係止突部b1’に、棒体Sを当接し押すことにより、図23に示されているように、嵌合ブロック部材B1を構成する弾性舌片部b1の自由端部を、底部材1に形成された嵌合部材G1の仕切板部g4から離反する方向に弾性変形させて、嵌合ブロック部材B1を構成する係止突部b1’を、底部材1の嵌合部材G1に形成された係止透孔G1aから排出させ、その後、容器本体C1’を、上昇させて、容器本体C1’と底部材1との連結状態を解除する。
【0047】
底部材1から分離された容器本体C1’を構成する長壁部材2、短壁部材3及びコーナー部材T1との分解作業は、上述した長壁部材2とコーナー部材T1との組み立て作業、及び、短壁部材3とコーナー部材T1との組み立て作業と逆の作業により行うことができる。即ち、コーナー部材T1に対して、長壁部材2及び短壁部材3を下降させて、或いは、長壁部材2及び短壁部材3に対して、コーナー部材T1を上昇させて、長壁部材2及び短壁部材3に形成されている嵌合ブロック部材E1の垂直部e2を、コーナー部材T1の縦長連結部T1”に形成されている嵌合空間A2から排出させ、その後、長壁部材2及び短壁部材3を、コーナー部材T1から離反する方向に、略水平方向に移動させることにより、容器本体C1’を構成する長壁部材2と短壁部材3とコーナー部材T1とを分解することができる。
【符号の説明】
【0048】
A2・・・・・・・・・・・嵌合空間
B1・・・・・・・・・・・嵌合ブロック部材
b1・・・・・・・・・・・弾性舌片部
b2・・・・・・・・・・・弾性舌片部保護部材
C1・・・・・・・・・・・組立・分解可能容器
C1’・・・・・・・・・・容器本体
E1・・・・・・・・・・・嵌合ブロック部材
e2・・・・・・・・・・・垂直部
G1・・・・・・・・・・・嵌合部材
g1・・・・・・・・・・・嵌合孔
T1・・・・・・・・・・・コーナー部材
T1”・・・・・・・・・・縦長連結部
1・・・・・・・・・・・底部材
2・・・・・・・・・・・長壁部材
3・・・・・・・・・・・短壁部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、底部材と、一方の相対する壁部材と、もう一方の相対する壁部材と、前記一方の壁部材と前記もう一方の壁部材とを連結するコーナー部材とからなる組立・分解可能容器において、前記一方の壁部材及び前記もう一方の相対する壁部材を構成する端部垂直側板部に形成された嵌合ブロック部材の垂直部が、前記コーナー部材の縦長連結部に形成された嵌合空間に挿入されるように構成したことを特徴とする組立・分解可能容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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