説明

組立式包装箱

【課題】サイコロ形状の組立式包装箱を提供する。
【解決手段】8角形で連設中心線に線対称な上面外蓋片2、第1側面片7、底面片8、第2側面片9、上面内蓋片10を一列に連設した5連設片4と第3側面片5と第4側面片6とで構成する。上面外蓋片を除く5連設片の一小辺に三角片26aを設け、その右辺27aに第1の切込み32aを持つ第1の折込み片28aを設ける。各連設片の上側長辺21aには斜めに伸び、組立て時に第1の切込みと係合する第2の切込み34aを持つ第2の折込み片30aを設ける。上側長辺に沿って第3の切込み35aを形成し、残る小辺に小三角形の第3の折込み片36aを設ける。上面内蓋片中央に開口3を形成し、第2側面片との境には上面外蓋片の端に設けた外蓋差込み舌片23を差し込む第4の切込み24を設ける。第3側面片と第4側面片の各側辺には第1の切込みに差し込む側片差込み舌片43を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に菓子等を収納して販売に用いる組立式包装箱に関し、特には立方体の8個の角隅部を小三角形平面に置き換えて角をなくしたサイコロ形状の組立式包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
子供向けの菓子類を収納して販売に用いる包装箱には様々な形態がある。一般的なものとして断面四角形の角筒内に上面開口の内箱をスライド式に挿入したものがある。これを少し変形したものとして内箱全体をスライドさせるのではなく、内箱の一側面部分を斜めにスライド旋回して開口させ、内部の菓子等を取り出すようにしたものがある(特許文献1参照)。また、内箱を使用せずに直方体形状の紙製包装箱の側面上部に開閉自在な取り出し口を形成したものもある(特許文献2参照)。更には、弁当箱としても使用できる少し大きな箱として、同じ大きさの方形状をした一対の包体板を折り曲げて組み立てる組立式包装箱などもある(特許文献3参照)。
【0003】
しかしながら、これらの包装箱は何れも外形が単純な直方体形状で代り映えがしない。そのため子供向けの菓子等を収納して販売する包装箱としては子供の購買心を引く魅力に欠ける。子供の購買心を刺激するため動物形状、マスコット形状等にした包装箱もあるが、魅力的である反面、製作費が高くなる問題がある。
【特許文献1】特開2006−248593号公報
【特許文献2】実開平07−35325号公報
【特許文献3】特開2004−123133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その課題は子供の購買意欲を喚起する魅力的なの外観形状をなし、且つ製作コストが安く、短時間で組み立てられ、輸送運賃や保管スペースが少なくて済むサイコロ形状の組立式包装箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段を後述する実施形態の参照符号を付して記述する。請求項1に記載の発明は、立方体の8個の角隅部を小三角形平面26に置換したサイコロ形状の組立式包装箱であって、上面外蓋片2、第1側面片7、底面片8、第2側面片9、上面内蓋片10の5枚の紙片を折り目線を境界としてこの順に一列に連設した5連設片4と第3側面片5と第4側面片6とから構成され、5連設片4はその展開平面図における連設方向中心線に対して線対称形状であって、上面外蓋片2は4隅に小三角形の辺長に等しい小辺20が形成された8角形をなして第1側面片2に対向する辺部21に外蓋差込み舌片23が突設してあり、第1側面片7、底面片8、第2側面片9、上面内蓋片10の各連設片には、前記上面外蓋片2と同一の8角形面が折り目線で囲んで形成してあり、各連設片における上面外蓋片2側に位置する小辺20aには小三角形平面を構成する三角片26aが延設され、その三角片26aにおける上面内蓋片2側の辺27aには各連設片の中心方向に向かう第1の切込み32aを持つ第1の折込み片28aが延設してあり、各連設片における小辺20aに隣り合う上側長辺21aには上面内蓋片2側方向に斜めに延出して先端部には組立て時に第1の切込み32aと係合する第2の切込み34aを持つ第2の折込み片30aを延設し、上側長辺21aに沿う折り目線の中央には後述する側片差込み舌片43を差し込む第3の切込み35aが該折り目線に沿って形成してあり、上側長辺21aに隣り合う残りの小辺には前記小三角形より小さい三角形状の第3の折込み片36aが延設してあり、上面内蓋片10には中央部に内容物の出し入れ用開口3を形成し、第2側面片9との境界の折り目線中央には外蓋差込み舌片23を差し込む第4の切込み24を該折り目線に沿って形成し、第4の切込み24に対向する右側長辺44には第4の折込み片37が形成してあり、第3側面片5と第4側面片6は上面外蓋片2と同一の8角形に形成して4個の側辺中央には第3の切込み35aに差し込む側片差込み舌片43が形成してあり、組立てる際には、5連設片4及び第4の折込み片37を境界の折り目線にて直角に折り曲げ、上面内蓋片10の上に上面外蓋片2を重ねて外蓋差込み舌片23を第4の切込み24に差し込んで四角筒状に固定し、三角片26a、第1の折込み片28a、第2の折込み片30a、第3の折込み片36aは四角筒60の開口46を塞ぐ方向に折り曲げて第3の折込み片36aの上に隣接紙片の三角片26bを、隣接する第1の折込み片28bの上に第2の折込み片30aを重ね、その状態で重なった第1の切込み32bと第2の切込み34aを係合させて固定し、その状態にて第3側面片5、第4側面片6の側片差込み舌片43を対応する第3の切込み35aに差し込んで四角筒60の開口を塞ぎ、最後に外蓋差込み舌片23を第4の切込み24に差し込んでサイコロ形状としたことを特徴とする組立式包装箱である。
【0006】
このような構成の組立式包装箱1は、5連設片4、第3側面片5、第4側面片6の3枚の紙片のみを用いて接着剤を使用することなく短時間で組み立てでき、製作コストも安くなる利点を有する。組立て前までは板状であるため輸送運賃や保管スペースも少なくて済む。立方体の8個の角隅部を小三角形平面に置き換えてあるため、落としたり転がしたりしても角部が壊れることはない。外観がサイコロ形状をしていて単純な立方体より魅力があり、転がして遊ぶこともできることから子供向け菓子などを入れて販売する包装箱として好適である。また、陳列に際しては多数個を高密度に積み上げることもできる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の組立式包装箱において、第4の切込み24に代えて第2側面片9と上面内蓋片10との境界の折り目線11dの中央に上面内蓋片10を切り欠く形で第2側面片9から上面内蓋片10側に向けて外蓋差込み舌片23より幅狭の矩形差込み舌片74を突設し、該矩形差込み舌片74の基端部両端からは第2側面片9内側に向けて該矩形差込み舌片74の延設長さに略等しい長さの第5の切込み75を形成し、更に該矩形差込み舌片75を外方に開いた状態にして外蓋差込み舌片23を差し込むことのできる第6の切込み24dを矩形差込み舌片75の基端部両端から折り目線11dに沿って形成し、外蓋差込み舌片23の基端部の折り目線上には矩形差込み舌片74を差し込む第7の切込み71を形成し、該第7の切込み71の長さより短い長さを直径とする半円状の切欠き72をその中心を第7の切込み71の中央に位置して上面内蓋片2側に形成したことを特徴とする組立式包装箱である。
【0008】
このような構成によれば、外蓋差込み舌片23は第2側面片9側の矩形差込み舌片74によって押さえられて抜けが防止される。従って、上面外蓋片2は簡単には開かず、内容物の出し入れ用開口3は塞いだ状態に確実に維持される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る組立式包装箱の一実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る組立式包装箱1の外観斜視図、図2は上面の蓋(上面外蓋片2)を開いて内容物出し入れ用の開口3を見えるようにした状態の斜視図、図3と図4は、その構成紙片の展開平面図、図5はその組立て方を説明する分解斜視図である。組立式包装箱1は、図1示すように立方体の8個の角隅部を小三角形平面(三角片26)に置き換えたサイコロ形状をなしている。
【0010】
組立式包装箱1は適宜厚さの厚紙を打ち抜いて形成した図3に示す5連設片4と、図4に示す第3側面片5、第4側面片6の3枚の紙片から構成されており、それらを図5に示すように折り曲げて組み立てられる。5連設片4は、上面外蓋片2、第1側面片7、底面片8、第2側面片9、上面内蓋片10の5枚の紙片を各境界に設けた折り目線11a〜11dを挟んでこの順に一列に連設したものである。上面外蓋片2は、図2に示すようにその下側に位置する上面内蓋片10に設けた開口3を塞ぐ紙片である。底面片8は組立式包装箱1の底面をなす紙片であり、第1側面片7、第2側面片9は側面をなす紙片である。第1側面片7、底面片8、第2側面片9、上面内蓋片10の4紙片は、折り曲げられて図5中に示すような四角筒60を形成する。
【0011】
5連設片4を構成する各紙片は、図3に示す展開平面図における連設方向中心線に対して線対称形状をなしている。一方の端に位置する上面外蓋片2は、正四角形の4隅を三角形状に切り落とした8角形をなしている。切り落としてできた小辺20の長さは、立方体の8個の角隅部に設ける小三角形平面(三角片26)の辺の長さに等しくしてある。8角形状における小辺20以外の残り4つの長辺21のうち、第1側面片7の反対側に位置する長辺21には、折り目線11eを介して外蓋差込み舌片23が突設してある。この外蓋差込み舌片23は、組み立ての際に第2側面片9と上面内蓋片10の境界の折り目線11d上に形成された後述の第4の切込み24に差し込まれる。
【0012】
5連設片4における第1側面片7、底面片8、第2側面片9の3紙片は同一形状をなしており、各紙片の中央には上面外蓋片2と同一形状の8角形が折り目線に囲まれて形成されている。この3紙片は同一形状で連設方向中心線に対して線対称形状をなしているので、それらの周縁に延設された各延設紙片の形状については図3における第1側面片7の上側を例に説明する。
【0013】
第1側面片7における上面外蓋片2側の小辺20aには、立方体の8個の角隅部に設ける小三角形平面を構成する正三角形の三角片26aが延設されている。その三角片26aの突出方向右辺(上面内蓋片10側の辺)には折り目線27aを介して第1の折込み片28aが延設してある。第1の折込み片28aは、折り目線27aの全長から第1側面片7の上側長辺21aと45°の角度をなす方向に短い帯状に延びている。上側長辺21aと45°の角度をなしていることにより組み立てられた状態では、第1の折込み片28aの右辺(上面内蓋片10側の辺)33aは、第1側面片7の上側長辺21aに沿う折り目線に一致した状態になる。第1の折込み片28aの先端近くには、左辺50aの縁部から右辺33a方向に直角に延びる(第1側面片7の中心方向に向かう)第1の切込み32aが設けてある。
【0014】
第1側面片7における上側長辺21aには、折り目線を介して第2の折込み片30aが延設してある。第2の折込み片30aは、上側長辺21aの全長から前記第1の折込み片28aと平行に帯状に延びている。従って、第2の折込み片30aも上側長辺21aと45°の角度をなして延びている。第2の折込み片30aの右辺(上面内蓋片10側の辺)30aの長さは、前記三角片26aの辺の長さに等しくしてある。第2の折込み片30aの延設方向端の先端辺42aは、右辺30aと135°の角度をなすように形成してある。このように形成してあることにより組み立てられた状態では、第2の折込み片30aの右辺30aは第1側面片7に隣接する底面片8の三角片26bの小辺27bに一致し、先端辺42aは底面片8の上側長辺21bに一致した状態になる。
【0015】
第2の折込み片30aの先端辺42aには、その中央部から上側長辺21aに平行な第2の切込み34aが設けてある。この第2の切込み34aは、組み立ての際には第2側面片9の第1の折込み片28bに設けられた第1の切込み32bと係合させる。第1の切込み32bと第2の切込み34aは、組み立て時に互いに係合し合える位置に設けてある。更に、第1側面片7における上側長辺21aに沿う折り目線の中央には、該折り目線に沿って第3の切込み35aが形成してある。
【0016】
第1側面片7における三角片26aの設けてない残りの小辺20aaには、折り目線を介して三角片26aより小さい三角形状の第3の折込み片36aが延設してある。
【0017】
5連設片4の他方の端に位置する上面内蓋片10も、第1側面片7とほぼ同一形状に形成されている。異なるのは、第2側面片9の反対側に位置する右側長辺44に折り目線11fを介して台形の第4の折込み片37が形成してある点と、中央部に内容物出し入れ用の矩形の開口3が形成してある点である。矩形の開口3の対向する2辺からは、折り目線38を介して台形の開口片40が延設してある。
【0018】
上面内蓋片10と第2側面片9の境界の折り目線11dに沿っては、その中央部に上面外蓋片2に設けられた外蓋差込み舌片23を差し込みための第4の切込み24が形成されている。そして、その第4の切込み24に接する第2側面片9側には、該第4の切込み24の長さより短い長さを直径とする半円状の切欠き41が、その中心を第4の切込み24の中央に位置して設けてある。この切欠き41は、第4の切込み24に差し込まれた外蓋差込み舌片23の引き出しを容易にするためのものである。
【0019】
第3側面片5と第4側面片6は、図4に示すように上面外蓋片2と同じ正四角形の4隅を三角形状に切り落とした8角形をなしている。そして、切り落とす前の正四角形の各辺の中央には、5連設片4における上面外蓋片2以外の紙片に設けた第3の切込み35aに差し込む側片差込み舌片43が設けてある。
【0020】
次に、5連設片4、第3側面片5、第4側面片6の3枚の紙片を用いた組立式包装箱1の組み立て方を図5を参照して説明する。最初に5連設片4を構成する5個の紙片を境界の折り目線11a〜11dで組立式包装箱1の内側となる方向に直角に折り曲げる。上面内蓋片10の第4の折込み片37も同方向に直角に折り曲げ、その基端部の折り目線11fを上面外蓋片2と第1側面片7の境界の折り目線11aに合わせる。次に、上面外蓋片2を上面内蓋片10の上に重ね合わせ、上面内蓋片10の外蓋差込み舌片23をその基端部の折り目線11eで直角に折り曲げて上面内蓋片10と第2側面片9の境界に設けられた第4の切込み24に差し込む。これにより、5連設片4が四角筒状に固定される。
【0021】
次の段階として、5連設片4における上面内蓋片10以外の4紙片に設けられた多数の小紙片を折り重ね、四角筒60の左右の開口46の周縁部を構成する。4つのコーナー周縁部の折り重ね方は同じであるので第1側面片7と底面片8とが直角をなすコーナー周縁部について説明する。まず、第1側面片7の小さい三角形状の第3の折込み片36aの上に底面片8の三角片26bが重なり、その三角片26bに延設された第1の折込み片28bの上に第1側面片7の第2の折込み片30aが重なるように折り重ねる。そして、底面片8の第1の折込み片28bに設けられた第1の切込み32bと、第1側面片7の第2の折込み片30aに設けられた第2の切込み34aとを互いに係合させる。その際、底面片8の第2の折込み片30bの基端部は、その係合を上から押さえるように折り重ねる。このような折り重ねを左右8個所のコーナー周縁部で行なう。これにより、図5の中央部に示すような左右の開口46に折り重ね周縁部が形成された四角筒60ができあがる。この四角筒60は、第1の切込み32bと第2の切込み34aとの係合によって強固に固定されており、図に示すように上面外蓋片2を上方に開いても壊れることはない。
【0022】
次に、第3側面片5、第4側面片6の各4個の側片差込み舌片43を直角に折り曲げ、第1側面片7、底面片8、第2側面片9、上面内蓋片10に設けられた第3の切込み35a〜35dに差し込んで四角筒60の左右の開口46を塞ぐ。以上のようにして図1、図2に示した立方体の8個の角隅部を小三角形平面(三角片26)に置き換えたサイコロ形状の組立式包装箱1が完成する。
【0023】
このような構成の組立式包装箱1は、5連設片4、第3側面片5、第4側面片6の3枚の紙片のみを用いて接着剤を使用することなく短時間で組み立てでき、製作コストが安くなる利点を有する。組立て前までは板状であるため輸送運賃や保管スペースも少なくて済む。立方体の8個の角隅部を小三角形平面に置き換えてあるため、落としたり転がしたりしても角部が壊れることはない。外観がサイコロ形状をしているため単純な立方体より魅力があり、転がして遊ぶこともできることから子供向け菓子などを入れて販売する包装箱として好適である。また、陳列に際しては多数個を高密度に積み上げることもできる。
【0024】
(変形実施形態)
本実施形態は、内容物出し入れ用開口3を塞ぐ上面外蓋片2が簡単には開かないようにするものである。図6は、そのような構成を実現する5連設片4aの展開平面図である。図3に示した5連設片4とは、外蓋差込み舌片23の基端部の構成と、その外蓋差込み舌片23を固定する部分の構成が異なる。
【0025】
図6に示す5連設片4aでは、外蓋差込み舌片23の基端部の折り目線11eの中央に第7の切込み71が新たに設けてある。そして、その第7の切込み71に接する上面外蓋片2側には、その第7の切込み71の長さより短い長さを直径とする半円状の切欠き72が中心を第7の切込み71の中央に位置して設けてある。
【0026】
また、第2側面片9と上面内蓋片10との境界である折り目線11dの中央には、第2側面片9から上面内蓋片10側に向けて、上面内蓋片10を切り欠く形で外蓋差込み舌片23よりも幅狭の矩形差込み舌片74が延設してある。そして、その矩形差込み舌片74の基端部両端からは、第2側面片9内側に向かう第5の切込み75が矩形差込み舌片74の延設長さに略等しい長さで形成してある。更に、その矩形差込み舌片74を外方に開いた状態にして外蓋差込み舌片23を差し込むことのできる第6の切込み24dが、矩形差込み舌片74の基端部両端から折り目線11dに沿って形成してある。
【0027】
次に、上面外蓋片2の固定の仕方を図7、図8により説明する。外蓋差込み舌片23は直角に折り曲げ、矩形差込み舌片74は第5の切込み75を利用して図7に示すように容器外方に折り曲げ、その状態で外蓋差込み舌片23を第6の切込み24dに差し込む。次いで矩形差込み舌片74を外蓋差込み舌片23の基端部に設けられた第7の切込み71に差し込む。図8は、このようにして上面外蓋片2を固定した状態を示している。第7の切込み71に接する上面外蓋片2側には半円状の切欠き72が設けてあり、矩形差込み舌片74の引き出しを容易にしている。
【0028】
このような構成によれば、外蓋差込み舌片23は第2側面片9側の矩形差込み舌片74によって押さえられて抜けが防止される。従って、上面外蓋片2は簡単には開かず、内容物の出し入れ用開口3は塞いだ状態に確実に維持される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る組立式包装箱1の外観斜視図である。
【図2】上面外蓋片2を開いた状態の斜視図である。
【図3】5連設片4の展開平面図である。
【図4】第3側面片5と第4側面片6の展開平面図である。
【図5】組立式包装箱1の組立て方を説明する分解斜視図である。
【図6】5連設片4の変形実施形態の展開平面図である。
【図7】変形実施形態による場合の上面外蓋片2の固定の仕方の説明図である。
【図8】変形実施形態による場合の上面外蓋片2を閉じた状態の外観斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
図面中、1、1aは組立式包装箱、2は上面外蓋片、3は開口、4、4aは5連設片、5は第3側面片、6は第4側面片、7は第1側面片、8は底面片、9は第2側面片、10は上面内蓋片、11a〜11eは折り目線、20、20aは小辺、21a、21bは上側長辺、23は外蓋差込み舌片、24は第4の切込み、24dは第6の切込み、26は小三角形平面、26a、26bは三角片、28a、28bは第1の折込み片、30a、30bは第2の折込み片、32a、32bは第1の切込み、34aは第2の切込み、35a〜35dは第3の切込み、36aは第3の折込み片、43は側片差込み舌片、24は第4の切込み、41は右側長辺、37は第4の折込み片、46は開口、71は第7の切込み、72は半円状切欠き、74は矩形差込み舌片、75は第5の切込みを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立方体の8個の角隅部を小三角形平面(26)に置換したサイコロ形状の組立式包装箱であって、
上面外蓋片(2)、第1側面片(7)、底面片(8)、第2側面片(9)、上面内蓋片(10)の5枚の紙片を折り目線を境界としてこの順に一列に連設した5連設片(4)と第3側面片(5)と第4側面片(6)とから構成され、
前記5連設片はその展開平面図における連設方向中心線に対して線対称形状であって、前記上面外蓋片は4隅に前記小三角形の辺長に等しい小辺(20)が形成された8角形をなして前記第1側面片に対向する辺部に外蓋差込み舌片(23)が突設してあり、
前記第1側面片、底面片、第2側面片、上面内蓋片の各連設片には、前記上面外蓋片と同一の8角形面が折り目線で囲んで形成してあり、
各連設片における前記上面外蓋片側に位置する前記小辺(20a)には前記小三角形平面を構成する三角片(26a)が延設され、その三角片における前記上面内蓋片側の辺(27a)には各連設片の中心方向に向かう第1の切込み(32a)を持つ第1の折込み片(28a)が延設してあり、
各連設片における前記小辺に隣り合う上側長辺(21a)には前記上面内蓋片側方向に斜めに延出して先端部には組立て時に前記第1の切込みと係合する第2の切込み(34a)を持つ第2の折込み片(30a)を延設し、前記上側長辺に沿う折り目線の中央には後述する側片差込み舌片(43)を差し込む第3の切込み(35a)が該折り目線に沿って形成してあり、
前記上側長辺に隣り合う残りの小辺には前記小三角形より小さい三角形状の第3の折込み片(36a)が延設してあり、
前記上面内蓋片には中央部に内容物の出し入れ用開口(3)を形成し、前記第2側面片との境界の折り目線中央には前記外蓋差込み舌片を差し込む第4の切込み(24)を該折り目線に沿って形成し、該第4の切込みに対向する右側長辺(44)には第4の折込み片(37)が形成してあり、
前記第3側面片と第4側面片は前記上面外蓋片と同一の8角形に形成して4個の側辺中央には前記第3の切込み(35a)に差し込む側片差込み舌片(43)が形成してあり、
組立てる際には、前記5連設片及び前記第4の折込み片を境界の折り目線にて直角に折り曲げ、前記上面内蓋片の上に上面外蓋片を重ねて前記外蓋差込み舌片を前記第4の切込みに差し込んで四角筒状に固定し、
前記三角片、第1の折込み片、第2の折込み片、第3の折込み片は前記四角筒の開口(46)を塞ぐ方向に折り曲げて前記第3の折込み片(36a)の上に隣接紙片の三角片(26b)を、隣接する第1の折込み片(28b)の上に前記第2の折込み片(30a)を重ね、その状態で重なった第1の切込み(32b)と第2の切込み(34a)を係合させて固定し、
その状態にて前記第3側面片、第4側面片の前記側片差込み舌片を対応する前記第3の切込み(35a)に差し込んで前記四角筒の開口を塞ぎ、
最後に前記外蓋差込み舌片(23)を前記第4の切込み(24)に差し込んでサイコロ形状としたことを特徴とする組立式包装箱。
【請求項2】
請求項1に記載の組立式包装箱において、前記第4の切込み(24)に代えて前記第2側面片(9)と上面内蓋片(10)との境界の折り目線(11d)の中央に上面内蓋片を切り欠く形で第2側面片から上面内蓋片側に向けて前記外蓋差込み舌片(23)より幅狭の矩形差込み舌片(74)を突設し、該矩形差込み舌片の基端部両端からは第2側面片内側に向けて該矩形差込み舌片の延設長さに略等しい長さの第5の切込み(75)を形成し、更に該矩形差込み舌片を外方に開いた状態にして前記外蓋差込み舌片を差し込むことのできる第6の切込み(24d)を矩形差込み舌片の基端部両端から折り目線(11d)に沿って形成し、
前記外蓋差込み舌片の基端部の折り目線上には前記矩形差込み舌片を差し込む第7の切込み(71)を形成し、該第7の切込みの長さより短い長さを直径とする半円状の切欠き(72)をその中心を該第7の切込みの中央に位置して上面内蓋片側に形成したことを特徴とする組立式包装箱。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate