説明

組立解体型植木鉢

【課題】組立解体できる植木鉢の提供。
【解決手段】植木鉢の側面材として、所要の強度、美観等を保持した木材、プラスチック板、被覆鉄板などの一枚板1、又は複数の板材、又は棒材を鉄線2などで簾状に編み、好きな大きさの筒型又は角型にし、ひも、鉄線、締め付けバンド金具材などで、いつでも解体出来るように、結合固定して、受け皿5の上に垂直に据え付け、その中に土3や肥料をいれて、植物を植えられる組立解体型植木鉢。更に、この植木鉢の側面部材6を一回り大きく、鉢換えごとに更新し、植木鉢の直径の大きさを植木鉢側面部材6の重なりをずらして、大きさを変更する組立解体型植木鉢。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は植物を植木鉢栽培するための植木鉢に関する分野である。
【背景技術】
【0002】
樹木は年々成長するもので、この樹木の苗木を最初は小さな植木鉢に植えて、育てて楽しむのが盆栽であるが、この盆栽の植木の大きさを一定に維持するなら、定期的にのびる枝や根は剪定して、成長を制限するが、果樹類を植木鉢で育てて花と果実を楽しむ場合、植木鉢の大きさによって、根のはり具合によって、果実の結実数は鉢の大きい方が多くを期待できる。
この果樹類の植木を大きく育てようとすると、定期的に一回り大きい植木鉢に植え替えていく鉢換えが必要である。
ところが、植木を鉢替えしていくのに、ある限界がある。
それは大きくなって、植木鉢ごと人力で持ち上げることができないこと。更に植木鉢の中で根がいっぱいはって土中間隙が少なくなって、鉢と根の間の摩擦が多くて脱鉢が困難になってくることである。このように植木鉢で多くの果実を実らせようとすると、現在の市販の植木鉢では限界があり、地植えするか、少ない結実での鉢植えで辛抱しているかである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の植木鉢での鉢換えの限界は、植木鉢が大きくなると、土付きの植木が重くなって人力で持ち上げることが出来ないことと、鉢が一体で解体出来なくて、脱鉢出来ないことに問題がある。この鉢換え時に、鉢換えの限界を組立解体型植木鉢で克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この問題を解決するためには、植木鉢を解体出来ること、解体方法は植木鉢底面と側面を分離すること、かつ、側面も解体出来ることが必要である。
土付きの植木は大きくなると移動は困難になり、植木鉢の側面は交換出来ても底面は交換不能になる時期に至るので、根は横方向のみの成長でもやむなしと判断して、底面はコンクリート床面直接でも、汚れ防止のため、シートやベニヤ板又は拡大を見越した受け皿を敷いておけば良いと考えました。
側面材は土や水の漏れない構造が好ましく、その為には、棒材の接触面を直線面に製材した棒材に穴をあけて針金を通して隙間の少ない密着した簾状にすることで、側面材に採用出来ると考えました。
この他にも、側面材として、棒材から面材への展開分野として、植木鉢側面を4つに分割して4角形や6角形、8角形、円筒などの形状発展、また、これらの形を成形する材料として、木、プラスチック板や被覆鉄板も採用出来ます。
これらの棒材や板材を植木の周りに据え付け固定すれば植木鉢側面材の役割を果たすと考えました。
更に、板材であれば最初に大きめの長さの長い側面材を丸めて使用しておけば、次回は板を広げて、重なり部をずらすだけで根回りの空間を確保することが可能であります。
この違いは、棒材は面としての剛性はなく、植木鉢側面を形成しますが、板材であれば板面の中に剛性を保持しているために、同じ側面材でも、長めに準備しておけば、ずらすだけでいいという特性があり、性質が異なると判断して、請求項を二つに分割しました。
【発明の効果】
【0005】
従来の植木鉢では大きな果樹に育てられなかった。だから、結果として、たくさんの果実を実らすことは出来なかったが、今回の、この考案を製品化することによって、だれでも、手軽に鉢換えをおこなって、大きな果樹に育てて、多くの果実を手にする喜びを、味わう人が沢山出て、みんなが幸せになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
植木の小さい内は従来の底付植木鉢で育成しても、次回は鉢換えが限界だと感じた時点で、引き続き植木を育成しようと考えている位置に組立解体型植木鉢を据え付けて植え替えるのが最良である。
更に数年後、植木の成長が最初の組立解体型植木鉢の限界に近づいたならば、植木を更に大きくするため、解体して根の手入れをして、一回り大きい組立解体型植木鉢に据え替えるのが最良である。
【実施例】
【0007】
請求項1、図2に示す、直径50cm、深さ50cm の大きさの組立解体型植木鉢の実施例
2cm角長さ50cmの材木 78本に15cmと40cmの位置に4mmの穴を2カ所あけ、その穴に太さ2mm程度のビニール被覆鉄線を通して簾状に編み、筒状に丸めて、相対する被服鉄線同士を会わして、再度解体出来る程度に、適切回数ねじ曲げて結合すると、植木鉢側面部となる。
鉢換えの植木を次に植えようとする位置に、受け皿を敷き、その上に筒状の植木鉢側面部を据え付けて、この中に土と肥料を適当な高さまで敷き詰め、鉢換えする植木をのせて、周りに土を充填すると組立解体型植木鉢の出来上がりとなる。
数年後、植木が大きくなって鉢換えが必要になったとき、一回り大きい、直径60cm、深さ60cmの大きさの組立解体型植木鉢に、鉢換えの実施例
2cm角、長さ60cmの材木94本に端から15cmと45cmの位置に4mmの穴を2カ所あけ、その穴に2mm程度のビニール被覆鉄線を通して簾状に編むと、開いた植木鉢側面部図1となる。
古い組立解体型植木鉢を結合している被覆鉄線をほどき、側面部を解体して、植木の根の手入れをして、一回り大きい、開いた図1の植木鉢側面部を植木の根回りに丸く、囲うように据え付けて、被覆鉄線同士ねじり曲げて固定する。
その隙間に土と肥料を充填すると組立解体型植木鉢の鉢換えが出来上がる。
再度、数年後、鉢換えが必要になったら、同様に一回り大きい組立解体型植木鉢を用意して取り替えると更に大きい植木に育てられる。
【0008】
請求項2及び、図3であらわす植木鉢の側面材に耐候性の高いプラスチック板または被覆鉄板で、植木鉢の高さ60cm 直径50cm(円周157cm)にするときの実施例、
将来、植木鉢の鉢換えで直径60cm(円周188cm)に拡大する計画で市販のプラスチックは長さ2メートル、それ以上は特注になるので直径70cm(円周220cm)に拡大する計画ならば、側面板は高さ60cm長さ200cmの板2枚を用意する必要があるのでここでは2メートルの板材とする。
直径50cmの大きさ(重なり43cm)に丸めて、端部を粘着テープで仮り止めし、被覆鉄線200cm二本を、丸めた側面部の両端から15cmほど放して巻き付けねじり曲げる。
土を入れるまでは被覆鉄線が滑り落ちるので粘着テープで円周の四点程度固定しておくのがよい。
この筒を垂直に植木鉢を置きたい位置に、コンクリート床に直接でも、シートやベニヤ板などの受け皿を敷いてもよし、将来、直径を大きくする事を含んで敷くこと、
この受け皿の上に側面部の筒を据え付け、土や肥料を入れて、好きな植木を植えて、土を充填して水をやると組立解体型植木鉢の完成になる。
数年後、植木が大きくなり、鉢を大きくする必要を感じたら、次のステップ、直径60cmを縛れる被覆鉄線(古いのを使っても可)2本を用意しておき、植木鉢に巻き付けてある古い被覆鉄線をほどき、側面板をはずして、根の手入れをする。
再度、側面板を植木の周りで、円周188cm直径60cmの大きさ(重なり12cm)に丸めて、被覆鉄線で上下2段固定して、受け皿の上に据え付ける。
隙間に土、肥料を充填して二回目の組立解体型植木鉢の完成である。
将来、3回目、直径70cmの鉢換えは市販材料が250cmが手に入れば一枚にて直径50cm、60cmと同じであるが2メートル材料で70cmの植木鉢を作ろうとすると二枚を巻き付ければ可能である。
このように請求項1は側面部材の取り替え更新に、請求項2は更に、植木鉢側面材の拡大再使用に特徴がある。
【産業上の利用可能性】
【0009】
請求項1に係わる組立解体型植木鉢は棒材を大きくしていくことにより、大型の組立解体型植木鉢を制作することが可能で、このことにより、屋内の大広場などに大型の盆栽などが展示できる。
また、果樹等の根の吸水管理が行いやすくなって、湿地や地下水位の高い地域でも糖度の高い果実生産が可能になる。
請求項2、図3のプラスチック板などの不透水性の側面板の組立解体型植木鉢であれば、肥料として生活生ゴミを土と互層に積み重ねて自然発酵させることにより、肥沃な土が生産出来る。この中に野菜などを植えてもよし、植木を植えてもよし、この使い方で生ゴミの処理方法が変わることにより、少しでも市町村のゴミ処理費が軽減出来ることになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】組立解体型植木鉢の側面部になる棒材を簾状に編みあげた状態を示した展開図である。
【図2】組立解体型植木鉢に植木を植えた状態を示す側面図である。
【図3】一枚板材を丸く筒状に垂直にたて、その中に植木を植えた図である。
【符号の説明】
【0011】
1 角材、管材等の棒材、板材
2 棒材 板材の移動を拘束する鉄線、締め付けバンド金具等の拘束材
3 充填する土
4 植木
5 床面、シート、ベニヤなどの 受け皿
6 植木鉢側面材端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植木鉢の側面材として、所要の強度、美観等を保持した竹、木、プラスチック、鉄等の角材、管材の棒状物を複数の鉄線、ビニール線、ワイヤロープ等の拘束材により簾状に編み上げて、植木鉢の側面部として、受け皿の上で植木鉢を囲う形の筒状に、いつでも受け皿と植木鉢側面部を分離し、かつ、側面部も解体できるように、相対する鉄線等の拘束材同士を結合固定して据え付け、その中に土や肥料などを充填して、植物を植えられる組立解体型植木鉢
【請求項2】
植木鉢の側面材として、所要の強度、美観等を保持した木材、プラスチック板、被覆鉄板などの一枚板材又は複数の板材を好きな大きさの筒型又は、角型にして、ひも、鉄線、締め付けバンド金具などで、いつでも解体できるように、結合固定して、受け皿の上に垂直に据え付け、その中に土や肥料をいれて、植物を植えられる組立解体型植木鉢であって、更に、数年先、鉢替えするために植木鉢側面部を解体して、そのまま側面部材の重なり部をずらして、一回り大きい組立解体型植木鉢に拡大出来る、組立解体型植木鉢

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−136312(P2006−136312A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−59625(P2005−59625)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願変更の表示】意願2004−7283(D2004−7283)の変更
【原出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(504454750)
【Fターム(参考)】