説明

結合デバイス

【課題】機械的な解決策のアプローチを維持しつつ、ユーザにとってより直観的であり、迅速な修正デバイスおよび方法の提案。
【解決手段】付勢手段1と表示メカニズムの機械的表示手段2の間に設ける結合デバイス3であって、結合デバイス3が付勢手段の付勢に応答して動きを前記機械的表示手段2に印加する。前記結合デバイス3は、機械的表示手段2に印加される動きが慣性であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアナログ表示デバイスの分野に関する。より詳細に述べれば、機械的部材を使用して達成される表示器を備えた計時器に関する。
【背景技術】
【0002】
機械的な計時器、特に針を伴う腕時計においては、時刻設定モードに対応する軸上の位置において腕時計の作動機構と運動学的に接続される竜頭によって付勢される、長すぎるかまたは頻繁にすぎる竜頭の回転を必要とすることなく、単純かつ迅速に長針を移動するための決定済みギア比を伴った時刻設定デバイスが知られている。
【0003】
デジタル表示器、特に液晶表示器を伴う電子計時器においては、計時器が特定の調整または設定モードにあるときにセンサの持続的または反復的付勢によってデジタル記号のスクロール速度を加速することが知られている。たとえば、押しボタンへの圧力の持続的印加が、修正されるべき表示器の値のためのスクロールを最大速度値まで加速する。その後、各表示パラメータのための調整が逐次的に実行される。
【0004】
センサが備えられた竜頭を付勢要素として使用し、かつ、たとえば特許文献1の中に開示されている電子回路のような竜頭の回転速度の関数となる速度において修正するための電子結合デバイスを使用するデジタル表示修正デバイスもまた知られている。この場合に修正速度は、竜頭の回転速度に対応する異なる平坦域の間において一定であるが、各増加時それらが急激に変化することがある。さらにまた、竜頭の連続する2つの動きの間に修正が生じず、また修正のために使用されるカウンタのスクロールを減速するためのメカニズムも提供されていない。したがって、微調整には、最低可能修正速度を生成する反復的な低振幅の付勢がユーザに求められる。しかし、これは一方において不便であり、他方においてこれは長短針の痙攣性の動きを解決するものでない。
【0005】
特許文献2は、センサの付勢(触知センサ上の指の動き、押しボタン上の圧力による)に応答して可変速度において記号をスクロールするための電子デバイスを開示している。センサを付勢する回数、およびそれらの付勢の持続時間がレジスタ内に収められている値の増加または減少の効果を有し、またそれが比例的なスクロール速度も決定する。センサの消勢が持続すると、その後にレジスタ内の値を減少してスクロール速度を漸進的に減ずる。しかしながらこのスクロール速度の減速は、レジスタ値がゼロに近づくに従ってスクロール速度における相対的な偏差が増加することから、なおも流動性に欠いている。この解決策は、機械的な部品をまったく伴わないセンサを使用するという利点を有する。欠点は、それらが、従来的な竜頭の使用より直観的でないことである。さらにまた、この解決策は、デジタル表示器にのみ関係し、アナログ表示部材を伴う腕時計に適用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】英国特許第2019049号明細書
【特許文献2】スイス国特許第641630号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、上で述べた先行技術の欠点を伴わない解決策を提案することを本発明の目的とする。
【0008】
特に、完全に機械的な解決策のアプローチを維持しつつ、ユーザにとってより直観的であり、しかもより迅速な修正デバイスおよび方法を提案することを本発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的は、付勢手段と表示メカニズムの機械的表示手段の間における結合デバイスによって達成され、当該デバイスは、付勢手段の付勢に応答して可変速度の動きを前記機械的表示手段に印加するべく適合されており、それにおいて機械的表示手段の慣性運動をそれが生成すること、すなわち付勢手段が付勢されなくなった後は減速が速度に比例することを特徴とする。
【0010】
またこれらの目的は、付勢手段によって付勢することが可能な機械的表示手段を使用して可視化される表示パラメータを調整もしくは設定するための方法によっても達成され、当該方法は、付勢手段を付勢して可変速度の動きを機械的表示手段に適用するステップを含み、付勢するステップの後の次に示すステップのシーケンスを特徴とする:
− 機械的表示手段を加速する段階。
− 所定の時間期間にわたるコントロール手段の消勢に続く前記機械的表示手段の慣性減速段階。
【0011】
提案されている解決策の1つの利点は、コントロール部材と機械的表示部材の速度の結合を解くことによってそれが調整の迅速性および利便性を改善することであり、それが実行されるべき修正の範囲に対して動きの速度を調整することを可能にする。これは、一方において調整動作をより効率的なものとし、他方においては、付勢手段の付勢が停止された後にアナログ表示手段の慣性運動を模することによって、すなわち表示手段の速度に比例する減速を実行することによってより視覚的に直観的なものとする。したがって、まず最初に粗調整を行い、その後、所望の値に近づいたとき、連続する速度において微調整を行なうことが可能である。
【0012】
提案されている解決策の別の利点は、表示部材の位置の調整に必要とされることがコントロール部材のいくつかの散発的な付勢だけであることから、これが調整のために必要となる操作を最小化することである。さらにまた、修正速度を加速するだけでなく、前記速度を減速する作用も可能であることから、調整動作のコントロールが改善される。
【0013】
提案されている解決策の追加の利点は、電子腕時計のための通常の逐次的な調整とは異なり、いくつかの表示パラメータの同時調整を可能にすることである。本発明により、付勢手段の付勢の期間の合間の表示手段の連続的な動きによって節約される修正のための時間は、大きな修正を要する時間がユーザの視点において長くなりすぎることなく、従来の機械的腕時計の直観的なアプローチにおいて、たとえば短針および長針を同時に動かすオプションを提供する。
【0014】
最後に、この後に説明する好ましい実施態様によれば、提案されている解決策は、表示の値を増加するために特定の分解能をセンサに求めない。調整の流動性は、特に、コントロール部材の動きから演繹されるもの、またはセンサによって検出されるものが修正速度ではなく、表示部材の加速度であるという事実によって確保される。したがって、これが、ニュートンの物理法則に従った機械的な部材の動きと一致する表示部材の連続する速度を生成する。この速度は、異なるコントロール部材の付勢期間の間に殆どわずかな変動を持つだけであり、その結果として提案されている解決策は、表示部材の痙攣性の動きに帰するセンサのスレッショルド効果を受けることがない。
【0015】
このほかの特徴および利点は、多様な実施態様の詳細な説明および添付の図面の中でより明らかなものとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の好ましい実施態様に従った結合デバイスを示したもので、図1Aはその説明図である。図1Bは、図1Aに図解されている好ましい実施態様に従った結合デバイスの種々の要素によって使用される多様なパラメータ、および実行される多様な計算ステップを示した説明図である。
【図2A】本発明の好ましい実施態様に従ったセンサ構造を図解した説明図である。
【図2B】図2Aに図解されている好ましい実施態様に従ったセンサの動作を示したタイミング図である。
【図3】本発明の好ましい実施態様に従った調整動作の多様なシーケンスについて示した状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、少なくとも1つが機械的であり、他方が機械的であるか、またはセンサに接続されるかのいずれかとなる2つの部品の間における結合デバイスに関する。この結合デバイスは、これらの部品の相互動作のための相互依存の関係を作り出し、したがって他方の動きから、1つの部品の片側を向いた、あるいは両側を向く動きを生成することが可能である。本発明は、電子要素を含む結合デバイス、および完全に機械的な、すなわち電子回路をまったく伴わない結合デバイスの両方に関する。以下において図面を参照して開示する本発明の好ましい形では、アナログ表示手段を動かすための望ましい慣性効果をシミュレーションし、かつ実装するためにマイクロコントローラが使用されているが、従来的な計時器における竜頭および針等において典型的な機械的コントロール部材および表示手段の形で付勢手段の間の運動学的接続を形成することは完全に企図可能である。たとえば、逆転器ホイールを使用することによってフリーホイール運動の接続を得ることができ、それにおいては、当該ホイールの1つのピニオンが竜頭によって付勢されるギア・トレインと噛合い、他方のピニオンが、上に長針が固定された大型ディスクと一体とし、短針が従来的な作動機構を介して付勢される。この構成においては、竜頭が付勢されなくなると直ちに大型ディスクがそれの回転軸およびそれと一体のピニオンの回転軸に関してフリーホイールのように回転し、かつ竜頭が付勢されなくなると直ちに摩擦力がディスクの回転速度を、したがって長針のそれを漸進的に減少させる。
【0018】
本発明の結合デバイスの好ましい実施態様は、計時器のために意図されており、図1Aおよび1Bに図解されているが、それらの図はそれぞれ、結合デバイス3の論理的構造および、コントロール手段1の動きを表示手段の、従来的な機械的ギア・トレインとは異なる非比例的な動きに変換するべく結合デバイス3の多様な要素によって使用される種々のパラメータ、および実行される種々の計算ステップを示している。図1Aは、互いに逆向きとなる2つの回転方向S1およびS2に付勢することが可能な竜頭11の形式で付勢手段1の好ましい構造を、および短針22および長針21の形式で表示手段2のそれを示している。しかしながら本発明に従った結合デバイス3は、たとえばリングまたはドラムといったほかのタイプの機械的表示部材2に対しても適用することが可能である。したがって本発明は、第1の角速度111、すなわち所定の回転方向、たとえばS1における竜頭11の駆動速度が、別の、長針21の角速度211に変換されることを可能にする。方向S1における竜頭11の付勢に続いて、以下において述べる長短針の動きを連続的にするニュートンの運動方程式700に従って長針21が漸進的に加速されることから、これら2つの角速度111および211は比例していない。
【0019】
図1Aに図解されている本発明の好ましい形に従った結合デバイス3は、たとえばマイクロコントローラを含む処理ユニット5、およびモータ・コントロール回路6を含む、好ましくは集積回路の形式をとる電子回路31を含む。マイクロコントローラは、カウンタ・モジュール44によって供給される付勢手段1の動きセンサ4の出力におけるデジタル入力パラメータ、すなわちたとえば竜頭11の回転を、たとえばモータ・ステップ数といったモータ・コントロール回路6のためのデータに変換する。カウンタ・モジュール44は、センサ4によって生成された電気信号を、マイクロコントローラ等のソフトウエア処理ユニットによって扱われることが可能な離散的な数値に変換する。しかしながら後者については、当業者に周知であることから詳細に説明しない。図解されている好ましい形によれば、コントロール回路6が、2つの別々のモータをコントロールし、それにおいては第1のモータ61が長針21の動きのコントロール専用であり、第2のモータ62が短針22のコントロール専用である。したがって結合デバイス3は、それぞれが別々の機械的表示手段専用となる複数のモータ61、62を同時に付勢する。モータの分離は、表示器モードを迅速に変更し、たとえばアラーム時刻または地磁気の方向を示すことを可能にする。
【0020】
計算を実行するために、マイクロコントローラは、モータ・ステップが分または時といった時刻単位と関係しているときにモータ・ステップ数、またはモータ・ステップ周波数611、622を決定するように、メモリ・ユニット7内に保存されている種々のパラメータを使用する。モータ・ステップ周波数611、622は、それぞれ、以下において説明するニュートンの運動方程式700に従った第1のモータ61および第2のモータ62の付勢周波数に対応する。図1Bは、竜頭11の角回転速度111をモータ・ステップ数に変換する種々のステップおよび計算パラメータを図解している。
【0021】
− ステップ4001は、カウンタ・モジュール44の出力において、モータ・ステップ数を計算するため、およびそれからモータ・ステップ周波数611、622を演繹するために処理ユニット5のマイクロコントローラによって使用されるインパルス周波数401を決定する。このステップ4001の実行に使用されるセンサ4の好ましい構造については、この後で図2Aおよび2Bの図解を参照して詳細に説明する。
【0022】
− ステップ5000の間においては、比例定数701がインパルス周波数401に乗じられて、本発明の範囲内において選択されるモデリングに従い、長針21に対して、それの回転軸に関して印加することが想定された仮想トルク値401’が決定される。
【0023】
− ステップ5001は、マイクロコントローラによって実行される主計算ステップである。このステップの目的は、第1のモータ61のモータ・ステップ周波数611をインパルス周波数401の関数として、それから長針の実際の角速度211を演繹するために決定することである。これを行なうためにマイクロコントローラは、ここで長針21の動きのモデリングを、回転体の角加速度がそれに印加された機械的トルクの合計に比例することを規定する力学の原則に従った回転系のそれと類似に行なうことによってニュートンの運動方程式700を解く。本発明の好ましい実施態様の範囲内において選択されたシミュレーション・パラメータを用いると、ニュートンの運動方程式は、次のように記述できる。
704×703’=401’−703”
【0024】
これにおいて、式の左辺の係数704は、シミュレーションされた回転系の慣性モーメントであり(通常、物理式においては文字Jによって表わされる)、参照703’は、本発明の中で使用される表示手段の加速度、たとえばここでの長針21の、その回転軸に関する加速度である。長針21の動きに最大の慣性を与えるために、すなわちコントロール部材の付勢の合間に可能な限り長くそれが回転を継続するようにするために、ここで注意を要するが、シミュレーションされた回転系の慣性モーメントの係数704が、長針21の実際の慣性モーメントよりはるかに大きくなるように好ましく選択され、そのことが、あたかもそれがたとえば金属製のディスクと回転可能に一体化されているようなより稠密な系の挙動をそれに与える。上記のニュートンの運動方程式700の右辺において、値401’は、長針21をシミュレーションした回転系に印加される仮想機械的トルクである。仮想トルク401’はインパルス周波数401に依存し、竜頭11の回転の間はゼロ以外になる。もう1つの仮想トルク703”は、表示手段のシミュレーションされた角速度703、すなわちこの場合においては長針21のそれに比例し、長針21の動きを漸進的に減速する流体摩擦をモデリングする。この機械的トルクは、唯一、竜頭11が付勢されなくなったときにも印加される。仮想トルク値401’と同様に、仮想トルク値703”もまた、シミュレーションされた角速度703に、流体摩擦係数と呼ばれる比例定数702を乗ずることによって獲得される。この場合における流体摩擦モデリングによってニュートンの運動方程式700が、針21のシミュレーションされた角速度703についての微分方程式の形式となり、それがマイクロコントローラによって解かれる。説明している好ましい実施態様によれば、ニュートンの運動方程式700の解は、針の角速度が、あたかもそれが竜頭が付勢されたときの機械的トルクおよび流動的な減速トルクを受ける回転系であるかのように決定されることから、流動的かつ連続的な針の動きのエミュレーションを可能にする。ここで述べている好ましい実施態様によれば、この式のために選択される入力パラメータが竜頭11の回転速度に比例する仮想トルク401’であり、出力として長針21のシミュレーションされた回転速度703がもたらされる。
【0025】
シミュレーションされた回転速度703は、その後、秒当りのモータ・ステップ数、すなわちモータ・ステップ周波数611が比例的に演繹されることを可能にする。長針の実際の角速度211は、このようにして確立されたモータ・ステップ周波数611と相互に比例する。本発明の好ましい実施態様によれば、各モータ・ステップが、1分より小さい持続期間を有する表示に対応する扇形を通る動きを針21に生じさせる。針の動きを可能な限り流動的にするため、各ステップの角度増分の角度値を、好ましくは2度とする。言換えると、各モータ・ステップは、1分に対応する角度値の3分の1の角度値で長針21を回転する。より細かい分解能を設定することも可能であるが、モータ61の使用の増加を必要とし、それが、より多くのステップを増加しなければならないことになり、その場合には相応じてエネルギの使用量が増加することになる。
【0026】
− ステップ5002は、ステップ5001の終了時に求められた第1のモータの周波数値611に従って第2のモータ62の周波数値622を演繹する。長針21と短針22の間における回転速度の比は、標準アナログ表示器において12であり、長針21の完全な1回転が短針22の1時間の進みに対応し、すなわち1から12までの時間スケールについて文字盤の12分の1に対応する。したがって、第2のモータ62の周波数622の値を演繹することは比較的容易であり、本来的な計算、または除算を実行する必要はなく、単純に、モータ・コントロール回路6において、第1のモータ61の各12番目のステップの後に第2のモータ62を1ステップ進める命令を実装するだけでよい。計算に関する要件がこのように最小化される一方で、いくつかの表示部材による調和された動き、すなわち長針21および短針22の動きの直観的な視覚的効果が前記部材の調整の間において提供される。この手前で説明している好ましい実施態様において、先行する計算ステップ5001にこの追加の計算ステップ5002を従属させることは、2つの針21、22の動きが単純に調和されることも可能にする。
【0027】
好ましい実施態様は、好ましくは機械的とするが、たとえば触知スクリーン等の容量性センサの形をとることもできる付勢手段1と表示手段2の間における結合を、好ましくは竜頭11とする付勢手段1の動きの特徴を数値として、すなわちインパルスの数として表わすセンサ・モジュール4を経由して形成する。インパルス周波数を決定するこのステップ4001は、電子回路31による取扱いが可能な入力パラメータを供給するために必要なデジタル化プロセスであり、その後、機械的な表示手段の動きを、あたかもそれがインパルス周波数401に比例するトルク401’の印加によって決定されたかのようにシミュレーションすることが可能である。針の実際の動きは、回転する固体の動きに対応することから慣性運動であると考えられ、竜頭11が付勢されなくなった後は、それの実際の回転速度に比例した流体摩擦トルクだけを受けて針を漸進的に減速させる。しかしながら説明している好ましい実施態様によれば、流体摩擦トルク703”が仮想であり、前述のニュートンの運動方程式700の中でマイクロコントローラ5によってシミュレーションされる。しかしながらそれは、長針21に直接印加されず、長針のシミュレーションされた速度703に印加され、それもまたニュートンの運動方程式700の解決に使用される。
【0028】
提案されているモデリングの『物理的現実性』に関する特異性の1つは、針の実際の角速度、および選択された好ましい実施態様によるところの長針の角速度211が、処理能力に関するシステムの制約から必然的に制限されることである。実際、第1および第2のモータ61、62は、秒当りのステップ数についてあらかじめ決定済みの最大数を実装できるだけであり、その結果として最大モータ・ステップ周波数611’が存在し、その後はそれ以上の加速が可能でない。長針21をコントロールする第1のモータ61の最大モータ・ステップ周波数611’は、好ましくは200から1000Hzまでの間であり、これは、文字盤の完全な1回転を180モータ・ステップとするとき、秒当り1から5回転までの間の長針21の最大回転速度に対応する。注意を要するが、電子回路31の使用を伴う本発明のためにいずれの実施態様が選択された場合であっても、機械的表示手段2を動かすための最大速度は、常に、モータ・コントロール回路6の処理能力の関数として定義されなければならないことになる。
【0029】
図2Aは、本発明に従ったセンサ4の好ましい実施態様を示しており、これは、この入力パラメータに適用されるニュートンの運動方程式700を解くことにより機械的表示手段2の加速度および/または減速度の値を計算するために電子回路31によって使用されるインパルス周波数401を比較的単純に決定することが可能である。センサ4は、竜頭11と回転可能に一体化されたステム41上に取付けられており、互いに逆向きとなる2つの方向S1およびS2の回転に関して駆動されることが可能である。複数の電気接触片41a、41b、41c、41dがステム41の周囲に取付けられている。好ましい実施態様においては、図2Aに図解されているとおり4つの接触片が存在する。センサ4は、さらに、固定構造上に取付けられた2つの電気接点42、43を含む。電気接触片41a、41b、41c、41dに電圧が印加されたとき、第1の接点42の端子において出力信号412の値が測定され、第2の接点43の端子において出力信号413の値が測定される。
【0030】
図2Bは、上側部分(a)において、時計回りの回転方向S1の竜頭11の回転の間に獲得される第1および第2の信号412および413を示している。各信号412、413が正になる持続期間である第1の区間401a、各信号412、413がゼロになる第2の区間401b、および第1および第2の区間401aおよび401bの和である第3の合計区間401cは、第1および第2の出力信号412、413のそれぞれについてまったく同じであり、それらは、単に、電気接触片41a、41b、41c、41dのうちの1つの、第1の接点42から第2の外部接点43までの経路に対応する値によって時間的にシフトされるに過ぎない。図の下側部分(b)においては、グラフが逆転されているが、この場合には竜頭11が反時計回りのS2方向に回転されて、第1の出力信号412の矩形が第2の出力信号413の手前に形成される。信号412、413およびそれらの区間401a、401b、401cは、その後カウンタ・モジュール44に転送されて数値に変換される。
【0031】
手前では、実用上の理由のために、図2Aのセンサ4を使用する本発明の好ましい実施態様が、好ましく、制限された数の接触片を含むことを確立したが、ニュートンの運動方程式700に適用されるインパルス周波数401を決定するためのこのタイプの接触片の使用は、この方程式を解決する決定された速度が、常に、加速がないとしても連続していることから、修正の流動性を確保するためにセンサ4の細かい分解能を必要としないという追加の利点を有する。したがって、インパルス周波数401に比例するトルク値の粒状度のあまり細かくない分解能が、結果として表示手段2を前進させる痙攣性の動きをもたらすことはなく、むしろ単純に、それぞれの追加のインパルスの検出に従ったより明確な加速度を生成することになる。またセンサの感度に従い、検出されたインパルス周波数に関して比例定数701を調整することも可能である。
【0032】
代替実施態様によれば、1つまたはいくつかの押しボタン(図示せず)に関連付けされた1つまたはいくつかの接触片を使用すること、および第1の押しボタンへの圧力の各印加時にインパルス周波数401を増加すること、および第2の押しボタンへの圧力の各印加時にインパルス周波数401を減少することも企図可能である。この代替実施態様によれば、このように、それぞれインパルス周波数401の増加および減少専用に供される2つのセンサが使用されるが、本発明のモデリングによれば、これは、1つの方向またはそれの反対方向において機械的なトルクを印加し、針21、22の動きの加速および減速をそれぞれ行なうことを意味する。
【0033】
図3は、計時器に適用される、本発明の好ましい実施態様に従って針を使用する時刻調整動作の種々のシーケンスについての状態図を示している。しかしながら当業者は理解することになろうが、必ずしも時刻関連でないほかのタイプのパラメータ(すなわち、任意タイプの記号)の調整も可能であり、また針をほかのアナログ表示部材によって置換えることも可能である。
【0034】
ステップ1001は、竜頭11の最初の付勢であり、それが長針21の動きを生成する。所定の回転方向において、たとえば方向S1において竜頭が付勢されるとき、センサ4が竜頭11の正の角速度111に対応する『正の』インパルス数401を検出し、同じ方向において針に印加されるトルクの印加のシミュレーションを行う。したがって、時計回りの方向S1における竜頭11の回転は、長針21を文字盤上で前進移動させる。同じ方向S1における竜頭11の反復回転は、カウンタ・モジュール44によって使用される連続するサンプリング期間にわたってインパルス周波数401を正に維持し、したがって、さらに針21の動きを、各ステップにおける針の飛びを視覚的に観察することが不可能となる連続した流動的な動きが獲得されるまでニュートンの運動方程式700に従って加速する。しかしながら長針21の動きが、最大モータ・ステップ周波数611’に到達すると観察される最大角速度を超えることが不可能であるため、この最大速度に到達した後の竜頭11の回転は何の効果も持たなくなる。好ましい実施態様によれば、最大のシミュレーションされた角速度7031は、最大モータ・ステップ周波数611’の関数として決定される。ニュートンの方程式を解決するアルゴリズムがこの最大速度限界に到達すると、それが直ちに飽和し、すなわちアルゴリズムがより高い値の結果を与える場合でさえ、シミュレーションされた角速度703の増加を停止する。
【0035】
図3の状態図は、マイクロコントローラ5によって実行されて速度が飽和しているか否かを決定する比較ステップ5003を図解しており、それに該当する場合には、シミュレーションされた角速度703が最大値7031に制限され、計算が実行されたサンプリング期間について角加速度703’がゼロになる。比較ステップ5003から開始して正の加速度値703’へ向かうフィードバック・ループは、最大のシミュレーションされた角速度7031に到達しない限りは飽和が生じていないことを示す。
【0036】
ここではステップ1001を、時計回りの回転方向S1において竜頭11を付勢して同じ方向に長針21を好ましく前進させることについて説明した。しかしながら、反対の方向S2における竜頭11の付勢が、同様に反対の方向に長針21および短針22を回転する構成も可能であり、それにおいてはインパルスの数401が各サンプリング期間の間に同じ態様で計算されるが、センサ4によって決定される回転の方向についての情報が、第1および第2のモータ61、62によって針に適用される回転方向の選択を与える。
【0037】
それに加えて、ここで提案された解決策によれば機械的表示手段に適用される動きが竜頭の速度に依存する加速の結果であるが、この解決策は低い分解能の竜頭について非常に好ましいものである。その上、ユーザが痙攣性の動きで竜頭を前送りした場合でさえ、動きが流動的のままである。ユーザが連続する痙攣的な動きで竜頭を回転した場合には、それらの痙攣的な動きの合間に修正が継続する。これは、機械的表示手段のパフォーマンスが非常に高くない場合に有意の時間節約を提供する。このように、毎時の変化の間に長針が完全に1回転する完全に機械的なアプローチによる短針22と長針21の同時の調整が、比較的遅いシステムの場合であってさえ、ユーザが許容できる速度において可能になる。実際、ユーザにとって非常に直観的なこのアプローチを維持するためには、アナログ表示器を伴う電子計時器について数時間の修正を行なうと非常に多くのモータ・ステップ数を生成することが長針に必要となり、モータのパフォーマンスが非常に高くない場合にはユーザが実行に要する時間がはるかに長くなりすぎることがある。本発明によって提供される竜頭11の付勢の期間の合間における針の連続的な動きに起因した有意の時間節約は、電子回路およびモータの効率とは独立してこれらの調整が同時に実行可能なことを意味する。
【0038】
竜頭11の回転方向S1またはS2がいずれであっても、付勢ステップ1001は、結果として短針22および長針21を同時に調整し、特にそれは、パフォーマンスの理由のために各設定が概して逐次的に調整される電子腕時計の場合に有利である。
【0039】
ステップ1001’は、ステップ1001、またはより一般的に、直後にこのステップが続く任意の付勢ステップの従属ステップである。これは、この間において竜頭11、またはより一般的にコントロール手段1の付勢が停止されるステップである。このステップの間における本発明のモデリングは、検出されたインパルス周波数401がゼロになると、これは、とりわけ、センサの電子インターフェースにおいて選択されたサンプリング周期、すなわちここではインパルス周波数401を決定するためのカウンタ・モジュール44によって形成される周期に依存するが、それ以降システムに印加される外部トルクがなくなることを意味する。値401がゼロになると直ちに、角加速度703’が、モデリングされた流体摩擦によってのみ、すなわち次に示すニュートンの方程式700に従って決定される。
703’=−703’’/704
【0040】
ニュートンの方程式700に対する解は、減速がシミュレーションされた角速度703に比例するだけであることから表示部材、たとえば前述した実施態様の長針21の慣性減速を決定する。この慣性減速の間においては、システムが、図3に図解されているとおり、第1の減速段階B1にある。
【0041】
しかしながら、たとえば方向S1の回転を行なった後に追加の付勢ステップ1002において竜頭11が逆方向S2に回転されると、角加速度703’は負のままであるが、仮想トルク401’の符合が負になって角加速度703’とともに作用してシステムを迅速に減速することから、図3に図解されている減速B2がより顕著になる。
【0042】
望ましい値に近づくとき、反対方向における竜頭11の付勢がさらに追加の付勢ステップ1002の使用によって調整を精密にするが、生成された第2の減速段階B2が竜頭11の持続的な付勢の間にのみ生じる第1の減速段階B1より顕著になることから、その特定の瞬間における角速度は比較的高い。
【0043】
図3に見られるとおり、第1の付勢ステップ1001には、したがって常に、機械的表示手段2の加速段階Aが続き、まずは長針21の加速がもっとも顕著になる。この加速段階Aは、最大周波数、すなわちこの場合の第1のモータ61のステップ周波数611’に到達したことをモータ・コントロール回路6が検出すると終了して段階Cに続き、その間においてはシミュレーションされた角速度703が最大の角速度値7031に制限される。段階Cの間は、長針21が、したがって第1のモータ61の最大ステップ周波数611’によって制限され、一定である。同じ回転方向S1における竜頭11の追加の付勢は、長針の実際の角速度211に対する影響を持たない。しかしながらこれらの付勢は、実際の角速度211をこの一定レベルに維持し、長すぎる消勢の期間の後に角加速度値703’が負になることを防止するものであり、ここで述べている好ましい実施態様においてはそれがサンプリング期間に対応し、たとえばそれを秒に換算することが可能である。それに加えて最大角速度21に到達した後は直ちに、ニュートンの運動方程式700において系に印加されるモーメントを定義する比例定数、すなわちインパルス周波数401に関する比例定数701および流体摩擦比例定数702を、秒当り少なくとも1つのインパルス401が検出された後は角加速度値703が常に正となるように第1のモータ61の最大モータ・ステップ値611’とともに、または秒当り少なくとも1回の竜頭11の付勢があれば実際の角速度211が常に一定にとどまるように上記の時間経過について選択される値をそれぞれ好ましく選択することができる。
【0044】
以上の説明から明らかであるが、いずれかの付勢手段、好ましくは機械的な手段1および機械的表示手段2が本発明の範囲内において使用されると、表示手段1の加速段階Aの殆どの時間に段階Cが続き、その間においては調整が実行されるときに表示されている表示器の値と到達されるべき所望の値の間に大きな差が存在する場合には直ちに表示手段2の動きの速度が一定になる。コントロール手段が、決定済みの時間期間にわたって付勢されない場合には、その持続的な消勢の後に表示手段2の第1の減速段階B1が生じるが、それ以外の場合は、最初の付勢ステップ1001において使用された方向と反対の方向のコントロール手段の追加の付勢ステップ1002において第2のより顕著な減速段階B2が起動され得る。竜頭11の場合に、第1の回転方向がS1であれば反対の回転方向がS2であり、S2が第1の回転方向であればS1になる。第2の付勢ステップ1002の使用は、動きの速度に関する表示デバイスのユーザの好みやアナログ表示要素(1つまたは複数)のより細かい調整の実行を希望する時におこなう。
【0045】
本発明に従った機械的表示手段とコントロール手段を結合する解決策は、このように機械的表示要素(1つまたは複数)の動きの加速および/または減速の可能性を随時伴って調整動作全体を通じて強化されたコントロールを可能にする。さらに、センサ値から速度が直接演繹される先行技術の解決策の場合より、速度における変動がはるかに漸進的である。センサの大きさからの速度に代わる加速度の決定は、機械的表示要素の動きを流動的にする。説明した好ましい解決策は、物理的な量を同次の物理的な量に、すなわち角速度つまり竜頭11の角速度を別の角速度つまり長針21および短針22の角速度に変換する。しかしながら、慣性の効果が機械的表示手段2の動きのために提供される限り、ほかの任意のタイプの機械的表示手段2および任意の付勢手段1を伴う結合デバイス3を再現することも企図することが可能である。計時器の場合においては、どのような付勢モード(竜頭の回転、押しボタンの押圧、触知スクリーン上における指の動き等)が使用されたとしても機械的な腕時計のためにもっとも頻繁に使用される表示手段2の回転運動の生成に好都合となり得る。しかしながら線形表示器の動きも企図することが可能であり、その場合には、基本的な運動方程式がトルクを角加速度に関係付けるのではなく、力を直線加速度に関係付けることになる。同様に慣性運動の減速が、この場合には流体摩擦をモデリングするトルクによってではなく、摩擦力によって生じる。
【符号の説明】
【0046】
1 コントロール手段、付勢手段、2 表示手段、機械的表示手段、3 結合デバイス、4 動きセンサ、センサ・モジュール、5 処理ユニット、マイクロコントローラ、6 モータ・コントロール回路、7 メモリ・ユニット、11 竜頭、21 長針、22 短針、31 電子回路、41 ステム、41a、41b、41c、41d 電気接触片、42 電気接点、43 電気接点、44 カウンタ・モジュール、61 第1のモータ、62 第2のモータ、111 第1の角速度、角回転速度、211 実際の角速度、401 インパルス周波数、401’ 仮想トルク、412 出力信号、413 出力信号、611 モータ・ステップ周波数、611’ 最大モータ・ステップ周波数、622 モータ・ステップ周波数、700 ニュートンの運動方程式、701 比例定数、702 流体摩擦比例定数、703 シミュレーションされた角速度、703’ 角加速度、704 係数、7031 最大のシミュレーションされた角速度、A 第1の加速段階、B1 第1の減速段階、B2 第2の減速段階、S1 第1の回転方向、S2 第2の回転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
付勢手段(1)と表示メカニズムの機械的表示手段(2)の間に設けられる結合デバイス(3)であって、前記結合デバイス(3)は前記付勢手段(1)の前記付勢に応答して可変速度の動きを前記機械的表示手段(2)に印加するものであり、これによって前記機械的表示手段(2)の慣性運動を生成することを特徴とする結合デバイス(3)。
【請求項2】
前記付勢手段(1)に専用の少なくとも1つのセンサ・モジュール(4)、および流体摩擦モデリングを用いたニュートンの運動方程式(700)から決定される前記機械的表示手段(2)の慣性運動をシミュレーションし、かつそれをコントロールするための電子回路(31)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の結合デバイス(3)。
【請求項3】
前記機械的表示手段(2)を駆動する少なくとも1つのモータ(61)を付勢すること、および前記モータ(61)が前記機械的表示手段(2)のための動きの最大速度(611’)も決定することを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の結合デバイス(3)。
【請求項4】
それぞれが別々の機械的表示手段(21,22)専用となる複数のモータ(61,62)を同時に付勢することを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の結合デバイス(3)。
【請求項5】
前記機械的コントロール手段(1)の加速および/または減速は、竜頭(11)のステム(41)上に取付けられたセンサ(4)によって検出されるインパルス周波数(401)に従って計算されることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の結合デバイス(3)。
【請求項6】
前記付勢手段(1)が竜頭(11)であり、前記機械的表示手段が針(21,22)であり、それにおいて前記針(21,22)のうちの少なくとも1つの角加速度(703’)が、前記インパルス周波数(401)に、および前記針(21)のためのシミュレーションされた角速度(703)に従って計算されることを特徴とする、請求項5に記載の結合デバイス(3)。
【請求項7】
各モータ・ステップは、1分より小さい持続期間を伴う表示に対応する扇形を通じて前記針(21)の割送りをする、請求項6に記載の結合デバイス(3)。
【請求項8】
前記付勢手段(1)は竜頭(11)であり、それにおいて第1の回転方向(S1)における前記竜頭(11)の付勢が前記機械的表示手段(2)の第1の加速段階(A)を生じさせ、前記第1の回転方向とは反対の第2の回転方向(S2)における前記竜頭(11)の付勢が前記機械的表示手段(2)の第2の減速段階(B2)を生じさせることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の結合デバイス(3)。
【請求項9】
少なくとも1つの機械的コントロール部材によって形成される前記付勢手段(1)を前記機械的表示手段(2)と運動学的に接続することを特徴とする、請求項1に記載の結合デバイス(3)。
【請求項10】
付勢手段(1)によって付勢される機械的表示手段(2)を使用して可視化される表示パラメータを調整するための方法であって、この方法は付勢手段(1)を付勢して可変速度の動きを前記機械的表示手段に供給するステップと、このステップに続いて以下のステップ・シーケンス、すなわち
− 前記機械的表示手段(2)を加速する第1の段階(A1)と、
− 所定の時間期間にわたる前記機械的コントロール手段(1)の消勢に続く前記表示手段(2)の第1の慣性減速段階(B1)とを有すること
を特徴とする方法。
【請求項11】
前記機械的コントロール手段(1)を付勢して前記第1の慣性減速段階(B1)より顕著な第2の減速段階(B2)を生じさせる追加のステップを含むことを特徴とする、請求項10に記載の表示パラメータを調整するための方法。
【請求項12】
前記表示手段(2)の動きがニュートンの運動方程式(700)によって決定されることを特徴とする、請求項10または11に記載の表示パラメータを調整するための方法。
【請求項13】
前記表示手段(2)の速度が一定になる追加の段階(C)を含むことを特徴とする、請求項10乃至12のいずれかに記載の表示パラメータを調整するための方法。
【請求項14】
前記表示手段(2)が同時に調整される2つの別々の部材を含むことを特徴とする、請求項10乃至13のいずれかに記載の表示パラメータを調整するための方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−127967(P2012−127967A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−275326(P2011−275326)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【出願人】(506425538)ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド (46)
【Fターム(参考)】