説明

絞り吊り用スライド式チェーン金具

【課題】絞り吊りにおいてスリングチェーンの長さ調節を容易に行うことができ、ワーク落下の危険のない安全な絞り吊り作業を可能にするスライド式チェーン金具を提供する。
【解決手段】スリングチェーンをスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴511を有するチェーンスライド部51と、チェーンスライド穴に挿通させたスリングチェーンをワークに巻き付けて略一周させた状態で任意の位置にある一のリンクを係止して長さ調節する係止部52とが、連結ピン531を回転軸として相対回転自在に連結されてなる絞り吊り用スライド式チェーン金具50。チェーンスライド部の連結端部512の外周に突出形成された2つのストッパ514,515の一方が係止部側のストッパ当たり526に当接する第一の相対位置と他方がストッパ当たりに当接する第二の相対位置との間の所定角度範囲内において相対回転自在である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンのフックに懸架されたスリングチェーンで鋼材などのワークを絞り吊りする際に用いられるスライド式チェーン金具に関し、より詳しくは該スライド式チェーン金具においてスリングチェーンの長さ調節を可能にした構成を備えたものに関する。
【背景技術】
【0002】
コラムや形鋼などの鋼材の反転作業や吊り上げ作業として該鋼材を絞り吊りする場合や、小径の丸棒や鋼管材などを多数本まとめて絞り吊りして巻き上げ・搬送する場合などにおいて、クレーンのフックに懸架されたスリングチェーンでこれらワークを絞り吊りすることが行われている。このとき、クレーンの揚程や作業スペースなどによってはスリングチェーンの長さ調節を行う(スリングチェーンを短くする)こと(一般にショートニングと呼ばれる)が必要となる。
【0003】
より具体的に説明すれば、図16に示すように、クレーンフック(図示せず)に連結されたマスターリンク1にカップリング2を連結し、このカップリング2にスリングチェーン3を連結するとともに、3リンクチェーン4を介してショートニングブロック5を連結して、スリングチェーン3をショートニングブロック5に通しながら任意の箇所で係止することによってスリングチェーン3の長さ調節を行っている。このようにして長さ調節されたスリングチェーン3は、スライドフック6のチェーンスライド穴を総通してワーク7(この例ではコラム=角鋼管)の外周に沿って巻き付けられ、その先端に連結したカプラー8をスライドフック6に係止した状態でワーク7の絞り吊りを行う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】イーグルクランプ株式会社、「チェーンスリング商品検索」、[online]、[平成21年9月10日検索]、インターネット(URL:http://www.eagleclamp.co.jp/products/chain_search.php),
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来技術によると、長さ調節機能付の絞り吊り部品として、マスターリンク1、カップリング2、スリングチェーン3、3リンクチェーン4、ショートニングブロック5、スライドフック6およびカプラー8の計7点を必要とし、コスト高の原因となっていた。
【0006】
また、スリングチェーン3の長さ調節を行う場合、作業者がショートニングブロック5に手が届く位置までクレーンフックを下げなければならず、作業性の煩雑さが課題となっていた。
【0007】
さらに、丸棒や鋼管などの小径長尺材を多数本まとめて絞り吊りする際にスライドフック6が邪魔になってワークを完全に絞ることができず、ワーク落下の危険を伴うことがあった。
【0008】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、スリングチェーンの長さ調節のための部品点数を少なくするとともに長さ調節作業を容易に行えるようにし、且つ、小径長尺材を多数本まとめて絞り吊る際にワークを完全に絞り上げてワーク落下の危険を伴わずに安全に作業することができるような新規な構成の絞り吊り用スライド式チェーン金具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、クレーンのフックに懸架されたスリングチェーンでワークを絞り吊りする際に用いられるスライド式チェーン金具であって、スリングチェーンをスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴と、チェーンスライド穴に挿通させたスリングチェーンをワークに巻き付けて略一周させた状態で任意の位置にある一のリンクを係止して長さ調節する係止部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具において、前記チェーンスライド穴を有するチェーンスライド部と前記係止部とが相対回転自在に連結されてなることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る本発明は、請求項2記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具において、前記チェーンスライド部の連結端部に所定角度をおいて突出形成された2つのストッパが前記係止部の連結端部に形成されたストッパ当たりと当接可能であり、チェーンスライド部と係止部とは、一方のストッパがストッパ当たりに当接する第一の相対位置と他方のストッパがストッパ当たりに当接する第二の相対位置との間の所定角度範囲内において相対回転自在であることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る本発明は、請求項1ないし3のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具において、前記チェーンスライド穴を有するチェーンスライド部と前記係止部とがリンクチェーンを介して相対回転自在に連結されてなることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る本発明は、請求項1ないし4のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具において、前記チェーンスライド穴にスリングチェーンが通過可能な開口部が設けられることを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る本発明は、請求項1ないし5のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具において、前記係止部は、スリングチェーンを構成するリンクの一つを嵌合収容可能な横スロットと、該横スロットに嵌合収容されたリンクに隣接して連結されているリンクの通過を許容する縦スロットとを有して形成されることを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る本発明は、請求項1ないし5のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具において、前記係止部は、スリングチェーンを構成するリンクの一つを嵌合収容可能なフック状に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、スリングチェーンをスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴と、チェーンスライド穴に挿通させたスリングチェーンをワークに巻き付けて略一周させた状態で任意の位置にある一のリンクを係止して長さ調節する係止部とを備えたスライド式チェーン金具が提供されるので、従来技術のように長さ調節のための部材を別途用いる必要がない。
【0017】
また、クレーンフックを下げる必要なくスリングチェーンの長さ調節を行うことができるので、作業が容易である。
【0018】
また、チェーンスライド部と係止部とを相対回転自在に形成した構成によれば、丸棒や鋼管などの小径長尺材を多数本まとめて絞り吊りする場合のように凹凸曲面状ないし不規則形状の外周形状を有するワークであっても、その不規則外周形状に良好に追従して十分な絞り力を与えて絞り吊りを行うことができ、ワーク落下の危険を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態(実施例1)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図2】図1のチェーン金具を用いてワークを絞り吊りするときの使用状態図である。
【図3】本発明の他実施形態(実施例2)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図4】図3に示す実施形態の変形例(実施例3)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図5】図4のチェーン金具を用いてワークを絞り吊りするときの使用状態図である。
【図6】本発明の他実施形態(実施例4)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図7】図6に示す実施形態の変形例(実施例5)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である
【図8】本発明の他実施形態(実施例6)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図9】本発明の他実施形態(実施例7)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図10】図9のチェーン金具の90度回転状態を示す側面図である。
【図11】本発明の他実施形態(実施例8)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図12】図11のチェーン金具の90度回転状態を示す側面図である。
【図13】図11のチェーン金具を用いて小径長尺材を多数本まとめて絞り吊りするときの使用状態図である。
【図14】本発明の他実施形態(実施例9)による絞り吊り用スライド式チェーン金具の正面図(a)および側面図(b)である。
【図15】図14のチェーン金具を用いて小径長尺材を多数本まとめて絞り吊りするときの使用状態図である。
【図16】絞り吊りの際にスリングチェーンの長さ調節を行う従来技術の手法を示す使用状態図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下添付図面に基づいて本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載される発明の範囲内において種々の変形や変更が許容されることは言うまでもない。
【実施例1】
【0021】
図1に示す実施例1の絞り吊り用スライド式チェーン金具10は、その長さ方向一端にスリングチェーン3(図2参照)をスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴11を有し、他端には一つの横リンク3aを係止することによりスリングチェーン3を長さ調節可能とする係止部12が設けられている。
【0022】
チェーンスライド穴11はこの実施例では円形に示されているが、スリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させることができるものであればその形状や大きさは限定されない。
【0023】
係止部12は、チェーン金具10を前後方向(図1(a)の紙面鉛直方向)に貫通する縦スロット121と、この縦スロット121と略十字状に直交する横スロット122とを有し、正面視(図1(a))では略十字状に開口する溝として観察されるが、横スロット122はチェーン金具10の長さ方向に対して所定の角度に傾斜するように形成され、且つ、チェーン金具10の前後方向に貫通せずに溝底122aを有している(図1(b)参照)。
【0024】
なお、スリングチェーン3は同一寸法および形状の横リンク3aと縦リンク3bとが交互に連結されて構成されており、横スロット122の長手寸法はこれらリンク3a,3bの短径より若干大きく形成され、その短手寸法はリンク3a,3bの線径より若干大きく形成され、その溝深さはリンク3a,3bの長径より小さく形成されている。縦スロット121の短手寸法もリンク3a,3bの線径より若干大きく形成され、その長手寸法は適宜に形成される。
【0025】
このチェーン金具10を用いてワーク7(この例ではコラム)を絞り吊りする用例が図2に示されている。この図において、従来技術の説明に用いた図16における部品・要素と同一または対応する部品・要素には同一の符号が付されている。
【0026】
図2に示すように、クレーンフック(図示せず)に連結されたマスターリンク1にカップリング2を連結し、このカップリング2にスリングチェーン3を連結してワーク7の絞り吊りを行うが、図1のチェーン金具10のチェーンスライド穴11にスリングチェーン3を挿通させてワーク7に巻き付けて略一周させた状態にして、チェーン金具10の係止部12の横スロット122にいずれかの横リンク3aを係止して長さ調節を行う。
【0027】
すなわち、チェーン金具10の係止部12において横スロット122が開口している前面側(図1(a))からスリングチェーン3のいずれかの横リンク3aを横スロット122に挿入して溝底122aに当たるまで押し込む。横スロット122に挿入係止された横リンク3a’の上半部は横スロット122から突出しており、この突出部が図2において黒く塗り潰されて示されている。この横リンク3aの下方に連結されている縦リンク3bは係止部12の縦スロット121に挿入される。
【0028】
この実施例によれば、上記のようにして、スリングチェーン3において一つ置きに設けられている横リンク3aのいずれかを、チェーン金具10の係止部12の横スロット122に挿入係止することによって簡単にスリングチェーン3の長さ調節を行うことができる。チェーン金具10はワーク7の上端に近接して位置しており、比較的低い位置にあるので、クレーンフックを吊り下ろす必要なく円滑に長さ調節作業を行うことができる。
【0029】
また、一つの横リンク3aがチェーン金具10の横スロット12に挿入係止された状態においては、該横リンク3aを引き上げて横スロット12から離脱させない限り、スリングチェーン3がチェーン金具10に対して移動することはないので、絞り吊りの際に十分な絞り力をワーク7に与えることができ、ワーク落下の危険を伴わずに安全に作業を行うことができる。
【0030】
なお、図2においてカプラー8のピン(図示せず)をスリングチェーン先端のリンクに通すことにより該カプラーが連結されているが、これは吊り作業を行わないときにチェーン金具10がスリングチェーン3から抜け落ちることを防止するためのものであり、チェーン金具10のチェーンスライド穴11を挿通不能な形状および寸法を有するものであれば良く、したがってカプラー8には限定されず、この種の吊り装置に慣用される丸環やボルト/ナット組立体など任意の部品を使用することができる。
【0031】
また、ここにチェーン掛付カプラー(カプラー8のピンとは反対側にリンク3a,3bに係止可能なフックを設けた構成のもの)を用いれば、チェーン金具10の上方の任意地点においてスリングチェーン3のいずれかのリンク3aまたは3bに該チェーン掛付カプラーのフックを引っ掛けることにより、チェーン金具10から余ったスリングチェーン3が過剰に垂れ下がることを防ぐことができる(図13参照)。
【実施例2】
【0032】
実施例2による絞り吊り用スライド式チェーン金具20が図3に示されている。このチェーン金具20は、その長さ方向一端にスリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴21を有し、他端には一つの横リンク3aを係止することによりスリングチェーン3を長さ調節可能とする係止部22が設けられている。
【0033】
チェーンスライド穴21はこの実施例では円形に示されているが、スリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させることができるものであればその形状や大きさは限定されない。
【0034】
係止部22は、チェーンスライド穴21の下方に延長する本体部221がその下端においてフック状をなし、本体部221とフック部222との間に、一つの横リンク3aを嵌合収容可能な嵌合部223と、この嵌合部223に該横リンク3aを案内する案内部224とが所定の角度で折り曲げられた状態で連続して形成されている。したがって、これら嵌合部223および案内部224は、スリングチェーン3を構成する同一寸法および形状の横リンク3aと縦リンク3bの線径より若干大きな溝幅を有するように形成される。また、案内部224から嵌合部223に連続する折曲箇所は横リンク3aの移動がスムーズに行われるように溝幅が若干拡げられている(図3(b)参照)。
【0035】
このチェーン金具20を用いてワーク7を絞り吊りするときは、実施例1について既述し且つ図2に示したと同様にして行うことができる。すなわち、クレーンフック(図示せず)に連結されたマスターリンク1にカップリング2を連結し、このカップリング2にスリングチェーン3を連結してワーク7の絞り吊りを行うに当たり、チェーン金具20のチェーンスライド穴21にスリングチェーン3を挿通させてワーク7に巻き付けて略一周させた後、いずれかの横リンク3aをチェーン金具20の係止部22の案内部224に挿入して最終的に嵌合部223に収容嵌合することにより、スリングチェーン3の長さ調節を行う。
【0036】
この実施例によれば、上記のようにして、スリングチェーン3において一つ置きに設けられている横リンク3aのいずれかを、チェーン金具20の係止部22の嵌合部223に収容嵌合することによって簡単にスリングチェーン3の長さ調節を行うことができる。チェーン金具20はワーク7の上端に近接して位置しており、比較的低い位置にあるので、クレーンフックを吊り下ろす必要なく円滑に長さ調節作業を行うことができる。
【0037】
また、横リンク3aに直交状態で連結されている縦リンク3bはチェーン金具20の嵌合部223に入り込むことができないので、一つの横リンク3aが嵌合部223に収容嵌合された状態においては、該横リンク3aを引き上げて嵌合部223および案内部224から離脱させない限り、スリングチェーン3がチェーン金具20に対して移動することはない。したがって、絞り吊りの際に十分な絞り力をワーク7に与えることができ、ワーク落下の危険を伴わずに安全に作業を行うことができる。チェーン金具20の係止部22の下端両側に突出形成された突起部225は、嵌合部223に収容嵌合された横リンク3aの両側に連結された縦リンク3b,3bの姿勢を左右対称に安定化させ、該横リンク3aの嵌合状態を不動に維持することに役立っている。
【実施例3】
【0038】
実施例3による絞り吊り用スライド式チェーン金具20’が図4に示されている。このチェーン金具20’は、実施例2のチェーン金具20(図3)の変形例であり、チェーンスライド穴21の通孔方向と係止部22の嵌合部223および案内部224の通孔方向を同方向にした点で相違している。この実施例によるチェーン金具20’は一工程で鍛造することができ、製造上の有利性を有するが、上記相違点以外の構成は実施例2と同様であるので、実施例2と同一または対応する部品・要素には同一の符号を付して、説明を省略する。
【0039】
このチェーン金具20’を用いてワーク7を絞り吊りするときの用法や作用効果なども実施例3と同様であるが、この場合の使用状態を図5として示す。実施例2について既述したように、クレーンフック(図示せず)に連結されたマスターリンク1にカップリング2を連結し、このカップリング2にスリングチェーン3を連結してワーク7の絞り吊りを行うに当たり、チェーン金具20’のチェーンスライド穴21にスリングチェーン3を挿通させてワーク7に巻き付けて略一周させた後、いずれかの横リンク3aをチェーン金具20’の係止部22の案内部224に挿入して最終的に嵌合部223に収容嵌合することにより、スリングチェーン3の長さ調節を行う。図5では、チェーン金具20’の嵌合部223に収容嵌合されて形成されている横リンク3a’が黒く塗り潰されて示されている。
【実施例4】
【0040】
実施例4による絞り吊り用スライド式チェーン金具30が図6に示されている。このチェーン金具30は、その長さ方向一端にスリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴31を有し、他端には一つの横リンク3aを係止することによりスリングチェーン3を長さ調節可能とする係止部22が設けられている。
【0041】
チェーンスライド穴31を有する一端部はチョーカーフック形に形成されており、スリングチェーン3を構成する横リンク3a,縦リンク3bの線径より若干大きな寸法の開口部31aを備えている。既述の実施例によるチェーン金具10,20,20’のチェーンスライド穴11,21は開口部を有しない閉じた形状であるため、チェーンスライド穴11,21にスリングチェーン3を通した後に先端にカプラー8などを取り付けてスリングチェーン一式を組み立てなければならない(図2,図5参照)が、この実施例によるときは、カプラー8などを取り付けてスリングチェーン一式を組み立てた後であってもその任意の位置でチョーカーフック開口部31aからチェーンスライド穴31に挿入することができる利点がある。チェーンスライド穴31は、スリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させることができるものであればその形状や大きさは限定されない。
【0042】
係止部32は、実施例2および実施例3のチェーン金具20,20’(図3,図4)における係止部22と同一構成である。すなわち、係止部32は、チェーンスライド穴31の下方に延長する本体部321がその下端においてフック状をなし、本体部321とフック部322との間に、一つの横リンク3aを嵌合収容する嵌合部323と、この嵌合部323に該横リンク3aを案内する案内部324とが所定の角度で折り曲げられた状態で連続して形成されている。したがって、これら嵌合部323および案内部324は、スリングチェーン3を構成する横リンク3aと縦リンク3bの線径より若干大きな溝幅を有するように形成される。案内部324から嵌合部323に連続する折曲箇所は横リンク3aの移動がスムーズに行われるように溝幅が若干拡げられている(図6(b)参照)。また、係止部32の下端両側に突出形成された突起部325は、嵌合部323に収容嵌合された横リンク3aの両側に連結された縦リンク3b,3bの姿勢を左右対称に安定化させ、該横リンク3aの嵌合状態を不動に維持することに役立っている。
【0043】
このチェーン金具30を用いてワーク7を絞り吊りするときは、実施例3について既述し且つ図5に示したと同様にして行うことができるので、説明を省略する。また、その場合の作用や効果も同様であるので、説明を省略する。
【実施例5】
【0044】
実施例5による絞り吊り用スライド式チェーン金具30’が図7に示されている。このチェーン金具30’は、実施例4のチェーン金具30(図6)の変形例であり、チェーンスライド穴31の通孔方向と係止部32の嵌合部323および案内部324の通孔方向を同方向にした点で相違している。この実施例によるチェーン金具30’は一工程で鍛造することができ、製造上の有利性を有するが、上記相違点以外の構成は実施例2と同様であるので、実施例2と同一または対応する部品・要素には同一の符号を付して、説明を省略する。
【0045】
このチェーン金具30’を用いてワーク7を絞り吊りするときは、実施例3について既述し且つ図5に示したと同様にして行うことができるので、説明を省略する。また、その場合の作用や効果も同様であるので、説明を省略する。
【実施例6】
【0046】
実施例6による絞り吊り用スライド式チェーン金具40が図8に示されている。このチェーン金具40は、その長さ方向一端にスリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴41を有し、他端には一つの横リンク3aを係止することによりスリングチェーン3を長さ調節可能とする係止部42が設けられている。
【0047】
チェーンスライド穴41を有する一端部は、実施例4のチェーン金具30(図6)と同様にチョーカーフック形に形成されており、スリングチェーン3を構成する横リンク3a,縦リンク3bの線径より若干大きな寸法の開口部41aを備えているので、カプラー8などを取り付けてスリングチェーン一式を組み立てた後であってもその任意の位置でチョーカーフック開口部41aからチェーンスライド穴41に挿入することができる利点がある。チェーンスライド穴41は、スリングチェーン3をスライド移動可能に挿通させることができるものであればその形状や大きさは限定されない。
【0048】
係止部42は、実施例1のチェーン金具10(図1)における係止部12と実質的に同一構成を有しており、チェーン金具40を前後方向(図8(a)の紙面鉛直方向)に貫通する縦スロット421と、この縦スロット421と略十字状に直交する横スロット422とを有する。正面視(図8(a))では略十字状に開口する溝として観察されるが、横スロット422はチェーン金具40の長さ方向に対して所定の角度に傾斜するように形成され、且つ、チェーン金具40の前後方向に貫通せずに溝底422aを有している(図8(b)参照)。実施例1と同様に、横スロット422にスリングチェーン3のいずれか一の横リンク3a’(図2参照)が挿入係止されることによってスリングチェーン3の長さ調節を行うことができる。
【実施例7】
【0049】
実施例7による絞り吊り用スライド式チェーン金具50が図9に示されている。このチェーン金具50は、実施例1のチェーン金具10(図1)のチェーンスライド穴11を有する部分と係止部12とを別部材に構成してそれらを0〜90度の範囲内で回転自在に連結した構成を有する。すなわち、このチェーン金具50は、チェーンスライド穴511を有するチェーンスライド部51と、係止部52とが、連結手段53を介して0〜90度の範囲内で回転自在に連結されている。
【0050】
係止部52は、実施例1のチェーン金具10(図1)における係止部12と実質的に同一構成を有しており、チェーン金具50を前後方向(図9(a)の紙面鉛直方向)に貫通する縦スロット521と、この縦スロット521と略十字状に直交する横スロット522とを有する。正面視(図9(a))では略十字状に開口する溝として観察されるが、横スロット522はチェーン金具50の長さ方向に対して所定の角度に傾斜するように形成され、且つ、チェーン金具50の前後方向に貫通せずに溝底522aを有している(図9(b)参照)。実施例1と同様に、横スロット522にスリングチェーン3のいずれか一の横リンク3a(図2参照)が挿入係止されることによってスリングチェーン3の長さ調節を行うことができる。
【0051】
連結手段53は、チェーンスライド部51の連結端部512のピン穴513を貫通するとともに、この連結端部512を挟むように二股状に形成された係止部52の連結端部523のピン穴524に挿入される連結ピン531と、この連結ピン531の抜けを防止するためにピン縮径部532に嵌入されるスプリングピン533とを有する。
【0052】
チェーンスライド部51と係止部52とは連結ピン531を回転軸として相対回転可能に連結されるが、チェーンスライド部51の略円形の連結端部512の外周に90度間隔で突出形成された2つのストッパ514,515と、これらストッパ514,515と当接可能に係止部52の二股状連結端部523の溝底525から突出形成されたストッパ当たり526とによって、チェーンスライド部51と係止部52との相対回転角度が90度の範囲に規制されている。
【0053】
すなわち、ストッパ当たり526にストッパ514が当接しているときはチェーンスライド部51と係止部52とが略直線状に延長する状態で連結されている(図9(b))が、この状態から同図において時計方向に90度チェーンスライド部51を係止部52に対して回転させると、今度はストッパ当たり526にストッパ515が当接して、それ以上の回転を規制する(図10)。すなわち、チェーンスライド部51と係止部52は角度θ(この実施例では90度)の範囲内で相対回転自在である。この相対回転自在な角度範囲は、ストッパ515の位置を変えることによって自在に変更可能である。また、ストッパ514,515およびストッパ当たり526を省略すれば、チェーンスライド部51と係止部52とは角度の規制なく自由に相対回転自在となる。
【実施例8】
【0054】
実施例8による絞り吊り用スライド式チェーン金具60が図11に示されている。このチェーン金具60は、実施例2のチェーン金具20(図3)のチェーンスライド穴21を有する部分と係止部22とを別部材に構成してそれらを0〜90度の範囲内で回転自在に連結した構成を有する。すなわち、このチェーン金具60は、チェーンスライド穴611を有するチェーンスライド部61と、係止部62とが、連結手段63を介して0〜90度の範囲内で回転自在に連結されている。
【0055】
係止部62は、実施例2のチェーン金具20における係止部22と実質的に同一構成を有しており、本体部621とフック部622との間に、一つの横リンク3aを嵌合収容可能な嵌合部623と、この嵌合部623に該横リンク3aを案内する案内部624とが所定の角度で折り曲げられた状態で連続して形成されている。案内部624から嵌合部623に連続する折曲箇所は横リンク3aの移動がスムーズに行われるように溝幅が若干拡げられている(図11(b)参照)。実施例2と同様に、嵌合部623にスリングチェーン3のいずれか一の横リンク3aが挿入係止されることによってスリングチェーン3の長さ調節を行うことができる。係止部62の下端両側に突出形成された突起部625は、嵌合部623に収容嵌合された横リンク3aの両側に連結された縦リンク3b,3bの姿勢を左右対称に安定化させ、該横リンク3aの嵌合状態を不動に維持する。
【0056】
連結手段63は、実施例7のチェーン金具50(図9)における連結手段53と実質的に同一の構成を有しており、チェーンスライド部61の連結端部612のピン穴613を貫通するとともに、この連結端部612を挟むように二股状に形成された係止部62の連結端部623のピン穴624に挿入される連結ピン631と、この連結ピン631の抜けを防止するためにピン縮径部632に嵌入されるスプリングピン633とを有する。
【0057】
チェーンスライド部61と係止部62とは連結ピン631を回転軸として相対回転可能に連結されるが、チェーンスライド部61の略円形の連結端部612の外周に90度間隔で突出形成された2つのストッパ614,615と、これらストッパ614,615と当接可能に係止部62の二股状連結端部626の溝底628から突出形成されたストッパ当たり629とによって、チェーンスライド部61と係止部62との相対回転角度が90度の範囲に規制されている。
【0058】
すなわち、ストッパ当たり629にストッパ614が当接しているときはチェーンスライド部61と係止部62とが略直線状に延長する状態で連結されている(図11(b))が、この状態から同図において時計方向に90度チェーンスライド部61を係止部62に対して回転させると、今度はストッパ当たり629にストッパ615が当接して、それ以上の回転を規制する(図12)。すなわち、チェーンスライド部61と係止部62は角度θ(この実施例では90度)の範囲内で相対回転自在である。この相対回転自在な角度範囲は、ストッパ615の位置を変えることによって自在に変更可能である。また、ストッパ614,615およびストッパ当たり629を省略すれば、チェーンスライド部61と係止部62とは角度の規制なく自由に相対回転自在となる。
【0059】
上述したように、実施例7によるチェーン金具50および実施例8によるチェーン金具60はチェーンスライド部51,61と係止部52,62とが連結手段53,63を介して所定の角度θの範囲内で相対回転自在に構成されており、このような実施形態は、丸棒や鋼管などの小径長尺材を多数本まとめて絞り吊りする場合に特に好適に使用することができる。
【0060】
すなわち、実施例8のチェーン金具60を例として図13を参照して説明すると、このようなワーク7’は凹凸曲面状ないし不規則形状の外周形状を有するため、チェーンスライド部と係止部とが直線状に延長する一体型のチェーン金具を使用すると、ワーク7’の外周面に密着することができず、十分な絞り力が与えられずにワーク7落下の危険を伴うことがあったが、このチェーン金具60を使用すれば、チェーンスライド部61と係止部62とが角度θの範囲内において自在に相対回転することができるので、ワーク7’の不規則な外周面にも良好に追従して密接する。図13の例ではチェーンスライド部61と係止部62とが角度β(0≦β≦θ)で連結されてワーク7’の外周面に追従している。したがって、十分な絞り力を与えて絞り吊りを行うことができ、ワーク落下の危険が回避される。この作用は実施例7のチェーン金具50を使用した場合も同様に発揮される。
【0061】
なお、図13においてはスリングチェーン3の先端に抜け止め用の金具としてチェーン掛付カプラー9が取り付けられており、これを図示のように任意の地点のリンクに引っ掛けることにより、チェーン金具60に係止されたリンクから先端側に余ったスリングチェーン3が過剰に垂れ下がることを防ぐことができる利点がある(実施例1および図2に関して既述)。
【実施例9】
【0062】
実施例9による絞り吊り用スライド式チェーン金具70が図14に示されている。このチェーン金具70は、チェーンスライド穴711を有するチェーンスライド部71をリンクチェーン73により係止部72と相対回転自在に連結した構成を有する。
【0063】
チェーンスライド部71には従来のカプラー(図2のカプラー8参照)を利用しても良いが、図示例では、異なる線径の数種類のチェーン(たとえば線径が6mm,8mm,10mmの3種類のチェーン)に兼用可能なカプラー本体712に使用チェーンの線径に応じてピン穴713を加工し、このピン穴713に連結ピン714を取り付けてスプリングピン715で抜け止めしたものを使用している。これによれば、適用可能な最大のチェーンがスライド移動可能に挿通できる大きさのチェーンスライド穴711を有する一種類のカプラー本体712を鍛造しておき、このカプラー本体712に対して、使用チェーンに応じた位置に使用チェーンに応じた大きさのピン穴713を形成し、該ピン穴713の大きさに応じた太さ(径)の連結ピン714を使用することができ、鍛造工程や設備を簡略化することができる利点がある。
【0064】
係止部72は、実施例2のチェーン金具20(図3)の係止部22と実質的に同一構成を有しており、本体部721とフック部722との間に、一つの横リンク3aを嵌合収容可能な嵌合部723と、この嵌合部723に該横リンク3aを案内する案内部724とが所定の角度で折り曲げられた状態で連続して形成されている。案内部724から嵌合部723に連続する折曲箇所は横リンク3aの移動がスムーズに行われるように溝幅が若干拡げられている(図14(a)参照)。実施例2と同様に、嵌合部723にスリングチェーン3のいずれか一の横リンク3aが挿入係止されることによってスリングチェーン3の長さ調節を行うことができる。係止部72の下端両側に突出形成された突起部725は、嵌合部723に収容嵌合された横リンク3aの両側に連結された縦リンク3b,3bの姿勢を左右対称に安定化させ、該横リンク3aの嵌合状態を不動に維持する。
【0065】
リンクチェーン73は任意数のリンクを連結したものであり、その一端のリンク731がチェーンスライド部71の連結ピン712に連結され、他端のリンク732が係止部72の連結ピン726に連結されることにより、チェーンスライド部71と係止部72とを相対回転自在に連結する。リンクチェーン73を構成するリンク数は任意であるが、奇数とすることによりチェーンスライド部71の面と係止部72の本体部721の背面とをワーク外周に略密接させることができるので好ましく、一般には3リンク(図示)または5リンクとすることが好ましい。
【0066】
この実施例も、実施例7,8のチェーン金具50,60(図9,図11)と同様に、チェーンスライド部71と係止部72とがリンクチェーンを介して相対回転自在に構成されているので、丸棒や鋼管などの小径長尺材を多数本まとめて絞り吊りする場合に特に好適に使用することができる。すなわち、図15に示すように、チェーンスライド部71と係止部72とが自在に相対回転することができるので、ワーク7’の不規則な外周面にも良好に追従して密接する。さらに、この実施例によればチェーン金具70の中間部分にリンクチェーン73が位置しているので、ワーク7’の不規則外周面に対する追従性がより優れたものとなる。したがって、ワークに対する絞り力がより増大し、ワーク落下の危険を回避することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 マスターリンク
2 カップリング
3 スリングチェーン
3a 横リンク(3a’ 本発明のチェーン金具に軽視されている横リンク)
3b 縦リンク
7,7’ ワーク
8 カプラー
9 チェーン掛付カプラー
10 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
11 チェーンスライド穴
12 係止部
121 縦スロット
122 横スロット
122a 横スロットの溝底
20,20’ 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
21 チェーンスライド穴
22 係止部
221 本体部
222 フック部
223 嵌合部
224 案内部
225 突起部
30,30’ 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
31 チェーンスライド穴
31a 開口部
32 係止部
321 本体部
322 フック部
323 嵌合部
324 案内部
325 突起部
40 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
41 チェーンスライド穴
41a 開口部
42 係止部
421 縦スロット
422 横スロット
422a 横スロットの溝底
423 嵌合部
424 案内部
425 突起部
50 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
51 チェーンスライド部
511 チェーンスライド穴
512 連結端部
513 ピン穴
514,515 ストッパ
52 係止部
521 縦スロット
522 横スロット
522a 横スロットの溝底
60 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
61 チェーンスライド部
611 チェーンスライド穴
612 連結端部
613 ピン穴
614,615 ストッパ
62 係止部
621 本体部
622 フック部
623 嵌合部
624 案内部
625 突起部
626 連結端部
627 ピン穴
628 溝底
629 ストッパ当たり
70 絞り吊り用スライド式チェーン金具(本発明品)
71 チェーンスライド部
711 チェーンスライド穴
712 連結ピン
72 係止部
721 本体部
722 フック部
723 嵌合部
724 案内部
725 突起部
726 連結ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンのフックに懸架されたスリングチェーンでワークを絞り吊りする際に用いられるスライド式チェーン金具であって、スリングチェーンをスライド移動可能に挿通させるチェーンスライド穴と、チェーンスライド穴に挿通させたスリングチェーンをワークに巻き付けて略一周させた状態で任意の位置にある一のリンクを係止して長さ調節する係止部とを備えたことを特徴とする絞り吊り用スライド式チェーン金具。
【請求項2】
前記チェーンスライド穴を有するチェーンスライド部と前記係止部とが相対回転自在に連結されてなることを特徴とする請求項1記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具。
【請求項3】
前記チェーンスライド部の連結端部に所定角度をおいて突出形成された2つのストッパが前記係止部の連結端部に形成されたストッパ当たりと当接可能であり、チェーンスライド部と係止部とは、一方のストッパがストッパ当たりに当接する第一の相対位置と他方のストッパがストッパ当たりに当接する第二の相対位置との間の所定角度範囲内において相対回転自在であることを特徴とする請求項2記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具。
【請求項4】
前記チェーンスライド穴を有するチェーンスライド部と前記係止部とがリンクチェーンを介して相対回転自在に連結されてなることを特徴とする請求項1記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具。
【請求項5】
前記チェーンスライド穴にスリングチェーンが通過可能な開口部が設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具。
【請求項6】
前記係止部は、スリングチェーンを構成するリンクの一つを嵌合収容可能な横スロットと、該横スロットに嵌合収容されたリンクに隣接して連結されているリンクの通過を許容する縦スロットとを有して形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具。
【請求項7】
前記係止部は、スリングチェーンを構成するリンクの一つを嵌合収容可能なフック状に形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の絞り吊り用スライド式チェーン金具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−68487(P2011−68487A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223481(P2009−223481)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(390030328)イーグルクランプ株式会社 (36)
【Fターム(参考)】