説明

給気装置

【課題】ダクトの配管による、室内に供給される風量の不足、あるいは、過換気を防止することができることを目的とする。
【解決手段】室内2に供給される本体1と補助ファン本体5との合わされた風量が一定になるようにするという構成にしたことにより、制御回路部により、補助ファン本体5のファンの回転を制御させるので、ダクト13の配管による室内2に供給される風量の不足、あるいは過換気を防止することができる給気装置を得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外の空気を取り入れて室内に空気を送り込む給気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の給気装置は、屋外の新鮮な空気を吸込み、屋内と屋外を連通するダクトにより室内に送風する構成とされたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−207708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の給気装置においては、ダクトの配管によって室内に供給される風量の不足、あるいは過換気になり換気がうまくされないという課題を有していた。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、ダクトの配管による室内に供給される風量の不足、あるいは過換気を防止することができる給気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために、本発明は、家屋の室内の壁面に設置するファンとファンモータを設けた本体と、床下に前記本体に接続される補助ファン本体と、前記本体と前記補助ファン本体とを接続する配管部を設け、前記補助ファン本体の内部に、前記本体に空気を送り出すファン部と前記ファン部を回転させるファンモータ部と前記室内に前記ファンから吹き出される室内側吹出し部とを設け、前記ファンの風量を一定に制御する制御回路部とを設け、前記室内に供給される前記本体と前記補助ファン本体との合わされた風量が一定になるようにすることとしたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、家屋の室内の壁面に設置するファンとファンモータを設けた本体と、床下に前記本体に接続される補助ファン本体と、前記本体と前記補助ファン本体とを接続する配管部を設け、前記補助ファン本体の内部に、前記本体に空気を送り出すファン部と前記ファン部を回転させるファンモータ部と前記室内に前記ファンから吹き出される室内側吹出し部とを設け、前記ファンの風量を一定に制御する制御回路部とを設け、前記室内に供給される前記本体と前記補助ファン本体との合わされた風量が一定になるようにするという構成にしたことにより、制御回路により、補助ファン本体のファンの回転を制御させることとなるので、ダクトの配管による、室内に供給される風量の不足、あるいは、過換気を防止することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1の給気装置の構成を示す図((a)正面図、(b)構成図)
【図2】同給気装置の本体の側面構成図
【図3】同給気装置の補助ファンの斜視図
【図4】本発明の実施の形態2の給気装置の本体の正面拡大図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の請求項1記載の給気装置は、家屋の室内の壁面に設置するファンとファンモータを内部に設けた本体と、床下に前記本体に接続される補助ファン本体と、前記本体と前記補助ファン本体とを接続する配管部を設け、前記補助ファン本体の内部に、前記本体に空気を送り出すファン部と前記ファン部を回転させるファンモータ部と前記室内に前記ファンから吹き出される室内側吹出し部とを設け、前記ファンの風量を一定に制御する制御回路部とを設け、前記室内に供給される前記本体と前記補助ファン本体との合わされた風量が一定になるようにする、という構成を有する。これにより、制御回路により、補助ファン本体のファンの回転を制御させることとなるので、ダクトの配管による室内に供給される風量の不足、あるいは過換気を防止することができるという効果を奏する。
【0010】
また、ファンモータ部を、直流モータとする、という構成にしてもよい。これにより、直流モータの回転を一定にさせ、補助ファン本体のファンの回転を一定にさせることとなるので、風量を一定にさせることで、ダクトの配管による、室内に供給される風量の不足、あるいは過換気をより防止することができるという効果を奏する。
【0011】
また、室内側吹出し部に風速センサーを設け、前記風速センサーの風速値により風量を制御する、という構成にしてもよい。これにより、風速センサーで室内側吹出し部の風速を測定値を測定し、その測定値を制御部へ送り、その結果に基づいて直流モータの回転を一定にさせ、補助ファン本体のファンの回転を一定にさせることとなるので、室内に吹出される風速を一定にさせることで風量を一定にさせ、ダクトの配管による室内に供給される風量の不足、あるいは過換気をより防止することができる、という効果を奏する。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1および図2、図3に示すように、本体1は室内2のチャンバー形状になった壁面3に床4上面から上方に離れた場所に、つまり2階等に設置され、前記床4下内には補助ファン本体5が設置されている。補助ファン本体5としては、シロッコファンを用いている。
【0014】
図2に示すように、この本体1の内部には、前記室内2に空気を送り出すファン部6と前記ファン部6を回転させるファンモータ7を前記ファン部6の上方に設け、前記ファンモータ7を回転させる制御機能を備えた図1に示す本体1の略中央に本体制御回路部8とその上・下の2箇所に前記室内2に空気を吹出す室内側吹出し部9を設けている。
【0015】
前記補助ファン本体5の内部には、前記本体1が設置された壁面3内部に空気を送り出す図3に示すファン部10と前記ファン部10の上面には前記ファン部10の回転を制御させるファンモータ部として直流モータ11と、前記ファン部10の風量を一定に制御する制御回路部12を前記直流モータ11の側面に設け、図1に示すごとく前記補助ファン本体5から壁面3にはダクト13で配管され接続された構成を有する。
【0016】
上記構成において、本体1を運転すると前記本体制御回路部8と前記制御回路部12とを通信で連動し、前記本体1と連動して前記補助ファン本体5を運転させる。そして、前記床4下の空間の空気を前記補助ファン本体5によって前記壁面3の内部に送り、前記壁面3内の空気を本体1の室内側吹出し部9を介して室内2に供給する。その際、図3に示すごとく、制御回路部12にて、図1に示す前記ダクト13の配管の長さや前記壁面3のチャンバー形状の体積、前記本体1の風量によって変動する圧力抵抗によって、風量を一定に保持できるように直流モータ11の回転数を変化させる制御を行って、補助ファン本体5のファン部10の回転を制御させ、前記ダクト13の配管による室内に供給される風量の不足、あるいは過換気をより防止することができる。
【0017】
また、補助ファン本体5を床4下の空間に設置することにより、本体1を1階の低層ではなく2階以上(実施の形態1では2階で説明した)の高層に設置しても、補助ファン本体5によって、床4下の空気を本体1へ送ることができ、つまり送風のアシストをすることができ、今までのような高層の場合の外気を導入することなく、床4下の空気を階層にこだわることなく、本体1へ送ることができる。
【0018】
(実施の形態2)
実施の形態1と同じ構成には同符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0019】
図4において、風速センサー14を室内側吹出し部9の略中央部に設け、前記風速センサー14の風速値により風量を制御する、という構成を有する。
【0020】
なお、風速センサー14を室内側吹出し部9の略中央部に設けると記載したが、風速がよりよく測れれば、略中央に拘ることはない。
【0021】
上記構成において、前記風速センサー14で室内側吹出し部9の風速測定値を測定し、その測定値を図3に示す制御回路部12へ送り、その風速値に基づいて風量を換算し、規定の風量になるように直流モータ11の回転を変化させ、補助ファン本体5のファン部10の回転を一定にさせ、室内に吹出される風速を一定にさせることで風量を一定にさせ、ダクトの配管による室内に供給される風量の不足、あるいは過換気をより防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明にかかる給気装置は、室内の壁に設置された本体と床下に設置された補助ファン本体と合わされた風量は、どのような圧力抵抗になっても前記補助ファンの風量を一定にすることにより、ダクトの配管による室内に供給される風量の不足、あるいは過換気を防止することができる効果を有する。
【符号の説明】
【0023】
1 本体
2 室内
3 壁面
4 床
5 補助ファン本体
6 ファン部
7 ファンモータ
8 本体制御回路部
9 室内側吹出し部
10 ファン部
11 直流モータ
12 制御回路部
13 ダクト
14 風速センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家屋の室内の壁面に設置するファンとファンモータを設けた本体と、床下に前記本体に接続される補助ファン本体と、前記本体と前記補助ファン本体とを接続する配管部を設け、前記補助ファン本体の内部に、前記本体に空気を送り出すファン部と前記ファン部を回転させるファンモータ部と前記室内に前記ファンから吹き出される室内側吹出し部とを設け、前記ファンの風量を一定に制御する制御回路部とを設け、前記室内に供給される前記本体と前記補助ファン本体との合わされた風量が一定になるようにすることを特徴とした給気装置。
【請求項2】
ファンモータ部を、直流モータとすることを特徴とした請求項1に記載の給気装置。
【請求項3】
室内側吹出し部に風速センサーを設け、前記風速センサーの風速値により風量を制御することを特徴とした請求項1に記載の給気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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